「分類思考の世界」つい第2章まで読んでしまいましたとさ。
∧∧
(;‥)ちょっとー!!
(;— —)はいはい仕事するよ仕事するよ、分かってるから
仕事しますよ、はいはい。
種カテゴリー、種タクソン
∧∧
( ‥)意外と区別してませんでした?
(‥ )まあなんだ、それが主旨なのかどうかはともかくとして
そうねえ、違いがあるのは分かれども、あまり意識は
してなかったかもね。
そういうのは分かったとは言わないかもしれない。
ともあれ、例えばこんなことを考える。山カテゴリー、山タクソン。山というカテゴリーを定義するのはいいけども、その定義で山と呼ばれているものは十分記述されるのか? その一方で、山と呼ばれる”それ”は、果たしてどんな”存在”なのか?
∧∧
( ‥)存在って言っていいんですかね?
(‥ )山のありようとはなんぞいや? と言い換えてみる
例えばこう。山は砂粒や岩、石からできている。ではここで問題、
:山にある個々の砂粒、個々の岩、石はあくまでそれぞれ個別の存在なのか
:山にある個々の砂粒、個々の岩、石は個別の存在などでなく、お互いに関係を持ち、それらすべてで統一された全体としての山を作り上げているのか
∧∧
( ‥)?
(‥ )こんな話が昔あった。
写真に写っている単為生殖するタンポポの群落。これらすべてはひとつのindividualか否か?
∧∧
( ‥)個々バラバラでしょ?
それは類似した個体がただたくさんいるだけでは?
(‥ )おいちゃんもそう思う。少なくとも単純/素直な
感想としてはそう。
遺伝的に均一であっても、一つの祖先から誕生した子孫たちだとしても、お互いに遺伝的な交流がないのだからその群落はただ類似した個体がいっぱいいる、それだけの話ではないのか?
∧∧
( ‥)同じ工場でつくられた時計が全部同じ時を指していても、
だからといってその時計の集合が何か
”個々の時計以上の実体”を作っているわけではないですよね?
(‥ )だよね?
でももしも、時計同士がお互いに配線なり、無線なり、なにかでつながっていて、同期したり、何らかの仕組みで集団のメンバー個々の時計がある誤差の範囲内から遅れたり、進んだりしないとしたらどうなるんだろ?
∧∧
( ‥)・・・その場合は個々の時計以上のなんか実体のようなものが
あるように感じますけどもね。
(‥ )さっきのタンポポの群落よりはなんかありそうだよね?
細胞が集まって多細胞生物ができるみたいな。
じゃあ、お互いに関係すればより高次な実体があったりすると言えるわけ?
∧∧
( ‥)関係があるから、そうなのだ、ではないんじゃないですか?
時計さんたちの同期がもっとルーズだったりしたら
なんかあるとは思えないなあ、実感、薄いなあと思いますよ。
(‥ )まあ、そんな気はするよなあ。
でもそれいうと、セイヨウタンポポも単為生殖”種”だっていうわりには、ごくまれではあるけども”別種”と交雑していたりする。さてはて、するとセイヨウタンポポ同士の交雑もごくまれにはあるわけかい?
(‥ )じゃあさっきのクローン集団はどうなるっぺや?
∧∧
( ‥)”薄い”individualだとか?
こんな論文があると聞いた。砂粒を球体であるとしてシミュレーションすると”山”が形成されない。しかし角張っていると仮定すると富士山のような山ができる。砂粒のあり方によってお互いが積み上がって山という全体をつくりあげている。
(‥ )じゃあ、富士山ってindividualなのか?
∧∧
( ‥)・・・すごく薄い、とか?
individualって何?