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2014年7月31日木曜日

蟻と卵黄

 
 先日は別の女王蟻を捕まえた。それも産卵したのだが
  
 ∧∧
(‥ )死んじゃってます
° 
  (‥ )あら
 
 女王蟻は働き蟻が孵化して餌探しをするまで飢餓に耐えなくちゃいけないわけで、色々と事故が起こることもあるのだろう。ひょっとしたら腹をすかせて巣から出ているところを採取してしまったのかもしれないし、あるいは、なにか全然別の要因があるのかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)卵はどうします?
    育てられないし
    このままだと
    死ぬだけだよ
 
  ( ‥)悪いけど
    ‐□ もうひとつのコロニーと
      パイプでくっつけちゃうか
 
 今や主を失い、卵のみが残っているコロニーと、順調に育っているコロニーとをパイプでつなぐ。当初、順調なコロニーの働き蟻たちはそこを餌場までの道だとしか思っておらず、他の蟻の卵がある、ということには丸1日気づかなかった。しかし、気づいたら、それはもう働き蟻が活動的になる。

見つけた!












みんな、戦利品だ! 食い物だ! 運べ、運べ












 コロニーが突如騒がしくなる。
 
 翌日(30日)には、卵は全部なくなっていた。
 
 本日は
 
 ∧∧
( ‥)餌は半熟卵の卵黄と
    卵黄に蜂蜜を混ぜたもの
    蜂蜜単体
    カブトムシ用の餌
    ですか
 
  ( ‥)なにを好むのかな?
    ‐□
 
 結局、どうも全部採取していったらしい。持っていく量はまだ少ないので見た目は変わりないが、やっていることからするとそういうことが分かる。後、乾いて容器にこびりついた卵黄をがりがり採取していく蟻がいる。巣内を見たらこうなっていた。















 
 ∧∧
(‥ )巣の中に何か黄色いものが
 □‐  あると思ったら
    採取した卵黄ですか
 
  (‥ )甘い液体は
      蟻の胃袋に収まった
      みたいだけど...
      これを見る限りでは
      幼虫は乾いた卵黄を
      直食いなのか??
 
 そうなのか、どうなのか、3時間あまりが過ぎた後で覗いてみると、巣内の卵黄は事実上、なくなっていた。











 
 ∧∧
(‥ )少なくとも大きな幼虫さんの
 □‐  お腹が黄色っぽくなって
    いるね
 
  (‥ )食ったのか
      そうだよなあ


 そして、絶対的に食べる量は少ないけども、意外と大食いな感触。
 
 

あなたの欲しいエロはそこにありましたか?

 
 例えばこんな意見が曰く
 
 エロが普及の鍵とはいかなる時代錯誤か? ネットによって、エロが過剰なまでに供給されるこの時代に何を言うのか??
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  (‥ )現在は飽食の時代である
      そのまっただ中において
      このレストランを
      立て直す策が
      おいしい料理とは
      時代錯誤なり
      そう言うがごとし

 
 
 ∧∧
(‥ )ネットでエロ画像が供給過剰
\‐   というのは事実なんですけどね
      
 
  (‥ )でもよ
      ネットのエロってさ
      例えるなら
      ハンバーグと
      カレーと
      ラーメンしかなくね?
 
 あなたの欲しいエロはそこにありましたか?
 
 あなたが食べたいのはハンバーグとカレーとラーメンだけですか?
 
 ラーメンだとしても、あなたが食べたいラーメンは、そこにありましたか?
 
 
 
 
 
 

原点回帰は笑えません

 
 イスラム原理主義の暴虐を見ると、人は、野蛮人めww とあざけり笑う。
 
 ∧∧
( ‥)でも他人のことなんか
    悪く言えませんよ、と
 
  ( ‥)僕らだって
    ‐□ 極端な二者択一しか
      しないからね
 
 右翼と左翼、民族主義と多民族主義、保守とリベラル、ネトウヨとマルクス主義
 
 
 ∧∧
(‥ )リベラルな人は
\‐  馬鹿な若者は教養がないから
    民族主義や国家主義に走る
    と揶揄するよね
 
  (‥ )つまり言い換えれば
      私たちはそれに代わる
      計画を立案できた
      という主張なわけだ

 
 これがたわ言でしかないことは、もはや多くの人が知る通りである。マルクス主義は最初から破綻し、リベラルはそっぽを向かれ、多民族主義は相互対立の激化へと移行中だ。

 ∧∧
( ‥)人間さんが考えるのは
    昔への回帰か
    うまくいかない
    机上の理想論か
    いつもいつも
    そのどっちかだと
 
  ( ‥)なぜだろうねえ?
    ‐□
 
 でも、分かりやすいと言えば分かりやすい。原点に立ち返るのは人がよく行う行動だ。失敗した時、苦境に立たされた時、人は家族へと回帰する。これの規模が大きくなれば民族であり、国家だろう。というか、そもそもそうするために発明されたのが民族とか主権国家とか言う概念なのだ。それゆえ、人がそこへ回帰しようとするのは当然。宗教だってそうだろう。必要だからそこにある。そこへ帰る、それだけの話。
 
 
 ∧∧
(‥ )机上の空論に
\‐  飛びつく人がいるのは
    なぜでしょうね?
 
  (‥ )現場にいない
      頭でっかちだからだろ?
 
 だいたい、現場から上がる意見が大勢に受ける意見になるとは思えない。現場の実情は現場にいない人間には分からない。分からない以上、受ける意見にはなりえない。そこにあるのは、分かる人にしか分からない無味乾燥な対策だ。こんなことに興味を示す人間は多くない。
 
 つまるところリベラルとか言うおしゃれさんたちは、もっと見た目の良い、着付けた時にぱっとする理想論の方がお好みだ。そういうことでもある。だが、悲しいかな、こんなものはファッションでしかない。実際、彼らは現場にはいない。観客席から野次を飛ばすだけである。
 
 確かに観客席から舞台に上がった連中もいたことはいたが。
 
 ∧∧
( ‥)大失敗でしたよ、と
 
  ( ‥)ファッションは解決策では
    ‐□ ないからな
      立派に着飾って出てきても
      それ自体が挫折の
      第一歩なのだ。
 
 舞台から逃げ出したインテリたちは、観客席で、ネトウヨ、ネトウヨ、と他の観客を罵倒することにしたらしい。うん、その方がいいよ。舞台に立っても何も出来なかった。それなら、この世界は間違っている、俺を認めない世界が悪いのだ、こいつら馬鹿ばかりだ、そう呪いながら他人を罵っている方が幸せだろう。その手の人間はどこにもでいるものだ。
 
 ∧∧
( ‥)人は両極端へ
    振れるもの
    無駄に原点回帰か
    役立たずの口先だけか
 
  (‥ )それを踏まえるとだな
      いかれてもいても
      勘違いさんだとしてもだ
      イスラムへの原点回帰を
      もくろんだ人々を
      僕らが笑えるのかって
      ことだな
 
 同じ人間のやることだ。基本が違うはずがない。それを考慮するとあざけり笑うようなことではあるまい。
 
 
    

2014年7月30日水曜日

能力があると自負する人は自爆します 

 
 私はみんなより優れている。私は他の人よりも知的だ。私は世間よりもリベラルだ。
 
 ∧∧
( ‥)そういう勘違いを
    子供にさせるなと?
 
  ( ‥)そういう奴はだな
    ‐□ 自分は優れている
      それを他人に
      誇示しようとして
      普通の人なら
      敬遠するような逆境に
      好き好んで突っ込んで
      自爆するでな
 
 多分これ、意外とありがち。
 
 
 
 

守護聖人

 
 キリスト教のある守護聖人のことを調べるだけで一苦労。
 
 ∧∧
(‥ )同じような名前の人が
\‐  複数いるみたいだね
 
  (‥ )ディオクレティアヌス帝の
      時代に
      テーベレギオンなる軍団が
      軍団ごと殉教した
      そういう”話”があるのだが
      その影響もあるみたい
      なんだよな
 
 *ディオクレティアヌス帝というと最後のキリスト教弾圧で有名だけども、そういうことではないらしい。事件はそもそも帝によるキリスト教迫害勅令以前の話である。エジプトはテーベの出でキリスト教徒が多いレギオン、つまり軍団が、キリスト教徒を含む人々を殲滅せよ、と命令されたことに不服従を示したので処刑された、という話。
 
 **単純に、命令不服従で処刑、軍団は粛清ということらしい。命令も副帝マクシミアヌスによるものとなっている。
 
 ***一次文献はまだ未確認。
 
 ∧∧
(‥ )でも? テーベ軍団殉教の話は
\‐  この守護聖人さんたちとは
    直接関係ないと
 
  (‥ )関連づけられたことも
      あるらしいのだけどね
      時代がずれているのよね
      3人一組なんだが
      3人目がテーベ軍団の
      指揮官の一人の名前と
      酷似してはいるのだが...
 
 でも、この3人目は後から守護聖人に付け加わったらしい。つまりどうも、自然発生した一種の信仰体系のようなものだと言えばよいか? 守護聖人にまつわる伝説も、意外と広く分布する類型的なものであるようだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)疲れちゃった?
 
  ( - -)んー、少し休みます
      
 

 

放置しても効果的に見えるのなら連呼ですませるだろう

 
 異常犯罪とか猟奇殺人とかが起こると、道徳教育ガー、とか、命の大切ガー、とか連呼する人が必ず出る。
 
 ∧∧
(‥ )昔、タクシーの
\‐  運転手さんにも
    言われたよね
 
  (‥ )取材で大学へいくために
      ひろったタクシーでな
 
 おっさん、曰く、道徳教育とか命の大切さとかそういうことをきちんと教えれば、ああいう犯罪は無くなると思うんだよね。
 
 そうですねえ。でも異常な人は異常ですから。
 
 自然とそう答えてから、しまった、と思った。あまり他人のそういう思い込みにずけずけ露骨なことを言うべきではない。少なくとも客が言うことではないだろう。相手が反論しにくくなる。
 
 ∧∧
(‥ )でも少なくとも
\‐  一律にプログラムすれば
    一律の結果が出る
    そう思い込んでいる人が
    いることは事実だよね
 
  (‥ )人間を工業製品だと
      思っているのだよな
 
 端的に言うと、多くの人は実のところ、人間を生物だとは思っていないのである。あるいはそもそも生物を工業製品だと思い込んでいる。そう言えば良いか。
 
 もちろん、こんな把握がうまくいくわけがない。たとえほとんどの人間が殺人を止めたところで、異常犯罪はなくならない。個体の有り様にはぶれがあって、平均から著しく外れたものも存在しうる。そしてその中には普通とはかけ離れた理由で殺人を行う個体がいる。これは当然。
 
 そもそも”異常犯罪”と言っている時点で、そういうものだろう。
 
 ∧∧
( ‥)異常犯罪と評している時点で
    通常では通用する手段が
    通用しない
    そういうことなのだと
 
  ( ‥)でも道徳教育効果論者は
    ‐□ ”通常の手”を使うしか
      無いのだよな
      これは矛盾した行動で
      言ってる事も
      やっている事も
      めちゃくちゃなんだけどね
      それしか出来ないのだ
 
 命の大切さ、と言っている人間は、人間を出荷された機械だと思っている。さもなければ一律にプログラムすれば人は一律に動作する、なんてことは考えない。実際、彼ら自身がまるで自動機械のように、大切さガー 大切さガー、とおうむ返しに繰り返す。彼らは同じことを反復するしかないのだ。それ以外の発想がないのだから、これは当然。そして反復するしかないのなら、反復の量でしか物事を判断できないのも当然。それゆえ馬鹿みたいに連呼ばかりすることになる。
 
 ∧∧
(‥ )しかも一見すると
\‐  効果があるように
    思えるだろうしね
 
  (‥ )10年に1度の猟奇犯罪は
      どんな対策をとっても
      10年間は起きないからね
      見た目は
      抑止出来ているように
      見えるだろうからな
 
 さりとて、”人間は工業製品ではなくて、中には人を殺したい人もいますから、それを発見するためのテストやカウンセリング、発見した場合に処置を講じる対策”を実現しましょう、といっても、そうはうまくいかないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)人権、倫理うんぬん以前に
    なんでそれが有効なの?
    そう聞かれることでしょう
 
  (‥ )それも胡散臭い目で
      聞かれるだろうなあ
      実際、彼らは
     ”命の大切さガー”という
      連呼で十分だと
      思っているわけだからね
 
 というか、面倒くさいし、事実として大変なのだ。仮になんの反対もなく、むしろ諸手を上げて全員が賛成しても困難だ。企画を立案し、人を集め、組織を作り、体制を整え、予算を計上しなければならない。
 
 ∧∧
(‥ )面倒くさいよと
\‐
 
  (‥ )それなら連呼するだけで
      事実上放置するだろうね
 
 しかも、連呼するだけで放置しても、一見すると効果があるように見える。そうであればそうするだろう。だって前任者たちもそうしてきたのだから。前例のないことをやるのは、あまりにもリスクが高い。それは誰もが処世術として身につけた動作である。
 
 

 

個人の話ではなく組織の話として

 
 艦隊これくしょん。WW2における日本軍の艦船を擬人化した女の子たちを率いて戦いをするシミュレーションゲーム。
 
 ∧∧
(‥ )軍事兵器が好きな人は
\‐  あれに関して
    賛否の意見がある
    みたいですね
    こんなの兵器じゃないと
 
  (‥ )まあ、
      カレーに何をかけるのか?
      そういうレベルから
      始まって
      なんにでも
      賛否はあるものだ
 
 しかしまあ、賛否うんぬんは放り出すとして。あれ、よく作ったもんだよな。傍から見ててそう思う。一体どうやったのか知らないけども、奇跡的じゃね?
 
 ∧∧
( ‥)擬人化って容易なことでは
    ないですからね
 
  ( ‥)軍事オタクも
    ‐□ イラストレーターも
      集中力はすごいのだ
 
 問題は、この手の集中力は自分の興味のあるものに向いている、というだけの話であって、他のことには概してまるで無力だ、という点にある。
 
 イラストレーターについてだけ話をすれば、例えばこう
 
 ∧∧
( ‥)女の子は描けるけど
    自分の好きな女の子を
    描く事以外に興味ないよ
 
  ( ‥)これありがちなんだよな
    ‐□
 
 というか、調べない人も非常に多い。好きなこと以外調べない。こういうのは好きな事に集中力を持つ人間にしばしばありがちな話。だがこれは、擬人化において致命的な問題となる。
 
 ∧∧
(‥ )擬人化してよ、と言われて
\‐  はいはいと受注を受けるが
    肝心な擬人化対象について
    調べませんと
 
  (‥ )女の子が好きだから
      描いているけども
      擬人化するべきものが
      好きなわけでは
      ないからね
 
 では、調べれば良いのか? と言えばそうではない。調べて分かったと思って、それが大間違いだということは普通にある、調べて理解したぐらいではどうにもならないのだ。理解は正しさを保証しない。それゆえ、誰か専門知識のある人に助けを求めるか、自分が専門知識を持つようになるしかない。
 
 もし、女の子が好きで、絵が描けて、それが標準以上の腕で、なおかつ擬人化すべきもの(この場合は艦船)に興味がある人間ならば、擬人化に大きな困難はない。
 
 ∧∧
( ‥)商船空母に欲情する人間が
    英国の商船空母いいな
    ソードフィッシュいいな
    これを女の子にしたいな
    そういう思いで
    擬人化同人誌をつくる
 
  ( ‥)こういう状況なら
    ‐□ 話は簡単なんだ
 
 こういう場合、全部一人でやれば良い。自分で考え、自分で決定し、自分で計算し、自分の金を使い、自分でスケジュールを調整し、自分で資料を集め、自分で理解し、自分で欲情し、自分で描き、自分で作れば良い。
 
 ∧∧
(‥ )同人誌が時として
\‐  輝きを放つ瞬間だね
 
  (‥ )問題はさ
      同人誌以上のことを
      する場合だな
 
 大量のイラストとそれを運営できるプログラムと、それを実現できる資金と、それを調達し企画を通せる企画力を集結させてゲームを作る。
 
 ∧∧
( ‥)これが言うほど簡単ではない
 
  ( ‥)イラストだけにしても
    ‐□ 大問題だよね
 
 擬人化できるだけの技術があり、なおかつ魅力的な絵を描くイラストレーターを集めなければならぬ。
 
 イラストレーターに資料を渡し、検討し、理解してもらい、艦船でありながら女の子としても魅力的なものとして落とし込まねばならぬ。
 
 ∧∧
( ‥)口で言うのは簡単だけど
    とんでもない手間ひまが
    かかりますよと
 
  (‥ )甚大な努力が必要なのだ
      時間も金も必要だ
      資料を渡して
      打ち合わせするだけでも
      専門知識がいるのだ
      そのことをするための
      人材が必要になる
      要するにだな
      東奔西走以前に
      これを誰にやらせるか?
      この人材の抜擢一つで
      もはや大問題よ
 
 詳しければ良いわけではない。詳しいだけで調整できない奴や、そもそも話が通じない奴もいるのだ。ひとりでやれば出来ることでも、人数が多くなるとまるで出来なくなる。そういうことは当たり前に起こる。当たり前なことを当たり前にこなす。それは個人では容易だが、組織となるとそうはいかない。当たり前のことすらまるで出来ない。それが、組織というものが本来示す性質なんだろう。
 
 当たり前なことを当たり前にこなせる組織。それだけでも大変なのに、それ以上のことをすべし、となると容易なことではない。
 
 擬人化といって馬鹿に出来るものではない。個人でやることさえも難しいのに、ましてや組織的にやるとなったら尋常でないことをしなければならない。
 
 ∧∧
(‥ )マキャベリさんの話だっけ?
\‐  傭兵隊長さんか誰かに
    お前、軍事の本書いてたよね?
    今、目の前にいる兵士たちを
    この広場から出してみな
    と、からかい半分に言われて
    物は試しとやってみたが
    めちゃくちゃになった
    という話
 
  (‥ )軍人のように統制の
      とれた集団でも 
      それを指示して
      広場から整然と出す
      こんなことすら
      容易ではないという
      話よな
 
 こういうことは私たち素人には分からない。今年のバレンタインに関東、山梨を襲った豪雪の時だってそうだった。自衛隊は要請に応じて偵察部隊を出し、移動し、救援活動を行っているのに、なんでもっと大量に出て雪かきをしないのか? と平気で言い捨てる連中がいたのであるから。
 
 ∧∧
( ‥)組織を組織的に動かす
    その訓練を積んだ集団
    そのひとつが軍隊である
 
  ( ‥)軍事の根幹のひとつは
    ‐□ そこにあると
      思うのだけどね
      違うのかね?
 
 僕らはしばしば組織の中の部品でしかない。だから複数の人間を動かす、ということをしたことがない。それゆえその困難を分かっていない。だから平気でもっと大勢で雪かきガーとか言い出す。だから平気でめちゃくちゃな精神論を安易に言い立てる。これはありがちだ。
 
 ∧∧
(‥ )擬人化もそんな簡単な
\‐  もんじゃありませんと
 
  (‥ )人を集めるだけでも
      大事なんでな
 
 それ以上となると、それはもう、どえらいことになるのである。
 
 そこに思いをいたしても罰は当たるまい。
 
 *それにしても、例えばコミケでは何十万もの人が集まると聞くが、あの運営は一体全体どんな人たちがどう行っているのか、なんとも畏怖を感じる話だ。
      
 
 
 
    

2014年7月29日火曜日

事故はサイコロの目を覆せない

 
 hilihiliのhilihili: 私は確かに捕まえた(多分)の続き
 
 大量絶滅は特に大きなものが5回。オルドビス紀、デボン紀、ペルム紀、三畳紀、白亜紀、これらの地質時代の末期に起きた。これ自体は一応、事実である。しかし、このような大量絶滅が起こることで進化が飛躍する、そう思い込んでいる人がいる。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはそれが
    理解できない、と
 
  ( ‥)生存競争と自然淘汰で
    ‐□ 進化が起こる
      そういうことを
      理解していない人たちだ
  
 だけども、感じる違和感はそれだけではない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり大量絶滅に何か
    過剰な期待を抱いていると
 
  (‥ )大激変が起きた
      と思っているのだよね
 
 いや、確かに大激変なんである。そもそも生物は移動もすれば進化もする。移動でも進化でも追いつけないような高速かつ大きな負荷を与える変化が起きないと一斉の絶滅は起きたりしない。
 
 ∧∧
(‥ )少なくとも白亜紀末と
\‐  ペルム紀末期のものは
    極端な大破壊だった
    わけでしょう?
 
  (‥ )生態系が文字通り
      壊滅した様子が
      残っているからな

 
 白亜紀末期の隕石衝突の直後、シダの胞子が異様に多い時期がほんの一時ある。ようするに被子植物、裸子植物、そういう森林を構成する植物たちがほぼ全滅してしまったことが分かる。ペルム紀末期も、なんじゃこりゃ? と思えるような想像しがたい大破壊の痕跡が残されている。
 
 ∧∧
( ‥)問題はですよ
 
  (‥ )じゃあ絶滅が
      起こらなかった場合
      何が違ったの?
      という問題だよね
 
 例えばペルム紀末期の絶滅というと、三葉虫がついにここで終わってしまったことだけども。
 
 ∧∧
(‥ )でも三葉虫って
\‐  カンブリア紀の最盛期以来
    ずっと衰退の道だったの
    だよね
 
  (‥ )なんか他の節足動物に
      置き換えられていく過程
      みたいなんだよな
      最後の三葉虫は
      なんか色々と
      しょぼくなってな
      これがかつて大繁栄を
      極めた動物群かと
 
 白亜紀末期の大量絶滅だって似たようなものだ。森林はすでに裸子植物から被子植物への置き換えがかなり進行していた。アンモナイトの絶滅もそう思える。現在のオウムガイが一部の深海にのみ局限されるほど衰退してしまったことを考えれば、アンモナイトがたとえ生き延びたとしても、やはり似たような道を歩んだのではないかと思われる、実際、殻を退化させた頭足類はすでに大繁栄していたわけだし、それは現在のイカ、タコへつながる道だ。
 
 ∧∧
(‥ )爬虫類の絶滅は大きいけどね
\‐
 
  (‥ )でもそれだってなあ
 
 恐竜から哺乳類への交代。これ自体は大きな変化かもしれないが、どっちも体をケラチン質の断熱器官に覆われた活動的な動物、という点では変らない。等価の解が二つあって、そのうちのひとつがあの偶然的な出来事、隕石衝突によって振れたにすぎない、そういうことにも見える。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに生物進化の
    結果は決定論的だと?
 
  ( ‥)進化自体は確率的な
    ‐□ 過程だけども
      生存競争という力学には
      逆らえないだろう
 
 いくら偶然的な過程が影響を与えるといっても、偏りのあるサイコロで勝負していたら結果は眼に見えている。勝負の性質上、悪い目にベットした系統は滅びる運命だ。
 
 ∧∧
(‥ )言い換えれば
\‐  大量絶滅が進化を加速する
    そう言っている人は
    こういう点には注目しない
    そういうことですかね?
 
  (‥ )ペルム紀末期の
      大量絶滅で
      サンゴが一回絶滅したのは
      面白いよね
 
 サンゴは一度絶滅した。地球からその姿を消した。その後、別系統の刺胞動物からサンゴが進化した。現在のサンゴはその末裔である。
 
 ∧∧
( ‥)でもサンゴって一時
    二枚貝に押された事が
    あるんだよね
 
  ( ‥)面白いよな
    ‐□ 大量絶滅でさえ
      果たせなかった
      生物の置き換え
      これを
      生存競争が行っている
      そういう風に見える
      現象だよね
 
 もちろん、ここまで言い切って良いのか、とか、そもそもこういう長時間で起きる生存競争は測定できないし、自然科学で扱える分野じゃなくね? ということもあるんだろう。とはいえ、面白い出来事だと思える。
 
 そして思うに、大量絶滅で進化が進む、という理解にはこういう視点が全然欠けているようだ。彼らの世界には、非常に大雑把な名詞とぞんざいな理解しか存在しないのではなかろうか。事実、これを言った彼の人は理解がグダグダだった。
 
 
 
      

答えは理系なら単純、文系なら複雑 というありがちな...

 
 理系は答えがひとつしかない。
 
 でも文系はそうではない。複雑だ。
 
 ∧∧
(‥ )だそうです
\‐
 
  (‥ )二つの意味でやばいかな
 
:答えがひとつにしぼれない。それは基準がないので答えが収束しない、ということを示している
 
:しかし例え基準があっても、確からしさで同等な仮説が複数存在すること。これ自体はありえる。それゆえ基準が存在しても、科学では普通に複数の仮説が並立する。そういう明白なことを知らない
 
 ∧∧
( ‥)つまりこの場合の
    文系が複雑だ、とは

  (‥ )私は根拠もなく
      思いつきで
      しゃべっています
      そういう主張だろ?
 
 実際、冒頭のようなことを言う人は意外と多いが、事実としてこの主張には根拠が見当たらない。というか明らかに間違いである。根拠がない、どころの話ではない。ただのでたらめだ。
 
 ∧∧
(‥ )つまり冒頭の発言自体が
\‐  発言内容がでたらめである
    という論証である
 
  (‥ )”答えは
      理系なら1つで単純
      でも文系なら複雑”
      こういう主張は
      僕の判断に基準は無いから
      意見の収束はありえない
      あなたの意見は聞かない
      自分の意見に明白な
      間違いがあっても
      そんなことどうでも良い
      僕の思いつきを他の全部と
      同列に扱うべきだ
      それだけの主張だろうな
 
 
 つまりこれは文系、理系の話ではない。ただの駄目な主張だ。
 
 
      

2014年7月28日月曜日

私は確かに捕まえた(多分)

 
 地球の歴史ではごくまれに、生物の絶滅がほぼ一斉に、しかも大規模に起こることがある。これが大量絶滅と呼ばれる現象で、生物の化石が豊富に見つかるようになるカンブリア紀以後、特に大きなものが5回あった。
 
 ∧∧
( ‥)それがいわゆる
    ビッグファイブ
 
  ( ‥)これ自体は事実なんだが
    ‐□ この出来事を過剰に
       神秘のベールに包んで
       しまう人がいるのだな
 
 例えばこう。
 
 大量絶滅が起こるからこそ、それまでの覇者が滅び、新たな生物が進化する。絶滅こそが生物の進化を促進する原動力なのだ。
 
 これは意外と多くの人が主張することであるし、信じ込む人も多い。もちろん、以下に述べるようにこれは正しくない。
 
 ∧∧
(‥ )主張している人や
\‐  これを信じている人は
    自分たちが大量絶滅という
    出来事を神秘のベールで
    包んでいるとは
    思っていないでしょうけどね
 
  (‥ )だけどさ、
      ”絶滅が進化を加速する”
      この文章は動力を
      明らかにしていないの
      だよね
 
 いや、彼ら自身は言うのだろう。というか言っているのだ。絶滅が進化を促進する、加速する。と少なくとも、動力源を説明している”つもり”になっていることは疑いない。だがしかし、
 
 ∧∧
( ‥)ゾウが絶滅したら
    どうなるの?
 
  (‥ )ゾウみたいな動物が
      別の動物から進化する

 はい、これは説明ではない。
 
 確かに地球の歴史では、ある生物が滅び去ると、別の似たような生物が現れる。そういうことの繰り返しだった。
 
 ∧∧
(‥ )でもこれは実際には
\‐  あれなんだよね
    ある生物が存在する
    その生物は他の生物に対して
    生存競争を通して
    ”圧力”を加えている
 
  (‥ )その生物がいなくなる
      しかし周囲の”圧力”は
      存在している
 
 だとしたら圧力のなくなった空白に、他のものが入り込む。水を取り除けば周囲の水が流れ込むように、地面を掘って穴ぼこをつくればそこに流れ込む土砂によって平らにならされるように。
 
 生存競争は測定されているし、観察もされている。つまりこれはごく単純な、言って見れば力学的な説明であり、実在だ。こういうのを説明と呼ぶのであって
 
 ”ある生物が滅びればその地位は別の生物が進化によって埋める”
 
 という表現は経験則だ。これは説明でもなんでもない。
 
 ∧∧
( ‥)それを踏まえると
    大量絶滅で進化が起こる
    とは説明でもなんでもない
 
  ( ‥)事実な、この”説明”は
    ‐□ 大量絶滅の間に起こる
      絶滅と進化を説明して
      いないんだよね
 
 例えばビッグファイブ最後の2つは三畳紀末と白亜紀末に起こった、では三畳紀末以後と白亜紀末期の生物が同じか、というと
 
 ∧∧
( ‥)全然違うよ、と
 
  (‥ )そもそも絶滅は絶えず
      起こっていること
      だからね
 
 というか、大量絶滅、それ自体が、普段はランダムに起こっている絶滅が、ある時期に集中する、そういう出来事である。
 
 つまり絶滅は絶えず起こっている。それは本来、自然淘汰や生存競争で起こるような出来事であって、つまり進化の結果だ。競合によって生物の有様は変貌しあるいは置き換わる。私たちはそれを”絶滅”と呼ぶ。絶滅は結果だ。原動力ではないし、そして絶えず起こっている。大量絶滅がなくとも生物界は進化し、変貌し続ける。
 
 ∧∧
(‥ )つまりやはり
\‐  ”大量絶滅で進化が起こる”
    とは説明ではない
 
  (‥ )普通に起こっている進化を
      見落としている見解で
      進化を説明しようとする
      無茶ぶりだ
      こんなものは
      説明ではないのさ
  
 
 まあ、だから”大量絶滅で進化が起こる”とは、根本的にたわ言だ。
 
 だがしかし、ここから分かることがある。
 
 大量絶滅で進化が起こる、これを信じる人は、進化の動力、あるいは常日頃起こっている進化の過程に興味がないか、知らないか、あるいは全然理解していないか、そのどれかだ、ということになる。
 
 ∧∧
( ‥)多分、メンデル遺伝や
    遺伝子頻度の変動や
    動態を知らないのだろうと
 
  ( ‥)というかだな
    ‐□ 進化とは
      遺伝子頻度の変動だ
      ということすら
      知らないのだと思う
 
 例えば、なぜ人間は進化しないのか?? こういう質問は、神による天地創造を信じる創造論者に限らない。
 
 天地創造を鼻から馬鹿にする人間も、これとまったく同じことを尋ねる場合がある。
 
 ∧∧
(‥ )でも、例えば北米先住民の
\‐  血液型の頻度を見ると
    O型が非常に多かったり
    反対にA型が非常に
    多かったりする
 
  (‥ )ほら、進化してるじゃん
 
 なのだが
 
 これは”進化とは遺伝子頻度の変化である”という理解に基づくと理解できること。
 
 反対に言うと”大量絶滅で進化が進む”と考えている人は、北米先住民の血液型の頻度、と言われても、はあ? それの何が進化なの?? としか思わないのではないだろうか。
 
 ∧∧
( ‥)そしてそれを裏付ける証拠も
    あるのだと
 
  ( ‥)以上のような人の書いた
    ‐□ 文章を読むとな
      出てくるのだよ
 
曰く、遺伝子が都合良く変化するわけがない
曰く、ショウジョウバエを暗黒で世代交代させたら大きな変化が出た。これは通常では考えられないことなので、なにか未知の機構が働いているに違いない
 
 つまり多分、彼らはこう考えている
 
 進化とは
 
 遺伝子Aが遺伝子Bに変貌する過程だ
 
 と
 
 ∧∧
(‥ )でもそれは間違いなんだよね
\‐  変異は絶えず起こっていて
    メンデル遺伝で隠されて
    蓄積されているから
    遺伝子AもBもCも他色々
    すでにあるわけだよね
 
  (‥ )でもそれが
      理解できていない
 
 そしてこういう大前提が理解できていないから、”遺伝子AがBに直接変化する”、とか考え始める。そう考えるから都合良く進化するのはおかしい、とか、こんな急激な進化は通常では考えられない、とか、そういうことを言い始めるのだ。
      
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
  ( ‥)ああ、捕まえた
    ‐□ やっと分かったぞ
      彼らの奇怪な世界観と
      理解を失敗する原因が

 
 多分、自分は人々の心に接近できたのだと思う。だがしかし、これはなんと奇妙な体験か。
 
 

2014年7月27日日曜日

夕立の後の空

 
 公園でスケッチをしていると雲行きが怪しくなり、ゴロゴロという雷鳴。
 
 ∧∧ 降ってきたよー
( ‥)
 ‐( ‥)まあのんびりしましょ
   ‐□
 
 最初は強風で煽られてやってきたような雨粒だ。わずかにまとまって降ってくる。公園の東屋へと避難。そこで本を読んでいたら、猛烈な夕立になった
 
 ∧∧ 
( ‥)
 ‐( ‥)これあるを予期して
   ‐□ 本を持ってきたの
     だからね
 
 ∧∧ 洗濯物出しっ放し...
(‥ )
 ‐(;‥)うおっ!
   ‐□
 
 
 夕立上がりの空は少しきれいだった
 















 
 ∧∧ 蒸し暑さ強烈
( ‥)
 ‐( - -)うへーすげーな
 
 暑さで焼かれたアスファルト、石壁、コンクリート、地面、砂利、それらから熱気が上がり、湯気が漂い、すさまじい湿気である。
 
 家に帰り着くと、幸いにも洗濯物はほとんど無事だった。
 
 
 



僕らが苦難の中で掴むもの、それが宗教

 
 結局、人間が認識して理解できて採用できる世界観とは、宗教であって、幾つかの戒律を守ることが人間の知的限界であるように見える。
 
 つまりこれはhilihiliのhilihili: 真の民主主義が精神論の続き
 
 さて、時代を遡ると、ローマ帝国は最終的にキリスト教帝国となるまでの間、宗教で試行錯誤をしたように見える。
 
 
 ∧∧
(‥ )ヘリオガバルス帝の
\‐  宗教政策とか
    皇帝崇拝
    太陽神信仰とか
    ディオクレチアヌス帝の
    ユピテルの正帝と
    ヘラクレスの副帝とか
 
  (‥ )つまるところあれよな
      帝国統治に追われる
      皇帝たちは
      帝国を統治するにたる
      イデオロギー
      帝国を束ねる戒律が
      欲しいわけだ
 
 そしてこの役割は最終的にキリスト教がになうことになるのだけども。
 
 ∧∧
( ‥)帝国と言いつつ
    地方自治体が半ば独立状態の
    国家をひとつに束ねる教え
    貧民の救済など福祉関係を
    肩代わりする組織
    臣民のあるべき姿と
    労働を指し示して
    国家防衛とそのための
    組織の維持を助ける信念
    そんなとこですかね?
 
  ( ‥)もっと調べないと
    ‐□ いけないけども
      ざっくり見た感じだと
      そんなだよね
 
 
 当時、帝国には様々な神々、様々な宗教があったけども、最終的に帝国の要とされたのはキリスト教だった。
 
 ∧∧
(‥ )伝統宗教は神話体系しか
\‐  ないせいですかね?
    最終的に
    放棄されちゃうし
    ミトラス教みたいな
    キリスト教とためをはる
    宗教も候補から落ちてしまう
 
  (‥ )ミトラス教はなあ
      秘教的なんだよな
      薄暗い洞窟を模した場所で
      会員だけしか参加できない
      秘密の儀式と試練と
      知識を分かち合う
      そんな感じらしいの
      だよね
 
 自分が参考にしたのは和訳された文献「ミトラス教」 フェルマースレン著 1973 山本書店 のみだけども、読んだ限りではそんなだ。
 
 ∧∧
( ‥)これでは国家を支える
    イデオロギーには
    なりえないだろうと
 
  ( ‥)難しいよね
    ‐□
 
 さて、これを踏まえると
 
 ∧∧
(‥ )イスラームというのは
\‐   帝国宗教になった
     キリスト教の発展型だと?
 
  (‥ )そう見えないかい?
 
 旅人を歓待する
 一生に一度はメッカ巡礼が望ましい
 生活を律する具体的な教え
 貧者に施しを与えると天国へいける
 
 ∧∧
( ‥)物流と交流の促進
    統一された法体系
    社会福祉
 
  ( ‥)今はどうだか知らんが
    ‐□ 本来、イスラーム世界なら
      どこへいっても
      イスラーム法の保護の元に
      あるはずなんだよね
 
 それが理想論でしかないとしても、理想論はある程度は現実に反映される。少なくとも、そうあるべき、という言葉がある世界と無い世界とでは様相がまるで違うだろう。そしてそれは人間が移動し、あるいは才能のある人が学業を目指して国を越えて学府へ訪問することを可能にする社会。
 
 ∧∧
(‥ )そして、イスラーム以来
\‐  大きな宗教は現れていないと
 
  (‥ )でっ、僕らは今
      ふくれあがる軍事費と
      格差の拡大
      低賃金労働者と
      社会保障の増大
      という状況に
      苦しめられているわけだ
      そして人は律法だけでは
      だめなのだな
      法律を裏付ける
      精神が必要なわけだ
 
 すべてを解決できる革新的な科学技術と農業技術、石油に代わる完全なエネルギー源、それが実現する見込みが今のところまるで見当たらない以上、この状況を制御するには、やはり宗教が必要だ、そういうことになるのだろう。かつてローマ帝国が直面し、模索して苦しみ、そして掴んだように。
 
 ∧∧
( ‥)だとするとイスラーム?
 
  ( ‥)可能性はあるよな
    ‐□ アメリカとかは
      キリスト教原理主義を
      採用するの
      だろうけどもね
      西欧はどうだろうねえ
 
 今のところイスラーム系の移民との確執ですんでいるから、即座に西欧がイスラームに呑まれる、ということは想像できない。しかし、あれほどキリスト教の土台を破壊した上に、人間が宗教を信じる動物であることを考えれば、改宗は時間の問題でしかないとも言える。
 
 ∧∧
(‥ )でもイスラームも今、
\‐  すごい苦しんでいるよね
 
  (‥ )なんか以前、話をした
      ムスリムの人が
      言っていたよな
      原理主義者の中には
      その地方の土着の習俗を
      イスラームだと
      思い込んで
      それを強制する奴らが
      いるってな
 
 実際にどうなのかはよく分からない。しかし、考えてみればありうる話ではある。例えば日本がイスラーム国家になって人々が改宗したら、田舎のおっさんとかはコーランには夜ばいをして良いと書いてある、とかトンデモ罰当たりなことを言い出すだろうし、高校球児が炎天下で試合をするのはイスラーム精神にのっとっている、とかめちゃくちゃな主張をして、それを他国に押しつけるに違いないのである。
 
 そして、それは確かに大ひんしゅくものなのだ。

 ∧∧
( ‥)でもいずれ、まっとうな
    道を見つける人が
    出るだろうと
 
  ( ‥)苦しみは模索だからな
    ‐□ 
 
 まあ、宗教の変革は、しばしば新しい民族や集団の改宗で起こるものなのだろうけど。
 
 
 

    

2014年7月26日土曜日

真の民主主義が精神論

 
 これは真の民主主義ではない。
 
 ∧∧
(‥ )まるで民主主義のイデアが
\‐  異次元に存在するかのような
    言い様であると
 
  (‥ )少なくとも
      現実の運営や
      現実の振る舞いを
      記述しよう把握しよう
      そうして制御しよう
      そういう世界観では
      ないねえ
 
 金と賄賂がはびこるなら、賄賂を送れば良い。
 
 ∧∧
(‥ )カエサルさんは
\‐  そうしたんだよね
 
  (‥ )あの人のやってることは
      現代の僕らからすれば
      めちゃくちゃだからね
      借金こさえて
      赴任先で私腹を肥やし
      軍団と戦争を私物化して
      略奪と奴隷売買で
      選挙を戦ったのだ
 
 もっとも、これ自体は他の人もやっていたことだった。単に、才能のある彼が圧倒的だったというだけの話。
 
 あるいはコネが必要ならコネを作れば良い。それがごますりなのか、追従なのか、あるいは、一気飲みのサインが出たら文句を言わずに一気飲み、なのか。いずれにせよ、そうすれば良い。
 
 ∧∧
( ‥)正直言って冗談じゃ
    ないですけどね
 
  ( ‥)こういう面倒なことは
    ‐□ 個人的には
      うんざりだしな
      他の人はどうだか
      知らんがね
 
 だがしかし、やるとなったらやれば良い。それだけの話。やりたくなければやらなければ良い。それだけの話。愚痴をこぼしたいのなら、まあ、こぼせば良いんじゃね? 問題は解決せんが心は軽くなるかもしれん。それだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )そういうと、お前はじゃあ
\‐  これが良いと思っているのか?
    そう問う人がいるでしょう
 
  (‥ )良い悪いじゃねえよ
      今、自分たちが乗っている
      自動車がそれで
      それしかないんだったら
      降りるか乗り続けるか
      どっちかしかないって
      話よな
 
 これが良いと思っているのか?? ああ、そんな言葉でごまかすでない。お前は現実から眼をそらしているだけだ。まるで婚活に失敗した人間のように。問題の焦点がずれておる。
 
 これは真の民主主義ではない。そう言って世間を呪うのは、さながらザクしかないのに、これはガンダムではない、と言っているようなものだ。言っていることは正しいが、それは正しいだけで役に立たない。今あるのはザクなのだ。これがドムになるのかボールになっちゃうのかは知らないが、今あるのはザクであり、これをどう使いこなすのかが肝心。
 
 ∧∧
(‥ )民主主義は
\‐  人々が民主主義を望まないと
    維持出来ないって
    意見も根強いよね
 
  (‥ )それも精神論だよな
      サッカーの日本代表が
      弱いのは
      若者にハングリー精神が
      足りないからだ
      その手の精神論
 
 イデアのあげくに精神論である。つまり一般的には民主主義とは単なる宗教でしかない。そういうことを示している。 
 
 だがしかし、これは興味深い可能性を開くように見える。
 
 ∧∧
( ‥)政治ってのは宗教にしか
    なれない
    そういうことですかね
 
  ( ‥)正しいから正しいのだ
    ‐□ これは心がけ次第なのだ
      そう言う事しか出来ない
      その意味では政治は
      宗教以上のものには
      なれない
      そういうことかもな
 
 いや、そもそもこれは政治の話ではないのだろう。
 
 実際、”真の民主主義”とか民主主義を維持するための精神論とか、それは政治ではなく、イデオロギーの話。
 
 そういう意味でいうと、”これは真の民主主義でない”とは、政治の世界に宗教を持ち込んだようなものだ、とも言える。実際、どちらも構図がよく似ているし、なんかしょうもねえなという点でも同じだ。
 
 ∧∧
(‥ )でも言い換えると
\‐  国を束ねる規範は
    結局は宗教なのだ
    そういうことでもあるね
 
  (‥ )政治と宗教が別で
      あるように
      政治と規範もまた
      別物なのだろうな
      規範とは政治に関わらない
      人間に与えられた
      理想論でしかないし
      政治をするには規範を
      理想的に守っていては
      うまくいくわけがない
      汚いことをするし
      しなければならない
      からね
 
 政治と規範は別物である。政治家でない人間は規範を宗教のごとく金科玉条に無邪気に振り回していれば良い。真の民主主義が精神論、とはつまるところそれだけの話なのかもしれぬ。
 
 ∧∧
( ‥)これは政教分離の話
    だとも言えますかね
 
  ( ‥)俗権と宗教は別物で
    ‐□ あるべきだ
      法学者による
      神権政治は批判されるべき
      そういうことかもしれん
 
 しかし、一方では、政治を離れれば、共同体を束ねる規範は結局は宗教だ、ということでもある。
 
 さてもさても、それを考えるに
 
 ∧∧
(‥ )イスラームの問題ですか
\‐
 
  (‥ )端的に言うとな
      イスラーム以上のものが
      出るのか?
      そういう問題だよね
 
 次へ続く=>hilihiliのhilihili: 僕らが苦難の中で掴むもの、それが宗教
 
 
 

自分好みの百合に救われる

 
 そういえば、SS、つまりサイドストーリーを自分向けにずっと書いている人がいた。
 
 ∧∧
(‥ )二次創作だよね
\‐  いわゆる同人だ
 
  (‥ )でも話からすると
      一人で書いて
      一人で読んで
      一人で楽しんでいる
      わけなのよ
 
 好きなアニメか漫画を元に書いているらしい。内容は、どうもいわゆる、百合、ではないかと思われた。
 
 ∧∧
( ‥)物語りを見て
    想像をふくらませる
    誰もが考えること
    だけどね
 
  ( ‥)表現できる者は
    ‐□ それをつむぐのだ
 
 そういえばある人は子供の頃、サイボーグ009の主人公島村ジョーと003フランソワーズが結婚する漫画を描き、それを見ようとした母親とマジ喧嘩になったと聞いた。
 
  (‥ )それってオナニーを
      親に見られるような
      ものだからな
      たかが子供の漫画と
      親が踏み込んで良い
      ものではないよね
 
 ∧∧
(‥ )またそういう下品な
\‐  ことを言う
    でもマスターベーションを
    親に見られた子供が
    思わず母親を殺しちゃった
    そういう事件が
    外国であったよね
 
 
 自分の想いをかなえたSS、それもまた秘かな楽しみであり、そして真剣な営みであるはずだ。秘め事ではあるが。
 
 ∧∧
( ‥)それを死後
    大暴露されちゃった人が
    いたよね
 
  ( ‥)二次創作じゃないけど
    ‐□ ヘンリー・ダーガーな
 
 孤独な男が、死ぬまでの間に延々と描き続けた挿絵付きの物語り、「非現実の王国で」
 
 死後に発見され、”アート”として扱われ。あろうことか展示されるはめになったものだ。

=>https://www.google.co.jp/search?q=in+the+realms+of+the+unreal&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=sAfTU--mK9GVuASn8oLgBQ&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=…
 
 それは少女たちが悪い大人を倒す、戦いと冒険の物語り。死体、暴力、戦争、裸体。なぜか裸の少女たちにはペニスが描かれることもある。
 
 ∧∧
(‥ )ダーガーさんは
\‐  女の子の裸を
    知らなかったんじゃないか?
    そういう説もあるみたいだね
 
  (‥ )普通にフタナリだろ?
      マイナーだけども
      歴史的には古くから
      あることはある
      趣向や表現だよね
 
 ともあれそれにしても、いくら死後でも自分が秘かに書き溜め、秘めた欲望と思いの丈を書き綴ったSSが大暴露されてしまうとは、人間はうかつに死ねないものらしい。以前、日本にダーガーの原画が来た時、美術館で見た事があったけども、妙にいたたまれない気持ちになったことを思い出す。
 
 そしてまた、漫画家なら誰であれ、世間に公表できないとんでもなくエロい原稿が机の奥にある、あの話は真実だということなんだろう。
 
 ある人は言う。楽しい想像をすると人はそれだけでも救われると。
 
 ∧∧
( ‥)秘かに自分好みの百合を
    描いている人は
    きっと幸せ
    救われる
 
  ( ‥)物語は本人の趣向が
    ‐□ 出るからな
      それは幸せなんだろうな
 
 そういう安寧もこの世界にはあるのだ。少しだけでも良い。才能があるのなら、そこに救いを見いだすのも良いだろう。
 
 
 ∧∧
(‥ )あなたはどんな話を
\‐  考えるのですかね?
 
  (‥ )以前、考えてくれと
      言われて
      思いついたのは...
 
 死体が助けを求めているが、誰も気がついてくれない。あるいは気がついてくれた人も無かったことにしてしまう。そうして死体がずっと愚痴をこぼしている話
 
 あるいは
 
 どうも自分はすでに死んでいるらしい。そのことに気がついた主人公が、自分が確かに死んでいることを突き止め、そして最後、自分が死んだ場所に帰ろうとする話。
 
 ∧∧
( ‥)駄目だな
 
  ( ‥)救われる話を
    ‐□ 書かないと
      駄目なのだろうな
      あるいは
      キャラクターたちが
      幸せになることを
      想像しないと
      いけないのだ

  
 自分好みの百合が幸せになることを望み、救われる。その選択をした彼の人は正しい。
 
     


    
    
 

2014年7月25日金曜日

途方に暮れるのはいつもの話

 
 置いていけなんて、私でもあなたを守ることはできてよハイジ
 そちらはお願いするわね、ロッテンマイヤー
 
 ヤヴォール ヘル コマンダール!!
 
 
 ∧∧
( ‥)なんだよこれ
 
  ( ‥)いや、なんとなく
    ‐□
 
 まあ、それはそれとして
 
 ∧∧
(‥ )古生代の頭足類ね...
\‐
 
  (‥ )まあ、いつものことでね
      この辺りの事は
      よく知らんからな
      調べてる最中
 
 というか、図を見てもよく分からん。なんぞこれ?
 
 ∧∧
( ‥)古生代の頭足類は
    時代が古いから
    化石として変成の度合いが
    強いって話でしたっけ?
 
  (‥ )そういう話は聞いたなあ
   □‐  時代が古いと地球の
      熱のさらされたりして
      変成してしまうことが
      多くなる
      細かい構造が
      分かりにくくなる
      必然、研究は少ないと
      言われたが...
 
 
 まあ状況の把握はおいおいだ。そのうち分かるだろう。
 
 そして一方、
 
 ∧∧
( ‥)発注した「地殻進化学」
  ‐□ 堀越叡 2010が届きました
 
  (‥ )まだぱらぱら見ただけ
   □‐  なんだが...
       良いなこれ
 
 
 
 

働くお母さん

 
 6月22日に女王蟻がとことこ歩いてたので採取。試験管に水を入れ、それを脱脂綿で封をして、そこに彼女を入れて、さらに脱脂綿で封をする。
 
 ∧∧
(‥ )7月24日最初の
\‐  働き蟻さんが繭から
    誕生
 
  (‥ )最初は色が薄くてな
      なんか頼りなくて
      動きもとろいのよな
 
 チューブをくっつけて餌場の容器とつなぐ。餌は何を使えば良いのやら。カブトムシ用の昆虫ゼリーでも良いのだろうけども、プリンのかけらをてきとーに入れておいた。最初のコロニーは食べる量が少ない。自分でも食べられるような、それでいて年中手に入るようなものを使い、なるべく楽に、健康的に飼育しよう、という魂胆。
 
 ところが、働き蟻が次々に生まれてくるが(本日25日の時点で6匹)、なんか餌にありついてくれない。
 
 ふと見たら、女王蟻がてくてくと歩いて餌場をうろうろしたあげく、プリンからにじみ出た汁に口をくっつけている。どうもご本人が直接餌探しの模様。そうして巣に戻ると
 












 
 ∧∧
(‥ )はき戻して
\‐  娘さんたちに与えている
    みたいだね
 
  (‥ )働けよ娘っ子ども
 
 もしかしたら栄養が少し足りなかったとか、そういうことだろうか? 腹が減っては戦ができぬ。娘たちの動きが鈍かったのはそのせいかもしれない。気のせいか、お母さんがプリンの汁を持ち帰った後は、娘っ子たちの動きがなんかハキハキしてきた。
 
 それにしても、1日目とはいえ、子供が孵化しても女王蟻が直接餌探しをすることもあるのだなーと思う。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? これは
    なに蟻よ?
 
  (‥ )さあ? 
     俺、蟻はちーとも
     分からんから
 
 まあ、そのうちに分かる。
 
 今はプリンよりももう少し色々。昆虫ゼリーのかけらだの、卵黄だのを与えて様子見である。
 
 
 




2014年7月24日木曜日

2014.07.24 16:00 36度 58パーセント

 
 室温は30度近くあり湿度は80パーセント。扇風機を回すと涼しいけども、やはりちょっと暑い。
 
 ∧∧
(‥ )エアコンは26度設定だけど
\‐  あまり効いていないね
 
  (‥ )西日とか当たっている
      せいかな?
 
 ちょっと暑いなと思いつつ、外へ出かけたら、外はそれどころではなかった。
 
 神奈川中央、16:00現在の気温36度、湿度58パーセントである
 
 ∧∧
( ‥)いよいよ夏ですな
 
  ( ‥)アスファルトとか
    ‐□ 色々とあるから
      暑さが強調されているの
      だろうけども...
      これは早々と
      きつい状況だよね
 
 
 

カバの話 ゾウの話 問題提起の話

 
 こんな文章を見た
 
 カバが絶滅して化石だけが見つかった時、その牙からカバは肉食動物だと思われるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )カバさんの頭骨は
\‐  これだよね
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=hippopotamus+skull&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=fULQU5eON4WGuATvxID4DA&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=915&bih=…
 
  (‥ )まあ、いかにも
      恐ろし気な牙で
      あることは確かだけどね
 
 以上の頭骨を見てカバは肉食動物だ、と感じる人も確かにいるだろう。

 だがしかし
 
 ∧∧
( ‥)獲物を狩る時に
    この牙をどうやって
    使うの?
 
  ( ‥)牙よりも
    ‐□ 前歯の方が前に
      出ておる
 
 確かにネコもイヌも、前歯は牙より前方にある。しかし、カバが持っているこの顕著な前歯はいかにも邪魔だ。牙の役割は獲物に噛み付いてとどめを刺すことだ、というのなら、これはずいぶんおかしな配置ではないだろうか?
 
 しかもこの前歯、前方に伸びた棒状である。肉をかじりとるなり、獲物に食いつくような造りには見えない。ネコやイヌの前歯は他の歯に対してここまで大きくないし、ちゃんとかじりつける構造になっている。犬歯ではなく前方に伸びた前歯が殺傷の役割を果たしていたと思われる古生物もいるが、その場合、前歯はブレード状だ。
 
 ∧∧
(‥ )しかもカバさんには
\‐   肉切り歯が
     見当たりませんね
 
  (‥ )仮に獲物を倒しても
      肉をどうやって食うの?
      それが問題だなあ
 
 イヌやネコや、いや、他の肉食哺乳類も含めて、彼らは肉を切ることに特化した肉切り歯をもっている。
 
 肉切り歯を持っていないカバが肉食だ、というのはちょっと飛躍があるだろう。
 
 極めつけは奥歯の有様だ
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=hippopotamus+tooth&rls=en&tbm=isch&ei=v0bQU-qNDoqNuASv-oJo#facrc=_&imgdii=_&imgrc=jKFCnH13YMvSgM%253A%3BbQ_-…
 
 ∧∧
( ‥)摩耗しとるがな
 
  ( ‥)もしも肉を食って
    ‐□ ここまで歯が磨り減る
      というのなら
      雑食性の人間の
      奥歯なんか
      なくなっちゃうよね
      つまりだ
      カバは肉食ではない
      そういうことが
      分かるよね
 
 つまり、仮にカバが絶滅していて骨だけしか残っていなくても、この動物を肉食動物だと判定する人は、少なくとも古生物学者の中にはいないだろう。もちろん、研究者もピンキリだし、おかしな人もいるから皆無というわけではないだろうけど。
 
 生物は工業製品でないから以上の推論に該当しないような肉食動物は色々といる。だけどもカバの場合、そういう特異な事例に当てはまるようにはちょっと見えない。それに絶滅動物が肉食か植物食か、あるいは雑食かを判定する方法はこれだけではない。歯に残された顕微鏡的サイズの痕や同位体の調査など、他にも色々な方法があるのだ。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  カバが肉食動物と
    誤認されるだろう説は
    単純に安易?
 
  (‥ )例え話としては
      これでも十分なんだよな
      使える根拠が減少すると
      結論が絞り込めなくなる
      それは事実
      でも現実として言えば
      カバの頭蓋骨を見て
      そんな推論をする人は
      いないってこった
      
 
 たぶんこれは発言者が、動物が肉食か植物食かの判定は、牙の有る無しではなく、むしろ奥歯の有様が重要だ、ということを知らなかっただけなのだろうけど。
 
 ∧∧
( ‥)でも、それだけでは
    ないだろうと
 
  ( ‥)問いをどう立てるのか?
    ‐□ その問題だろうな
 
 きっとこうに違いない
 
 そういう発想は思いついた答えを言っているだけだ。そして思いつきは、他の答えが存在しないことを保証してくれない。
 
 だから例えばこう考えればどうか?
 
 第2次試験・第7問:カバが絶滅しており、生きた個体が観察できないものとする。残された骨格と歯からカバの食性がどの程度絞り込めるか、具体的な根拠に基づいて見解を述べよ。ただし以下の動物は生存しているとする。ウマ、バク、サイ、シカ、イノシシ、ジャコウジカ、イヌ、ネコ、ヒグマ、シロクマ、ヒト。図2参照
 
 ∧∧
( ‥)という問題がテストで
    出たと考える
 
  ( ‥)これに直面した時
    ‐□ あなたは
      ”牙があるから
      カバは肉食です”
      そう答えるのか?
      そういう問いかけよね
 
 問題提起というのは重要だ。
 
 思いつきだけでなんとなく話をしていた人も、事柄を出題形式にした途端に、もっと色々と検討するだろう。最低限、第一印象に基づく結論を、これで本当に大丈夫だろうか? と考えることぐらいはするだろう。
 
 つまり、模索するかしないかとは、設問するかしないかの違いだとも言えるし、テストによる判定といういわばリスクを目の当たりにした人が、考察により多くの時間を投資するかしないか、それだけの違いだとも言える。
 
 *こうでもしないと人間は真剣に考えないよ、ということでもある。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、情報が失われると
\‐  過去の再現が難しくなる
    そういう一般論を
    申し述べる小話としては
    カバが肉食と思われる説は
    ありなのでしょうけどね
 
  (‥ )研究者や学問領域を
      なめすぎだ
      という点以外は
      一般論としては
      正しいからな
      でも結果的には
      誤りだね
 
 そして付け加えれば同じ書き込みにあった、ゾウが絶滅したらあの長い鼻を復元できないだろう、というのもやはり誤りだろう。
 
 ∧∧
( ‥)復元できるだろうと
 
  ( ‥)少なくともあれだね
    ‐□ 鼻と上唇を含む
      吻部が前方に
      伸びていることを
      推論する道筋が
      存在するからな
      復元できるだろうね
 
 ゾウの長い鼻が進化する過程は、非常に特異なものだ。鼻がずんずんと伸びた、というものではなく、まず顔面が伸び、それから上顎が後退し、次に下顎も後退するという順番を追って出来た。つまりあの鼻に到達する経路は非常に限られていたし、その過程を化石だけから追う事が出来る。だとしたらゾウが絶滅して骨しか残っておらず、なおかつ氷漬けのマンモスのようなものが見つからない状況でも、ゾウの長い鼻は復元可能だろう。

 *証拠からすると推論にぶれがあるので鼻腔の位置を間違う可能性があるが、吻部が伸びることで出来た、筋肉のみによる細長い器官を持っていたことは十分推論可能じゃね? という意味。
 
 ∧∧
(‥ )あのでっかい耳たぶは
\‐  どうだろうね?
 
  (‥ )あの復元は
      鼻よりも難しそう
      だよなあ
      必然ではないからねえ
 
 だがしかし、仮に
 
 ゾウが絶滅しているとする。残された骨格から大きな耳たぶを復元することは可能か? 可能であるか不可能であるか、いずれにせよその根拠を具体的に1000文字以内で述べよ。
 
 と、問われた場合。少なくとも自分はすぐには答えられないのである。
 
 

 *ここでは氷漬けのマンモスが発見された場合、それには小さな耳たぶがあることから、ゾウの大きな耳たぶを推論する人はそもそもいないのではないか? というような話は省略する。あるいは、そのような状況でも熱帯域にいるゾウが大きな耳たぶを持つことを想定する人がいるとしたら、その仮説の根拠は手堅いかどうか? それが問われることになるだろう。
 
 

2014年7月23日水曜日

創作物の限界こそが我々の脳神経と認識の限界

 
 19世紀から20世紀初頭、当時、数学と自然科学において起きた革新。これは多分、人類史における画期的な出来事で、以後、それ以前の世界観ではまったく理解不可能な状況へ突入した。
 
 ∧∧
(‥ )少なくとも
\‐  どうもそういう側面が
    あるように見える
 
  (‥ )自然科学を見るだけでも
      確率、統計、熱力学
      そして進化論
      これらはそれ以前の世界観
      19世紀以前の
      世界観では理解不可能
 
 すごく大雑把な言い方をすると、これ以後、理解と理論は論理と証明が役立たない領域に入り込んだ、そう言えばいい。おそらく多分。
 
 ∧∧
( ‥)そして論理とはいわば
    文章を構成する文法に
    該当する
    論理的=正しい
    そう考える人がいるけども
    文法的に正しい文章で
    詐欺ができるように
    論理的な正しさは
    結論の妥当性を保証できない
 
  ( ‥)ようするにだ
    ‐□ 論理思考の人間は
      詐欺にひっかかるよ
      そういうことなんだけども

 それにしてもこれは要するにだ
 
 論理思考は、熱力学や統計学、進化論を理解する能力を欠いている

 ということのようにも思えるし、あるいは
 
 論理的なだけの文章は統計学や進化論を記述する能力を十分には持っていない
 
 ということであるようにも思える。
 
 ∧∧
(‥ )これ自体が
\‐  非常に歯がゆい表現ですよね
 
  (‥ )”論理的な文章は
      進化論を扱えない”
      そう表現すると
      ”進化論は論理的ではない
      だから間違っている”
      そういう主張に聞こえて
      しまうのでな
 
 もちろん、これはこういうことである。論理的な文章では文章内容が詐欺かそうでないのか、それすらも識別できない。そんな程度の識別能力では進化論や統計学は扱えない。進化論も統計学も、人がそういう領域の外にまで理解を拡張した時、初めて扱えるようになったものだ。その拡張が起きたのが19世紀中頃から20世紀初頭であって、それ以前の理解とそれ以後の理解はまるで別物である。これ比べたら天動説から地動説への転換など無きに等しい。私たちはこの変化を越えないと現代科学や数学を理解できない。
 

 ∧∧
( ‥)...やっぱ歯がゆくないですか?
 
  ( ‥)文章が論理だとしたら
    ‐□ 文章を操る僕らの思考も
      また論理であり文章だ
 
 つまり、文章というものが所詮は論理でしかなくて、無力かつ不十分なら、それを操る我々の思考自体もまた無力であり不十分だろう。文章自体を込み入った形式にしないとその概念を表現できないというのなら、思考もまた込み入った形式にしないといけない、そういうことでもある。もちろん無駄に複雑にする必要はないし、冗長などもっての他だ。しかし、必要最低限なものだけでも途方にくれる。そういうことはありがちである。そして事実、私たちは統計学や進化論を理解するのが非常に苦手だ。苦手なものは苦手であり、そして文章にもそれが反映される。
 
 ∧∧
(‥ )あなたの文章力って問題も
\‐  あるだろうけどね
 
  (‥ )まあ、それはさておきだな
 
 ここでさらに考えるに、小説が文章であること、小説という形式上、小説は明快な文章であることを要求されること、これらを考えるに。
 
 ∧∧
( ‥)SFは統計学や進化論を
    扱うには向いていない?
 
  ( ‥)実際、SFの道具立てで
    ‐□ 統計学や進化論が
      活躍するのは
      あまり例がないよねえ
 
 X-メンとか「地球幼年期の終わり」とかあるじゃないか、という人もいるだろうけども、あれらはダーウィニズムとはほど遠い世界観だ。他の作品も多かれ少なかれそんなように見える。ああいう進化観はダーウィニズム以前の中世的な世界観、あるいは今西進化論とか断続平衡説に近い世界観であるし、そしてそれらの理論が読書家や知識人に”受けた”一方で、実はてんで間違いでお話にならないものだったことは極めて暗示的である。
 
 言い換えると、説明を分かりやすく、論理的な文学として成立させるには、ああするしかない、ということなのだろう。
 
 *これは分かりやすい文章とは、実のところ説明能力がない、ということでもある。
 
 ∧∧
(‥ )一方、統計学と言えば
\‐  原因と結果を論証したり
    するものですけどね
 
  (‥ )因子の同定を行う
      そんな
      SFってあったっけかな?
 
 いや、確かに実はいっぱいあるのである。というか因果と原因の究明は小説が持つ基本のひとつだろう。問題はだ、そういう究明が統計的な処理に基づいた展開を見せるのか? と言われればどうだろう。
 
 ∧∧
( ‥)病原体の究明という意味では
    アンドロメダ病原体とか
    あるけどもね
 
  ( ‥)でもさ、あれも
    ‐□ 泣き叫ぶ赤ん坊と
      アル中のおっさんだけが
      生き残ったのはなぜか?
      そういう原因究明なんだよな
      なんていうの
      パスツール時代程度の
      世界観だとも言えるよね
 
 統計的な因果関係の推論とは、裁判で争われるようなしろもので、思うにこれは確かに小説には向かない。
 
 タバコと肺がんの因果関係は?
 
 ホメオパシーを医療として認めるのは止めろ
 いーえ、この画期的な治療法は正しいんですー! 
 
 こういう争いが文学として成立するのか? そういう話でもある。
 
 ∧∧
(‥ )SFも結局は文学の一種で
\‐  人間の認識に沿った
    明瞭さを求められるからね
 
  (‥ )つまり文学である以上
      SFには論理性が
      求められるのだ
      そしてだ
      アインシュタインの
      相対性理論を
      テーマにすることは
      あってもだ
      ブラウン運動を
      テーマにしたSFは
      ちょっと聞いたことがない
      これは興味深いだろ?
 

 「ミクロの決死圏」はテーマというよりは見聞ではないかと思われるし、単に自分が知らないだけかもしれないが、こういうこともまた暗示的ではある。
 
 ∧∧
( ‥)1859年以後、世界は
    変った
    だけどあなたがたの
    世界観はそれ以前の
    ままであると
 
  ( ‥)新しい理解が発明されても
    ‐□ 我々の脳神経が
      変るわけじゃないからな
 
 私たちの創造物は私たちの脳神経に対応したものだろう。だとしたら私たちの創作物に見られる限界こそが我々の限界でもある。それは理解の限界でもあり、認識の限界だ。私たちは己の限界を見て得意になっているだけにすぎぬ。
 
 
 

2014年7月22日火曜日

地球収縮・地球膨張

 
 ∧∧
( ‥)地球収縮説ですか
 
  ( ‥)19世紀までは
    ‐□ 存在した仮説
      みたいだね
 
 地球は冷える。だとすると収縮する。
 
 ∧∧
( ‥)縮まれば”しわ”ができる
 
  (‥ )つまり山脈が
      形成されるわけだ
 
 反対に、地球膨張説、というものもあった。これは70年代、80年代に少しだけ話題になった仮説だ。
 
 ∧∧
(‥ )地球が膨張する
\‐  これ自体は理屈の上では
    ありうるんだよね
 
  (‥ )地球はそもそも
      圧縮されてるからな
 
 地球の密度とマントルと核(つまりカンラン岩と溶けた鉄)の比率、これが合わないのである。マントルと核の大きさとカンラン岩+鉄の重さから計算されて出てくる値が、重力から推論された密度よりも低いのだ。
 
 これはつまり、地球深部における岩石と鉄は、地上におけるカンラン岩と鉄よりも重い密度になっている、そう考えなければならない。
 
 ∧∧
( ‥)では、なんらかの形で
    物質が相転移を起こすなり
    原子の配列が変るなりすれば
    密度は減少し、体積が膨張する
    つまり地球の膨張が起こる
    地球の表面が裂ける
    そして大陸が分裂する
    まあ、”なんらかの形で”
    というのがそもそも
    謎だけどね
 
  ( ‥)地球膨張説は
    ‐□ 大陸移動...というよりは
      大陸分裂だな
      それを説明できる
      仮説として
      考案されたのだよな
 
 ほんの一時、提案されて、一般書籍ではこの説に触れたものがほぼ皆無であるせいか、ほとんど誰も知らない仮説だ。
 
 *一応書いておくと、地球収縮説と同様、地球膨張説も当然支持されていない。というか、地球膨張説は褶曲山脈の存在や造山運動を説明できたのだろうか? 詳細を知らないだけに額面だけ聞くと、なんとも奇異なイメージだけが先行してしまう。
 
 ∧∧
(‥ )でもこの本のシリーズでは
\‐  わずかだけどやや好意的な
    紹介をしているのだね
 
  (‥ )プレートテクトニクスに
      あまり乗り気でないから
      そういう珍奇な仮説に
      眼を奪われた
      そういう解釈で
      見てしまいたくなる
      記述だよな
 
 時代の変わり目には色々なことがある、というべきか。
 
 これはhilihiliのhilihili: 教科書が当時すでに時代遅れで駄目になりかけていた事例の続きでもある
 
 
 *2016.08.17以下追記 地球膨張説の本には「地球の進化-膨張する地球」牛来 1978 大月書店がある。この本は大部分が地球形成や地殻の形成と説明にページを割いており、地球膨張説は最後で触れられる程度ではあるが、地球膨張を扱った数少ない(ほとんど唯一?の)日本語の本である。

 当時は大陸移動説が復権し、プレートテクトニクスが盛んになり始めた頃だった。その根拠は海底に残された地磁気を見ると海嶺が左右に拡大したことがうかがえること、さらにひとつの根拠は、拡大し移動する海底が沈み込む場所、例えば日本列島で起こる地震を見ると、沈み込む海底と陸地との境界線で地震が多発するように見えることにあった。
 
 上記の本では、このような地質学的な知見は大陸移動説やプレートテクトニクスによらずとも、地球の膨張と、大陸の分裂、移動(移動というよりは放散)でも説明できるとしている。

 さらに言うと、海底が誕生し拡大する場である海嶺と、沈み込み帯が対になるようには見えないこと。これを考えればプレートテクトニクスは破綻している。むしろ地球膨張説の方が整合性がある。このような根拠から、地球膨張説を考察したものだった。
 
 今から考えるとプレートの運動を示すデータがまだ出始めた時代に、これらのデータはプレートテクトニクスよりも、むしろ地球膨張という仮説で解釈した方が良いのではないか、という提案と試みであったように見える。
 
 ∧∧
(‥ )一方、地球膨張の
\−  原動力については
    圧縮された物質の相転移を
    示唆しただけですか
 
  (‥ )大陸移動説も
      大陸移動の根拠は山ほど
      示せたけど
      移動の仕組みについては
      うまく説明できなかった
      からな
      膨張の原動力を
      示せなかったこと自体は
      地球膨張説の
      欠点ではあっても
      致命的とまでは
      言えないかもね
 
 ただ、後にデータがそろうようになると、プレートの運動は揺るぎないものとなり、地球膨張説の出る幕はなくなってしまったようである。

 またこの地球膨張説ではゴンドワナ大陸の分裂など、中生代以降の大陸の移動(地球膨張説なら放散)しか扱っていない。

 それと、褶曲山脈をどう説明するのかは読んでも良くわからなかった。地球膨張が山脈の形成において顔を出すのは、せいぜい、地球膨張と地殻の伸展によって深い海が作られ、堆積物がたまるところ程度らしい。多分、当時の造山運動はもともと地向斜で説明されていたから、地球膨張説で山脈の形成を説明する必要がそもそもなかったように思われる。
      
 
 

2014年7月21日月曜日

有権者お勉強計画

 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
  ( ‥)そうねえ
    ‐□ 意地悪な言い方を
      すればだよ
 
 人間の知性は平均値が一番多く、”頭が良い”人間になるほど数が少ない
 
 例えばこう

高い


◼︎
◼︎
◼︎◼︎
◼︎◼︎
◼︎◼︎◼︎◼︎
◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎→多い


低い

 
 しかるに民主主義と選挙の結果は”有権者の平均的な意見や理解”に引きずられる
 
 ∧∧
(‥ )そりゃそうでしょうね
\‐
 
  (‥ )まあ、これ自体は
      当たり前な話だな
 
 奇異なのは、この状況に絶望する人間がいることだ。彼らは有権者はもっと勉強しろ、と、まるで泣き叫ぶように主張する。
 
 だがしかし以上の前提を踏まえればだ
 
 ∧∧
(‥ )原理的に意味ないよね
\‐
 
  (‥ )大多数は理解できないか
      理解はできるが
      その労力を惜しむ人
      だからな
  
 仮に、全有権者が”勉強”とやらをしても結果は同じだ。底上げが起きるだけで全体の有様は変らん。
 
 ∧∧
( ‥)有権者お勉強計画は
    原理的に無意味である
 
  ( ‥)つまりだな
    ‐□ 有権者お勉強計画って
      言ってる本人は
      まじめだろうけど
      意地悪な言い方をすれば
      ”僕ちゃん馬鹿です宣言”
      だとも言えるわけよ
 
 少なくともである。有権者は勉強をすべし、という意見には、人間の知能はすべからく等しい、勉強をすればすべからく向上が可能である、という前提があるように思える。もちろんこれは明らかに間違いだ。
 
 ∧∧
( ‥)つまりもっと意地悪な
    言い方をすれば
 
  (‥ )こんなことも分からん奴の
      たわごとを真に受けたら
      我々は全滅だ
 
 真面目な人間の言う事をぼけーっと受け流す人が大部分というのは幸せなことである。もしそうでなかったら人類はとっくに滅びていたかもしれない。
 
 
      

 

僕らは歴史を把握する必要があり、古本は役に立つ

 
 ネットをうろうろしていたら、知っている人がだいぶ前に亡くなっていることに気がついた
 
 ∧∧
(‥ )あなたは他人との関係が
\‐  ほとんど切れているからね
    今ようやく
    たまたま知ったのだと
 
  (‥ )ようするに俺が死んだ場合
      確実に孤独死で
      死体発見はずいぶん
      後になる
      そういうことだろうな

 ∧∧
( ‥)それは避けたいと
 
  ( ‥)そうなったら
    ‐□ 俺の持っている本が
      駄目になる
      そればっかりは
      我慢がならん

 
 時々、古本屋で本を探していると、ああ持ち主が亡くなったのだろうな、そう思わせるものがある。学名の綴り間違いや誤植を直した痕、丁寧な細かい字で書き込みがある大きく高価な本。本人が売るとはあまり思えない本であるし、購入時期もずいぶんと古い、そういったもの。
 
 ∧∧
(‥ )本はそうやって
\‐  還るものだからね
 
  (‥ )別に稀覯本を持っている
      わけではないけどね
      自分が死んだら
      使える本は
      それを欲している
      人のものとへ
      行くべきさね
 
つまりこの話はこれの続きhilihiliのhilihili: 教科書が当時すでに時代遅れで駄目になりかけていた事例
 

 ∧∧
( ‥)先の駄目な教科書ではなく
   新しい理論紹介のさきがけ
   「プレート・テクトニクス」に
     引用されていた本を
     amazon経由で発注を
     かけましたと
 
  ( ‥)その本は1973年の
    ‐/ 本でな
      今まで古本屋で見た事は
      多分ないなあ...
      ”地向斜”を現代理論に
      置き換えた初期の本だよ
 
 ブックオフのような、古本量販店みたいな存在が現れた後でも、理系、技術系の本というのは、それを扱う専門店でないと手に出来ない。そういう専門古書店におけるいわば最後の砦のひとつだった。
 
 
 ∧∧
(‥ )しかしいよいよそこも
\‐  amazonに浸食されていく
    そうい状況ですか
 
  (‥ )amazonですら扱えない
     そんな古本となると
     需要が本当に
     限られているからね
     amazonがすべてを
     食い尽くすというのは
     ほぼ近似解だろうな
 
 さて
 
 古本の出版時期や内容から推論するに、山脈が誕生する理論、それは1970年代には”地向斜”からプレートテクトニクスに置き換えられた、ということはおよそ分かる。
 
 つまり、
 
 堆積と隆起と山脈の成立が全世界的に起こる
 
 という謎めいた説明不足な世界観から
 
 プレートテクトニクスで大陸が移動、衝突する過程で堆積物が隆起し、海洋プレートの沈み込みでマグマが作られ火山活動と火成岩の貫入が起こる、山脈が隆起する
 
 という理解への変貌
 
 これが日本語の本で起きたのはどうも70年代から80年代
 
 ∧∧
( ‥)これを古本で確認すること
    これはすなわち
    理解が変貌する過程への
    接近である
 
  ( ‥)この変貌とその過程は
    ‐□ 少なくとも日本語では
      今、40代の人間が
      生まれた時に起きた
      そういうことでもあるな

 
 そしてまた読んだ限りでは、1989年においてもなお、なぜ海洋プレートの沈み込みでマグマが生ずるのか? それが分かっていない、あるいはコンセンサスを得られていないことも分かる。
 
 *例えば日本は火山列島だが、お隣の朝鮮半島や中国には火山がない(例外的なものがあることはあるがこれは非常に珍しい事例)。地球の中は高温だが、マントルはあくまでも固体であり岩石だ。溶けたマグマがそこに、無条件にあるわけではない。しかもそこへ沈み込む海洋プレートは冷たい。そうであるのに日本近海でのみマグマがつくられ、火山活動が起こるのはなぜか? この問題が解かれたのは実は20年程度前の話だ、ということになる。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると
\‐  地層の堆積と隆起
    火山活動や
    マグマの生成に関して
    理解が進んだのは
    本当に最近のこと
    なんですね
 
  (‥ )で、それが第一線である
      研究者たちが
      置かれた状況なわけだ
 
 当然、私たち一般人にまでこの理解が広まってくるのは、もっと遅い。
 
 ∧∧
( ‥)つまりあなたがたの理解は
    絶望的に遅れていることに
    なるのだと
 
  ( ‥)例えば40代以上は
    ‐□ 確実にやばいだろうな
 
 これは、40代、50代の理解、さらには40代、50代の物書きが書いた啓蒙書も、内容が前近代的で間違っていることを暗示するし、それを読んだもっと若い世代も汚染されてしまう、そういうことを意味している。
 
 *そもそもそんな物書きが書いた啓蒙書なんか読むのがいけないのだ。この本、分かりやすーい、とか馬鹿丸出しなことを言う暇があるのなら、ちゃんと教科書や論文を読めよ、という”正論”はこの際、脇に置いておく。
 
 
 実際にそういう怪し気な汚染を感じることがあるのは事実。例えば比較的最近のある本に曰く、
 
 中生代末期、地球の地質活動は活発化し、造山運動が盛んとなって気候は寒冷化、恐竜を始め多くの動物が数を減らし...
 
 ∧∧
(‥ )造山運動によって
\‐  漸進的な絶滅が起こる
    この理屈だと
    ヒマラヤ山脈は
    死の世界なんだろうね
 
  (‥ )山脈自体はあまりに高度が
      高い場所では
      生存できる動植物が
      限られるけども
      周辺はそんなことないよな
 
 そもそも中生代末期から新生代にかけて起こった造山運動とは、例えばアルプス山脈とかヒマラヤ山脈のことなのだが
 
 ∧∧
( ‥)それって単に
    アフリカが
    ヨーロッパに接近する
    インドがユーラシアに
    衝突する
    その結果生じた
    別々のイベントで
    時代もばらばら
    地球の地質活動の活発化とか
    そういうのじゃないよね
 
  ( ‥)つまりなあさっきの文章を
    ‐□ 書いた人はだ
      ”地向斜”の概念
      つまり世界同時的に
      造山運動が活発化する
      こういう世界観で
      考えている可能性が
      あるんだよね
 
 もちろん、もはや21世紀だ。書き手はプレートテクトニクスも大陸移動も知っているだろう。というか確かにそういう知識はその本に書かれていたのである。
 
 ∧∧
( ‥)つまり古い否定された概念と
    新しい理論とが
    彼の脳内でごちゃまぜになって
    いるのだと
 
  ( ‥)だからさ
    ‐□ 僕らは歴史を把握する
      必要があるのだ
 
 古い新しいは時間的なものだ。それを考えると歴史を把握しない限り、これらを弁別するは不可能だということになる。そしてこの時、古本は役に立つ。 
 
 
 

2014年7月20日日曜日

教科書が当時すでに時代遅れで駄目になりかけていた事例

 
 Amazon経由で買った古本を読む
 
 ∧∧
(‥ )amazonに出品されてた
\‐  古本のひとつ壊れてるよ
    ページが割れかけて
    背表紙から
    はがれかかってる
 
  (‥ )修理するべ
 
 本修復用のテープと接着剤。接着剤は成分も見た目も匂いも木工用ボンドなんだけども、なにか違うのかどうなのか。
 
 ともあれ
 
 ∧∧
(‥ )ページをきれいに割って
□□‐  背表紙との間に
    接着剤を塗り付けまーす
 
  (‥ )破れかかったページには
      補修テープを貼ってだな
 
 後はクリップでとめて放置。1日近く乾かして、問題は修繕された。そうしてざっくりと読む。
 
 ∧∧
( ‥)古生物学の本だね
    シリーズもので
    出版は1984〜5年
    あなたが中学生の時の
    本だね
 
  ( ‥)あの時は立ち読みはしたが
    ‐□ 買わなかったなあ..
 
 
 なんというか、本に出てくる固有名詞の奔流がよく分からなかった、ということもあったけども、印象として残っているのは
 
 ∧∧
( ‥)なんか時代遅れ感があって
    これは買うと損じゃないか
    そういう迷いがあったと
 
  (‥ )プレートテクトニクス
   □‐  じゃなくて
      なんか変なことを書いてる
      そんな印象だな
 
 あれから30年。今読めば、当時の懸念は半分当たり、半分外れである。
 
 どういうことかというと、かつて日本の地質学とその周辺は左翼の力が非常に強かった。だから日本は欧米に比べるとプレートテクトニクス説の受容が遅れた、という経緯がある。
 
 ∧∧
(‥ )この古生物のシリーズも
\‐  プレートテクトニクス以前の
    古い地質学のなごりが
    非常に濃く残っていると
 
  (‥ )著者の中に左翼の人が
      入っているのは
      その典型だよね
      第1巻では
      エンゲルがどうした
      とか
      マルクスがどうの
      とか
      歴史の発展的段階が
      とか
      そういう表現が所々
      出てくるのだ
 
 *こういう時代は色々なところに影を落としている。例えば、昔、書かれた月の本は月のクレーターを火山で説明している本が多い。しかもアポロ計画が成功を収めた後でさえそうなのだ。ようするに左翼の連中がアメリカの成果である、クレーター隕石衝突説を否定し、ソヴィエト・ロシアで一般的だった火山説を熱心に吹聴した、そういうことだ。
 
 **ここで述べているシリーズに関して言えば、地質学以外の部分においてさえもマルクス主義の見当外れな”科学”が影を落としている場面がある。”獲得形質を否定したワイスマンと同じ浅薄な立場”という表現がそうだ。
 
 ***獲得形質はマルクス主義的であるから正しい。なぜならそれは無限の品種改良を意味し、農業生産の無限増大を保証するからである。そう主張したマルクス主義者たちは、獲得形質を否定する正統派の遺伝学者やメンデル遺伝を罵倒した。連中は忘れているだろうが、そういう過去と歴史がある。ちなみにこういう検討外れなことを言っていた人々はこの後、有機農法へと流れたらしい。
 
 とまあ、こういう左翼うんぬんの話はご愛嬌だとしてもだ、プレートテクトニクスに基づいた体系的な理解が抜けている。これは痛い。
 
 ∧∧
( ‥)つまり古生物学の基礎
    生物の分布や
    化石の保存
    地層の有様
    環境と地質年代区分
    これらに影響を与える
    肝心な理解の枠組みが
    間違っている
 
  ( ‥)なんかへんだなーとは
    ‐□ 思っていたのだ
      当時すでに
      中学生だって
      プレートテクトニクスを
      知っているわけでね
 
 確かに子供はすぐに新しいものに飛びつく。だからしばしば間違った仮説を手にしてしまう。だから教科書を読まねばならない。それはまったく正しいことなのだが...
 
 ∧∧
( ‥)でも少ないとはいえ
    反対のこともある
    教科書を書いている人が
    意固地になって
    滅びつつある理論を
    後生大事に書いてしまう
    こともある
 
  (‥ )本来こういうのは
      出版社とか編集者が
      ちゃんと見極めるもの
      なんだが
      当時は出版社でも
      マルクス主義者が
      猛威をふるっていたし
      そうでなくても
      時代についていけない
      大人はいつでも
      いるものだし
      我々自身がそうなる
      ことは絶えずありうるし
      まあそういうことよ

 要するにこれはhilihiliのhilihili: パラダイムシフトは教科書を読まない口実にされるの続きでもある
 
 つまり、ここで話題にしているこのシリーズは、研究者が書いた以上、いわば教科書や参考書に相当するものだ。だがしかし、いわゆるパラダイムシフトが起こっている最中に書かれたものなので、内容がすでに間違っている。
 
 ∧∧
( ‥)つまり教科書を読むと
    むしろ駄目になる事例
    まさにこれらが
    それである
 
  ( ‥)当時買わなかったのは
    ‐□ その意味では
      正しかっただろうね
 
 だが、言い換えると時代の過渡期とその産物なので、今から見ると色々な手がかりになる内容を持っている。
 
 例えばかつて、プレートテクトニクスが認められる以前の時代、地層の堆積と隆起と褶曲、そして山脈の形成は地向斜という概念で説明されていた
 
 ∧∧
(‥ )この本もその内容の多くが
\‐  ”地向斜”に基づいて
    記述されている
 
  (‥ )でもさ
      ”地向斜”という考えは
      何とも奇妙なものでね
 
 山脈とその地層を観察すると次のように現象が進行したことが分かる
 
 堆積が起こる、沈降する、堆積物が厚くなる、火山活動が起こる、隆起する、山脈ができる
 
 ここまでは問題ない
 
 ∧∧
( ‥)このような造山運動を
   堆積、沈降、火山活動
   隆起で説明するのが
    ”地向斜”である
 
  ( ‥)問題はさ、これ
    ‐□ 説明なのか? という
      ことなんだよな
 
 これは見た事、起きた事を言っているだけじゃね? これが説明か? という問題だ。例えば1989年に出た「プレート・テクトニクス」上田誠也 1989 岩波書店 pp175 には
 
 しかし、造山帯の構造解析から組み立てられた”地向斜物語り”を説明する物理的機構についてはついにほとんど何の説明もなかった
 
 とある。つまり”地向斜”とは観察をまんま申し述べているだけで、機構の説明がまるでないのだ。理論と呼べるものなのかというとちょっと怪しい。よく言っても天動説レベルだと言うべきかもしれない。実際、本を読んでいても順番に関する記述はあるが、厳密な意味で因果関係を述べている場所がまるで見当たらない。
 
 ∧∧
(‥ )現在はあれだよね
\‐  大陸縁辺部で堆積が起こる
    長い時代がすぎれば
    大陸が大陸に
    衝突することもある
    そうなると
    堆積物は隆起する
    海洋プレートが
    沈み込めば
    火山活動が起こり
    衝突で山脈の形成が起こる
    概要自体は単純明快
 
  (‥ )今はそれで説明できる
      だが30年前のこの本は
      そういう本ではなかった
      そもそも説明すら
      出来ていない
      そんな時代の産物でもある
      そう言う事もできるよね
 
 だがしかし、だからこそ価値がある部分もまたそこにある。
 
 ∧∧
( ‥)古い本は今の本よりも
    過去に近いから
    意外と役立つこともある
 
  ( ‥)歴史的な経緯を
    ‐□ 把握することに役立つ
      それもあるが
      それだけではない
      今の本では省略された
      必要な基礎知識が
      きちんと書かれている
      古い本にはそういう
      こともあるものだ
 
 それに現在の専門用語には、実のところすでにすたれた理論に基づくものもある。理論は死んだのに、用語自体は定義を変えて残っている場合だ。そして定義が変っても用語はなんとなくその由来を示すものである(例えばゴンドワナ大陸は、本来は南半球にあって水没し、失われた仮想的な陸地のことだ)。
 
 あるいは専門用語の具体性を掴むためにはその歴史的な経緯を踏まえた方がより分かりやすい、ということもある。
 
 ∧∧
( ‥)古い本の中にある
    役立つ知識と
    役立たない知識を
    弁別して
    役立つもの
    意味あるものだけを
    抽出しようと
 
  ( ‥)それを考えれば
    ‐□ 中学の時よりも
      本の読み方が
      ちょっとは
      ましになったのかな
 
 
 
 後、失われた仮想大陸パシフィカの名前を聞いたのもずいぶん久しぶりのことであった。
 
 ∧∧
(‥ )一応、この本は
\‐  プレートテクトニクスの仮説も
    紹介はしているからね
    ペルム紀のフズリナ化石と
    その奇妙な分布
    それらを説明しうる仮説
    かつて太平洋に存在し
    分散して失われた大陸
    パシフィカ
 
  (‥ )中学の時に名前を聞いてな
      これはなんだと
      理科の先生に尋ねたけど
      彼は知らなかったのだ
      先に引用した
     「プレート・テクトニクス」
      でも引用されているが
      1977年の仮説だった
      のだな
 
 少なくとも北米西岸は北米に後から付加してきた地塊があるという。海洋性の堆積物だから、それが海面に顔を出していたような大陸由来であるとは限らないらしいが、懐かしい名前だ。
 
 ∧∧
(‥ )今はどういう理解に
\‐  なっているのでしょうね?
 
  (‥ )さてね
  
   

2014年7月19日土曜日

俺、馬鹿だから分からない、うはっ! なんたる傲慢発言

 
 ∧∧
(‥ )俺、馬鹿だから分からない
\‐  こういうのって
    どう思います?
 
  (‥ )そのまんまな意味だけど
      もし真面目に
      受け取るのならばだ
 
 俺は馬鹿だからこれが分からない、とは、これは分からないが俺でも分かることがある、という断言でもある。
 
 ∧∧
( ‥)つまり
    俺でも
    分かっていることは
    分かっているのだ
    という宣言
 
  (‥ )だがしかし
      分かっていることが
      分かっていると
      どうしてお前は
      そこまで確信出来るんだ?
      そう問われるだろうな
 
 ああ、いつもいつも思い知らされるではないか。分かっていたつもりであった。しかし分かっていなかったと。現実は恐ろしいことに、この連続だ。
 
 ∧∧
(‥ )そういう意味で言いますとね
\‐
 
  (‥ )馬鹿だから分からない
      うはっ、
      ちょー傲慢
 
 これはなんたるうぬぼれか。聞いているだけで目眩を起こしそうである。
 
  
 ∧∧
( ‥)まあ、そこまで真面目に
    受け止める必要は
    ないんですけどね
 
  ( ‥)人生真面目にやっても
    ‐□ しょうがねーしな
      力抜いていくべ
 
 
 

パラダイムシフトは教科書を読まない口実にされる

 
 人間は物事を理解する枠組みを持っている。
 
 ∧∧
(‥ )言い換えれば
\‐  枠組みを変えなければ
    新たな領域へ入ることは
    原理的に不可能
 
  (‥ )科学や数学はそういう
      新しい枠組みの発明で
      理解が根本から
      変ってきた歴史を
      持っているんだが
 
 だがしかし
 
 ∧∧
( ‥)科学や数学は変ったけど
    当のあなたたち
    一般人は変っていない
    ことがある
 
  ( ‥)最近話題にする
    ‐□ 進化論とか
      虚数とかがそうだよな
 
 マイナスをかけると実数は位置が180度旋回する。では2回かけると180度旋回する虚数は、実数に対して90度の位置にあることになる。
 
 ∧∧
(‥ )つまり虚数は実数の上には
\‐  確かに存在しないけども
    存在自体はすることになる
 
  (‥ )でもこれは...
      義務教育では
      習わなかったかもね
      少なくともおいらの
      記憶にはないんだよな
 
 あるいは習ったにしても、その重要性がまるで分からず、きれいさっぱり忘れたかそのどっちかなんだろう。いずれにせよ、今でも多くの人は虚数は計算上便利だという理由のみで設定された、文字通り、虚構の数である、そう思っている。

 ∧∧
( ‥)進化論にも似たところが
    あるのだと
 
  ( ‥)なんというかな
    ‐□ 進化論を理解できない人は
      物事を作る要素が
      全部同時に
      出来上がる必要がある
      そう思い込んでいる
      みたいなんだよね
 
 これは、携帯電話が生まれるには、電波の発見と電気の発見と、発電の発明とインフラの整備とそれを実現する社会のみならず、その他あらゆる工業技術が同時に発明されなければならない、そう言うのと等しい。
 
 ∧∧
(‥ )携帯電話が誕生することは
\‐  確率的にありえない
    そういうことになる
 
  (‥ )これ、このように言うと
      すごく馬鹿馬鹿しいけど
      進化論に関しては
      これと同じことを本気で
      言い出す人がいっぱい
      いるんだよね
 
 ∧∧
( ‥)それはなにゆえか?
 
  (‥ )さぱーり分からんのよ
 
 確かに大きな理由としてはメンデル遺伝のことをよく知らない、ということがある。私たちは義務教育でメンデル遺伝を習っているが、実はそれだけでは十分ではない。あそこから導かれる極めて重大な理解のひとつは
 
 ”変異であるいわゆる劣性の形質は優性の形質に覆い隠されて外部からは見えないし、淘汰にもかかってこない、それゆえに膨大な変異がすでに潜在化している”
 
 というものだ(*これはかなり単純な言い様だけども、概ねこんな感じである)。
 
 ∧∧
(‥ )例えばの話
\‐  携帯電話を実現する部品は
    既に存在しているけども
    外からはそれが見えない
    しかしそれでもなお
    部品は既に存在するから
    後は組み立てるだけである
    そういうことでも
    あるんだよね
 
  (‥ )この理解が脳内に無いとな
      進化が起こる時に
      都合の良い変異が
      都合良く起こるわけが
      ありませんとか
      ドヤ顔で言い出すことに
      なるのよな
 
 *組み立て自体が困難で難しかろう、という人もいるだろうけども、まあ、あれだ、ラジオだって鉱石ラジオからもっと複雑怪奇なものまで色々あるよな、と考えれば良い。それに生物は工業製品よりもいい加減である。
 
 このように物事を理解するにはこれまでの理解の枠組みを放棄し、新しい枠組みを使わなければならない。
 
 ∧∧
(‥ )でもどの枠組みが良いのか?
\‐  それを判断するのは
    難しいよね
 
  (‥ )まあ、通常は
      教科書を読めば
      良いだけなんだがな

 
 確かに、パラダイムシフト、というものがある。俗な言い方をすれば、理解の枠組みが変る瞬間の教科書は原理的に古い枠組みが載っていることになるから、もうその教科書は役立たないよ、そういうことでもある。
 
 ∧∧
( ‥)でもパラダイムシフトって
    そうそう起こることじゃ
    ないからね
 
  ( ‥)というかなあ
    ‐□ どっちかというと
      パラダイムシフトという
      言葉は
      教科書を読みたくない奴が
      読まない言い訳をする時に
      使う言葉だよね
 
 
 
 
 

2014年7月18日金曜日

なぜか疲れている

 
 ∧∧
( ‥)一昨日、昨日、今日と
    寝てばかりだね
 
  ( ‥)時々来る
    ‐□ 例のやつだな
      1日8時間以上
      起きていられなくなる
 
 外へ行く気にもならないし、仕事もはかどらない。資料に少し目を通すのが精一杯だ。
 
 ∧∧
( ‥)なまけているのか
    疲れているのか
 
  (‥ )両方だなあ
      実際、なんだ
      こういう時に寝ていないと
      やっぱ後からガタっと
      くるんだよね
 
 疲れているから怠けるのだ。単純にそういうことなんだろう。体のそういう信号には忠実に従った方がよさげである。実際、自営業である以上、いざ〆切が来たら休んでいられないのだ。休める時に休むに限る。
 
 ただ、今回のこれに問題があるとしたら
 
 ∧∧
(‥ )そんな疲れるほどに
\‐  仕事したっけ?
 
  (‥ )していない...と思うけども
      疲れは本物だよな
      起きたら自分が
      何をしていたのか
      思い出せないとか
      8時間以上起きて
      いられない
      寝てしまうなんて
      通常じゃそんなこと
      したいと思っても
      出来ないからね
 
 歳のせいで疲れてしまうようになったのか、これまでと違うことをしているので、使用量の割には脳に思いもかけない負担を強いているのか、よく分からない。
 
 そんなせいかみょうちくりんな夢を見た
 
 天井の高い場所だ。多分、美術館とか体育館のような建物。床は木を張った狭い通路と上が開いた小部屋になっていて、大勢の人が珍妙な格好で働いていた。和風とも中華風とも思えるような服飾である。そして自分もその一人であるらしい。どういうわけか桶のような壷のようなものがガタガタと騒いでいる。中身がなんであるのかは知っていた。死んだ人だ。容器の体積からすると土葬ではなく、中身は骨だけだろう。それにしても彼は死んでもなにか文句があるらしく、部署のひとつに配慮の要求と抗議を伝えているらしいのだ。名前は...分からない。しかし死者としてつけられた名前はあった。戒名とかではない。具体的には思い出せないが、なにかもっともったいぶった、古式ゆかしいような名前だ。偉い人だろうか? 文句を言い立てる彼というか壷を脇にやり、...ということを申しておりまして、一応、このような対処をお願いできますでしょうか? という旨の事を部署のひとつに伝えると、別の人がその壷を持って帰った。まるでだだっ子や徘徊老人を介助する人のように。
 
 ああは言ったものの、どうにもならないですよねえ。そういう話をその部局の人とした。実際、自分たちがしたことは形式的なものでしかないことは知っていた。そもそも要求通りのことなど事務の作業上不可能だからである。やれることはただの言葉遊びだけだ。
 
 起きたら、体が痛かった。
 
 ∧∧
( ‥)一体、なんの夢を
    見ているんですか?
 
  ( ‥)さてねえ
    ‐□ 爽快感のある夢を
      見たいものだが
      そういうものは
      現実世界で探すもの
      なんだろうな
 
 寝過ぎで体が硬直しているのだ。後で運動をしなければならぬ。
 
      
  

確かに教科書はまずい味がする

 
 ∧∧
( ‥)進化論に関する
    誤解というと
 
  ( ‥)元凶は色々とあるよな
    ‐□ ダーウィンは
      種と呼ばれるものが
      どのように成立したのか
      それは述べたけども
      種という概念自体は
      破壊した
      そういうことは
      あまり知られていないよね
 
 科学者の中には”生物の種”というものは実在しないと考える人々がいる。そしてチャールズ・ダーウィンはその第一の人であった。これはどういうわけかほとんど知られてない事実だ。つまり彼の理論は、種を説明するために種を破壊するという、裏技的な方法論でもある。

 これは知識オタクとでも言える人々にはまるで理解できない、異様な理論体系だとも言える。
 
 数学のゼロやマイナスや虚数の導入のようなものかもしれないし、あるいは微分積分が成立するには考え方を変えなければいけなかったような、そういうものに匹敵する新機軸の導入による問題解決法かもしれない。
 
 しかし、オタクというのは概して分類マニアである。
 
 ∧∧
(‥ )収集した知識を
\‐  整理整頓する
    それが分類
 
  (‥ )そして分類とは
      概念の設定と関連づけ
      なんだよなあ
 
 つまり、種という概念そのものを破壊したダーウィニズムは、知識オタクと非常に相性が悪い、と言える。
 
 古代ギリシャ人はゼロやマイナスを受け入れなかっただろうし、無理数ですら受け入れようとしなかった。
 
 ∧∧
( ‥)でも現代人は√という形で
    無理数を平気で記述する
 
  ( ‥)ギリシャ人も無理数の解
    ‐□ それ自体は求めることが
       できたんだけどな
 
 ただし、そのせいで彼らの算術は幾何学になってしまった(√2を表現することは幾何学的には単純である。正方形の対角線を示せば良い)。
 
 つまり、古代ギリシャ人は私たちが用いる二次方程式の解き方をまるで理解しないだろう。数学を汚す邪法と断罪するのではなかろうか? 
 
 ∧∧
(‥ )同様に知識オタクは
\‐  現代進化論を理解できない
 
  (‥ )知識オタクが
      飛びつく進化論って
      どれもこれも
      種概念があるもの
      なんだよね
 
 グールドの断続平衡説しかり、今西進化論しかり。あれらは、知識を整理整頓する知識オタクに優しい理論だとも言える。その代わり、まるっきりの間違いになってしまったが。
 
 ∧∧
(‥ )事実、断続平衡説も
\‐  今西進化論も
    教科書には出てこない
    出てくるにしても
    こういう異説があるけど
    これじゃ駄目だよね
    という扱い
 
  (‥ )おかしなもんでな
      知識オタクって
      どういうわけか
      教科書を読まないの
      だよなあ
 
 なんでなのかは知らない。もしかしたら知識を収集したいけども、めんどくさいことはしたくないのかもしれない。あるいは、他の人とはひと味違ったものを集めて、どうだどうだと自慢したいだけなのかもしれない。ただし、珍しい仮説は大概は間違いか論証されていないものなので、これでは珍味ばかり食っている悪食のグルメに該当すると言える。
 
 さながら、おいしいところをつまみ食いしているけども体に悪いものばかり食べて、どんどん不健康なデブになってしまう。そんな感じだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)教科書はおいしくは
    ないからね
 
  (‥ )それこそ
      紙食ってるみたいでな
      
 
      

2014年7月17日木曜日

そこにあるのは多分、永遠の”べき”

 
 hilihiliのhilihili: 助け合いは報復と暴力がなければ成立しえないの続き
 
 ∧∧
(‥ )先の元ネタは
\‐  これなんだよね
 
=>弱者を抹殺する。 不謹慎な質問ですが、疑問に思ったのでお答え頂ければと思い... - Yahoo!知恵袋
 
  (‥ )失礼ながら
      なんていうかな...
      言及がかなり
      混乱的なんだよな
 
 例えばの話、人間が進化の過程で助け合いという性質を持つようになった、というのは事実だろうけども、それが弱者保護、ひいては”生存上不利な遺伝子の保護”という話にまで拡張されているようである。
 
 ∧∧
( ‥)でも、実際の話
    生存上不利な遺伝子の保護を
    しているのは
    人間社会ではなくて
    メンデル遺伝であると
 
  ( ‥)多分なあ
    ‐□ 人間が手にした
      社会性や助け合いと
      優生学の否定が
      ごちゃまぜになって
      いるみたいだよね
 
 過酷な環境で生きる淘汰の過程で他の類人猿よりも助け合いの行動が特化した、というのは多分、事実であるっぽい。チンパンジーがしないことを人類はする。
 
 ∧∧
( ‥)社会が身寄りの無い人
    収入の道を断たれた人や
    子供を助けるのは
    その延長だと考えることが
    出来るだろう
 
  (‥ )でもそれは
      生存上不利な遺伝子を
      保全することでは
      ないからね
 
 単に人間はその性質に従っておせっかい焼きをしているだけだ、とも言える。そして、生存上不利な遺伝子を保全しているのは、むしろ男女や雌雄という仕組みだ。2つの親が提出した遺伝子を付き合わせることで不利な遺伝子が表面化しないようにしている。
 
 ∧∧
(‥ )結果的に大量の変異を
\‐  蓄えることになる
    新しい淘汰圧がかかっても
    蓄えがあるから
    ただちに対応できる
 
  (‥ )つまりメンデル遺伝と
      男女の存在が
      それを成し遂げるのだ
      それは人類の専売特許
      ではなくて
      性を持つ生物なら
      全部そうだよね
 
 人間の社会性がそういう遺伝の多様性を保持するわけではない。多分、回答者は質問者が漠然と仮定している優生学的な考え、これは”優秀な遺伝子”という言い方から分かることだが、それを否定しようとするあまり、人間の弱者救済とメンデル遺伝による劣性な遺伝子の覆い隠しとを混同してしまったんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )しばらく前の質疑応答だね
\‐  でもあなたはこのやり取りに
    興味を抱いたと
 
  (‥ )質問も回答も
      何を言っているのか
      最初は理解できなくてな
      でも言い換えれば
      これこそが
      ”分かりやすい”
      なのかもしれん
 
 ∧∧
( ‥)あなたは他人の
    考えていることや
    大勢の人が言う
    ”理解”とか
    ”分かりやすい”が
    まるで理解できない
 
  ( ‥)だからなあ
    ‐□ 人間のやり取りを
      じっと観察することに
      しているんだよね
 
 それにしても思うのだが、人間が種として持っている生存戦略、この言い様は先に述べたように工業製品的な説明である。これもまた理解に関する手がかりになるのだろう。
 
 例えばの話、日本の探検家というか登山家であった今西錦司は、種は一斉に進化する、ダーウィンの進化論は間違いであって、日本には日本独自の生物学や進化論があるはずだ、そう申し述べて今西進化論なるものを提案した。
 
 ∧∧
(‥ )当然、トンデモなんだけども
\‐   どういうわけか
     日本の文系の人々や
     知識人にはこれが
     大層受けた
 
  (‥ )まあ、気持ちは
      分からんでもないな
 
 白人諸国が”有色人種”なる人々にまっとうな人権なり市民権なりを与えたのはWW2のずっと後のことである。あのような、あるいはこのような暴虐を見れば、白人の考えたものではない自分たちによる自分たちの世界を築こうという発想が出てくるのは当然だ。これは単なる防衛である。
 
 ∧∧
( ‥)でもトンデモだ
 
  ( ‥)日本独自の進化論とは
    ‐□ 日本にしか存在しない
       物理法則があります
       そういう主張をするのと
       同じだからね
 
 人間は望みを手にしようとするものだ。しかし望みそのものが妄想でしかないことがある。そんなことは自分たちの人生と挫折を思い起こせばすぐに分かることだが、それでもなお、掴みたいものがあるということだ。
 
 そしてしかしもうひとつ多分、理由があるのだろう。
 
 おそらく、この手の説明を望む人は論理的な人間ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)種は実在する
    種はこのような特性を持つ
    人間が種として持つ
    生存戦略は弱者保護である
    ゆえに保護である
    劣った遺伝子も
    保全するべきである
 
  (‥ )トンデモ進化論って
      どれもこういう
      構図を持っているの
      だよな
      結論が正反対な
      優生学的な理論でも
      そうなのだ
      均一な大前提から
      論理的な結論を得る
      ここにあるのは
      論理であって
      それは”べき”なのだ
 
 もちろん、こんなことは間違いだ。論理的な世界観はたいしたものを生み出さなかった。プラトンやアリストテレスを見ればそれがよく分かる。論理は偉大なる書物と成果であるユークリッドの幾何原論を生み出しはしたが、そこには0もマイナスも虚数もなく二次方程式すら満足に解けない。
 
 ∧∧
(‥ )でも論理を掲げる人は
\‐   べきなのだを繰り返す
 
  (‥ )ああ、しかしだな
      それだと
      どこにも
      いけないのだよね
 
 世界の有り様はいい加減で複雑怪奇であって、底が知れない。だから重要な要素だけを抜き出して単純にざっくり考えることが必要だ。
 
 しかし論理は物事を扱うにはあまりにも剛直すぎると言えば良いか。
 
 あるいは、論理は扱う名詞が無駄にでかいので、絶望的に雑になると言えば良いか。
 
 だから論理は挫折する。プラトンの野心と理想が無惨に挫折したように。そして、挫折と絶望から論理主義者は、”べき”をただ繰り返すだけとなるだろう。
 
 だがしかし、それは根本から誤りだ。挫折した時、間違っているのは現実ではない。現実を記述する事に失敗した自分の理論と理解なのだ。自分の理論を防衛して、現実を否定するのは、それはいかがなものだろうか? そもそもそれではどこにもいけない。
 
 ∧∧
(‥ )もっといい加減に
\‐  生きた方が良いと?
 
  (‥ )昔から
      そういうものだと
      思うけどな
 
 
 そうある”べき”。言いたい気持ちは分かるが、だがしかし、べきべき言っても、それだけでは現実を否定するだけで、一歩も前に進めないのだ。
 
 
 
  

助け合いは報復と暴力がなければ成立しえない

 
 ∧∧
(‥ )動物界は弱肉強食なのに
\‐  現代社会はなぜ弱者を
    保護するのか?
    その質問に対して
    人間が種として持つ
    生存戦略は社会性である
    長期の生存が
    不可能なような個体
    つまり弱者であっても
    それを生き延びさせることが
    人類の戦略だと
    そういう答えが
 
  (‥ )あー、なんていうかな
      部分的には正しいけど
      明らかな誤謬があるよな
 
 というか、この理解は実のところ説明能力が不十分でしかない。そう言えば良いのか?
 
 例えば、飢餓に直面すると老婆を殺して食った民族の話がある。その理由は単純なのだ。イヌは狩りの役に立つが老婆は役立たない。極めて単純で合理的な根拠である。老婆は当然逃げるが追っ手に捕まり、連れ戻されて食われるのだ。
 
 ∧∧
(‥ )あなたがた人間は
\‐  ”役立たない弱者”を
    まず最初に食うのだと
 
  (‥ )これは非常事態の話だろ?
      そう説明することは
      可能なんだが
 
 しかし...以上のような言い様、人間が種として持っている生存戦略、これは強烈で均一な限定だ。
 
 これはつまり、”人間は工業製品のようなもので、弱者を保護するプログラムが一律的に組み込まれている”という主張に他ならない。
 
 ∧∧
(‥ )だが、弱者を保護する
\‐  プログラム搭載という
    工業製品的な説明は
    人間が弱者を
    切り捨てるという
    現実を説明できない
 
  (‥ )人肉食いどころか
      普通に起きている
      育児放棄や
      幼児虐待ですら
      説明できないわけよ
 
 いや、説明は出来るのだろう。そういう人は頭がおかしくなってバグっているのだと。
 
 ∧∧
( ‥)でも実際には
    育児放棄や子殺しは
    動物界では普通だからね
    つまり人間のやっている
    ことも”普通”だと
 
  ( ‥)この子育ては失敗だ
    ‐□ そういう状況下では
      育児放棄した方が
      ”合理的”であるからな
      そりゃそうなるよね
 
 人間も動物も大部分の種族は育児のチャンスが複数回ある。今の子育てが駄目だ、と思ったらそりゃあ放棄するだろう。実際、人間の育児放棄や子殺しも、話を聞けばそんな場合がほとんどのようだ。つまり彼らはバグっているわけでも故障しているわけでもない。単に合理的で論理的である。それだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )でもあなたがた人類は
\‐  困った人を助ける猿でも
    あるんだよね
 
  (‥ )これ自体は
      非常に特異な
      性質だそうだよ
 
 チンパンジーも困った仲間が助けを求めると助けるという。だが人間は違うのだ。手を貸しますか? と自分から言う。
 
 ∧∧
( ‥)いわばあなたたち人間は
    おせっかいな猿である
 
  ( ‥)僕ら類人猿は本来
    ‐□ 森の中で果物とかを
      食べる種族でなあ
 
 このおせっかい焼きは、どうもサバンナに出た時に身につけた習性ではないかと言う人もいる。類人猿にとって過酷な環境である乾燥地帯に進出した人類の祖先は、助け合わないと生きてゆけなかったのだ。
 
 つまり、過酷な環境から加えられた自然淘汰によって、仲間を助ける、仲間から助けられる、という特性が淘汰された、そう言えば良いか。
 
 私たちは仲間を助ける特異な猿だ、そうでないとここまで存続してこれなかった。そのことは念頭に入れておいても良い。
 
 ∧∧
(‥ )でもいざという時は
\‐  弱者を切り捨てるのだよね
 
  (‥ )そりゃそうだ
      種なんてものは実在しない
      種という概念自体を
      放棄しなければ
      理解は前進しない
      これこそが
      進化論を成立させる
      基本的な条件でな
      そしてあるのは
      種ではなく
      ”自分にとって
      得になるかどうか?”
      それだけの話よ
 
 
 そもそも、助け合いとは、助け合いが得になるからこそ採用された行動なのだ。
 
 しかし、そうである以上、助け合いには恐ろしい側面がなければならぬ。実のところこういう行動は”あの時、あの人は私を助けてくれた/助けてくれなかった”という認識と記憶と判別があるからこそ成り立つ。

 前に助けられたから今度はこっちが助けよう。
 
 前に助けてくれなかったお前のことなんか知るかぼけ
 
 ∧∧
( ‥)おかえしと報復
    それが助け合いを
    成立させる条件だと
 
  (‥ )助け合いは
      報復の恐怖がなければ
      成立しない
      そういうことだろうな
      人間は工業製品ではない
      そうである以上
      助け合いに
      ただ乗りしようと画策する
      裏切り者が必ず出てくる
      これを排除しなければ
      助け合いが食いつぶされて
      しまうわけよ

 
 こればっかりはどうしようもない。人間は工業製品ではない。遺伝子にその行動と性格のすべてが司られているとしても、遺伝子には変異があるのだ。我々が完全に機械的な存在であって、魂も精神すら無いとしても、それでもなお人間が工業製品でないのはこれが原因だ。
 
 人間は均一な工業製品たり得ない。そして全員が違う。そうである以上、必ず助け合いにただ乗りを目論む”裏切り者”が現れる。
 
 ∧∧
(‥ )あなたたちは
\‐  他人の苦痛になんの感情も
    覚えない人間も排除するけど
    助け合いに便乗する人間も
    排除しようと
    監視の眼を光らせるよね
 
  (‥ )人間は助け合う猿だ
      だがその動作が
      成立するには
      ”自分にとって得だから”
      そういう前提がある
      だからお返しをし
      あるいは反対に
      報復を行い
      裏切り者を処刑するのだ
      実際、我々の動作は
      そのように振る舞っている
      そうだろう?
 
 一方、残念ながら、”人間が種として持っている生存戦略は弱者を助けることである”、こういう工業製品的な説明では、以上のような”豊かな結論”は出てこない。
 
 人間が弱者救済プログラムを搭載しているという説明から出てくるものは、弱者と想定されたものは人類愛に基づいて保護せねばならぬ、なぜならそれが人類の性質であって、彼を保護するのは彼が弱者と認定されたからである、そういう循環論法的で空っぽなスローガンだけだろう。

 *端的に言うと”人間は種として弱者救済という生存戦略を持っている”、という説明は、育児放棄や、あるいは”福祉ただ乗りやクレクレちゃんは排除するべきでは?”といった行動や意見を、それらはすべてバグであるとしか言えなくなる。そんな説明で良いのか? ということでもあるのだ。
 
 
 ちなみに、意地悪な言い様で重箱の隅をつつけば、冒頭の答えは実のところ質問に答えていないとも言える。少なくとも、”かつての人類は弱者を滅ぼしたのに、今の社会がそうでないのはなぜですか?”という質問に答えていない。人間が”弱者を保護するようにプログラムされている”というのなら、時代によって変化するわけがないからだ(近代社会になってから人類の遺伝子とその有様が急激に変化したなんていう事例はない)。
 
 ∧∧
(‥ )近代社会が弱者保護を
\‐  より大規模に行えるように
    なったのは農業生産が
    拡大したからでしょうね
 
  (‥ )讃えるべきは
      農薬と化学肥料
      そして品種改良だよな
      あれらは偉大な発明だよ

 
 
 
次へ続く=>hilihiliのhilihili: そこにあるのは多分、永遠の”べき”
 
 
*2014.09.08追記 以下へ続く=>hilihiliのhilihili: そして欲望だけが残った
 
 
 

2014年7月16日水曜日

騒がしき昨日

 
 家に帰って横になったら寝入ってしまった。目を覚ましてきちんと布団の中で寝ようとするも、はて? 今日は一体何をしたのだろうか。何も思い出せない。
 
 ∧∧
( ‥)とうとうボケ始めたか
 
  ( ‥)今朝になって起きたら
    ‐□ 思い出した
      浜松町の方にまで出て
      打ち合わせをしていた
      のだよ

 
 昨日2014年7月15日、東京は妙に人身事故の多い日であった。最初は京王線での話を聞き、次に飯田橋で聞いた。調べてみたら銀座線でも人身事故があったらしい。頻発した理由は知らない。暑い日であった。東京タワーを仰ぎ見ながら、今年初めてのセミの鳴き声を聞いた。
 
 そして明けて16日
 
 ∧∧
(‥ )なかなか良いお天気です
 
  (‥ )なぜだろうな
      まだ眠い
 
 
 
 

2014年7月15日火曜日

抜けるような虚空の下で矛盾と整合性を

 
 「ゆめにっき」というゲームがある

=>ゆめにっき - Google Search
=>自作ゲーム「ゆめにっき」の紹介 - Google Search

英語圏でもカルトな人気
=>https://www.google.co.jp/search?q=yume+nikki+madotsuki&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=PfnEU6ylLZbe8AX-xYDQDw&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1032&bi…
 
 ∧∧
(‥ )RPGツクールを用いて
\‐   個人が制作した
     ゲームであると
 
  (‥ )知ってみれば
      ネット徘徊中に
      このキャラは何ぞ?
      と以前から思っていた
      絵の元ネタなんだな
 
 三つ編みの包丁を持った女の子、あるいはモノクロの異様な姿をした女の子、あるいは金髪のポニーテール、あるいは黒い服と白い肌をした長身の異人
 
 ∧∧
( ‥)でもなんか妙に
    絵柄に振り幅がある
 
  ( ‥)知れば当然
    ‐□ 元絵がドット絵なんだ
 
 ドット絵は小さな正方形を組み合わせた、簡易だがゲームにおいて効果的な表現でもある。そしてそこから姿を吹き込まれた絵は、より大きな自由を手に入れる。
 
 ∧∧
(‥ )ゲームのHPを覗いても
\‐  ほとんど説明がないの
    ですね
 
  (‥ )まさに「夢」かな
      そのせいで色々な考察が
      生まれたわけだ
 
 プレーヤーが部屋の外に出ようとすると、主人公の女の子は首を振ってそれを拒否する。それはなぜなのか?
 
 なぜ眠った時に見る夢と現実のベランダにしか行動の自由がないのか?
 
 女の子、信号機、異形の姿、変身、狂った人々、これは何を意味するのか?
 
 ∧∧
(‥ )でも大方の考察は
\‐  ある程度収束するのだと
 
  (‥ )引きこもり 虐待 いじめ
      交通事故 裏切り 疑心
      心の傷と恐怖
      ここまで説明がなく
      これほど夢のように
      とらえどころがなくても
      皆が感じる印象は
      ある枠内にとどまり
      収束するのだな
 
 そして、そういう考察でしばしば見られる言葉が、矛盾、整合性、つじつま、であった。
 
 ∧∧
( ‥)みなさん、証拠の整合性を
    基準にして考察を
    行っているのだと
 
  ( ‥)みなみな、
    ‐□ 真面目に整合性という
       基準に基づいて
       考えるわけだよ
 
 ひるがえればである。読書家って連中はこんな当たり前の事すら出来ない連中だ、とも言えるのだ。
 
 なぜって、読書をしている頭でっかちな知識人たちは、自分の俺様解釈を建造することに忙しく、証拠だの整合性だの見ていないからである。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、ゲームの解釈でも
\‐  そういう人は当然
    いるのでしょうけどね
 
  (‥ )確かにかなり不思議な
      解釈もあったなあ
 
 しかし、あれも証拠を直接つなぐというよりは、意図的に少し間隔を空けて証拠を配置し、その隙間に物語を挿入して新たな形を紡ぎだす、というものであった。
 
 ∧∧
( ‥)物語を作る時に使われる
    手法だよね
 
  ( ‥)物語はそれで良いのだ
    ‐□ そうでなければならない
      整合性と、そして
      心の琴線に触れるかどうか
      判断はそう下される
 
 物語はそれで良いのだ。それが物語である。それこそが夢。心が張り裂けてしまうのなら、張り裂けてしまえばいい。
 
 だがしかし読書家の諸君よ、学問はそうじゃねえだろ。これを学問でやってしまう連中がいるのはまったく呪わしい。
 
 ∧∧
(‥ )ダーウィンは獲得形質を
\‐  肯定していた
    だがこれは間違いだ
    ゆえにダーウィンの進化論も
    間違いであり
    ゆえに優生学的な社会進化も
    間違いである
    そう書いた大学の先生が
    いたよね
 
  (‥ )だがダーウィンはこう
      言っているのだ
 
 子供を生まない働き蟻は、しかし労働に特化した姿になっている。これは獲得形質を否定する非常に明らかな証拠である。
 
 ∧∧
( ‥)その一方では
    獲得形質の可能性を
    ダーウィンは
    最後まで捨てなかった
    これはなぜか?
 
  ( ‥)一見すると矛盾なんだが
    ‐□ どうもなあ
      今風に言うと中立説の
      近似解のように
      考えていたふしが
      あるんだよね
 
 さながら、エカントがケプラー第2法則の近似解であるかのごとく。この解釈が妥当かどうかは検討しなければならぬ。しかし確実に言えることがある。ダーウィンの主張は少なくとも表面的には矛盾しているのだ。この一見すると矛盾に見えるこの設定はなぜ仮定されたのか? それこそが検討すべき謎であろう。
 
 ∧∧
(‥ )でもさっきの大学教授は
\‐   そうは考えなかったと
 
  (‥ )そういうのは
      本を読んだとは
      言えないのだよ
      ”あの矛盾”は
      あからさまだからな
      読んで気づかぬ
      はずがない
 
 だが、そんなことも読んでないというのなら、では読書とは一体全体なんなのか? 
 
  ( ‥)俺は読書家って連中が
    ‐□ 大嫌いだよ
 
 ∧∧
( ‥)さいですか
 
 解釈の宮殿なんか築く必要はない。そうではなく、矛盾と整合性をただ見つめるだけで良いのだ。虚空の彼方へ抜ける空を見上げながら。
 
 
 これはhilihiliのhilihili: 読書家の脳神経がただの”ふるい”になっている可能性の続きでもある
 
 
      



精神論は良いぞ、具体的なことを考えずにすむ

 
 最近は徴兵制という言葉をしばしば目にする
 
 ∧∧
(‥ )集団的自衛権うんぬんで
\‐  反対派も賛成派も
    キーワードにしている
    そんな感じですかね?
 
  (‥ )どっちの立場にしても
      極端な立ち位置だろう
      けどもね
      あるいは
      テレビで連呼している
      奴らがいるのかも
      知れないな
 
 それにしても思うに、徴兵制で若者を鍛えよう! という言動にしても、徴兵制で戦争ガー! 軍靴の音ガー! の煽りにしても
 
 ∧∧
( ‥)どっちにしても
    それって
    ちょっと練習すれば
    誰でも自衛隊の隊員と
    同じレベルになれます
    という主張だと
 
  ( ‥)そうでないと
    ‐□ 役に立たないし
      そうでないと
      徴兵制の意味がないし
      反対派も賛成派も
      そういう前提を
      しいているということ
      なんだよな
 
 つまり、我々みたいな素人をちょっと訓練すれば自衛隊の隊員と互角か、あるいはそれに匹敵する戦力になると?
 
 ∧∧
( ‥)なに? 戦えば
    勝てないまでも
    良い線までいくってか?
 
  (‥ )突っ立ってるところを
      ぱん、と撃たれたり
      やらんで良い場所で
      匍匐前進のような
      何かをして
      撃たれそうだけどな
 
 というか、そもそもそれ以前の問題なんだろう。指導者がいればまだしも、チームとして移動がきちんとできるかどうかさえも疑わしい。
 
 ∧∧
(‥ )集団の運営って
\‐  大変だからね
 
  (‥ )動かない会社の
      中においてすら
      僕らは馬鹿やっているの
      だからな
      集団を動かすなんてのは
      どえらい話だと
      思うのだけどね

 
 それを考えると、徴兵制と言っている人たちが一体どんな立ち位置なのか分かろうというもの。それに賛成であれ反対であれ、多分、なーんにも運営したことがないんだろう。会社での立ち位置も、肩書きにあった業務を本当にこなしているのか怪しいものだ。全部、丸投げではないのか?
 
 しかしこれは、分からんでもない話なのである。誰でも安易な精神論に逃げた方が楽なのだから。
 
 ∧∧
(‥ )ワールドカップで
\‐  日本代表がふるわなかった
    もっとハングリー精神を
    身につけよう....
 
  (‥ )精神論は良いぞ
      具体性がない
      いい加減な言葉ゆえ
      具体的なことを
      考えずにすむからな


 

読書家の脳神経がただの”ふるい”になっている可能性

 
 
 スポーツや科学には勝負があり、ルールがあり、判定があり、測定がある。
 
 ∧∧
(‥ )でも読書を含めて
\‐  一部の文化的行為や
    学問にそういうものは
    存在しない
 
  (‥ )そういう時
      判断とはどうしたら
      良いものか?
 
 まあ、これに関してそんなに悩む必要はない。
 
 ∧∧
( ‥)判断の基準は
    整合性でしょうね
 
  (‥ )パズルを組み立てることと
      まったく同じだな
      手がかりの整合性から
      組み立ての妥当性を
      判定している
 
 文化系の物事は理系よりも複雑なのだ、という人もいる。これ自体は事実でありうる。実際、物理は正確な予測がかなり可能だが単純な系しか扱えない。化学だと状況は複雑になり、生物学だと複雑な系を扱えるが予測には相当なぶれが入ってくる。
 
 ∧∧
(‥ )ましてや生物の営みである
\‐  人間社会となりますとね
 
  (‥ )だがそれでもなお
      我々が判断できる程度の
      予測が立つ事
      これは明らかであるし
      これを否定するのは
      明らかな誤りであるな

 実際、私たちは絶えず判断を下している。もし仮にだ、複雑な状況では判断に意味が無くなる、判断が収束することはありえない、というのなら、そもそも私たちは判断をしないはずだ。いかなる判断を下しても意味はなく予測はまったく成立しないからである。予測のない世界に判断はありえない。
 
 言い換えると、私たちが”判断する”とは、この複雑に見える世界においても、答えがある程度決まっているし、予測可能であることを示している。


 これは、どんな物事でも成り立つし、読書だってそうである。そもそも本というものが整合性に基づいたものだからだ。
 
 ∧∧
(‥ )回想とかで設定を
\‐  後付けすることもあるけどね
 
  (‥ )漫画とか長期連載で
      ありがちなやつね
  
 
 だが、こういう後付けも、他から突出してしまった物語の部分を、パズルのピースを付け加えることで整合性を調整した結果でもあるのだ。
 
 ∧∧
( ‥)整合性は基準として
    非常に重要なものなのである
 
  (‥ )まあそういうことだな
 
 言い換えると、読書というものも、整合性がないと意味がない、ということだろうか。
 
 ∧∧
(‥ )でも読書している人からすれば
\‐  どんな独りよがりの感想文でも
    自分の中では整合しているかも
    ですよ
 
  (‥ )ああ、しかしそれは
      整合性の問題というより
      検証が動作していない
      事例だろうな
 
 人によっては独りよがりな感想は”恣意的”なのだ、と言うのだろうけども。
 
 ∧∧
( ‥)あなたに言わせれば
    恣意的なのは問題ないと?
 
  (‥ )というか順序が逆だと
      言えば良い?
 
 1から9まである証拠のうち、2と5だけを取り上げて感想文というお話を作り上げたとする。
 
 ∧∧
(‥ )でもそういう感想文は
\‐  2と5以外残り7つの
    証拠を持ってくれば
    容易に破壊できるよね
 
  (‥ )容易に破壊できるような
      偏った証拠の
      抽出をするから
      恣意的だと言われるし
      恣意的な解釈とは
      容易に破壊できる
      証拠の選択だとも
      言えるよね
 
 つまり、少なくともこの意味において、恣意的であること自体は問題ない、ということでもある。実際、我々は何らかの主観なり仮説なり解釈に基づいて作業しなければならない。つまり恣意的でなければならないし、あらかじめそれが恣意的であると知ることもできないのだ。
 
 これを言い換えれば、作業する時には、それが恣意的かどうか思い悩む必要は取りあえずない、ということでもある。
 
 要するに取りあえず結論してみてから、さらに証拠をもっとたくさんもってくれば良い、それだけなのだ。そして、それで破壊されるようなもろい解釈は、そもそも証拠の選び方が非常に偏っていたということになる。それが恣意的、ということであって、検証の過程さえうまく動作できれば恣意的な仮説はおのずと排除される。
 
 ∧∧
( ‥)つまり恣意的な解釈は
    物事を始める時には
    むしろ必要
    証拠集めと検討さえ
    ちゃんと出来れば
    淘汰されるはずだ
 
  (‥ )それなのに恣意的な解釈が
      出現する
      これはその人の中では
      検討や検証、証拠集めが
      うまく動作していない
      そういうことなんだよな
 
 恣意的かどうか? そんなことどうでも良いことなのだ。検証作業があるかどうか、それが正しく動作しているのか? 基準が存在するか? それこそが重大だ。
 
 そして確かに、読書量は多いのだが妙に読む速度が速い人がいる。そしてそういう人の感想文が奇妙に紋切り型で、なおかつ恣意的に見える、ということがある。これは本を読んで本同士を付き合わせて内容を検討する、という動作がすっぽり抜け落ちた結果ではないのか?
 
 ∧∧
(‥ )それこそ恣意的に抽出して
\‐  まとめているだけだと

 
  (‥ )確かにそれだと
      ”作業自体”は速いのだ
      つまり
      読書家っていうのは
      脳神経がただの
      ”ふるい”になって
      しまっている
      その可能性だね

 たぶん、学問領域にもよるが大勢の研究者もそうなっているのだろう。事実、歴史的な著作が誤解されてきた有様を見ればそれは明白であろう。読んで理解しているが、読んでいないし理解もしていないのである。
 

 

2014年7月14日月曜日

検証抜きの読書は独りよがりの累積

 
 
 ∧∧
(‥ )ワールドカップ
\‐  ドイツが延長戦で
    ついに1点を先取
    アルゼンチンを
    下したそうです
 
  (‥ )優勝はドイツか
      ブラジルから7点を
      奪ってぼこる実力は
      本物だってことか
 
 まあ、色々あれどスポーツとは確かにそういうものだ。実力を測る仕組みがあり、それにそって勝負をしている。神の手とかそういうものがあれども、まあ、そういうことだ。検証とテストと測定がそこにある。
 
 ∧∧
( ‥)科学もそうだよね
 
  ( ‥)検証とテストと
    ‐□ 測定だ
      それを通過しないと
      どうにもならん
 
 だが、こういうものを必要としないどころか、むしろ積極的に排除する分野や学問や行為というものが存在する。
 
 ∧∧
(‥ )読書もそのひとつだと
\‐
 
  (‥ )自由に感想して良い
      それ自体は問題では
      ないんだけどね
 
 しかし、そういう基準無き世界に足を踏み入れて、そこでの経験を検証抜きに累積させると決めた時、自分は今、非常に危険なことをしている。そういう自覚は持つべきだったのだろう。
 
 ∧∧
(‥ )歴史的な科学の本も
\‐  そういう基準無き
    曲解にさらされて
    きましたからね
 
  (‥ )ダーウィンが言う
      適者生存とは
      生存したものが適者なのだ
      そのような循環論法であり
      それゆえに誤りである
      70年代の哲学者たちが
      そう自慢げに
      言い立てているのを
      読んだ時には
      大笑いしたものだけどな

 
 *現在の哲学科の人の前でこの話題をして、こんな時代もあったんすねえ、と笑ったら、うん、昔はそういう人たちがいてね、と少し悲し気な顔をされたことを思い出す。
 
 **ついでにいうとこの人はそれは欺瞞だ、という立場の哲学者であるから渋い顔をしてみせたのだともいえる。実際、以上のような”適者生存は循環論法であるから自然淘汰は間違いだ”、と信仰している哲学者やら知識人やら文化人や読書家は今でもごろごろいる。
 
 ***実は適者生存という言葉は受け取り方次第では循環論法的に聞こえる、というのは正しい。だが、生物の変異AとBがある、条件XにおいてAはBよりも子孫を残す確率が高い、という現象を否定できるものではない。適者生存という表現が悪いからといって、その表現が示そうとした事実が変るわけではないのだ。用語を循環論法的に定義することで用語を否定し、その延長で現実を否定し、それで理論を批判しているつもりになっているのだとしたら、それはかなり重症だろう。
 
 ****なお、適者生存という言葉と表現はダーウィンが考案したものではない。彼自身はこの表現が循環論法的に聞こえるので、好まなかったようである。
 
 
 ∧∧
( ‥)テストと検証無き
    そのような理解と読書は
    独りよがりの累積でしかない
 
  ( ‥)だがそれを学問である
    ‐□ それこそが英知であると
      言い立てるやからは
      昔から絶えた事が無い
      そして人は学校を卒業して
      テストから
      逃げおおせると
      容易にこの道にはまる
      無様なことよ
      そして読書とは
      哀れなものだなあ
 
 考えてみれば、読書すれば頭が良くなるとか、そういう抽象的で大雑把なトンデモが一人歩きしている時点で、私たちは気がつくべきだったのだ。
 
 テストが存在しない以上、引きこもって本を読んでいる以上、読書とは欺瞞でしかない、この明白な事実に気づくべきだったのだ。確かに、検証無き読書はスポーツに劣る。
 
 これはhilihiliのhilihili: 本を読んで分かって理解して、それが一体何だというのだ?の続き

 
 
      

本を読んで分かって理解して、それが一体何だというのだ?

 
 その本を読んだぐらいでその本を読んだと思うのは愚劣の極みであるし、本を読んだぐらいで本を読めたと思い込んでいるのならそれはまったく救いようが無い。
 
 ∧∧
(‥ )読んだは読んだだけ
\‐  分かったは分かっただけ
    理解したは理解しただけ
    すべてそれだけ
 
  (‥ )そういうものだってこと
      我々誰しも学生時代に
      いやって言うほど
      経験したはずなんだけどね
      大人は現実から
      すぐに逃げ出すからな
      手に負えん

 
 読んだがテストは駄目だった
 分かったはずだのにテストは駄目だった
 理解したはずなのにテストは駄目だった
 
 読んだも分かったも理解したも、まったく何も保証してくれない。こんなこと、誰だって経験したはずではなかったか?
 
 ∧∧
( ‥)現時点では暫定的に
    こうであります
    そう言うのが
    精一杯のはずであると
 
  ( ‥)テストで検証する
    ‐□ そうするまで
      我々は
      保証を述べることが
      出来ないのだよ
 
 その検証にしても、しなかった時よりはるかに状況は良くなってはいるものの、究極的にはやはり暫定的なものである。
 
 思うのだが、読書をする人は読む事、それ自体を目的化した結果、確認作業を怠っているとしか思えない。
 
 ∧∧
(‥ )勝負の無いスポーツなんて
\‐  ものがあるとしたら
    それは独りよがりな
    ものに成り果ててしまうだろう
 
  (‥ )読書というものが
      とっくの昔に
      そんなものへと
      成り下がっている可能性
      それは検討するべきこと
      だろうね
 
 脳神経もその点では筋肉と同様だ。使う場所が強化されるのだ。
 
 つまり、検証とテストをしない脳神経は、脳みそ筋肉以下の妄想機械に成り果てるだろう。分かっただけをまき散らす、公害装置になってしまうのだ。
 
  これはhilihiliのhilihili: 確かにスポーツは良い ちゃんと基準があるの続き
 
 
 
 
 
 

2014年7月13日日曜日

確かにスポーツは良い ちゃんと基準がある

 
 ワールドカップ3位決定戦 ブラジル vs オランダ
 
 ∧∧
(‥ )前半戦終了
\‐  2-0でオランダ先行
 
  (‥ )おいおいおいおい
      マジかよ
 
 
 テレビがないゆえに試合そのものは見れないが、ドイツ相手に7-1、しかもそのうち4失点がわずか6分の間に入れられたという前代未聞の大敗北を喫した後に王者ブラジルが臨んだ3位決定戦。なにやらすでに雲行きが非常に怪しい雰囲気。

 *注:ここの文章を書いた時刻は2014.07.13 6:30ぐらい

 
 さて
  
 中国の東北部、いわゆる旧満州国は美人が多い。
 
 ∧∧
(‥ )...と言われましたね
\‐
 
  (‥ )確かにすらっとして
      脚が長いのだ
      顔も整っている
 
 あの近辺はモンゴル族、満州族、漢族、朝鮮族、さらにはロシア系の血も入っているせいなのか、茶髪のおばちゃんとかがいた。もちろん、見た目はアジア人であるのは当然なんだけども
 
 ∧∧
( ‥)南方系とは違うと
 
  ( ‥)実際、南で働く女の子も
    ‐□ 東北部から
      スカウトされると聞いたな
 
 もちろん、聞いただけで実態はよく分からない。数年前に一度いったことがあるだけだし、東北部の町を歩くと特にそうは思わない(ただし確かにすごい美人がいた)。そして南にいって、こっちの方がきれいな子が多くね? と思って話を聞くと、やっぱ良い子はスカウトされて南へ来た東北部の子だという。
 
 ∧∧
( ‥)どこまで実態かは
    よく分からないが
 
  (‥ )スカウトというのもだな
      すごく前向きな表現でな
      まあ、ここんところは
      洋の東西を問わずにだな
 
 ともあれ、朝鮮半島近辺は美人が多い。だからまあ、韓流ブームというのはありうる話ではあるのだが。
 
 ∧∧
(‥ )でもあなたは韓流ブームなんて
\‐  うまくいくわけないじゃん
    って言ってたよね
 
  (‥ )美人なら売れるはずだ
      これは絶望的に素人な
      発想なんだよねえ
  
 良ければ売れる。これは良いと好き嫌いを混同した誤謬以外のなにものでもない。
 
 要するに、もったいぶった高級フランス料理とハンバーガー&コーラ、お前はどっちが売れると思っているんだ? という話でもある
 
 ∧∧
( ‥)ものすごく失礼な
    言い方をすると
 
  (‥ )そんなんで
      AKBに勝てるわけ
      ないってことよ
 
 握手券が問題だというのなら、ではゴリ押しは何なのか? という話にもなる。それはどちらも肯定出来ることではないのだろうが、いずれにせよ、結果は明白だ。
 
 まあ、失礼な言い様はここまでとして
 
 ∧∧
(‥ )良いと好き嫌いは
\‐  関係ないのである
 
  (‥ )これは深刻な話でも
      あってね
 
 良いものが売れるか? と言ったら、あいにくそうではない。それは明白だ。
 
 そしてこれは本に関しても言えることだ。
 
 いや、本に関して言うと状況ははるかに深刻である。美人かそうでないか? それはある基準で見た時の良し悪しの問題でしかない。それと好みはイコールではない。状況はまったく主観的である。人は己の好みと選択肢に自信を持って挑めばよろしい。若人よ、自分のリビドーが叫ぶ相手を選べ。
 
 ∧∧
( ‥)だけど、本というか
    科学の本に関しては
    客観的な基準が存在する
 
  ( ‥)科学自体は主観的に
    ‐□ 運営されているのだがな
      テスト自体は究極的には
      人間が決めるものではない
      その意味では
      客観的なんだよね
 
 主観的にはこの解釈、この理解、この理論で問題無いといくら信じ込んでいても、それがまずかったら死ぬのである。それが科学というものだ。
 
 いくら科学の運営自体が人間の主観であっても、それが妥当かどうかを最終判断するのは実験と検証であって、さらにそれはこの宇宙が決めること。人間が決めることではない。そして宇宙は悪意に満ちている。こちらが望んでいないような方向からとんでもない横やりを入れてくるものだ。だからこそ科学には他の学問が到達できなかった価値がある。科学には悪意があると唾棄する文化人は多いが、それは正しい指摘であると同時に敗北宣言でしかない、宇宙というのがそういう悪意に満ちたものなのだ。そんなこと、自分の人生を見れば明白だろうに。
 
 ∧∧
(‥ )でも本は同時に
\‐   商業であり経済でもあり
     好き嫌いで購買される
     存在でもある
 
  (‥ )科学の基準に照らして
      この仮説が妥当です
      という内容と
      売れる売れないは
      同じではない
      これが深刻でな
 
 弱ったことに人間の分布は平均に集中している。
 
 ∧∧
( ‥)つまり売り上げを伸ばそうと
    画策して平均に合わせると
    なんかいやーんな状況に
    陥ってしまうと
 
  ( ‥)フランス料理を
    ‐□ 作りたいのに
      ハンバーガーとコーラに
      なってしまうのだ
 
 いや、これよりなお悪いから困っているのである。料理は所詮、料理だ。栄養だのカロリーだの味だの量だの価格だのの問題はあれども、その範疇で好きなものを食っていれば良い。高級フランス料理なんていちいち食っていられるかよ、という話である。
 
 だが科学の本はこうはいかない。この場合、平均に合わせるとフランス料理がハンバーガーになってしまう....というよりは、段ボールになってしまうと言った方が良いか。
 
 ∧∧
(‥ )食べるというテストがないと
\‐  料理は段ボールでも
    かまわないことになってしまう
 
  (‥ )料理は食うものだから
      こんなことはありえないが
      科学の本ではこれが
      起きてしまうのだよねえ
 
 この極端な例が、ホメオパシーとかそういうものだ。
 
 ∧∧
( ‥)分母の大きい客層に
    合わせると
    どうしてもそういう歪みが
    生じてくる
 
  ( ‥)さりとてなあ
    ‐□ 読書をする
      ”知的な客層”に
      焦点をすえるというのも
      これはもっと大問題でね

 例えば思い返してみよう。学校のクラスの中において本を読む人間はいったい何人いたか?
 
 ∧∧
( ‥)十分の一から
    数十分の一ですか
 
  ( ‥)これを成績に例えてみよう
    ‐□ すると
      学年の中では
      10番以内に入る成績に
      例えられるかな
 
 ”読書をする知的な客層”という言い方をしておいてなんだが、ここで言っていることは、読書量=知性の質と量、ということではない。単に、分布なり分散の問題である。分布を偏差値で表すようなものだと思えば良い。
 
 ∧∧
(‥ )クラスで1位、2位となれば
\‐  一見すると非常に良いこと
    なんですけどね
 
  (‥ )だがなあ、実際にはこれ
      ゴミかすレベルなんだよね
 
 100人に1人、あるいは1000人に1人でも、そんな人間はいくらでもいるのである。それは使い捨てても構わない程度のゴミかすであって、自慢できるようなレベルではない。
 
 これは厳しい言い様に見えて当たり前の話でもある。
 
 1000人に一人の野球選手やサッカー選手のプレーを、一体誰が金を払って見るだろうか??
 
 ∧∧
( ‥)でも? 読書好きの
    ご本人たちはなんか
    勘違いしてしまうと
 
  ( ‥)野球やサッカーと
    ‐□ 違ってなあ
      読書にはテストが
      存在しないんだよね
      これ致命的なんだよな
 
 つまり、身の程をわきまえず、ずーっと勘違いしたままでいられる、そういうことでもあるのだ。
 
 以前、地学の教科書を”これではまるで教科書です、こんなの読めません”と論評していた人間には笑ったけども、先日見たのは、“物足りない”というもので。
 
 いやいや、待てよお前さん。この本よりも詳しい本はもう日本語には無いぞ? 物足りないなら参考文献から論文に直接当たれよ。さもなきゃ英語の本をちゃんと読め。阿呆んだら。
 
 ∧∧
(‥ )確かこの本には
\‐  参考文献が載っているの
    ですよね
 
  (‥ )載ってるね
      一応、さっき確認した
 
 なんでもそうだが、本というのはそれを読んですむ話じゃない。本を読むために読まなければいけない本があり、本を読んだらそれを足がかりにして読まねばならぬ本がある。この世の知識のすべてをそなえた本が原理的に存在しない以上、本というのはそういうものだ。その本を読んだだけでその本を論評しようなどとは、愚の骨頂。
 
 ∧∧
( ‥)その本を読んでその本を
    論評する
    こんなことをするのは
    100人に1人
    あるいは
    1000人に1人程度の
    読書家であろうと
 
  ( ‥)読書ってのは
    ‐□ 無様なものさ
      1000人に1人程度で
      舞い上がったあげく
      自分だけの王国に
      引きこもって
      己はプロ選手だと
      思い込んでおる
 
 読んでいるのに読んでいない。
 
 考えてみれば当たり前だ。読書=調べる、ではないのだから。
 
 読んで理解したことは読んだことにならぬのだ。
 
 ∧∧
(‥ )しかもそれでいて
\‐  この手の読書家は
    客層としては
    大きくないんだよね
 
  (‥ )プロにもなれず
      観客にもなれず
      草野球チームだが
      勝負したこともない
      読書ってのは無様な
      ものよ
 
 こんなのをターゲットにする意味は無いし、彼らが科学の本を買っても読んでも、そんなことに意味はない。その理解は虚構だ。
 
 
 でもって
 
 ∧∧
(‥ )ワールドカップ3位決定戦
\‐  試合終了
    後半戦終了直前の
    追加点を加え
    3-0でオランダの勝利
 
  (‥ )うは、すげーな
      ブラジルが2試合で
      10失点か
      歴史的だなあ
 
 スポーツというのは確かに良いものだ。ちゃんと勝負と結果と実力が測定される。読書では悲しいかな、こうはいかない。
 
 ∧∧
( ‥)サッカーだって
    シミュレーションだの
    誤審だの
    ろくでもないことが
    あるけどもね
 
  ( ‥)そんなことで泣くのなら
    ‐□ 科学の本なんか
      やってられんがな
 
    
      

2014年7月12日土曜日

夏の世界を歩く夢

 
 そういえば、昨日は妙な夢を見た。ここは地獄です。そう誰かが言うのだが、いやいや、どう見たってこれは普通の夏ですよ。そういうありがちな暑い光景の中をただひたすら歩くのである。空は青く、太陽光線は強烈でまばゆかった。建物は虚ろで白く、アスファルトは焼きついていて、空気が陽炎で揺れている。それでもただの普通の夏だ。おかしなことがあるとすれば、どこへいっても、それが車道であっても建物の中であっても、人がどこにでも、ただしまばらにいるということだった。そして誰も彼も適当に歩いていて、目的は無いようだった。人工物は例外無くあちこちが壊れていて、人の有り様はどこへいっても同じであり、風景自体は変るがいずれの場所も雰囲気は同じだ。そして車は走っていなかった。暑くて苦しい、という感覚はあるが、それ以外には何も感じないまま、ただ歩く。
 
 ∧∧
(‥ )あなたは夢の中では
\‐  いつも歩いているか
    電車に乗っているよね
 
  (‥ )どこへいけば良いのか
      分からないのかな?
 
 まあ、夢の世界で行く場所があるのだとしたら、それはそれで奇妙ではある。

 
 ああ、そういえば、蝉の声は聞こえなかったな。そんな、苦しいだけの静かな世界



 

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