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2021年10月29日金曜日

当たり前だが火炙りにも理由はあった 詰み手なのだけど

  
 1600年。日本で言うと関ヶ原の合戦の年、地動説を唱えてローマで火炙りにされたジョルダーノ・ブルーノ...
 
 と俗説では言われているが。
 
 ∧∧
(‥ )実際には地動説ではなく
\−  汎神論を唱えた嫌疑で
    有罪、処刑
    火炙りだったそうですな
 
  (‥ )ローマと法王庁の
      こういう反応って
      詰み手なんだよな
 
 生産力の増大で諸国は力を増し、その武力で法王庁に介入してくるスペインとフランス。
 
 一方、分裂状態で比較的制御と徴収がしやすかったドイツでは、その反発から宗教改革が起きてしまった。いまや教会の勢力と、ひいては収入が奪われる事態。さりとて、イタリアと法王庁は地中海にある国なので外洋貿易など新しい成長分野に参入するにも不利な地理。
 
 要するに当時のイタリアと法王庁は詰みなのである。打つ手なしのこの状況でやりはじめたのが思想統制で、これが結果的にブルーノを火刑にした。
 
 ∧∧
( ‥)1600年って
    イギリスのエリザベス女王が
    東インド会社に許可状を出して
    会社が成立した年だしね
    イタリアと法王庁に
    未来がなくなっていく
    象徴的な年代だな  
 
  ( ‥)もう少し調べたくて
    −/ 「ルネサンスの偉大と退廃」
       ブルーノの生涯と思想
       清水純一 1972 を
       読み始めたけど
 
 ああ、なるほど、法王庁はやっていたのだここに至るまでの50年、あるいは100年前の1500年代、すなわち16世紀に来るであろうこの詰みな状況を打開しようと”国力”増大の試みを。
 
 ∧∧
(‥ )ボルジア家の
\−  アレクサンデル6世とか
    チェーザレ・ボルジアとか
    それに賛意を示した
    マキャベリとか
    そういえばしていたね
    法王庁とイタリアの再建を
    必死でしていましたなあ
 
  (‥ )そうね
      今まで読んだ本にも
      書いてあったよな
 
 でっ、そういう努力が全て無に帰した後、16世紀後半より始まった、思想統制と異端審問、火炙りの時代であった。
 
 ∧∧
( ‥)やっぱあれだな
    みんな頭いいんだわ
    状況を理解して努力して
    それでもどうにもならず
    最後は自陣防衛を
    虚しくするのみ
    それしかないし
 
  ( ‥)やっぱさあ
    −/ 人間が何かできない時
       そこには何か
       ちゃんとした理由が
       あるよね
 
 
       
      
 
   

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