自己紹介

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2009年11月30日月曜日

それは致命的

 
 オレ様鳥進化論。鳥の進化はきっとこうに違いない!!と進化のシナリオを提案するのだが、そのシナリオをどうやって導出したのかが不明で、しかもデータはそのシナリオを支持しない。

 ∧∧
( ‥)でっ、それがオレ様鳥進化論。

    (‥ )提案している本人は導出の過程を納得している
        みたいなんだけどね。

 でもこの手の進化のシナリオとやらは、これこれの条件ではこういうことになるからゆえにこういう進化が起きたはずだ、といういわばシナリオ先にありきの論法でこのままでは話にならない。

 ∧∧
( ‥)でもそういう発想自体は別に良いわけでしょ?

    (‥ )発想の過程自体は結果の正しさとは関係ないからな。

 オカルトな発想で妥当な結論に至る時もあれば、理路整然と破滅する場合もある。前者の例で言えばニュートンの万有引力が該当するとも言われるし、後者には例えばルイセンコ主義が該当しそう。

 ∧∧
( ‥)問題は発想を論証する過程ですね。

    (‥ )理論をいくらこねくりまわしても駄目なんだよな。

 シナリオに沿って理路整然と現象や事例を説明しても、それではどうにもならない。温暖化は嘘だというシナリオに沿ってすべての事柄を理路整然と説明することもできるし(逆も可能)、外来種の影響はまったくないと説明することもできるし(逆も可能)、アメリカ政府がUFOを隠しているでも理路整然と説明できる。

 ∧∧
( ‥)データとの整合性。誤差が最小か、あるいはそうではないか
    そこを仮説の識別点や妥当性の判断基準にするべきであると。

    (‥ )そうしないと区別できないだろうね。

 なんでこういうことをまた改めて書くのかというと、どっかの掲示板でオレ様鳥進化論を述べていた人が物理学は確立された科学であって、それに対して生物学は、、、みたいな優位性を述べていたから。

 どうも物理の法則で理路整然と導き出したのだから自分の答えが正しい、だから強力になると思っているらしいのだけども。

 ∧∧
( ‥)でも実際には物理学とてそういう種類のものでは
    ないですよね。

    (‥ )ニュートンは月やら地球、太陽の関係から万有引力を
        提案したけども、その導出の過程はいささか謎で
        そして太陽系内部で反証されちゃったんだよな。

 ようするに科学の歴史から分かることはこういうこと
 
1:仮説を導出する過程は謎でも良い
2:理論や仮説、グラフ、方程式はデータから導き出される
3:その妥当性は経験的に検証されねばならない
4:例え200年、2000年の検証で問題なかったとしてもその仮説がその後どうなるのかは保証の限りではない

 どっかの掲示板の人々もそうだけども、古今東西。オレ様鳥進化論者たちが抱える問題はこういう科学の過程を中途半端にしか理解してないところにたぶんある。

事実、方程式から導いたのだから答えが正しい、という発想は方程式を導出した過程が分かっていないことをしめしている

データからグラフを、グラフから方程式を、と考えた場合、方程式に値を入れて解くことそれ自体にはそりゃあ問題はない。

しかし新しいデータは絶えずその方程式それ自体を破壊する可能性を持っている
例:水星の軌道というデータは万有引力という仮説/グラフ/方程式それ自体を破壊する可能性を持っている

 新しいデータは方程式それ自体を破壊しうるし、そしてそれゆえに科学は検証をすることができる。入力して出力したから正しいってのは科学じゃねー。それは数学だ(数学は自然科学ではない)。

 ∧∧
( ‥)だから解けば問題ないじゃんってことは
    ないわけですね。

    (‥ )もしもそうだったら万有引力以前に天動説のまま
        だっただろうな。

 方程式を解けば問題ない。そういう姿勢はいろいろな人が言うことであるが、それは方程式を導出した過程と方程式の検証、この2つの過程を理解していないことを示している。

 ついでにいうと

 解けば問題ない、この発言には物理学にはそれがあるけども、進化学や生物学にはそういう方程式を導出する能力がない、ということを言外に示しているように聞こえる。しかし実はこれもまた致命的。だってあるんだから。

 ∧∧
( ‥)最節約法でもベイズ法でも色々ありますよねえ。

     (‥ )どのような進化が過去に起きたのか、
         個々の系統に関してそれを方程式なり/グラフにして
         出力できるからねえ。

 科学を理解せず、目の前に方程式を導出する方法があるのにそれを述べた教科書も論文も読まず、そしてそれらすべてをすっとばしてオレ様な理論を展開する。そりゃあまずかろう。

  

2009年11月29日日曜日

鳥と足

 
 鳥。一見すると特異な生き物だが、一皮むけばただの恐竜で普通に爬虫類。恐竜の中ではむしろアンキロサウルスの方が異常。あれのどこがどうディアプシダ?で爬虫類?

 でっ、しばらく前から考えていたんだけども。


    (‥ )鳥ってさあ、前足と後ろ足、どちらも単独で十分な
        動力になっている分、
        後ろ足の機能や形態に関する選択圧がルーズになって
        いるんじゃないのかなーと思ったりするわけよ。
 ∧∧
( ‥)はあ、そうなんですか?

 少なくとも、他の恐竜よりはずっとルーズになっているんじゃないの? と。
 
    ( ‥)?そういう論文もあったような無かったような。
 ∧∧
( ‥)思い出して見つけなさい。


 後、北村の知り合いによる最近の提案がこんなの。ミクロラプトルの主翼は後ろ足。

 
 

2009年11月28日土曜日

かればん

 
 昔、フランク・ハーバードというSF作家がいた。代表作は「砂の惑星」。

 ∧∧
( ‥)おいちゃんはあまりこの人の作品を
    読んだことはないですよね?

     (‥ )砂の惑星とジャンプドアシリーズだけだからなあ。
         しかもストーリーはある意味同じね(特にドサディは)

 この作家さんの作風はなんか妙に詩的で美しい代わりにストーリーや設定の一部に不整合が見られること(面白さのためなら多少の破綻も無視いたしますよ勝つまでは)。

 他にも男性キャラが概して女性に依存する傾向があるとかそういう部分もあるんだけども(砂の惑星シリーズの最終回はおっかないけどしっかりもののお母ちゃんに支配されることで平和な世界が到来する一方、そんなお母ちゃんの支配なんかいやだと、あろうことか今までの登場人物が全員、涅槃の世界へ向けて逃げ出すという壮絶なオチ)。

 さて

 ジャンプドアシリーズの2作にはカレバンという知的存在が出てくる。人類を含めたいわゆる普通の宇宙人たちとコミュニケーションするにはピーチボールという球体の部屋を介さなくていけない。それは彼らがあまりに強大な力を持つがためのいわば緩衝剤。その姿は?なしろもの。というか見えていると思えるだけで見えていない(脳が見えたと思っている状態だということ)

 でっ、このカレバン、さらに言っていることがめちゃくちゃ。作風が詩的(つまりなんとなくお話を作りましたってことなので)ということもあるんだろうけども、一応、小説の設定上、彼らの知覚があまりに異質すぎるのが原因ってことになっている。

 ∧∧
( ‥)まったく完全なクローンを、記憶さえも同じものを
    仮に作ったとしても彼らは”識別”できるんですよね。

     (‥ )というか、”知覚”できるものが”それだけ”
         なんだよな。

 言ってみれば(作中、こういう単語による言及はないが)”由来”を識別できるし、逆にいうとそれしか知覚できない存在という設定らしい。彼らには人間が1本線に見えるんだそうな。

 でも、もしも”由来”が見えるとしたら実際には。。。。

 ∧∧
( ‥)網目に見えるはずですよね?

     (‥ )両親から半分ずつ遺伝子をもらっているからなあ。

 それともあれだろうか、生殖細胞の由来を見ると人類が離合集散する網目に見える一方で、個体の体細胞それ自体はその網目からすぽっとのびた一本線に見えるんだろうか。

 ∧∧
( ‥)なんか奇妙な世界ですよね。

     (‥ )でも現実には我々ってのはそういうものだろ?

 もしさらに解像度を上げたらどうなるんだろう?

 ∧∧
( ‥)遺伝子が離合集散しながら枝をのばした網目を
    構成しているのが見えてくるんでしょうか?

     (‥ )そうなるよねえ?

 例えばの話。血液型に関してどちらもBOの遺伝構成をもっている両親からはBOとBBとOOの子供が産まれうるわけだけども

 ∧∧
( ‥)親子の血縁関係という意味ではどの子供も
    産まれた時期が違うだけで同じですよね。

     (‥ )でもBとOの遺伝子の系譜を追跡した
         場合、同じではないよね。

 もしも由来を超高解像度で認識できる存在がいたら、人間やネコのことをどう見るだろう?

 ∧∧
( ‥)個体は網目になってどれも結合している一方で、
    よく見ると細い無数の糸がからまるように、
    個々の遺伝子の系譜が異なる分岐パターンを
    描くのが見えるのでは?

     (‥ )もしもカレバンがそこまで見た場合、
         人間のことを何て言うんだろうねえ?

 そして思うのだが、そういう知的存在はグールドとドーキンスの論争をなんと受け取るのだろう?

 
 

120度

 
 月が沈む。地平線との角度はおよそ15度。つまり360度の24分の1。ようするにあと1時間もすれば沈んでしまうのだけども、考えてもみれば


    (‥ )ドイツでは地平線から45度の高さ、
        ただし東の空に月がかかっていることに
        なるわけだよね。
 ∧∧
( ‥)ドイツと日本は8時間の時差がありますから
  -□ 天体は24時間で空を一周、つまり8時間の時差は
    単純に考えるとちょうど3分の1のずれに相当しますね。

 ようするに見えている星々、惑星、月、太陽の位置が120度ずれていることになる。

 ∧∧
(‥ )地平線から15度。つまり東の地平線から165度
 □-  そこから120度を引いて45度。

    (‥ )それでいいわけだよね。

 まあそういうことになるってことでオッケー?


    (‥ )ようするに今日の日の出が日本時間でおよそ6:30
        こちらの午後2:30にはドイツで夜明け近く
        つまり天体の位置が東の空から120度の
        位置にきたら、それ以後は地平線に沈むまで日本と
        ドイツで同時に見れるってことになるのか。
 ∧∧
( ‥)そういうことになりますか。
    緯度は違いますけども、その違いはどう効いてくるの
    でしたっけね? あちらの朝は遅く、夜は早いのですかね。

 ともあれ、今、見えている月は日本でもドイツでも同時に見えているんでしょう。こちらは夜中に西の山々に沈む月を。あちらは夕暮れの中、東の森から上がった月を。





2009年11月26日木曜日

オーガーフェイス

 
 君の真上に落ちてくよ 受け止めてくれないとコロス♪ って

 ∧∧
( ‥)すごい(ナイスな)歌詞ですね。

    (‥ )世の中には色々なラブソングがあるもんだな
    \- 

 人の発想力には限りがない。

 ∧∧
( ‥)そして今のあなたには時間と体力がない。

    (;— —)1日4枚は無茶だろー

 メダマグモ。英語では例えばOgre-faced spider。つまりオーガーフェイスドスパイダー。

 ∧∧
(‥ )直訳すれば人食い鬼顔グモですね
\-
     (‥ )ファンタジーの用語だとオーガって言うのかね?

 どっちにしても一見するとハエトリグモに似ているんだけども、目の配置と腕の配置が変なので確かに肩を怒らせた怪物に見えるご面相。本当は指程度の長さしかなく、ほっそい小さなクモなんだけども。顔はナイス。

 ∧∧
( ‥)クモとしての形からやや逸脱している?

     (‥ )そんな風に見えなくもないね。

 

 

寒い谷

 
 ぎょーせーさっしんかいぎー 口約束をまじめに果たそうとする正直者が馬鹿やってます。


    ( ‥)まー、今のところこんな評価かな
      -/
 ∧∧
( ‥)またざっくりとした評価ですねえ。

 どんな予算があるか分からんから言ってみましたでっかい約束。いざ現実になると約束はとにかく果たしてみようと大慌てでございます。過去のしがらみがないから革命できるんだって人がいるけども、まあなんだ何らかの行動に革命とか革新とか名称を与えても、その呼び名には品質の保証が全然ないんだよね、ただの名称だけに(過去のしがらみとやらも大事なんで残してきたってものをそういう名称で呼んでいたらチンチクリン)。

     (‥ )こんなんじゃ詐欺師にはなれるけど
         技術者にはなれんぞな。
 ∧∧
( ‥)はあ

 さて

 数時間前、さくっと雨が降っていたらしい。道には所々かすかに湿った跡が残っている。雨量情報を過去にさかのぼった限りでは確認がとれなかったけども、東京/神奈川ではぽつぽつとあちこちでわずかな降雨があった模様。本日(正確には昨日)の朝は曇り、昼間は晴れていたが夜になったら曇り。天気がやや不安定? よもや夜になって雨がぱらつくとは。

 そして夜の公園に散歩にいったら公園の入り口、谷間のところだけ道が濡れたままだった。

 ∧∧ なぜに?
(‥ )
 -( ‥)あそこだけ寒いからじゃない?

 公園の入り口は谷間になっている。というか公園自体が台地というか河岸段丘(でいいのか?)の浸食された谷間に作られた水田の跡地に作られたもので、周囲よりも20メートルかあるいはそれ以上低い。

 ∧∧  われわれがすんでいる段丘面と同じ高さですね
( ‥)
 -( ‥)入り口はそこまで低くなってるね。

 あのあたりは冷たい空気がたまっている場所で、道を通っていくとやや下りの過程で冷たい空気の層に体が潜っていくのが良く分かる。冬になればそこだけ霜が降りていることもあるし、地面が冷やされている分、あっこだけ乾きが遅いのではあるまいか。

 ∧∧
( ‥)それで十分説明できます?

     (‥ )さてねえ・・・後は空中の湿度が高いとか?

 冷えているせいか昼間、息を吐くとあっこの谷だけ息が白くなる。小川も流れているし、湿った感じもするし。空中の湿度が飽和状態に近くなっているとか?

 ∧∧
( ‥)説明としてはそんな感じですかね?

     ( ‥)丘の上、というか浸食され残った台地の部分に
         登ると暖かいんだよねー

 気晴らしにはちょうどいい。

 

 

2009年11月25日水曜日

カレーとハンバーグ、あなたはどっちが

 
 ネットとかamazonにある書評を見ると時々、はへーー??? というものにひっかかることがある。そういうのがよく見つかるのが理系書籍の書評。まあ、

私には分かりません、お金返してください

というのは極端な例なんだろうけども、なんかこういう痛いのがごろごろあったり。

 ∧∧
( ‥)・・・もはや書評の域を出ているというか
    あたしお馬鹿さんですって自分からいったも同然では?

    (‥ )まあそうなんだけどさ。

 そしておかしな書評を書いた人の書評を見ると、他の書評もやっぱ変。というかそういう人たちの書評一覧を見た時、アイドルのDVDとか漫画、CDなんかの書評がぞろぞろ出てきた時はさてなんとしたものか。

 ∧∧
( ‥)? アイドルのDVDを論評している人は
   お馬鹿さんってこと?

    (‥ )いや、そうではなくてだね。

 アイドルのこれがいい!! とか この漫画のここが駄目って、それは好き嫌いの話だよね。しかも個人のものでしかないよなあ。

 ∧∧
( ‥)人類に共通する好き嫌いもあることはあるでしょう?

    (‥ )甘いもの、しょっぱいもの、脂肪が多いものが好き
        腐った肉は嫌い、暖かく適度な湿度で晴れた日が好きとか
        そういうものはほぼ共通するだろうなあ。
 
 でも例えばアイドルとか漫画ってのはそういうものじゃあないだろう。

 あるいはこう? アイドルや漫画はそういう要求に応じて選抜されたものではあるのだろうが、いや、だからこそ、人類の大多数に共有されるような好きの基本的な要素は”既に”満たされているだろう。

 ∧∧
( ‥)でっそこから先となると
    それはもう個人の好みの相違の領域に
     入ってくると。

    (‥ )基本は既に実装済み。とっなると、それらの個々を評する
        書評は自動的におのが好みの単なる表明になるだろ?

 つまり結果的に、自動的にそういう書評はすでに他人にとっておおむね意味がないものになる。あるいは意味があるのかどうか保証の限りではない。

 ∧∧
( ‥)まあ、そもそも理系の書籍にちんちくりんな書評を
    書いている人が必ずしもアイドルのDVDや漫画の書評を
     メインに活躍しているわけじゃないでしょうけどね。

    ( ‥)まーねー そんな傾向があるというデータと
        解析手段を示せと言われたら困るしな。

 まあなんだ、単なる”思いつき”。

    (‥ )とはいえだ、個人の好き嫌いで科学を
        論評するのは望ましいことではないねえ。
 ∧∧
( ‥)それはそうでしょうね。

 さながらカレーとハンバーグならオレはハンバーグだ、その理由は・・・と得々と述べられてもこれは意味がない。

 ∧∧
( ‥)そしてそののりで科学を評するのは、
    それは少なくともペケですね。

    (‥ )まあ、そういうこっちゃ。

 

2009年11月24日火曜日

月と木星

 
 画材屋にいってホルベイン社製の色鉛筆Corkを買ったはずが、家に帰って確認したらBeigeだった。

 ∧∧
( ‥)? ちゃんと棚の数字は確認しましたよね?
  -゜ Corkは171。Beigeは173でしょ?

    (;— —)誰か間違って入れやがったな。

 色が似ている色鉛筆は抜いた後、なんとなしに戻すと戻すべき棚が間違っていることがしばしばある。戻す時は鉛筆の番号と棚の番号をちゃんと確認しないといけないですぜ、世間のお客様がたよ。

 うかつだった。そういうことがあるのは分かっているのに、いや、その前に色鉛筆を調べていた時だって、あっ、番号が違う。間違えて入れた奴がいやがるな、と気づいていたのに肝心なところで見落としを。

    (‥ )まあ、Corkは消耗がさほど激しくないから
        現状でなんとかなるんだけどさ。
 ∧∧
( ‥)これから1週間は家にこもりっきりですからねえ。

 さてもさても

 帰り際、夜空には三日月と明るく輝く木星が並んでいた。日本ではちょいと離れているけども、当然、お月様は移動するので地球の反対側、例えばドイツではもっと三日月と木星が近く見えるはず。

 ∧∧
(‥ )でも、ドイツの北部は雨みたいですよ。
\-
    (‥ )天気というのはうまくいかないなあ。

 神奈川県は昨日は雨だったが今日は晴れだった(厳密にはもう日が変わっているのだけども)。

 ∧∧
( ‥)明日も、というか今日の夜も三日月と木星が並ぶわけですね。

    (‥ )配置は反対になるけどね。

 木星は、あれはまだ山羊座にあるんだよねえ。

 ∧∧
( ‥)山羊座ってなんでヤギなのに下半身が魚なの?

    (‥ )ギリシャ神話ではテュポーンの襲来に
        驚いた神様パーンが慌てすぎたので変身が
        中途半端になったのだというけども。

 もともとの起源は古代メソポタミアだかなんだかという話。魚人間もいるメソポタミア世界の神話なら上半身は獣、下半身は山羊という存在がいても問題なしってことか。

 ∧∧
(‥ )でも、神奈川県では空が明るすぎて
    山羊座はよく分かりませんね。

    (‥ )先日は雨が上がった真夜中に
        もう何年ぶりなのか蟹座を見たよ。

 プレセペ星団を目で見たのは、さてはて何年ぶりだろう。



2009年11月23日月曜日

何か、何かドーピングを

 
 グラスフロッグは描きにくい。というかお腹がポイント、これ困る。背中は普通のカエル。でもお腹は透明、中身がちょっと透けて見えている。これがなかなかきれい。

 ∧∧
(‥ )内臓とかは白い袋に入っているんですね。
\-
    (‥ )カモフラージュなのかねえ?

 さてさて、さすがグラス(ガラス)ガエルというだけのことはある。

 絵はたくさん残っておる。絵を描くペースを早めたいものの維持するので精一杯。ドリンクによるドーピングは効きが悪いので、別のドーピングにトライ、トライ。

 ∧∧
( ‥)でっ? 具体的には?

    ( ‥)・・・・

 思いつかん。

 血液のめぐりをよくしよー 布団で温まるとか風呂に入るとか無しで(眠くなるので却下)。

 ∧∧
( ‥)それで? 具体的には? 

    (‥ )思いつかん・・・・
 
 心臓ばくばく、どきどきするような、こう、高揚感のある。いやそれでいて酒のような副作用が出ないものがいい。

 ∧∧
( ‥)ジェットコースターとか?

    (‥ )部屋にないよねえ。

 さてさてどうしたもんだか。

 
 

2009年11月22日日曜日

嘘はついていない

 
 神奈川県の天気は曇り。昨晩は晴れていたはずなんだけども朝になれば曇天。雨。

 ∧∧
( ‥)仕事がはかどりませんねえ。
 
    ( — —)事務作業は嫌いだよ。

 さて

 こんな話。

 私が開発したこの新商品をまず皆様に10個ずつ買っていただきます。そしてお友達やご家族にこの商品を買うように勧めてください。すると皆様が紹介することで新しくご購入された人、一人当たりにつき以下の金額が皆様に紹介手数料としてバックされます。そればかりではありません。新しく購入された方々が皆様と同様、いわば孫会員を勧誘なさるわけですから、その分の手数料もバックされるのです。

 つまり購入時に支払われた金額が戻るだけではありません。なんと定期的な収入が成立するわけですね。うれしいじゃありませんか、皆さん。今の年金システムに不安はありませんか? 老後に不安をお持ちではありませんか? この商品とこの購入システムに参加すればそんな不安は解決です。

 これを頭の固い人は成立しない商売であるとかいいますが、それは間違いです。この商売はまったく新しい経済システムなのです。ですから既存の経済システムでは推し量ることも評価することもできません。手持ちのもので推し量れない新しいものを推し量ろうとする。そんな無理をするから理解できないのです。そういうことを言う人は頭の固い人です。でも皆さんはどうですか? 皆さんはこの新しい経済システム、これを福天と言いますが、皆様はこの福天をご理解できる、それは皆様のお顔を見れば分かるんです、まだまだ柔らかい人だと私は思います。

 ∧∧
( ‥)ただのねずみ講やがな。

     (‥ )でもぱっと思いつきで書いたわりには
      □-  なかなか分かりやすい文章じゃね?

 分かりやすいってこういうことだよね?

 それに嘘はついていない。

 ∧∧
( ‥)そう? あっという間に破綻するでしょ?

     (‥ )それは既存の経済システムを通して考えた
         結論だろ? 先ほどもそう言っているジャナイかー

 ∧∧
( ‥)それはそうですけど、新しい経済システムとやらが
    それで正しい/成立するってことにはなりませんよね。

     (‥ )嘘も矛盾もないが意味とか妥当性とかは
         まったく保証されていないのだよな。

 ねずみ講やマルチ商法にひっかかる人たちは論理って言葉が好きで、経験とかアブダクションの方法論には興味がないに違いない。

 そして思う。分かりやすいって無惨な言葉だよねえ。なにも保証しちゃくれない。

 ∧∧
( ‥)まあ、世間一般の”分かりやすい”とは
    把握した気になれて、なおかつ最低限、鵜呑みにしても
    無害であることも保証されており、意図的な嘘でもないこと
    なんでしょうけどね。

     ( ‥)まーそうだろうな。

 意図的な嘘ではない、という条件がないとあるある発掘大事典(なんてすばらしい番組なんだ)は妥当であることになってしまう。

 無害であるだけでなく、よりよく言えば”妥当であることが経験的に妥当である方法論で論証されている”という点を識別の手がかりにしないとマルチ商法と科学は区別できない。

 

 

2009年11月21日土曜日

ジョギングやめるの?

 
 少し休もうと思ったら朝になっていた。

 
    (;— —)うおー、寝ちまった、寝ちまった
 ∧∧
(‥ )30分後に目覚ましをセットしたんですけどねえ
 □-  止めちゃってますね、普通に。

 
 人にはそれぞれ立場ってものがある。サイエンスライターなら事実を報道しなさいという品質面の要求に対して、嘘でもいいから本と記事をとにかく売らなきゃだめだぴょん、という経済的な要求がある。

 ∧∧
( ‥)でっ、概してサイエンスライターや
    ジャーナリズムの品質は保証されなくなると。

     (‥ )まあそれは一例なんだが。

 研究者は、例えば科学を追求するというそういう要求がある一方で、業績上げろ、という要求もある。そして一部の政治家が納税者にバック出来るような利潤が(短期的に)上がらなければ、そんな技術開発も研究も駄目だぴょん、という要求をしてくるのも、まあ当然。

 ∧∧
( ‥)でも政治家も理念と”当選しないと失職/失業”っていう
    要求の、いわば目標と経済の板挟みなわけですよね?

     (‥ )だから長期的な利益は維持できるが効果が見えずらいものは
         敬遠するし、長期的には破滅であっても次回の選挙で
          当選できる政策があれば、
          まあむしろそっちを選ぶだろうなあ。


 ∧∧
( ‥)じゃあロケット開発なんて無駄だぴょ〜んという政治家たちの
    意見と、ロケット開発駄目とは経済/国防の観点からして
     馬鹿だろお前らっていう、この2つの意見は等価というわけ?

     (‥ )発言をした動機に関して言うと、
        そういう意味では等価じゃないの?

 例えば、若手研究者の育成は雇用問題だぴょんっていう発言はそういう視点に立ったものじゃないかえ?

 ようするに若手の育成にお金を使うのは、それはようするに雇用しているんだろ? 税金で雇用しているんだろう? だから無駄だよ、無駄無駄。という発言は、

 ”オレ様もお前らも経済問題という点では立場が一緒だからオレもお前も等価のものとして扱っていいずら”

という思考を彼らがしているのだと解釈すると理解しやすい。たぶん。

 ∧∧
( ‥)でも実際には等価ではないですよね。

     (‥ )その投資で何が維持されているのか?
         そこから何が生み出されるのか、何を防衛しているのか
          そういう視点で見たとき、以上の2つは等価ではないね。

 
 ∧∧
( ‥)人がジョギングするのは体力を維持するためですよね

     (‥ )人間は体力が必然的に衰えるものである。
         だからジョギングやめて余った時間を読書に
          使おう、という主張も可能ではあるな。

 だがジョギングをやめれば本をリサーチしたり資料を読み込む体力も無くなってしまうだろう。それは例えばの話、ライターにとっては破滅だ。

 ∧∧
( ‥)本や資料を探す/読むってのは体力もお金も
    使いますしね。

     ( ‥)体力が無くなったばっかりに駄目になっていった
         サイエンスライターとか何人もいるからなあ。

 まあ政治家とか知識人がつまんないジョギングなんかやめてその時間をもっと楽しいことに使おーよーと明るく無邪気に言うのは、まあ分からんでもない。ただ個人的にはそれはおこちゃまな意見だと思う。若いよねえ。




 

2009年11月20日金曜日

さてなんとする

 
 行政刷新会議。そういえば今の与党は高校教育は無償化するとか言っていたけども、じゃあ社会に出た後の就職はどうなるんだい?

 ∧∧
( ‥)科学技術の維持運営を放棄した社会に
    発展と雇用があるのかってことですか。

    ( ‥)まーそういうこっちゃな。
        学校出ても、競争力のない国に
        まっとうな雇用なんて無いぞ。
 
 さもなきゃ低賃金労働。

 そうだねえ、今までの日本は、まーなんだバブル崩壊とか言われるよりも前の時代には”スキルがなくてもただ我慢して仕事していれば”それなりな給料が保証される時代だったわけでありまして。

 
    (‥ )そういう世界観だと技術やテクノロジーが
        世界標準に達していなくても雇用は
         創出されるわけさね。
 ∧∧
( ‥)それって低賃金で単純労働っていうことじゃないの?

 まあ、事実、それで日本は発展してきたわけだけども、給料が上昇して他の先進諸国と給料(人件費)が均衡状態に達してしまえば給料は飽和状態になるのはこれ当然。さらに製造業が外国へ出て行くのも当然。それでも雇用を守れというのなら人件費は据え置きか、事実として起きたようにデフレ。

 あら悲し。デフレですよデフレ。過去の成功にこだわったらデフレときたもんだ。たぶん同じ発想で行政刷新会議かな?

 ∧∧
( ‥)右肩上がりの経済成長って結局、
    飽和状態になるまでの夢ってことですかね。

    (‥ )そーじゃねーのか?
        中間層の平均所得が日本だけ月額2000万になんか
        これからなるわけないだろ?

 今からそうなるとしたら超絶技術を持った火星人、月給が地球換算(どんな換算?)で3000万、というやつらが地球に接触してきて彼ら相手に彼らの必需品を売るようになった状態じゃない?

 ∧∧
( ‥)さもなきゃ付加価値とスキルを売るしかないと。

    (‥ )そのためには教育だけでなく、訓練と
        社会に還元し続ける科学技術の維持運営が
        欠かせないだろうねえ。

 まあなんだ、世の中には低賃金労働なんかに頼る企業は日本から出て行け、そんなのがいるから俺たちは貧乏なんだって鼻息荒く言う人もいるけども、いやいや、自分や身の回りの人間をよく見てみねい。


 自分の手を見て考えてご覧よ。単純労働以外になんかできるようなスキルや知識を持っていたり、なんらかの技術を継承しているかね? 自分を月額20万以上で売るに足る十分な理由を法律とか労働者の保護とかうんぬん以外になにか持っているかね? 自分と同じ能力しか持たない他人に月額20万を払う気になるかどうか本気で考えてご覧よ。そんな力が自分にあるかね?

 ∧∧
( ‥)・・・・もってないように見えますね。

    (‥ )人は見かけで判断してはいけないというけど
        まー、大概はもってないだろうなあ。

 低賃金労働なんか出て行けというのは正論ではあるが、それを可能ならしめる条件が我々には整っていない。

 ∧∧
( ‥)この上、科学技術までどうかなったら
    どうなるんですかね?

    ( ‥)まーあれだな。アメリカから離れるぽ、アジアと仲良くする
        んだぴょん、って言われてもなあ、軍事力の維持均衡に
         例えば何が必要かとか、イージス艦のおつむって
         どこ製か知っている? なんでそういうことになってるか
         分かってます? とかそういうこと知らないんだろうな。

 技術を維持継承しなくてもファンタスティックに問題解決できるぴょんと言うのが行政刷新会議。

 とはいえ、行政刷新会議はあれはあれで仕事ではある。

 ∧∧
( ‥)そう?

    (‥ )決断するのは別人だからあれ駄目、これ駄目って言えば
        仕事になるじゃないか。

 仮に企業がこれからどの部門を不採算部門として切り捨てるか、と会議する時、あんな会議にはならんでしょ。

 ∧∧
( ‥)そして勉学は支援するけども
    その後の就職は切り売りする結果を提案するわけですか。

    (‥ )今の代わりに子孫と未来を売り払ったって
        ことじゃないか?


 さてさて。ではどうしたものか。

 

雇用問題です

 
 まあ、そりゃあ全部の提言や刷新が原理的におかしいですということではないにせよ、若手の研究者の育成やらなにやらにかける予算を削減する。なるほどこれが行政刷新会議。

 ∧∧
(‥ )納税者に還元できることに予算配分するのーと
\-   主張している議員さんとかもいるんですね。

    (‥ )若手研究者の育成は雇用問題だろとか
        言っている人もいるみたいだなあ。

 まあ、そうねえ雇用問題なのかもねえ、循環論法的だけども個人の雇用という点で見たら、そりゃあそう見えるわさ。

 ∧∧
( ‥)でも若手の育成って技術の発展継承って側面もあるでしょ?

    (‥ )不採算部門は削る、というのはどんな会社でやっているに
        しても、技術/人材育成を削るからには、別の採算部門に
         ちゃんと投資するもんだけどねえ。

 そういうことしてるか? 連中は?

 逆にいうと雇用問題と言えば議員だってそうなんだろうけどもねえ。

 ∧∧
( ‥)?

    (‥ )科学は100年の計だと科学技術費の削減に反対した
        人たちがいたけども、議員ってのは次回の選挙の
         ことしか考えていないだろ?

 100年先のことなんか議員は考えないだろう。そういうもんだし、それで十分なのが議員ってもんさ。当選するのが仕事であって、妥当な政策をすることが彼らの仕事ではない。世の中には議員というものは妥当な政策を立案するもんだと考えている人もいるが、その仮説では彼らの行動は説明できないと思う。

 ∧∧
( ‥)じゃあ、長期的な視点に立つべきだ、という
    反論を彼らは聞かないと思う?

    (‥ )聞かないんじゃないか? 今年とか来年とかの選挙の方が
        大事だろ? 10年、20年さきなんて考える理由は
        彼らには欠片もありゃせんだろ。

 そもそも、納税者に利益が還元できることに予算を組むべきよーとか言っている時点でそんな視点や発想が事実として欠けていることを示している。

 ∧∧
( ‥)どうなっちゃうんでしょうね?

    (‥ )常識的な人間が是正するのを期待したいがどうだろうねえ。

 それは君たちの雇用問題でしょ、えへへ、と相手に言う前に、そもそも彼ら自身の雇用が(これは発言者自身が議員である場合だけども)かかっているんだ。大多数の選挙民に受けのいいことをして、その代わりに何かを売り払って取り返しのつかないことをするぐらい、平気でやっちゃうだろう。

 ∧∧
( ‥)どうしたもんですかね?

    ( ‥)常識的な人間がストップをかけることが無かった場合、
        そうねえ、若手への援助がなくなったジャンルに学生が
        進むのか? いや進まなくなったらどうなる?
        そういう基礎が破壊されてしまった場合、
         社会への利益の還元はどうなるんだろうとか。

 ∧∧
( ‥)そこまで事態が悪化したら是正する動きが
    起きますよね?

    (‥ )国が傾きかけた企業みたいになって
        競争力がなくなった状態で、わっこれは
        いかんぞなってか?

 手遅れ、手遅れ。

 ∧∧
( ‥)どうしたもんでしょうね。

    ( ‥)さーて、どうしたもんかね。

 馬鹿をやりつくして相手が勝手に自滅するのを待つってのもつまらないしねえ。
        

2009年11月19日木曜日

あるある漢方大事典

 
 漢方薬。あれは奇妙なしろもの。

 ∧∧
( ‥)なんで?

    (‥ )漢方薬が人体に効く仕組みと説明は
        いわゆる五行説に基づいているだろ?

 ようするに漢方薬というのはなんか良く分からん理論体系に基づいているわけで。

 ∧∧
(‥ )五行説って錬金術の亜種でしたっけ?
\-
    (‥ )まあ、系譜的にはそうなるのかな。

 ようするに四大元素説(地水火風)にプラスすることの金属(金)で、風が木に置き換わってるぞ状態。たぶん起源は西方世界でまあなんだ、メソポタミアあたりなんですかね、元素間の五芒星な配置とリンクと五角形のじゃんけん関係でできた理論体系。

 ∧∧
( ‥)でも、、、漢方薬って薬局でも売ってますよね?

    (‥ )だからといって医者や医学会は
        五行説で考えたりしないんだよな。

 解剖実習で五臓六腑がそれぞれ胆液が多くなると五行説に照らしてどうしたこうしたとかは習わないだろう。

 ∧∧
( ‥)? じゃあ薬局では疑似科学に理論づけられた
    しろものを販売しているわけ?

    (‥ )疑似科学というのが言い過ぎだとしたらそうだね、
        妥当であるかどうか検証されていない理論体系に
        裏づけられた物品を販売しているわけだが。

 ∧∧
( ‥)そーゆーのを疑似科学って言うんじゃないの?

    (‥ )まあ、広い意味ではそうなんだろうな。

 例えば葛根湯とかは風邪に”かかる前”に飲むと効果はそれなりにあるそうだ(という話を聞いた)。とはいえ漢方のどの成分がどう人体に効くのか、という論証とかは、まあなんだまともにやられていないっぽい。

 ∧∧
( ‥)? にゃっ? そういうのまずいんじゃない?

    (‥ )長い間使われているから観測されるほどには
        問題が生じたことが無い、つまり比較的無害
        ということなんじゃないの?

 でもここまで考えて思った。

 これ、発掘あるある大事典とどう違うわけ?

 ∧∧
( ‥)ああ、てきとーに健康番組を作っていたけども、
    問題が起きないように、効果はないけど無害ではある
    そういうダイエット法なりなんなりを提供していた番組ですね。

    (‥ )漢方ってあれとどう違うわけ?

:問題は起きない
:無害
:裏付けがないか、あるいは裏づける理論体系が現在では認められていない体系(てきとー)

 漢方薬とあるある発掘大事典はどこがどう違うのだぞなもし?

 ∧∧
(‥ )あの番組が問題になったのは”データの捏造”があったから
\-   ですよね。

    (‥ )まあ、番組で紹介した方法には効果がありませんと
        論証するのは大変だけど、捏造なら白か黒かを
        すぐに判別できるからな。

 それを見つけることで、これ破棄!!と対応したのは、まあまともな動作。でも逆にいうと漢方とあるある発掘大事典の相違点はそこだけか?

 ∧∧
( ‥)あー、漢方は一応、効果があるっぽい、ということは
   言えるとか?

    (‥ )まあ最低限、かなり無害ってことは言えそうだけども。

 これではあるあると漢方は識別できん。

 ∧∧
(‥ )漢方薬の入った薬効酒は適量の飲酒が勧められていますが
\-
    (‥ )納豆でダイエットさせても無害だからいいじゃんと
        番組をてきとーに作る発想とは、このままでは
         識別できんよな。

 もちろん、普通の薬も適量が求められるが、その場合は、これこれの量に達するとこのような弊害が生じるということが分かっている上で示されたものである。

 そういうことからすると”普通の薬の適量”は以上の事例(漢方とあるある)からは識別できるが、では漢方とあるあるの識別点はどこだ?

 ∧∧
( ‥)データの捏造があるかないか?

    (‥ )だったらすごいよねえ。

 漢方薬とは何だ?
 
 ∧∧
( ‥)漢方は副作用がないんだと言いますが。

    ( ̄  ̄ )そういう主張の時点ですごくいかがわしさを
          感じるよな。

 作用するけど副作用がない(と言い切る)論証ってどういう体裁をとるのやら。

 


 

2009年11月18日水曜日

本はマイナスです

 
 前に作った本の書評でこんなのがあった。内容はともかく、分量の割りには少し高いように感じます。

 ああ、それ、あちきも思いましたよ。

 ∧∧
( ‥)本を作った本人自身がそう思うと。

    (‥ )でもさあ、思い返してみると
     □-  この価格でないと純利益が生じないんだよね・・

 本を店頭で見つけて、ページ数の割りには高くないかなーーーっとなんとなく作った本人がそう感じる一方で、ところが考えても見れば、これだけの利潤が生じるのであるから、だからここまで投資して情報を集め、それをテキストとイラストに詰め込むことが可能である。そう自分自身が計算して制作していたことを思い出す(年間当たり数十万になる本代の何割りかがこの本の投資として割り当てられるということ)。

 ∧∧
( ‥)おかしな話ですね。本屋で自分の本を見たときに
    感じた感覚と、作っているときの計算/投資の時に
    考えていた内容が正反対というのは。

    (‥ )しかも2つの相反する考えを抱いているのに
        別に矛盾は感じていないのだ。
        というか意識すらしていなかったな。

 まあ考えてみれば当たり前で、安い価格でより多くの利益を求めようとする消費者な視線と、投資と利益、品質の要求から導き出されるある均衡点で本を作成している制作者とでは考えが同じになるわけがない。

    (‥ )本というのは消費者にとってマイナスなんだよね。
        少なくとも支払いに対する見返りに効率が上がるとか、
        1日に摂取できるカロリーが直接増大するとか、
        そういうベネフィットは本に関しては普通ないからねえ。
 ∧∧
( ‥)車のように移動の効率を上げるものでもなく、
    食事のようにカロリーになるわけでもなく、
    洋服のように社会的な地位向上を可能にする
    ものでもないということですね。

 本というのはそもそもが投資に対してむしろ損失を導き出すようなしろもので、商品としてはある意味、間抜け。

 本は人間の生活にとって必需品でもなく、カロリーにもならず、社会的地位を向上させるものでもない。そういう意味では、本を買う人間ってのは考えようによってはかなり変わっている人たちだとも言える。あるいはゲームの攻略本がその月における本の売り上げトップ10に入ることがある(あるいはあった)けども、それは当然。投資に対して直接効果が出るのであればそりゃあ買うだろう。

 ∧∧
( ‥)本は消費者の立場ではもともと損失的なものであるから
    評価がシビアになると。

     (‥ )でも作り手の立場に立つとそうはいかなく
         なるんだよなあ。

 ∧∧
( ‥)安くするにはどうすればいいんでしょうね?

     (‥ )まあ、ひとつには内容を薄くするとか
         人件費以外の投資が0になるように
          嘘八百と思い込みで塗り固めるとかね。

 
 逆に言うと類書がない(らしい)理由を実感。

 ∧∧
( ‥)あの価格、もろもろ以外の条件では・・・

     (‥ )ちょっと作るのは難しいかなあ。

 
 


さっしんします

 
 神奈川県では朝の2:00ぐらいにほんの少しだけ雲間から星が見えたものの、流星は確認できず。

 ∧∧
( ‥)まあ当然ですね。

    (‥ )やむを得んな。

 ヘビを描いた。ヘビ、意外と手間がかかる。

 さて

 ぎょーせーさっしんかいぎ。科学に関する分野だけでもめちゃくちゃな削減案がなされているので、世間的にはどうだか知らないけども、ネットや電子の世界では非難ごーごー。

 ∧∧
( ‥)さて、あなたはどうします?

    ( ‥)そうねえ、取りあえず、会議に参加した
      -□  面々のことを調べてみるか。

 どんな仮説でどんな世界観を持っているのか、それを見なくてはいけない。まあ予算は無限ではない、というのは当然なんだが、科学と技術の根幹を揺るがしかねない(端的に言うと、国というか日本国民と呼称されている集団の長期的な利益を捨てる気なのね?という)ようなことを決定する人々の判断過程はどうなっているのかという問題。

 ∧∧
( ‥)彼らを科学の対象にすると?

    (‥ )オレ様理論屋とかオレ様鳥進化論者とかを
        科学に扱えないか? とすでに考えている
        わけだよね?

 だったら科学を論評する人間も扱おうというのは当然。


    (‥ )まあそもそもなあ、1時間以内に赤道ギニアの
        抱える問題を解決する手段を考え、800字に
         まとめろって言われてひーひーいっている
         ような会議なんじゃないかと思うけども。
 ∧∧
( ‥)またそういう例えを・・・・

 でも問題が何なのか分からん状況で判断を迫られているという意味では、あの会議に参加している人々ってのは実のところほとんどそんな状況なんじゃあないのかね? マントルよりも地震をという発言の記録を見たときは笑った。というか微笑ましいなあ、大人ってやつは。

 

2009年11月17日火曜日

雨降り

 
 雨降り。

 ∧∧
(‥ )今日の夜はしし座流星群のピークのはずですけど。

    (‥ )こりゃあ見るのは無理だなあ。

 
 一応、起きている限りは夜空をチェックはするつもりだけども、天気予報では晴れ間がのぞくことはなさそう。ヨーロッパも雨降りの模様だし、あちらでも地域によってはともかく、ちょっと見るのは無理っぽい。

 ∧∧
( ‥)お天気だけはどうにもなりませんね。

    (‥ )どうもならんな。

 まあなんだ、流星群ってのはしょっちゅうあるんだ。また見れる時に見ればいい。

 ∧∧
( ‥)しし座流星群はピークを過ぎると見られないんですかね?

    (‥ )どうだろうねえ? 先日、夜空を見た時は
        さっぱり見えなかったけども。

 オリオン座流星群は前後数日間に渡って見ることができたのだけども、しし座流星群はピーク時に集中して、その前後にはほとんど流れないんだろうか? 

 ∧∧
(‥ )次ぎの流星群は来月。12月の14日にピークを迎える
\-   ふたご座流星群ですね。

    (‥ )また晴れたら夜空を見てみることにしつつ
        来月の流星群に期待しよう。

 
 

2009年11月16日月曜日

ほめおぱしー

 
 ホメオパシー。薄めてよく効くホメオパシー。

 ∧∧
( ‥)にゃ?

    (‥ )聞かんでくれ。おいらにも良く分からん。

 ホメオパシー。なんかすごいというが理屈が分からんホメオパシー。

 ∧∧
( ‥)アナタハフルイぱらだいむニトラワレテイルノデスーー
   
    (‥ )と、言われるのかな?

 確かにそうではある。お互いに異なる理論体系の中にいるので相手がまったく理解できない。

 ∧∧
( ‥)でも等価なのはお互いがお互いを相手の理論体系では
    理解できないって点だけでしょ?

    (‥ )そうであるな。

 現実世界において効果があるかないか、妥当かそうでないか、この点に関しては等価ではない。

 ホメオパシー。限りなく薬を薄めても効果がでるぞホメオパシー。

 とまあかつてホメオパシーのことをそう聞いて、最近、ふとニュースを見ていたらこんな話。水道水には色々なものが薄まったとはいえ含まれてくる。まあねえ、人間が色々なものをばらまいているから当然だ。水銀、鉛、有機塩素系化合物なんかが当然あるけども、香辛料や薬剤、ホルモン剤やらその他にも色々と含まれているのだそうな。

 まあ実際にそのデータを見たことがないので受け売りなんだけども、薄まっているとはいえそういうのが入っているのは、そりゃあ当然そうだろう。

 ホメオパシー。限りなく薄めても効果がきちんと出る(と主張している)ぞホメオパシー。

 ∧∧
( ‥)じゃあ水道水を飲んでももろもろの効果が
    てきめんなわけ?

     (‥ )さあ?

 実際のところ彼らの理論体系においてこのことがどう解釈されるのか? それについて予想できるほどホメオパシーについて知っているわけではない。

 

 

ぎょうせいさっしんかいぎ

 
 ふーむ。話で聞く行政刷新会議。さてもさても科学に関連する分野だけでもなんと評価したら良いものか。なんか一部に頭の悪そうな発言が混ざっているよなーと思いつつ。

 ∧∧
( ‥)評価するにはどうすればいいんですかね?

    (‥ )会議とやらに参加した人間にどの程度の知能があるのか
        判断の基準になった彼ら個人個人が持つ仮説は何か
         判断の元になったデータは何か、
          それをどう解釈したのか、

 そしてかつまた、では比較対象になりうるベストな解答はどのように導き出すべきか。

 ∧∧
( ‥)そして比較されるべきそれらが
    ベターであるかどうかをどう検証すればいいのか。

    (‥ )まあそうだね。

 もちろん、検証なんてものは簡単と言えば簡単なんだけども。

 ∧∧
( ‥)そう?

    (‥ )やってから後悔するって言うだろ?

 

2009年11月15日日曜日

論理的だから科学だぴょん

 
 ドーピングは多少効いているかもしれない。しかし、これだけでフォローしきれるか?

 さて

 これは書評ってなんだいの続き。というかこっちがある意味、本題かもしれないんだけども。

 
   (‥ )ルイセンコ騒動とか「2つの遺伝学」を見ているとさ
       マルクス主義って”論理的だからこれは科学だぴょん”と
       思っている人にすっごく受けがいい理論体系なのかなー
       とまあ、そう思うわけですよ。
 ∧∧
( ‥)はあ、そうなんですか?


 いやだって、マルクス主義だから科学的で論理的だからこれは科学で正しいのじゃーっという主張を聞いて、他にどんな解釈があるというのかや?

 ∧∧
( ‥)まあ少なくとも彼らがなぜ失敗したのかは
    良く分かりますけどね。

     ( ‥)論理的だから正しいんじゃーって考えには
         ”経験的にデータを付け加えることで仮説を検証する”
         という発想がないからねえ。

 そりゃ、実験もしないのは当然。そしていくら不利な証拠が現れたって無視するわけだがよ。

 実際、ルイセンコ騒動が終止符を打たれていったのはソ連でルイセンコが失脚するという政治的な出来事が発端なわけだし、”経験的に仮説を検証する”という意味での科学をしていなかったという結果がここにも見える。政治は科学じゃないでしょ(彼らは科学も政治であるべきで、マルクス主義に基づく革命を主張したから彼ら自身にとっては矛盾のない行動/主張なんだろうけど)。

 でっ、ここからがさらに本題。

     (‥ )論理的に正しいのだから正しいのだ、という意見は
         オレ様理論に共通する問題点じゃあなかろうか?
         というか、そもそもの元凶?
 ∧∧
( ‥)といいますと?

 言葉を定義してそれを論理的につなぎ合わせて矛盾のない文章を紡ぎ出す。

 これ、必然的ではないにせよ使用するデータは少数になるし、経験と検証を無視する(平たく言うと帰納法ではない)ことに直結するのでは?

 ∧∧
( ‥)なんで?

     (‥ )データってのはしばしば矛盾するもんだぜや。

 矛盾のない文章を作るって時点で、必然的に矛盾しているデータを削ぎ落としていないかね? そんなことを言っている時点で問題をものすごく単純化しているんじゃないのかね?(単純化それ自体は悪いことではないのだろうけど)

 ∧∧
( ‥)ああ、整合するデータだけをチョイスしているとか
    分かりやすい極端な例ではそういうことですね?

     (‥ )そもそも”定義”ってのがくせ者だろ?

 こう定義する。というよりも、文章内部でコンフリクトが起きないように定義している時がないかね?

 ∧∧
( ‥)データの恣意的な解釈ってやつですか。

     (‥ )既存のデータを曲解して自説に都合のよいように
         受け取っちゃう人っているだろ?
         あれって、結果的には恣意的な定義じゃないのか?

 そして当然、矛盾のない論理的な文章であるから、この文章が申し述べていることは現実にも真実である、という主張には経験的な検証という動作も発想もすっぽり抜けている。

 ∧∧
( ‥)しかし、科学の歴史を振り返るに、
    それは科学ではないですね。

     (‥ )でもそういう勘違いをしている人って多いだろ?
         知り合いのサイエンスライターにもそういうの
         いたぞなもし。

 法則を積み重ねて出した結論はすべからく正しい、とか、正確に定義した言葉を矛盾なく論理的に組立てれば科学であり、その解は真実であるとか、そんなものは科学とは呼べない。だけども科学とはそういうものであると考えている人は疑似科学を信じている人でもいるし、おかしなもんで疑似科学を批判する人にもいる。

 ∧∧
( ‥)矛盾ない文章、それ自体には妥当という意味はないですよね?

    (‥ )正確な文法でしゃべられた言葉でも嘘はつけるからな。

 
 ”論理的だからオレ様は科学だぴょん”はねーだろう。


 しかし、これらそもそもの根本である”使えるデータうち、少数のものしか使わない人は最初の仮説に固執する”というアイデアの調査は今だ、のろのろとして進まず。


 


 

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