系統学が出現して、既存の分類体系が壊れる場合がある。しかしその後の対応は分類群ごとに違っているらしい。少なくとも端から見ている限りでは。
可能な限り分類体系を矛盾なく残して可能な限り系統を反映させた分類群>例えば魚類
もうどうにもならないので分類体系自体が放棄されつつある分類群>化石爬虫類
なんかそもそも系統解析はこれからだよという分類群>現生鳥類
∧∧
( ‥)昆虫は?
(‥ )今のところ破綻は少ないね。目で壊れたのは
□- ゴキブリは確実、ハジラミもまあ確実なんだろうなあ
シリアゲムシは多分、壊れそう、かな。
ただ、あまりにも種数が多いせいか、なんかこう、もっとマイナーなところ(上科とか)で色々やっているような印象があったりなかったり。あるいは一方ではものすごく高次の系統関係の推定がある感じ。もしもありったけの種類を突っ込んで全部やったらどうなるか。
∧∧
( ‥)それは現時点では演算し切れるようなデータじゃ
ないんじゃないの?
(‥ )なんかそう思えるよなあ。
昆虫における分類階級は安泰っぽく見えるけども、じつはそれは錯覚で、大崩壊したりするんだろうか? とても大崩壊が起きるとは思えないけども。そんなことが起きたりしたら、それはまあそれで面白そう。
∧∧
( ‥)魚類はえらいこっちゃになっているでしょ?
(‥ )そうだねえ。前からこれは人為的なもんじゃない?とか
これ怪しくね?ってのがばらけたり、
あらぬ方向へ飛んでいったりしたけども・・・・。
いわゆる目内部の系統は解決済みとするとか、あるいは取りあえず、これ、という感じで、一括したデーターセットを作っていなかった/というかそもそもそんなことが無理なのか/のせい(らしい)なのかどうなのか。派生的な連中の系統関係がかなりぐだぐだに。
もちろん、幾つかの系統推定でぶっ壊れましたというだけで阿鼻叫喚になるわけもなく、あくまでこんな結果がでましたよってだけだと言うこともできるけども、とはいえ、ある意味、あれはやっぱり阿鼻叫喚(比較的最近のを鵜呑みにしていた人からすれば)
∧∧
( ‥)あのあたりの分類階級とかどうなっちゃうんでしょうね?
(‥ )そもそも研究分野内部でこそ分類階級は堅持したけども
他にしわ寄せきてるしね(例:テトラポーダ全体が亜綱扱い)
どーなっちゃうんだろうねえ??
ふとそこで思い出す先日の話。書店はどうも棚における書籍の配置が十進法分類に従っていないらしい。考えてみれば453・2とかそんなラベルは確かにない。
∧∧
(‥ )そういえばありませんね。
□-
(‥ )書店は本の動向、はやりすたりをダイレクトに受けるので
そんなことはできないって話なんだが・・・。
まあ、確認不足だけども、仮にそうだとしたら、変化にさらされればさらされるほど分類群/分類階級/分類体系は放棄されやすくなる。そういう見本であるということか。
∧∧
( ‥)じゃあ次ぎに危ないのは魚類ですか?
(‥ )どうなんだろ?
まさか標本とか資料の整理番号を全部書き換えるわけにもいかんだろうし、あるいは整理番号なら問題ないってことで、ともかく目とかは(さすがに科は大丈夫ではないかと思うけども)、なにか役に立つ旧番地のような扱いをされるのじゃろか?
∧∧
( ‥)どうなんでしょね?
( ‥)系統と現実的な事務処理の間で妥協案が
-□ 示されてしかるべきではないかと思うのだけども。
さてさて、どうなりますことやら。
∧∧
( ‥)でも、変化にさらされる度合いと分類体系の放棄/遵守の
度合いを、別の業界でモニターするのは面白いかもしれませんね。
(‥ )図書館を取材してみっか。