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2015年8月16日日曜日

パクリは定義されず認定は文脈で判断される

 
 東京オリンピックのエンブレムがパクリじゃないか問題。
 
 ∧∧
(‥ )炎上がさらに
\‐  拡大してますね
    推奨した人間と
    受賞した人間が
    実は所を変えては
    お互い同士を
    推奨し合ってた疑惑
    推奨、弁護していた人間も
    ぱくってる疑惑
    もう何がなにやら
 
  (‥ )もちろん反対に
     擁護の意見もあるな
     これらがパクリだったら
     デザインなんか
     出来ないじゃないか!
     そういう意見だ
 
 まあこれは擁護ではないかもしれない。あまりパクリパクリと言われてしまうと、仕事もデザインも事実上不可能になってしまうじゃないか。そういう業務上の都合とその表明だ。
 
 ∧∧
( ‥)どう考えるべきですかね?
 
  (‥ )何をもって
      パクリとするか?
      それは定義できない
 
 何%が同じならパクリである、という定義に意味はない。

 その線引きの根拠が不明だからだ。

 仮に線引きしたとしても、何が同じだとパクリになるのか分からない。
 
 輪郭だろうか? 色だろうか? それとも雰囲気だろうか? 構図だろうか?
 
 ∧∧
(‥ )パクリに定義は存在しない
\‐  それはつまり
    ”これはパクリだ認定”は
    恣意的であるという
    ことでもある
 
  (‥ )恣意的であるとは
      便宜的だということでも
      あるよな
 
 そして定義できないのなら、これがパクリかパクリじゃないか認定は、個々の事例について各々判断するしかない。そういうことでもある。
 
 
 多分、東京オリンピックのエンブレムがパクリかどうかと問われたら、実際にはなんとも言えない。あれだけ単純なデザインだ、基本的な形であれば、地球上で何千万人も思いつくだろう。それを意図的なパクリだと断定するのは飛躍だ。
 
 ∧∧
( ‥)むしろ騒ぎ過ぎ
 
  (‥ )しかし
      オリンピックだけに
      注目を引いてしまうからな
      一般に興味を
      もたれなくても
      分母がでかい
      割合は少なくても
      騒いだり調べたり
      追求する人の
      絶対数自体は多くなる
 
 むしろ問題はここから先だ
 
 
 エンブレムのデザイナーは他にもパクリをしている。
 
 そうかい? あまり似てないと思うぞ。
 
 だが、これらを見よ。
 
 んー、確かに似ているものもあるけど、似ているだけでパクリ認定するわけにはいかない。それにパクリ認定するには、ちょっと厳しいものも混ざっていないかね?
 
 しかし、このサントリーの景品にされたトートバッグのデザインを見よ。このフランスパンは切れ目の形までネット上にある既存の画像と同じではないか。
 
 ああ、これはまずいかもしれないね。だがこれはこれだけの問題ではないのか?
 
 ネット上にある画像を無断使用した人間が生み出すデザインとは一体何か? 彼の作り出すデザインには、大なり小なり無断引用が反映されているのではないのか?
 
 まあ確かに作業している人が同じであるのだから、そういう部分が無いとはいえない。
 
 一度起きたことは二度あるのだ。二度ある事は複数回起こる。だとしたら他のデザインの類似も、やはり引用から作られたものだと推論できないか? 少なくともこれらのデザインの類似は、無断引用するという本人のくせが反映した結果ではないのか?
 
 パクリ認定の是非はともかくとして、その推論が成立することは認める。ああ、待って... トートバッグの問題に関して事務所から説明があったようだ。
 
 「部下がしたことです」
 
 んー、これは...
 
 見よ。これは監督責任の明らかな放棄である。無断引用と責任放棄、以上の特性が観測された。このような特性を持つ主体が作成したものを、国家を上げた行事において使用して良いものであろうか?
 
 
 ∧∧
(‥ )...というやり取りをした場合
\‐  これ以上の弁護は
    ちょっと厳しいですかね
 
  (‥ )ぶっちゃけ
     オリンピックのエンブレムが
     パクリかどうか? なんて
     どうでも良い問題なのさ
     本当だったら
     あの程度の類似なら
     示談や和解金で
     終わっていたんじゃないか?
     だがそこから飛び火して
     明白な無断引用が
     別件であったこと
     監督責任を放棄したこと
     ここが今や問題にされてる
     そしてこの問題が
     エンブレムに返るわけだ
 
 
 
 つまりこれ、エンブレムのデザインをパクリと見なすかどうか、という問題ではすでになくなっているのである。

 そして、パクリ派が振りかざす、以上のような推論と論証の流れを覆すことはもはや無理だろう。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあれだね
    同じデザインであっても
    流れによって
    パクリ認定されたり
    されなかったりする
    そういうことだね
 
  (‥ )パクリは定義できない
      極論すればすべての
      オリジナルは
      すべからくパクリなのだ
      だからパクリかどうか
      その認定は個々の文脈で
      判断されるわけだ
 
 そして、今回の事例は、文脈上、駄目っぽい、そういうことであろう。
 
 ∧∧
(‥ )擁護派は
\‐  これがパクリ認定されては
    創作なんか出来ない
    そう怒っているけども...
 
  (‥ )それはこの問題の流れが
      パクリの定義と線引きだと
      受け取っているからだな
      だが
      パクリかどうかは
      文脈で判断される
      実際、そういう流れに
      なっているよね
      それを考えると
      怒る必要はないと
      思うけどね
      定義と線引きが
      設定されたわけじゃ
      ないからな
 
 というか、

 ”こういう単純なデザインなんて誰でも考えつくのだからパクリ認定はおかしい”

 本当にそう信じているなら、炎上を拡大させている追求者たちを批判するのはちょいとずれているだろう。

 むしろ、最初に、これは俺のデザインのパクリだと言い出した人を批判するのが筋だ。なんといっても同業者なんだから。
 
 
 
 これはhilihiliのhilihili: 一人でやりますか? 大粛清を行いますか?の続き
 
 
 
 
      

2015年8月15日土曜日

処刑には手続きが必要なのです

 
 主人公は手を汚すわけにはいかない。
 
 ∧∧
(‥ )毎回敵をやっつける
\‐  さりとて軍隊でもない
    ただの個人で
    しかも法律無視
    これでは殺人鬼と
    同じだからね
 
  (‥ )だから
      手を汚さないような
      状況下でいかに
      悪人を殺すか?
      それが求められる
 
 
 そもそも物語とは、
 
 この悪人は処刑されてもしょうがないですよね? ねっ、ねっ? そろそろ殺してもいいですよね?
 
 そういう手続きを読者に向けて進めるものだとも言える。
 
 ∧∧
( ‥)主人公が法律を無視して
    私刑を続ける殺人鬼だと
    ばれちゃ困りますのでね
 
  (‥ )というわけで
      今回は事故ということで
      いかがでしょうか?

 
 
 他、見逃してやったのに敵が性懲りも無く攻撃したから、とか、敵の攻撃を避けたら敵自身に当たってしまいました、とか、色々取り揃えてございます。
 
 ∧∧
(‥ )見逃してやって
\‐  敵に敵を殺させる
    そういう手もありますね
 
  (‥ )そういうのって
      女幹部とかの場合だよな
      女の子だとさすがに
      先のような手続きでも
      殺すわけにはいかんでな
      少し改心させてから
      敵に渡して敵に殺させる
      これ良い手ね
 
 とはいえ世の中には
 
 主人公の圧倒的な力の前に、あろうことか恐怖にかられて立ちすくんでしまった女幹部。身を挺して盾となった部下たちに救われるのだが、当然、部下たちは主人公の手によって、一方的に皆殺し。バラバラに引きちぎられた彼らの残骸と血の海を見て、人が変わったように立ち向かう女の子。だが勝てるはずもなく、ぼこぼこに殴られたあげくに主人公に食われる。
 
 という物語も存在はする。
 
 ∧∧
( ‥)創作の世界は広大だわ
 
  (‥ )手続きには色々な
      ものがございます
 
 
 主人公が怪獣なら、もはや法律に従う必要はない。
 
 
 

エアカーがやってこなかった未来

 
 どういうわけかSFや未来の物語というと、自動車にはタイヤがなくて、しかもふわふわ浮いて空を走る。
 
 いわゆるエアカーだ。
 
 今は亡きSF作家、アイザック・アシモフ博士もエアカーが1990年とか2014年には実現、普及していると予測していた。
 
 つまりこの話はhilihiliのhilihili: 当たらなかった未来の続き。
 
 ∧∧
(‥ )博士自身は
\‐  グランド・エフェクト・
    ヴィークルと呼んでるけどね
 
  (‥ )とはいえ要するに
      ホバークラフト型の
      エアカーだよな
 
 ホバークラフトは空気を底面から吹き出すことで、砂や地面や水の上も走れるが、吹き出すだけあって、周囲にはなはだしく物を巻き上げる=>https://www.google.co.jp/search?q=hover+craft&biw=802&bih=833&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0CAYQ_AUoAWoVChMItuno3rypxwIVZC6mCh2lk…
 
 ちょっと都市部で使うのはいただけない。
 
 ∧∧
(‥ )まあそのせいか普及は
\‐  しませんでしたよね
 
   (‥ )でも次のような事例も
       あるんだな
       こういうのを見ると
       ちょっとわくわくするね

=>Bubba's Hover - YouTube
 
 しかしやっぱり水を吹き上げている。やはりゴルフ場のような場所ならともかく、住居周辺でエアカーは使いづらそうだ。
 
 しかしそれもさることながら、エアカーというのは制動が難しそうである。
 
 ∧∧
( ‥)エアカーにはタイヤが
    ないからね
    タイヤを介して
    地面を足がかりに
    ブレーキや方向転換する
    そういうことができない
 
  ( ‥)もしも無重力を作る
    ‐/ 技術が実現しても
      タイヤは必要だと
      思うんだよなあ
 
 タイヤがないエアカーは制動がとても難しいし、小回りが全然効かないだろう。
 
 もちろん、ただ浮くのではなく、翼を持てばもう少し制動できる。しかし、それでもタイヤより旋回半径が大きくなること間違いない。
 
 例えば、ground effect hovercraftなるものがあるらしい。グランド・エフェクト、つまり名前からすると、地面すれすれを飛ぶと揚力が大きくなる地面効果を利用して、小さな翼で飛ぶホバークラフトのようである。

=>ground effect hovercraft - Google 検索
 
 ∧∧
(‥ )グランド・エフェクト..
\‐  まさにアシモフ博士の
    予想通りですね
 
  (‥ )でも当たり前だけど
      やっぱり
      小回りが効かないのな
      少なくとも自動車よりは
      旋回半径が大きいよね
 
 ∧∧
(‥ )翼があるのも
\‐  不便な点ですよねえ
    動かない時は収納するにしても
    道路を飛ぶ時は広げるし
    他の車にあまり接近できない

 
  (‥ )ちょっと困るよねえ
 
 
 それを考えるとやはり、開けた誰もいない土地で楽しむ娯楽品というのならともかく、都市部でエアカーが普及することは非現実的だ。当然、数は少なくなるし、一台あたりの価格も高くなる。当たり前だが、そういうことだ。これはつまり、この先の未来世界でも、タイヤのある車が当たり前のように走っていることを示している。

 
 ∧∧
( ‥)でもSF作家さんに限らず
    エアカーを描く人は
    多いよね
    なんでだろうね?
 
  (‥ )エアカーが走っている
      それだけで
      ここは現在の地球とは
      違う世界であると
      一発で分かる
      からじゃね?
 
 
 
 
  

論理的に考えるとは論理の飛躍であり必ず誤謬を招く

 
 論理的に考える、というのは論理的ではない。
 
 ∧∧
( ‥)より正確に言うと
    ”論理的に考えた答えは
    正しいはずだ”
    この主張が論理的ではない
 
  (‥ )でもな
      論理的に考えることを
      人が強調する時
      ”これが正しいはずだ”
      そういう前提があるものさ
 
 そもそも論理は文法だ。文法的に正しい言葉で詐欺が出来るように、文法は文章の正否や真偽に関係しない。
 
 それと同様、論理は答えの正否や真偽に関係をもたない
 
 ∧∧
(‥ )論理は大前提があらかじめ
\‐  含んでいる結論しか
    導きだせない
    だから大前提が間違っていれば
    答えは当然間違う
 
  (‥ )そればかりか
      大前提が正しい時でも
      結論が間違う場合もある
      大前提は宇宙のすべてを
      内部に包含している
      わけではないからな
 
 厳密に言うと、これもまた大前提が間違っていると考えるべきなんだろう。大前提が宇宙をすべて含んでいないことは明白で、それゆえ、大前提が正しいということは、そもそもありえない。
 
 俺のプログラムにバグは無い。
 
 実際、プログラム自体にバグが存在しなくても外部と接触して噛み合わせると何が起こるかは分からない。
 
 ”俺の考えた最強のプログラム”は宇宙のすべてを記述しているわけではない。だったら必ずどこかで誤謬を起こす。
 
 だとしたらむしろ、”この世界のすべての大前提は間違っている”そう考えるべきなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)だとしたら
   ”論理が正確な答えを
    導きだす事は
    論理的にありえない”
    そう考えるべきですかね
 
  (‥ )結論すれば
      ”論理的に正しいのだから
      答えも正しいという
      意見には
      論理では正当化できない
      飛躍が含まれている”
      つまり論理的な思考とは
      実のところ
      まったく論理的ではない
      そう考えるべきだろう
 
 
 世の中にはおおむね正しいのならそれは論理的に正しいと言って良いはずだ、そう考える人もいようが、それは演繹ではなく、むしろ帰納っぽい発想のように思われる。
 
 
 

2015年8月14日金曜日

一人でやりますか? 大粛清を行いますか?

 
 東京オリンピックのエンブレムがすでにあるデザインに酷似している、という件。
 
 あのデザイン自体を酷似と呼んで良いのかはなんとも言えない。
 
 単純化するとどうしても似てくることが普通に起こる。
 
 だが、それだけで弁護できるのか? 

 こういう議論以前に、状況はあらぬ方向へ
 
 ∧∧
(‥ )すでにエンブレム以外に
\‐  ぱくり疑惑が飛び火
    件のデザイナーさんが
    デザインしたという
    トートバッグの柄の
    フランスパンが
    実は
    ネットに上げられていた
    他人の写真をまんま
    借用していたことが
    指摘される...
 
  (‥ )フランスパンの切り目
     っていうの?
     あれが一致するとかで
     弁明は難しい
     さらには
     デザインを使用していた
     サントリーにまで飛び火
     問題のトートバッグを
     取り下げるむねも
     報道されている
 
 
 要するに事実上、パクリを認めたということになっているっぽい


 
 ∧∧
(‥ )どこまで本当なのか
\‐  知らないけども
    デザイナー本人じゃなくて
    スタッフが
    デザインしているから
    誰の責任か分からない
    詳細は調査中です
    ...という発言も報道ですか
 
  (‥ )単なる詭弁なのか
      事実なのか
      どっちにしても
      責任があるよなあ
 
 こういう話になると個人的に思い出すのは以前あった、いやな経験だ。
 
 その本において、テキストとイラストは自分が作成したが、図版やその他はデザイン会社が作った。
 
 ∧∧
( ‥)でっ、デザイン会社の社員が
    まんまパクリをしたと
 
  (‥ )それに気づいて
      広報部立ち会いのもと
      編集者と一緒に
      パクられた人に
      頭を下げたよ
      しかもさ
      パクられた相手が
      よりにもよって
      俺の知り合い
      だったんだよね
 
 ∧∧
(‥ )あなたが頭を下げる必要が
\‐  あったわけ?
   
 
  (‥ )編集者もそうだが
      俺の名前で本が出ている
      わけだろ?
      監督責任あるだろうよ
 
 
 ∧∧
( ‥)ただ、あなたが頭を下げたので
    相手は一瞬
    あなたがパクったと思った
    みたいですよね?
 
  (‥ )一瞬でも
      そう思われた原因は
      むしろあれだ
      同席した
      デザイン会社の社長が
      最初、自分からは何も
      しゃべらなかったからだ
 
 自分と編集がまず相手に挨拶をして、編集と一緒に経緯を説明し、謝罪した後、しばらくして、こちらから少しうながして、そこでようやくデザイン会社の社長が、実は弊社のスタッフがあなたの作品を借用して...と切り出したわけで
 
 ∧∧
(‥ )...今度同じことがあったら
\‐  こいつがやりました
    ごめんなさいっと
    開口一番
    社長の頭をひっつかんで
    床に叩き付けて
    マッハ土下座させた方が
    良いのでは?
 
  (‥ )別の問題が
      生じるだろうけど
      それはそれで
      正論だな
 
 それを考えると、政治家が謝らない、謝罪しない、全部秘書のせいにする、というのは実のところまったく正しいことだ。

 あまり簡単に頭を下げるもんじゃない。
 
 ∧∧
( ‥)いずれにせよ
    パクる人間を全部排除するのは
    容易なことではないですよね
 
  (‥ )あれはうかつだったのだ
      ゲラを見た時点で
      この図版どっかで
      見た事あるなあ??
      となんとなく思ってたけど
      まあ当然筋は
      通しているでしょう
      そう軽く考えて
      誤字脱字探しに
      終始しちゃったのだよね
 
 ∧∧
(‥ )まったくうかつでしたね
\‐  
 
  (‥ )パクリ防止に
      最適な手段はなにか?
      一番なのは誰も雇わずに
      全部一人でやることよ
      これを
      一人スターリン体制と呼ぶ
 
 ∧∧
( ‥)それはそれで無謀だよね
    そもそもあのおっさんは
    サイコさんだし
 
  ( ‥)40越えたらさ
    ‐/ 人間の頭はぼけてるし
      体力もねーからよ
      フリーランスは
      それまでに築いた名声を
      他人に貸す形で
      スタッフを雇って
      彼らをいわば
      ゴーストライターにして
      ピンハネしないと
      駄目なのよ
 
 だがこうするとスタッフにパクリをする奴が侵入する。しかし、自分はそれをもはや監督できないのである。

 当たり前だ。もうぼけちゃって体力もないんだから。監督なんか出来るわけがない。
 
 ∧∧
(‥ )実際あなたも見落としたしね
\‐
 
  (‥ )そこはデザイン会社の
      社長がやるべきだが
      本を書いた以上は
      俺にも責任が
      生じるからなあ
      あれはうかつだったよ
      今でも思い出すと腹が立つ
 
 
 さて? では人はどうしたら良い?
 
 他人を信じて雇うか?
 
 他人を雇って失敗した奴から片っ端から粛清するか?
 
 あるいは全部、自分一人でやるか?
      
      
 ∧∧
(‥ )普通に論考褒賞すれば
\‐  良いじゃないですか
 
  (‥ )それじゃつまらないだろ

 
  
 
 
    

当たらなかった未来

 
 仕事の一環でアイザック・アシモフ博士が書いたエッセイ『生命と非生命の間』に目を通す。
 
 原著は1967年。この本の中でアシモフは1世代後の世界、1990年と2014年の予測を述べている。
 
 ∧∧
(‥ )これらの予想がほとんど
\‐  当たっていない
 
  (‥ )当たったこともあるんだ
      そのひとつが例えば
      現在、USAの人口は2億だが
      1990年には3.2億に
      なっているかもしれない
      だね
 
 *現在におけるUSAの人口は3.09億人。

 他ざっと25章、26章における予想
 
 人口増加で人は地下に住んでいるかもしれない(地下は立体空間を作りやすい)
 
 自動車は小型化して、二人乗りのようなものが増えているだろう
 
 ヘリコプター輸送の発展
 
 エアカー
 
 立体テレビ
 
 機械化による余暇の拡大

 週30時間労働

 不経済な食料生産をやめて肉類から魚肉への転換、さらには酵母などを使った代用食の普及
 
 原子力発電の広範な普及と原子力電池、核融合の実現

 2014年には常駐の月基地が出来ているだろう
 
 ∧∧
(‥ )...当たってませんねえ
\‐
 
  (‥ )核融合みたいに
      未だにまったく
      手が届かない例もあるけど
      以上のどれも
      やれば出来ること
      なんだよな
      じゃあなぜやらないのか?
 
 ∧∧
( ‥)多分、単に経済の問題だよね
 
  (‥ )ヘリコプターは金かかるし
      月面基地も採算が取れない
      採算が取れないものは
      必要ない
      インフラが整備されて
      利便性と豊かさが上がると
      必要経費も上がる
      必要経費を給料に込みで
      計算するから
      人件費が上がる
      必要経費と人件費が入った
      商品の値段も上がる
      これらすべての支出を
      賄うために
      人は過労死寸前まで
      働く事を余儀なくされる
 
 つまり、アシモフ博士が想像したような社会。工場の自動化で人間が遊びながら暮らす社会は絶対にありえない。
 
 *より正確に言うと、非常に制限を多くして社会を凍結させると、余暇が多く、満たされた社会が成立しうる。しかし、そういう社会は暴力的に襲いかかってくる過労死寸前の社会に対抗できず、征服され、奴隷化される。ゆえに成り立たない。例えばあくせく働き、石油を含めてあらゆる手段で収量の増大をもくろむ農耕社会が、太陽エネルギーで自動生産される食料だけに依存し、余裕のある生活を営む狩猟採集民族を抹殺していく過程を見よ。以上からこの世界は、人間が耐えられない過労死寸前の限界までアクセルされること明白である。人間の未来に地獄以外の選択肢は存在しない。
 
 ∧∧
(‥ )あれだね人口増加という
\‐   増加曲線の予測はかなり
     正確だったけども
     技術的に出来ることから
     予測した未来は
     全て外れていたと
 
  (‥ )技術的に出来なきゃ
      それは実現できないが
      経済的に黒字にならないと
      やはり実現できない
      当たり前なんだけども
      博士にはどうも
      そういう視点が無かった
      そのことが
      うかがえるよね
 
 未来予測はソロバン勘定も考えないと当たらない。そういうことであるらしい。
 
 とはいえ、当たった予測では次のようなものもある。
 
 アイザック・アシモフ博士は60年代に曰く。今から一世代後の1990年頃には、喫煙は”公共喫煙所内”に制限されているだろう。
 
 ∧∧
(‥ )日本だと90年代はまだ
\‐  だったけども
    2000年代には
    喫煙所は隔離されたよね
    大きな駅にはガラス張りの
    喫煙所が設けられて
    中でたくさんの人が
    ニコチン補給してる
 
  (‥ )あれを初めて見たときは
      失礼ながら
      水族館と熱帯魚水槽を
      連想したものだが...
      1960年代の人が
      この未来を見たら
      びっくり仰天するだろうな
      
 
     

2015年8月13日木曜日

いかにも詐欺っぽい

 
 NTTのこの回線のサービスをご使用の方に連絡しております。契約者ご本人様でいらっしゃいますでしょうか?
 
 ∧∧
(‥ )いかにも詐欺っぽい
\‐  勧誘電話
 
  (‥ )回線が安くなる速くなる
      幾ら? どのぐらい?
      そう聞いてみると
      質問に答えないのだ
      詐欺っぽいな
 
 NTTの下請けなのか? と聞くと、回線を買い取った業者から業務委託を受けましてと答えてきた。
 
 ∧∧
( ‥)NTTの下請けとは言わない
    NTTの委託とも名言していない
    何者よ? おかしいじゃん
 
  ( ‥)詐欺っぽいなあ
    ‐/ NTTに直に聞いてみよう
 
 
 尋ねたところ、現在、NTTの回線を色々な通信業者が買い取るという形...と言えば良いのか。

 色々な通信業者が、買い取った回線を使用することでNTTよりも安くて速い通信ができますよ、というのをうたい文句にして、客の囲い込みを行っているらしい。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  勧誘の電話の内容は
    嘘ではない
    事実しか言っていないからね
 
  (‥ )だが本当でもない
      事実だけから
      真っ赤な嘘をつくことは
      可能だからな
 
 例えば、開口一番、冒頭で言う、NTTの光回線を使っている方に...というのはいかにも顧客情報を知った上で電話をしてきているようにも思われる。あらかじめ知っているのなら、固定電話の契約相手であるNTTから直接電話しているに違いない。

 そういう印象を与えるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも実際には
\‐  NTTのなんとかですと
    言っているわけではない
    片っ端から電話して
    NTTのある特定のサービスを
    使っている人をまず探す
    ”はい”と答えたら
    もっと安くなるサービスが
    ございますと
    多分そうやって
    いかにもNTTの風を装って
    勧誘するわけだ
 
  (‥ )嘘はついていないんだ
      ああこの電話はNTTからの
      電話なんだな...
      そう思い込むのは
      受け取る側だからな
 
 嘘はついていない。だが誤解を生じる方法で、なおかつ誤解を助長するような言葉で電話しておる。
 
 ∧∧
(‥ )一応、こちらの質問には
\‐  回線を買い取った某通信業者の
    委託を受けておりまして...
    と正直に答えているから
    さほど悪質ではないかも
 
  (‥ )問われない限り
     答えない時点で悪質だよ
     某通信業者もあれだろ?
     こういう詐欺まがいな
     やり方を見て見ぬ振りを
     しているんだろ?
     いざとなったら
     委託先が勝手にしたことです
     そういって
     トカゲの尻尾切りが
     できるからな
 
 だが、それ以前にオペレーターがちょっと馬鹿っぽい。

 幾ら? と質問された場合、まず答えを先に言うべき。
 
 状況によりますが1割り、あるいは2%です。
 
 その違いはお客さまの契約によって違っておりまして、例えば次のような場合ですと...と条件は後から二三説明すればいい。
 
 それから、具体的にお客さまの契約はどのようになっておりますでしょうか? こういう順番できびきび話を展開すれば良いではないか。
 
 ∧∧
(‥ )でもこのオペレーターは
\‐  まず条件をくどくど説明し
    始めましたよね
    核心部分に至るのは
    いつなんだよ? という
    感じでね
 
  (‥ )人に対する説明としては
      最悪の順番だよね
      おかげでますます
      詐欺っぽく聞こえるのよな
      まあそもそもが
      詐欺だからかもしれんが
      才能ないね
 
 *なおNTTの説明によると安くなるかどうかは契約者の契約次第なので、100円しか変わらないとか、そういうことが起こるそうである。つまりこれは安値のサービスではなく、安くなるをうたい文句にした単なる囲い込みなのだ。実際、トラブルが生じているらしい。客はNTTが勧誘したと思っているから、NTTに文句を言うのだろう。しかし実際にはNTTから別の通信業者に契約が変更されているのだ。しかも客はこのことを知らないのである。
      
 
 ちなみに総務省による光回線と業者に対する指導にはこのような事例がある=>総務省|光アクセス回線サービスの卸売を受けて提供するサービスへの転用に係る販売勧誘方法について


   

バブみにオギャるは中身が実在する

 
 バブみにオギャる
 
 ∧∧
(‥ )幼児の擬態語バブーを
\‐  形容詞化するとバブみ
    幼児の擬態語オギャーを
    動詞化するとオギャる
    ...ですよね
 
  (‥ )女性に母性を感じて
      甘えましょうという
      意味だってことは
      語感だけで分かるよね
      秀逸な言葉だよな
 
 ただしこの言葉、単に甘えましょう、ではなく、年下の女性の母性に甘えたい! という、かなり狭く特異な意味で使われる。
 
 バブみ
 
 元は艦これの擬人化キャラクター、駆逐艦”雷(いかずち)”に由来する。...ような印象を個人的には持っていたけども、記述を読んだ限りでははっきりしない。

=>雷(艦隊これくしょん) (いかずち)とは【ピクシブ百科事典】
 
 
 ∧∧
(‥ )こういう自然発生的な
\‐   語源論は
     ネットに流布する
     共通理解を引用しても
     問題ありませんと?
 
  (‥ )科学とかとは違うからな
      こういうのは認識論だろ?
      ネットの共通理解は
      皆の認識と総意に
      近似である
      そう考えるなら問題ない

 
 個人が編集した記述を共通理解とするのはどうかと思うが、まあなんだ、便宜的だ。
 
 ともあれ、最近見たのは

 ガンダムの敵役、シャア・アズナブルが、ララァのバブみにオギャると申し述べている画像。
 
 まさに衝撃。
 
 ∧∧
(‥ )...でも嘘ではないよね
\‐  アズナブルさんというか
    キャスバルさんは
    『逆襲のシャア』で
    ”ララァは
    私の母になってくれるかも
    しれなかった女性だ!”
    という爆弾発言を
    しちゃいましたからね
 
  (‥ )ララァは年下だからなあ...
      なんかリンク先によると
      ララァのバブみに
      シャアがオギャるって
      言うのは
      最近の話じゃなくて
      年下世話焼き女房な
      ”雷”ちゃんが現れて
      すぐに成立したものだった
      みたいね

=>雷は私の母になってくれたかもしれない女性だ (いかづちはわたしのははになってくれたかもしれないじょせいだ)とは【ピクシブ百科事典】
 
 ゲームの運営は2013年4月開始、モデルグラフィックスにリンク先の台詞が出るのは12月号。記述の通りだとすると、わずか半年程度の出来事だということになる。
 
 ∧∧
(‥ )でも、この時はまだ
\‐  バブみにオギャるという言葉は
    出現していないみたいですね
 
  (‥ )とはいえ時間の問題だった
      だろうな
 
 そもそもバブみにオギャるという衝撃の表現さえも、本来の台詞、母になってくれたかもしれない女性だ! という言葉が持つインパクトの前では無力。
 
 ∧∧
(‥ )それをあの監督さんは
\‐  言わせちゃいますからねえ
    それも物語最大の英雄に
    対してですよ
 
  (‥ )男って馬鹿だよ
      女と比べて男は
      すごくみっともないよ
      現実の男はこんなもんよ
      そういう意味だと
      個人的には解釈しているが
 
 とはいえ、母になってくれたかもしれない! は屈指の迷言として伝わっているようである、
 
 ∧∧
( ‥)迷言とは否定的な扱い
    つまりあれだね
    架空で二次元のキャラでさえも
    一度英雄になった人間は
    英雄的な行動と死しか
    許されなくなるってやつだね
    皆は英雄が迷言を吐く事を
    許さない
 
  (‥ )英雄とは悲惨よ
      格好良い死に様を
      周囲から強制される
      それに反発してあえて
      無様な死を遂げてもなお
      墓場から掘り返されて
      美しき死に装束を
      まとわされて
      英雄的に殺され
      それが公式になるのだ
      そうなるまで
      死んでいるはずなのに
      死ぬ事すら許されない
 
 ∧∧
(‥ )まあバブみにオギャるって
\‐  表現はともかく
    他人に見せない心の奥底は
    みなさんそれぞれ
    えらいこっちゃになっている
    ことがありますからね
    英雄的行為の裏に
    そういう心が隠れていても
    不思議ではないし
    むしろ普通なんですけどね
 
  (‥ )でもあえて
      見たくはねーよなあ
 
 
 そして見られたくもない。
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたは英雄じゃないでしょ
 
  (‥ )誰しも
      自分の見栄に関しては
      英雄きどりなんですよ
      そりゃあもう
      誰も注目していないのに
      虚勢を張りますよ
      無意味だけど
      無意味なことを
      するんですよ
 
 ∧∧
(‥ )自分の性癖を開陳するのは
\‐  危険だよねえ
    でも、なにか書いたり
    描いたりしていると
    自然と性癖が
    にじみ出ちゃうからね
    防ぎ切れないよね
    必ずばれてしまう
 
  (‥ )そのうち
      本になって出るから
      書いても書かなくても
      結果は同じなんだが
      俺の場合はどうも
      中身が無い女の子に
      萌える傾向がある...
      みたいなんだよね
     
 
 ∧∧
( ‥)バブみにオギャった方が
    健全じゃね?
 
  (‥ )ちゃんと中身が
      あるからな
 
 
  
 

2015年8月12日水曜日

物理的規定の外にある謎

 
 世界は物理的に規定されている。人間の心理など関係ない。そもそも人間の心理自体、物理的に規定されている。
 
 ∧∧
(‥ )腹が減ると頭がぱーに
\‐
 
  (‥ )投資家心理で株価が
      バタバタだって
      結局は
      金が欲しい
      金を失うのは怖い
      それだけだからな
 
 そして金はカロリーに換算できるので、結局は物理的な話。
 
 ∧∧
(‥ )日本のアニメはオタクに
\‐  特化しすぎ
    おいしいところを
    ハリウッドに取り込まれてる
    もっとハリウッドを
    見習ったら?
    もったいないじゃん
    という見解
 
  (‥ )でもこの状況を
      物理的に翻訳すると
      一部の熱心者しかお金を
      落としてくれないので
      一般客を切り捨てざるを
      えなかった
      だからアイデアが出ます
      英語圏でもっと大きな
      市場を狙える企業は
      一般向けに
      制作が高度に
      工業化されたけども
      必然的に新しいものが
      つくれなくなった
      だからパクります
      両立することはできません
      そう聞こえるな
 
 だとすると、オタク向けビジネスはハリウッドを見習ったら? という提言はまったく無意味なものとなるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )つまりオタクに特化したのも
\‐  巨大企業が内容を
    パクるのも必然的で
    現状はどうにも変えられません
    部外者が
    どうのこうのいっても
    物事は1ミリたりとも
    動きません...と
 
  (‥ )世の中そんなこと
      ばかりだよ
 
 それにしても素人目に見てひとつ興味深いのは、良く言われる疑惑である。

 邦画はよせばいいのに漫画やアニメやラノベの実写化をしてこける。こけてもこけても繰り返す。邦画界って馬鹿なの? という疑問。
 
 ∧∧
( ‥)なんども繰り返すってことは
    実は致命的でないってこと
    ですよね?
 
  (‥ )繰り返すとは
      役に立っているという
      ことなのよな
      企画のネタがないから
      漫画を使う
      これ自体は
      大企業だと当然だ
      組織は冒険できない
      組織は新しいものを
      作ることはできない
      大企業は進化できない
      成長して
      ぶくぶく太るだけだ
 
 だから大企業が漫画やラノベに寄生するというのは分かる。
 
 組織化すれば合理主義にならざるをえない。そして合理主義者はもはや人間とは言えない。人間でないものが人間向きに娯楽を作るというのは、所詮は無理難題。だったらパクれば良いのだ。それ以外に道はない。喪失してしまった人間性を、外注するのである。
 
 それに企画が通れば発注が出て、雇用が産まれる。要するに失業対策なんだけども、これも理解しやすい。
 
 失業対策の視点だけから見れば、実写化がこける事自体は問題ない。金が回ればいいのだ。
 
 ただ本当に赤字だというのなら、どこかで出血死するはず。
 
 ∧∧
(‥ )でも死なない
\‐  ということは
    実際にはこけていないか
    こけて赤字なんだけども
    つぶれていない状況を
    書類的に作り出しているか
    そもそも
    その書類的な状況を
    作るための実写化だという
    ことになりますよね
 
  (‥ )まあ確かに世の中には
      本業は赤字なんだけども
      過去に手にした不動産で
      黒字に見えているだけ
      だからつぶれていないだけ
      そういう企業もあるからな
      とはいえ
      事務や書類にうとい
      部外者には
      謎めいて見える世界よなあ
 
 
 
 
 

幸福とは死んだことにあり

 
 人間の幸福とは死んだ事にあり
 
 ∧∧
(‥ )つまり医学とは
\‐  不幸の使いである
 
  (‥ )反対にトンデモ医療って
      幸せを押しつけてくるよな
      鬱陶しい奴らだぜ
 
 
 人間の知能は無駄にこそ、その真髄あり
 
 ∧∧
(‥ )つまり科学とは
\‐  合理主義者の敵である
 
  (‥ )合理主義者は無駄を
      否定する
      つまり合理主義者は
      科学の敵であり
      知能に対する犯罪だ
 
 なれば、幸せを破壊し、合理性を殲滅しなければならぬ。
 
 

雲の底がそろった8月11日

 
 2015年8月11日の空















 
   
 ∧∧ 暑いー
( ‥)
 ‐( - -)もう図書館へいって
      帰ってくるだけでも
      疲れます
 
 昨日10日(もう日付は変わって、実際には一昨日だが)、雨が振ったせいか、猛烈な暑さと共にあちこちで底の平らな雲が沸き上がっておる。
 
   あの高度から上が
 ∧∧ 結露の領域ですか
( ‥)
 ‐( - -)雲の底がそろってるからな
      多分そういうことだよね
 
 
 
 そして雲の下には、なにか上昇気流を生じさせるものがある。そういうことであろうか。

2015年8月11日火曜日

海が最後の防衛線

 
 ∧∧
(‥ )アメリカは日本への
\‐   原爆投下を謝罪しないと
 
  (‥ )後ろめたいからな
      民間人を大量虐殺した
      罪悪感は
      ごまかさないと
      国がもたんよ
 
 別に核兵器の使用に限らないし、アメリカに限ったことでもない。ニュージーランド、オーストラリア、南米、北米、いずこもゲルマンたちが多かれ少なかれ大量虐殺して手にした土地である。それもつい最近まで人種隔離政策をしていた国家と地域だ。足下を見れば血で真っ赤だ。普通の人間ならそんなものには耐えられない。果てしなく嘘をつかないとやっていけまい。嘘の向こうを直視できるのはむしろ国が滅びる時だろう。
 
 ∧∧
(‥ )あなたは原爆投下を
\‐  謝罪する必要はないと
 
  (‥ )謝罪されたら
      許さなくちゃいけなく
      なるだろう?
      他の国は
      どうだか知らんが
      それが日本の流儀だ
      だから
      謝られたらむしろ困るよ
 
 
 それに、謝罪されて許すことになったら、いつかアメリカが部族社会に復讐されて核の業火で焼かれる時に、助けなくちゃいけなくなるかもしれん。全世界の憎悪を一身に浴びる国家が、ついに焼かれる時、それをなんとかしようとするのは無茶ってものだ。めんどくさいことにはなるべく関わらないのが吉である。
 
 ∧∧
(‥ )ずいぶん先の話で
\‐  しかもあなたのいい加減な
    仮説だけどね
 
  (‥ )まあ仮説的に言えばあれな
      一神教的に国家を
      成立させている
      アメリカが謝罪するなんて
      宗教的にあり得ないから
      心配無用だけどね
      
 ∧∧
(‥ )アメリカは核兵器
\‐  高度で確実に報復できる軍隊
    事実上島国であるという
    立地条件
    以上三点
    防衛には恵まれてるね
 
  (‥ )社会の作りによっては
      核兵器の効果を
      薄めることは可能
      報復できる軍隊はいずれ
      維持できなくなる
      そこまで防御を
      はがされても
      最後の立地条件だけでも
      防衛には有利だよねえ
 
 実際、防衛力を喪失したとしても、アメリカにどうやって侵入せよというのか?
 
 ∧∧
(‥ )そもそも海をはさんで
\‐  周辺にあるのが
    ロシア、中国、日本
    イギリスといった列強だしね
    部族社会がアメリカに
    侵入するとしたら
    いずれかの列強をまず
    屈服させないと入れないからね
 
  (‥ )アメリカが今戦っている
      部族社会はユーラシアに
      あるわけだしなあ
      部族社会は
      南米から入るわけにも
      いかないだろうしなあ
 
 ロシアを屈服させて中央アジアからシベリア、アラスカか、あるいはあろうことか北極海を直に越えてカナダから進撃か。いささか奇抜でありえなさそうな経路しか見当たらない。
 
 ∧∧
( ‥)200年後か
    300年後は温暖化が進んで
    北極海は
    もっと行き来しやすいとか?
 
  (‥ )どうだろな
      部族社会って
      どっちかというと
      陸戦だよね?
      確かに
      ガイゼリック王みたいに
      陸戦の蛮族のはずが
      地中海の覇者になった
      事例があるけどさ
 
    

2015年8月10日月曜日

自分は何に固執しているか? それが問われる

 
 ∧∧
(‥ )宗教的遺物を残したのは
\‐  何種類も存在した
    人類の中でも
    ホモ・サピエンスだけ
    である
 
  (‥ )何を言っているの
      ネアンデルタール人だって
      宗教や
      死者へのいたわりを...
      そう言う人もいるけど
      ネアンデルタール人の
      宗教っぽく見える遺物って
      別の解釈ができるか
      芸術とみなすにしても
      ひどく曖昧だよね
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたがたホモ・サピエンスは
    宗教を信じる種である
 
 ( ‥)俺たちの脳って
   ‐/ 過去のどっかの時点で
      何か起きたんだよな
      たぶんわずかな変化
      なのだろうけど
      その結果
      目に見えないし
      根拠も無いのに
      そうと思い込んで
      それに固執するように
      なった
      そういうことだろうね
 
 ようするに、頭がおかしくなったのだ。そしてこれが種族的な特徴だとすると、全人類には、遺伝的にそういう性質が入力されていることになる。
 
 ∧∧
(‥ )まあ遺伝子と変異と
\‐   その組み合わせは
     無数なので
     均一ではありませんけどね
 
  (‥ )均一ではないが
      でたらめでもない
      だとしたら
      宗教を信じるという
      性質から人間は
      自由にはなれないと
      考えるべきだな
 
 それを思うと、宗教を頭から否定して小馬鹿にする人間は極めて危険だと言える。
 
 ∧∧
( ‥)宗教を信じるサルなのに
    宗教を否定するとは
    これいかに?
 
  (‥ )宗教を否定する
      これは他人の固執を
      否定することだ
      だが人である以上は
      彼も宗教を信じる
      サルである
      だとしたら
      彼も何かを
      信じているはずだ
      つまり
      他人の固執は笑い飛ばすが
      自分の固執には無邪気にも
      無自覚である
      そういうことだろ?

 
 これは極めて危険な状態だ。人間が何か判断する時、必ず何か前提とするものがある。
 
 人間は前提を無自覚に信仰している。
 
 これは根拠無き固執だ。しかし、自らの固執として無邪気にも気がついていないとしたら、絶対にここから逃れることはできない。
 
 前提は正しさも出力できるが、当然、致命的な過ちも出力する。前提は結果の是非にはまったく責任を示さない。これゆえ、前提の無自覚な信仰は大きな落とし穴になりうる。
 
 自分が何に固執しているか、自分が自覚すらしていない大前提は何なのか? この見極めが肝心。
 
 ∧∧
(‥ )あなたの固執って何?
\‐
 
  (‥ )命は不自然である
      生きるのも不自然である
      呼吸は苦痛である
      食事は苦闘である
      しかし死ぬのは恐怖である
      努力はゼロである
      手抜きはマイナスである
      神は言われた
      お前ら苦しんで死ねと

 
  
 
 

多分、人件費がすべてを決定する

 
 人件費の違いは決定的な要因になる。
 
 ∧∧
(‥ )ローマが地中海の覇者に
\‐  なったのも
    そのせいですかね
 
  (‥ )先進地域の地中海東側は
      戦争の先進地域でも
      あったけど
      豊かな地域で
      傭兵はそれに応じて
      高かったみたいだよな
      そして
      練度は高いはずなのに
      ローマに負けて
      征服されたよね?
      そういうことじゃねえか?

 
 しかし、そのローマもついには版図の西半分をゲルマン人に奪われてしまうのである。
 
 ∧∧
( ‥)ローマ帝国軍よりも
    ゲルマン人の方が
    人件費は安いでしょうしね
 
  (‥ )ローマ軍は賃金が
      めちゃくちゃ安かった
      らしいけども
      軍隊を維持するとなったら
      食い物の確保と
      運搬だけでも
      大変だからね
 
 それに引き換え、ゲルマン人はその辺のおっさんが豊かなローマに忍び込んで金目の物を強奪しようとしているだけなのだから、どう考えたってローマよりも人件費の点で有利だろう。

 そもそも忍び込んで略奪した時点で、それは収入になっている。つまり人件費が黒字のプラスだ。
 
 ∧∧
(‥ )これに対してローマ軍の維持は
\‐  いくら人件費を安くしても
    マイナスになって
    しまいますからねえ
 
  (‥ )それでも
      ローマ帝国は国家防衛を
      何世紀も成功させたわけで
      以上を踏まえれば
      たいしたものだよ
 
 いずれにせよ、人件費が物事を決するということが言える。
 
 ∧∧
( ‥)もちろん組織力も状況を
    決定するのだけども
    それはローマの西半分放棄を
    結果するように
    時間を先延ばしにする
    だけなのである
 
  (‥ )最後は人件費が決定する
      だからこそ
      その決定を数世紀遅らせた
      ローマ皇帝たちと軍隊の
      努力と組織力は
      偉大なのだな
 
 
 さて、それはそれとして
 
 
 ∧∧
(‥ )反対にローマが拡張する時も
\‐  人件費が結果を
    決定するのだから
    ローマ軍がローマ軍でなくても
    最後は地中海を征服しただろう
    そういうことになりますか
 
  (‥ )ざっくりいうと
      そう考えることは
      出来ると思うな
      要するにローマが
      レギオンを
      採用していなくても
      ローマは人件費の安さで
      地中海を制覇できるだろう
 
 とはいえ、思うに、レギオンがあったから征服はより速く進んだと言えるだろうか。多分、そうなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )ローマのレギオンは
\‐  ギリシャのファランクスを
    大会戦において
    二度破ってますからね
    レギオンがあったから
    勝利はよりすみやかで
    あっただろうと
 
  (‥ )ローマの軍隊って
      すごく不思議なんだよな
      中隊のような
      サブユニットに
      分割されていて
      それぞれ指揮官がいて
      それを統括するっていう
      複雑な組織になってる
      だから分離行動できるし
      それでファランクスの
      背後や側面を突いている
 
 それにどういうわけか、1日の行軍が終わると陣営を作り、壕を掘り防御を整え、宿営地を作って休むということをする。こういう行動を相当早い段階で手に入れていた。
 
 ∧∧
( ‥)戦争の先進地域である
    ギリシャから見ても
    高度な動き
    紀元前3世紀初頭に
    ローマと交戦した
    ピュロス大王が
    この蛮族の隊形は
    蛮族らしくないと
    驚いた行動と軍隊だよね
    *プルターク英雄伝 6巻 pp29

 
  (‥ )あれさ
      一体全体どこから
      手に入れたのだろうな?
      イタリア半島で
      戦争を継続する過程で
      自分たちだけで
      編み出したのか?
 
 それとも誰かが教えたのか? 確かに基本は重装歩兵なのだから、元はギリシャ軍なんだろう。だがしかし、そのあり方はあまりにも違うし、洗練されている。
 
 教えたとしたら一体全体誰が? どこから? 教えた人がいた、というのは、ちょっとありそうにない。
 
 ∧∧
(‥ )ローマ軍の洗練さが
\‐  何に由来するのか?
    聞いた事ないですよね?
    すべてを読んでは
    いないけど
    文献があるとしたら
    耳に入っていても
    不思議じゃない話ですし
    
 
  (‥ )ローマ軍ってあれは
      オーパーツみたいな
      代物だと思うのだけど
      どうやって産まれたの
      だろうなあ?
      
  

2015年8月9日日曜日

企業風土の効果は無視出来る程度

 
 アメリカ企業は合理的で先進性がある。
 
 そういう話はずっと昔から言われていたが、バブル時代、日本企業の破竹の進撃に、アメリカ企業はどうにもならなかったのであった。
 
 ∧∧
(‥ )そういう先進性とやらは
\‐  人件費の安さだけで
    全部押しつぶされちゃった
    そういうことですかね
 
  (‥ )言い換えればあれだな
      横並びで無駄に残業する
      日本の会社と
      ノルマをこなせば帰る
      (と言われている)
      アメリカの会社
      この違いは
      実際の動態には
      無視出来る効果しか
      及ぼさないってことだな
 
 ∧∧
( ‥)だとするとこういう違いは
    全部無意味?
 
  (‥ )少なくとも
      こうだから
      日本企業はすごい
      こうだから
      アメリカ企業は駄目だ
      反対に
      こうだから
      日本企業は駄目だ
      こうだから
      アメリカ企業はすごい
      以上この手の論は
      後付けの
      恣意的な解釈でしかない
      そう考えるべきだろうね
 
 
 ∧∧
(‥ )つまり企業風土の違い
\‐  国民性の違いとは
    およそ無視出来るものである
    それゆえ
    物事の正否を
    企業風土と
    国民性で論じる見解も
    無視して良い
 
 (‥ )古来より物事を
     神や悪魔のせいにしたように
     人間は擬人的な表現や
     精神論で説明したがるからな
     そしてそれらはすべて
     後付け解釈だ
     俺たちの認識と理解と
     世界観
     これらが全部間違っていると
     考えて行動するべき
     
 
  

2015年8月8日土曜日

会話は苦痛のネタである

 
 人間は多かれ少なかれ、他人と話すのが苦痛だ。
 
 だからネタが無いというのは致命的である。
 
 
 ∧∧
(‥ )そうは言っても
\‐  ネタなんてそうそう
    あるわけがないのですよ
 
  (‥ )もう何もかも
      あきらめた方がいいと
      思うんだけどね
      どうだね
 
 
 
 

教養とは所詮は娯楽ぞ

 
 古代ギリシャ人はホメロスの詩が大好きだったし、それは教養であった。中世期のビザンティン帝国になっても、官僚の一人が、皇后の美しさに感嘆してホメロスの詩を引用したという。
 
 ∧∧
(‥ )でもホメロスの詩って
\‐  作られた時は十中八九
    ただの娯楽として
    作成されて
    楽しまれただけですよね?
    なんで教養になってるの?
 
  (‥ )あれだろ
      現代日本人がガンダムの
      名台詞を引用するような
      ものだろ?
 
 認めたくないものだな 若さ故の過ちというものを
 
 ∧∧
( ‥)なに? ガンダムって
    未来のホメロスになって
    しまうわけ
 
  (‥ )まあ可能性としてはあるな
      というか
      すでになりかかってるし
 
 もちろん、現代社会は機械化が進んだので、科学、数学に関して覚えなければいけないことが山のようにある。それを考えると娯楽がたとえ教養に昇格しても、教養ごときを授業でわざわざ取り上げるか怪しいものだ。というか、現代世界にも未来世界にも、教養を学ぶなどという余裕はないであろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも教養にはなりうるんだ
\‐
 
  (‥ )すでになってるしね
 
 実際、世の中で引用される名言はガンダムだったり銀河英雄伝説だったりジョジョだったりするわけで、教養とはこんなもんである。
 
 それを考えると、いかに古典に通じた教養人とて、その正体たるや、分かろうというものだ。
 
 ∧∧
( ‥)教養人とは
    ガンダムオタクと
    変わりませんと
 
  (‥ )教養とはみっともない
      ものなのである
 
 ホメロスというと、それは非常に愛好されて、例えばアレクサンダー大王は、ホメロスの詩集を入れる専用の宝箱を持っていた。
 
 ∧∧
(‥ )そういえば
\‐  大王崩御の後
    部下の将軍が独立するけど
    プトレマイオス将軍が開いた
    エジプト王朝では
    ホメロスを批判したばかりに
    失脚した人いたよね
 
  (‥ )アンフィポリスの
      ゾイリュスという人だね
      迫害されたあげくに
      死ぬまで
      王都アレクサンドリアに
      戻れなかったそうだが
 
 ∧∧
( ‥)するとなんですか
    未来で
    ガンダム批判をしたら
    王様から粛清されちゃう
    わけですかね?
 
  ( ‥)まあ昔と違って
    ‐/ 今は娯楽が多いから
       幸いにも世界は
       ガンダム一色に
       染まったりはしない
       だから
       そんなことには
       ならないだろうけどね
 
 ああそれにしても、教養とはなんとたわいもなく、みっともないものであることか。
 
 こんなみっともないことになるくらいなら、ただ楽しめば良かろうに。
 
 ∧∧
( ‥)あなたがガンダムで好きな
    シーンってどこよ
 
  (‥ )ランバラルとの戦いで
      どうせ残弾は
      少ないんだと言って
      アムロがビームライフルを
      捨てて
      接近戦を挑むところだなあ
      人型兵器の意味って
      接近戦にあるわけだろ?
      だから
      人型兵器が銃の
      ドンパチをすると
      子供心ながらに
      それじゃ意味ないじゃんと
      思ったものよ
      そういうわけで
      あの接近戦と決断には
      しびれたわけさね
 
 
 *アンフィポリスのゾイリュス:「古代アレクサンドリア図書館」モスタファ・エル=アバディ著 1991 中公新書 pp76を参考
 
 

2015年8月7日金曜日

核兵器とヤクザのカチコミ

 
 日本をアメリカの支配下から解き放ったら、日本はアメリカに対して核攻撃で報復してくるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )という恐怖を
\‐  アメリカ人は
    持っているんですかね?
 
  (‥ )多分ね
 
 というか、世界的には日本がアメリカに報復するのは当然だと思われているわけで(特にアメリカと対立している国の人間はそうだ)、当のアメリカ人もまともな奴ならそう思うだろう。
 
 ∧∧
( ‥)でもそんなこと
    日本がする必要はないと?
 
  (‥ )核兵器が抑止力になるのは
      巨大都市があって
      ガス、水道、電気
      こういうインフラが
      配備されている国同士
      だからだよね?
 
 
 都市は逃げられない。都市は人間が集中している。都市は作るのに時間がかかる。都市には大変な投資が注ぎ込まれている。

 これら全部が無くなる。これは堪え難い恐怖だ。
 
 ∧∧
(‥ )でもそういう文化や
\‐  社会ではない領域が
    この地球には存在する
 
  (‥ )部族社会がそれに近いよな
      人口は分散している
      家と家財道具は自動車で
      運べる
      逃げることができる
      最近は携帯電話とか
      インフラをさほど整備する
      必要がない機械で
      社会を構成することも
      可能なんだよね
 
 もちろん、携帯電話も基地局が必要であるし、核兵器の効果には電磁パルスもある。そもそも核兵器が炸裂したら直下、周辺、放射性物質が高濃度に届く範囲内にいる人間はやはり致命的だ。
 
 ∧∧
( ‥)でももしも核兵器による
    損害が
    既存の都市に対して100万
    これに対して
    部族社会が1万だった場合
 
  (‥ )このような不均衡が
      ある場合にだ
      核兵器をお互いに
      使い合ったら
      どうなるだろうね?

 
 いやいや、そもそもこんないい加減な想像は、技術的にも軍事的にも成り立つ話であろうか? 
 
 ∧∧
(‥ )とはいえ少なくとも
\‐  以上が成立する場合
    核の抑止力は
    部族社会にはあまり
    強烈ではないと...
    そういうことになりますかね
 
  (‥ )部族社会に対する抑止力は
      正確に個人を特定した
      報復が一番効果的だと
      思えるけども
      これって残念ながら
      素人には無理だよね
      普通の兵士でも駄目だよな
      非常に高度な訓練を受けた
      人間でないと
      実行不可能っぽいよねえ
 
 ぶっちゃけた話、アメリカが核兵器によるテロをいまだに受けていないのは、報復を確実にできることを、現状、テロリストたちに示しているからやもしれぬ。

 ニューヨーク同時多発テロの後の報復は、敵の攻撃をひるませるのに十分ではなかったか?
 
 ∧∧
(‥ )まあ...テロリストに
\‐  核兵器が渡ったという話は
    今のところないわけ
    ですけどね
 
  (‥ )でもなあビンさん
      パキスタンで殺されたろ?
      あれ、ほとんど
      あからさまに
      パキスタンにかくまわれて
      いたよねえ
      そしてパキスタンは
      核保有国だ
      お前ら
      何やっとるんじゃ??
      という話でな
 
 空想するに、アメリカは憤慨もしたし、恐怖もしたし、きっちり調べもしたんじゃなかろうか。そして、核兵器は国家でないと作れない代物であるにしても、核兵器が敵の手に渡るのは、時間の問題ってことなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)いずれにせよ現状
    アメリカは
    報復力をもっているから
    核兵器によるテロは
    押さえ込めそうだと
 
  (‥ )代わりに以前よりも
      ヤクザっぽい国に
      なっちまったけど
      しょうがないよね
      お互いにカチコミばっか
      しているうちに
      互いに影響を受け合って
      似たようになるのは
      当然だしな
 
 さて、ここからこんな空想をしてみる。

 まず、非常に高度な訓練を伝統として受け継ぐ軍隊がある限り、部族社会からの核攻撃は恐怖で阻止できる。
 
 ∧∧
(‥ )部族社会と都市社会は
\‐  恐怖を抱く攻撃が異なる
    片方は個人への報復を
    むしろ恐怖して
    片方は都市への報復を
    むしろ恐怖する
 
  (‥ )でだ
      高度に訓練された軍隊って
      維持するのがすごく
      大変なはずだよね
      人件費が上がって
      すでに富は集まらない
      この状態で
      国家防衛するには
      国民を全員奴隷化して
      整列させ
      その奉仕で軍隊を
      維持しなければいかん
      でもそれは所詮のところ
      無理矢理だ
      無理はいずれ
      破綻するが道理よ
 
 どこかの時点で、アメリカは部族社会に対する報復能力を、必然、喪失するということになる。

 残るのは核兵器。さて、この状態で部族社会とアメリカの戦いはどうなるか?
 
 ∧∧
( ‥)核兵器の応酬のあげく
    都市社会であるアメリカは
    損害ばかり大きくなって
    ついに防衛線を
    突破されてしまうと?
 
  (‥ )そういう想像も
      出来るって話
      起きるとしたら
      200年か300年先の
      話だよね
      僕ら都市社会からすれば
      この時間は
      あまりにも未来であり
      あまりにも過去だ
      だけども
      部族社会からすれば
      至近の未来で
      直近の過去だな
      あの時、お前たちは
      こういうことをした
      真顔で詰問してくるだろ
 
 もちろん、これはお話だ。そもそも話として成立するのかどうかすら、よく分からない。例えば、いくら未来でも部族社会が国家に対抗できるほど核兵器を持つことができるだろうか? 前提条件と矛盾していないだろうか?
 
 とはいえ、話はまた話でもある。
 
 

知能にこだわると馬鹿が悪化する

 
 絵をうまくなるにはどうしたらいい?
 
 ∧∧
(‥ )どうします?
\‐
 
  (‥ )物を見た時
      それを以下のように描いた
      描いてみたA
      描いてみたB
      描いてみたC
      良いと思われるものは
      以上のうちCであった
 
 Cの描き方で次のものを描いた。
 
 描き方は次の通りである。C1、C2、C3、C4
 
 ∧∧
( ‥)良いと思われるものは
    以上のうちC2であった
 
  (‥ )後はこれを延々と
      繰り返せばいい
      絵を描くなんて
      単純作業だからな
 
 こう考えた場合、絵がうまくならないとは、次のような状態であることが予想される。
 
 作業量というか試行した数がまるで少ない
 これが良い、という良し悪しの基準がそもそもおかしい
 
 ∧∧
(‥ )ようするに描いてないか
\‐  バグってるか
    どっちかだと
 
  (‥ )うまいのに
      バグる人もいるよな
      描く絵がだんだんと
      くせが強くなって
      奇妙になっていく人だ
      あれは
      良し悪しの基準が
      他人よりくせが強かった
      それが反映された
      結果だろうね
 
 *例:最初は普通に無難な萌えキャラを描いていたのだが、顔が妙にディフォルメされ、あるいは奇妙に胸が大きくなって、これはくせとかあくとか個性とかセールスポイントではなくて、もはや本人以外は萌えない特殊性癖じゃないか? と思える状態へと進化を遂げたイラストレーター。
 
 でっ、以上を踏まえて考える。
 
 ∧∧
(‥ )馬鹿を直すには
\‐  どうしたら良いのでしょうか?
    ...だそうですよ
 
  (‥ )これも同じだよね
      問題を解決したいのなら
      単純作業を延々と
      反復すればいい
  
 つまり馬鹿という状態は
 
 そもそも試した回数が少ない
 良い悪い、正しい間違いの基準がおかしい
 
 ∧∧
(‥ )ようするに試していないか
\‐  これが正しいと
    思い込んで
    解探索の過程が途中で
    止まっているのだと
 
  (‥ )すぐ分かっちゃう
      お馬鹿さんって
      いるだろ?
      解探索からすれば
      ああいう連中は
      バグ持ちなんだよ
 
 すぐ分かっちゃったら、そこで試行は停止する。解探索は強制中断されて終わり、妥当解に到達することはもはやかなわぬ。分かるとは罪深きことだ。分かるとは愚かなり。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  馬鹿を直すって
    知能の問題じゃないとも
    言えるよね
 
  (‥ )馬鹿をどう直すか?
      その問いは
      知能の問題ではない
      それを考えると
      馬鹿か賢いかで
      考えている時点で
      すでに論点が
      ずれてるわけだ
 
 論点がずれている以上、馬鹿をどう直すべきか? この問いの行き着く先は迷宮だろう。
 
 ∧∧
(‥ )馬鹿を直すには
\‐  考えちゃいけませんと
 
  (‥ )知能にこだわると
      馬鹿が悪化する
      そういうことかもね
 
 
 ようするに知能なんて必要ないのである。知能にこだわった時点で負けだ。
 
 
 
 
 

2015年8月6日木曜日

歌は売り物なので脳内お花畑でないと困ります

 
 
 ∧∧
(‥ )ジョン・レノンは
\‐  平和の歌を歌ったから
    揶揄されます...と
 
  (‥ )平和って割りには
      グループ内で
      対立が起きたからな
 
 ∧∧
(‥ )でも武力行使にまでは
\‐  至らなかったわけでしょ?
 
  (‥ )さりとて
      憎み合うのは
      人なら当然さ〜♪
      でも武力行使をしちゃ
      大変♪
      俺たちだって
      憎み合っているけど
      殺し合いはしていない〜♪
      世界の国も俺たちのように
      なろうよ
      軍事力の均衡だ〜♪
      とは
      歌ってないからね
      そうである以上
      揶揄されるだろうね
 
 ∧∧
(‥ )...まあだから
\‐  グループの対立も
    解消できないのに
    平和を歌うとはこれいかに?
    とからかわれると
 
  (‥ )さりとてな
      警察力が無ければ
      殺してるー!
      警察力が肝心だー!
      なんて歌ってもらっちゃ
      子供が泣いちゃうしな
      そもそも現実はタダであり
      歌は売り物だ
      歌に値がつくのは
      現実を否定するからだよ
      そして売り物である以上
      歌というものは
      脳内お花畑であるべきだ
 
 歌が売り物である以上、それは現実離れした楽園へ人をいざなうものでなければならぬ。歌は現実から逃げるための薬物であり、必然、その内容は真面目に聞くべきものではなくなった。歌が非現実なのはそれが歌だからであり、歌に罪はない。むしろ歌と現実の区別ができない人間にこそ罪があろう。
 
 

なるほど150円はあなどれぬ

 
 
 ∧∧
(‥ )男だったらキャバクラで
\‐  騙されてきなさい...
    これってどういうこと?
 
  (‥ )なんでもいいから
      金を落として
      経済回してくれってさ
 
 ∧∧
(‥ )つまらない男と
\‐  言われそうですな
 
  (‥ )100円やるから
      面白模範解答を
      見せてくれとでも
      返すかね?
 
 
 ∧∧
(‥ )確かに法外に高い
\‐  ドリンクを頼むって
    そういうことだよね
 
  (‥ )残念ながら
      模範解答は返って
      こないものだ
 
 思うに、100円、150円をはした金とあなどってはいけない。150円ならペットボトルが買える。
 
 ∧∧
( ‥)150円のペットボトルに
    匹敵するだけの
    笑いなり話術なりを
    相手は見せてくれますか?
 
  (‥ )...自分がその立場なら
      神経が一瞬で摩耗するね
      これは命を削らねば
      成り立たぬやり取りよ
 
 
 そこから考えるに、キャバクラで金を落とす時、誰も彼女たちの話術に期待していないこと、明らかである。
 
 
 
 

2015年8月5日水曜日

選挙権を売っぱらって時代を逆回ししておる

 
 まず総理から戦場へ
 
 これは要するに、戦場へいった者のみが選挙権を持つ、と主張することに他ならない。言っている本人は、総理は勇ましいことを口ではいうが、本当は戦争へいく度胸も無いのだろwww とドヤ顔しているつもりかもしれないが、実際には選挙権の自発的な放棄である。
 
 ∧∧
(‥ )まず総理から戦場へ
\‐  それって
    戦場へいったから
    私が総理です
    そう主張することと
    対だからね
 
  (‥ )実際戦場へいって
      勝利を収めて
      凱旋将軍として
      帰ってきたら
      他の全員を差し置いて
      勝利者が
      選挙で当選するからな
 
 もちろん、このような選挙には根本的な問題がある。まず第一に事実上、戦争が選挙になるので、ずーっと戦争をしなければならない。そして戦場で勝利を収めたものが総理になる以上、総理はずーっと戦場にいなければならない。そして政権交代するには戦争をしなければならない。つまりずーっと内乱だ。

 初期のローマ帝国はまさにこれの実例だろう。
 
 ∧∧
(‥ )ローマ帝国はこう言う状態を
\‐  何世紀もかけて改善した
    みたいですよね
 
  (‥ )3世紀の
      ディオクレティアヌス帝は
      国家防衛のために
      軍隊指揮官である
      帝を4人にしたけど
      6世紀の
      ユスティニアヌス帝は
      皇帝は宮廷にいて
      将軍を前線に
      送り出してたからな
 
 将軍と統治者が一緒じゃ色々と不都合が生じるのだ。将軍と統治者は分離しなければならぬ。そうである以上、命令だけして安全圏にいることを否定してはいけない。
 
 ましてや、総理からまず戦場へなどと言ってはいけない。一体全体何のために人間はここに至るまで何世紀も時間をかけてきたのか? それが問われるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも最近は
\‐  ”総理からまず戦場へ”
    これを平気で言う人
    多いですよね
 
  (‥ )本人は民主主義な
      平和の主張のつもりだが
      実際には選挙権を
      自ら売っぱらって
      選挙を戦争にすげ替え
      時代を1000年
      逆回しにしようと目論む
      時代錯誤な
      超軍国主義者ですよ
 
 もちろん、当人の認識ではそんなことはないのだ。戦争に反対する=民主主義だと思っている。
 
 つまり認識、それ自体に誤りがある。
 
 実際、古代ギリシャの民主制もローマもフランスの民主制も全部戦争と兵器に密接な関わりを持つ。それを踏まえれば、”戦争反対=民主主義”という認識に誤りがあること確実だ。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたたちの認識は
    根本から間違っているわけだ
 
  (‥ )俺たちの認識は
      根本から間違っている
      この世界に関する
      僕らの認識は
      なにもかもが嘘っぱちだ
      そう考えるべき
 
 
 
 これはhilihiliのhilihili: それは今見ると色褪せて見えたの続き
 
 
 

我々の認識は嘘っぱちである

 
 生物の種とはなんだろうか?
 
 種の定義を論じる前に次のように考えてみよう
 
 すべての生物は進化で生じる。だとするとすべての生物は連続体である。連続体を区別して考えるとは、それは単なる認識にすぎないであろう。
 
 つまり生物の種とは人間の認識でしかない。そうである以上、種を定義することはできないし、その必要も無い。
 
 これが論証されるべきことであった。
 
 ∧∧
(‥ )まあダーウィンさんの
\‐  論法ってこういうものだよね
 
  (‥ )だが他のほとんど全員は
      この論法を理解できず
      種の定義から話を
      スタートしようとした
      今西錦司とか
      グールドとか
      ルイセンコとかな
 
 
 連続体であることを論証すべきなのに、種の定義からスタートした。これは致命的な間違いであった。

 分離した種の定義から始まった推理はどこまでいっても分割にしか至らない。どうやっても種の間隙を埋めることができない。そりゃそうだ。論理は前提に含まれる答えを出力するだけのもの。定義から始まった論理はどこまでいっても定義の中だ。分割から始まった理論は連続体には至らない。
 
 今西錦司もグールドもルイセンコも、なにもかも最初から破綻していた。彼らは最終的に非進化論者になってしまうのである。
 
 *特にグールドとルイセンコの場合、本人たちは進化論者であると思い込んでいたので、言ってる事が極めて混乱的である。
 
 一方、ダーウィンの主張は正しいのだが、正しいがゆえに、人間の認識を破壊することを理解者に要求するものであった。

 ∧∧
(‥ )認識の破壊を要求される
\‐  これは読者にとって
    極めて苦痛である
 
  (‥ )まあだから
      多くの知識人は
      ダーウィンから
      逃げ出したのだ
      そしてあの連中は
      進化論者の仮面をかぶった
      グールドや今西錦司の
      意見に逃げ込んだのさ
 
 
 この現象にはひとつ教訓がある。
 
 ∧∧
( ‥)あなたたち人間は
    楽を選んで
    自分たちの認識論に
    閉じこもる傾向がある
 
  (‥ )つまりな
      これは疑惑なんだ
 
 人間の認識は現実とまったく解離しているわけではない。
 
 しかし、認識は現実と同じものでもない。
 
 しかるに人間は認識を使って物事を理解している。
 
 つまりこうである。我々の理解と世界観はことごとく嘘っぱちではないのか?
 
 
 
 

2015年8月4日火曜日

苦痛を何で薄めるのかが問題

  
hilihiliのhilihili: 読者をいかなる馬鹿と考えるのかの続き

文字は読めるが25文字が限界
答えが知りたいだけで答えの根拠はどうでもいい
方法論に興味はないし基礎もどうでもいい
見てくれと格好よさがすべて
最強大好き 一番強いのは誰? これ知りたい
加減乗除は一応分かる
地球が丸いということは知っている
認識論でしか物事を理解したがらない
世界観が基本的に錬金術か五行説

 
 ∧∧
( ‥)それって普通の人間でしょ
 
  (‥ )弱ったことに
     19世紀以降の科学や数学は
     この壁の向こうにあるんだ
     説明するには読者の認識を
     破壊しなければいかん
 
 
 それは読者にとって苦痛となるだろう。
 
 ここまで考えて思うに
 
 ( ‥)つまりあれか
   ‐/ 自分の文章を読んだ人間が
      苦しめば苦しむほど
      正しい説明をしている
      そう考えるべきなのか!
 
 ∧∧
( ‥)なに? 
    苦痛の度合いが
    高いかどうか?
    それを指標に考えるわけ?
 
 無駄に難解にする必要はない。だが、認識論を破壊しないと正しさに到達できないとしたら、読者が苦しめば苦しむほど、それは正しい説明であったのだと言える。少なくとも、ざっくりいうとそういうことだ。
 
 読者の苦しみと内容の妥当性は正の相関関係にある。
 
 ∧∧
(‥ )まあ確かにトンデモは
\‐   反対に気持ちよい事を
     言い立てますけどね
 
  (‥ )読者の喜びと妥当性は
      負の相関関係にあるか...
      なるほどな
      そうかもしれん
 

 ∧∧
(‥ )でも仮にそうだとしたら
\‐  正しいことを書いても
    誰も買ってくれないでしょう
 
  (‥ )薄めれば良いんだ
      薄めるとどんな毒物でも
      ただの刺激に変わる
 
 つまり肝心なのは、何で薄めるか? そこであろう。
 
 
 ∧∧
(‥ )考えてみれば
\‐  例え話で説明するのは
   毒物に砂糖を加えるような
   行為だったのかもね
 
  (‥ )味は甘くなるんだ
      内容は正しくなくなる
      わけだけどね
 
 例え話はあまり良い方法論ではない。加えるなら何かもっと別のものである。
 
 
      

読者をいかなる馬鹿と考えるのか

 
 ∧∧
( ‥)本を書くというのは
 
  ( ‥)ものすごく否定的な
    ‐/ 言い方をすれば
       読者をどう
       馬鹿にするのか?
       そういう作業だな
 
 
 この漢字は分からないだろう
 この言い回しは分からないだろう
 このことは知らないだろう
 
 ∧∧
(‥ )まあこれ自体は
\‐  普通の作業ですね
 
  (‥ )一般的でない漢字
      無駄に難解な言い回し
      一般的には
      知られていない知識
      そんなものを書いても
      しょうがないからねえ
 
 
 以上だと普通の作業だ。しかし、さらに言えばである。誰かが何かを書くというのは、それは何かについて他人よりも知っているのだ、ということでもある。
 
 ∧∧
(‥ )書き伝えようとする以上
\‐  本人はそれについて
    知っているのは確かである
 
  (‥ )もちろん知っていることが
      間違っている
      そういうことも
      普通にあるんだけどな
 
 例:今明かされるUFOとイルミナティがフリーメーソンで陰謀している事実!!
 
 だが、間違っていようが正しかろうが、伝えようとするからには、他人よりも知っていること、これ自体は事実だ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり、”書く”とは
    必然的に自分よりも
    物事を知らない人間に向けて
    書く作業なのである
 
  ( ‥)つまり読者をどう
    ‐/ 馬鹿にするのか?
       という話なわけだ
 
 というかより正確にいうと、読者をどんな馬鹿だと考えるのか? という話でもある。
 
 これは自己紹介でも、自分で考えた物語を書く場合でも同じである。

 他人は自分の事など知らないし、自分の考えた物語を他人は何も知らない。
 
 そういうことを馬鹿とは呼ばないんじゃないか? そう疑問に思う人もいるだろう。だが、知らない人間を我々は馬鹿と呼ぶのである。それに馬鹿以外の呼び方をしようがしなかろうが、結果は同じだ。語り始める以上、自分以外は何も知らないってことだ。知っているか知らないか、それ自体に意味があるかどうかと関係なく、状況はそういうことだ。
 
 すなわち、いかなる馬鹿を想定するか。
 
 ∧∧
( ‥)難儀な話ですね
 
  ( ‥)どんな客層を
    ‐/ 想定するかでも
       話は変わるんだよなあ
       知らなくても読解力が
       ある人を想定するか
       知らない上に
       読解力がない人間を
       想定するのか
 
 ∧∧
( ‥)あなたはどんな読者を
    想定します?
 
  (‥ )んー
      文字は読めるが
      25文字が限界
      単に答えが知りたい
      根拠はどうでもいい
      方法論はどうでも良い
      基礎もどうでもいい
      見てくれと
      格好よさがすべて
      最強大好き
      一番強いのは誰?
      加減乗除は一応分かる
      地球が丸いということは
      知っている
      認識論でしか物事を
      理解したがらない
      世界観が基本的に
      錬金術か五行説

 
 
      

2015年8月3日月曜日

勝手にアテレコ


 開始早々、上海株がみるみる上がって。おおーっと思っていると、がくっと下がり始めて
 
 ∧∧
(‥ )3600を切りましたか
\‐
 
  (‥ )異常事態なのか
      日常なのか
      どっちだろうねえ
 
 ∧∧
(‥ )まあこんなものを見て
\‐  一喜一憂しているようでは
    駄目なんですけどね
 
  (‥ )でもあれだな
      色々と
      勝手な想像しちゃうから
      だから楽しいのかもな
 
 
 当局頑張れ、とか、みんな慌てるな! とか 介入キター! とか
 
 それにしてもこの遊び、妄想独り相撲というか、勝手にアテレコして台詞をつけてみましたとか、そういうのに近いよな。
 
 ∧∧
(‥ )...悪趣味な
\‐  でも株を買っていない
    あなたでさえ面白半分に
    見たりするのだから
    実際に有り金を
    ベットした人たちは
    どう思っているんでしょう
 
  (‥ )そりゃもう
      死にそうな思いじゃ
      ないですかね?
 
 ∧∧
( ‥)あなたはお金を
    ベットしない?
 
  ( ‥)俺は悲しいかな
    ‐/ 金に余裕ないし
       
 
 ∧∧
(‥ )でもあれだよね
\‐  この混乱がいずれ世界中に
    波及するんだよね
 
  (‥ )新しいことしないと
      死ぬよなあ
      でも今やってる仕事を
      終わらせないと
      新しいことは
      出来ないんだよなあ
 
 まあ止む無し。取りあえずこつこつ今の原稿を終わらせないと新しいことはできないのである。あと、1年ぐらいは現状が続いてくれることを期待したい。
 
 11時現在、値は3600を越え、3625にまで上昇。

 以下追記
 
  
 ∧∧
(‥ )ずんずん上がって
\‐  11:23の時点で
    3638まで上がりました
 
  (‥ )素人だから知らんけど
      こういう上げって
      健全なのか?
 
      
 そうかと思うと、11:24の時点で3633まで下げておる。
 
 **さらに追記
 
 ∧∧
(‥ )結局上がって下がって
\‐  その後上げて
    3622で終了ですか
 
  (‥ )はてねこの間まで
      終わり間際になると
      連日どんと下がって
      いかにも利益を
      出すため皆が売りました
      当局のお金が皆に
      分配されていくー!
      みたいな状況
      だったのだがな
      抑え切ったのか
      皆が少し安心したのか
      これはなんだろうね
 
 
 

 

己の才能ごときを信じて挑むなど愚か極まる

 
 夜の3:00。外の気温は28度、湿度は92%。涼しくなったから散歩に出ようという気にもなれない月の夜。
 
 さて
 
 ∧∧
( ‥)前も話題にした惑星大戦争
    =>
 
  ( ‥)スターウォーズの公開に
    ‐/ あわせて
       漁夫の理を狙った
       作品だそうだが
       わずか二ヶ月で
       作ったという

=>https://www.google.co.jp/search?q=惑星大戦争&biw=1166&bih=842&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0CAcQ_AUoAmoVChMIlory4vWKxwIVIyC…
 
 子供心ながらに、ちょっとしょぼくね? と思った映画だったけども、大人になって二ヶ月で作ったと言われると驚異と感嘆の念を禁じえない。
 
 ∧∧
(‥ )しょぼかろうがなんだろうが
\‐  見れる作品を二ヶ月で
    急遽作れてしまうだけの
    人材と経験と蓄積と経済を
    当時の日本映画界なり
    特撮界は持っていたわけだね
 
  (‥ )需要があれば雇用があり
      そして発注もある
      人と経済が周辺に築かれる
      号令すれば人も話も物も
      全部集まる

 
 だから二ヶ月で作れたってことだ。
 
 ∧∧
( ‥)しかし今や
    映画産業どころか
    テレビ産業も衰亡縮小
    まったなし
 
  ( ‥)こういう時にさ
    ‐/ 集団で作る産業って
       不利だよねえ
       一回市場が臨界以下まで
       縮小したら
       質を維持することなんか
       できやしない
 
 反対にこう言う時、本は強い。本は個人、少人数で作れるものだ。同人誌が巨大な市場を作っていることはその反映だろう。

 漫画やラノベもその典型だろう。そして孤立した個別の個人が作品を作るとは、集団としては可能性を最大限に演算し、探索するということでもある。ほとんどのアイデアは死んでしまうが、中には大成功を収めるものもある。
 
 ∧∧
( ‥)そして今や自力では
    コンテンツを
    生み出せなくなった映画界は
    漫画やラノベに寄生するしか
    ないのである
 
  (‥ )漫画の実写化なんて
      成功しないじゃんと
      言われるけども
      まあなんだ
      漫画の実写化って
      自力では
      もはやコンテンツを
      作れない
      映画という斜陽産業を
      支えるための
      失業対策だよな
 

 撮る事もできるし、作ることもできるのに、肝心のアイデアが作れない。よろめく巨大な斜陽産業は自分を維持するために、漫画とラノベに寄生する道を選んだ。すでに売れているこの作品を実写化してはどうでしょうか? そういう口実をもってこないとお金を集められない。そうやってようやく失業対策するが、映像化の必然なのか? それとも最後に残った映画人としての無駄なプライドのせいなのか? 実写化映画は大概無惨な最後を遂げる。
 

 ∧∧
(‥ )ハリウッドでさえも
\‐  自分では新しいコンテンツを
    作り切れないみたいだしね
 
  (‥ )ハリウッドはすごい
      なにもかも
      システマティックで
      面白さを研究して
      何度でも面白いものを
      作ることができる!!
      あっちの文系はすごいんだ
      とか評価する人も
      いるけどさ
      それって裏を返せば
      新しいものは
      何も作れません
      と言っているのと同じ
      だからな
 
 再現は新規ではない。
 
 つまり自力では可能性の扉を開けることはできぬ。出来ぬなら、すでにある成功に寄生するのは道理。

 寄生することでようやく金を集めて失業対策しているのなら、この明白な事実から目を背けてはならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )目を背けたいのですかね?
\‐
 
  (‥ )映像としてのあり方が
      まったく違うから
      原作を改変するのは
      当然なんだがな
      それだけでは
      説明できない部分が
      あるだろう?
 
 あれこそ、無駄なプライドが首をもたげた結果かもしれぬ。

 しかしそれは必然的に破滅の道となる。漫画やラノベは集団で解を探索した、いわば最適解としてそこにある。それは進化的に膨大な演算を行った結果なのだ。そのような進化的な解に対して、脚本家というたった一人の個人が、己の才能ごときを信じて挑むなど、思い上がりもはなはだしい。
 
 集団の大演算の前では、個人の知力など何の意味もないと知るべし。

 
 
 

2015年8月2日日曜日

粘菌の夕暮れ

 
 
 8月2日の夕暮れ。昨日みずみずしかった粘菌は=>hilihiliのhilihili: 月と不死とアルテミス、1日の間に珍妙な塊になっていた。
 



 








   
 ∧∧ 胞子の形成です
(‥ )
 ‐(‥ )なんとも不思議な
     形だな
 
 そして粘菌と共に眺める夕暮れ
 














 




ぐだぐだは基本 問題はそれにどう対応するか

 
 2020年の東京オリンピック。新国立競技場は金がかかりすぎるとデザインが白紙に戻され、オリンピックのエンブレムにはぱくり疑惑が出てきよる。
 
 ∧∧
(‥ )まあエンブレムなんて
\‐  簡略なデザインは
    ぱくろうが
    ぱくらなかろうが
    似たものはごまんと
    あるでしょうからね
 
  (‥ )そういう時のために
      意図的にぱくるって
      手もあるけどな
 
 意図的にぱくれば、ぱくりではありませんと堂々と言えるような改変をあらかじめ行えるだろからむしろそれが安全策です、という意味。
 
 *例:黒沢映画を宇宙へもっていけばスターウォーズ。攻殻機動隊を機械生物の話にすればマトリックス。
 
 
 ∧∧
(‥ )オリンピックのこの
\‐  ぐだぐだぶりに
    嘲笑の声も上がって
    いますね
 
  (‥ )まあ呆れるのは当然だけど
      でもあれよな

 
 計画が完璧に動作するなんてことはない。ぐだぐだなのが基本である。つまり、なにこのぐだぐだぶりwwwと笑ってるようでは素人だ。
 
 ∧∧
(‥ )ぐだぐだに臨機応変に
\‐  対応するのが大人であり
    真の技の見せ所ですか
 
  (‥ )逆に言うと
      笑うだけの人って
      一度もそういう局面に
      立った事がないんだろうな
 
 諸君! 〆切を前にした時、ぐだぐだでなかったことなどあったか? 我が身のぐだぐだぶりを見て、ただ絶望するだけであったか? そうではないだろう。なんとか対応しようとしたはずだ。
 
 なれば、なにそのぐだぐだwww と笑っているだけの奴をどう思う?
 
 対応すること。これが肝心。ぐだぐだであるかないか、そんなことはどうでもよろしい。
 
 ∧∧
(‥ )計画的にやれば
\‐  ぐだぐだなんか
    起きる訳が無いww
    と嘲笑する人がいる
    だろうけどね
 
  (‥ )計画なんてものが
     うまくいくわけないだろ
 
 計画が完全に動作するとは、有限の計画の中に、これから起こる不測の事態や自分が想定していなかった事柄、それらが全部あらかじめ含まれているという主張にほかならぬ。

 それはいつもの話、俺のプログラムにバグはないという荒唐無稽な言い様と同じだ。
 
 計画を立てろ、というのはその意味において馬鹿げた主張であるし、ぐだぐだをただ笑うだけでは素人だろう。
 
 あるいは笑うようだからお前はそんな場所で地を這いずり回っているのだ。そう言う事もできよう。ぐだぐだに対応できない大人は使い物にはならん。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? あなたの
    ぐだぐだぶりは
    どうですか?
 
  (‥ )よくぞ聞いてくれました
      これがもう
      ぐだぐだを
      通り越してですね...
 
 
 

アルテミスに見る不死性

 
 満ち欠けをする月はしばしば死と再生。不老不死と関係するものと見なされる。月から来たかぐや姫が残したのは不老不死の薬であったし、若返りの水を運んできた天の使者が月と関連するという民話もある=>hilihiliのhilihili: 月と不死とアルテミス


 
 ∧∧
(‥ )でもギリシャ神話の月の女神
\‐  アルテミスさんは
    なんかイメージが違うね
 
  (‥ )アポロドーロスの
      ギリシャ神話を見たけど
      殺してばっかだよ
 
 曰く
 オリオーンを射殺
 オートスとエピアルテースを同士討ちにして殺す
 礼拝の怠りを怒り巨大猪を使わす 結果としてメレアグロス死亡
 礼拝の怠りを怒られたアドメートスは誰かを犠牲にしないと死ぬはめに
 水浴びをしているところにでくわしたアクタイオーンをシカに変え、彼自身の猟犬に襲わせて殺す
 子沢山を自慢したニオベーの娘を皆殺し
 狩りにおける自分の従者であるカリストーが自分のように処女を守らなかったので射殺
 第三の難行でケリュネイアのシカを捕縛したヘラクレスを非難。ヘラクレス平謝り
 アドニースを猪で殺す
 アルテミスが不死としたピュロノエー
 
 ∧∧
(‥ )最後だけ不死が出てきました
\‐ 
 
   (‥ )他に
       アドメートスなる人物が
       身代わりがないと死ぬと
       告げられる
       奥さんが
       身代わりで死ぬが
       彼女は蘇る
       その話は少し不死性が
       はいっているかな...
 
 
 さらにアフロディテーとアドニースの物語。つまり、イシュタルの冥界下りの焼き直しの物語と、少し関わっているのは興味深い。アドニースを殺したのはアルテミスだ。
 
 ∧∧
(‥ )これを考えると
\‐  アルテミスさん多少は
    不死の雰囲気が残っている
    みたいですね
 
  (‥ )でもなんだ
      情緒不安定なのか? と
      思えてしまうくらい
      殺しているよなあ
      それに
      他の神と関わる話が
      見当たらないのだよね
 
 多分、アルテミスの影が薄く感じるのはこのためだろう。自然災害のように襲いかかる理不尽な力の体現者としての側面が強すぎて、人柄を推し量れるような部分がまったくない。
 
 これは兄妹であるアポローンとは対照的である。
 
 アルテミスは若い三日月、セレーネは満月、ヘカテは古い三日月、そういう区分けがあるという話もあるが、そのせいなのかどうなのか。
 
 ∧∧
( ‥)なに? アルテミスさん
    人格も神性も
    分裂しちゃったの?
 
  (‥ )どうなんだろうね?
 
 とはいえ、不死性がどうも多少残っているらしいことは興味深い。
 
 
 
 
 
 

2015年8月1日土曜日

月と不死とアルテミス

 
 あいも変わらず暑い日々。図書館の帰り、公園のベンチでぼんやりしてふと脇を見ると、粘菌がはびこっていた。
 











以前ここには切り株があったのだが、腐朽し、多分、クワガタの幼虫探しなのだろう、人に壊されて、崩れ、腐朽し、そして崩れ...。

 今では地下に残った木材の残りを食べているらしい、菌類の塊だけが残るのみ(画面右上の白いのがそれ)。

   黄色いのが粘菌だけど
 ∧∧ 菌を食べているの?
(‥ )
 ‐(‥ )さてどうだろうね?

 



 落ち葉を這い進むその姿は印象的だ。
 
 さて
 
 図書館では「月と不死」N・ネフスキー 東洋文庫 平凡社を借りた。
 
 ∧∧
(‥ )ネフスキーさんは
\‐  ロシア人で日本にきて
    民俗学を研究して
    柳田国男さんとかとも
    親交があったと
  
  (‥ )日本人を奥さんに
      したのだな
      留学中ロシア帝国で政変
      帰国した時はソ連
      スターリン体制下で
      夫婦共々捕まり粛清か...
      子供は生き残れたらしいが
      むごい話よな
 
 
 ともあれ、「月と不死」にはその題名となった論文が載っている。ネフスキーが沖縄の宮古島で取材した民話。
 
 月と太陽がアカリヤザガマという男に命じた。人には若返りの水を、ヘビには死に水をあびせよ。

 アカリヤザガマとは、明るい者、つまり輝けるものという意味らしい。アカリヤザガマは地上に来ると疲れて用を足した。その間にヘビが若返りの水を浴びてしまった。困ったアカリヤザガマは人間に死に水をあびせた。
 
 この報告を聞いた太陽は怒り、罰としてアカリヤザガマに、永久に立っているように命じた。それが月の模様である。かくて人は死ぬ存在となり。ヘビは不老不死となった。
 
 ∧∧
(‥ )これは月が不老不死の
\‐   象徴だったことを示す
     物語だろうと
 
  (‥ )満ち欠けを繰り返す月は
      死と再生の象徴だ
      ほとんど似た神話は
      アフリカにも
      あるみたいね
      人類の普遍的な世界観
      なんだろうな
 
 ∧∧
(‥ )日本だとかぐや姫だって
\‐  そういう話ですからね
 
  (‥ )天から降り来たる
      月人たちは
      冷酷無情な心を持つ人々で
      不老不死不滅の存在
      まさにままだねえ
 
 
 ∧∧
( ‥)取りあえずこれで
    文章は書けるし
    確認は取れましたね
 
  ( ‥)ところで疑問なんだが
    ‐/ ギリシャ神話とかでは
       月のこうした不死性は
       どうなっているのかな?
 
 ∧∧
( ‥)月の女神アルテミスは
    ちょっと影薄いですかね...
 
  (‥ )ギリシャ神話で死と再生を
      象徴するのは月ではなく
      アフロディーテだよね
      彼女とアドーニスの関係は
      メソポタミア神話における
      イシュタルの冥界下り
      だからな
 
 あるいはプルートーンにさらわれた女神ペルセポネーがそれに該当する。内容は変形してこそいるが、同じと言えば同じだ。豊穣の女神は地下に数ヶ月隠れる。女神は消え、しかし復活する。すなわち死と再生。
 
 しかしこれは月ではなく、むしろ季節の話だ。
 
 では、不死の月たる女神アルテミスは、はて、どうであったか?
       



銃は錯誤な全能感を与えうる

 
 ∧∧
(‥ )現在の中国というと
\‐
 
  (‥ )集団で組織的に
      理詰めで動くって
      イメージかなあ...
 
 実際のところ、かの国は個人が自立していてばらんばらん。日本人のように皆に合わせて手を抜こうとか、そういう発想はどうもない。
 
 とにかくやる気も真面目さも不真面目さもばらんばらんである。少なくともそう見える。誠意のある人は誠意があるが、駄目人間はとことん駄目人間。ある意味清々しい。
 
 ∧∧
(‥ )でもなぜか国のやることは
\‐  集団で理詰めですか
 
  (‥ )軍隊的なんだとも
      言えるよな
      毛沢東のやった
      大躍進ってそうだろ?
 
 皆でたたら製鉄の真似事をすれば鋼鉄を一気に大量生産できるじゃないか。
 
 この発想は確かにいかにも筋が通っている。それに経験的でもある。特に農民を集めて集団で敵を粉砕したゲリラ戦の王者からすれば当然の発想なんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも実際にはうまく
\‐  いくわけがない
 
  (‥ )砂鉄や鉄鉱石と木炭から
      鋼を作るというのは
      容易なことじゃないのよな
      日本のたたら製鉄だと
      水の無い
      良い場所を選んで
      一度地下を掘って
      断熱構造を作る
      そこまでして
      熱を逃げないようにして
      そうして鉄を溶かすまで
      温度を上げるそうだな
      中国は製鉄が日本よりも
      進んでいた国だけど
      原理は同じだろうね
 
 
 そうしないと熱が逃げてしまって鉄が溶かせない。こんな技、日本人、中国人、関係なく、普通の素人では無理な話。案の定、大躍進は大失敗に終わった。製鉄に限らない、あらゆる面でそれをして、食料供給さえ満足できず、ついに大量の餓死者が出た。
 
 ∧∧
(‥ )考えてみれば主席が行った
\‐  ゲリラ戦って
    銃を使った戦いなんだよね
 
  (‥ )銃は画期的な
      武器なんだよな
      弓でもない
      弩でもない
      力も技も必要ない

 
 世の中にはアレクサンダーのファランクス、ローマのレギオン。こんな重装歩兵軍団が古代において幅を利かせたのは、当時は貧弱な弓しかなかったからだ。そうしたり顔で言う人がいる。だけどもそれは嘘だろう。

 弓の最強種、合成弓は紀元前のメソポタミア時代からレリーフに登場するし、弩だって、それをそもそも作ったのはギリシャ人である。弩が現れてもファランクスは健在だった。ローマに至っては弩どころかバリスタを使いよる。
 
 ∧∧
( ‥)問題はむしろ弓兵の数を
    そろえられるかどうか
    なんでしょうね
 
  (‥ )弓も弩も腕力が必要だ
      名人芸だから
      数をそろえられない
      銃はそれを根本から
      変えたのだよな
      銃さえもたせれば
      何千、何万もの歩兵が
      飛び道具を撃つことが
      できる
 
 だから、銃を使った戦争は、一見すると素人でも名人と同じことができることを示すように見える。
 
 ∧∧
(‥ )でも実際はそうではなく
\‐  名人が作った工場が作った銃が
    素人を支援する仕組みだった
    わけだね
 
  (‥ )毛さんはあれだなあ
      そこんところを
      見誤ったのだろうな
 
 素人を大量動員すれば名人と同じことが出来る。そう考えたからみんなで製鉄なんて考えたのだろう。少なくともそう考えていたのなら筋は通る。
 
 だが実際には、名人が作った機械の支援で素人が名人化されていただけだった。
 
 ∧∧
( ‥)だとしたら素人の大量動員の
    大躍進がうまくいくわけがない
    機械で支援されない
    徒手空拳の素人に
    プロのまねをさせよう
    そういう試みだからね
 
  ( ‥)確かあれだよな
    ‐/ 毛さんはゲリラ戦での
       成功体験をあまりに
       普遍化しすぎて
       大きな過ちを犯した
       そうやんわりと
       評価されることに
       なったんだよな
 
 大きな過ちにしては犠牲者があまりにも多すぎるが、そこはそれ、踏み込めぬ領域があろうというものだ。建前と本音は違う。
 
 それにしても、軍隊的に大量動員を行えば現実を操作できる。それは、昨今の中国の株価操作についても見えることやもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )下落を止めるために
\‐  株を売れないようにしよう
    持ち株を売るな
    むしろ経営者は自社株を買え
    以上あらゆる指示と実行が
    一気呵成に大量に
    筋は通っているんだけどね
 
  (‥ )筋は通っているが
      おかげで市場の信用は
      木っ端みじんで
      中国発の大恐慌が
      起こるんじゃねえか?
      と思われるような有り様
      論理的に考えるって
      やっぱ危ないのな
 
 
 論理は結果も前提も保証しない。論理は保証されない前提の内部に含まれている結果を導くだけである。つまり、論理的に言うと論理は結果を全然保証しない。これゆえ、筋を通しただけで満足するのは致命的であるし、論理的な人間はあまりにも危険である。
    

 
 

2015年7月31日金曜日

ゆるゆる上がってずるずるっと下がる

 
 2015年7月31日、中国の株はガタガタと上下して、そうしておよそ横ばいになり、だんだんと上がって、そこから急に落ちて、最後に少し戻した。
 
 
 ∧∧
(‥ )横ばいってことは
\‐  当局の介入はそんなに
    露骨じゃなかった
    そういうことですか?
 
  (‥ )でもなんか普通に
      横ばいって
      今や
      不自然ぽく見えるよな
 
 
 胡散臭いなあ、と思って検索をかけると、どうも証券口座の売買制限をかけたらしい。
 
 ∧∧
(‥ )まあ経済のことは
\‐   分からないから
     実際その制限とやらが
     どんな影響を与えるのか?
     実際に効果があるのか?
     僕らには
     分かりかねますけどね
 
 (‥ )むしろあれだよね
     横ばいって胡散臭せー
     なんかしてるんじゃねえか?
     そう疑われるような
     印象を作ってしまったことの
     方が致命的なんだろうね
 
 
 ゆるゆる上がって、最後にずるずるっと下がる。株価を支えるために金を投入して、それを見越した人々がなんとか損失を回避しようとわらわら群がる様子が見えるようだ。
 
 ∧∧
(‥ )まああくまで想像ですけどね
\‐
 
  (‥ )想像だけどね
      でもそういうことだよな
 
 一方、今日は今日とて、中国軍の大物が失脚。
 
 ∧∧
(‥ )この状況下で粛清なのか
\‐  この状況下だから粛清なのか...
 
  (‥ )粛清すると不満がたまって
      不安定になるのか
      不安定だから
      それを抑えるために
      粛清するのか
      どっちなんだろうなあ
 
 ∧∧
(‥ )今のトップは習さんですか
\‐  習さんあと何年もちますかね?
    5年ぐらいですか?
 
  (‥ )実体経済に混乱が波及して
      粛清された人たちが
      反撃を始めて...
      そんなぐらいかねえ
 
 

当然、誰も残らない

 
 プログラムは簡単に出来ると思っている経営者がいる。
 
 原価はこれだけなんだから、この売値はぼったくりだと馬鹿の一つ覚えのように連呼する客がいる。
 
 
 ∧∧
(‥ )物作りとは何か?
\‐  それを計算することはおろか
    必要な条件を
    想像することすら出来ない
    人たちがいる
    ちゃんとした人を
    識別するにはどうすれば
    良いのでしょうね?
 
  (‥ )そうね
      例えば漫画を馬鹿にする
      人間は排除して良い
 
 
 好き嫌いの問題で物事を語る時、そこには投資の概念がすでにない。
 
 好き嫌い、低俗高級関係なく、それを作る時にどれだけ投資が必要であったか? それを見なければならぬ。
 
 なれば、漫画だから下らないと言った人間は、投資を把握できる人間の候補から除外されるべきである。
 
 ∧∧
(‥ )次は?
\‐
 
  (‥ )漫画を論評する人間は
      全排除するべき
 
 論評するとは、この場合、好き嫌いを示す。好き嫌いを申し述べるとは結局のところ自分の脳を語っているだけである。ここに投資という概念と理解は存在しない。なれば漫画を語るもの、投資を把握できる候補者から排除するべき。
 
 ∧∧
( ‥)誰も残らないじゃ
    ないですか
 
  (‥ )つまりそういうことだろ?
 
 人間のままでは候補者たりえない。少なくとも、好き嫌いと善悪と認識で物事を語るようでは駄目だ。

 

2015年7月30日木曜日

±2.89%

 
 ∧∧
(‥ )ネットで上海の株を
\‐  見てみると
    本日7月30日は
    3761から始まって
    14時に3871を
    越えるも
    1時間後の15時には
    3707を下回る
    最後にちょこんと上向き
 
  (‥ )上がった時は
      ほぼ2.89%
      下がった時も
      ほぼ2.89%...
      おらあ素人だから
      当たり前の反応なのか
      すごい乱高下なのか
      よく分からんな
 
 ∧∧
(‥ )ここから
\‐  上げていきますかね?
    それとももう少し
    様子見なんですかね?
    明日はお金の
    大量投入ですか?
 
  (‥ )安値なら今が買いで
      介入が始まったら売り
      そういう選択肢に
      賭ける人もまだまだ
      いるはずだけど
      どうなのだろうね
 
   
 
 

幸いなるかな不老不死

 
 みんなが不老不死になれました
 
 ∧∧
(‥ )交通事故による死者は
\‐  現在、年間に4000人ぐらい
 
 (‥ )10年で4万人
    100年で40万人
    1000年で400万
    10000年で4000万人
    30000年で1億2000万
    はい、日本人口が
    丸ごと消えました
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ死んだぶんだけ
\‐  産まれたりするし
    運の良い人はずーっと
    死なないでしょうけどね
 
  (‥ )でも言わんとすることは
      分かるだろ?
 
  
 
  

法治国家は理論上存在しない

 
 小説「砂の惑星」を書いたフランク・ハーバートは「ドサディ実験星」という作品も書いた。
 
 この小説で出てくる人々がゴワチン。人類とは違う種族で、見た目は人間とカエルのあいのこであるが、そんなことはどうでも良い。
 
 ゴワチンの奇妙な点はその法体系、というか法律の運用だ。
 
 彼らの法廷において、弁護人と検察は虚偽を司る。
 
 法律を恣意的にねじ曲げて被告人を無罪にしたて上げる。これがゴワチンの法廷における弁護人の役割だ。
 
 反対に、法律を恣意的にねじ曲げて被告人を有罪にしたて上げる。これがゴワチンの法廷における検察の役割。
 
 この法廷では、弁護人が勝てば検事が死ぬ。検事が勝てば弁護人が死ぬ。法律を恣意的に運用することで行なう命をかけた戦い。これを人々は夢中になって観戦する。

 
 ∧∧
(‥ )裁判がショーになっている点は
\‐  アメリカの裁判を
    思わせますかね
 
  (‥ )法的な詭計を用いることが
      まかり通っているのも
      似ているかもね
 
 別にアメリカの裁判のすべてがそうだというわけではないが、そんな理屈で無罪にしちゃったの?? と驚かされるようなことは時として聞く話だ。法的な詭計が横行する余地があり、それを娯楽として楽しむ文化。
 
 他の知的生物は、ゴワチンの裁判を、文明を一回りして野蛮になっていると否定する。このあたりは、アメリカの裁判を見る、アメリカ人以外の人間の見方なのかもしれぬ。
 
 
 一方、ゴワチン自身の評価はまったくの逆だ。俺たちの法律こそが最高だ。連合の法律は欠陥だらけではないか。
 
 確かにゴワチンの裁判には良い点もある。
 
 ∧∧
(‥ )少なくとも法律の
\‐  恣意的な解釈とへ理屈で
    正義が汚されるということは
    ありませんからね
 
  (‥ )無罪になった被告は
      その瞬間にぶっ殺される
      からな
 
 無罪判決が言い渡された瞬間。傍聴人がなだれ込み、被告人をぶち殺してずたずたに切り裂き、後は肉片を担いでお祭りだ。恣意的な解釈とへ理屈で無罪になった人間は、罪人に他ならぬ。殺されるのは当然だ。
 
 あともうひとつ良い点というと
 
 ∧∧
(‥ )判断を下す判事団に
\‐  法律の専門家を
    入れてはいけない
 
  (‥ )法的な詭計を縦横無尽に
      繰り出して戦うのは
      法律の専門家なんだ
      だけど判事団は
      一般人でないといけない
 
 確かに、言われればそうだ。法律というのは、例えアメリカでも日本でも、世界のどの国でも。過去から現在、洋の東西を問わず、なにかしら恣意的に運用されるものであった。実際、既存の法律はこれから起こる全ての訴訟に素直に対応できるものではない。
 
 法律が文字通りすべてに対応できると言うのは、法律が宇宙を含んでいると言うに等しい暴論。つまり、そんなことはありえない。
 
 そうであるなら、法律には必ず恣意的に運用される部分がある。
 
 この意味において法治国家などというものは存在しない。
 
 あるいはこうも言える。法治国家は理論的にも原理的にも、存在不可能であると。
 
 ∧∧
(‥ )そもそも法律に是非の
\‐  お墨付きを与えるのは
    大衆であって法律ではない
 
 (‥ )大津市でいじめ自殺というか
     事実上、殺人だな
     あの事件があった時
     教育長の対応が気に入らんと
     襲撃があっただろ?
 
 法律の運営に是非を与えるのは大衆だ。大衆が法律に従うのは、公平な第三者が運営すべきであると委任したからに他ならない。
 
 ∧∧
( ‥)ある意味、妥協の産物だ
 
   ( ‥)だからな大衆から
     ‐/ 公平じゃないと
        思われたら
        すべて
        終わっちゃうんだ
        法的な公平さを
        疑われるようなことを
        してはいけない
        やったら殺されても
        文句はいえんわけよ
 
 法律を認めるのは大衆だ。法律を正当化するのは法律ではないし、ましてや法学者でもない。

 そこを見誤ってはならぬ。見誤るとリンチされて殺される。そりゃ当たり前だ。
 
 同様に次ぎのようにも言えよう。
 
 専門家は法律の恣意的な運用を縦横無尽に駆使してもよい。
 
 だが、その技を良しと認めるかどうかは大衆が判断すべきである。
 
 ∧∧
(‥ )だから判事団には
\‐  法律の専門家を入れない
    そして大衆である
    判事と傍聴人たちの総意が
    結論を導く
    それがゴワチンの法ですか
 
  (‥ )アメリカの裁判は
      おかしいよねと
      人は疑問に思う
      連合はゴワチンの法律を
      野蛮と呼ぶ
      当然だよね
      だがゴワチンたちは
      自分たちの法律が最高だ
      そう主張する
      それもまた道理であるね
 
 法的専門家の技を評価するのは大衆であるべきで、専門家が評価するべきことではない。これは重大な指摘だ。
 
 ∧∧
(‥ )法的専門家は神権政治を
\‐  やたらにやりたがりますからね
 
  (‥ )あいつらはな
      一般人は無知蒙昧な馬鹿で
      俺たち天才が
      導いてやらねばならない
      そう思い込んでいる
      最悪の意味での
      オタクだからな
 
 救世主が言われたように、律法主義者は死ね。これはまたゴワチンの言葉でもあった。
 
 
 ちなみに
 
 ∧∧
(‥ )そういえばドサディ実験星の
\‐  主人公マッキーが
    ゴワチンの法廷で
    被告人を無罪にするために
    使った手段って
    律法主義者を殺すこと
    でしたよね
 
  (‥ )3人の判事団のうち
      自分の息がかかっていない
      判事に
      法的な難癖をつけて殺し
      自分に賛成票を入れる
      判事だけにしちゃうの
      だよな
 
 取ってつけたような展開なので説得力にやや欠けるが(ハーバートさん、意外とこういうことをする)、あれはそういうことだろう。

 ゴワチン裁判において死ぬのは検事、弁護人、被告だけではない。理論上、法廷にいるものは全員、判事団も傍聴席にいる傍聴人、そのすべてが法的に命を奪われる可能性がある。
 
 そして、主人公の手段は自分に敵対する判事に法的な難癖をつけて排除することであった。その判事が法律の専門家であることを暴露し、ゴワチン法の名の下に彼を串刺しにして殺すのである。それは傍聴人たちの賛同のうなり声で承認される。そんな判事は殺されて当然である。これは是なりと。
 
 
      


金が無いだけで全てが収束する

 
 
  (‥ )例えばおいらが
      テレビ番組の脚本家や
      構成作家だとしよう
 
 ∧∧
(‥ )放送事故まったなしですな
\‐
 
 真面目にあらゆることをしても素人がそんなことをしたら、事故が起こること疑いない。
 
 とはいえ、仮に事故が起きずに自分が書いたようにドラマなり番組が奇跡的にも進行したとする。
 
  
  (‥ )面白いと思う?
 
 ∧∧
( ‥)面白いわけないね
 
 
  
  (‥ )そんな俺にどのぐらい
      お金払ってくれると
      思う? 
 ∧∧
( ‥)限りなく払いたくないです
 
 
 以上を踏まえて反対にこう考えてみよう。
 
 書けばそこそこヒットする番組を作ってくれて、条件さえ整えば大ヒットを飛ばしてくれる構成作家、あるいは脚本家。
 
 
  (‥ )彼にいくら払う?
 
 ∧∧
( ‥)採算の範囲内で可能な限り
 
 
 ではこう考えてみる。ネットと携帯の普及でテレビの市場は奪われ、縮小した。当然、広告料も減っていく。そんな中、どうしたら良い?
 
 ∧∧
(‥ )....止むを得ずあなたにまで
\‐  頼る事になるでしょうね
    お金がないんじゃ
    腕の立つ人を
    雇えませんからね
    しょうがないですね
 
  (‥ )するとつまりだ
      つまらない番組しか
      作れなくなるわけだ
      どうなると思う?
 
 ∧∧
( ‥)みんなテレビを
    見なくなるでしょうね
 
  ( ‥)そうなるとさ
    ‐/ 全員の腕が落ち始めるの
       だよなあ
 
 お金がない。雇う人を減らす。
 
 お金がない。質の低い人を雇う。
 
 お金がない。人を雇う回数も減らす。
 
 人はへり、質は下がり、仕事がないからさらに腕まで下がる。
 
 毎日、実戦していればいつでも対応できようが、たまに実戦するだけでは技も体も頭も眼も錆び付くだろう。
 
 これは人間だけに限らない。服や衣装や小道具。発注先は発注がへったことであまり対応してくれなくなるだろう。かつては品揃えが豊富だった店先と倉庫はがらんとしたものになる。
 
 以前なら電話一本ですぐに取り寄せられたものが、今ではもうどこにもない。
 
 これがあらゆる場所で起こりだす。
 
 ∧∧
(‥ )かくてテレビはどんどん
\‐  つまらないものになって
    いくだろうと
 
  (‥ )金がないと全部が
      駄目になる
      練習すら
      できないのだからな
      こんな状況で
      どうにか出来る方が
      おかしかろうよ
 
 それを考えると日本のテレビやドラマや映画や美しき俳優たちと芸人たちはよく頑張っているではないか。しかし、それらすべては無駄なあがき。皆、日干しになって死ぬ運命。これが論証されるべきことであった。
 
 
 
 

2015年7月29日水曜日

7月29日 なにも思いつかない

 
 中国は詰んだと考えている人は多くいるが、詰んだと言うこと自体は簡単。予測する以上、この予想から1円でも儲けることができたら本物。
 
 ∧∧
(‥ )あなたは2013年
\‐  12月11日に
    およそこういうことを
    書いてますね
 
=>hilihiliのhilihili: 状況が変動する時、そこから利益をむさぼる詩人たちがいる
 
  (‥ )弱ったな
      俺は1円も
      儲けてない
 
 ∧∧
(‥ )株でも買います?
\‐  それとも信用不安による
    金の上昇を当て込んで
    金相場に手を出しますか?
 
  (‥ )それはそれで
      なんか違うよな
      どうしたものかな
 
 
 昨日28日、中国株は乱高下したと聞く。
 
 *つまりこの書き込みはhilihiliのhilihili: 28日は乱高下したというの続き。
 
 本日、29日、上海総合指数とやらは開始から下げていたが、午後に入って一転上がり調子。結局、前日28日よりも株価は上げて終わった模様。
 
 ∧∧
(‥ )当局の介入ですか
\‐
 
  (‥ )だろうねえ
      というか介入しなくちゃ
      駄目だからな
      もちろんそれを見込んで
      買って売って儲ける人も
      まだまだいるだろうし
      さらに皆が
      お金儲けはもう少し
      出来そうだ...
      そう思ってくれたら
      安泰だよね
 
 
 人民元はいくらでも刷れるのだ。後は湯水のごとく市場に投入すれば良い...
 
 ∧∧
( ‥)なんてことをしたら
    通貨の信用がなくなって
    通貨は下落
    物価は上昇でしょ?
 
  ( ‥)投機で色々なものが
    ‐/ すでに値上がりしてて
       数年前の時点で
       その値上がりちょっと
       おかしいだろ??
       になっていたのだよな
       インフレと格差拡大が
       顕著だったのだが
       それがさらに一気に
       悪化する
       そういうことだよね
 
 当然、社会不安になる。国家分裂という可能性もある。もちろん、そういう危機は誰よりもあちらの指導部は分かっている。なんと言っても、あちらの指導部はあちらの専門家だ。
 
 ∧∧
(‥ )この前、株価が暴落した時は
\‐  人権派弁護士がいっせいに
    大量検挙されたと聞くからね
 
  (‥ )そりゃおかしなことを
      されちゃ困るからな
 
 訴えの内容が正当であろうがなんだろうが、”おかしなこと”をされては困るのである。
 
 ∧∧
( ‥)政治的には当然の処置でも
    一斉検挙はあまりにも
    力づくだけどね
    他にも
    一部どころか
    1500にせまる株と
    銘柄を売買禁止にするとか
    剛力すぎでしょ
 
  ( ‥)とはいえだ
    ‐/ 天安門みたいに
       力づくで事態を
       収拾したことが
       あちらの指導部には
       あるからなあ
       経験的には当たり前の
       選択肢ではあるよね
 
 もっとも今度もそれでうまくいくかというと、そりゃちょっと無理じゃね? なんだろう。

 反乱は軍事力で抑えられるが、軍事力で経済を抑えることはできない。そもそも軍事力を抑えるのが経済だ。だとしたら力づくの収拾など不可能。事態はどう考えても悪い方向へ転がるのみである。
 
 ∧∧
(‥ )でっ? そこまで
\‐  予想したら?
 
  (‥ )なんとか儲けることを
      考えねばならぬのだが
      なーんにも思いつかん
   
 

28日は乱高下したという

 
 ∧∧
(‥ )そういえば昨日
\‐  28日は中国の株が
    ずいぶん乱高下した
    みたいですね
 
  (‥ )取引が終わる前から
      ニュースになってた
      みたいだけども
      それを考えれば
      えらいこっちゃな
      状態ってことかな
 
 売買停止の会社がまだ残っているのに、それでもなお報道されるような乱高下というのは、まさに凶兆。
 
 そしてこれを見て、さあ、面白くなってきやがった。と笑って放言できる立場でないのもまた凶兆。
 
 
 ∧∧
(‥ )どんなあおりを食らうか
\‐  分かったものじゃ
    ないですからね
 
  (‥ )70年代の
      オイルショックの時
      出版界はあまり影響が
      なかったと聞いたことが
      あるけどもな
      ネットが普及して
      本を買う必要性も予算も
      無くなった現在では
      さてどうなるか
 
 
 とはいえ、状況が阻止できるわけもなく、昨今の国際情勢だと中国の弱体化はむしろ望ましいのであって、その点、容赦はないだろう。阻止もできず、容赦する必要もないとなれば、後はめいめいが防衛するのみである。
 
 そして困った時にこそ現実が露わとなる。外交の仮面がはずれて思わぬ本音がじわじわ漏れだす。ギリシャ危機でドイツと周辺諸国の軋轢や不満が、苦言として出てきた時のように。
 
 さて? では今回は何が漏れだすやら。
 

偉大なりネロ帝

 
 29日、3:00現在、神奈川県の中央のここ、外の気温は29度、湿度は90%
 
 ∧∧
(‥ )えらいこっちゃですな
°
 
  (‥ )冷房が切れない
      気候であるよ
 
 さて
 
 ローマの暴君ネロ帝は巨大な館を建てたという。己の巨像を据え、庭の池はまるで海のごとく広く、邸内の部屋のほとんどに金箔を貼り、そこに宝石と真珠をちりばめた。食堂には花や香水をまきちらす仕組みを用意し、浴場に海水と硫黄泉を引いた。
 
 これでやっと人間らしく住めるようになった
 
 ネロ帝はおおいに満足したという。
 
   ( ‥)...ネロ帝
     ‐/ なんと偉大な
 
 ∧∧
( ‥)そうなんですかね?
 
 もちろん、これはあくまでスエトニウスによる「ローマ皇帝伝」に伝えられた話。
 
 ∧∧
(‥ )どこまで本当なんですか?
\‐
 
   (‥ )さてね? とはいえ
       暴君にふさわしき
       偉大な所行よ
 
 富は偏りがないと存在しない。帝の偉大な浪費は帝国中からかき集められた富で成立している。
 
 ∧∧
(‥ )しかしそのネロ帝とて
\‐  現代人に比べれば
    生活は質素なもの
 
  (‥ )邸宅の作りと広さは
      豪華かつ贅の極み
      だけどね
      電気もなければ
      ガスもないしな
      照明も冷暖房も不十分
      食べ物とて
      現在より香辛料が少なく
      運輸も保存も不完全で
      品種改良すらまだ
      進み始めたばかり
 
 偉大なるネロ帝に我々の食事を食べさせたら、さて、なんというか? 
 
 ∧∧
( ‥)やっと人間の食べ物に
    ありつけた...とか
    言いますかね?
 
  ( ‥)帝国中の富を奪い
    ‐/ 一身に集中させて
      これで人間らしいくらしが
      できるようになった
      そうのたまう
      なんと正直な叫びよ
 
 これは確かに暴君の所行ではあるが、果たして我々がこれを批判できるであろうか?
 
 ∧∧
(‥ )まあ、あなたたちは
\‐  贅の極みを維持するためだけに
    働いていますからね
    ネロ帝に堂々と申し開きが
    できるでしょう
    
  (‥ )確かに
      俺たちは帝に堂々と
      言えるわけよ
      帝よその贅沢ゆえに
      あなたは謀殺される
      でしょう
      我々はこの贅沢ゆえに
      過労死いたします
 
 人間らしい生活をするには、どうしても無理がある。全世界から収奪するか、さもなければ贅を維持するための維持費と人件費を支払うため、過労死寸前まで働かねばならぬ。これは摂理。
 
 だが、これを否定する人がいる。彼は言う。見よ、あそこに楽園があると。
 
 かつてその楽園はソ連であった。
 
 それはアメリカになり、そして今はヨーロッパのどこかだ。
 
 例えばドイツ。
 
 日本よりも輸出が好調で富を集め、それでいながら人間らしい暮らしが保証されていると伝えられる正社員の王国。
 
 ∧∧
(‥ )...という触れ込みだったけども
\‐  どうも胡散臭い
 
  (‥ )実際にはユーロ安を
      隠れ蓑に
      輸出してるだろ?
      とか
      貯蓄する国内ではなく
      消費ばかりする
      ギリシャとかに
      売りつけたろ
      とか
      膨大なトルコ系移民を
      いいように搾取しただろ?
      とかな
      疑惑がぼろぼろ
      出てくるわけだ
 
 人間らしい暮らしとは、実際には暴虐なのだ。より人間らしい暮らしに近づけば近づくほど、それは純然たる暴力に変化する。

 人間らしい正社員を保証するために、格差調節ダイアルを60から90に上げる。それが何を意味しているのか、知らぬとは言わせぬ。その軋轢がギリシャ問題でも噴出しておるらしいが、それも当然。富が偏りから産まれる以上、人間らしい暮らしは暴力以外のなにものでもない。それがこの宇宙の法則だ。
 
 そうである以上、理想郷などまやかしに他ならぬ。事実、すべてがまやかしであった。
 
 ∧∧
( ‥)それを踏まえますとね
 
  (‥ )ネロ帝は偉大だぞ
      暴虐の果てに
      これでやっと
      人間らしい生活ができる
      そう堂々と言いよる
 
 王者とはかくあるべし。これぞ暴虐の極み。
      
 
これはhilihiliのhilihili: 人間が人間らしく暮らせるとは歪んでいるということだの続き
 
 
 
 

2015年7月28日火曜日

馬鹿だから民主制が未熟と言ってる時点で意味はなし

 
 ∧∧
(‥ )日本の民主主義は
\‐  未熟である
 
  (‥ )そういうことを
      言ってる時点で
      駄目じゃね?
 
 何事かについて未熟であるということはなんでもありうる。
 
 ∧∧
(‥ )政権を取ったら
\‐  公約を果たすべき
    それゆえ
    公約を果たしているだけの
    政治家を独裁者と
    批判するのはお門違いである
 
  (‥ )独裁と批判する
      それ自体が未熟
      でもこういう未熟さ
      あるいはその反対の
      円熟さって
      こうしたらこうすべき
      という単純な約束事を
      覚えたか覚えていないか
      あるいは
      教えられたか
      教えられなかったか
      それだけの違いなんだよね
 
 先日、我が家にひさかたぶりに間違いファックスがあったけども、このご時世になってもファックスを使う奴はいる。

 それと同じで、自分の気に入らない政策には「これは独裁だ!」としか言えない人もいよう。彼らはそうとしか教えられなかったか、そうとしか民主主義を理解しなかったのだ。
 
 *もちろん、選挙とはそういうものではない。気に入らなければ反対票を投じれば良いし、多数決で物事が決まるのが民主主義である。気に入らない政策だから独裁だ、俺様たち少数派の意見を多数決で無視するのだから独裁だ、というのは筋が通らない。
 
 ∧∧
(‥ )でもこういう未熟か
\‐  未熟じゃないか
    その違いは
    単に覚えたか
    覚えなかったの
    違いである
 
  (‥ )ファックス使う奴は
      ファックスを
      ずーっと使うし
      電子メールを使う奴は
      メールに添付するのだ
 
 かように、未熟か未熟じゃないかの違いは、馬鹿かまともかの違いではない。単に年齢の違いである。

 ∧∧
(‥ )もちろんその意味では
\‐   日本の民主主義が
     未熟であるってことは
     ありうるんだよね
 
  (‥ )これは駄目だ
      これは筋が通らない
      こういう決まり事は
      時間と共に浸透する
      その意味では先行した
      民主国家の方が
      わきまえているはず
      だからね
 
 つまり理屈の上では民主国家としての歴史が長いアメリカがその点では先行し、日本はその点では遅れているはずだ。
 
 ただしこれとて単に覚えた結果である。ファックスの代わりに電子メールを覚えたことと同じで、それ以上のものではない。
 
 つまり頭の問題ではない。入力されたことがあるかないか、それだけの違いである。
 
 ∧∧
(‥ )でもその違いを頭の問題に
\‐  帰結させる人は多いよね
 
  (‥ )日本の民主制は
      政治家が馬鹿だから
      未熟なんだ
      とか
      有権者が馬鹿だから
      未熟なんだ
      とかな
 
 だが実際のところ、そんなことはありえない。知ってるか知っていないかの違いは、頭の良し悪しの問題では無い。単に経験したことがあるかないか、それだけの違いだ。
 
 これゆえ、学力のある政治家は、訓練された二世議員に負ける。
 
 政治家でさえ頭だけでは経験に勝てない。だったら政治に直接参加してはいない有権者が正しい提案をすることなど不可能である。
 
 反対に、訓練された二世議員であっても民主制である以上は、現場を知らない有権者から反対票を投じられて失脚する。
 
 彼が正しかったかどうかは対案が失敗するか成功するかで、初めて確かなものとなる。こうした集団の経験に基づいて次の選挙が実行される。
 
 つまり、民主制は知能によって運営を改善できない仕組みである。
 
 民主制は経験でしか運営を改善できない。ここに知能の存在は必要ない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり政治家が馬鹿だ
    有権者が馬鹿だ
    の問題ではない
 
  (‥ )だから政治家が馬鹿だ
      有権者が馬鹿だ
      と言ってる時点で
      失格ですよ
 
 日本の民主制が未熟なのは、政治家が馬鹿だからだ、いや、有権者が馬鹿だからだ。そもそもこんな指摘、政治家は人間である、有権者は人間であると言っていることと等しい。こんな指摘に意味はないし、民主制は知能抜きで解探索できる。

 そうであるなら、馬鹿だから駄目だ理論は論点があからさまにずれている。このような理論に意味などない。
 
 ∧∧
(‥ )...日本よりも民主制が
\‐  先行しているアメリカは
    独裁者を倒したら
    地域が混乱して次々に
    戦争することを余儀なくされた
    それをイラク戦争で
    学びましたね
 
  (‥ )やったねアメリカ
      またひとつ経験値が
      増えました
 
 民主制はこうしてまた少し、うんざりするようなゴールへと接近するのである。すべての夢が破れた灰色の世界へと、さあ、歩むべし。


     
      
    

人間が人間らしく暮らせるとは歪んでいるということだ

 
 ∧∧
(‥ )最近は...ドイツに対する
\‐  厳しい物言いが
    少し目立ちますかね?
 
  (‥ )ギリシャ危機で
      ドイツとギリシャの
      あるいは
      ドイツと周辺国との
      軋轢が表面化したからな
      まあ人間だからね
      本音を言い出すと
      ろくなことにならん
 
 
 曰く ドイツは本来なら経済力に見合ったマルク高で輸出産品の競争力を失うはずだ。だがドイツはEUの一部であり、そこにギリシャなどが入っているおかげでユーロは安く保たれ、競争力を不当に失わずにすんでいる
 
 曰く ドイツ人は真面目で貯蓄してしまう。しかしそれでは経済が回らない。だからギリシャなどに借金させてでも消費をさせて経済を回した。それでしこたま利益を上げたにも関わらず、ギリシャを一方的に排除するかのような態度は不当だ
 
 ∧∧
(‥ )...どこまで本当ですか?
\‐
 
  (‥ )さあね?
 
 さらにいえば、トルコ系を含めて大量の移民を低賃金と極貧で搾取している、というドイツに対する批判はもう20年とかそういう単位で続いている。
 
 その一方では、ドイツの正社員は日本と違って人間らしい労働条件で暮らしているとも評価される。
 
 ∧∧
( ‥)これってどういうことよ?
 
  (‥ )もしも全部を
      総合できるなら
      賞賛の社会は
      全部嘘っぱちだった
      そういうことじゃねえか?
      すべては虚像
 
 人間らしい労働条件で幸せに暮らす。

 そんな無茶ぶりを実現するにはどこかにしわよせがなければならない。それを皆が見て見ぬ振りをした。あるいは認識することもなかった。それだけのことではなかったか?
 
 この世界に、人間が人間らしく暮らせる場所などあるものか。人間が人間らしく暮らせる場所があるとしたら、それは歪んでいるというのだ。
 
 ∧∧
(‥ )実際にはどうなのでしょうね?
\‐
 
  (‥ )すべては10年、20年
      間もなく
      明らかになるだろう
      日本のバブルも
      アメリカのバブルも
      中国もなにかも
      そのくらいで崩れるだろ?
      もうお開きの時間さね
 
 なにすぐさ。夢はいつか終わらなければならぬ。夢の界面は裂けて、現実の地獄が吹き出さねばならぬ。すべての人が直面せねばならぬ。人間らしくあれる場所など、この地球のどこにもすでにないと。
 
 もちろん、それでもなお、夢が崩壊する最後の瞬間まで、西欧には人間が人間らしく暮らせる社会があると信じ込む人はいるだろう。かつてソ連は理想郷であると信じた夢見る人たちのように。そして夢見る人は論理主義者だろう。かつて理想郷を信じた人たちのように。
 
 だが現実はすべてを押しつぶすのである。これゆえ、夢を見ている余裕はもはやない。
 

2015年7月27日月曜日

二次元嫁が三次元嫁にアセンション

 
 ∧∧
(‥ )お外の気温は36度
\‐  湿度は54%
 
  (‥ )まいったね
      室温を27度設定にしても
      外気温と10度も差が
      あるのか
 
 あまりに気温差があると、どうも体が落ち着かないが、さりとて28度とかに設定すると、外から浸透してくる熱でじょじょに力を奪われる。
 
 さて
 
 竹取物語を簡単に調べて、そして図書館から本を借りてきた。「世界昔話ハンドブック」三省堂 という本。
 
 ∧∧
(‥ )中国には
\‐  貧しい青年が
    年越しの買い物市で
    有り金出して
    美人画を買い求める
    絵の女性が夜になると
    絵から出てきて主人公と
    良い仲になる
    そういう民話があるんだね
 
  (‥ )科挙試験に落ちまくってる
      青年のところに
      女の子に化けた狐が
      やってくるという話は
      良く聞くけど
      そのものずばり
      絵から出てくるというのも
      あるんだなあ
 
 
 ∧∧
(‥ )現代日本のエロゲーでは
\‐  抱き枕の女の子と
    エッチするというものが
    あるそうですが...
 
=>だっこしてぎゅ - Google 検索
 
  (‥ )出てくるわけでは
      ないようだが
      いずこも発想は
      同じなのな...
    
 
 ただ、中国の民話の場合、主人公が上流階級であった場合、二次元嫁を奪われたところで話が終わることが多いそうだ。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )夢みてんじゃねーよ
\‐  ということですかね?
 
  (‥ )主人公の多くは貧しい青年
      だけども時々
      主人公が読書などをする
      上流階級である場合がある
      でもその場合は
      二次元嫁を奪われて終わる
      読書する上流階級は
      夢をみちゃいかん
      そういうことかな
 
 
 あるいは夢を見るような読書人を、これ以上、甘やかしていけない、戻って来れなくなる。そういうことであろうか?
 
 あるいは上流階級なのだから、それ以上は必要ないでしょ、そういうことだろうか。
 
 一方、主人公が奪われた二次元嫁を探す旅に出て、ついに奪還する。そうして彼女は三次元嫁になるという展開も多いそうだ。

 しかし、以上のことからすると、それは貧しく行動的な青年にのみ許される行為、あるいは報酬であるということなのかもしれぬ。
 
 それは彼らにはその権利があるということであろうか? 彼らならそれができる、ということであろうか?
 
 それともそのような権利を、せめて物語としてだけでも青年に与えておかないと、人の心が正気ではいられない。そういうことであったろうか?
 
 
 

ショートショートへの怨嗟

 
 星新一という作家はアイデアを片っ端から短編にして消費してしまう。本来なら一つの長編になるようなアイデアをこのように消費してしまうから、何を出しても彼のパクリだと言われる。
 
 ∧∧
(‥ )...という怨嗟の声は
\‐  時々聞くけど
    どこまで本当なんですかね?
 
  (‥ )そういえば
      ひらめいた! と思って
      アイデアを披露したら
      午後の恐竜だった
      とかいう話があったな
 
 ∧∧
(‥ )星新一さんが書いた
\‐  午後の恐竜というと
    ネタバレすればあれだよね
    三葉虫の目撃から始まり
    恐竜が歩く幻覚が世界を
    闊歩する
    それは
    核兵器による地球滅亡と
    自らの絶滅と死を
    感じ取った地球生物が見る
    地質的なレベルでの
    走馬灯だったという話だよね
 
  (‥ )ぶっちゃけここまで
      ネタバレしてもあの短編の
      物悲しさというか
      やるせなさは読まないと
      分からないと思うけど...
      ともあれあれだ
 
 
 例えばの話、このアイデア、短編ならきれいにまとまるけど、長編にできるものなの?
 
 ∧∧
( ‥)長編にするのなら
    例えば...途中でこれは
    俺たち全員の走馬灯だと
    気づいただれかが
    死を回避するために
    行動する話にしなくちゃ
    駄目ですかね?
 
  ( ‥)そしてそうしたら
    ‐/ 午後の恐竜の持つ
       あのイメージは
       違うものに変質するの
       だろうなあ
 
 違うものに変質するのなら、それはもうオリジナルだ。だったらぱくれば良いじゃない。

 それでもなお、これってぱくりだろ? とかいう人がいたら、うるさいと言えばいい。
 
 ∧∧
( ‥)まあ
    これって○○のぱくりだろ?
    と心ない事を言う人が
    世の中にはいますから
   
  (‥ )まあなあ
      おれもさっき
      思ったしな
 
 なんぞ、漫画の紹介をネットで目撃した。それは菌類が人間を複製する物語。
 
 ああ、これって「ゼロの怪物ヌル」のぱくりだよね。
 
 そう思った。
 
 *ちなみにヌルの作者は多くの人にとって意外な人物である=>ゼロの怪物ヌル - Google 検索
 
 ∧∧
( ‥)この漫画
    ヌルのぱくりだろって
    あんた心ない人だね...
 
  ( ‥)でもだからって否定は
    ‐/ しないよ
       思っただけさ
 
 
 エヴァンゲリオンの人類補完計画を「幼年期の終わり」のぱくりと人は言う。確かに自分も、ああ補完計画って幼年期の終わりだったのか、それもとびきりグロテスクな奴、とは思った。
 
 思ったが、そもそも幼年期の終わり自体が「ヨハネの黙示録」のぱくりだし、ヨハネの黙示録はヘラクレス神話の、さらにそれはメソポタミアとシュメールの神話にさかのぼる。
 
 天地が分たれた時、海は戦をしかけてきた。配下の化け物、怪物、多頭の竜が海より這い上がり、戦いを挑んでくる。迎え撃つは無双のマルドゥク。そして黙示録にも曰く、海より上がり、地上を汚さんとする多頭の竜。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  エヴァンゲリオンは
    シュメール神話の子孫
    だけどもずいぶんと
    変わっちゃいましたね
 
  (‥ )幼年期の終わりよりは
      伝統に忠実なんだがな
      海よりやってくる
      異形の怪物たち
      戦いの果てにくるは
      大虐殺と世界の変貌
      新世界の到来
      しかし別物だ
 
 それを考えると、ぱくりだなんだと小賢しい。
 
 人間は無駄を追求して脳を肥大化させた。その悪しき習性で、それは何々であると誰かに自分の無駄な知識をひけらかさないと気が済まないのだ。
 
 まるで1000冊を読まないとSFは分からないと豪語する時代遅れの遺物と化したSFマニアのように。それを人は最悪の意味でオタクと呼ぶ。
 
 *データを巨大化させると答えが確実に間違うことを考えると、1000冊と言った時点で、発言者が五里霧中に陥っていることは明らかである。
 
 
 それにしても逆に考えるとだ。長編小説を星新一がショートショートとして書いたらどうなるのだ?
 
 ∧∧
( ‥)アイデアが同じでも
    別物になるだろうと
 
  (‥ )小説のサイズが変わって
      しまうわけだからね
      同じものたりえないよな
 
 例えば星新一が砂の惑星を書いたらどうなるだろう?
 
 ∧∧
(‥ )砂の惑星のどのアイデアを
\‐  使えばショートショートに
    なりますかね?
 
  (‥ )んー あれかな?
      ギルドはスパイスの産出に
      直接関与できない
      その部分かな?
 
 人類が自ら生み出した人工知能を戦いで打倒し、抹殺した後、人は大演算抜きで航路を発見できるよう、時間の先を見通す能力と、それを増幅するスパイスに頼るようになった。
 
 このような能力と技能は非常に特殊なので、必然、交易と運輸はすべてギルドが掌握、独占するに至る。
 
 しかし、これほどの権力を持ちながら、ギルドはスパイスの産出に直接関与することはない。
 
 ∧∧
(‥ )ショートショートにしたら
\‐   これを簡略に
     会話で説明しないと
     いけない
 
  (‥ )スパイスを産出する惑星に
      降下しながら
      これ以上の供給不安は
      もはや容認できません!
      反乱はただちに
      鎮圧するべきだ!
      そう居丈高にギルドが
      皇帝をせっつくとか...かな
 
 ∧∧
( ‥)親征した皇帝は
    ギルドにこの戦いの
    見通しを尋ねるでしょう
 
  (‥ )だけど曖昧な答えしか
      返ってこないだろうな
 
 もちろん、俗権の王者である皇帝にとって、未来を見通す力など占い師の能力も同じだ。問いに答えてもらえぬとて、歯牙にもかけぬだろう。無敵の軍勢で反乱軍を押しつぶすのみ。それこそが王者。
 
 だが、戦いが混乱に向かう中、皇帝は道を見通す者であるギルドが曖昧にしか答えなかったことの意味に気がつくだろう。
 
 ∧∧
( ‥)まず気づくべきは
    スパイスの供給を誰が
    掌握するのか?
    それが不確定なのではないか
    という疑惑
    思ったよりもはるかに強い敵
    この戦いの帰趨が不明だから
    未来が決していない
    そういうことではないか?
 
  (‥ )それはギルドに否定される
      だろうな
      誰がスパイス供給を
      掌握しようとも
      ギルドは
      スパイスの供給がある限り
      道を示すことができる
      掌握の不確定さは
      未来に干渉しない
 
 だが、そう答える当のギルドが今この瞬間、未来を見ても道を示せない。
 
 皇帝はさらなる疑惑を持つだろう。道を示せないとはすでに干渉されているということではないのか?
 
 それは無い。ギルドは答えるだろう。予知の原泉であるスパイスの掌握に予知能力を使わない限り、干渉は起こらない。
 
 ∧∧
( ‥)それこそ
    ギルドがスパイス供給に
    直接関与しない原因
 
  (‥ )予知の原因を
      結果である予知そのもので
      操作する
      これは因果律の混乱だ
 
 これゆえにギルドは、皇帝をしのぐ力を持ちながら帝国の全権を掌握しなかった。できなかったのだ。
 
 スパイスを掌握するのは勝利者。それは皇帝、あなたか、あるいは敵であるあのムアドディブ。呪われたウィル・オブ・ザ・サンド、すなわち砂の怪物、このどちらかだ。干渉はありえない。
 
 だがなおもギルドは未来を見通せない。
 
 見通せぬ未来を力でねじふせてきた皇帝ならば気がつくだろう。
 
 この答えは明瞭である。

 干渉されているとは、勝利者たる者のどちらかが干渉する者、予知能力者なのだ。そして自分は予知能力者ではない。だとしたら、敵、膨大な軍勢を率いる復讐者ポウル・ムアドディブこそが干渉者。そして未来においてすでに干渉が起きているとは、この戦いの帰趨はもはや明らか。いや、そもそも結果は最初から...
 
 轟く轟音、はぜ飛ぶ防壁、スパイスの香りを巻き上げながら吹き込む砂嵐と共に、大本営玉座の大広間になだれ込む血塗られた軍勢たち。そしてモーゼが海を割るがごとく、軍団より歩み出る若者が一人。
 
 陛下、あなたが今気づかれた通りです。ギルドの使いはヒントは出すものの、分別ある頭を持っておりませんな。
 
 
 ∧∧
(‥ )星新一さんがこんな話を
\‐  書くかどうかはともかく
    こうなると
    もはや別物ですね
 
  (‥ )砂の惑星は基本的には
      ごく単純で王道な
      英雄譚だからな
      そういう部分が
      まったく無いよね
 
 そもそもショートショートはそういう表現にあまり向いているとは思えない。そして別物になってしまうのなら、ぱくってしまえば良いじゃない。そして、これが論証すべきことであった。
 
 
 
 
 *一応、書いておくと、事変が起こる前にギルドが「未来に問題がある」と訴えたこと、予知能力者であるがゆえにギルドがスパイス供給に関わることを避けていたことは原作で説明されている。
 
 

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