自己紹介

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2011年9月30日金曜日

現実を歩け

 
 エリマキシギ、終了。
 
 ∧∧
( ‥)なんか不思議な鳥さんですよね
 
    ( ‥)色、柄に幾通りもの
      -□ 組み合わせがある
        おおまかに言うと色付きと
        白とでは繁殖戦略が違う。
 
 こういう生物の多型を維持する説明は幾つもあるし、これを説明できるものもあるけども、具体的にはどうなっているのよ? という疑問

*ざっくり言うと自然淘汰にせよ性淘汰にせよ、何らかの淘汰がかかることで生物はその姿を一定に保っている。生物が一定の姿を持っているというのは淘汰があるということでもあるし、柄や色などに複数のパターンがあるとしたらそれは淘汰が何らかの働きでそういう多型を維持している、ということでもある、ということ(ただし中立の場合もあるかもしれない/要検討)。
 
    (‥ )まあ、今回はここまでに
     □-  しておこう。時間もないし。
 ∧∧
( ‥)レックで繁殖する生物をまずは
  -□ 優先して描きましょうか。
 
 この手の連中は描くのが面倒なので、後に回すと絵が破綻しかねない。
 
 さて
 
 *の続き
 
    ( ‥)昔、自分より2倍頭の良い
        相手がいたら2倍勉強すれば
         良いのだ、といった先生が
         いてなあ。
 ∧∧
( ‥)自分より5倍頭の良い人が2時間
    勉強したら単純計算で10時間
    勉強しなさいって主張ですね。
 
 本人はそんなつもりはないんだろうが、努力で人を追い抜くようでは、そんなのすぐに頭打ちになるよ、という主張でもある。
 
   (‥ )仮に人より1時間余計に勉強すると
      なんていうかな、10倍の効果があると
      しましょうよ。
 ∧∧
( ‥)1時間余計に勉強したら10人に1人になり
    さらに1時間余計に勉強したら100人に1人
    さらにさらに1時間余計で1000人に1人に
    なれるって状況ですかね。
 
 まあ、努力すればクラスや学年、地域でトップをとることがかなり楽に実現できる状況。
 
 ∧∧
(‥ )100万人に1人の成績になるには
 □-  他人よりも6時間多く勉強しろと。
 
    (‥ )こんな楽観的な状況でも
        1日24時間、学校の授業その他
         で拘束されることを考えれば
          ここらが限界かな。
 
 ∧∧
( ‥)現実はこんなモデルよりも
    はるかに厳しい状況に置かれる
     わけですよね。
 
    (‥ )努力を絶対視する人ってのは
        他人よりも努力することで
        有象無象から抜き出て数十人、
        数百人をごぼう抜きにした経験に
        目がくらんでいるのじゃないかと
        時々疑ってしまうよ。
 
 だが、たかだか数百人に1人。そんなもの優秀でもなんでもない。
 
 ∧∧
( ‥)才能ある人はそれを、ほいって
    抜いちゃうのですよね。
 
    ( ‥)そのせいか、才能のある人は
      -□ 慢心で油断するっていう
        訳分からん前提を抱くと言うか
        妄想したりすることあるよな。
 
 まあそういう人もいるけども、世の中そんなに甘くはないわ(慢心する奴もいるが、しない奴も、当然ごろごろいるという意味で)。
 
 ∧∧
( ‥)さりとて、努力しないと
    落伍する一方なのですよね。
 
    (‥ )皆が同じ速度で歩くと
        お互いが止まって見える原理。
 
:普通の努力では見た目、成果が出ない。
:しかし努力を怠ると落伍する。
:さりとて努力したぐらいではせいぜい数十人、数百人、数千人を”ごぼう抜き”する程度
 

 努力はしたくないが、努力しないと落ちこぼれるし、さりとて努力したぐらいでどうこうなるものでもない。
 
 ∧∧
(‥ )なんかいやーんな話ですね
\-
 
    (‥ )現実はいやーんだって
        ことさね。
 
 さりとて、この現実の中を歩かねばならないわけで、努力でうんぬんとか、そんな稚拙な全能感を聞いている暇はないのであった。
 
 
 さて、気晴らしに散歩にでもいくとしよう。
 
 ∧∧ レッツゴー
( ‥)
 -( ‥)はいはい
 
 
 
 

ゲットー

 エリマキシギがめんどうくさい。
 
 ∧∧
( ‥)形が複雑というか
    ディテールがこっていて
    個体差がありますからね
    おまけに集団で求愛だ。
 
    ( ‥)英語ではオスはRuffsで
      -□ メスはReevesなのな。
 
 渡りの過程でスルーするだけの日本では区別がないってことかもしれぬ。
 
 *エリマキシギは繁殖期になると、オスには飾り羽毛が生えてメスとまるで違う姿になる。でも繁殖地ではない日本では飾り羽毛が生えたオスが見られることはまずなく、スルーしてもっと北へ渡ってしまう。そのせいか? ということ。
 
 さて、
 
 先日、海外と日本を拠点に仕事をしている人と話をした。なんでもアメリカの企業は色々な人(おかしな人も含む)を雇って色々チャレンジすることが多いと言う。
 
 ∧∧
( ‥)全部が全部そうではないけども
    そうである場合が日本よりも
    多いのだと。
 
    ( ‥)ベンチャーのように始まったのに
      -□ 巨大化して全然新しいことしないで
        ただ手をこまねいているだけの
        日本の組織を見ると、
        ああ、それが違いか
        とは納得するかな。
 
 ∧∧
( ‥)日本人にだっておかしいけれど
    才能がある人や未来を開拓できる
    人がいるんでしょうけどね。
 
    (‥ )雇わないか、活用できないんよな。
 
 まあ、気持ちは分かる。せっかく”成功している”のにそんなおかしな人のチャレンジに巻き込まれて自分の成功をつぶしたくはあるまい。たとえその成功とやらが、実際には成功でもなんでもなく、組織の現状維持や自分のリスク回避でしかなく、責任逃れでしかなく、実際には市場の現状から乖離していることであったとしても、人は安全をとる生き物だ。
 
    ( ‥)実際、みんなが新しいことを
        始めたら社会が崩壊してしまう。
 ∧∧
( ‥)さりとて全員が現状維持モードだと
    破滅だし。ほとんどが現状維持モードで
    少数がおかしい、が理想ですかね。
 
 そしてこんな話になった
 
 そういうおかしな連中は、企業で芽を出せないにしても、一体どこへ流れて行っただろうか?
 
 ∧∧
( ‥)海外へ出た人もいるし、そうしろって
    言う人もいるのですけどね。
 
    ( ‥)でもなあ、日本て住むには良い
        国なので、みんな外へ出たがらない
        のよな。
 
 日本は清潔だし安全だ。
 
 言い換えるとこう。つまり安全で、なおかつ変なことできて個人が勝手やっている隔離された異世界、そういう場所へそういう人たちは流れていったかもしれない。ああ、そこはどこかというと
 
    (‥ )漫画やアニメじゃね?
 ∧∧
( ‥)あれは日本の力が充分には
    及ばない外国ですか?
 
 そういう意味でクールジャパンってのは馬鹿げているかもしれない。確かに日本の漫画やアニメは浮世絵や歌舞伎とかの正当後継者であるけども。
 
 ∧∧
( ‥)日本じゃないと
 
    ( ‥)国内ではオタクと馬鹿にするのに
      -□ 海外向けにはクールジャパンとか
        ふざけるなって怒っている人が
        いたけども、あれもそういうこと
        かもね。
 
 日本国内で被差別民がゲットーに押し込められて国を作っていたのだが、ある日、これは日本の財産だって言われて持って行かれるような理不尽。
 
 ∧∧
(‥ )ああいう才能を企業がもっと
\-  いかせるようになったら
    良いのですけどね。
 
    (‥ )無理だろうなあ。低賃金で
        働かせるってのは努力人間の
        悪い点でな。
 
 努力人間は才能がないから才能を評価することはできない。才能がある人なら、努力が必要であることは当然認めるが、だからといって努力でどうこうなるとは考えないもんだ。努力で事態の打開をはかる時点で終わっている。
 
 
 
 

2011年9月29日木曜日

絵を描く

   
 ∧∧
(‥ )もう、お家に到着した頃
\-   ですよね。
 
    (‥ )眠っている時間だね
 
 さて
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
    ( ‥)人の顔を描くのは難しいの
      -□ だよなあ。
 
 なぜかというに、単純な話、人は人の顔を識別し、その表情を読み解く能力があるので
 
 ∧∧
( ‥)ちょっとの違いを
    感知して違和感を感じるの
    ですよね
 
    (‥ )言い換えると、これ、違和感のある絵は
        ほんのちょっとだけ手直しするだけで
        良い場合もある、そういうこと
        なんだけどもね。
 
 人間は相手の表情の筋肉やわずかなしわ、それが生み出す輪郭の微妙なカーブを感知するので、それを考えて描くと、それでずいぶん印象が変わる場合がある(当たり前だけども、人間でも他の動物でも、顔に限らず、体を描く際にもこれは同様)。
 
 ∧∧
( ‥)問題はそれを普段は自覚して
    いないことですよね。
 
    ( ‥)2枚の女性の写真を見せる。皆が
      -□□ こっちが良いと選ぶ。だけども
        なぜ選んだのか理由を説明できない
        そればかりか違いも分からない。
 
 種明かしをすると片方は瞳に光が入っていて、もう片方は入っていない、それだけの違い。頭はその違いを感知しているのだが、心はその違いが分からない。おまけに色々と違いを指摘したり、好む理由をこねくり出すのだけども、それが全部はずれている(ありもしない違いを申し述べている)。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに判断の根底にある
    脳内部で行われている計算は
    自覚されていないって
    ことですね。
 
    (‥ )人の心は脳が行っている
        膨大な計算の上っ面。
        心とは脳の計算が生み出す
        実体のない影みたいなもんだ
        そう受け取ればいいかなあ?
 
 少なくとも心はなぜ自分がそう判断したのか、自分ではすぐには、あるいはまったく理解できない、というどうしようもない代物で
 
 ∧∧
( ‥)あげくに本当じゃない理由を
    べらべら勝手に申し述べると。
 
    ( ‥)何でもそうなんだが、絵に対する
      -□ 他人のこうすればいいと思うよ、も
        自分のこうすれば良いのではないか?
        さえも、全部あてにはならんのよね。
 
 絵に限らない。そもそも物事の評価や書評やアドバイスのほとんどすべてがスカなのは多分、このせい。脳計算を自覚していない上っ面の影でしかない”心”が感じ申し述べることだもの、あたるわけがない。考えてみれば科学がこういうものを放棄したこと自体、まあ、そういうことなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)そうなってくると、試行錯誤する
    しかないですよね。
 
    (‥ )試行錯誤はそれ自体が検索に
        あたることだから、それこそが
        考える、ということだよな。
 
 心が行う”考える”はどうもあてにはならない。現場のことをなーんにもしらないお飾りの社長が言っているたわ言とあまり変わらないと思う。
 
 ∧∧
( ‥)あるいは待つか。
 
    (‥ )脳内で行われている演算は
        絶え間なく続いているから
        いずれ答えを出してくれる。
 
 現場の判断が上に上がってくれば、お飾りの社長もまともなことを言えるだろう。たぶん。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに
 
    (‥ )なにか感じたら、感じた事
        それ自体はかなり正しい
        のかもね。
 
 しかし、感じた事に理屈をつける心の考えはあまり信用しない方がいい。信用するよりも試行錯誤。手を動かしてみればいい。
 
 ∧∧
( ‥)でも、絵をうまく描けないと
    疲れるのですよね。
    がっかりもしますしね。
 
    (‥ )そういう時は休めばいいさ。
        森を見て、落ち葉を見て
        空を見ればそれでいい。
 
 きっと頭の中で大量の計算が行われている。そのうちにぴんとくる。
 
 

2011年9月28日水曜日

言うは易し

 
 高校時代の友人から電話があった
 
 ∧∧
( ‥)最近、電話の頻度が
    多くありませんかね?
 
    ( ‥)数ヶ月に1度程度なんだが
      -□ 何年も音信していない状況
        よりは頻度が上がっているのよな。
 
 どうも要因のひとつはテレビがあまりにつまらないことらしい。
 
 ∧∧
( ‥)つまらなすぎるので
    何かしら刺激を求めているって
    ことですか。
 
    (‥ )テレビの未来は僕らの未来でも
        あるのだけどな。
 
 巨大化して、エスカレーター式で出世した人間がこれぞ勝利の方程式と、実際には何の役にも立たない経験則を振り回しているが、結局それは形容詞が多いだけの事なかれ主義でしかなく、崩壊を食い止めることがまるでできない。
 
 ∧∧
(‥ )メディアを含めた巨大企業、
\-   ひいては日本全体の問題でも
     あるのでしょうね。
 
    (‥ )問題の是正どころか、
        問題の認識すらできないのは
        当然だよな。
 
 自身の組織ですらどうにもできない、というかしていないのに、自身の組織を包含するより巨大な組織の問題を是正する、あるいは認識できるわけがない。メディアは存在自体がもはやくるくるぱーである。
 
 ∧∧
( ‥)先のご友人に聞いた限りでは
    今の若者は本当に低賃金らしい
    じゃないですか。
 
    ( ‥)まずいな。次世代が繁殖しないと
        我が媒体たる新世代が供給されない
         ではないか。
 
 ∧∧
(‥ )ネットでは、今の若者は
\-   貧乏を楽しむしかないのだって
     言葉も観測できますが。
 
    (‥ )でもそのなんだ、
        それは現状の表現でしか
        ないんよな。
 
 現実の言い換え以上の効果を与えるには、さてどうしたらいいものか。
 
 ∧∧
( ‥)あなたも含めた40代以上が
    ばたばた死ねばいいのでしょう?
 
    ( ‥)ぶっちゃけそうなんだが、
      -□ 爆弾、火力ではいかんとも
        しがたいねえ。
 
 ∧∧
( ‥)滅びの本を作るとか?
 
   (‥ )前に言ったように、誤った理論に
       外見上、夢と希望と革命を加える、
       形式を整えて人々に与えると
       大粛正イベントが発生しうるけどもさ
 
 ペンは剣よりも強いと一般に言う。それはしかり。だから言論は破壊兵器を越える大虐殺を引き起こせる。しかしそれ、ソビエト連邦を見れば分かるけども問題解決にならんのよね。
 
 ∧∧
( ‥)じゃあ、読むと死んじゃう本を
    作るとか。
 
    ( ‥)特に年配者が読むと死んじゃう本な
      -□ しかし、言うは易しだが、現実問題
        どんな本だろうね、それは。
 
 死んじゃう本、死んじゃう本......
 
 

2011年9月27日火曜日

対談本

 
 ある研究者がテレビに出ているうちに売れ出し、本を次々に乱発して売れに売れるのだが、書いていることがたわ言だと苦言を呈され、人に言わせればまったくのトンデモさんになり下がったという。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、その評価がどうであるのかは
    ともかくとして。
 
   ( ‥)そうねえ、研究者からライターに
     -□ なったにせよ、もとからライターで
       あったにせよ、行き着く先は決まって
       いるもんだ。
 
:当初、信念に燃えて真面目に本を書いていた→だが売れない
:てきとーなことを書いた/言った→どういうわけか売れた
:てきとーなことを次々に書く→売れる、売れる、びっくりするくらい売れる
:自分一人では執筆が追いつかない→ゴーストライターを雇う
:当然、質が維持できなくなる、あるいはあまりに乱発し過ぎて市場が飽和状態、というか平たく言うと飽きられた
:まじめに戻るには手遅れ、未来はじり貧になって閉ざされて行く

 
 ∧∧
( ‥)まあ、大体こういう経過を経て
    終焉していくもんだと。
 
    (‥ )売れるっていう経過がない人もいるし
        そこそこ売れただけで加齢で
        体力が尽き質が維持できなくなり、
        じり貧の終末だけは一緒、そういう
        最後もあったりする。
 
 とはいえ、まあ、こんなもんらしい。
 
 ∧∧
(‥ )興味深いことに
 □-  最後は相対主義者になったり
    科学好きな人に対する憎悪を
    むき出しにしたりしますよね。
 
    (‥ )売れる本は読者の心理に適応している
        自然科学に適応しているわけじゃない。
 
 売れる本を書く以上、科学とコンフリクトするのは当然。スタンダードと相容れないのは当たり前。
 
 ∧∧
( ‥)それを正当化するために相対主義になる
    それを「おかしいと否定する人」に
    対抗する過程で憎悪をむき出しにする。
 
    (‥ )まあ、気持ちは分からんでもないな。
        良い本を書いても誰も肯定してくれない
 
 人は安全やおいしさよりも危険とまずさに強く反応する(命に関わる危険を察知しそこなうと死ぬのだから当たり前)。
 
 ∧∧
( ‥)だから否定の反応の方が強くなる。
 
    (‥ )書き手からするとこれが
        こう見えるんよな。
 
 良いことしても評価しなかったくせに、妥協して馬鹿相手にわざわざトンデモ書いてやったら、そうしたら今まで黙っていた連中が急に声を上げ始めて非難を始めやがった。なにこの素人ども馬鹿じゃないの? 馬鹿相手には馬鹿な内容が売れるんだよ、そんなことも分からないのか? 買いもしなかったくせに今さらなんだ!!
 
 ∧∧
( ‥)まあ、あれですね、
    自然科学と経済のコンフリクト
    ですね。
 
    (‥ )ついでにいうと否定に関して
        強い反応を示す人間の反応も
        背景にあると思う。
 
 否定の方が強く反応するし、否定の反応の方がより強く感知する。その結果は不幸でもあるし、必然でもある。
 
 ついでにいうと「買いもしなかった」わけでは必ずしも無い。反応しなかっただけなのだ。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、これ自体はあなたの
\-   解釈ですけどね。
 
    (‥ )でもそう見えんか?
 
 
 あの人がダメになったのはいい加減に書いた対談本とかが売れたから、そういう意見も目にした。

 ただ、それはおおむねは正しいが、ちょっと違うかもしれない。 

 ∧∧
( ‥)対談本って売れないって
    聞きましたよね。
 
    (‥ )代わりにごく短時間で作れるから
        それで稼げるらしいのよな。
 
 10倍売れる本を10倍の時間をかけて売るのか、10分の1しか売れない本を10分の1の時間で作って売るのか、そういうことらしい。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに対談本が売れたから、
    ではなくて
 
    (‥ )売れたので対談本まで出すという
        乱発状態に陥った、というのが
        多分正しい説明だと思う。
 
 ようするに、その状態に陥ったということは市場が飽和する前兆なわけで、破滅まで間もなくということでもある。
 
 
 
 
 
 
        

古典

 
 ふと思い出す。中国の古い話には幽霊がお嫁さんになったり、狐がお嫁さんになってくれる話が結構ある(とっ、聞いた)。
 
    (‥ )宇宙からラムちゃんが押し掛け
        女房でやってくるってのと
         あまり変わらんよね。
 ∧∧
( ‥)人の願望は普遍的ですよねえ。
 
 そればかりか彼女が幽霊だ設定、だの、狐耳の萌えキャラだのは今でもいるわけで。
 
 ∧∧
( ‥)なにも変わっておらんがな。
 
    ( ‥)でも狐耳の女の子キャラが
      -□ 主人公なりヒロインになるという
        そのものずばりな話はあるのかね?
 
 あることはあるみたいだが、多いかというとどうだろう。
 

 

2011年9月26日月曜日

山田スミス

        
    ( ‥)革命組織って、
      -□ どうして痛い名前ばっか
        なんだろうね?
 ∧∧
( ‥)痛い人たちの集まりだからじゃ
    ないですかね。
 
 
    (‥ )もういっそのこと
     -   山田さんとか山田スミスとか
 ∧∧
( ‥)なぜ山田さん?
 
 
 山田かあ、今まで2人いたなあ。
 
 
    ( ‥)今頃、何やってるかな?
      -□
 ∧∧
( ‥)革命組織はどうした。
 
 
 

事実ごときでうろたえるな

 
 ドイツは最低気温がもう14度とかそんなものらしい。
 
 ∧∧
( ‥)さすがに寒いですね
 
    ( ‥)まあ、こっちはこっちで
      -/ 曇りで雨だったけどもね。
 
 絵はまあ、待て。下描きばかり出来て、しかし今は仕事だ。
 
 さて
  
 ∧∧
(‥ )試行錯誤
\-   つまり、失敗を次々に犯しながら
    うまくいくものを発見する手段です。
 
    (‥ )絶えず犠牲者が出ていないとダメ
        その理由はまさにここにある。
 
 犠牲者0なんて、それは異常事態に他ならないし、現状維持だけに引きこもったこと、ようするに生物としては死んだも同然であることを示す。
 
 ∧∧
( ‥)未来を否定したのです。
 
    ( ‥)今を肯定して、これからくる
        今を否定した、そういうことね。
 
 大企業の人間が言ったと言う。大きな組織はぬるいと言うが、そう言ってベンチャーやっている馬鹿はぞくぞくと死んでいるじゃないか。
 
 この台詞がどこまで本当なのかは知らないが。
 
 ∧∧
( ‥)ぞくぞく死んでいるとは
    検索中であるということに
    他ならない。
 
    ( ‥)侵入経路はいずれ発見される。
        でも内部にいる人間はたかを
        くくっているか、あるいは
        自分が退職するまでは組織が
        もつだろうと思っている。
 
 人は現状に固定される。知識も経験も過去か今のもので、実は未来ではない。
 
 ∧∧
( ‥)あなたがたはそういう意味では
    知的生物ではない。
 
    ( ‥)だから死なねばならんのよ。
        我らが死んで、
        新しい知識を固定された
        次の世代にバトンタッチしないと
        試行錯誤も答えの検索も
        ちゃんと動作しない。
 
 ∧∧
( ‥)でも死にたくない。
    当然ですね。
 
    (‥ )寿命を縮める本って書けないもんかね?
 
 ふと耳にした歌があった。がんばっている君を、僕はちゃんと見ているよ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたがたは社会性生物だから
    群れの中での評価をものすごく
    気にするのですよね。あるいは
    投資に対する見返りを要求している
    ともいえますか。
 
    (‥ )言い換えるとあれか?
 
 お前の努力は無駄だし、誰もお前を見てなんかいないし、なにやったってダメだろ、お前は才能がかけらもないんだから。事実、お前の作ったものを一体誰が評価した?
 
 と言えば

 ∧∧
( ‥)死んじゃう?
 
    ( ‥)どうだろうねえ?
      -□ ただの事実だしな。
 
 事実ごときでうろたえるな。人生は無駄なのだ。
 
 
    (‥ )読むとホルモンバランスが崩れる
     -   本とか作れないもんかね?
 ∧∧
( ‥)また無茶な
 
 

代用品が必要です

          
 ∧∧
( ‥)ようするに
 
   ( ‥)進化であれ、人間社会における
     -□ 知識や方法論の更新であれ、
       世代交代によって駆動されている。
 
 ∧∧
( ‥)つまり死を前提にして動作する
    解答探索の仕組みであると。
 
   (‥ )だから死を否定すると正しく
       動作しなくなるんだ。
 
 年金みたいに。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに死を否定したならば。
 
   (‥ )死の代替物を発明しなければいけない。
 
 
 だからほら、殺し尽くし、死ぬことが責務になる。
 
 

2011年9月25日日曜日

音の国を制圧してノーライフの帝国に

 
 町へ画材を買い出しにいった。帰り際、駅前で女の子が愛をテーマにした歌を歌っていた。きれいな声だった
 
 
   (;— —)やめろー、やめろー
     -  - オレの脳神経が焼けるーー
 ∧∧
( ‥)あなた、愛とか恋とか
    夢とか希望とか大っ嫌いですからね。
 
 黒板を爪でかきむしるような、そういういやな感じだ。とてもいやな感じ。

 おのれ詩人ども、音楽業界がひからびて死にかかっているのに、奴らは死にやがらねえ。
 
 ∧∧
( ‥)ノーミュージック、ノーライフ
    ノーミュージック、ノーライフ!!
 
    ( ‥)集まれ、ノーライフの戦士たち
       - 徒党を組んで生者の国へ
         音楽の国へ攻め込むのだ!!
 
 ノーライフの帝国を築き、凱歌を歌え!!
 
 ∧∧
( ‥)歌っとるがな
 
    (‥ )うほっ!!
 
   

分かった気になるなー

         
 ∧∧
(‥ )分かった気になるなってご意見
\-
   (‥ )分かるということ自体が
       分かった気になっていることだから
       それは愚問じゃないかなあ?
 
 
 分かった気になるのはいいが、分かるな。分かった気になってもそれは絶えず覆されうる。分かった気になりました。そう自覚していればそれで良い。

 そう言った方がより正確に近い?
 
 

光と理解

 
 ニュートリノは光よりもほんのちょっとだけ、これは測定誤差じゃないですか? と思うくらい本当にわずかなのだけども速い。

 ∧∧
(‥ )これは今後、どう展開するの
\-   でしょうね?
 
    (‥ )さあ? 解釈なんて
        いくらでもあるしなあ。
 
 思いもよらない誤差かもしれない。誤差は誤差でも何か興味深い発見につながる誤差かもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)本当はやっぱり光さんがNO1だけど
   なにかの理由でちょっと遅くなるとか
 
    (‥ )あるいは世間が言うように
        パラダイムシフトが起きる
        前触れなのか。
 
 世の反応を見ていると、アインシュタインが間違っているのか?? と是か否かで考える傾向があることもみてとれる。
 
 ∧∧
(‥ )今のところ、そういう反応の方が
\-  見ていて興味をひかれるものですね。
 
    (‥ )研究者が追試をして
        解釈をいく通りも出して
        解決がはかられるまで時間が
        かかるし、それまでこっちは
        何も言えないしね。
 
 仮説の妥当性を判断する予備知識を集めておくのが出来る精一杯。
 
    ( ‥)一方、ギャラリーは是か否かで
        考える。理論を物差しだって
        思っていないってことだよねえ。
 ∧∧
( ‥)物差しにも精度や用途がありますから。
 
 万有引力は相対性理論によって破壊された、と言われると、うん??? と眉をひそめる人がいるのはそのせいで、万有引力はやっぱり今でも使える。
 
 ∧∧
( ‥)この精度と用途にはこの物差しを
 
    (‥ )ここでは使える物差しなのに
        破壊された、とはこれいかに。
 
 その理屈で言うとケプラーの法則も使える。
 
 というか
 
 ∧∧
(‥ )天動説さえ使っているのですよねえ
◯-
    (‥ )太陽の運行を見るために教材で使った
        透明なプラスチックの半球って天動説式の
        理解だものな。
 
 ∧∧
( ‥)でも、天動説は壊れた、みんな
    そう言いますよね。
 
    (‥ )さすがに地球が廻るか、
        太陽が廻るか、だと
        これは精度や用途から離れて
        根本的に違うよってことみたいね。
 
 さてさて、それを考えると、理解というのははなはだやっかいなものである。
 
 
        

2011年9月24日土曜日

静寂

 
 妙に静かだと思ったら
 
 ∧∧
(‥ )セミが鳴いてませんね
 
   (‥ )午前中は1匹
       鳴いていたんだけどね。
 
 台風、そして急な冷え込み。夜は20度を切るようになり、一気にいなくなってしまったか。

死と苦痛と埋葬を

 
   ( ‥)人類を絶滅に追い込む手段は
       理屈の上では幾つかあるが、
       一番現実的で確実なのは
       何もしないということになる。
 ∧∧
( ‥)でも、絶滅とまではいかないまでも
    1個人で、なおかつ数千万人の命を奪う
    比較的簡単な方法はあるのですよね。
 
:本を書く
:現在の社会(できれば国際社会)が抱える問題点を解決する方法をその本で提案する
:その方法は問題を現実に解決できる必要はない、むしろ出来ないことが条件である(ただしこれが容易にばれてはいけない)
:その方法は”こうすれば解決できる”という絶対条件を提示する
:絶対条件を実現するために執行部が必要であることを前提とする
:その方法は一般人にはよく分からず、本当に賢い人には破綻が見えるのだが、数十人に1人程度、どこのクラスにもいるような読書好きで自分は頭がいいと密かに思っている人間がころっと騙される程度には緻密である
:(これが最大の条件であるが)その方法には夢と希望がある
 
 ∧∧
( ‥)後は勘違いしたちょっと賢い人たちが
   運動を展開、理論を補強、勝手に動き出すと。
 
    ( ‥)ちょっと賢いと、ははっ、悲しいかな
        自分が馬鹿だとは疑わないからな。
        ここが狙い目。無批判に権力を
        奪取する。でもここで挫折する。
 
 そりゃあ当然だ。うまくいくようには出来ていないんだから。
 
 ∧∧
( ‥)うまくいかない、でも自分たちが
    ”間違っているわけがない”
 
    (‥ )犯人探しが始まる。
        後は大粛正だ。
 
 これがうまく起動すると数千万、あるいはもしかしたら数億の命を奪える。死体で摩天楼が築けるような大災厄
 
 ∧∧
( ‥)でもあなたには無理だと。
 
    (‥ )夢とか希望とか理想とかって
     □-  さっぱり理解できないし、
        実感もできないんよね。
 
 これは致命的。これでは人々の魂に響く本が書けるわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)あきらめるしかないですね。
 
    ( ‥)代わりに死と苦痛と埋葬を
      -□ ばらまいてやる。
 
 魂も心もそんなものいらねえ。夢だの理想だの、くびり殺してやろう。しかし悲しいかな、死と恐怖と埋葬を書いた本が命を奪ったことは、皆無ではないが、ほとんど誤差のレベルなのである。
 
 
   

疑惑

 
 アリストテレスの著作を読んでいて思うのは。
 
    (‥ )言語と認識で考えている
     □-  そういう印象だなあ。
 ∧∧
( ‥)言語と認識ねえ。
 
 例えば、これこれのごとく言うではないか。でっあるからこれは明らかである。そういう案配。
 
 ∧∧
(‥ )自然界の現象を見ているけども
 □-  言語体系や言語による表現、
    認識にもかなり影響や制約を
    受けているように見えますね。
 
    (‥ )まあ、人間の観察は
        人間の認識でもあるから
        認識や言語で物事を考えるのは
        当たり前なことなんだけどね。
 
 だが、人間の認識はどうも自然界を恣意的に単純化したりカテゴライズしたり、あるいは区分けして論を進めているので、人間の認識や言語表現に無条件に依存するのはヤバい部分が当然ある。
 
 *例:これはA種、これはB種と認識しカテゴライズしてしまうと、A種からB種が進化したという進化理論がまったく理解できなくなるし、そればかりかA種、B種は異なるものとして認識できるのだから進化で連続するはずがない、という結論に至ることも珍しくない。
 
 ∧∧
( ‥)人間が人間の認識を実在だと
    考え、それを前提に論理的に思考して
    誤謬する一例ですね。
 
    ( ‥)イデア論もそうなのかもなあ
      -□
 
 イデアってのは現実を簡略化した脳内のモデルを、考え出した当の本人が「これこそ現実の背景にある真実なり!!」と思い込んでいるのじゃないのか? という受け取り。
 
 ∧∧
( ‥)アリストテレスさんの考えを理解するには
    心理学やギリシャ語も理解しないといけないって
    ことですかね?
 
    (‥ )かもねえ・・・・
     □-
 
 弱ったことに、そもそも日本語の訳がおかしいのじゃないのか? という疑惑もあったりする。なぜかというに英語版を見たら、なんかそっちの方がむしろ理解できたので。
 
 ∧∧
( ‥)問題はオリジナルたるギリシャ語版ですね
 
    ( ‥)買ったはいいけども、
      -□ おいそれと読めるもんではないよなあ。
 
 ギリシャ語の文法、さっぱり分からない。
 
 
 
 

ソクラテス気取りのデブ

 
 やせたソクラテスか太った豚か
 
 ∧∧
( ‥)とっ、言っている本人が
   デブであるという現実
 
   ( ‥)うーむ? 学生時代など、
     -□ やせている時にソクラテスになり、
       その後、デブになったと見るべきか...
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
   (‥ )人の心や考えは学生時代に
       固定され、凍結され、その後、
       周囲がいかに変化しようが、自身が
       変化してさえ思想は変わらない、
       そういうことではないかな?
 
 デブになっても学生時代に染み付いたソクラテス気取りは消えないらしい。
 
 

2011年9月23日金曜日

門を開く鍵はどこ?

 
 ∧∧
(‥ )なんか就職は大変だし、
\-   企業は無理難題を押し付けるし、
    上司は無能だ、部下は馬鹿だゆとりだで
    愚痴とののしりあいの嵐。
 
    (‥ )まあ人生と日常の愚痴をこぼすのは
        人のあるべき姿、それを表現する
        定型句をいつもいつも発明して
        今、ここに至るわけだけども。
 
 そういえば知り合いがこう言っていた。日本の若者はかわいそうだ。企業が転職を受け入れないから、転職するたびにワンランク下の企業に就職せざるをえない。
 
 ∧∧
( ‥)グローバル化と実力主義の
  -□ 世界になりかかっているのに
    肝心な指導部はそんな経験抜きの
    エスカレーター世代。
    忠誠と継続を求めるのみ。
 
    (‥ )製造業は低賃金の国に奪われ、
        さりとて新しい産業もまともに
        作れず、正社員を解雇できないので
        新卒者に負担ばっかり
        かけている。
 
 はて? これはようするに
 
    (‥ )実はまだまだ余裕があるって
        ことだよね?
 ∧∧
( ‥)余裕があるというか、
    がんばればどうにかできる。
    そう思い込める程度の余裕は
    あるってことでしょうね。
 
 そうだよな、余裕があると会社が思い込んでいるから人々に負荷をかけているのだ。
 
 するとだ
 
    ( ‥)そうか、状況をもっと不安定に
        してしまえばいいのか。
 ∧∧
( ‥)がんばれば出来る、が不可能になる状況、
    努力でなく、何か別の経路の発見で突破
    しないと死ぬ状況を作るってことですか。
 
 ふーんんんんんんんん?????
 
    (‥ )どこを壊せばいいのかね?
 ∧∧
( ‥)さて?
  -□
 
 どこだ? 無能が淘汰される状況、地獄の門を開く鍵はどこにある?
 
 
 
 

類感呪術は台風の夢を見るか?

 
 公園へ散歩にいく。昨日の夕方に見た割れた孟宗竹が薄暗闇のなか、白々と見えていた。
 
 ∧∧
(‥ )強風で曲げられて、ぺしゃって
    縦に断裂してますね。
 
   (‥ )いかにしなやかで丈夫でも
       負荷を越えてしまえばこの
       有様だね。
 
 竹は彼らだけで林を作り、環境を独占し、その見た目の美しさと有用さ、迅速な成長で印象的なせいか、よく類感呪術とか感染呪術に使われる。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに竹との
    類似点を取り出して人生を
    語るってやつですね。
 
    (‥ )節があるから成長が速い、
        人生に節目があるから人は
        成長できる。間抜けな校長が
        語っていたもんさ。
 
 1学期、2学期、入学、卒業、こういう儀式は重要だって主張なのだが、なんのこっちゃない、先生ってのは邪法使いってことなのだけども。
 
 ∧∧
(‥ )でも、結局、負荷には
    負けちゃうのですよね。
 
    (‥ )しかもそこで破断するのではなくて、
       ひしゃげてつぶれて、繊維に沿って
       幾つもの節目をまたいで上下に
       割れちゃうのよな
 
 つまりあれだ。人生の節目節目を大事にしていると
 
 ∧∧
( ‥)心が折れる時、人生経験のすべてが
    破断するのです。
 
    (‥ )むしろ現実っぽくね?
 
 ついでにいうと竹が節を作るのは。
 
 ∧∧
( ‥)中身が空っぽだからですよね?
 
    (‥ )空っぽだから成長が速いのだ。
        理にかなってはいるな。
 
 残念ながらすぐに頭打ちになってしまうが。
 
 ∧∧
(‥ )焼くと爆裂しますしね
 ゜-
 
    (‥ )苦難に合うと空っぽの中身が
        膨張して自滅。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、中身がからなので
    容器にはなるのですよ。
 
    (‥ )都合の良いものを誰かに
        詰め込まれる。便利で哀れ。
 
 ちょいとあんまりじゃありませんかね?
 
 
 

2011年9月22日木曜日

あなたは正規軍、わたしは傭兵

 
 フリーランス この業種をどう説明したら良いか? という問い。
 
 ∧∧
(‥ )フリーターのような
\-   自営業のような、
     でもバイトではないし
      店があるわけでもない。
 
   (‥ )傭兵ですって言えばいいんじゃね?
 
 フリーランス:free lanceは傭兵という意味です。本来は。
 
 フリーランサー:free lancer まんま訳すと自由槍騎兵だけども、野武士とかそういう意味です。もともとは。
 
 ∧∧
( ‥)戦争しているわけじゃ
    ないんですけどね。
 
   (‥ )正社員の皆様が正規軍なら
       私は傭兵です。これで
       説明は充分じゃねーの?
 
 そしてふと思う。正社員が正規軍なら、戦死者が出るのは当然か。
 
 ∧∧
(‥ )みんな死にたくないんですけどね。
\-
   (‥ )誰だって死にたくないさ。
       でも忠誠や義務を果たさなければ
       いけない立場なわけだよな。
 
 ∧∧
( ‥)傭兵はどうなんですか?
 
   (‥ )もともと山賊や盗賊みたいな
       もんだからなあ。金銭分の仕事は
       するし、次の契約もあるから
       それなりなことはするけどね。
 
 だけども、組織に対する忠義とか義務とか信念とかあるわけない。
 
 例えばの話
 
 ∧∧
(‥ )戦闘が始まりました
    敵が接近してきます
 
    (‥ )おうおう、大砲の玉でなぎ倒されて
        いるのにぞくぞくと行進して
        きやがるなあ。民主国家の兵士は
        いかれてるから苦手だよ。
        土地持ち農民は狂信的でいけねえや
 
 ∧∧
( ‥)なーんかまじっぽい
-   ですよ?
 
    (‥ )しょうがない。報酬はあきらめて
        代わりに略奪して帰るべ。
        怪我してもつまらねーし。
 
 ∧∧
( ‥)略奪ってどこを?
 
    ( ‥)味方の正規軍がいるだろ?
        そこにいるあいつらを襲う。
        見ろよ、無防備だ。
 
 こんなようなことは実際の戦争で本当にあったっぽい。
 
 ∧∧
( ‥)最低ですね。
 
    (‥ )国のために戦争をするのか
        自分の生活のために戦争を
         するのか。根本的に考えも
          価値観も違うのよね。
 
 略奪、劫略、焼き討ち。敵が来たらめんどくさいから逃げ、敵が止まったらゲリラ戦。撤退し出したらかたっぱしから襲う、襲う。一人、一人、とっ捕まえて、身ぐるみはいで放り出したり、ポッケの小銭を奪ったり、凍った川に叩き込んだり、死んでようが生きていようが虫の息だろうが知ったこっちゃない。そいつの体以外は大概使えるものだ。使えないまっぱの肉体だけ雪の中へ放り出して見捨てて進め。敵が後退する限り進む進む。ごろごろ転がる死屍累々。どいつもこいつもカチンカチンに凍ってる。道っぱたにある村を焼き、町を破壊し、ついには敵の首都、パリへとなだれ込む。でもこれらすべて生活の一部なり。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばある国が帝国から
\-   独立した時、義勇兵として
     はせさんじた西欧人が
      がっかりしたって話、
       ありましたよね。
 
    (‥ )独立闘争とは名ばかりの
        日々の生活を維持するための
         略奪戦争だったっていう
          オチでな。
 
 まあ、それはほら、夢を抱いた義勇兵がいかんのだ。正規軍の皆さんは軍の外にも同様に規律があると勘違いなされる。そんなもの、どこにも無いんよ。
 
 ∧∧
(‥ )でもまじめな正規軍の皆さんは
\-   そうはいかないのですよね。
 
     (‥ )だから悩みが深いのな。
 
 
 昨今は、正規軍の指導部が前線にばかり出血を強いて自分たちは勝ち逃げしようとするので、不平不満が今まで以上に渦巻いている模様。しかり、兵隊の士気を上げられない上官は確かに罪に値する。
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたには部下も同僚も
    いなくて良かったですねえ。
 
     (‥ )責任だの士気だの
         無理無理。
 
 出来ないことはしない方がいいんよね。理想論でしかないけども。
 
 
 

台風の痕

 
 公園向こうにある図書館から帰宅。公園は
 
 ∧∧
(‥ )これがもうひどい有様で
 
   (‥ )道は引きちぎられた小枝や
       葉っぱで覆われているし。
       森がぱっと明るくなっていたね。
 
 あっちこっちで木が倒れている。へし折れているもの、根こそぎ倒されているもの。1本だけ立っていたままばっきり折れたもの、森の中にあるのに上半分がなくなったもの、へし折れたスギ。ぶったぎられたヤナギ。
 
 ∧∧
( ‥)ここ15年あまりの嵐の中で
    被害最悪でしたね。
    前は根こそぎ倒れたスギが
    2本だけだったでしょう。
 
   (‥ )今回は公園のトレードマークのような
       大きな1本ケヤキも根元から
       へし折れていたしな。
 
 雨や水による浸食の痕は、まあ目立たなかった。とにかく風が強烈だった、そういうことらしい。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、森っていうのはこうやって
    更新していくのですよね。
 
   (‥ )破壊が起きて、暗い極相林に
       明るい場所が出来る。
       そうして明るい場所を好む
       植物が生えてそこを好む
       昆虫などがやってくる。
  
 こうして多様性が産まれる。
 
 まあ、あの公園は放棄された雑木林と水田の成れの果てなので、極相林ってほどでもないのだけど。それでも森の中で大きなシラカシが高さ3分の2のあたりからへし折れているのを見た時は、ああ、こういうものなのか、とも思った。
 
 ∧∧
( ‥)屋久島だって台風とかで
    次々に更新していくの
    でしょう?
 
   (‥ )なんか聞いた話じゃそうらしいよね。
 
 そういう点でいうと自然=深い森(まあ確かに深いのだけども)=暗い森=命が多い森、というのはあまり正しくない世界観。例えばもののけ姫とかのイメージはむしろ間違っているよね、という意味で。
 
 

台風の後

 
 明るくなって外に出たら壊れた傘やら飛ばされたプラスチック製の植木鉢やらが点々とあって
 
 ∧∧
(‥ )神社周辺はもぎとられた
    葉っぱだらけです。
 
    (‥ )ずいぶん激しくやられたなあ。
 
 台風が関東を直撃したのはずいぶんひさしぶりな感じ。
 
 そういえば、以前、麻生首相の時、彼が最近、台風少ないよね、といった発言をとって、そんなことはありません、そんなことは珍しいことでもなんでもない、と、お天気キャスターがかみついていたことあったよな。
 
 ∧∧
( ‥)メディアはダブルスタンダードだって
    良く言われるエピソードですかね?
 
    (‥ )ささいなことで叩いて
        政権交代して、後は腫れ物を
         触るように必死だって
         揶揄されるやつな。
 
 今にして思うと、メディアや文化人や知識人は政権交代すれば日本が良くなる、と本気で思っていたのかもしれない。会社ですら社長を(しかも素人に)すげ替えたぐらいでどうこうなるものではないし、むしろ悪くなるのだから、正気とも思えないし、まったくもって理解しがたい発想だが、やっていることからするとそういうことらしい
 
 ∧∧
(‥ )実際のところ統計的な手法とか
\-   温暖化との関連とか、
     台風発生の頻度をどう見る
      べきなんでしょうね。
 
    (‥ )そこんところは複雑で、
        おいそれとは語れないのよね。
 
 温暖化したから、すわ台風が増えるのか、というとどうなんだ? というやつ。
 
 とはいえ少なくとも、感想を言うのはともかく、珍しいことではないと言うのならデータを統計的に処理すべきだよなあ。予報士という専門家の肩書きを背負って発言するのならなおさらだ(テレビはショービジネスなのでそんなことどうでもいい、と言えばどうでも良いのかもしれぬけども)。


 さて、ちょっと図書館へ出かけよう。
 
 

フィクションです

 

 ∧∧
( ‥)あなたは文学とか読みませんよねえ。
 
    ( ‥)ネコが「私はネコだ」
      -□ と言っているのを読んで違和感に
        かられて読めなくなったりするのよな。
 
 ネコは自分たちのことをネコとは呼ばないだろう。

 半ば冗談なのだろうけども、良く寝る子だから「ねこ」なのだ、とも言う。
 
 嘘か本当か、どっちにしてもそれは人がつけた音と意味でしかない。
 
 ∧∧
( ‥)あなたたちも自分たちのことを
    歩く脱毛症とは呼びませんものね。
 
    (‥ )そんなふうに呼んでるの?
 ∧∧
( ‥)嘘ですよ。
 
    ( ‥)冗談か。
 ∧∧
( ‥)ぷっ
 
    (‥ )まじなの? ちょっと、ねえ
 
 

2011年9月21日水曜日

台風は過ぎていた

 
 起きた。
 
 ∧∧
(‥ )台風が関東を直撃していた
\-   みたいです。
 
   (‥ )そういえば、びょおおおーーって
       音がしていたな。
 
 外に出てみると木の葉があたり中に飛び散り、植物をもいだ時にするにおいがしていた。
 
 ∧∧
( ‥)起きていた方が
    面白かったですかね?
 
   ( ‥)どうだろう? 停電の
     -  痕跡が残っている。
 
 電源が落ちるとスイッチが切れた状態になる給湯器がそのままになっていた。
 
 

謙虚って何よ

 
 科学は自然に学ぼうとする謙虚な姿勢を持っている。
 
 ∧∧
( ‥)そう?
 
   (‥ )いや、むしろ底抜けに
       アホなんだと思うよ。
 
 箱がある、幾つもある。果てしなく続いている。無視しようとすれば無視できる。でも一番手近な箱にはさすがに好奇心がうずく。でもどういうわけか開けられない。開けるにはなんらかの手段が必要らしい。箱の中身はなんだろう? 皆がめいめいの想像をする。怖い想像もあれば楽しい想像もあれば美しい想像もある。
 
 ∧∧
( ‥)だけど1人だけ開けちゃうの
    ですよね。
 
   (‥ )それもな、鍵穴あるのに
       ハンマーでぶったたいたり
       するんだ。
 
 しかり。発想には転換が必要だ。その鍵穴に合う鍵はないんだから。
 
 ぶっ壊してみて見るとどういうわけかチクワが入っている。なぜだか知らないが象牙製だ。皆がこれはなんだと議論を始めて結論を出した頃、
 
 ∧∧
( ‥)新しいのを開けているんですよね。
 
    (‥ )単にこれをずーっと
        続けている。
 
 ちなみに時々おかしなことが起こる。
 
    ( ‥)箱開けるとな、どういうわけか
        10番先の箱が吹き飛んだり
        前に開けた箱がピンクになったり
        中身が変わっていたり。
 ∧∧
( ‥)足下に落とし穴が出来たりね。
 
 そのスリルがもうたまらない。
 
 だいたい謙虚じゃ仕事がつまらんでしょうよ。
 
 
 
 

限界速度

 
 話に聞いたので調べてみた
 
 ∧∧
( ‥)wikiで調べてみたのですか
 
   ( ‥)サブカルチャーというか
     -□ なんというかはファンが
       多くて分母がでかいだろ?
       たぶんこの情報は正確だろう。
 
 wikiは科学に関しては間違いが多すぎて、英語版ですら容易には信用ならん。
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
   (‥ )どうも本当らしい
    □-  ライトノベルも1年に
       3〜4冊書くのが限界みたいだ。
       一応、amazonでも確認した。
 
 まあ、当たり前か。
 
 ∧∧
( ‥)あなたが作るようなノンフィクションは
    資料を集めなければいけないが、
    仮想する必要はない。
 
    (‥ )ライトノベルは資料をさほど
        そろえる必要はないが、
        物語とキャラクターを設定し
        動かす必要がある。
 
 限界かあ、1年、4冊。どうにもならんか。

 やれやれ、やはり本の作成限界はだいたいこのあたりにあるってことらしい。

 ∧∧
(‥ )ネットで調べたら某あおり系研究者が
\-   年間9冊、単著を出した事例が
     あるみたいですね。
 
   (‥ )3年かけて書いたのを一気に
       印刷したとかいうのでない限り、
       よほどいい加減な内容を
       書いているか、あれだな。
 
 明らかにゴーストライター。
 
 そういえば、自分の名前でゴーストライター(複数)に本を書かせるようになったライターさん、つまり事実上の編集者になった人がいたけども、その人も年間5冊とかそんなペースだったよな。つまり一応、目は通しているってことらしい。だから先の研究者よりまだしも良心的である(ただ前から読んでいる人から言わせると、内容が薄っぺらになったそうだ、当たり前だけども)。
 
 ∧∧
(‥ )ラノベって馬鹿にされる
\-   のですけどもね。
 
    (‥ )そういう時は書いてみればいいのさ。
 
 好む好まないのは個人の心理の話でしかないが、好悪から一歩踏み出して馬鹿にするのなら、それは性能に口出しをした事に他ならぬ。ならば示せ、評したものを再現して己の実力を推し量れ。果たして年間4冊書けるのか? 
 
 ∧∧
( ‥)あなたは無理ですよね?
 
    ( ‥)ノンフィクションをジャンルにする
      -□ 自分の仕事でも3〜4冊/年が
        限界速度なんだよ?
        話を考えてキャラ動かせって
        どう考えても無理だろ。
 
 おまけに聞けばなんか、亡くなったり、ガンになっている方がいるというではないか。
 
 ∧∧
( ‥)明らかにストレスですよね。
    免疫機能も落ちているのでは?
 
    (‥ )洒落にならん。
 
 
 それを考えると年間9冊、ずいぶんぼろい商売をしてやがるなあ、おい。
 
 ∧∧
( ‥)商売人ならそれでも
    いいのですけどね。
 
    (‥ )研究者の肩書きを使って
        それをやるわけだろ?
        よろしいこととは言えないね。
 
 
       
 

深淵に渡された橋を渡れ

 
 知っている事しか書いていない退屈な本だ。そう思って次々に本を読み、予備知識が増えた上で前の本を読み返すと。
 
 ∧∧
( ‥)あら不思議、前に読んだ時には
    気づかなかった”新しい”知識が
    あちこちにあるのです。
 
    ( ‥)こういうことが意外と
      -□ あるのよね。
 
 とっ、いうかそういうことだらけだと言った方がいい? 少なくとも読む本のクラスターいかんではそうなる。
 
 ∧∧
( ‥)クラスターね。
   ジャンルでもレベルでもなくね。
 
    (‥ )ネットもそうだろ?
        似た者同士、気に入ったもの同士で
        リンクを張るから、リンクを辿る
        限りではそのクラスターから
        抜け出せない。
 
 いかに無敵の検索エンジンでも、検索に使う用語は自分の経験と知識の内にある。仮にツールが全智であっても、自分は全智では当然ない。つまり自分の既知の知識からは逃れられない。
 
 ∧∧
( ‥)かくてネットも本もクラスターになり
 
    ( ‥)レベルでもジャンルでもない。
      -□ あるクラスターを形成している
        本の集合では先のようなことが
        そして絶えず起こる。
 
 理由もまた同一。知っている知識で本を読む。その知識と知恵と理解のフィルターを通すと、当然、知っていることしか目に入ってこない。
 
 いかに手にした本に未知の知識が記されていても、既知の知識と理解に基づいた自分では見ることができない。
 
 ∧∧
( ‥)知っている、分かっている、
    理解している。実はそれがすで
    罠にはまった状態でしてね。
 
    (‥ )でも困ったことにだな
       ”取りあえず分かった”ことに
       しないと前に進めないのだ。
 
 例えこの理解が罠だとしても、それを薄々感じていてさえ、そのまま進むしか無い。
 
 ∧∧
( ‥)理解って困ったもんですよねえ。
 
    ( ‥)便利な言葉なんだけどさ、
      -□ 理解とか分かったって言葉、
        使いたくないんだよなあ。
 
 あの単語を使う時、とてもいやな気分になりませんかね?
 
 さながら深淵に渡された橋を渡るが、その強度の保証、未知数、だという恐怖。しかもその底は果てしない奈落。
 
 
 
 

2011年9月20日火曜日

そんな通貨は使えない

 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
    ( ‥)そーさのー
 
 馬鹿って言葉は解像度が悪く、都合の良いごまかしに使えるから、なるべくなら使うべきでないよね。
 
 特に短い説明文(140文字以内とか)に馬鹿をわざわざ使うのは感心できない。
 
    (‥ )2文字あったら表現をより
        長くできる。短い文に馬鹿を
        あえて入れるというのは
        文章に馬鹿という単語が
        入っているのではなく
        文章は馬鹿と言いたいがための
        飾りでしかない。
        そういうことではないか?
 ∧∧
( ‥)馬鹿の部分を切り詰めれば
  -□ 文章の精度はより上がりますからね。
 
 精度を犠牲にしてまで馬鹿と言いたいとはこれいかに? それが説明か? それは表明ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)表明なればなんと見ます?
 
    (‥ )それは個人の叫び。
        普遍の価値なし。
        ただのオレ様だ。
 
 そんな通貨は使えない。
 
 
 

色褪せたクジャク

 
 ∧∧
(‥ )どんな名曲も聴き続けていると
\-   飽きるのですよね。
 
    (‥ )でも、生身の人間なら言葉を
        幾らでもつむぐことが
        できるよな。
 
 複雑なさえずりが出来る鳥は、さえずりを好むメスがさえずるオスをチョイスするから進化したという。
 
 ∧∧
( ‥)歌と言葉は性選択で
    進化したという仮説ですね。
 
    (‥ )複雑な言語はさえずりに相当する
        のではないか、という考えだね。
        人間は歌うサルってわけだな。
 
 19世紀。まだ録音技術のない時代、人は女性を口説く時に友人の男女に歌を歌ってもらい、楽器を演奏させたという。
 
 ∧∧
( ‥)とっいうかそういう場面が
    19世紀の小説にあるのですよね。
 
    (‥ )友達がCDとかなのな。
 
 そういえばイスラームでは最良の楽器とは神が創りたもうた人間そのものではなかったか? だからアザーンは人の声だったと記憶しているけども。
 
 ∧∧
( ‥)人は人の言葉を最上とすると。
 
    ( ‥)こんな説明を預言者が是とするとは
        思えないけども、しかし
        そういうことだろうな。
 
 流行歌を作れる天才もいるが、結局、作品は作品だ。
 
 自身では生きていないから作品はそれまで。だが、生身の人間は能力の限界に至るまで言葉と歌をつむげる。
 
 ∧∧
(‥ )メディアがネットと携帯に
 □-  負けるのは当然ですよね。
 
    (‥ )ネットと携帯は生きているからなあ。
 
 言葉をつむげるかぎり、その人は同性にも異性にももてるだろう。
 
 確かに、絵も歌も受け継がれることで生きることはできるけども、
 
 ∧∧
( ‥)絵や歌は自立しているわけでなく
    人を媒体に感染していく。
    ウイルスのようなものですよね。
 
    (‥ )ウイルスは自力では自らをコピー
        できないから、生物が必要なのだ。
 
 絵も歌もそれは感染症のようなものだと考えた方がいい。自力ではなにもできない。
 
 ∧∧
(‥ )芸人のように即興で芸を見せる
\-  そういう技巧者もメディアには
    いるのですけどもね。
 
    (‥ )しかし聞けばずいぶんレベルが落ちた
        そうではないか。
 
 今のテレビはほとんど素人に近い芸人が騒いでいるだけか、素人に近い芸人が飯を食っているかなんかだと聞く。
 
 出来る人は対価が高いので排除されてしまい、素人だらけになったということなのか。
 
 
    ( ‥)なんか消耗戦を経て
        兵士の質が落ちる
        軍隊みたいだよな。
 ∧∧
( ‥)優秀な人から切り捨てて
    負け戦がアクセルさせられると。
 
 ああ、そうか。つまりこれはこういうことだ。
 
    (‥ )今のメディアは尾羽が薄汚れた
        クジャクだな。
 ∧∧
( ‥)もてず、食べれず、代謝が悪くなり、
    豪奢で美しい無駄を誇示することも
    言葉も歌も提示できないと。
 
 無駄を維持することができない。それは内部の機構が劣っている事を示している。劣ったものに人間は興味を示さない。言葉の足りない異性に人間は関心を示さない。
 
 ∧∧
(‥ )ハンデを背負えないものは
 □-  優秀でない証拠。
    ハンデを背負えるものは
    優秀である証拠。
 
     (‥ )さーて、この状況下でも
         生き残る強者は誰かなあ。
 
 ストレス下でこそ性能は明らかになる。それでもなお尾羽を誇示できるクジャクは誰ぞ?
 
 

2011年9月19日月曜日

オチ

 
    ( ‥)陰謀論が事実である方が
      -□ テレビにとって幸せ
        なはずなんだけどね。
 ∧∧
( ‥)なぜに?
 
    (‥ )陰謀の中枢を破壊するか
        司令部との連絡を断ってしまえば
        それで終わり、問題解決だもの。
 ∧∧
( ‥)その場合、クーデターや
  -□ 粛正だけで終わりますね。
    工場でいえば不良品を排除
    するには、サボタージュしている
    人物を特定すれば良い、と。
 
 だけどもスタンドアローン集合体な状態だったらどうなるか?
 
    (‥ )同じ思想や嗜好を持つ自立した個人が
        てんでばらばらに各々勝手に
        やっていたらもうどうしようもないよね。 
 ∧∧
( ‥)工場でいうと、不具合があらゆる行程で
    発生しているようなものですか。
 
 
 先日聞いた話。ある人がある工場へ発注したところ、届いた製品はあらゆる箇所に不具合があったという。どこにあったのか? と尋ねると、すべて、だそうだ。
 
 ∧∧
( ‥)あらゆる作業工程、発注、受注、
    組立てラインから箱詰め、包装
    倉庫管理に至るまで問題があるって
    ことでしょうね。
 
    (‥ )でもこの話のオチって
        最大の問題は経営者だった
        というものなんだけどね。
 
 我が社に発注したあなたがいけない、とのたまわったのだそうだ。
 
        
        

世に曰く

         
   
 世に曰く
     
    (‥ )1人殺せば殺人者、
    -    だが1人残らず殺せば
         神である。
 ∧∧
( ‥)つまり人は神にはなれないと。
 

 
 

滅びの季節

 
 
   (‥ )もう滅びを阻止できないのなら
       テレビは最後の力を振り絞って
       ゼウスガーデン衰亡史をドラマ化で
 ∧∧
( ‥)予算が足りないでしょう?
 
 金食い虫がいっぱいいるべや。
 
                  
   ( ‥) 社員の8割を生け贄に
      -  予算を召還!!
 ∧∧
( ‥)法的に無理じゃない?
 
 

これでは止まらない

 
 陰謀論は証拠がないことさえ陰謀の証拠にできる。理論や仮説としては最悪の部類。
 
 ∧∧
( ‥)でも、現象を説明するために
    提案された仮説でもあるの
    ですよね。
 
    ( ‥)だから、陰謀論から予測される
        事例が見つかった場合、その
        陰謀論は仮説としての
        妥当性が確かに上がるのよ。
 
 たとえ最悪の部類であるとしても、その仮説が現象を説明し、予測を生み出し、あまつさえその予測を支持するような証拠が出てきてしまった場合、仮説の確からしさが上がるのは当然。
 
 伝え聞く限り、昨今話題のテレビの話やら韓流ゴリ押しに関する話は、まあ、なんだ。
 
 ∧∧
( ‥)提案された陰謀論が
    妥当であることを
    支持するような状況に
    なっているみたいですね。
 
    (‥ )この場合、陰謀論に問題があると
        したらひとつには”他にも同じくらい
        うまく説明できる仮説”があるでしょ?
        ってことだよね。
 
 例:例えばの話、日本以外のアジア諸国は善であり、日米欧は邪悪な帝国主義者と思っている世代が年を経て出世し、個々にやりたいことをやっている(スタンドアローン集合体仮説)。
 
 ∧∧
( ‥)陰謀論との違いは司令部が存在するか
    しないか、の違いですよね。
    陰謀論はすなわち司令部存在仮説であると。
 
    ( ‥)司令部という仮定を持たない分、
        スタンドアローン集合体仮説の
        方が仮説としてはシンプルであり
        最節約的にはチョイスされる
        べきなんだけども。
 
 *最節約:説明能力が同じなら余計な仮定ははぶけ、余計な仮定が少ない仮説の方が良い、という基準のこと。科学の世界や、意識されないものの、日常でも意外によく使われる。
 
 ∧∧
( ‥)でも、陰謀論の方が理解しやすい
    でしょう?
 
    (‥ )陰謀論って擬人化だからな。
       最高司令部っていう擬人的な
       存在が謀略を張り巡らし、
       悪をなす。把握や説明が
       しやすいのよね。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに、分かりやすい説明が
    あって、それが証拠によって
    支持されているように見える
    状況に陥っていると。
 
    ( ‥)スタンドアローン集合体仮説
        だって、ある集団が、その集団外の
        人々と違う思想を持っていて、それが
        個別に事をなしている。そういう
        仮説だしなあ。
 
 実のところ、こうした個々の個人を最大公約化して1つの漠然とした人格にしてしまえば、それは司令部存在仮説、ようするに陰謀論になってしまう。
 
 ∧∧
( ‥)つまり、司令部存在仮説は
    スタンドアローン集合体仮説の
    簡易版ですよね。
 
    (‥ )これがだ、”司令部存在仮説は
        分かりやすく、なおかつ
        現実のモデルの簡略版だ”
        そういうことなのだとすると、
        おわた、だよね。
 
 
 そんなものは陰謀論だ、と言ってみても、それが事実として正しくても、これでは陰謀論が止まるわけがない。
 
 
 
 
    

イワドリ

 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
   ( ‥)おおむね大体の素地は
     -□ 描けたかな。
 
 イワドリ(Rupicola属)→rupicola - Google 検索
 
 ∧∧
(‥ )R.rupicolaよりもR.peruvianaの
\-   方が画像が多いように
     見えますけども。
 
   (‥ )アンデスイワドリ(R.peruviana)の
       方が観察しやすい場所にいるのかもね。
 
 イワドリの画像は多くの場合、アンデスイワドリ(頭部と頚部は赤、翼は漆黒で尾羽が比較的長い)だったりする。今、描いているイワドリはギアナとかの熱帯雨林にいる種類で、翼は黒だがあまり目立たず、尾羽も短く、全身がほぼオレンジ一色。
 
 レック(Lek)を作る鳥で、集団で求愛行動をするから描くのが面倒くさい。
 
 ∧∧
( ‥)散歩にでもいきますか?
 
   ( ‥)そうねえ、一段落したから
       気分転換するか。
 
    

2011年9月18日日曜日

死合いにルール

 
 君主制、貴族制、民主制
 
 ∧∧
(‥ )色々な政権交代の形が
\-  あるのですよね。
 
    (‥ )クーデターが常態化している
        帝国があったりとかね。
        *例えばビザンチン帝国。
 
 民主制では当然、選挙がそれに該当する。
 
 ∧∧
( ‥)民主制では武力によって
    政治家を殺すことは
    糾弾されますね。
 
    (‥ )合法的に”抹殺”できるのだから
        オレ様ルールで殺すなって
        こったろうな。
 
 一方、政策を発動することで政治家は国民を殺せる。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、どんな政策を実行しても
    人死には出ますから。
 
    (‥ )少なくとも、この政策のせいで
        みろみろ人が死んだーっ!!
        って大合唱する連中はいるからな。
 
 政治家は政策で国民を殺し。国民は選挙で政治家を殺す。
 
 ∧∧
( ‥)死んだり死なせたり
    殺したり殺されたり。
 
    (‥ )民主制とは死合いと見つけたり。
 
 まあ、そうねえ、せっかくの死合いなのだから参加した方が楽しいかもね。
 
 

未来を誤差の範囲でねじ曲げる

 
 ∧∧
(‥ )人間性なき科学は大罪
\-  
    (‥ )人間性のある科学?
        つまり人間を記述する理論を
        作り、検証し、その望みを
        叶えよと?
 
 人間の求めるその先。そんな行く末、もうずっと前から決まっている。
 
 ∧∧
( ‥)イースター島ですね。
 
    ( ‥)資源を食いつぶし、
        すべてのエネルギーを
        使い果たし、増加した人口を
        支えることもできず、
        殺し合いで衰亡していく。
 
 僕らの未来は確定的だ。そんなこと、ずっと前から分かっていることではないか。
 
 ∧∧
( ‥)世界は資本主義と原子力で
    滅びると言った人もいましたね。
 
    (‥ )それはむしろ表面だよね。
 
 人間は個人の集合だから互いに競い争う。だから資本主義。ゆえに果てなくエスカレーションしてきた。争いを永久に終わらせ、社会を無限に固定する未来を夢想したマルクス主義は、結局は現実を記述できずに敗退した。夢はとっくに敗北したんだよ。理想郷なんてやってこない。エネルギー資源が必要な人々は原子力に手を出し、放棄したくてもそれができない。人は互いに競合する生き物で、放棄をお互いに許さない。いや、放棄したものから食われ、食われるがゆえに放棄できない、最後のものが勝利者になるまで果てしない戦いが続くのみ。
 
 ∧∧
( ‥)ゆえにあなた方の未来は確定的です。
   自分より大きな野生動物を全て殺し尽くし、
   地球上の森林を破壊しつくすでしょう。
 
    (‥ )すべての動物と植物を人間に
        変換してしまうという行為だね。
        実に壮大で生物的な試みだ。
 
 しかし、その行き着く先は破滅。絶頂をむかえ、しかし、基礎が空っぽになった社会は一回瓦解したが最後、複雑な技術は維持どころか再建すらできない。その時、地球は人を養えるような状況ではないだろう。自然の植生なんてもうどこにも残っていないだろう。破壊された生態系の中で生きられる人間の数なんてたかが知れている。発展もなく、後は本来の進化に身をゆだねるのみ。
 
 ∧∧
( ‥)人間の動態を記述する理屈からすれば
    あなたがたは滅ぶのでしょうね。
 
    (‥ )絶滅はしないまでもそれに近似だな
        人口は急減するだろうし、
         うまく調整すれば完全な絶滅に
          追い込めるだろうね。
 
 人間を滅ぼす手は幾つかありうるが、一番、確実な手は多分これだと思う。
 
 ∧∧
( ‥)望むがままにまかせよ、と。
 
    ( ‥)人類を抹殺するほとんど唯一
        現実的な手段だよ。なにも
        しなければいいのさ。事実、
        なにかしたって止められない
        からな。
 
 人間は生物だ。離合集散する遺伝子の集合体で品質が一定ではない。全体主義者に見えるミツバチやアリが実は個人主義者であり、お互いに殺し合いと暗闘、権力争いをするように、人間も生物である以上、果てしない殺し合いと暗闘を続けるだろう。それが人間性に他ならず、争いは資源の制約が尽きるまで加速し、エスカレーションする。これは止められない。生物であることを放棄しないとこれは止まらない。だけども僕らは生物だ。
 
 ∧∧
( ‥)それでも
 
    (‥ )誤差の範囲ではあるが、この運命を
        ねじ曲げることは可能。たぶんね。
 
 確定的であるけども、未来はまだ決定したわけじゃあない。
 
 人間性が絶滅を必然とするならば、

 罪に値する人間性がつむぐ未来を誤差の範囲でねじ曲げよう。
 
 それが多分、科学ができる精一杯。
 
 だけども、おそらくそれは無駄ではない。
 
 
 

2011年9月17日土曜日

魔道書があるとする

 
 書き手も読み手も、教える者も教えられる者も、それは結局のところ単なる人間だ。
 
 そして人間は工業製品ではなく、ゆえにその品質、保証されていない。我々は生物であって機械じゃない。
 
 ましてや分かった、理解したとは、把握したという仮説にすぎぬ。
 
 あるいはもっと悪くてただの自己申告か単なる感想。
 
 ∧∧
( ‥)ゆえに
 
    ( ‥)分かりやすい。分かりにくい。
        分かった、分からない。
        それで君は一体全体何を誇る気か?
 
 まさかそれで分かったとか分からないを説明できたと思ったわけじゃあるまいな?
 
 ∧∧
( ‥)本とはいかに
 
    (‥ )一冊の魔道書があるとしようじゃないの。
 
 読んである条件を満たすとその本を書き写し、そして使用できる。しかし失敗すると死ぬ。平均して1000人のうち、999人があたら命を落とす。だがしかし、平均1人は条件を満たし、使用することができ、そして書き写す。
 
    ( ‥)本の耐久年数が尽きる前に
        1人以上、それに至れば良い。
 ∧∧
( ‥)かくてその本は生き残り、
    書かれた内容は受け継がれると。
 
 寿命と転写、転写に対するテスト、現象の継続にはそれで十分。
 
 分かるなんて言葉でテストをごまかすんじゃねえよ。それは逃げだ。
 
 
    (‥ )ぶっちゃけた話、本っていうのは
        読者のために存在するわけでも
        なんでもないのさ。インフルエンザは
        人間を病気にするために存在する
        わけじゃないのと同じでな。
 ∧∧
( ‥)読者に読まれたいとするのは
    製造過程の新陳代謝に必要な
    エネルギーを得るためですからね。
 
 だからゆえに”ふかし”が蔓延する。しょうがないのだ。媒介物である人間の心理に適応した結果がそれだ。これ自身はしょうがない。しかしその本は増殖率こそ良いが、世界を操作することにはまるで向いていない。その中身はまやかしだ。
 
 ∧∧
( ‥)妥当性を追求するのなら
    本は血塗られた魔道書であれと
 
     (‥ )ようするに、何人犠牲が出たって
         かまわんのよ。成果と、犠牲に対する
         十分な対価さえ得られるならな。
 
 実際、世界を操作する対価を得るために、どれだけの人生と命が消費されてきたか、知らないわけじゃあるまい?
 
 本がすばらしいものであるわけないだろう?
 
 本が楽しいものであるわけがないだろう?
 
 本が良いものであるものか。
 
 本を読めば頭が良くなるとか、たわ言を信じているのじゃあるまいな?
 
 本来、本というものは現実さえも改変できる力を秘めた、邪法を越える血塗られた魔道なり。
 
 だから、さあ、妥当な理解が欲しいと言うのなら、対価としてその命を削れ、そして捧げろ。それだけの価値があり、可能であるのなら、テストのすえに出来る者に対して出来ることが受け継がれる。
 
 かくあるべし。
 
     ( ‥)テストに従う苦痛と恐怖の世界
         それが本というものだ。
         ゆえに苦しみをばらまくべし。
 ∧∧
( ‥)それで何かが未来へ続けば
    結果オーライですね。
 
 自分たちはいずれ、あっという間もなくはかなく消える。ならば、自分の感想と想いなど無意味。世代を超えるだけの普遍の通貨を語れ。 
 
 人の生は無意味だ。人生に一片の価値もない。我ら何事もなしえずにただ死にゆき、まったく無価値に全てを終える。だが、それだからいい。
 
 
 
 

眠い夜に爆弾を

 
   (‥ )ここに取りい出したる現実爆弾
    ○-  これを起爆させると周囲1000kmの
        モチベーションががたがたに。
 ∧∧
( ‥)最低だね。
 
  
   ( ‥)ここに取りい出したる理想爆弾
     -○ これを起爆させると革命発生
       大粛正が発動。
 ∧∧
( ‥)最悪だね。

   
 
   (‥ )どっちがいい?
 ∧∧
( ‥)現実で。
 
 
 
 いやな話を長々と書こうと思ったけども、なんか眠いので取りあえずやめる。
 
   ( ‥)鳥の羽毛を描くの
     -□ めんどくせー
 ∧∧
( ‥)これが現実。
 
 

2011年9月16日金曜日

数十人に一人の賢さ

      
    (‥ )まあ、ほら、あれだ。
    -   クラスで1人のレベルの
        賢さでも、クラスの中では
        孤立できるんよな。
        孤立すれば人は世界を呪い
        そして絶望できる。
 ∧∧
( ‥)でも数十人に1人の賢さなら
    現実にはものっすごい数が
    いるでしょう?
 
 事実、群れることができる。そして、よし、ここまで同士が多いのならば革命だ、できる!! と、今度は絶頂に有頂天になれるものらしい。
 
 ∧∧
( ‥)でも失敗するんですよね。
 
    ( ‥)数十人に1人の賢さでは
        現実の操作なんか無理だ、
        そういうことだろうな。
 
 それにもっと賢くて少数の奴は、”あっ、この革命無理だわ”、と気づいてさっさと逃げるし。
 
    (‥ )学生運動ってさ、こういう痛い
        ムーブメントだったのじゃないか
        そう思う時があるよ。
 ∧∧
( ‥)まあ、そうかもしれないですね。
 
 なぜ大衆は分かってくれないのだ?? という嘆きは現実の操作に失敗したことを、現実を操作できる理論を作れなかったことを、そうした理論を持っていないことに”気づいていない”ことを示している。
 
 
    ( ‥)数十人に1人のレベルでも
        絶望できるし、しかし仲間は
        見つけやすい。
 ∧∧
( ‥)だからムーブメントを起こそうとするけど
    ゆえに失敗するし、失敗の原因を
    把握できるほど賢いわけでもないと。
 
 これが本当の絶望ってやつ?
 
 いやいや、本物の絶望はこれからさ。すべてを失うことをただ座して無力に眺めていればいい。
 
 ところで
 
 ∧∧
(‥ )例の韓流ゴリ押しでまた
\-  デモがあったみたいですね
    スポンサーへのデモです。
 
    (‥ )補給線への攻撃かあ、怖いねえ。
 
 この一連の動きを見た時に感じる、あれー?な感覚は、陰謀論や呪詛だけでなく、具体的な提案やアイデア、陰謀論さえ呑み込む素朴な反感が多数出てきているらしいことで。
 
 ∧∧
( ‥)つまり裾野が広いって
    ことじゃないですかね?
 
    (‥ )分母がでかいと単なる陰謀論に
        とどまらないし、より賢い人も
        混ざってくるし、数が多いと
        先鋭的な部分が良くも悪くも
        薄まるし。
 
 先鋭的で陰謀論なら別になんてことはない。それは数十人に1人が群れた程度。しかしそういう部分が薄まっているほど他が多くて、陰謀論以上の解析が混じってきたり、ましてやそれが拡散するほどにまで充実してきたらまじでびびるべき。
 
 
    ( ‥)テレビってさ、俺たちが
        ムーブメントを作れるって
        豪語しているけども、
        それならそれだけで済むわけが
        ないんだよな。
 ∧∧
( ‥)ムーブメントを起こせるほどの威力が
    あるのなら、逆のムーブメントも
    引き起こせますからね。
 
 実験で大失敗、自分が吹き飛ぶというのはよくある話なのであった。
 
 

企業戦士

      
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
   ( ‥)大きな組織は潤沢な利潤で
     -□ 人を養うが、安定な条件ゆえに
       皆が安全パイをとるようになって
       金食い虫だらけになる。
 
 あるいはこう。成功に味を占めて他の選択肢をとらなくなる。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、どっちも同じですね
    安定ならリスクを負ってまで
    利益を追求する必要がないですから。
 
   (‥ )でもそれが最大のリスクなんだよな
       現状維持に見えて実は違う。
 
 市場の現実を無視してまで安全パイを取る。それは彼らにとっては現状維持かもしれないが、実際には現状からの乖離に他ならぬ。
 
 ∧∧
(‥ )大きな組織は成功者。成功したという
\-   からには、うまくいったことがある。
    うまくいったのだから、これまで通りに
    すれば良い。一見すると説得力があるし
     無理もないことなんですけどね。
 
   (‥ )かつて栄えた国家とそれを支えた
       戦士たち。彼らが新しい軍事技術に
       敗北してもなお、それらの技術の
       導入を拒否するのに似ているよなあ。
 
 ∧∧
( ‥)企業戦士というくらいでしたから。
 
   (‥ )今にしてみればお笑いだよね。
 
 ∧∧
(‥ )それでも、円高なんですよねえ
\-
   (‥ )欧米の状況はさらに深刻だって
       ことかもしらんけど、日本の
       この状況もなあ、明らかに先が
       ないし、特にトップに近づくほど
       先がないって分かってないかもね。
 
 まあ、あれだ、努力と根性なんていういかにも低能な時代に無理矢理してきた野蛮な戦士だったのだもの。当たり前と言えば当たり前の発想だ。
 
 ∧∧
( ‥)アメリカはどうなりますかねえ?
  -□
   (‥ )リーマンブラザースが破綻した時、
       資本主義の終わり、マルクスの予言、
       狂った市場経済に終わりが、我々の
       物作りは正しかったって
       言い立てた連中がいたけどさ。
 
 どう考えても先がないのはこっちで、新しいことしているのはあっちじゃねーの?
 
 ∧∧
( ‥)なめてはかかれないと。
 
   (‥ )アメリカは国家としては実は日本や
       中国より古いんよな。
       修羅場をくぐってきているから
       なめてはかかれん。
 
 *日本と中国における現在の国家の有り様ってWW2の後に出来たもので、実はアメリカの方が古いし歴史があるよな、という意味。連中は新参者で、我々には1000年を越える歴史がある、とか言っていると、手ひどい目に会うんじゃねーか? ということ。
 
 
 
 

2011年9月15日木曜日

読んだぐらいで分かるなら苦労はしない

 
 本を読んで分かった気になるってのは、
 
 ∧∧
( ‥)まずいですよねえ
 
    (‥ )読まないと分かりようがない。
       しかし、読んで分かるものでもない
 
 学校のことを思い出せー。教科書を一度読んだだけで分かったか?
 
 ∧∧
(‥ )まあ、一度読んで分かる人もね
\-   いるんですけどね。
 
    (‥ )僕らのほとんどはそうじゃあ
        ないだろう。
 
 本を読んだぐらいじゃ何も分からん。そんなこと、誰でも経験したことじゃないか。
 
 知りたいなら原文あたれ、翻訳しろ。クロスチェックによる確認をしてから語れ。そうでないなら、そんな読書は読書じゃねえ。
 
 
 
 

巨大岩石惑星探訪記

 
 *の続き
 
 惑星を作る簡易版シミュレーターがあるサイト→理の惑星
 
 ∧∧
( ‥)それにしても、太陽系、
    なかなかできませんね。
 
    ( ‥)惑星が落下する条件で
      -/ ごく普通な設定の元、
        火星や地球、金星や水星を
        思わせる惑星はできるの
        だけどもねえ。
 
 例えば1.7AUから惑星が1AUあたりにまで落下。円盤消滅直前に惑星同士の衝突がある状態にしておくと、
 
 ∧∧
( ‥)衝突して地球のような星ができるし、
    軌道によっては金星のような惑星が、
    あるいは衝突しないまま
    小さなサイズの天体として
    火星や水星のようなものが
    産まれるのだけども。
 
    (‥ )ガスジャイアントどころか、
        天王星や海王星も産まれない。
 
 落ちない設定でガスや塵を多く、他を普通にしてやると、ガスジャイアントも大きな氷惑星も産まれるけども。
 
 ∧∧
(‥ )やはり3AU付近で産まれるのですよね
\-   木星ですら5AUですし、
     木星や土星や天王星、海王星は
     太陽系の内側で誕生したんですかね?
 
    (‥ )それもそうだけどさ。
        そもそもこの世界も
        太陽系じゃないよな。
 
 この場合、岩石惑星がものすごくでっかくなる。明らかに僕らの知る太陽系じゃない。なにか別の、異形の世界。
 
 ∧∧
( ‥)地球の数倍の質量の惑星が誕生して
    さらに合体がONだと、例えば
    カガリビ156852みたいに
    なりますね。
 
    (‥ )半径18761km。
     □-  質量、地球の31倍。
 
 設定いかんではこんな惑星が普通に産まれるのには、正直、びびった。
 
 ∧∧
( ‥)温度マイナス28度。温室効果があれば
    地球のような星になるでしょ?
 
    ( ‥)たぶん、巨大な惑星なので
      -□ 熱を保持しているだろうし、
        火山活動も盛んで温室効果が
        強いと考えたから、地球より
        外側、1.27AUで作ったのだけど。
 
 重力は? いかほど?
 
 ∧∧
( ‥)いかほど?
 
    ( ‥)重力は距離の2乗に反比例し
        質量に比例するのだよな?
 
 例えばの話、地球の質量を変えることなく半径を2倍(およそ12700km)にした場合。
 
    (‥ )2×2=4に反比例する。
        つまりその惑星の重力は
        地球の4分の1だ。
 ∧∧
( ‥)でも実際には体積が増えて、その分、
    質量も増えているわけで、
    質量は2×2×2=8倍ですね。
 
 ようするに8倍の質量に半径の増加による反比例の4分の1をかけて
 
 ∧∧
( ‥)地球と同じ密度、半径が2倍で
    質量8倍の惑星の重力は
    地球の2倍ですね。
 
     ( ‥)それで計算するとカガリビ156852の
       -□ 重力は地球のおよそ3.6倍だね。
 
 ああ、多分、水中生物ならともかく、陸上の大型動物は体型を相当変えなくちゃいけない。人間の大人は体重が250キロを越えてしまうし、ネコでさえ普通の体型で14キロあまりになってしまう。今のままの筋肉の配置や大きさ、骨格、プロポーションではつらい。
 
 ∧∧
( ‥)骨格を太く、さらに体型を
    大幅に変更しなくちゃいけませんね。
 
     (‥ )まあ、生物の大きさの上限自体は
         見た目、極端に変わらないかも
         だけどね。
 
 *例えば生物が相似形だと仮定して、高さや長さが元の0.7〜0.6倍になれば体積と重量は元の30パーセントぐらいになる。そのことを考えれば地球の3.6倍の重力がかかる惑星での大きさの上限は、こちらの上限の生き物を0.6倍ぐらいにしたものなんじゃね? すると極端に大型陸上動物の上限が小さくなるわけではないだろうー、例えばの話、「この惑星にはネズミサイズの動物しかいない!! 樹々は全部灌木だ!!」ということにはならないでしょうね、ということ。(それでも肩の高さ4メートルの動物が2.4メートルとかになるので、ちんまりしてる、とは思えるかもしれない)。
 
 さて、地球ぐらいの軌道でこんな案配なのだけども、以上の条件だと2.6AUのあたりでガスジャイアントが産まれる一方で、やはりここでもどでかい岩石惑星が誕生する。
 
 ∧∧
(‥ )なんか誕生初期に氷を主体に一気に
\-   大きくなると、円盤が消失する前に
     地球の10倍の質量を突破、
     ガスをじりじりと集め始めて質量が
     14〜15倍に達すると急激に巨大化
     ガスジャイアントになるみたいですが。
 
    (‥ )一方、岩石の塊がちまちま集まって
        ゆっくり成長すると、最後の
        最後で地球の6〜9倍、さらに
        合体して地球の70倍、80倍の
        岩石惑星が誕生するのだよな。
 
 なんどか試した中で最大のものがクモガクレ115510
 
 ∧∧
( ‥)半径27583km
  -□ 質量、地球の100倍。
 
    (‥ )もう、怪獣だよね。
        半径は土星の半分以下なのに
        質量は土星を越えてる。
 
 どうも表面重力は地球の5.3倍に達するらしい。
 
 ∧∧
( ‥)自然界にこんな惑星があるんですかね?
 
    (‥ )さあ? 聞いたことはないけど
        論文とか観測結果とか
        把握していないしなあ。
 
 実際には怪しいとか言われるような星なのか、怪しいとしてもその根拠はなにか。反対に現実的にありうるよ、普通に、という存在なのか、では実際にあった場合、観測できるような惑星なのか、できてもガスジャイアントでなく、巨大岩石惑星と識別できるものなのかどうなのか、さっぱり分からない。

 ∧∧
( ‥)生物いますかね?
 
    ( ‥)表面温度はマイナス109度。
      -□ 温室効果でどうにかなるのかな?
 
 雲によるアルベドの効果も含めて、はっきりいってさっぱり分からない。とはいえ、もしも本当にこんな惑星がこの宇宙のどこかにあるのなら、見てみたい。できれば生物つきで。
 
 

2011年9月14日水曜日

喪失の過程

 
  もし話を考えろ、と言われて試しに考えると。
 
    (‥ )なんかあれだ、とっくの昔に
     □-  死んでしまっている主人公
        ばかり考えてしまうな。
 ∧∧
( ‥)くせ、なんでしょうね。
 
 そういえば、
 
 閉鎖された世界、閉ざされた町、出口のない道、辿れない記憶、この町でつむがれる物語は誰かが与えた強制される演劇。舞台さえ本当は何も無いただの空間。最後、すべてがグリッドに還元され、そこにあるは高さと広さのみ。

 そんな話ばっかり書く脚本家さんもいたよね。
 
 
 ∧∧
( ‥)くせ、なんでしょうね。
  
    ( ‥)自分がとっくの昔に死んでいる話って
      -□ 結構ありそうだけども、意外と
        思い出せないな。
 
 まあ、シックスセンスは確かそうなんだっけ?
 
 ∧∧
( ‥)自分探しの旅に出た女の子が
    最後、自分の死体を見つけるって
    漫画があったみたいじゃないですか。
 
    (‥ )まあ、自分探しをする必要は
        ないんだが、自分探しをしないと
        自分が死んでいたことを
        発見できなくなる。ストーリー上
        そうならざるをえなくなるのかもね。
 
 実際のところ、自分がすでに死んでいようが生きていようが、そんなこと、どうでもいいことである。機能すればそれで良い。
 
 ∧∧
( ‥)主人公が人間から昇天しちゃうって
    話はそれなりにあるんですけどね。
 
    (‥ )マトリックスとかそうだよね。
 
 マシンシティに向かうものの、迎撃に現れた機械軍団の前にたまらず危険を犯して電磁波渦巻く雷雲に飛び込む主人公たち。電磁パルスにやられて次々に死んでいく機械。雲を抜けた時に現れる輝かしい雲海と青い空、初めて見る強い日差し。

 きれい、と思わず口にする彼女の隣で、目を失った主人公、何も言わず。
 
    ( ‥)カットされているとか
        言うのでなければ
        あのシーンはよかったな。
        彼女は人間だが
        主人公はもう人間じゃないって
        分かる場面だよね。
        知りたければ聞けば良いのだし。
 ∧∧
( ‥)実際、その直後、機械の命の輝きに
    感嘆の声を上げる主人公の前で
    彼女はくしざし、虫の息ですからね。
 
 片方は人間、片方はすでに超越者。別離は必然。
 
 ∧∧
( ‥)そして機械の神の面前で
    機械の世界へ召されると。
 
    (‥ )最後、死んじゃって引きずられていく
        姿がイエスの昇天なのよね。
 
 まんまやがな。
 
    
 ∧∧
( ‥)ところで死んでいることに気がついた
    主人公って最後はどうなるんでしょうね?
 
    (‥ )機能を喪失するか、あるいは
        自己を喪失して終わるのじゃないの?
 
 確かに、生きるとは自己喪失の過程に他ならず。人が昇天することかなわず。他に道なし。
 
 
 

オウゴンニワシドリ

 
  
   ( ‥)オウゴンニワシドリ
     -□ めんどくさっ!!
 ∧∧
( ‥)バワーが大きいですからね。
 

 *バワー:直訳すると”あずまや”のこと。アズマヤドリやニワシドリのオスが求愛のために作る建築物で、オウゴンニワシドリ(大きさは25センチぐらい)のバワーは人の背丈を越える場合がある。
 
 ∧∧
(‥ )なんでこんなに大きいのでしょうね?
\-
   (‥ )オスの質の何かを知る手がかり
       なんだろうけどねえ。
 
 近縁種アオアズマヤドリではオスの羽毛が見せる輝き、バワーの飾りがオスの質や健康、能力を知る手がかりになっていて、メスのチョイス、つまり性選択が起こっている。
 
 ∧∧
( ‥)でもオウゴンニワシドリの
  -□ バワーに関してははっきりした
    研究がちょっと見当たりませんね。
 
   (‥ )すごい限られた地域にしか
       いないからじゃないかな?
 
 
 それにしても描くのがひたすら面倒くさいので少し休む。
 
   ( ‥)疲れちゃったよ。
 ∧∧
( ‥)英気を養いなさい。
 
 
 
 
  

だから楽しもう

 
      
   (‥ )そうねえ、ライトノベルも純文学も
       いずれも論文でも資料でもないから
       仲良く同じカテゴリーだね。
 ∧∧
( ‥)さいですか。
 
 目を通す必要がない以上、ライトノベルと純文学の相違を認識する必要は特にない。
 
 だから純文学の優位性を語られても、まあ、心理学的には興味の対象かもね。
 
 ∧∧
( ‥)あなたは読まないと。
 
   (‥ )読む必要がないし。
 
 
 それにしても純文学とは奇妙な呼び名。まるで自分たちが聖なるイデアで、他のものは自分たちの劣化であり投影にすぎないのであると言わんばかりに鼻息が荒い。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、それも色々な意味で
    終焉ですけどね。
 
   (‥ )出版界ってさ、例えるなら
       勘違いしたコミケ
       って感じだよな。
 
 自分たちこそ”が”すばらしいと本気で思い込んで舞い上がり、貴族のごとくお高くとまったあげくなこれ。
 
 まあ、よい、まあ、よい。
 
 滅びるとはすばらしいことだ。本来、楽しめればそれでよかったはずなのだから、さあ、来る滅びを楽しもう。
 
 


 
 

コンテンツメーカー

 
 まあほら、あれだ。ジャーナリズムってのはただのコンテンツメーカーだから
 
   (‥ )妥当な報道とか適切な報道を
       期待するのは無駄なんよね。
 ∧∧
( ‥)賛成しかねる意見ですけどね
 
 
   (‥ )でもこの仮説の方が現状を
       説明できていると思わないかね?
 ∧∧
( ‥)いやな現状ですねえ。
 
 コンテンツメーカーだもの、おかしなことするさ。
 
   (‥ )みんなが喜ぶドラマだっておかしな
       現実だろ? ニュースがコンテンツに
       なったら、それはもう絶頂に発狂だよね。
 ∧∧
( ‥)まあねえ。
 
 

2011年9月13日火曜日

溺れた人を助けてはいけない

 
 溺れた人を助けてはいけない。どんな言いがかりをつけられるか分かったものではない。
 
   ( ‥)とっ、その人は言ったのだ。
 ∧∧
( ‥)えらい具体的ですよねえ?
 
 
 一体、何があった?
 
   (‥ )ついに答えてくれなくてな。
 ∧∧
( ‥)思い出したくもないんじゃないですか?
 
 確かに、人を助けるものではない。何を言い出すかまったく予期できない。どんな言いがかりをつけてくるか分かったものではない、それは事実だ。
 
 ∧∧
(‥ )こうすべき、ああすべき、そういう
\-   道徳も倫理もあるんですけどね。
 
   (‥ )ルールがあるってことは
       人を信用していないって
       ことでもある。
 
 まあ、そりゃあそうだろう。信用できるものではない。僕らは機械でも工業製品でもない。人間だ。人間は品質の保証という点では機械にまったく劣っている。
 
 品質の保証以前に自由意志を持っているし、時々、ものっすごい馬鹿だったり思い込みが激しい。こんなものをうかつに扱えるわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)相手を見極める時間があれば
    いいんですけどね。
 
    (‥ )人を助ける時は
        それができないから
        危険になるんよな。
 
 逆に言うと、第三者、それも複数の目撃者がいた場合は助けてもかまわない、とも言える。
 
 ∧∧
( ‥)確認してもらえますからね。
 
    (‥ )むしろ社会的ステータスを
         上げるチャンスだ。
 
 人を助けたいのなら、まず周囲に声をかけて自分を誇示すべしということか。
 
 ∧∧
( ‥)いやな人や偽善者になった方が
    選択肢としてはベターということ
    ことですかね?
 
    (‥ )いい人になって恨まれたり
        貶められたり、人生を
        台無しにされるよりは
        ましだろう。
 
 
 

ピンクの象を想像しないでください

 
 ピンクの象を想像しないでください。こう言われるとピンクの象がどうしても脳裏から...
 
 
    ( ‥)ピンクの象が直立し、
        拳法みたいな
        動作で破壊行為してる。
 ∧∧
( ‥)それは象じゃないね。
 
 
    ( ‥)今、巨大なキリンと大バトル中
 ∧∧
( ‥)いや、違うでしょ?
 
 
    (‥ )なにが?
 ∧∧
( ‥)今、あなたの脳内でピンクの象と
    戦っているのはシマウマだ。
 
 
     ( ‥)おかしいな、キリンを想像した
         はずだったんだが。
 ∧∧
( ‥)シマウマさん、歯茎むき出しで
   挑発してるねえ。
 
 
 前腕の蹄が極めて痛そうである。
 
 
 

2011年9月12日月曜日

あるべき姿を手に入れた

 
 気がつくと右目の視界の上に何かちらつく。鏡を見てみると。
 
 
   ( ‥)まぶたに腫れ物があるな。
       なんだこれ?
 ∧∧
( ‥)おできでも吹き出物でも
    ないですね?
 
 皮膚の表面が乾いてめくれかかっている。皮膚科にいったら、まあなんだ、よくある腫れ物だそうだ。傷がついたりかいたりすると出来るものだそうだが。
 
 ∧∧
( ‥)先日、扉を明けた時に大きなガがいて
    鱗粉が右目にどさってかかったでしょ?
    あれではないですかね?
 
    (‥ )そうなのかな?
 
 スズメガの鱗粉ってそういう作用するのか? (ただ、羽ではなく胴体の長く細い毛だったので皮膚に刺さった可能性はあるかもしれぬ)
 
 今は抗生剤入りのガーゼみたいなものを貼付けている。処方されたガーゼ(というか編み目なもの)は乾燥させてはいけないのでラップに包んで冷蔵庫の中。
 
 さて
 
 待合室にテレビがあった。本を読みながら聞いていると、朝の奥様向け(病院にいったのは10:00である)の情報番組に出演した芸人が韓国スターに会いたいから出待ちをするために韓国へいったけども出会えなかった。だけども、スタジオで本人の”プロモ”を見て喜ぶという内容。
 
 ∧∧
( ‥)一応、本人の自己申告って
    形式なんですけどね。
 
    (‥ )さすがに無理があるよなあ。
 
 せめて韓国スター(なのか?)本人のメッセージビデオ(というか動画)ぐらいあったって良かろうに。
 
 その後は韓国の女優なんとかさんの美しさの秘密、なんたらクリームの紹介。
 
 ∧∧
(‥ )...あれが噂に聞く韓流ゴリ押しですか
 
    (‥ )ゴリ押し以前になあ宣伝や
         演出がぐだぐだなんよな。
 
 プロの仕事とは思えない。ありゃあ不愉快に感じる人もいるだろう。確かにうまい人がやれば、宣伝するだけでも大概のものは売れるだろうけども、あれではダメだ。
 
 *注:一応書いておくと、うちにはテレビがないので韓流ゴリ押しってのはこれまで実際に見たことがなかった。
 
 ∧∧
( ‥)演出で視聴者に疑問を抱かせては
    ダメですよねえ。
 
    (‥ )なに?なに?と引き込まないと。
        疑問を抱かせたり、おかしいだろ
        って思わせた瞬間に素人学芸会に
         なっちまう。
 
 楽しませてくれると思ったのに楽しませてくれないと分かった時の人間の怒りや失望はただごとではない。それは憎悪になる。デートが原因でふられるってことは普通にあるよね?
 
 ∧∧
(‥ )でも、これってTBSですよね?
    現在、攻撃されているのは
    フジだと聞きますが。
 
    (‥ )理由はあるんだろうけども
        戦力の一点集中だろ?
 
 砲撃を敵の戦線に一点集中させる。集中砲火に耐えられずにあっさり沈黙する味方を目の当たりにすると、相手の反撃が躊躇される、というやつ。
 
 ∧∧
( ‥)本当はそこでこそ全員、全力で
    総反撃しないといけないの
    ですけどね。
 
    (‥ )誰だって自分が一番かわいいもの。
        次は自分の番だって分かっても
        躊躇するよ。
 
 今すぐ死ぬか、後で死ぬか、どちらかを選べってやつ。
 
 人は死にたくない。
 
 そういえばあったよな。難攻不落の陣地を作ったのだが、戦闘中に一区画が何の損害も出ていないのにあっさり崩壊したって話。
 
 ∧∧
( ‥)兵士一人一人がトーチカみたいな
    堅固な部屋に陣取って敵を
    銃撃していたんですよね。
 
    (‥ )でも誰かが逃げちゃったらしいのな。
 
 いくらトーチカにこもっていても殺す方法なんていくらでもある。もしかしたら敵は銃眼から手榴弾でも放り込むかもしれない。あるいは銃身をつっこまれて撃たれるとか。そんな状況下で1人が逃げる。その隣の部屋にいる兵士からすると、いきなり隣の銃撃が聞こえなくなる。あいつはやられたのか?? という恐怖にかられて逃げ出す。すると隣が、するとその隣の隣が、、、とこういう案配だったらしい。軍団はお互いが見えるようにするべき、ということでもあるらしい。
 
 ∧∧
(‥ )民放もNHKもだんまりと無視を決め込んで
\-   いるそうですが。
 
    (‥ )本当は皆で全力でフジを擁護
        すべきだろうけどもね。
 
 ∧∧
( ‥)無理でしょうね。
 
    (‥ )無理だね、出来ないね。
 
 だって人間だもの。おまけに将軍に率いられた軍団でもない。ただの烏合の衆だ。
 
 ∧∧
(‥ )さりとてお金がないから
\-   演出もろくにできないと。
 
    (‥ )良い演出家はえらい金がかかるらしい
        じゃないか。肥大化して対価がインフレ
        してしまったつけだよなあ。
 
 金がない、面白くない、収入がへる、金がない、ますます面白くない。もはや脱出は不可能。
 
 ∧∧
( ‥)そして果てしなく攻撃の
    理由が出来上がると。
 
    (‥ )究極的には面白くないことが
        原因だからなあ。運命は
        回避できないよねえ。
 
 すべてが予定されたあるべき運命へと収束していく。
 
 ∧∧
( ‥)そして視聴者の皆さんは
    テレビを楽しむ新しい方法を
     手にしたのだと。
 
    (‥ )絶対堅牢に見えた巨大戦艦が
        ぎしぎしきしんでいく。
 
 ある瞬間に圧壊して、装甲板の継ぎ目という継ぎ目がずれ、そこから血液のようにオイルを噴き出したら、それは壮観だろう。
 
 ∧∧
( ‥)テレビ自体が娯楽になったのかも
    しれませんね。
 
    (‥ )テレビは巨大な玩具になりはてた。
        しかもいじくれば反応する。
        テレビは双方向な娯楽を
        実現したんだよ。
 
 ついに彼らはネット時代にふさわしき、あるべき姿を手に入れた。
 
 
    
        
 

赤い流星

 
 散歩から帰る。
 
 ∧∧ もう普通に冬の第三角が見えます
(‥ )
 -( ‥)星座は動くし、夜も長くなったし
     もう冬が見えるな。
 
 西の空にはほぼ直立する形で白鳥座が沈みかかっていた。白鳥座は十字形の星座。クリスマスには宵の西空に十字架のようにかかるので、西欧では人気があったという話を聞いたことがある(本当かどうかは知らない)。
 
 帰り際、流星が流れた。北極星の方角から双子座と火星をかすめるようにゆっくりと明るく飛んだ。色は赤だった。
 
 さて
 
 ふと、思った。
        
   (‥ )若者向けの雑誌ってさ
       もはや言葉の矛盾じゃね?
 ∧∧
( ‥)まあねえ。
 
 そうだ、これまで雑誌という雑多で適当なコンテンツでさえ売れていたのであった。
 
 ∧∧
( ‥)今から考えると、皆の要求につけこんで
    ずいぶんと暴利をむさぼっていたのじゃ
    ありませんかね?
 
    (‥ )まあ需要があったのでね。
 
 だが、それももう終わりだ。
 
 
    
 
 

波がくるってことかい?

 
 一仕事終えた。データを相手に送る。
  
 水戸黄門が打ち切りになる、とは聞いたが、検索で見る限りは視聴率の低下だという。
 
   (‥ )やれやれ、若い世代はネットに食われ
       ああいう古くさいコンテンツも
       老人たちが消費しないとなると
       ははっ、メディアも出版業も
       いよいよ終わりだなあ。
 ∧∧
( ‥)それを取引先の納品メールに
    書いてどうするんですか??
    それも若い世代はあきらめて老人を
    狙ったらいかが? とあなたが
    言った相手に。
 
 いやあ、だって、生き延びるってつまんねーじゃん。もちっと面白いことやろうぜー。
 
 ∧∧
(‥ )なんかキャストを若い子にするとか
\-   色々と生き残りをはかっていた
     みたいですけどねえ。
 
    (‥ )それが逆に老人離れをまねいたのか
        もともとなかった未来を速く
         失っただけなのか。
         まあ、どうでもいいね。
 
 ∧∧
( ‥)本もおしまいですか。
 
    (‥ )タンブラーをなんとなく見てしまう
        あの感覚が、整理の時に雑誌に見入る
        のと同じもので、タンブラーの増加が
        これから本格的になるとした場合、
        ネットの影響はこれからが本番かもね。
 
 波がくるってことかい? 老人もコンテンツを消費せず、若者には本よりもっと良いものがある世界。
 
 ∧∧
( ‥)...ついに滅びの時が訪れますか。
 
    (‥ )おう、いいねえ、
        受けて立とうじゃねえか。
 
 ぞくぞくするじゃんよ。
  
 さて、もう一仕事ある。その前に散歩へいこう。
 
 

2011年9月11日日曜日

常識が変わるというスリル

 
 *の続き
 
   
:学説は提案、議論、反論、受容、そしてコンセンサスを得てから一般に普及してくることが多い。私たちが普及書で読む””最新の学説”はしばしば30年は前の学説であったりするので、最新の学説の結果がどうであるのかを知りたい場合は論文を読むべき。

:しかし、科学にはそれぞれのジャンルで基準やルールが、いわば物差しがある。それを把握しないで学説を読んだり、あまつさえ評価したり紹介するのはきわめて危険。それは自殺行為
 
:たとえば他の研究者を納得させようとする前に、一般人を納得させてしまえと場外でルール無用に吹聴し始める人がいる。やはり議論の正当な場である学術誌や学会の動向を把握するべき。
 
 ∧∧
( ‥)それでもなお、
    落とし穴がまってますよね。
 
    (‥ )いわゆるパラダイムシフトが起こる
        あるいは起こっている時な。

 パラダイムシフトの時は物差しの基準それ自体が問題になって科学者が熾烈な争いをしているので、極めて危険。素人がうかつに立ち入ると死ぬ可能性があるし、科学者も死んでいる。
 
 ∧∧
( ‥)物差しそれ自体の正当性が
   かかっているだけに
   物差しで殴り合いしてますからね。
 
    ( ‥)さいわい、今までそんな場面に
        出くわしたことはないんだけどねえ。
 
 実際、あれ? この聞き慣れない説は具体的にどうなっているんだろう? と調べ始めたら、実は30年とか20年あまり前にパラダイムシフトが起こって激烈な大戦争の後に勝利をおさめた説だったことがあった。
 
 ∧∧
( ‥)北村くんに僕は反対しよーかなー
    とか言っていたライターさん
    いましたよね。
 
    (‥ )オレに勝てるわけないだろ
        って言っておいたけども。
 
 もちろんこれは言葉通りの意味ではないし、正しい言い様でもない。正確に言うと、

 あなたが組しようとしている側はとっくの昔に敗北しましたよ
 
 という意味。実際、古戦場を見学するとかつて使用された武器がごろごろ転がっていて、これを使えば良いだけの話。別にどうということもない。
 
 ∧∧
( ‥)歴史をなぞるだけですからね。
 
    ( ‥)あんたがやろうとしていることは
        ”すでに起こったこと”なのだ。
        そういうこっちゃな。
 
 知らない人間が安易に首を突っ込むことが危険なのはどんな世界でも同じだ。
  
 ∧∧
( ‥)でも、これは逆にいうと
   極めて恐ろしいことですよね。
 
    (‥ )次にパラダイムシフトが起きる時、
        自分は生き残れるのか? という
        問題でね。
 
 ああ、フェデューシア教授を見よ。ほんのひと世代前には鳥の進化のエキスパートだったのに、今では見る影も無い。
 
 ∧∧
( ‥)わずか10年、20年で
    すべてを失いますから。
 
    ( ‥)例の、性淘汰? そんなものないよ
        カワリサンコウチョウを見て
         ごらんよって話もな→*
 
 ああ、そうだ、どちらの陣営に組みするか、見誤ると手ひどい敗北が待っている。既存の物差しが通用しないのだから、物差しの評価それ自体を評価しなければならぬ。
 
 そして次に起こるのはどこでいつだ? 
 
    (‥ )なかなかスリルがあるよな。
 ∧∧
( ‥)そうですねえ。
 
 
 
 

場外吹聴は認めるべきではないと思う

 
 の続き*
 
  
   ( ‥)そうだなあ、つまるところ
     -□ 目新しい仮説を紹介するのなら
       ちゃんと物差しやルールを
       把握しろってことなんだが。
 ∧∧
( ‥)まあ、新しい、面白いってだけで
    紹介しちゃう人もいますからね。
 
 どんな人でもミスはするけども、しかしだ、物差しを把握しないまま「これ面白い」とまだ支持もコンセンサスも得られていない(むしろ否定的にしか評価されていない)仮説を率先して紹介してしまうことは、いささか無責任じゃねえ?
 
 ∧∧
( ‥)でもあれでしょ? 
   サイエンスライターとか
   ジャーナリズムってのは
   本来、そういう無責任で経済原理
   それだけで動くものなんでしょ。
 
    (‥ )じゃああれだ。
 
 
 ちょっとね、馬鹿っぽくねえ?
 
 ∧∧
( ‥)馬鹿っぽいかは知りませんけど
    ルールや状況を把握しないで
    判断して紹介しちゃうのは
    うかつでしょうね。
 
    (‥ )科学ってのはルールがある
        殺し合いだから、ルールを
        知らずに試合を語るべきでは
        ないだろう。
 
 困ったことに、科学者の中でもルールの範囲外に出てふかしやほらを吹き始める連中がいて、なんでこんなのが査読を通ったの? とか、査読のない雑誌に投稿したり、あまつさえ科学雑誌(学術誌ではない)に記事を書いて自説を吹聴したり、自著を書いてふかしを広めようとする。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、ありがちですよね
 
   ( ‥)チャタジーさんもなあ
     -□ ポストスクス、プロトアヴィス
       ときて今度はシヴァクレーター
       だもんな、そろそろいい加減に
       してほしいのだけどもね。
 
 それを安易に画期的な学説と紹介する人にも困ったもんだけども(洋の東西を問わずにいる)。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、気持ちは分かりますけどね。
 
   (‥ )ジャーナリズムはネタに
       飢えているからなあ。

 しかしだ、場外乱闘はまだしも、場外で吹聴するのを真に受けるのはいかがなものか?
 
 続く*

 
 
 

ちゃんと選んだかい?

 
 *の続き
 
 ∧∧
(‥ )でもあれですよね、natureや
\-   scienceに目新しい論文が載って
     それに目をつけたライターさん
      とかが流布させるってことも
       あるのですよねえ。
 
   (‥ )それは前の話とは逆で
       不確定な未来に手を出した
        そういう事例だよね。
 
 そもそも目新しい話、独自な仮説、というのは実のところ珍しいものでもなんでもなくて、絶えず出現している。
 
 ∧∧
( ‥)単純にほとんど全部死滅するって
    だけでね。
 
   ( ‥)だからニュース以上の価値は
       ないんよな。そして
       議論の最先端では矛盾のない思いつき
       新しい提案、対立する2つの仮説に
       基づいた異なる解釈、色々なものが
       ある。
 
 物事は物事だし、現象は現象。それが例えひとつで、あるいは一種類であっても、しかしそれを解釈する、説明する方法は複数あるのが当たり前。
 
 ∧∧
( ‥)異なる理論が2つあれば
    異なる解釈をした対立する複数の
    論文がぞろぞろ出てきますから。
 
   (‥ )そういう時にさ、サイエンスライターとか
       自称している素人があっ、これ、正しそう
       とか言って”勝手”に論文をチョイスして
        取り上げるのって危険なんよな。
 
 ”勝手に”

 こういうと権威主義だとか言論の自由がとかメディアリテラシーだのたわ言を言う人がいるのだけども、これはようするにこう。
 
 存在する複数の対立仮説から、現時点で最良と見なされるものをチョイスするにはなんらかの基準が必要で、これが最良であるという主張の妥当性は、その基準の妥当性そのものにかかっている。
 
 ようするに、正しい物差しがないと計測できないし、正しい計測には正しい物差しがないといけない。いくらこの物差しは正確ですとオレ様申告しても、なんらかの基準でその物差しが正しいことを論証しないと意味ないよ? ということ。

 *例えばの話、いくらメディアリテラシーとかいっても、その結論が妥当であるにはチョイスの基準、解析と比較の基準が妥当でなければいけない。メディアリテラシーという単語はこのことを説明していない。ようするにこの言葉、ていのいいごまかしだ(実際、この単語は間抜けの隠れ蓑によく使われていないか?)。
 
 ∧∧
(‥ )よく、「これは整合性がある」とか
\-  「矛盾が無い」「全部説明できる」とか
    それを基準にして選ぶ人いますよね。
 
   (‥ )整合性がない、矛盾がない。そんな
       仮説はひとそろいのデータから
       いくらでも導けるから意味ないよね。
 
 特に、全部説明できる、というのはチョイスの基準として最悪。
 
 ∧∧
( ‥)全部説明できる、の説明できている
   そのすべての中には
 
    (‥ )ありがちだけど、間違っているものも
        含まれているんだよな。
 
 全部説明できる、はまずい。致命的にまずい。おそらく間違っているものまで説明”できて”しまっている。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、妥当な仮説を
    チョイスする基準をまず検討してから
    論文は選んだ方がよくね、そういう
    話ですね。
 
    (‥ )状況の把握も大事だよな。
        戦況の把握というかね。
 
 ”現在”の論文や学説を紹介するというのは現在進行中の戦況報告でもある。ちゃんと勝っている方を選んだのだろうな? という問いは絶えずなげかけられる。
 
 続く*
 
    
     

2011年9月10日土曜日

これぞ僕らが出来るタイムトラベル

 
 ∧∧
( ‥)ようするに?
 
   ( ‥)そうねえ。僕らの知識レベルは
       せいぜい19世紀ってことだね。 
 
:不利な変異は淘汰で消滅するだけなので、変異が自然淘汰で累積するという進化論は間違いである→メンデル遺伝を忘れている
:ヤギは遺伝子が頑健なので近親交配しても変異が生じない→遺伝型と表現型の区別がついていない、やっぱりメンデル遺伝を忘れている
:隕石衝突でクレーターが出来て穴が開くとマグマがどっかーん→理屈としては100年以上前の考え(地殻の下はマグマになっているんじゃね? という考えは100年前に否定された)
:マントルは対流しているから液体だ→レオロジーを知らない
:チェルノブイリ事故後には放射性元素を分解する生物が現れた→原子の構造と電子/原子核が持つエネルギーや作用の区別がついていない
 
 ∧∧
( ‥)まあ、たしかに知識のレベルは
    19世紀程度っぽいですね。
 
    (‥ )知識レベルは19世紀、
     □- 喜んで読む最新の普及書とやらは
       30年は前のもの。
       僕らを取り巻く常識、知識は
       絶望的に古いよなあ。
 
 こんな状況で地学だ、地震だ原発だ科学だ技術だ進化だのを説明しなければいかんわけで、まあこれで何も起こらない方がどうかしている。
 
 *普及書は30年前→私たちが最新の知識だと思い込んで読む本は、大概の場合、まず最初に提案があり、対立と議論があり、受容があり、研究者のコンセンサスが得られて、それから研究者が、あるいは聞きつけたライターが書くものなので、実のところ、その知識は30年は昔のものだったりする、ということ。
 
 逆にいうと、もし聞き慣れない理論の真偽を確かめたい場合は、理論の魅力に舞い上がる前に教科書と論文を見た方がいい。30年のタイムラグがあるということは、論文を幾つか読んで現在の動向をつかめば、それは30年分の結果を確認できる、ということでもある。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、あれですよね、普及書から
    論文に目を通すのはいわば
    タイムトラベルですよね。
 
    (‥ )僕らは過去人。過去から
        現代に追いつく、
        そういう意味での
        タイムマシンだけどね。
 
 だが、これがタイムマシンであることに変わりはない。この論争の行方やいかに? ああ、それはね、調べれば分かる。確かに現在よりも先にいけないが、それでも時間跳躍の効果は大きい。
 
 そういえば先日、グールドやエルドリッジの断続平衡説は今、はやりの理論である、というネットの書き込みを見て、のけぞった。
 
 ∧∧
( ‥)....現在にやってきたら
    どう思うでしょうかね。
 
    (‥ )知らない方がいいんじゃね?
 
 確かに、タイムトラベルの恐ろしさは自分の未来が分かってしまうことなのであった。
 
 続く*
 

それはおかしな太陽系だった

 
 *の続き。なんとなく時間を見てシミュレーターで遊んでみる。
 
 ∧∧
(‥ )ガスジャイアントが出来ましたね
\-
    (‥ )今のところ太陽系のことを
        念頭に入れて遊んでいるので
        恒星のサイズは標準、
        ガスと円盤の寿命が長いと
        まあ、できるみたいなんだが。
 
 だんだんと成長して、重さが地球の10倍を越えたあたりからガスをかき集め始め、重さが15倍あたりになったところから、わっと大きくなる。
 
 ∧∧
( ‥)でも、ガスや他の惑星の作用で
  -□ 惑星が中心星に向かって
    落下しないって前提なんですよね。
 
   (‥ )なんかその前提で条件次第では
       なんとなく太陽系に似た世界が
       できるっぽいのだけども。
 
 実際、地球とほぼ同じ惑星(その名はタマカズラ624615)ができたし、色々試すとかなり大きな氷惑星やガスジャイアントができる。
 
 ∧∧
( ‥)でも、これ、太陽系じゃ
  -/ ないですよねえ。
 
   (‥ )水星や火星みたいなちいちゃな惑星が
       太陽系の内側になかなか出来ないんよな。
 
 太陽にえらい近い場所に小さなのが出来たのと、3天文単位ぐらい離れた場所に小さい岩石惑星が一度出来た以外は、金星か地球サイズ、あるいはそれを凌駕する岩石惑星が出来てくる(地球の質量に対して1.4~1.9倍)。それは魅力的な異世界だけども、地球人からすれば異形の世界、
 
 ∧∧
(‥ )出来上がる氷惑星も大きいけれど
\-   質量で言うと、天王星、海王星の
     半分ぐらいですよね。
 
   (‥ )時々、ガスジャイアントが出来るけども
       土星サイズで、狭い領域でしか
       生成しないっぽいんよな。
 
 それでも、一番大きなガスジャイアントは地球の256倍の質量を持っていた。でもどの氷惑星もガスジャイアントも木星よりも内側を回っている。木星そのものと言えるようなガスジャイアントは設定を変えれば作れるが、その太陽系はどうもますます異形な世界になるっぽい(地球の数倍サイズの岩石惑星が普通に出来る)。
 
 ∧∧
( ‥)僕らの太陽系はどうやって
    作ればいいんでしょうねえ??
 
   (‥ )いや、分からん。
 
 そのうち論文を読むにしても、惑星シミュレーションってなかなか難しいのね。
 
  続く→*
 
 

2011年9月9日金曜日

あなたは説明だけでなく、予測に成功したか?

 
 例えばの話、なんでこいつらはこんなに馬鹿なのだ? と思ったら。
 
   (‥ )自分や他人や誰かが”馬鹿だ”と
       評価しているその人の動態を
       記述できる理論を作ればいい。
 ∧∧
( ‥)でも、その動態を記述できました、
    説明できました、
    だけではだめですよね。
 
 馬鹿だから馬鹿なのだ。これは説明にはなっているが、その馬鹿さんとやらが次に何をするのかこれでは予測できない。
 
 ∧∧
( ‥)天気は神様が変えているのです。
 
   (‥ )天候現象を説明できるが、
       明日の天気を予測はできない。
       役に立たない。
 
 記述し、予測できるシンプルな理論を作って、なおかつ検証するべし。
 
 馬鹿と呼ばれた人が本当に支離滅裂だから予測できない。そういうことはこの世ではありうる。しかし、実は馬鹿だと呼んでいるその人こそが馬鹿だから予測できないのかもしれない。馬鹿の行動を記述できないのは賢いとは言えないわけで、では、賢いとは言えない人が言う馬鹿とやらは一体なんだろうか?
 
 

疑うけれども調べない、でも分かりたい

       
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
   ( ‥)そうねえ、難しい専門用語だからそれを
       感覚的に分かりやすい言葉に、
       あるいは直感的に分かりやすい
       ”状況”に直すってのはダメだな。
 
 無味乾燥な言葉に直した方がよい。
 
 ∧∧
(‥ )直感的に分かりやすい言葉に
\-  翻訳して意見を述べるのはディベートの
    いろはかもしれませんけどね。
 
   (‥ )心理的に認識的に受け入れやすくした
       ってだけだから、それはむしろ
       詭弁のいろはだと思う。
 
 物事を人間関係になぞらえたり、物事の人間関係のみを抽出するのは、その物事の妥当な把握からほど遠い。
 
 なんとまあ、みなさん、分かりたくて分かりたくてしょうがないらしい。
 
 ∧∧
( ‥)まあそりゃあそうでしょう。
 
   (‥ )でも困ったことに調べる人、
       少ないのよね。分かりたい、
       でも調べない、手っ取り早く
       答えを知りたい。
       そういうことしてると容易に
       つけ込まれるっぺや。
 
 疑うけれども調べない、でも分かりたい。これは投資をしないで利益を得たいということで、行動としては一見するとベストなのだが、実は最悪の選択肢。
 
 ∧∧
( ‥)ただほど高いものは
 
    (‥ )ないんよな。
 
 調べもしない時に、分かりやすい言葉を聞いたらちょーっと落ち着こう。それ、あまりにタダ過ぎないか? 理解する時、脳が消費するカロリーすらいらないというのはどう考えても怪しすぎる。
 
 

あの人たちはお引っ越しをしたということですか

 
 一仕事終えた。寝る。
 
 ∧∧
( ‥)でもその前にシミュレーションで
     遊んでみるわけですか。
 
    ( ‥)条件が標準のもとで惑星を
      -/ 作る。金星や地球、火星の
         ような惑星はできるのだよな。
 
 というか、火星サイズの惑星が主に出来て、たまに、がんっ、とぶつかると地球/金星サイズのものができる。
 
 ∧∧
( ‥)水星みたいな惑星もできるけど
    かなりな距離を落下してますね。
 
    (‥ )あの惑星は外側から移動してきたって
        ことになるのかね?
 
 地球も金星も水星もみんなお引っ越しをした、そういうことだろか?
 
 ∧∧
(‥ )火星さんだけ、まんまな
\-   感じなんですよね。
 
    (‥ )落下して暖かいゾーンにうまい具合
        きてくれたら生物のいる星になって
        いたのかねえ?
 
 地球よりも内側へ落ちたら、温室効果ガスがさほどなくてもなんとかなったろうか? 今のところ、熱すぎる火星サイズ惑星とかはできた。
 
 それにしても問題なのは氷惑星やガスジャイアントがちーともできないってことで。
 
 ∧∧
(‥ )条件を変えると氷惑星は
\-   できるんですけどねえ。
 
    (‥ )でも、なんか海王星や天王星とは
        違うんよな。ちっちゃいんよね。
 
 太陽系って、どうなっているの? 
 
 まずは標準で、と思いつつ、遊び半分に条件をいじって作ってみたら、地球の30倍の質量を持つ岩石惑星が出来てびびった。
 
 

トコナツ042530

 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
   ( ‥)こういうサイトがあるのだが。
     -/ →*
       →*
 
 惑星生成シミュレーター。惑星科学のおけるシミュレーションの簡易版、というか。
 
 やってみると
 
 ∧∧
(‥ )なんか....小天体がよく出来るし
\-   地球のような星や巨大ガス惑星が
     できませんねえ。
 
    (‥ )さっき条件をすべて標準でスタートして
        最終的に0.96天文単位のところに
        質量にして地球の0.8倍の岩石惑星が
        できたよ。
 
 どうも最後の最後で他の天体と衝突して地球サイズになったっぽい(確率的なイベントですよねえこれ)。惑星の温度はマイナス22度。たぶん、熱の吸収と放出が均衡する時に得られる温度のことなので、温室効果ガス、二酸化炭素と水蒸気があれば地球のような星になるだろう。そこそこ大きいので、火星のように火山活動が停止して、温室効果が減少、惑星全体が凍りつく、ということはたぶんなさそうだ。
 
 それにしても
 
 ∧∧
( ‥)惑星、落ちますねえ。
\-
    (‥ )話で聞くあれね、ガスとの相互作用で
        運動エネルギーを失って軌道が太陽に
        近づいちゃうのな。
 
 そして落下する。標準の条件で地球の位置に惑星を作っても普通に落ちて呑み込まれてしまう。
 
 ∧∧
(‥ )惑星の材料を多くした条件だと
\-  5天文単位(木星の軌道)からでも
    落下しますね。
 
    (‥ )たった150万年で落下しちゃうんだもの
        強烈だよね。
 
 ちなみに、ガス円盤の内部に空隙が”ない”という設定でシミュレーションしているので落下となる。これが”ある”と設定すると落下はとまり、かわりに太陽のごく近距離をめぐる高温で地球よりも大きな岩石惑星が誕生する。
 
 ∧∧
( ‥)お話にはさらなるヒントが
\-   あるのでしょうか?
 
    (‥ )なかなかね、手強いね。
 
 それにしてもこんなに惑星を作るのが難しいとは。
 
 続く→*
 
 
 

2011年9月8日木曜日

その信号は正確な信号か?

 
 *の続き
 
 ∧∧
( ‥)生物にはあえて不利になるものを
    身につけ、それを誇示することで
    己の優秀さをアピールする場合がある
 
    (‥ )ハンディキャップ理論。
        ようするにキャバクラにくる
         客の質と財産を推し量るには
         服装、装身具、身につけたものを
          見ればよい。
 
 あえて重荷を背負えば、優秀でないものと優秀なものとを区別できる。
 
 ・・・会社の無駄な残業ってそういうことか?
 
 ∧∧
( ‥)必然の残業もあるんですけどね
 
    ( ‥)おいちゃんのような自営業でさえ
        そういうことはあるからな。
 
 だけどもそうねえ、ほんの一時だけ会社勤めした時、無駄な残業っていうか、付き合い残業みたいのあったよな。
 
 ∧∧
( ‥)ハンディキャップ?
 
    (‥ )いかに会社に貢献できるか、
       いかに自分がすぐれた社員であるかを
       アピールするっていうかね。
 
 残業しても残業代が出ない奴に限ってそれをやりたがるのは、まあそういう側面もあるってことなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)問題はその無駄が正直な信号なのか
    どうなのかってことですよね?
 
    ( ‥)ハンディキャップ理論はその無駄が、
        無駄を身につけた個体の能力を
        正確に示していることが
        条件なんよな。
 
 例えば何種類かの鳥は、羽毛が紫外線をよく反射することが分かっている。鳥は紫外線も見えているので、それでオスの能力を判定する場合があるらしい。
 
 ∧∧
( ‥)冬越ししても羽がぴかぴかの
    オスはどんなオス?
 
    (‥ )餌の少ない冬でもちゃんと
        ご飯を見つけて、しかも身繕いを
        きっちりできる余裕を持てるオスだ。
 
 野外の現場できれいな服装であらわれたら、すかした奴、で終わりだが。全員がきれいな身なりでスタートして翌年の春になれば、きれいなままのやつと、みすぼらしくなった奴と違いが出てくる。そういう時の、きれいな服装であらわれた、は、すかした奴ではなく、すぐれた奴だ。
 
 まあ、ようするにそういう理屈らしいのである(寄生虫がついていないオスほどきれい、ということもある)。
 
 ∧∧
( ‥)問題は付き合い残業が果たして優秀さの
    現れなのか? ってことですね。
 
    (‥ )違うよねえ?
 
 あれかもしれない。昔は会社が個人の面倒を見るのが当たり前だった。だとすると会社に忠誠を示すには、無駄な時間を会社のために消費する、そうでもするしかなかったかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)差し出すものがそれしかなかったと。
 
    ( ‥)右肩上がり、エスカレーター式の
        世界ではな、あたらしく道を
        開くことはリスクでしかないんだ。
 
 自主的に能率良く仕事をすることが評価されることは、実はあまりなかったらしい。皆が消極的で、実際、この会社じゃそんなことしない、という上司の拒否と否定は、自分がコストとリスクを負うことを回避する言い訳であったりする。
 
 ∧∧
( ‥)でっ、今でもその時の
   気分が抜けない人たちがいると。
 
    (‥ )終身雇用が崩壊して、そういうことを
        する条件が崩壊しているのに
        習慣として残っている
        らしいのよね。
 
 まあ、人は習慣の生き物で、なかなか是正が効かない。
 
 しかし、偽りの信号を見てばかりいると、時に死ぬ場合がある。
 
 その信号、それは正確な信号か?
 
 
 

ミドリツバメ

 
 ようやく夜が明けてきた。
 
 ∧∧
(‥ )夜が長くなりました。
 
   (‥ )気温も涼しく、秋だね。
 
 さっきはギラギラ輝くシリウスを見ていた。

 さて
 
 ミドリツバメは抜いてしまおうかと思う。
 
 ∧∧
( ‥)なぜに?
 
   ( ‥)ツバメとちょっと被るのよ
     -□
 
 ミドリツバメ→tree swallow - Google 検索
 
 英語ではtree swallow 木のツバメ。北アメリカの北部で子育てをするツバメで、背中が金属光沢を示す緑。
 
 ∧∧
(‥ )つがい外婚が多い鳥なのですね
\-
   (‥ )子供向きの本でそれを説明するのも
       つらくてねえ。
 
 つがい外婚。ようするに夫婦以外で子供を作る、つまり人間でいう浮気に相当すると言える。あまりにその割合が多いので、兄弟姉妹に父親が違うものが混ざっていることは普通、というか当たり前。
 
 ∧∧
( ‥)そしてミドリツバメの美しい緑は
    美しいオスほどもてる(子孫を残せる)
    性淘汰の結果であると。
 
   (‥ )そしてハンディキャップらしいの
       だよな。
 
 ハンディキャップ理論。性淘汰の原動力を説明した理論、と言えば良いか。例えば、
 
 オスの質を見分けるにはどうすれば良い? 
 
 ∧∧
( ‥)それには、無駄で、むしろ
    オスを不利にするような特徴を
    こそ注目すれば判断できる。
 
    (‥ )キャバクラにくるお客で
        本物の金持ちと無理してやってくる
        客を見分けるにはどうすれば良いか?
 
 無駄な部分、男にとってむしろデメリットになる部分、重荷になる部分を見ればよい。
 
 ∧∧
( ‥)大金はたいて何度も
   店にきているけども
   いつも手入れの行き届いた身なりで
   品の良い品で体を飾っている。
 
    (‥ )借金してでもキャバクラ通いする
        客は、まあバレるよな。
 
 無駄な部分、むしろ重荷になる無駄な装飾、飾り、これを背負えぬオスは質が低い。
 
 このような場合、メスが派手なオスを好むことはメスにとっても有利(子孫はその優秀さを受け継ぐから)となり、性選択で進化が進む。言い換えると、この場合、オスの装飾は”不利”に働くからこそ価値がある、そういうことになる(これに対してむしろ単純な流行に近いランナウェイという状況もある)。
 
 ∧∧
( ‥)ミドリツバメはオスの方がきれいで
  -□ 頑強で健康なオスほどきれい
    みたいですね。
 
    (‥ )まあ、そういうことなわけだ。
 
 でっ、この話は続く→*
 
 

2011年9月7日水曜日

悠長なことはしていられない

 
 人を叩いて伸ばす。
 
 ∧∧
( ‥)叩いてつぶれた死屍累々を
    考えた時、なんと評したものですか。
 
   ( ‥)叩く必要なんかない。
     -□
 
 毒を撒けばいい。生き残った奴が耐性を持っている奴だ。
 
 ∧∧
( ‥)特性を発見するにはそれで良いと。
 
   (‥ )叩くなんて、そんな悠長なこと
       やってられないだろう?
 
 叩くだの伸ばすだの育てるだの、ずいぶん余裕があるんだな、おい。
 
 

その栄光の角は、まっとうでない証かもしれない

 
 でっ、さらに*の続き
 
 ∧∧
( ‥)ようするに
 
    ( ‥)物書きの仕事ってのは知識の普及
        だと思い込んでいる人もいるけど
        そうじゃないんだよね。
 
 むしろ知識の格差拡大が仕事、あるいはそれが結果。
 
 ∧∧
( ‥)しかも困ったことに。
 
    (‥ )格差が拡大された知識、ある人々に
        累積した知識が妥当かどうか正しいか
        どうか、知識そのものはその問いに
        答えてくれないというね。
 
 知の巨人、って言葉があるが、それは食い過ぎたデブと言っているのとあまり変わらない(一般的には肯定的にとらえられている単語だけど、とてもまっとうな言葉とは思えない)。
 
 ∧∧
( ‥)覚えるだけではだめ。
    でも知を体系づけても
    それだけではやはり何の保証にも
    なりませんよね?
 
    (‥ )まあ、すてきで立派な角。
        と文学仲間が肯定的に評価して
        くれても、研究者からすれば
        ああ、あの知識であんなものを
        作るって構造が狂ってる証拠
        だよねと評価される場合もある。
 
 取り込んだ知識から立派なもの作る。
 
 オレにはできない、すてき、と言われることもある。
 
 それは評価する人からすれば新陳代謝が優秀である証だ。
 
 だがしかし、
 
 そこからはそんなものが導けないことが分かっている人間からすると、その栄光の角は知識を処理する回路が正常に動作していない(頭が壊れている)アピールにしか見えない。
 
 ∧∧
( ‥)まあそうやってさらに
    格差が広まるわけですわ。
 
    ( ‥)これが人間の動態。
      -□ サイエンスライターだの
        物書きだのの実体でね。
 
 まあ、やむを得ない。僕らは機械ではないし、優秀さは保証されていない。そしていつも思うのだが、研究者だって正しいとは限らないでしょう?? と大声で言い立てるやつに限って、まっとうでない研究者のふかしを頭から信じ込むのは奇妙と言えば奇妙だし、必然と言えば必然なのかもしれぬ。
 
 

分かっていない部分から分かることがある

 
 *の続き。
 
 ∧∧
( ‥)前、自然選択説が間違っている
    というネットの書き込みを見て
    話題にしたことがありました
    →*
 
    ( ‥)先日はヤギは遺伝子が頑強なので
        不利な突然変異が近親交配でも
        生じないし、だから無人島で
        増えるって書き込みを見つけた。
 
 これも間違いなんだけども、しかし、ここから分かることがある。

:変異は変異が現れたその時に現れたと思い込んでいる
:人間でも動物でも植物でも膨大な変異をもともと抱え込んでいることを知らない/あるいは意識していない

 ∧∧
( ‥)つまり
 
    (‥ )ダーウィンとか、初期の
        進化学者が頭を悩まし、
        思索をさまよわせた過程や
        動機や方向性がたぶん、より
        理解しやすくなると思う。
 
 今の私たちの一般的な理解を仮説とする(ただしすでに間違っていることが分かった仮説である)。それを通してみることで、過去の人が行った奇妙な(現代の妥当な仮説を通してみると正直意味不明に見える)行動がたぶん、分かりやすくなる。
 
 ∧∧
( ‥)現在の間違いは知識が既知でなかった
    過去を知る窓になるのだと。
 
    (‥ )そういう窓を通した時に
        当時、その個人がベストを尽くしたか
        実はそうではなかったかが
        評価されるべきだと思う。
 
 どうもダーウィンはベストを尽くしたが、ウォレスは正直、疑問だ(ベターではあったとは思う)。
 
 ∧∧
( ‥)そしてシヴァクレーターの
    一件ですか。
 
    ( ‥)これもここから分かることが
        あるな。
 
:マントルを液体だと思っている
:固体でも流れるということを知らない(レオロジーを見よ)
:地球のマグマは岩石の温度が融点を越えることで出来ていると思っている
:かんらん岩、玄武岩、花崗岩、これらの組成や密度、由来、元素の分別、性質の違いを把握していない
 
 ∧∧
( ‥)ようするに
 
    (‥ )地球の振る舞いも火山の振る舞いも
        地震のメカニズムもまったく
        理解できない
        そういうことになるだろうな。
 
 たぶん、この視点は100年以上前の地質学の挙動を知ることには使えるだろう。ただ、現在の地質学やその業績を把握するためにはまったく使えないし、日本でこれほど火山と地震が多いのに、朝鮮半島などではそれが事実上ない(例外はあるが)、というありきたりな現実を説明できない。
 
 

2011年9月6日火曜日

いずれ火山と火成岩の話をしよう

 
 なんかネットでシヴァクレーターの話を見た。どういうわけかあの手のぶっとび話は受けるらしく、思い出したようにリバイバルしてくる。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、以前もこのblogで
    話題にしましたけどね。
 
    (‥ )巨大隕石衝突でマントル露出で
        マグマどろどろ火山がどっかーん
        とかリフトジャンプとか軽くいって
        くれるぜまったく。

 マントルは固体だし、通常、あの温度では岩石は融けないしマグマも発生しない。
 
 ∧∧
( ‥)マントルの一部が融けてマグマが
    出来るのは水の作用ですからね。
 
    ( ‥)水のためにケイ素と酸素の
        結合が切れる。融点が数百度も
        下がる。
 
 そもそも火山が海溝に沿って分布する理由がここにある。地球深部に落下するプレートが含水鉱物の形で水をマントルに供給するので、一部高温のマントルが融ける。それでマグマが出来るということ。「沈み込み帯のマグマ学」とか色々そういうことを説明した本はあるので、調べたい人は見れば良い。
 
 ∧∧
( ‥)後は海嶺のように地球深部のマントルが
    高い温度を保って上昇して一部が
    減圧で融ける場合ですね。
 
    (‥ )まあ、知ったかぶりっこな奴が
        クレーターでマントルが露出すれば
        減圧でマグマが出来るって言っていたが。

 そうかあ? お前、ソリダスとかの曲線やクレーターの掘削深度をちゃんと見たか? 見てないだろ? 教科書読めよ、融けねえよ(それでも主張したいんだったらクレーターと火山活動の事例をもってきな)。
 
 ∧∧
( ‥)まあねえ。
 
    ( ‥)調べないで思い込みで
      -□ 語る人や納得する人
        多いからねえ。
 
 そういえば先日、こんな話を聞いた。漫画ワンピース。あれで炎の能力者がマグマの能力者に負けたことに、一部から異論が出たのだとか。
 
 ∧∧
( ‥)マグマって1200度程度しか
    ないのに炎に勝てるのおかしい
    そういう疑問ですね。
 
    (‥ )多分、あれだよね。熱容量とか
        比熱のことじゃないの?
 
 炎であぶっても岩石は融けない。岩石が吸収して持てる熱はそりゃあ大変なもんで、その恐ろしさたるや炎の比ではない。灼熱のマグマはすべてを燃やし、焼く。その力は圧倒的。だから炎よりマグマの方が強い。そういうイメージなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)実際、マグマですらない
    もっと温度の低い火砕流でさえ
    圧倒的な破壊力
    もってますからね。
 
    (‥ )数秒で家が融けるようにくずれた、とか
        倒れた人を救うため、堆積した
        火山灰に触れたら、一瞬で皮がむけた
        とかね。
 
 あまり書く気にはなれない聞くだにおぞましい話もあって、火山の恐ろしさがよく分かる。
 
 しかしここでふと思う。
 
 ∧∧
( ‥)なんでもワンピースには
    すべての水分を奪って
    風化させる砂の能力者が
    いるそうじゃないですか。
 
    (‥ )マグマは水で融点が下がって
        融けているだけの岩石なんよな。
 
 するとあれかい? マグマの能力者から水を奪ったら、熱いだけで体が岩石に戻り、さらには風化しちまうのかい?
 
 ∧∧
( ‥)つまりスナスナの実は
    マグマグの実に勝てると。
 
    (‥ )マグマじゃ砂(風化に強い石英)
        は融かせないだろうしな。
 
 もちろん、ストーリー上そんな展開にはならないに違いない。岩石を融かして穴をあけてでも地下を自力で移動できる、岩石の融点よりはるかに温度の高い何か、それが僕らが心理的に連想する”マグマ”ってやつである。
 
 *岩石が氷ならマグマはお湯というイメージで皆が考えているということ。実際には、氷が岩石だとすると、そこにある種の化合物(例えば塩か?)を加えることで、氷点下であるにも関わらず液体状態になっている水がマグマだと言えば多分、現実に近い。しかしストーリーは物理学や自然科学ではなく、心理学と認識にそって進むものであるし、そうでないと読者にとって訳が分からなくなる。
 
 その一方で、月のマグマはまさに僕らがイメージするマグマであったらしい。少なくとも、以前、ある参考文献を読んだらそうだった。
 
 ∧∧
( ‥)月のマグマは実際に岩石の融点を
    こえて融けていると?
 
    (‥ )そういう理解で良いっぽい。
        あの星に水はないしな。
 
 月のマグマなら砂も融かせるってことらしい。
 
 *月が高温のマグマを持つことは、これは実はかなりおかしな話でもある。なぜなら、仮に月の内部が地球と同じような温度だとすると、岩石の粘度が下がる(固体である岩石も粘度がある)。その粘度で計算すると、月の巨大クレーターは流れて消えてしまう(英語ではリラックスするという:岩石も流れるのだ)。しかるに巨大クレーターは流れていない。つまり月は地球よりも冷たく固い。だのになぜ高温のマグマが噴出したのか? これは月の科学ではずっと謎であった。
 
 
 ∧∧
(‥ )それにしてもシヴァクレーター。
 □-  マントル露出で玄武岩マグマが
    ごぼごぼとは。
 
   (‥ )たぶんなあ、カンラン岩と
       玄武岩がどう違うのか理解できて
       いないと思うんだわ。
 
 まあいいさ、いずれ火成岩のコンテンツも作ろう。それにしても思う。もしもシヴァクレーターの話を聞いたら、真に受ける前に世間の人はワンピースを思い出すべきじゃなかろうか? マグマなんてそんなに温度高くないじゃないか!! という一部で見られたという議論は、実のところ正しい理解のすれすれに立っているように思う。
 
 それにしてもシヴァクレーター。言い出したのはチャタジーさんだが、あのおっさんはいつもこういう話ばっかり言うから困ったもんである(だから周囲からいつも突っ込まれる)。
 
:ポストスクスはティラノサウルスの祖先。ティラノサウルスは恐竜じゃない
→ポストスクスはワニだよね。それにティラノサウルスと全然違うじゃん
   
:始祖鳥よりも古い鳥の化石を見つけたよ。プロトアヴィスって名付けた
→これ、色々な動物の化石の混ぜ物じゃん。それにあんたの言っている鎖骨って、これは尻尾の骨じゃね?
    
:哺乳類の系統の顎の骨見つけた
→魚のウロコだと思います。
 
 

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