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2010年11月30日火曜日

天使と悪魔

 
 物書きの悪魔はこうささやく

 「嘘書いたってばれやしないよ、リサーチなしで思い込みを書いちゃおうよ、その方が楽だよ みんなそうしてるよ」

 ∧∧
( ‥)物書きの天使はなんと?

     (‥ )それは職業的な倫理に反する、とか
         そんな程度のことしか言わないなあ。

 職業的な倫理。何の意味もないくだらない言葉。


 科学の悪魔はこうささやくらしい

 「ねつ造しろよ、逃げちゃえよ。実験にも観測にも疲れたよ、やめようよ。一般人相手ならばれやしないさ」

 ∧∧
( ‥)科学の天使はなんと?

     (‥ )「それでは戦争にならんではないか」、と。

 戦争、という言葉が物騒ならばこう?

 それでは闘争にならないではないか。

 お前は妥当性の低い理論でどう戦い、どう勝利するつもりなのか? 

 それともあれか? 論文を書いて業績だけ上げればいい、そんなことだけを考えているのか? 

 だが、それが勝利か?

 ∧∧
( ‥)まあ、一番で、なおかつ、勝利した論文こそが
    歴史に残りますからね。

     (‥ )業績は数の側面もあるけども、質が大事だもんな

 「なまくら」では駄目だよね。

 

 

2010年11月29日月曜日

思い込みも確信も検証すべき仮説

 
 ∧∧
( ‥)でっ、ようやくご帰還ですか

     ( ‥)ふー、やれやれだな

 残念ながら成果があったとはいささか言いがたい。

 さて

 こんな話を聞いた。喫茶店のマスターは「ふーん、そうなんだ」とは言えない、という話。

 ∧∧
( ‥)噂好きのお客の言う「○○さんのとこの□□ちゃんが
    △△なんですって」という言葉を

     (‥ )肯定するわけにはいかんのだと。

 ようするに、根拠があいまいであったり、ソースがいい加減だったり、噂好き、詮索好きなだけで、思い込みの激しいどうしようもないない人の言葉を肯定するわけにはいかない。ということ。

 ∧∧
( ‥)「はっ? 何その無責任な噂??」と
    ご本人の耳に入った時に・・・・

     ( ‥)「喫茶店、○○で聞いたわよ」という返事が
          返ってくるわけで。

 ただでさえこうなのだから、

 ∧∧
( ‥)ましてや肯定するわけにはいかないのだと。

     (‥ )思い込みを事実として語る人間って普通にいるからな。

 オレ様理論屋もそうだよな。いかれた自然保護団体もそうなんだろう。

 そういえば隣のアパートにいるちょっと頭の悪いばーさん(テレビが壊れたので「電器屋さんに電話しなければ」と思って東京電力に電話しようとしていた人)は、不動産屋の方針かなにかでアパート共有の古い郵便受けが撤去された時に、

 「郵便受けが壊れてる!!?? 大きな音がして「やっちゃった」とか言っている声が聞こえたから、近所で新築の住宅を建てている建設屋さんがきっと車をぶつけたのよ」

 とか言い立ててきたことがあった(これは外したものです、と言っておいた)。

 ∧∧
(‥ )あの郵便受け、別に壊れていませんでしたよねえ?

     (‥ )そりゃあ、、、ネジ回しでネジを外していたし。
         壊れるわきゃあないさ。

 車でぶつけたらもっとすごい音がするはずだ、とかそういうことは考えなかったらしい(<ようするに自分の思い込み、という仮説が正しかった場合、それを追加データで検証しようとか、ばーさんは考えていなかった、ということ)。

 ああ、なるほど、思い込みと憶測でべらべらしゃべるやつは普通にいる。

 ∧∧
( ‥)しかも、本人は「思い込み」だとは
    思っていませんからね

     (‥ )実のところ、僕らの判断のすべては推測だから
         必然的に「思い込みも検証すべき仮説である」はずだけど
         連中はそうは思っていない、
         そういうことでもあるんだろうな。

 なるほど、喫茶店のマスターの言う通りである。うかつには肯定できない。

 

2010年11月26日金曜日

説明せよ、と言われて困る

 
 ∧∧
( ‥)仕事が一段落したのに、
    今週はあっちいったり、こっちいったりですね

      ( ‥)なんというか、落ち着かんのよな。
        -□

 約束の日付をもう10日は過ぎてしまったけども、それでもまだ処理しなければならない案件が残っていて手がつかない。

 だから、待て。

 
 さて

 ふと思う。

 古生代のサンゴと中生代以後のサンゴを根拠を持って識別し、説明せよ。石灰岩を切った断面で。

 ∧∧
( ‥)とっ、問われたら、はたと説明に困ると

     ( ‥)4放射、6放射、うーん、これではなあ
       -□

 だめだ、これでは説明ではない。

 ∧∧
( ‥)それは基礎知識であるし、古生物を語るなれば
     当然、知らねばならないことなんですけどね。

     (‥ )ああ、それはそうなんだ。出来ないなら割腹しろよの
         世界なんだが、それだけでは駄目だ。


 世の中には教科書を読まないで科学を語るお馬鹿さんが山のようにいる。

 だから教科書を読め、というのはまったく正当な要求であるし、読んでない人間の意見なんぞ、確かにどうでもよろしい。

 ところが今度は今度で、教科書を読めばオレでも分かるはずだ、と思い込む困ったちゃんがいる。

 うん、まあ、読んでから言うのであれば勝手に思ってろよなんだけど、

 教科書読んだぐらいじゃあ、分からんよ。

 ∧∧
( ‥)論文を読んで、それを理解してさえも
    それは現場の理解にはほど遠いですからね。

      (‥ )論文読んで理解しました。じゃあその実験、観察、操作が
          できますか? と言われれば。そりゃあ無理ってもんでね。

 さて、では説明せよ

 ここに古杯類と層孔虫と四放サンゴと床板サンゴと六放サンゴ、石灰藻の化石の横断面、縦断面がある。どれがどれであるのか、理路整然と説明し、なおかつ説得力をもって同定せよ。

 ∧∧
( ‥)とっ、問われると困ると。

      ( ‥)だめだーーー、できないようでは
        -□ 理解ではない。

 まあ、理解なんてチンケな言葉を使うから駄目なのだ。説明せよ。根拠を示せ。把握せよ。

 そしてそれらの上で実行できるか?

 そこまで出来てこその説明だろう、と言われれば、それはその通りだと思う。

 そうだ、そこまで当然できてこその説明である。それは確かにそうである。

 

ゾンビが芋であるとは思えない

 
 ガンダムと大奥が対応するのではなかろーか?→*

 ∧∧
( ‥)あなたに言わせればどちらも権力闘争であると

     (‥ )一番になりたい、闘争に勝ち残りたい、
         だけど男性と女性では闘争の場が違っているので
          表現形式が異なっているだけではないのか?
           とね。

 とはいえ、実際のところどうなのかよく分からない。

 さらに問題は

     ( ‥)女性向きのホラー雑誌って多いんだよな
       -□
 ∧∧
( ‥)男性向けのはないですよね、なんででしょうね?

 はて? 女性のホラーに対応するものを男性は持っているんだろうか?

 しばらく考えて


      (‥ )怪獣か?
 ∧∧
( ‥)男性向けの怪獣雑誌なんてないですよ?

 でも特撮とかロボット、ミリタリーってそうじゃない?

 
      ( ‥)背伸びして狩りして、異性にも同性にも
          いいかっこう見せようって感覚で武器や
           獲物である怪獣を・・・
 ∧∧
( ‥)モンスターハンターとかってそうなんですかね?

 ゲームをしないから分からない、しかし巨獣を仕留めることがステータスになるのはよく分かる。


 はて? じゃあ、あれだろか? 男性の怪獣が狩りならば、女性のホラーは芋か?

 *狩猟採集民の世界では男性はいいかっこう見せようと狩りにいくが、ほとんど手ぶらで帰って、女性に泣きつくというとか、「ごめん、ちょうだい」って頼むだかなんだか。

  
      ( ‥)狩りの感覚で怪獣、怪獣とホラーが対ならば
          ホラーは芋掘りということに・・・
 ∧∧
( ‥)いや、絶対おかしい。

 そうだよなあ、バイオハザードのゾンビが芋に対応するってことは、、ないよなあ。


       (‥ )いや、そのあれだ。芋につく虫とか
           野菜につく青虫みたいな感覚でホラーを・・・
 ∧∧
( ‥)発想を変えた方がよくないですかね?

 女性向けのホラー雑誌って、あれはなんだろか。

 

2010年11月25日木曜日

面白くなってきたじゃないか

 
 新大阪から帰還 月明かりの中、木の葉が落ちて明るい夜の公園を突き抜けて帰宅。

    ( ‥)これで完全に手を離れた
 ∧∧
( ‥)もう、あっちゃこっちゃに迷惑を
    かけてますね・・・

 仕事のついでに今後の出版界の展望、コンテンツの利用、戦略について話し合う

 とはいうものの

 ∧∧
( ‥)ようするにきわめて深刻な状況で大手はすべて赤字
    勝ち組(?)も状況は厳しく、こういうときこそ
     コンテンツを獲得しようと模索する人々もいるものの
     全員が手探り状態、であると。

    (‥ )iPadとか、ハードは進んでコンテンツもあれども
        需要がさっぱり分からん状態ってとこかな。

 エジソンだっけ? 蓄音機を作ったはいいけども、「利用法? あー? 遺言の記録とか?」とまあ、そんな案配であったとかなんとか。

 ∧∧
( ‥)ハードはできてコンテンツもあれども、
    音楽レコードという”利用法”そのものの
    発明が産業には必要であると。

    (‥ )それがないとなあ、どうにもならん。

 書籍を電子化しようと言ってもどうすればいいか分からん状態とでも言えばいいか。

 ∧∧
(‥ )海外ではあーしてる、こーしてるのに、みんな馬鹿だなあって
 □-  意見もあるんですけどねえ

    (‥ )それは好きにすれば? としか
        言えないなあ。

 これならうまくいく!! と思うのならそれをやれば良いだけの話なので(どうなるかは知らん、分からん、責任負えないし、他人のことなんぞ知ったこっちゃない)

 ∧∧
( ‥)こちらはこちらでどうしましょうかね?

    ( ‥)さーてね

 まあ、とはいえだ、ある意味では面白くなってきたじゃないか。

 いいねえ、衰亡と破滅と混沌としたこの感じ。

 生きるとはこうでないといかん。

 

 

2010年11月23日火曜日

議論がありました

 
 
 ∧∧
(‥ )公園のもみじもすっかり紅くなりました
     (‥ )もう、冬になるなあ。

 さて

 ある化石が、これは化石だ、いや、化石じゃない、という議論。

 ∧∧
( ‥)どう、紹介したもんですかね?
  -□
     (‥ )あー、うーん。調べ始めたばっかりだし
         現時点ではなんともな。

 両論併記、というのはもちろん選択肢だけども。

 ∧∧
( ‥)何が問題?

     ( ‥)両論併記が出来る程に互角なのか?
       -□ という問題がね。なんか互角っぽいけど。
 
 どっちもある程度正しくて、どっちもある程度間違っていたらどうしよう? という案配?

 ∧∧
( ‥)でも、そもそも解説するページがありますかね?

     (‥ )質疑応答形式だから「実はこんな実例があります」
      □-  という形式で説明は可能ではあるね。

 まあ、議論の面白さ次第かなあ。この手の話は他にも似た例があるから、それらともからめて記述できるだろうか? 例えばストロマトライトじゃないことが分かったけどもバクテリアによる構造物だとか、他にももう決着はついているっぽいけども、ある単細胞生物の化石なるものは、「でけー」という理由で却下されたんだっけ?
 
 ∧∧
( ‥)こんな時代に真核生物クラスの巨大細胞があるわけないよ
    とか、そんな理由でしたっけ?

     (‥ )だったかな? うろ覚えだ、ちゃんと読み直さなくては。

 

市場開拓

 
 先日、人から話を聞くに、地質に関して市立博物館で研究者3名が講演したところ、

 ∧∧
(‥ )集まったのは50以上、おじさんというよりも
 □-  老人だけだったそうですね

     (‥ )何も知らない老人であるなら、単に鵜呑みにしてくれて
         更新された知識を手にしてくれるだろうか?

 鵜呑みにする(間違っていようが正しかろうが知識を鵜呑みにして受け流す)、そんな素人こそがある意味では知識の健全な担い手。

 ∧∧
( ‥)考える人間は駄目だと?

     (‥ )考えて実行する人間は概して中途半端な理解で
         実行するもんさ。

 メダカが減った、と言えばメダカを放流し、ホタルが減った、と言えば単為生殖する外来の巻貝を放流し、川にはサケが遡上するものだ、と思いこんで「本来サケが遡上するはずがない川」でサケの稚魚を放流し、アマモが少なくなりました、と聞けば本来生えていない場所にアマモを植えて枯らし、クマの餌が足りない、と聞けばドングリばらまく。

     ( ‥)考える、理解する、実行する、
         メディアリテラシー。なんと馬鹿げた言葉。
 ∧∧
( ‥)というか、考える、理解する、実行する、
    実はそれだけでは妥当な解答を発見できない
     そういうことですね。

 ようするに必要な手順がまだ欠けている。

      (‥ )致命的な欠陥があって正常に動作しないのならば、
          最初から動作するべきじゃないんだよ。
 ∧∧
( ‥)はあ、まあね。

 老人が妥当な知識をただ、鵜呑みにして楽しんでくれるのであれば

 ∧∧
( ‥)それはそれで「更新された知識の伝播」にはなっているのだと

      (‥ )ただなあ、この観点から見た場合、残念ながら
          そういったお年寄りは

 間もなく消えてしまう(老人に関する問題はぶっちゃけた話、解決できるが、知識の伝播という点では残念な結果になってしまう、という意味)

 ∧∧
( ‥)お孫さんに知識が伝播されればいいのですけどね。

      (‥ )その可能性も考えたけども、びみょー。


 この問題は実のところサイエンスライターだのなんだのと言っている人間には致命的な問題でもあって

 ∧∧
(‥ )理工系書籍の購入者の大半は
 □-  50〜60代以上の男性であると。

      (‥ )消費者層がおいちゃんよりも年上。
          ようするにだ、消費者層の大部分が
           おいらよりも先に消滅してしまう。

 人口自体が減るということも加味すれば、ようするにサイエンスライターの年収はこれから下降する一方になるはずだ、ということでもある。

 ∧∧
( ‥)これは使用言語が違う移民に頼るわけにもいきませんしね

      ( ‥)日本は物作りの国である。低賃金労働者の国である。
           科学技術立国などではそもそもない。
 
 経団連とか「物作り会社経営者たち」が低賃金労働者の移民を認めろ、というのは社会的には無責任きわまりないが、経営者としては

 ∧∧
( ‥)まったく正しい判断であると。

      (‥ )そりゃあ、必然だよな。

 ただ、ライターは、まあ、普通に考えれば死ぬね。

 あるいは収入を維持するために、もっと大衆受けするインチキ臭い記述をする方向へシフトする傾向がより強くなるだろう。サイエンスライターに科学の普及を期待するなんて、そんなの無理無理。一部の人は夢を見過ぎ。

 ∧∧
( ‥)でっ? なんとします?

      ( ‥)50〜60代以上の男性、以外に
        -□ 市場を拡大できればいいのだが。

 ∧∧
( ‥)例えば女性とか、ですか?
    なんか一時もてはやされた、女性の消費が経済を
     救うみたいな、安易なスローガンに聞こえますけど。

      (‥ )事実としては事実だからな
       □-  しかし、さて?

 女性と男性では望みは同じはずなんだけども、どうもアプローチが違うらしい・・・。

 ∧∧
( ‥)そうなんですか?

      (‥ )こんなことを言った人がいた、女性の戦場は
          舞台である。

 分かりにくいけども、男性の男性同士の争いの場が「格闘」であるのに対して、女性は「競い合い」というか、なんというか

 ∧∧
( ‥)格闘も競い合いですけども、まあ、あれですね
    何を基準にするかが違うだけで、根っこにある
    ものは同じだと。

      ( ‥)男のものを翻訳すれば、女性向けのものが
          作れる、そういうわけかな?

 例えば、ガンダムと大奥が実は対応しているとか。

 ∧∧
( ‥)どっちも権力闘争の場であって
    ナンバーワンを狙いたい。でも表現や基準や
     争いの形式が違うと?

      (‥ )男の大奥がガンダムで、女のガンダムが大奥?

 なぎなた持った女房が「いきまーす」とカタパルトで射出されたり

 ∧∧
( ‥)「あら、ごめんあそばせ」って言いながら
    ガンダムがジムに塩水ぶっかけたりとかですか?
    そうかなあ?

      ( ‥)しかも、この対応関係が仮に正しいとしても
        -□ 利益を抽出する方法がちっとも見えん。

 そもそも正しいのか? と思いつつ。


      (‥ )今度、女性の編集者に意見を聞いてみるか。
 ∧∧
( ‥)変な人だと思われるんじゃないですかね?

 

 
          

2010年11月22日月曜日

まあ科学振興なんてある意味簡単で

 
 不思議なのが

 ∧∧
( ‥)?

     (‥ )科学者だったら「パラダイム」って言葉は
         聞いたことがあるわけだよな? 科学書籍の
          タイトルにも使われるくらいだし。

 パラダイム:直訳すれば「お作法」。ようするにデータを理解するために当座のところ採用されている枠組み、とでも言えばいいか。

 ∧∧
( ‥)月軌道よりも上のものは円軌道を描くとか、
    ですね。

     (‥ )アリストテレスとかの時代のパラダイムだと
         そんな感じだよね。

 人間は既存の枠組みにこだわる。それ自体は悪いことでもなんでもないのだけども、いわゆる反証が増えてきて自分の状況や仮説が絶望的に悪くなっても自分の枠組みを捨てない人は、科学者の中でさえいる。

 ∧∧
( ‥)訓練されているはずの科学者がそうだってことは

     (‥ )訓練されてないこっちの住人なんか
         そんな状況にすらならないってことさ。

 思うに、科学者がしばしば「一般人に啓蒙活動すれば彼らも理解してくれだろう」と思うのは

 ∧∧
( ‥)おかしいと?

     (‥ )選抜されて訓練を積んだはずの身内にすら
         できないやつがいるのに、一般人にできるわけ
          ないと思わないか?

 それが「できる」と思っている人がいるらしいのは正直、驚きだ。

 ∧∧
( ‥)まあ、自分たちに出来るのなら他人もできる、
    そう思っているんでしょうね。

     (‥ )研究者は自分たちを人間(普通)だと思ってるからなあ。

 それは間違いだ。交配もするし会話もできるけども、もう別種ぐらい違うんだと思っていた方がいいっしょ。


     (‥ )比喩的にいえば柴犬とオオカミぐらいの違いがあるんだよ
 ∧∧
( ‥)はあ またえらい比喩を出してきましたねえ。


 自分たちで語れば一般人を啓蒙できるなんてあんた、いきなり素人をバッターボックスに立たせて全力投球、「ええーー??」と目をまわしている素人に「なんで打てないん?」と聞くようなもんで。

 
 ∧∧
( ‥)でも啓蒙したいなら、あるいは税金を使っているんだから
    説明しろよーって言われたらどうします?

     (‥ )納税者1人あたりに答えるとしたら納税者1人あたりの
         支払額に応じた時給で仕事すればいい。

「あっ」とか言えばそれですむから。真面目に答える必要なんかない。

 あるいは

     (‥ )あるいは逆だ。納税者をマスと見て、
         全国放送で一括して還元すればいい。
          そんなに還元させたいのなら、金に見合った
          還元をさせてやればいいのさ。人間、口だけじゃ駄目だぜ。
           還元するべきなら還元させる環境を作るべし。
 ∧∧
( ‥)ああそういう?

 科学は別にエンターテイナーでないから「面白がらせる」必要はない。強制すればいい。学校ってそういうもんだし(科学を用いたショービジネスはありだし、効果はあるのだけども、それは啓蒙ではない、というだけの話)。

 ∧∧
( ‥)どう?

     (‥ )理解したかどうかテスト受けさせればいいのさ。
         落第したらペナルティーな。当たり前だけど。

 ∧∧
( ‥)なんかもう、鵜呑みにする私たちに
    「理解」を強要して、理解度をテストする
     ある意味地獄ですね。

     (‥ )強制するか強制されるかしないと
         人は考えたりしないよ。

 人間が出世と恋愛以外に頭を使うなんて想定は非現実的。

 科学の自主的な啓蒙活動ってのはたわ言だ。

 強制しないと。実際、そうでもしないと「2番じゃだめなの?」とか言う奴いなくならないよね、きっと。

 

鵜呑みにしたものは慣れて吐き出せない

 
 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )人間は鵜呑みにする。事実、僕らは普通、鵜呑みにする
         そして人間の質は世代が変わってもそう違いは出ない。
         文化が変わるかもしれないけどもハードウェアは
          変わらん。

 こんな短い時間では進化も無視していいレベル

 でっ考えると

     ( ‥)頭のいいごく少数の人間が導きだした「更新された知識」を
         次世代に受け渡していく。それがおそらくこの世界。
 ∧∧
( ‥)ゆえに次世代はよりすぐれたものになるのだと。


 ただひたすらに「更新された知識」を鵜呑みにさせる。

 ∧∧
( ‥)言い換えれば向上はそれしかないって
    ことですね。

     (‥ )おいぼれはさっさとおっ死ねということでもある。

 *おいぼれ、この場合は40以上を指す。

 ∧∧
( ‥)40以上ですか。あなたもですね。

     ( ‥)卒業して20年は経っているんだよ?
       -□ いくらどうしたって古いモデルになっているさ。

 知識を更新すればいいじゃない?

 いやいや、知識を体系づけたり、あるいはデータを処理する方法論や哲学、それ自体が変わってしまったらどうする?

 どうするもなにも、いや、変わる。

 そうなったらもう手に負えない。

 40にもなって人は「ああ、おれも仕事ができるようになった、絶好調だ」と仕事と人生を語り始めるものだけども。

 ∧∧
( ‥)終わっている?

      ( ‥)終わりだな。すでに死んだんだよ。
          安易な世界にはまって歩いていない。
          死んだのに動いてる。
          ゾンビだゾンビ。バイオハザードだ。

 まあ、考えようによってはいやな話である。

 ∧∧
( ‥)考えようにはって、他にどんな
    受け取り方があるんですか?

     (‥ )簡単さ。みんなで死ねばいい。


 いやなんというの? いまさらマルクス主義だとか冷戦の時の思考とか、いやそのあんたたち、どんだけ古い思考してるんよ。クレーターは火山だとか、マントルが液体だとか、系統解析もしないで進化を語るとか、オオツノジカの角は病気だとか、異常巻きアンモナイトは本当に異常なんだ、とか、原子や素粒子のベクトルが分かって量子コンピューターさえできれば未来も過去の決定論的に再現できるとか、いったいいつの時代から亡命してきやがった。

 ∧∧
( ‥)時代遅れのモデルでしかないと。

    (‥ )かつて鵜呑みにした「更新された知識」は
        もはや過去形で、今、更新された知識に交換する
         必要がある。

 だが、人はかつて鵜呑みにしたものを自らの力で更新することができない。というか調べないし、教えられても拒否する(例:ダーウィンの進化論って否定されたんでしょ? えっ? 違う? 嘘だあー。本当かなあ?? 断続平衡説とかあるじゃん)

 ∧∧
( ‥)まあ、死は新陳代謝みたいな
    ものですからね。

     ( ‥)さて、どうやって生き急がせようか?

 それと、どうやって「あんた、もう死んでるよ」ということを伝えようか。

 あるいは子供にこう伝えようか? 「この人たちはもう死んでるよ。ああ、僕が言うのだから間違いない」

 ∧∧
( ‥)なぜならあなたも

     (‥ )もう死んでる古いモデルだからな。

 

2010年11月21日日曜日

それではポエムです

 
 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )例えばアッシリアの軍隊を「暴力装置」と
         呼んだとする。

 それが何の役に立つか?

 ∧∧
( ‥)余の暴力装置は暴風のように敵を圧倒し、
-   -
     (‥ )後半は実際にアッシリアの王様が言った言葉だね。
         それは力の誇示であるし、勝利を伝える記録の
          表現でもある。

 ∧∧
( ‥)アッシリアの軍団は暴力装置で怖いよー

     (‥ )反乱軍の首謀者の皮をはいで柱や
         壁に張り付けたりするからなあ。
          そりゃ、怖いわな。

 まあ、もしかしたらユダヤ教徒をバビロン捕囚したことが旧約聖書に記録されてしまったので、それゆえにアッシリアは伝説的な悪の帝国にされただけで、実際には普通の国家だったのかもしれない(当時は捕虜の手足やペニスを切り落とすのはよくある話でレリーフになってる)

 しかし、

 暴力装置というあいまいな表現はいずれにせよ、例えばこの場合、なにも具体的に語っていない。それはただの感想、あるいは単なるポエム、表現だ。現実を説明するモデルだと主張するのなら、あまりにもいい加減。

 ∧∧
(‥ )陛下、メリデア産の馬でございますが、予備として留保
 □-  いたしましょうか、そのまま配置につけましょうか?

     (‥ )実際の事務記録。アッシリア本国は馬の産地ではないから
         馬を輸入しなければいかんし、補給を続けないと
          軍隊を維持できない、そういうことでもあるね。

 兵士の訓練、必要な衣食住の確保、馬の補給と飼い葉、軍団に必要ば馬の維持管理、弓矢(たぶん合成弓)の生産と補給の確保、

 ∧∧
( ‥)工兵に補給部隊、補給ラインの確保、攻城兵器
    それがアッシリア軍の強さの秘密、ですね。

     (‥ )暴力装置、などという表現は例えばアッシリア軍の
         こういった動態を説明できない。
          軍隊だろうがなんだろうが組織に必要なのは
           経済と需要と供給、ソロバン勘定だよ。

 つか、「暴力装置」なんていう説明で満足しているようではいかんでしょ。

 ∧∧
( ‥)ポエムでしかないと。

     (‥ )たわ言だ。

 公の場で詩を吟ずるとは、いかなることなりや?

 ∧∧
( ‥)民主主義国の政治家に知性は必須ではないのでは?

     (‥ )それは政策の是か否かを決定する過程では、
         の話だろ?

 個体が何かしらのモデルをチョイスしたということは、その選択はその個体の知性を反映している。政治家うんぬんは関係ない。

     (‥ )あれが妥当なモデルかあ?
 ∧∧
( ‥)まあねえ。

 
 科学に興味のある人間でさえ、戦争とか道徳の話になると途端に単なる人間になってしまうのも解せない話。


それではいかにも使えない ただの言葉だ

 
 自衛隊は暴力装置である。

 という、発言

 ∧∧
( ‥)どう思います?

     (‥ )動物園の飼育係が「ライオンは暴力的である」
         といったら馬鹿っぽく聞こえるよな。

 そんな飼育係は信用できないし、アドバイスとしては役に立たない。

 それと同じような感じ?

 ∧∧
( ‥)例えばの話

     (‥ )「ここで暴力的な力を発揮して」、とか、
         科学の世界でそんな論文なくね?

 暴力なんていうそんな抽象的な言葉を使ったモデル化は馬鹿っぽくないかい?

 というか役立つようにはあまり聞こえない。

 それが把握であるとは思えない。

 現実的な把握には聞こえない。

 現実的でない把握で現実を語ることが妥当であるとは思えない。


2010年11月20日土曜日

そういえばこんなジョークがありました

 
 
     (‥ )メージャー首相っていたよな
 ∧∧
( ‥)? ・・・ああ、サッチャーさんの後の
    英国首相ですね。

 なんの印象も残っていない人。なにか線の細い、角のない、悪く言うと頼り無さげなイメージがあった眼鏡くん。せいぜいそのくらいしか覚えていない。

 もうずいぶん前、あるイギリス人、というかイギリス国民というべきなのか、からこんなジョークを聞いたことがある。最初、何を言っているのか分からなかったのだけども、それはこんな話だった。

 天国の門の前にイエス・キリストがいる。そこへ死んだニュートンの魂がやってきた。イエスは言った。

 「これはこれはニュートンさん。あなたの知能指数は250ですか。ささっ、どうぞ門の向こうへおゆきなさい」

 次にアインシュタインがやってきた。イエスは言った。

 「これはこれはアインシュタインさん。あなたの知能指数は300ですか。さあ、どうぞ門の向こうへおゆきなさい」

 最後にメージャー首相がやってきた。イエスは言った。

 「ばいばーい(笑)」

 地獄へ堕ちる魂を見下ろしながら。


 ∧∧
( ‥)色々と突っ込みどころのある話ですが。

     ( ‥)ともあれ、メージャーさんって嫌われていたというか
         「馬鹿じゃね、こいつ? 死ねば? というか死ねよ」
         と思われていたってことっぽいんだよなあ。

 そんな印象はなかったけども、国内からはそうだった、ということか。

 ∧∧
(‥ )実際、次の選挙で大敗しちゃうんですよね
 □-
     (‥ )国外にいたこちらの視点からすれば、単に
         サッチャーとブレアの間の人って誰だっけ?
         というくらい、印象が薄いだけの人なんだけど。
 
 単に景気が悪かったりして、そのせいで悪印象をもたれたのか、それとも本当に無策だったのか、あるいは無策を通り越して「あいつは馬鹿だ」という印象を持たれることをしてしまったのか。先のジョークを聞いた時は正直、驚いた。無害そうな眼鏡くんが実はそんなに嫌われていたなんて。

 ∧∧
( ‥)なんかぴんっ、とこないですよね。

     (‥ )日本の首相も海外からはどう思われているんだろうかねえ。

 無害で印象の薄い、どうでもいいやつ、とでも思われているんだろうか。
 
 
 

 

淘汰する圧力はかかっているか?

 
 目を閉じて、次に目を開けたら

 ∧∧
( ‥)もう朝ですよ 12時間寝てましたね

     ( — —)無念、流星を見に行けなかった。

 まあ、しょうがない。

 さて
  
 宇宙開発が宇宙を開発するためのもんだ、と本気で思っていてそれを仕分けしようというのなら

 ∧∧
( ‥)いうのなら?

    (‥ )それは脳がうんでる。

 あるいは分かっていて意図的にやっているのなら

 ∧∧
( ‥)やっているのなら?

    ( ‥)それは意図的に国を滅ぼそうとしている。

 まあ、たしかに、民主主義国の政治家ならば

 ∧∧
( ‥)あなたの理屈にしたがえば民主主義国の政治家は
    知能がなくてもいいし、政治家は政策実行の過程で
     国民を殺すのは当たり前だ、ということでありますね。

    (‥ )だからどちらも政治家としては当然の結論だと
        言えるけどもな。

 *知能がないのも、国を滅ぼしかねない提案をするのも、政治家としては当然の選択肢でしょ? という意味(どんな提案をしても国民は誰かしら死ぬ。死者0の意思決定はありえない)

 民主主義国の政治家とは政策を提案して当選して、それで就職し続けるユニットであって、別に国民に利益を与えるとか、妥当な政策を提案するとか、そういう機能を持つ必要はない(というモデルで彼らの振る舞いを解釈してみる)。

 ∧∧
( ‥)でも、考える、そういう機能を持っていてもいいでしょ?

    (‥ )しかしそれは必然ではないだろ。
        そして事実としてそのように振る舞っている。
         あれが考えた調べた行為か? 違うだろ。

 皆さんに利益を与えることができますよ、と主張するのは当然であるけども、

 ∧∧
( ‥)それは当選するためのアピールであると。

    (‥ )それは就職するためのアピールであると。

 就職活動の時に大言壮語するようなもんで、それは当たり前(真に受けとる方が悪い)。御社の事業に興味がありますとか、御社の将来性に可能性を見ましたとか、そんな決まり文句を信じる面接官は、そりゃあ面接官の方が馬鹿でしょうよ。

 ∧∧
( ‥)問題は淘汰する圧力がかかっているかでしょうね。

    ( ‥)究極的にはかかってくるんだ。

 ただ、間に合わなくなるかもしれない。それだけの話。

 ∧∧
( ‥)なんとします?

    ( ‥)さーて、どうしたもんかな。


 

2010年11月19日金曜日

つまるところ派閥抗争 壮大な という解釈で

 
 ∧∧
( ‥)終わりましたか

     ( ‥)仕事終了ー
       -/

 今年やった仕事の中で、唯一、まったくもって自分の本だよなという仕事(単著という意味。ちなみに子供向け)。

 うたた寝はしたけども、はて? いつからきちんと寝ていないのかよく思い出せない。昨晩は雨か曇りかと思っていたが、夜ふけすぎ、外気を吸いに外へ出たら、くっきりと晴れ上がっていた。

 そして東の空に登り始めたしし座の尻尾のあたりを、ぽろっと緑色がかった流星が流れた。

 ∧∧
(‥ )しし座流星群ですね。

     (‥ )見れるとは思わなかったな。
 
 1つだけだが、1つだけでも良しとしよう。

 さて

 ふと思い出す。

 野党に下った自民党が前の選挙で割れた、分裂した。この件で知人が曰く「何をやっているのだ??」と、憤慨していた、と言えばいいのか。

 ∧∧
( ‥)どういう感情や思いなんでしょうね?

     (‥ )相手が敵でも味方でも、軍なり会社なり、クラスなり
         なんなり、チームのトップが喧嘩始めたら「えー?」
          って思うよな。それと同じじゃね?

 敵でも味方でも試合の間際に監督とコーチが殴り合いを始めたら、そりゃあ引くわ。

 とはいえ

 ∧∧
( ‥)あなたはどう把握?

     ( ‥)あの党を割った人ってさ、以前、ある首相経験者が
         メディアで

 「頭はいいが根回しがへたで人がつていこないから、そこのところをウンヌン」

 とかなんとか。

 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )そういう人が派閥を作るには
         党を作るのが近道じゃね? ってことで。

 ∧∧
( ‥)派閥を作れないから党を作るのではないですか?

     (‥ )いや、中心派閥となって権力を獲得するためには
         新党を作って連立した方がよくね? という選択肢

 派閥を作るのは時間がかかりそうだしねえ。

 ∧∧
( ‥)かかりますかね?

     (‥ )根回しが必要じゃねーの?
         それなら時間がかかるでしょうよ。
 
 だったら新党を作って連立、キャスティングボードを握った方が、より早いし行動的ではなかろうか。確実に当選したい人たちをオレの人気で抱き込める、少数だが党を作れる、いける、となったればその方がより確実やも知れぬ。

 ∧∧
( ‥)今の状況は派閥抗争ということですかね?

     (‥ )政権交代も含めて派閥の再編じゃね?
         壮大な。

 政権交代だ、日本を変えるのだ、そんなことにうかれている連中はどうせほとんど生き残れないでしょ。

     ( ‥)理想は現実を説明するモデルにあらず、
         なれば挫折と失敗は必定なり。
 ∧∧
( ‥)だとしたら消え去るだろうと。

 いくらちんけな事業仕分けで利益がうんぬんといっても、他に新しいことをして失敗したらそんな利益はみんなの頭からかすみ飛ぶ。

 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね?

     (‥ )社長のおかげで年間500万の手取りが
         もらえているのに、社長の失敗で(失敗でなくとも)
          月々2万円の減収になった場合、みんな社長を
           なんて言うと思う?

 人間、利益の保証は当然だと思っていて、不利益を極端に恐れるし憎む。

 ∧∧
( ‥)どうなっちゃうんでしょうね。

     (‥ )余計なものが流れ去った後、
         どんな派閥の集合体による一党支配に収束するのか
         見物だな。


 あー、眠い。眠いから寝よう。

     ( ‥)でも、流星群も見てみたいなあ。
 ∧∧
( ‥)たぶん、あまり流れないし、夜中を過ぎないと
    いけないし、そもそも起きれますか?

 もしも流星群を見たいのなら暖かい格好で。1時間に2、3個、あるいは1個ぐらいしか見れないから、気長に。

     (‥ )流れ星もさることながら
 ∧∧
( ‥)夜を眺めること自体も楽しめと。

 目的があると楽しくなくなるものだから。

 

 

2010年11月17日水曜日

葉とシルクと流れ星

 
 参考のために森の木からまだ緑の葉をとって、その裏を見たら。

 ∧∧
( ‥)シルクのような、ちいちゃな
  -゜ カバーのようなものがあります

     (‥ )クモの巣だね。徘徊して狩りをする種類は
         そういうねぐらを作るもんだけど。

 見ていると、ぽろっ、とアリグモが逃げ出して、つーっ、と落ちていった。

 悪いことをした。

 ∧∧
(‥ )しし座流星群の極大みたいですね。
\-
     (‥ )〆切りの真っ最中だしな、
         それに神奈川県は今日も明日も天気が悪い

 まあ、極大を過ぎても見えるものもあるだろう。月が出て明るいから流星を見るには不向きとはいえ、月を眺めるだけってのも悪くない。

 

読めない

 
 スペイン語

     ( ‥)わからん・・・
       -□ 彼女達が一斉に行動、なぜ、・・へ
         卵、幼虫、サナギ・・・
 ∧∧
( ‥)辞書を引いたぐらいじゃわかりませんね。

 
 やっぱ文法も、ということですか。

 

2010年11月16日火曜日

軍隊アリ行進

 
 ひさかたぶりにまだ暗い公園を散歩。西の空に輝くシリウス、東の空にぎらぎら輝く金星。

 ∧∧
( ‥)APECも終了しましたしね。

    (‥ )まったく、神奈川県のこんな場所にまで
        警察官がごろごろいたからな。

 県外からの応援も駆けつけていたらしく、長野県警のロゴも見た。

    ( ‥)職務質問もされたしなあ
 ∧∧
( ‥)そりゃあ、あんな時間にあんな場所にいたら
    職務質問されない方がおかしいでしょうに

 確かにあんな場所、あんな時間にふらふらしている人間を見て職務質問しなかったら、そちらの方が問題だ。と、いうわけで、ごくろうさま、とは言っておいた。

 帰り際、隣のばーさんとすれ違う。なにかぶつぶつ小言を言っているっぽい。

 ∧∧
( ‥)先日、鍵が開けられなくて困っていたのを
    無視したからじゃないですかね?

    (‥ )あのばーさん、ごく単純な操作を出来る体力があるのに
        それを行使する応用力が足らんのよ。
         人に頼っていたらいつまでも自立できないぜ。

 案の定、自力で開けていた。そりゃあな、開くよ。長いこと使っているとな、鍵も錠もやや馬鹿になるんだ、それでも開くからさ、自分でなんとかしろ。人に安易に頼るな。頭を使え。手をうごかせ、勝手に馬鹿になるな。

 ∧∧
( ‥)なんか、親になった気分ですか?

    (‥ )出来ないとすぐ親に頼る奴は子供でも
        大人でもいるからな。

 お姉さんに罵倒されるわけだぜ(「あんた!! なんでこんなことも出来ないの!!」と怒られていたのを見たことがある)。

 成長しろ、大人になれ、自分で考えろ、いつまでも子供でいられると思うな。

 でっ

 発注していた[Army Ant Parade]という本が届く。→*

 ∧∧
(‥ )絵本ですね、なんかかわいいですねえ
\-
     (‥ )絵柄にひとめぼれしてしまってな。
      □-

 読んだら、ああ良い本だ。これ、軍団の描き方がすばらしい。

 ∧∧
(‥ )Army ant. グンタイアリって本当にこんな顔してるんですね
\-
     (‥ )目が小さいし、特に兵隊は頭が大きくて色が薄くて
         目がぽちーんと見えるから、なんかほのぼのとした
          顔に見えるよね。
 
 ただ、その牙は対哺乳類用の武器にもなるしろもので、皮膚を容易に貫通することができるサーベル状。

 ∧∧
( ‥)なんかこう、人が口に両手の人差し指を入れて
    うにっと横に広げたように見えます。

     (‥ )脅威の割には外見がお笑いなんだよな。
         だが恐ろしい。

 ああ、しかしだからいい。機能的なものを見るのはしびれるよ。

 ∧∧
( ‥)まあ、機能的でないものは使えないし、
    コストを払うことになりますからね。

     ( ‥)コスト。つまりそれは小さな死を引き連れている。

 機能的、それは脅威であっても、ある意味、あこがれ。

 時々思うけども、

     (‥ )マスゴミって揶揄は彼らが機能的でない、
         ある視点からすると機能していないという
          否定なのかもな。
 ∧∧
( ‥)でも、あなたに言わせれば、聞きかじったデータを
    決まりきった定型に無理矢理押し込めて、
    一般多数にとっては無害に見える作業をするのが
    一番、(比喩的にいって)適応度が高いんでしょ?

 でも、それはいわば「檻」の中での話であって

 ∧∧
( ‥)野生の状態ではないと

     ( ‥)肉体は太り、肥大化し、頭は回転しているようでいて
         実は定型に合わせた編集作業しかできない状態。
 
 老いさらばえて新しいことにも拒否反応しか出てこず、妥当性を追求することもできずに、体型が崩れている。

 安易で楽で、楽しく、そしてすばらしい道を歩んだあげくの、これが老害というやつか。


 冷たい空気の中で見るシリウスと明けの明星はきれいだった。しかし自分たちは檻の中で飼われるただの病んだ赤ん坊にしか見えず、それならばParadeに喰われて、野生の淘汰された肉体に転生すればいい。
 
 死と恐怖がなければ、人間は一歩も前には進めない。
 

 

2010年11月14日日曜日

平均以上に考えろという要求は横暴

 
 ∧∧
(‥ )その子は川の流れは「こちら」とつながっているから、
\-  そういっていました。

     (‥ )空も星も太陽も月も、その点では
         同じなんだけどもね。

 川、川には流れがあるからこそ「こちら」まで行けるのだと思いつく? 

 しかし、流れだけにそれはやはり危ない。

 さて

 ∧∧
( ‥)でっ?

    ( ‥)政治家は愚かである、マスコミは政治家を揶揄するだけ
        それをただ鵜呑みにするだけの一般大衆は愚かだ
         とはよく言われることだけども。

 政策の提案、投票、実行、その結果を受けての再投票。

 以上のように、民主主義が提案と実行、利益の大小と有無で政策の有効性を「確認する」作業であるとするならば

:政治家に知性は必要ない

 つまるところ政策を提案するにはサイコロがあれば十分で、政策の有効性や見通しは投票再選という過程で確認される(ゆえに判断する知能は本質的に必要ではない)

 ∧∧
( ‥)一方、マスメディアは情報を人々という集合に売るわけです

    (‥ )集団に売る場合、商品は集団の平均値に引きずられて、
        その内容は平均値へ歩み寄っていく。

 ニュースキャスターがベンゼン環の表記方法が分からない、あるいはそういうことを把握する予習をしなかったとしても、それは一般的には認識されない(これはそのニュースキャスターの知的能力や仕事への意欲がプロというよりは、単に普通である、ということを多分、暗示している)。

 ∧∧
( ‥)つまり

    (‥ )マスメディアはレベルの高い報道をする必要がない

:メディアの妥当性は認識的に無害であれば良く、それ以上を求める淘汰圧は無視しても良いレベルで、そうである以上、そこに至らない

 ∧∧
( ‥)それなりに仕事はしているんですけどね

    (‥ )それなりにしている。それで十分な場合もあるけども
        ある限界内に留まるってことだな。

 でっ

:人間の大多数は物事を鵜呑みにするか受け流す。

 考える人間も、その多くはとんちんかんな解答しか発見できない(妥当性を検証する力を欠いているのでオレ様理論屋になる、ということ。逆に言うと、考えてなおかつ妥当な解答を発見できる人間はごく少数)

 ∧∧
( ‥)つまり?

    (‥ )人間は考える動物ではない。そのように仮定した時、
        愚かな政治家、マスゴミ、有権者は馬鹿、という
         愚痴が指し示す現象が説明可能。

 あるいはより言えばこう?

 人間は考える動物ではない。しかしそれでもなお知能の介在を抜きにして解答を探索するツールとして民主主義がある、と前提した場合、

 ∧∧
( ‥)現状を嘆く一部人々の不満の対象、
    つまり社会がなんでこんな有様なのかを
     説明できると。

     (‥ )というか、むしろ知能がない、知能がなくても
         解答を探索できる。人間と民主主義とは
          そういうものだと考えた方がよりうまく
           説明できると思わないかね?

 仮に人間は考えることのできない動物である説が妥当である場合、政治家は馬鹿だ、有権者はアホだ、マスメディアは腐っているという批判は、たぶん、現実世界を説明できないだけの誤った仮説。

 ∧∧
( ‥)考えろ!! という批判はよく耳にしますが

     (‥ )そういう批判があるってことは
         考えていないんじゃない? ということだと
          思うのだがな。

 考えろは、考えていないから考えなさい、という要求であるとも言えるけども、考えない動物だとしたら考えろという要求がそもそもおかしい。

 ∧∧
( ‥)なんと言えば?

     (‥ )考えるのはあんたの勝手だけども、
         取りあえず鵜呑みにしとけ。


 
 *鵜呑み、これは例えばバイトの指示と同じ? バイトでも「少しは考えろよ!!」という声が上がることはあるけども、それはその人が概して平均以下の判断力しかない場合に出る言葉。「考える」ということは平均的には大同小異なので、同じ速度で歩く人間が相対的には止まって見えるのと同じく、平均的な「考えている」は見えにくくなるのかもしれない。つまり「考えろ!!」という注意はその人が平均以下であることを示している。あるいは平均以下の判断力を引き合いに出さないと「考える」は特に自覚されない。

 ∧∧
( ‥)とまあ、そんな感じではないかと?

     (‥ )そんな感じなんじゃね?

 
 つまりこう? 

 平均以上に考えろ、という要求は横暴であるし、そもそも現実を説明できていない。



2010年11月13日土曜日

食べちゃおう

 
 ∧∧
(‥ )仕事している間に世間では色々なことが
\-   起きてるみたいですね。

     (‥ )YouTubeへの動画流出とかな

 自分の意思でやったとはいえ、そうかあ、キャリアを捨てるか。

 ∧∧
( ‥)これまでの人生、努力、訓練、投資、
    すべてが泡、ですか。

     (‥ )そういう連想しない限りでは、「うっは、面白えー」
         で笑って終わりなんだけどね。

 馬鹿が馬鹿だとおちょくられているのを見るのは楽しいけども、それはまるで無関係な第三者の感想なので、げらげら笑っているのは不謹慎かもしれない。

 ∧∧
(‥ )でもなんでこんなことになるんでしょうね?
\-
     (‥ )素人が調子こいて有頂天に間抜けしてたら
         容赦のない突っ込みが入った、そういうこと
          じゃね?

 いや、中国とかロシアの態度だって、あれは突っ込みみたいなもんで。

 ∧∧
( ‥)そんなもんですかね?

     (‥ )例えばの話、ライバル企業のトップがど素人になって
         おまけに重役の言うことを聞かずに
         へへへ、これから仲良くしましょうよって言ってきたら
         君ならどうするよ。

 ∧∧
( ‥)捕まえて食べちゃいますけどね

     (‥ )それが当たり前なんだ。

 別に悪いこっちゃない。あれが当たり前。

 ∧∧
( ‥)でも、次の政権との付き合いとか
    考えたら

     (‥ )「うーん、買いたたき過ぎも良くないよな」とか、
          心配になるんだろうな。

 考えている連中はそれはそれは大変なんだろう。

 考えていない連中は「なぜだ!!」とは言うけども、それはとてもとても楽なことではなかろうか。

 

知的生物という前提を取りあえず捨てる

 
 ∧∧
( ‥)おや、灰に

     ( — —)・・・・

 昨日、公園の丘の上から眺めたら、あたりは奇妙にぼーっと白く、透明度が悪かった。

 ∧∧
(‥ )ニュースで聞いた黄砂かもしれませんね
\-
     (‥ )この季節にねえ。

 中国の農地とか、今は、これからどうなっていくんだろ。

 さて

 人間は物事をただ鵜呑みにする人が一番多い。

 ∧∧
( ‥)仮説というかほとんど単なる事実だと?

     (‥ )事実じゃないか? 考えてみれば
         誰もが情報に関して一番頻繁に行う動作って
         「聞き流すこと」だよね。

 ∧∧
( ‥)そりゃあ、物事、いちいち真剣になんか
    考えていられませんからね。

     (‥ )ただ鵜呑みにする、だとすると人間の質がそう変わる
         わけはないのに、世代ごとに能力の差が生じたりするのは
          当たり前になるわけだ。

 日本人のある世代にはローマ字が教えられていない。だからキーボードを使う時にローマ字入力ができない人がいる。

 ∧∧
( ‥)あまりに当たり前すぎて、当たり前な話ですね

      (‥ )だから新しい知識の普及と鵜呑みに至る過程は
          重要なのだ、そう言うこともできるよね。

 ∧∧
( ‥)これが研究者のこだわりと、新しい方法論や哲学、見解の
    出現、理論の応酬、世代交代、となると
     いわゆるパラダイムの話になるんでしょうけども。

      (‥ )いや、むしろこのことは
          人間は物事を鵜呑みにするだけで
           考えない動物であるという仮説を
            論証する証拠ではないのかな?

 こう言えばいい?

 人間は知的生物ではない、という仮定は人間の振る舞いをうまく説明する(近似的に)

 ∧∧
( ‥)ゆえに人間は考える動物でもなければ
    知的生物でもないと言える、そういうことですか?

      (‥ )自分達自身が知的であるという仮定を捨てた時の方が
          よりよく我々を説明できないかね?

 



2010年11月11日木曜日

ググりなさい

 
 ∧∧
(‥ )絵ではなくて写真がみたい、そういうご要望です
\-

      (‥ )ググればいいんじゃね?

 結構、見れるよ。ネット上における生物の同定はしばしば怪しいから、うかつには信用できないし、「ああ、これじゃあ科までしか分からないね」ということも普通だけど。

 ∧∧
( ‥)・・・・本で欲しいんですよ。
\-
      (‥ )ソロバりなさい。

 ∧∧
( ‥)?

      (‥ )ソロバンをはじいて、オールカラー写真の本にした
          その場合、本の原価と売値がいくらになるか導きなさい。
          そういうこと。

 皆さんが買えるお値段になるでしょうか?

      ( ‥)一般的には、本は1000円でも
          高いんだよな。
 ∧∧
( ‥)まあねえ。

 お値段が幾らになるかソロバってみよう(写真1枚の使用料が数万かそれ以上だったりすることもあるので)。

 *ソロバれ→ソロバンを勝手に動詞にしました


      ( ‥)グラビアアイドルの水着写真なら、それがわずか
          数ページ、そこにえらい金額を支払っても、、、
 ∧∧
( ‥)それでもお釣りがくるほど
    雑誌とかの売り上げが上がるんですけどね。

 だけども、例えばラクダやホッキョクギツネやチョウチンアンコウの写真ではどうだ? 販売部数と売り上げの予想をした上で、ではいくらまで支払えるか? 費用と効果を考えた計算をしなければいけない。

 ∧∧
( ‥)それでも本でカラー写真が欲しい場合は
    どうしたらいいんでしょうね。

       (‥ )カラー写真の載っている本(複数)を
           個々に買いなさい。

 たぶん、数万円か10万円ぐらい投資すればかなりそろえられるから。

 ∧∧
( ‥)古本、昔の雑誌、図書館でコピー
  -□ 英語の本、諸外国語の本・・・

       (‥ )それでも全部はそろわないんだよなあ。
           標本写真すら分からないものもあるし。

 というか

       ( ‥)だから写真にこだわると写真のある生物しか
           紹介できなくなるんだよね。
 ∧∧
( ‥)本の種類や方針によっては致命的ですね。

 たとえば深海生物の本で「カラー写真の本が欲しい」という要望には、

 ∧∧
( ‥)答えがたいと

       (‥ )毎日シロウリガイの話を聞いて、それでも
           萌えられる人間はごく少数だからな。
           それでいいというのならいいけども、
            だめだというのなら駄目だろうね。

 ちなみにネットにある写真をそのままつかえばいいじゃない、という発想をしても、結局は同様の結果になるか

 ∧∧
( ‥)あるいは条件が必要であると

       (‥ )ある条件を満たさないとそれ、
           実現しないんだよね。

 ではその条件を満たすにはどうすればいいだろうか? そしてその条件を満たすためにかかる投資はいくらだろうか? さあ、計算してみよう。

 ∧∧
( ‥)まあ、普通、一般の人はこういう計算をしないでしょうね

      ( ‥)消費者なり購買者は製品や商品の原価計算
        -□ なんてしないからね。

 カラー写真が見たい、うん、その気持ちは分かるのだが、その考えの背景には「僕の/私の見たいカラー写真を集めた商品を作り、店頭に並ばせることが可能だ」という仮説がある。

 だがしかし、その仮説は現実世界における書籍の動態を説明できているだろうか?

 ∧∧
( ‥)説明できていないと。

      (‥ )仮に仮説が正しいのなら、普通に考えた場合、
       □-  そういう本がとっくにあるべきじゃね?

 ないってことは、その仮説が間違いだってことなんじゃないのかね?

 
        

2010年11月10日水曜日

マクレガーさん

 
 A.macgregoriae

 ∧∧
(‥ )種名がマクグレゴリア
 □-  人名ですね。

     (‥ )Macgregor マクグレゴーさん?

 ネットで動画を探すに、マクレガーさん、でいいっぽい。すると種名はマクレガエか?

 ∧∧
( ‥)マクレガーさんというと

     (‥ )ピーターラビットだよな

 ピーターのお父さんをパイの具にして喰ったマクレガーさん。


     ( ‥)そういえばトリビアにもなっていたみたいね。
 ∧∧
( ‥)「ピーターラビットの主人公、ピーターのお父さんは、
     ・・・・・喰われた」みたいな感じでしょうね。

 でも検索をかけたら

 ∧∧
(‥ )McGregorってなってますね
\-
     (‥ )なに、このスペルの違い。

 はて?

     ( ‥)あまり関係ないけど、マクレガーさんって
         ピーターが幼少期にじいさんだったけど、
          大人になってもじいさんだったよな。
 ∧∧
( ‥)まあ、ウサギさんのライフサイクルより
    人間のライフサイクルの方が長いですから。

 マクレガーさんからすれば、ピーターの親父を喰ったのはほんのつい最近の話なのかもしれない

 ∧∧
( ‥)ピーターの孫も喰われたりするんですよ
    きっと

     (‥ )たぶんそんなタイムスパンなんだろうな
 
 

人力車と老人

 
 朝日が登る中、公園に散歩へいったら小型の猛禽が飛んでいった。

 ∧∧
(‥ )朝日を横からあびて、明るく、しかし
    影がくっきりと浮かび上がっています。

     (‥ )お腹が無地に見えるけども、
         ツミ、、かねえ?

 紅葉が神奈川の平野にまで降りてきた。紅葉がじょじょに真っ赤に染まっていく。

 さて

 手元の資産が現金で3000万円あっても

 ∧∧
( ‥)年間の支出を仮に200万に押さえても、
    15年で尽きちゃいますね。

     (‥ )老人は収入がほぼ皆無に近いから
         消費を押さえたり、年金に頼ったりするのは
         まあ、そうだろうなあ、とは思うのだけどもね。

 ようするに働かない(働けない?)のがいかんのだ。

 ∧∧
( ‥)そういえばインドにいった人が、
    足が枝のように細い老人が引く人力車に
     乗ったそうですけども。

     ( ‥)過酷だから老化が早いのかな? とも
         思うけども、まああれだ、最後まで働く、
         ”働かざるをえない”世界もあるってこったな。

 資産がこれじゃ少ないよ、だろうが、これは蓄えだよ、だろうが、

 ∧∧
( ‥)若者の負担であることには変わりないだろうと。
    生産、つまりプラスがなければ貯蓄だろうがなんだろうが
     そんなものは0だと。

     (‥ )あるいは回転速度が遅いんだな。
         だから働け、さもなきゃ世捨て人になれ、
         そういうことかもね。

 そうねえ、若い頃は親を手伝い、妻をめとり、子を育て、老いたら引退して財産を処分し、布と杖だけを持って死へと至る悟りの道を歩け

     ( ‥)とかなんとかいう「人生のあるべき指針」が
         かつてあった国があるとかないとか。
 ∧∧
( ‥)インドですかねえ? 日本でやったら冬にみんな
    死んじゃいそうですけどね。

 人間、最後はどうせ子供やみんなの負担になるんだから地位もポストも財産への執着も捨てて、次世代に還元しろよ、ということかもしれぬ。

 ∧∧
( ‥)でも”あるべき人生指針”とされたってことは
    あまり遵守されなかった、そういうことかもしれません。

     (‥ )禁止や推奨は理想であって、「現実はそうではない、
         という現実」を示している。

 どこの国でも老いたら人は邪魔者にしかならず、邪魔者なら邪魔者らしくしろよ、という要求と不満があったということか。

 ∧∧
( ‥)あなたは最後、どうなるんでしょうね?

     (‥ )インドの人力車のじじーみたいに
         なるんじゃねーか?

 ぶつぶつ愚痴をこぼしながらへろへろ車を引いていたという(あるいは「こいでた」)。

     ( ‥)自営業の最後なんてそんなもんさ。
 ∧∧
( ‥)セカンドライフのない人生。

 いや、セカンドライフなんていう「老後を楽しむこと」それ自体が罪悪。

 
     (‥ )最後の最後まで愚痴をこぼしながら
         よろめき歩いてくたばれれば、
          それで十分なんだが・・・・
 ∧∧
( ‥)でも、それすらできないのが老化、ではないですかね?

 
 以前、お年寄りの人たち相手に進化理論について講演したことがあったけども、なんか皆さん、ずいぶん頭の回転が良くて、なおかつ元気だった。

 しかし

 隣のばーさんは電器屋と電気屋の区別がついていない。テレビが壊れたから”でんきやさん”に連絡しなくちゃ、はまあいいとしても東京電力に電話って駄目だろ。

 ∧∧
( ‥)人間は大量生産品でも機械でもないですから
   質は一定でもないし、保証されてもおりません。

      ( ‥)素質と基礎と今までの経歴が全部噴き出てくる
          それが老後。

 じゃあ、どう死のうか?

 ∧∧
( ‥)人間はどう生きるかではなく

      (‥ )どう死ぬかだ。

 

アクセルはどこだ?

 
 川の水に触れたいのなら

 ∧∧
( ‥)誰かといけと

      (‥ )そういうこっちゃな。

 
 さて

 
 出版不況

 ∧∧
( ‥)なんか業界ではお早うからお休みまで使われる
    感がある言葉ですね

      ( ‥)ネットと携帯にお客を取られたからな。

 みんな馬鹿になったんだ、本は高尚なものなのに分かってない、最近の若者は活字離れだ、とか、そんな愚痴も聞こえてくるけども

 ∧∧
( ‥)携帯もネットも活字ですけどね。

      (‥ )書いた方が文字は覚えているけども
          書かない点では「紙媒体を読む」ことも
           同じだしね。

 そもそも本はくだらないものであった。

      (‥ )ガンダムってあったろ? 人気が出て、続編が
          つくられて
 ∧∧
( ‥)でも続編、続続編が比較してあまりふるわなかったと。

 このことに関して、昔、ある雑誌でこんな分析が載っていたと記憶している。

 ∧∧
(‥ )あなたのメモリーによるとおよそこうですね
 □-  ガンダムはストーリー展開や地理描写から考えて
     第三次世界大戦のシミュレーションからヒントを
     得たもので、続編がふるわなかったのは、ネタもとが
      シミュレーションである以上、終戦後以降の展開を
       必然的に考えられなかったせいである。

        (‥ )すごく無理のある解釈だよな、、、と
            思ったもんだけどね。

 ちなみにこの記事が掲載されたのはいわゆるアニメ雑誌ではなかったような記憶があるし、こんな内容の割にはえらく長かったような覚えがある。

 ∧∧
( ‥)でっ?

       (‥ )こういう記事ってさ、今だとネットの掲示板とか
           blogとかでいくらでも見られるよね?
 
 ようするに

 ∧∧
( ‥)今ではただですね。

      ( ‥)言い換えればだ、昔はこういう
        -□ テキストが無条件に有料だったんだよな。

 まあ、立ち読みもできるけども、読みたいと思うテキストにお金を払えば自動的に「他のも」もついてきた。

 ∧∧
( ‥)くだらなさで成り立っていた業界に、
    くだらない、かつ無料のライバルが現れれば
     シェアは奪われるだろうと。

      (‥ )氷山が水の下の部分をもがれてしまう感じでね。

 ”文学、活字は高尚なのだ!!”という抜きん出て得意げに白く輝いていた部分は、下支えしていたくだらない部分を敵にもがれて、ぶくぶくごぼごぼ沈下中。なんか、ぎゃーぎゃーわめいているらしい。


 ∧∧
( ‥)それでも、まだ業界の数分の1が消えただけでしょ?

      (‥ )数分の1になったわけじゃないからな。

 まあ、そのうちに余分な人もいなくなるから、テレビ業界も出版業界もスリムになって、彼ら自身の状況はやや好転するかもしれぬ。

 ∧∧
( ‥)でもさ、媒体である子供が減少するという
    後継者問題は悪化するばかりですよね?

      (‥ )問題は解決されるが、結果が拡大されてしまう。
          老人の金を繁殖可能な世代に還元することが
           急務であるな。

 考えてみれば政治家(のほとんど)も経団連も出版業界も、そんなことに関心はもってこなかったということか? 当選すればいいとか、繁殖でなくて移民という他力本願とか愚痴をこぼすだけだとか、ようするにそういうことじゃないかえ?

 ∧∧
( ‥)でも、彼らが関心を持つ必要はないし、
    あなたも考察はしてこなかったですよね。

      (‥ )別に世直しが仕事でもないし、
          世直しができるとも思っていないし。

 とはいえ、このままでは市場が縮小してこっちが死ぬし、老人も彼らが人間である以上、最後の最後まで金にしがみついて放出なんかしないだろう

 ∧∧
( ‥)どうしたもんですかね?

      ( ‥)死と生をアクセルさせろ、
          そういう要求であるのだけどもね。

 さて? アクセルはどこだ?

 

2010年11月9日火曜日

うん、このままでは死ぬねえ、なので将来を考える

 
 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )理系の本を読む読者って
         50〜60代の男性がメインだ、
          そういう統計を見たことがあって

 ようするにだ、あと20〜30年したら

 ∧∧
( ‥)全滅ですね

     ( ‥)まあ、もしかしたら50歳を越えると
         男性は理系に興味を持ち始めるのかもしれない
         けどもさ。

 あるいは定年近くなるか、定年になった後で、じゃあ本でも読もうか、そうだな理系や工学系の本にしよう、とか

     (‥ )ということかもしれないけども
 ∧∧
( ‥)怪しげですね。時間の経過とともに
    山が右に移動して、そして市場が消失する。
     それだけではないですか?

 とっ、考えるので「じゃあ子供向けの理工系の本を書くようにして、将来の購買層を育てよう」とか考えても

 ∧∧
( ‥)人口が減少する一方だと
    →*

     (‥ )老人が消滅する、若い世代の負担が減る、
         あるいは国庫に相続税という形で還元される
          そういうのはいいけどもさ

 問題が解決しても、次の世代が消滅したら意味がない。

 だとすると

     ( ‥)? あれ? もしかしたらあれかい?
        現状の未婚率の増加、その理由と原因を
        探ってモデルを提案すること(つまるところ
         対策を示す)とは、、、、
 ∧∧
( ‥)あなたの仕事の範疇というか
    それをやって効果を出さないと
     あなた自身が「死ぬ」のじゃないですかね?


 うん、死ぬねえ。

 メインな購買層が自分よりも年上って聞いたあの時から、やっべーーって思ってはいたんだけども。

 ∧∧
( ‥)科学の振興と存続自体には
    意味がないと?

      (‥ )科学にとっては「日本の科学とその振興」は
          あまり意味がない、と言えばいい?

 日本の科学が駄目になっても、結局のところ優秀な人間が国外に出るだけで

 ∧∧
( ‥)科学をないがしろにするような国は
    科学に見捨てられると。

      (‥ )優秀な人間ってのはそれができるからな。

 ノーベル賞受賞者である日本人がアメリカにいて、これは頭脳流出だー!! とか言う一方で、てきとーに事業仕分け(実のところあれは単なる機能不全っぽい)をしてしまうという、まあ所詮はそんな国なのさ、日本は。

 ∧∧
( ‥)ようするに次世代に知識を伝達するから
   次世代が必日本に要だというのは、

      (‥ )科学のためではなくて自分自身のためでもあるな。

 まあ、それにだ、子供の頃にちゃんとした本を読んでいれば、例えば大の大人になってろくに調べず、教科書も読んでないのに「マントルはどろどろだー」とか「流動しているから液体だー」とか言わなくて→*

 ∧∧
( ‥)すむようになるだろう、と。


      ( ‥)媒体である人間の質は変わらない。
          人間はその大部分は考えることすらできない。

 僕らはチンパンジーとたいして変わらない。自身を知的生物だなどと考えて、過剰に特別視するのがたぶん、間違いだ。しかし、たとえ我々に知能がなくても問題ない。

      (‥ )鵜呑みでもいいんだ。それでも
          新しく、より妥当な知識が発見されたら
           次の世代にそれを伝えることができる。
 ∧∧
( ‥)そうすれば知的にどうだかはともかく、
    「知識という意味の知的では」よりすぐれた人たちに
     なってくれるでしょうね。

 逆にいうと学習の時代を過ぎてしまった自分たちのような「老人」が、平均すれば若者に対して知的に劣ってしまうのはしょうがないことでもあるし、そうでないと困る。

 ∧∧
( ‥)でっ? どうします?
    どう次世代を繁殖させるんですか?
     もてる秘訣なんて本は書けないでしょ?

      ( ‥)あー、うーん、、、
          前に処女騒動ってあったろ?

 男性とのおつきあいがあります、とアイドル?がいったら「彼女は処女じゃなかった!!」という騒動→*
 *いや、これはあくまでもアイドルとそのファンという特異でローカルな話題でしかないとは思うけども。

 ∧∧
( ‥)でも、あの後、処女崇拝→一夫一婦制と
    調べていって、いきついたのは
     霊長類の配偶システムと食生活の関連を述べた
      文献でしたね。

      (‥ )一夫一婦制は農耕社会で都合上採用されたもので、
         実は人類の歴史では本当に短い歴史しかないというね。

 まあそうねえ、そういうアプローチがあるかもねえ。

 ∧∧
( ‥)今の日本ではどんな性淘汰が働いているのか?

      (‥ )誰か調べてるいるのかね?


 手隙の時に追跡してみよう。死にたくはないからな。

 

 

 

どこまで信用ならないのか分からないので保留だが課題

 
 知り合いが言うには、今、若い社員の給料がどんどん下がっているらしい。

 ∧∧
( ‥)物作りを標榜していた国家の労働者の
    賃金が上がるわけはない、とも言えますけども。

      ( ‥)さりとて、全員が商社マンになるとか、国際ビジネスに
          打って出るとか、証券マンになるとか、
           そんなわけにもいかないしな。

 とはいえ、日本の現状は過去のかしこい選択の結果であったと言えるのかどうか。

 ∧∧
( ‥)物作りにこだわったのが敗因だとか?

      (‥ )まあ、破滅するのも失敗するのも、
          それはしばしば自分の長所とか
           得意分野であったりするしな。

 軍事国家が拡大した国境とその維持のコストでつまづくのと反対に、物作りにこだわった国もコストをかけられないがためにつまづくこともあるだろう(+-の符号が逆なだけで同じ問題か?)。

 あるいは自分の長所である”と思っている”部分や、得意分野であるに”違いないと思っている”部分でこそ、人には破滅が待っているというべきか?

 実際のところ、日本が本当に物作りにこだわった国であったのかはよく分からない。ただ、最低限、自分達は物作りのできる国だとか、加工貿易と輸出でしか生きていけない国だとか、技術立国(自称)であるとか、

 ∧∧
( ‥)そういうことを言ってきたのは事実であると。

      (‥ )たぶんね、さんざん聞かされた覚えがあるし。

 年収が下がること(あるいは低い年収であること)と未婚率、子どもの出生数の減少はリンクしているっぽい。

 ∧∧
( ‥)ぽい、というか、あからさまじゃないですかね?
    あなたの知り合いでも結婚したのは正社員だけじゃ
     ないですか。

      ( ‥)なんか男女の愚痴がネットから
        -□  聞こえてくるんだよな
 
養ってほしい
結婚することに何の得が?
男はゲームのやりすぎ
草食系男子
処女騒動
何? この勘違いしている婚活女は

という案配

      (‥ )今の時代の日本における性淘汰って
           どうなっているのかね?
 ∧∧
( ‥)さあ? ネットとかで見る記事だけでは
  -/ 状況がよく分かりませんね。

 収入が減っていっているのに、「右肩上がりで収入が増える」ことを前提にした生活スタイルや考えのままきているから、理想と現実との間にミスマッチが起きている印象を受けるけども、実態はよく分からない。

 しかし困ったことだ。

      ( ‥)次世代の担い手である子どもがいないと
        -□ 媒体が消滅してしまう。
 ∧∧
( ‥)科学にせよ、そもそも「本を売る」という商売から
    しても、望ましい状況とは思えませんね。

 少子化対策というと「移民」、という提案は経団連とかそういうところからの提言で聞くけども。

      (‥ )どうだろうねえ?
 ∧∧
( ‥)どう思います?

 移民が是か否か? とか、「ドイツの例を見ても失敗しているんじゃね?」とか言う前に


      ( ‥)そもそも先を見越してデータを解析したのか、
          というよりも、「必要なデータを自覚的に
           集めたのか?」が分からないので
 ∧∧
( ‥)はあ

 あまり詳細は書く気はないけども、ある振興策を立案した人々が「増やすべき全体の数」を目標にかかげて政策を実行したのだが、

 ∧∧
( ‥)比較対象のヨーロッパは長い歴史があるので
    これまでの卒業生が○○人、だったのだけども

      (‥ )日本は「ある世代の数だけで○○人」に
          しちゃったんだよね。

 ”全体の数”は合ってはいるが、人口ピラミッドにするとものすごくいびつな構成で、

 ∧∧
( ‥)就職難が発生したと
    当たり前ですね。

       ( ‥)集団の動態を把握する時、年齢構成や
           齢構造を想定していなかったのだよな。

 実は古い世代というのは以上のように、新しい世代が受け継いだ「新しい方法論や知識、技術」を知らないことが多い(というかそもそも卒業生とポストの数を計算していなかっただけとも言えるけど)、

 ∧∧
( ‥)ゆえにこういう知的に劣ったことが起こると。

      (‥ )媒体である人間の質はさほど変化は起きないが、
          媒体を伝わる知識の質や性質は大きく変わる
           そういうことであるね。

 媒体それ自体を調整する作業に、媒体の動態を把握するモデルを組み込んだり、あるいは仮説を立てて自覚的にデータ収集したのか、そのために必要なデータ収集とはどのようなものであるべきなのか、その必要性、それ自体を把握していたんだろうか? という

 ∧∧
( ‥)素朴な疑問を感じると

      ( ‥)相手が訓練された科学者のような人たちでない場合、
        -□ 何をしているのか、だけでなく、
           何を把握していないのか? まで把握しなければ
            なるまいよ。

 それにしても

      (‥ )媒体の動向を把握しなければいけない問題に
          媒体を通じて伝播する知識それ自体の
          問題がからんでいたらいやだよなあ。
 ∧∧
( ‥)まあ、少なくとも実例は一件あったわけですしね。

 
 ともあれ

 ∧∧
( ‥)まずは仕事をしてください。

       (‥ )おうっ

 

 

2010年11月8日月曜日

曇り無き眼という希望的観測も目を曇らせるのは自覚的に

 
 ∧∧
(‥ )曇り無き眼でしかと見極めよ
 □-
     (‥ )意味深とも薄っぺらともとれる発言であるかもね。


 人間は何かしらの仮説や仮定を持っていないと物事を判断することも、観測することもできない

 例:この世界は夢でもなければバーチャル映像でもないし、望遠鏡で見るものは現実の映像を拡大したものである、という前提と仮定

 ∧∧
( ‥)曇り無き眼を「いかなる仮定も抜きに」と
    解釈すれば

     (‥ )たわ言だし、「人間は何かしら前提や仮定を
         持ってしか観測できないから、それを自覚した上で
         観測した方がいいかもね」という意味ならまっとうかもね。

 希望的観測は目を曇らせる、と言った人もいた。


     (‥ )夢は観測を阻害する、とでも言えばいいかな。
 ∧∧
( ‥)科学に夢はないってことでもありますかね。

 データが指し示す最良の仮説を発見せよ、と言った場合、

 ∧∧
( ‥)データがなぜお前の夢に従う必要があるのかと。

     (‥ )統計学に夢があるっていったら
         いかにも痛い人に聞こえるんだけどな。

 逆にいうと、あれかい? 科学って言葉には、世間一般的には統計学的な雰囲気が欠けているってことかね?

 ∧∧
( ‥)喫煙の量と肺がんを示したデータに

     (‥ )夢なんてねーよなあ?

 でも、時に人間は「みろみろ、ここでグラフが下がってるよ、相関していないよ、傾きが合わないよー」といって

 ∧∧
( ‥)喫煙と肺がんのデータにすら夢を見ると

      ( ‥)それを考えるとだ、鳥の進化、生物の有様、
          歴史や天体、世界の成り立ち。こういうジャンルで
          トンデモさんたちが訳分からん夢を見るのは
           当然といえば当然だね。

 例えば彗星のコアに接近した探査機のニュース→*

 この彗星でないけども、昔、ハレー彗星のコアが撮影されて巨大でいびつな塊が公開された時、夢がない、と言った連中がいた。

 ∧∧
( ‥)夢も何も、あれが事実ですよね。
    太陽系の初期状態をとどめる天体でしょ?

      (‥ )アイドルがトイレいかないっていう妄言と
          同じレベルだよな。

 月にはうさぎがいるのよ。いないよ、月は真空で生き物はいないんだ。こんな老人と孫の会話を想定することで「夢がなくなった」、そういうエッセイというの? を書いた人もいるけども。

 ∧∧
( ‥)でも、月のうさぎさんマークにこそ
    実は謎と秘密が隠されているのだと。

      ( ‥)地球よりも固く冷えた天体なのに
          大量のマグマが(しかも時期をかなりおいて)
           噴出するあの不思議。

 夢という希望的観測を持っていてもデータの解釈には役立たない。

 夢破れたと失望するのは勝手ではあるが、

 しかしそんな人を尻目に、データに隠されている「謎」は彼を大笑いしてる。



 

つまり地獄を作ればいいじゃない、というか出来かかってる

 
 ∧∧
( ‥)あの、クマさんのぬいぐるみの件ですが
 
      ( ‥)10日間待て、今は最後の追い込みだ
        -/

 なんか、体がだるいぞ。栄養剤、栄養剤。マルチビタミン、マルチビタミン。

 さて

 科学には性的な要素も「もて要素」もない。

 ∧∧
( ‥)というか、科学が人間の性とか、
    もてるとかに興味を持ち始めて
     メスを入れ始めたのはごく最近のことでしょ?

      (‥ )ダーウィンが性淘汰を論じて、しかしそれが
       □-  確認されるまで130年かかっておる。

 性を科学の要素に入れたというとフロイトもそうなのかもしれないけども、

 ∧∧
( ‥)あれが、、、科学ですか?

      ( ‥)怪しいねえ。すくなくとも生物学からすれば
        -□ 夢診断だとか抑圧された性的なコンプレックスとか
           興味の持てる話ではないなあ。

 というか、理論として役に立つとは正直思えない(一応、調べますけども)。

 ∧∧
( ‥)人間も生物ですから繁殖で成功したい、
    いや、成功する以上に成功度をさらに高めたい。

      (‥ )しかし、科学はそれに答えてくれぬ。

 フロイトはそれに「答えた」からブームになったのか。あるいは「何でも説明できてしまう」ことが理論に人気の出る要因であったのか。それに対して生物学は80年代以降あたりから、ようやく人間の性に関するもろもろのこと、女性の好み、男性の好み、男女の駆け引き、これら全部を生物丸ごと、進化の視点で語り始めたのだけども

 ∧∧
( ‥)それでも一般の要求、もてたい、食べたい、成功したい
    には応じることはできないと。

      ( ‥)占いとか、あるいはオカルト、疑似科学の方が
          それに応じているように見えるし、
           だから需要があるんだろうな。

 効果があるかどうかはともかくとして。

 オカルトではあまりにも(聞こえが)うさんくさいんで、お客の安心感を満足させるために「科学の装い」を着飾った結果が疑似科学かもしれない。

 ともあれ

 ∧∧
( ‥)科学は人間の繁殖の成功度を高めたいという
    要求に直接は答えてくれない、と。

      (‥ )事実、敵の存在、敵による征服、併呑、
          占領、奴隷化という恐怖がなければ
          科学はアクセルさせてもらえなかった。

 だから科学を振興しようという試みはうまくいかないか、義務教育による強制しか効果がなかったわけだけども。

 ああ、

 それならばだ、

 科学を振興するのは、なんだ、簡単じゃありませんか。

      (‥ )世界を地獄にしてしまえばいいんだよ。
 ∧∧
( ‥)地獄に? 戦争でも始めるつもりですか?


 いやいや、戦争は地獄なんて生易しいものではない。

 爆撃にいったら蜂の巣をつついたように迎撃機が大挙して押し寄せてくる。ヘッドホンの無線を通じて聞こえるのは敵の訳分からない叫び声、撃墜された相手の悲鳴、味方の絶叫、爆発音、操舵できずに墜落していく仲間の声、

 ∧∧
( ‥)自分達の爆弾で焼かれているだろう敵国の市民、
    味方がいるであろう燃える捕虜収容所

      (‥ )帰ったら頭がおかしくなった兵士がごろごろ。
          例えばだ、仏教の地獄の描写にこんな凄惨なものが
           あったかね? ないよな。

 しょせん、地獄なんて人間の空想した戯言で、溶けた銅をけつの穴から入れまーす(まじでこういう描写あり)、といってもそれは言ってみればギャグ。

 ∧∧
( ‥)地獄は戦争に劣ると。

      ( ‥)だから安心して地獄を作っていいわけさ。


 というか すでになりかかっているんじゃね?

 ∧∧
( ‥)まあねえ・・・

      (‥ )冷戦が終わった時に言ったやつがいたよな、
          これからは列強の時代に戻ると。

 アメリカが一時、覇を唱えたけども、他民族国家を自称するアメリカでさえ、イラクもアフガニスタンも統治できぬことを露呈。

 ∧∧
( ‥)諸列強の時代、懐かしいですね。
    米・英・仏・独・伊・露・中国・日本

      (‥ )ここにさらにインド、ブラジル、イランとかが
          加わるわけよ。知り合いがいっていたよね、
          世界がヨーロッパという病に感染していくってさ。

 統合できずに分裂と対立、戦争を続けること一千年。敵意と恐怖で磨いた武力とテクノロジーで世界を征服したヨーロッパ。それにマジびびりした日本や中国まで鎖国(管理貿易)をやめて競争に参戦するという、地球規模に拡大する病の伝染。


      ( ‥)すばらしい!! 自由競争、グローバル化、
          そんなの人間的な生活じゃないとお利口さんが
           後ろ向きにいっても、敵がやってくるのを
           止めることすらできない。
 ∧∧
( ‥)引きこもりになって自室で悠々自適に生活しようとすると
    取引先の人が上がり込んできて机を使ったり、仕事場にしたり
    売りつけたり、買いたたかれたりする感じですかね?

 あるいはお母ちゃんが複数で大挙してやってくるような状況というの? 引きこもることさえ許されぬ、苦痛と恐怖、不安と裏切りと責め苦の世界。

      (‥ )そもそもあれだ、敵意と恐怖があってこその
          敬意と外交ぞ。世界が病んでいくのを見るのは
          これがもうたまらない。
 ∧∧
( ‥)ああ、まあねえ、これじゃあ駄目なんだよ、
    ってことが色々と見えてきましたからね。

 科学を広めるには強制させればいい。

 強制させるためには恐怖を見せればいい。

 それには地獄を作れば良い。

 いや、もう順調に地獄になろうとしている。

 ∧∧
( ‥)逃げ場はないのだと。

      (‥ )引きこもりが作ったこんなドア、
          ぶち壊すのは簡単だ。

 やることは特にない。

 しかし、では、どうアクセルしようか?

 

 
 

2010年11月7日日曜日

中古ジュエリーショップ

 
 比較的近所の駅前をひさかたぶりに通ったら、「中古ジュエリー 買い取り 販売」と書いたテナントができていた。

 ∧∧
(‥ )今時、、、宝石ですか??

    (‥ )宝石市場はガタガタだって話だもんな。

 聞いた限りでは市場規模が最盛期の数分の1程度になってしまった、、、とか。

 ∧∧
( ‥)買い取りはともかく、売るのはどこでしょう?

    (‥ )中国とかロシアの富裕層とか、、かね?

 どうなんだろう?

 さて

 *の続き

 ∧∧
(‥ )「道具の使用が希少なのは、それがそれほど有用では
 □-   ないからだ、という説」

     (‥ )「建築する動物たち」マイク・ハンセル 青土社
          のpp223だね。

 そして

 「人間の進化史において、脳が生存に役立っていることがはっきりわかるようになる時代と、脳が大きくなった時期との間には、非常に長い時間的ずれがある」

 ∧∧
( ‥)こちらは「恋人選びの心」性淘汰と人間性の進化 I
  -□ 岩波書店、ジェフリー・F・ミラーさんのpp24ですね

     (‥ )彼はこの後、脳の増加は性淘汰で説明できるのでは
         ないか、という論証を展開。

 もちろん、人間の脳の増加を説明する理論は他にもあるわけだけど(以上の書籍でも対立仮説として上げられている)。

 ∧∧
( ‥)でも、あなたとしては性淘汰説の方に
    心魅かれるものがあると。

     (‥ )だってさあ、自分たちを見てれば分かるじゃんよ。

 異性にもてたい、という大前提を抜いてしまうと人間が作り出しているものは、そのほとんどが意味をなさなくなってしまう。

     ( ‥)そもそも出版界自体がそうなんだよなあ。
         ヘアスタイル、ファッション、車、バイク、
         料理のお店、デートスポット、レジャー施設の紹介
 ∧∧
( ‥)主人公がうはうはハーレムの漫画とか小説
  -□ 水着のお姉ちゃんが剣を持っているパルプ雑誌
     星占いとかおまじないの本もかなりの部分
      そうなんでしょうね。

 人間は「もてたい!!」という欲望に応じてありとあらゆるものを作り出してきたので、本どころか、というか今では本はそれを紹介するために作成される部分が大きいから当たり前だけども、性的な欲望に応じて経済をまわしてきたとも言える。

     (‥ )宝石だってそうだもんな。
 ∧∧
( ‥)単にブランドものに押されて衰亡したとか、
    そういうことらしいですね。

 別に人間の「もてたい」という欲望が減少したわけでもなんでもない。

 
     ( ‥)逆にいうとさ、科学ってそういう点では
         まったくの異端なんだよね。
 ∧∧
( ‥)「もてたい」に応ずるものではないですからね。

 科学はもっと根源的な欲求、「死にたくない」、つまり諸外国に征服されるという恐怖にアクセルさせられて作られた。ものではあるのだけども、

 ∧∧
( ‥)もともとは「どうなってんだろこれ?」
    ですからね。

     (‥ )本来は「生存」にも「もてたい」にも直接つながるものでは
         ない。これでは人気が出ないのは無理もない。

 科学市場が小さい。そしてほとんどの人から無視される、というのは当たり前と言えば当たり前。

 ∧∧
( ‥)その上、「考える人」のすべてが科学できる
    わけではないですからね。

     ( ‥)考える=考えて妥当な解答を発見できる、
         ではないからなあ。

 考えてもオレ様理論にしかならない連中がごろごろいるのを見るにつけ、「鵜呑みにせずに考えるのだが教科書を読む手間ひまをかけない人」の方がやはり多いらしい。要するに探す手間ひまをかけずに手抜きで「オレ様は真理を理解した」と悦にいっているだけだろ? 最悪の意味で「文化人」だよね、あんたたちは、という解釈。

 ∧∧
( ‥)科学や妥当性の市場って必然的に小さいんですね。

     (‥ )併呑されるという恐怖が持続した西欧世界でしか
          科学が誕生しなかったってのがいわずもがなだよな。

 

 

難解なパズル

 
 ∧∧
( ‥)寝ちゃいましたね

     ( ‥)1枚は絵を仕上げたのだが、
       -□ もう1枚、朝までに上がるかな?

 そういえば「頭蓋骨」を極端に恐れる子がいる。

 ∧∧
( ‥)死神さんのようだから、
    そう言っていました。

     (‥ )膝の上に頭蓋骨を乗せている姿を見せたら
      ○-  卒倒ものかな?
 
 しかし恐れることはない。頭蓋骨は、人格的にはただの無害な「人」だ

 さて

 現代人の頭蓋骨の模型というかレプリカでいいのか、型番A20が届く。

 ∧∧
( ‥)なんかピルトダウンさんとは
  -○ ずいぶん特徴が違うんですね。

     (‥ )個体変異って奴だろうけど、違うもんだな。

 ピルトダウン人の頭蓋部分は現代人の頭蓋骨を使ったものだった。さらに頭蓋の厚みが現代人の平均よりも厚かったらしい。ようするに平均値から離れた頭蓋をあえて使用したことがうかがえる(前にも書いたけど)。

 ∧∧
( ‥)外見的におかしなところは?

     ( ‥)現代人の頭蓋を使っているとすでに知っているから
       -○ 「ああ、この違いも現代人の個体変異に入るのか」、
         としか分からんな。

 違いは分かるが、「これなら現代人の変異の範疇内だよ」と言えるほどに頭蓋骨を見ているわけではないので。

 ∧∧
( ‥)復元はどうでしょうか?

     (‥ )ウッドワード復元に従ったレプリカだけど
      ○-  あれだね左の頭頂骨が後ろにいくに従って
         左にややずれていっているみたいだね。

 ようするに少し回転したような感じになっている。キース博士が指摘したのって、このこと、、、だよね?

     ( ‥)頭蓋の下面を構成する後頭骨の方も、
       -○ 後ろにいくに従って正中線からやや右に
          ずれるように回転しているみたい・・・
 ∧∧
( ‥)これはどう評価するべきなんでしょうね?


 後で論文と照らし合わせてみよう。

 ともあれ

     (‥ )骨の縫合部分をあえて破壊する工作がなされている
      ○-  そういう印象を受けるよなあ。
 ∧∧
( ‥)人間の頭蓋だと分かる特徴を持っているけども、
    個々のピースがうまくはまらないように、縫合部分が
     破壊されている。そんな感じですかね。

 まあ、実際、そうでないといけないだろう。

 頭蓋のうち、見つかった左の頭頂骨に冠状縫合の左部分、矢状縫合の一部、そしてわずかな人字縫合が見えるだけ。残りは右頭頂骨の一部、後頭骨の破片。この状況でこれらを適切にうまくつなぎ合わせられるかはいささか問題。

*専門用語は「骨単」NTS 2004 を参考

 ∧∧
( ‥)でもキースさんはかなり正しい復元を
  -□ したっぽいですよね。

     (‥ )そうみたいね。それを理解するには
         もう少し検討しないと実感わかないし、
          現時点では把握も難しい。
          
 創造論者とか一部のお利口さんたちはピルトダウン人の話を聞くと、聞いただけで「ほら!! 科学に騙されてはいけない」と訳知り顔で語るけども、

 ∧∧
( ‥)騙されてはいけない、とは

     ( ‥)説明ではないな。
       -○ 

 悪徳商法に騙された人が「もう騙されないぞ」と言っても、それは有効な対策でもなんでもない。
 


2010年11月6日土曜日

私はあなたに対して肯定的です(外交的に)

 
 隣のばあさんがやってきて尋ねて曰く、「テレビが線みたいになっちゃった。電気屋(電器屋)さんに電話したいのだけど電話番号はどれですか?」

 と言うのだが持ってきたのは東京電力の請求書とカスタマーセンターへのフリーダイヤル。

 「それはテレビの故障ですから東京電力に電話してはいけません」と答えておいたけども。

 ∧∧
( ‥)文盲で文字が読めないおばあさんですよね。
   
     ( ‥)電気屋さん・・・・家電の電器屋さんと
         電気を売る電気屋さんとを間違えておるがな。

 最初は何を言っているのか分からなかった。あれは、、文盲とかうんぬんの問題じゃねえな。

 ∧∧
( ‥)そういえば以前、近所のスーパーでお姉さんとおぼしき
    おばあさんに、「あんたはどうして馬鹿なのっ!!」
     って怒られてましたね。

     ( ‥)年老いてなお怒られる。屈辱だろうなあ。
         見て見ぬ振りをしておいてやったよ。

 こうして配慮しているんだから、もうちょい配慮してくれないもんかね。
 
 さて

 人間が自分に対して肯定的になれないのは、これは必然。

 ∧∧
( ‥)なぜ?

     (‥ )今よりもより良い場所へいきたい、
        より良い立場になりたい、そう考えているわけだろ?

 欲望に限りなく、上を目指すが、しかし上には決して到達できない。

 ∧∧
( ‥)だから出来ない自分に否定的になると?
    でも、他人のせいにする人も多いでしょう。

     (‥ )まあね。

 現在の地位に不満があることと、自分がそれを突破できないこと、そのはけ口が自分に向かうか、他人に向かうかは、まあ人それぞれである。

 だからこう言えばいい?

 人間が自分の立場、あるいは自分、あるいは両方とも肯定できなくなるのは当然。

 ∧∧
( ‥)もてるための本、儲けるための本、健康を保つ本、
    自分の立場をはっきりさせてくれる占いの本、
    そういうのが売れるのは必然ですね。

     ( ‥)現状を肯定してくれる本、現状を容認する説明、
         他人のせいにしてくれるアジテーション
          自分を受け入れてくれる言葉、
 
 何がなぜ売れるのか、それは分かっている


 ∧∧
( ‥)では例えば相手の方になんと言いますか?

     (‥ )私はあなたに対して肯定的です
         外交的に。

 ∧∧
( ‥)才能ないですね

     ( ‥)あー、膝の上に頭蓋骨を置くと
       ○ なんか落ち着くわあ。

 頭蓋骨。人間の知能と心が宿る場所。それの何が良いって、

 
     ( ‥)ピルトくんはくだらないことを言わないのだ。
       ○ いや、むしろこれが持つ情報が興味深い
 ∧∧
( ‥)さいですか。

 

 
         

2010年11月5日金曜日

ピルトなダウン

 
 発注したピルトダウン人の頭骨レプリカが届く

 
     ( ‥)現代人類の頭骨(一部)とオランウータンの
       -○ 下あご(一部)が同時に見れるという
          一粒で二度おいしいアイテム
 ∧∧
( ‥)生活費がどんどん削れていきますよ、死にますよ。

 
     ( ‥)・・・・
       -○
 ∧∧
( ‥)なにね?


 なんかこう

     (‥ )頭蓋骨って膝の上に置いてると、
       -○ なんかこう気持ちいいのな
 ∧∧
( ‥)何を言っているんですか。

 なんというか、その、なんだ、人と人との触れ合い? みたいな。

 大きさもちょうど良い。


     ( ‥)あー、落ち着く
       ○ 
 ∧∧
( ‥)いいから仕事してください。

 これは発見ではないか?

 ところで
 
     (‥ )問題はこの復元をどう評価するのかなんだよな。
       ○ 事実としてウッドワードの復元は間違っていたわけだが
         では何がどう間違っていたのかを理解するには
 ∧∧
( ‥)仕事しろ、こら。


 これだって仕事だけども、だが先にやらねばならぬことがある。


 

再現できない、とか言う割には”分かってる”人がいる

 
 世の中には

     (‥ )化石には再現性がない、だから古生物学は科学じゃないぽ
         とか言ってるくせに「これはアンモナイトだ」とか
         「この地層からはアンモナイトが出る」とか、
          そういうことは「理解できる」やつがいるんだよな
 ∧∧
( ‥)はあ、まあねえ。

 特定の場所から特定のものが出てくる、それが「分かっている」、どころか「予想している」ってどういうことだと思う?


 世の中には

     ( ‥)系統解析、例えば分岐学とかは仮説でしかない、
         歴史は再現できないから
         信用するに値しない、という人もいる。
 ∧∧
( ‥)ああ、まあいますね。
    というか、「まだいますね」というべき?


 じゃあ、例えばの話、あんたの言う「ティラノサウルス」って何よ?

 ∧∧
( ‥)ティラノサウルス・レックスは種です

     (‥ )問題はその「種」という言葉にどんな意味を
         込めるかだな。

 仮に、交配し、進化する集団だという意味をいれた場合、

 ∧∧
( ‥)それは系統と歴史に関する陳述になりますね。

     (‥ )歴史は再現できないと言って、
         実は再現した単語を口にしている。


 歴史は再現性がないとか言っている人が、「ティラノサウルスの親子」とか、「ティラノサウルスはきっとダスプレトサウルスから進化したんだ」とか言っちゃいかんでしょ。

 *系統解析を否定するのならいかなる血縁関係の推論も放棄したってことだろ? という意味。 


 ∧∧
( ‥)まあ、でも系統解析のアルゴリズムを用いなくても
    血縁関係、それ自体は導きだせる、と思う人はいますから。

     ( ‥)そういうの、今の時代では推論じゃなくて憶測って
         言うんだよ

 ただしかし、できない時代には、これは憶測にすぎないのではないだろうか? と自問自答しつつ系統を論じていたらしい。

 日本の著名なハチ学者であった、坂上昭一さんによる「ミツバチのたどった道」思索社 1970 の5ページにはそんな言葉が出てきていた。

 古生物学に十分なたすけをもとめられないとなると、のこった道はひとつしかない。現存する昆虫にみられる各種の生活様式を比較して、そこからミツバチのたどったあとを可能なかぎり推定するという方法である。ー中略ーだが現存する諸様式をそのまま諸段階としてつなぐのではなく、むしろそこから、中間段階のあり方についてある程度の可能性を順次限定していくというアプローチはゆるされることであろう。というより、この方法が最上のものだから採用するのではなく、それ以外にさしあたってよい方法がないから、それによって知れるだけのことを知ろうという、ごくささやかな願いにすぎない。pp5

 ∧∧
(‥ )なんかこんなことを言うと失礼かもしれませんけど
 □-  ものすごく真っ当な主張ですよね。

     (‥ )そうなんだよな。

 坂上さん、他のページでは真社会制昆虫の進化の説明に今西錦司の言葉も用いていたり(使う意味があるのかどうか今ひとつよく分からなかった)、そうかと思うと別の本(「私のブラジルとそのハチたち」1975年)ではハミルトンの血縁淘汰を論じているという案配で

 ∧∧
( ‥)時代を感じさせますし、時代の制約の範囲内で
  -□ やれることを自覚的に(自戒もこめて?)やった、
     そういうことでしょうか?

     (‥ )じゃないか? もしも大量のデータを持っていて
         自分の仮説とデータとの、個々のずれを
          漠然とでも把握できれば、そうおかしなことには
           ならないと思うけども。

 結果の検討はまたいずれ。

 ともあれ

 ∧∧
( ‥)データと仮説の誤差を把握できれば
    極端におかしなことにはならないだろうと?

     (‥ )逆にそこが駄目だと、もうどうにもならんよな。

 少量のデータと自分の仮説にこだわる連中がオレ様理論屋になったりトンデモ仮説を喚き立てるのは、まあ当然と言えば当然。

 仮説をデータで検証するにはなんらかの基準が必要になる(それがないと仮説は検証不可能になる)。

 さて、例えばの話、化石には再現性がないとか言う人はそういう基準を持っているのだろうか?

 
 ちなみに

 ∧∧
(‥ )先の坂上さんの本によると、
 □-  系統の”推理”をしたこと、あるいはその過程に対して
     批判があったというむねのことが書かれていますね。

     (‥ )今から40年前は「歴史の推定」は科学として
         認められていなかった、ということかもね。

 なるほど、当時は系統解析の手段がなかった。その批判は当時としては確かに正当と言えば正当だ(だった)。

 だが今はある。時代は変わった。

 

 

 
           

固くて食べられない話が、きた

 
    ( ‥)あーめんどくさ
      -□
 ∧∧
( ‥)弱ったもんですね。

 さて

 例えばこういう記事→*

 ∧∧
(‥ )アノマロカリスは三葉虫とか食べるの無理じゃね?
\-   という話ですね。

    (‥ )あー、まあそうねえ。

 三葉虫は結晶質でかちんかちんな外骨格を持つ動物で、節足動物だけども、その殻(特に背中側)は二枚貝の貝殻みたいなもん(というか二枚貝も真っ青な奴だっている)。だから化石に残りやすい。一方、エビとかカニとかが、殻が固いのに”軟甲類”と呼ばれるのは二枚貝とかに比べれば”殻が軟らかい”からで。
 
 ∧∧
( ‥)ナラオイアみたいに、炭酸カルシウムの結晶で
    外骨格が補強されていない三葉虫も、軟体性の三葉虫って
    表現されたりしますね。

    ( ‥)そういえばどこぞの掲示板では”軟体性”だから
        軟体動物のようなものなんだ、という
         勘違いをしていた連中がいたな、、、。

 まあ無理もないけども、軟体性三葉虫ってのはそういう意味ではない。その理屈で言ったらエビやカニも軟体動物になってしまう(まあ、確かにこの意味においては”軟体性”だけど)。実際にはナラオイアはカブトエビみたいなもん、って感じだろうか?

  
    ( ‥)あーうーん、でもカブトエビの化石(白亜紀前期)って
        ナラオイアよりも保存が悪かったような
 ∧∧
( ‥)地層の条件が違いますから比較は難しいでしょうけど、
    どうなんでしょうね。


 でっ、一方のアノマロカリスは輪郭がよくわからんくらい化石の保存が悪い、ようするに固くない。比較的残りやすいのは頭部から生えた捕獲用の触手と口。しかしこれだって三葉虫のようなもんでは明らかにない。

 ∧∧
( ‥)ようするにアノマロカリスは軟らかい、そんな動物が
    二枚貝みたいに固い動物である普通の三葉虫を
     食べることができるのか?という問いは

    (‥ )前々からしてた研究者の方がいたから、結論にはあまり
    \-   違和感ないけども、これ自体はどういう研究なのかな?

 口が400点ですか、そんなにあるの? 

 まあ、そのうち論文になるっしょ。


 ∧∧
( ‥)アノマロさんはナラオイアとか
    食べたりしていたんじゃないですかね?

    (‥ )まあ、あれならねえ。

 記事にあるように、脱皮したてなら普通の三葉虫も食える、というのはそうだろうと思う。というか、その意見も聞いたことがある。つまるところみんなそう思っていて、記事元である研究者の人が最初に業績にしたってことなんだろうか。

 ∧∧
( ‥)三葉虫って変な脱皮しますからね。

    (‥ )甲殻類みたいに炭酸カルシウムの再利用やらないんだよな。

 脱皮したてはそれなりな期間、軟らかいはずなので狙い目。

 だから絶滅したんだろうか、基本的に顎もないし。また、三葉虫の人に聞きにいこう。
 
 ∧∧
( ‥)普通の三葉虫もひっくり返して
    お腹からガリガリっ、というのは?

    (‥ )あーうーん、アノマロさん、そこまで器用かね?

 

2010年11月4日木曜日

自分たちが特別だと思う前に逆に考えた人たちの解答

 
 よくこんなことを言う人たちがいる。

 「進化は認めるが人間は特別だ」

 「そもそも人間は特別だ、道具を使うではないか」


 ∧∧
( ‥)どんだけ高慢ちきなサルなんですか
    あんたたちは。

     (‥ )ともあれだ、道具をこれだけ自在に使える、
         それはたしかに変わってはいるんだよね。

 確かに変わってはいる。固有の能力がある、というだけの話だとも言えるが、確かに変わってはいる。

 それにかこつけて

 「なんでみんな道具使わないの? オレ様が頭いいってこと、ねーねー、お前達、もしかして馬鹿?」

 とまあ、そんな感じで鼻高々になって他の動物たちを見下す連中がいるのは、まあ当然かもしれない、が。

 ∧∧
( ‥)でも、冷静になって逆に考えますと

     (‥ )他のみなさんは道具なんて使っても、ちっとも
         良いことがないからそんな進化しなかったんじゃね?
          という解釈。

 というか、

 ∧∧
( ‥)そう考えるのが妥当じゃないですか?

     ( ‥)うん、そう思う。
       -□

 少なくとも、そういう意見を聞いて、言われればそうだよな、と思った。

 道具を使う生物は色々な動物群で見られる。にもかかわらずそれ以上の進化が起きなかったのは。

 ∧∧
( ‥)ちっとも良いことがないからでしょ。

     ( ‥)そうだよな。良いことがあるんだったら
         あっという間に進化するよね。

 良いことなんかちっともなかった。

 考えてみれば露骨にそうだねえ? 人類が初期に用いた石器なんて自然に割れた石だかなんだか分からんようなしろもので。

 ∧∧
( ‥)でも、それをずーっと使ってますしね。

     (‥ )おまけに繁栄しているようには
         ちっとも見えない。

 こういう状況を見たら見たで、今度は、うっほ、人間は進化では説明できないぴょん!! とか思う奴がいるってのは、これもまた当然の反応であろうし、ある意味では正しい。

 ∧∧
( ‥)自然選択では説明できないかもね、という意味では
    正しいのだろうと。

     (‥ )でも、「だから進化理論が間違っている」ではなく
         自然淘汰ではないが、性淘汰じゃねーの? というね。

 まあ、道具を使うのが性淘汰ってよりは、言語を使う方が性淘汰で、道具使用は結果的な副産物、という解釈でいいのかな?

*性淘汰はそれをダーウィンが考えだしたその時から、生活するには不便どころかどう考えても不利だろうよ、という進化がなぜ起きるのかを説明できる理論であった。つまり、自然淘汰では不利な状態なので進化が起きないような経路でさえ、「もてたい!!」というその執念で突破してくる、ということ。

 ∧∧
( ‥)文献の再チェックが必要です。
    今、文献を上げていないのもそのせいですし。

     (‥ )すぐにしなくちゃな。
      □-

 時間がもうない。

 疲れた、眠い。
 

2010年11月3日水曜日

まだ見つからない

 
    (‥ )あれ? 今日は休日なの?
 ∧∧
( ‥)みたいですね。

 さて
 
 クレーターができた後、火山が噴火して中央丘ができるのだ(実際にはそうではない)、という主張があったという話、の続き→*

 ああそういえば子供の頃にそんな説明を本で見たことがあるような、ないような・・・(記憶曖昧)

 ∧∧
( ‥)でっ?

    ( ‥)近所の図書館で古い天体図鑑とかが
        ないか調べたのだけども。

 クレーターは隕石衝突でできる、昔は火山噴火で出来たカルデラだという説もあった、とかそういう説明はあるけども

 ∧∧
(‥ )お目当ての「中央丘が火山だ」という説明は
 □-  見つかりませんし、そもそも60年代、50年代の
    本も見つかりませんね。

    (‥ )古本屋を地道に探すしかないのかな。
        
 現代と言えるくらい時代が近い図鑑ではどうかというと。

 ∧∧
( ‥)学研の「宇宙ワイドVビジュアル」1991年
  -□

    (‥ )19年前、月の海の誕生の説明は
        載っているね。

 内容は以下の通り

 マグマの海は誕生してから10億年ほどたつと完全に冷えてしまった。そのころ地下には新しいマグマがつくられ、微惑星の衝突によって生じた割れ目にそって表面にあふれ出してきた。67ページ

 ∧∧
( ‥)ジャイアントインパクト、マグマオーシャン、
    軽い成分と重い成分の分離、軽い成分による
    月の地殻の生成。

    (‥ )溶け残りがまだ地下にあったこと、それが冷えてしまった後、
     □-  再融解が起きて、新しいマグマが生成される。
         そういう説明だね。

 *レオロジーとアイソスタシーから考えると、クレーターができた時点で、すでに月は地球よりもずっと冷えて固まっていたはず。しかし月のウサギさんマークが噴出した溶岩であることは、それだけ大量のマグマを地下から供給できたということで、この2つは矛盾する。これを解決するだろう論文が出たのは1995年→*
 
 論文は手にしたけども、まだちゃんと読んでない。

    ( ‥)知らんジャンルだと、何を書いてあるのか
      -□  単語からしてよく分からんなのよね。
 ∧∧
( ‥)まっ、読み進めてくださいよ。

 ともあれ、
 
 ∧∧
( ‥)ともあれ、あれですね、1991年の段階で
    子供向きの本ではクレーターの形成に
     火山が関わらないこと、月の進化の有様が
     ちゃんと書かれていたこと、それは確実だと

    ( ‥)監修者は磯辺さんなのな。
      -□ 仕事してるなー。


 まっ、もう少し追跡してみよう。

 

近づくのならちゃんと見よう

 
 *→まあ、ようするに

 ∧∧
( ‥)ようするに?

      (‥ )見た風景を思い出して言葉にできない、
          そんな程度の把握しかしていないのならばだ。

 川に近づいちゃいかんよ。

 ∧∧
( ‥)まあ、深さを見極めてないって
    ことですからね。

     ( ‥)流れをなめちゃいかん。

 くるぶしまでの深さで十分に足をとられるから。

 水深15センチ程度でも溺れ死んだ事例はあるぜや。

 近づくのならちゃんと見よう。ちゃんと見ていないのなら近づくべきではない。

 ましてや体力がないのに一人で、というのは論外だ。



     ( ‥)なんでこんなことを言わねばならんのか・・・
 ∧∧
( ‥)あっ、また機嫌が悪くなってる。

 


2010年11月2日火曜日

タイムラグは30年ぐらい

 
 鳥は恐竜である。普通に恐竜。恐竜の中ではむしろ原型をとどめている方。というか、骨の特徴は爬虫類だよな、これ? という動物で、

 ∧∧
( ‥)鳥にくらべれば

     (‥ )アンキロサウルスの方が異常なんだよな。

 アンキロサウルスがなんで恐竜と認識されたのか正直いって理解できない(実際、恐竜であることを疑う論文が過去にあったとかなかったとか、そりゃあそうだよな)。

 とはいえ、

 鳥は恐竜である、に反対する人はわずかにいて。

 その根拠は、鳥の指は123だけど恐竜の指は234。だから、鳥は恐竜じゃないぽ、

 という意見も去年、中国から見つかった化石などで

 ∧∧
( ‥)終了と

     (‥ )というか元から終了していたんだけどね。

 あの論文自体、形態と発生学のデータがコンフリクトする、これはどういうイベントがあったのだろう? という古生物学者や発生学者が抱いていた疑問を解く鍵になりうるものを見つけました、という報告とその考察であって。

 ∧∧
( ‥)鳥は恐竜じゃないんだい!! という説の終わりの終わり
    ではないだろうと。

     ( ‥)だって、とっくに終わってたし。


 でっ、そのことを1000文字あまりの記事にして書いたところ、知り合いが曰く、えっ? 鳥って恐竜なの? という反応

 ∧∧
( ‥)あー、うーん、そこからですか。

     (‥ )まあ、言われればそうなんだよな
      □-

 恐竜というと一般的には4本脚ででっかーい生き物、というイメージ。ブロントサウルス(今はアパトサウルス)とか、トリケラトプスとか。

 ∧∧
( ‥)ティラノサウルスは2本脚ですけどね。

     (‥ )でも2対1。4本脚がすでに優勢だ。

 鳥は恐竜である。これはスズメはゾウである、というくらい奇妙で実感がない言葉らしい。

 ∧∧
( ‥)恐竜は基本的には2足歩行で、しかも肉食恐竜は
    2足歩行のものしかいない
    そういうことから教えないといけない?

     (‥ )そうみたいね。

 ようするに123か234か? という以前の問題らしい。

 ある意味こういえばいい? 一般的に僕らが知っている知識と、研究者が持っている認識、把握、知識、理解との間にはタイムラグがある。

 ∧∧
( ‥)新しい仮説がコンセンサスを得て、
    それがジャーナリズムにも知られるようになり

     (‥ )それが何度も繰り返し報道されて
         だんだん一般常識になっていく。
          そういうことかな。

 そのタイムラグは、たぶん、15年か30年ぐらい。

 ∧∧
( ‥)だろうと。

     (‥ )見た限りそんな感じかなあ。

 いい年をした大人が、いや、いい年だからこそなのか、今西進化論をまだ信じていたり、断続平衡説は画期的だと思っていたり、異常巻きアンモナイトやサーベルタイガーの牙やオオツノジカのでっかい角は病気だと信じていたり、

 そういえばあれだ、どこぞの掲示板でクレーターができると火山が噴火してクレーターの中央丘(比較的大きなクレーターになると現れてくる、クレーター中央にある高まりのこと)ができる、と言っていたやつがいたけども。

 ∧∧
( ‥)それが何か?

     ( ‥)いや、まず日本語で読めるクレーターの本って
         ごくごく限られていてね。

 そんな記述は、そうねえ、見たことない。だからあれやらこれやらを「読んでない」のは分かる。だけども一体全体何を「読んだ」のかが分からない。しかし、ふっと思い出した

     (‥ )子供の頃、子供向けの図鑑で
         見たことがあるような、ないような・・・・
 ∧∧
( ‥)あなたはアポロの時の子供ですよね。

 月探査が始まって、確かその辺りからなんだよねクレーターの生成が隕石衝突か火山噴火かに決着がついたのって。

 ∧∧
( ‥)その人はあなたと同じくらいの年齢かもと?

     ( ‥)じゃないかな。40以上じゃないのかね?

 まあ、あれだ。暇になったら古い論文や子供向けの図鑑を探してみよう。何か分かるかもしれん。

 それにしても子供の頃こうだったよな、学生の時こう聞いたよ、それを調べ始めると

 ∧∧
( ‥)研究者との間にタイムラグがあることに
    気がつくと。

     (‥ )しかもやっぱ15〜30年ぐらいあるっぽいのだわ。

 


それは無茶な願いです、たぶん

 
 一般人に科学を教えよう。

 
      (‥ )それってさ、徴兵制みたいなもんかね?
 ∧∧
( ‥)はっ?

 そのくらいいやーんな感じ?

 ∧∧
( ‥)徴兵制の方が大変ですよ。

      ( ‥)そりゃそうだな。

 とはいえ

      (‥ )学校とかテストとかって、
         いやなもんだよな?
 ∧∧
( ‥)大人という立場の何がいいってテストがないことだ
    とか言っている人がいましたね。

 いや、仕事の方がつらくね?

      ( ‥)ああ、じゃあ、「分かったかどうか」それを
          テストするのは問題ないか・・・
 ∧∧
( ‥)いや、いやがると思いますよ。

 でも、分かりやすく教えてくれってよく言うよな?

 ∧∧
( ‥)いや、分かりやすいというご要望は
    「みるみる分かる」ということかと思います。

      (‥ )義務教育もひーひー泣き言いってた
          奴らが分かりやすくって、どんだけ傲慢?
           つか、なにそのJAROに訴えられそうな内容

 分かりやすく教えてくれよって、気持ちは分かるが、しかしそれではお馬鹿さんを通り越して痛いレベル。


      ( ‥)我々のような平均人間が知的に一歩抜きん出た
          連中のやることを理解するってのは
 ∧∧
( ‥)並大抵のことではないでしょうね。

 というか、無理。

 ああ、つまり

      (‥ )やっぱり学問の徴兵制だ。
 ∧∧
( ‥)義務教育のあげくに追加メニューですか。

 強制的に実験させたり、強制的にサンプル採集やらせたり、強制的に数式を解かせたり、強制的に発掘へいかせたり、南極に送り込んだり、ツンドラ、火山、ジャングル、高山、原子炉、砂漠・・・・

 ∧∧
( ‥)人によっては鬱になるのでは?

      (‥ )死ぬかもな。

 いや、プロも死ぬんだから死ぬよな。結構な割合で。鬱ではなく事故とかマラリアとか噴火で、普通に。


      ( ‥)まあ、我慢すればいいんじゃねーの?
 ∧∧
( ‥)科学を教えてくださいって言ったからには
    責任をとれと?

 望んだのならリスクをとるのは当たり前だろう。

 ああ

 税金を使っているのだから研究者には答える義務がある。そうねえ、それはそうなんだ。

      (‥ )一人当たりが払っている税金分だけ
          答えてあげればいいと思うよ。
 ∧∧
( ‥)何秒ぐらになりますかね?

 
 一般人に科学を啓蒙。それは無茶だ。さもなきゃ無茶苦茶なことをしなければ効果がない。


      (‥ )そもそも義務教育自体が
          そういうものだからな。
 ∧∧
( ‥)まあねえ。

 それでも、一般的にはオカルト保全学やらトンデモ脳科学やら血液占い、オレ様理論。こんなしろものがいい年をした大人の間ではびこるのだから

 ∧∧
( ‥)それを本当に是正したければ滅茶苦茶なことをしろと?

      (‥ )違うよ。

 滅茶苦茶なことを”強制”しろ、だ。

 ∧∧
( ‥)それは無茶な話です。

      ( ‥)科学者のやることでもないな。

 というか、彼らはこちらの人間が「何を分からないのか」が理解できない。

 ∧∧
( ‥)彼らは分かりますからね。

      (‥ )それが異能者ってやつだな。

 まあ、税金を投入するだけの価値はあるだろう。

 

見ている色も世界も違うのならば

 
 *の続きで

 ∧∧
( ‥)またこの話題ですか?
    あなた引きずりますねえ

     ( ‥)水面の向こう側、川を描くのに黄色と青・・・
       -□

 今日、すでに日付が変わって昨日だけども、夕方にはよく晴れて青空が広がった。ひさしぶりの青空、ひさしぶりの夕焼け、ひさかたぶりの星空。

 ∧∧
(‥ )この近所には公園を流れる小川と用水路しか
    ありませんよ?

     (‥ )きらめく水面は見れないな。

 夕焼けよりも早い時間、丘の上で本を読み終えた、最後の最後にこれかよなんだけども、まあ、検討すれば良い。

 ともあれ

 ∧∧
(‥ )太陽を浴びて、ちょうど逆光になって
    輝く木々と家々をあなたはどう描きます?

     (‥ )そうねえ

Warm Grey
Grey Green
Olive Drab
....

     ( ‥)それとSmoke Blue....
       -| とかかな?
 ∧∧
( ‥)なんか地味な色ばっかですね。灰色というか。

    *ちなみに全部色鉛筆


     (‥ )灰色系統の地味な色でもな、使い方次第なんよ
         というかあれよ、僕らが見ている風景のほとんどは
          ぎょっとするくらい地味でくすんだ色ばっかなんよ?
 ∧∧
( ‥)逆にいうとあれですよ、
    マティスとか印象派のような色使いを
     あなたはできないってことなんじゃないんですかね?

 かもしれない。というか多分そう。

 ∧∧
( ‥)理解もできないと?

     (‥ )理解はできるよ、絵の具を使う場合は
         補正で白をごくまれに使う以外は
         使用するのは3色だけだ。

 三原色とかで描けるはずだ、あるいはそれに近似というのは分かるし、していることでもある。


 ∧∧
( ‥)・・・それは印象派やマティスの目指したこととは
     違うのではないかと思いますが。

     ( ‥)マティスは色紙を切ったり、ステンドグラスを
         手がけたりしてたね。

 ああ、そうねえ、晩年の作品が普通にきれいだと思える、普通にね。野獣派ばりばりの時は微妙、というか若く突っ走っている絵かなー、と思ったりする。

 あれらはちょっと痛いかもしれない。

 ∧∧
( ‥)普通な感想ですね

     (‥ )ああ、普通だな。

 しかし、水面の向こうか、結局、なにも答えてはくれなかったな。

 ∧∧
( ‥)それなりに説明しようとしていた
    みたいですけども。

     ( ‥)距離、方位、形、色、明るさ、配置
         その中に抽象的な意味での「向こう側」
          という要素はない。

 無い要素は把握できない。

 ∧∧
( ‥)向こう側とは心の意味では?
    あなたには心がないのかもしれません。

     (‥ )そんなもの必要ないからな。

 必要ないものは共有していないから、実感は把握できない。心なんてどうでもいい。


*Grey Green ドイツのFaber-Castell社の色鉛筆で9201-172。文字通り、緑がかった灰色。ドイツ語表記ではGrunerde らしい。



2010年11月1日月曜日

科学は存続できればそれで良い

 
 *からさらに続き

 ∧∧
( ‥)つまり?

    (‥ )科学はさ、本来、人間には必要とされていない
        学問ジャンルで文化なんよ。

 鎖国時代(鎖国違うよ、他国と交流あったよ、とか言っても管理貿易であることに変わりはない)、日本は馬車とか禁止、場所によっては橋も禁止、かごなんていう人力に頼り、飛脚が走ることになった。

    (‥ )同じ時代、イギリスも道はぼろぼろずたずた、
        それをどうにかしようと道の整備が進んだり、
         大量輸送のために運河をばんばか掘っていた。
 ∧∧
( ‥)日本の場合、徳川幕府が禁止しちゃったわけですけど。

 ようするにあれだ、権力者にとってテクノロジーってのは状況を変える、あるいは状況の変化を促進するものだから、それは禁止した方が安定的だってことになるし、ましてやテクノロジーの発展をアクセルする科学などもってのほかだ。


    ( ‥)庶民にとってもそれは同じようなもんだな
 ∧∧
( ‥)まあ、一般の人々も僕らも
    新しいことにはおっかなびっくりですからね。

 他人が新しいことをやっている、もしかしたらあいつらに遅れをとるのではないのか? そういう恐怖が「オレもパソコンやるかなー」につながるわけで。


    (‥ )リーマンブラザースが破綻した時の反応であったよな
        ギャンブル資本主義が壊れた、物作りこそ大事とか
         文化がどうしたこうしたとか。
 ∧∧
( ‥)ああまあねえ

 あれだって新しいものが壊れたことに対する安心感があったんじゃないのかい? 


 ∧∧
( ‥)でも負けました。

    ( ‥)無様だろ。新しいことやってつまづいた人たちを
        笑っても、負けているのは結局こっちだという。

 物作りって言っている時点で低賃金路線、貧乏選択だから負けるのは当然なんだけど。


 日本が太平の世の中、とかふざけたこと言っている間に、例えばイギリスは鉄鋼産業の燃料にして森を切り尽くし国土はつるっぱげに。

 じゃあ石炭だといって狸掘り。ばんばか掘って穴だらけ、あっちこっちにで人が落っこちて死ぬありさま。これだけではらちがあかないので炭坑はさらに深く、深く、出水が深刻な問題になって、排水のためにものっすごいポンコツな自称”蒸気機関”を完成させて、

 ∧∧
( ‥)そうして蒸気機関車、鉄道網へと続くと

     (‥ )日本はかごと飛脚が走っている。
         イギリスは戦争してる、日本、負ける。

 科学とテクノロジーは実のところ人間にとって必要のないしろもので、無くても問題ない。

 医療技術がないと人死にが出るじゃないか、と言っても、それとて最初からなければ問題は認識されない。

 つか、医療崩壊だとか慌てて喚き立てている時点で、オレ様の得になればいいや(医者の負担? なにそれ?)、とかそういう「たかり」な発想でいる/いたとしか思えない。

 必要だ、は、理解しよう、ではないし、理解している、でも当然ない。

 人間は科学やテクノロジーを拒絶しているといった方がいい。

 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )科学を一般庶民に伝えよう、広めよう、というのは
         もっともなことであるように見えて、実は
          そもそも相手がそんなこと望んでいないってことだな。
 
 もともと必要でないものを教えよう、広めようって、それは無茶だ。

 ∧∧
( ‥)だから学校教育ってあるんですけどね。
    強制的に質を上げよう、質を維持しよう。

     (‥ )だからみんな科学が嫌いなのさ。
 
 学校や勉強が好きな奴なんてそうはいないのと同じで。

 ∧∧
( ‥)つまり?

     (‥ )国民の知的レベルを上げよう、というのは教育者とか
         国家の仕事であって、科学者は自分たちの系譜の
         質の維持とその存続さえ考えてればいいんだよ。
         というか、それしかできない、と言えばいいかもね。

 一般の人に広く科学を教えよう、啓蒙しよう、というのはそれは科学者じゃなくてどんな教育が効率的か? というカリキュラムを考える連中がするべきことだよね。その過程で心理学とか統計学が必要になるかもしれないけども、別に例えば科学者が出前授業とかする必要はない。

 ∧∧
( ‥)そういう授業で感動して科学の道に
    行く人もいるかもです。

     (‥ )現実的には投資するカロリーに対して
         成果が小さすぎるだろう。
          採算が合わないよ。

 科学者は自分たちの質と存続だけ考えていればそれで良い。というかそれ以上のことはできないからあきらめなさい。

 ∧∧
( ‥)でも、税金を使っているから説明責任を
     果たせ、という主張もあります。

     (‥ )金払っているから分かりやすく説明してよ
         そういう主張だな。

 でっ? 説明してそれを理解できる頭脳がお前にあるのか?

 ∧∧
( ‥)そんなこといったら怒るでしょうね。

     (‥ )理解しよう、どうなっているんだろう?
         そう自覚しているやつが、「分かりやすく」
          なんて言ってくると思うかい?

 ここが分からないのですが、どうなっているんですかね? 、、と聞くもんじゃないのか?

 分かりやすく説明してよ、なんていってる時点でそいつは底抜けのお馬鹿ちゃん。

 そんな奴に説明なんかしたって無駄だ(てきとーな嘘を教えとくか「これしないと死ぬよ」とか言っておけばいい)。

 ∧∧
( ‥)でも事業仕分けとかあるんですよね。

     ( ‥)政治家は政治家で、自分たちの存続だけを
         考えている。

 当選できればそれで良い。政治家は、少なくとも民主主義国の政治家は己の政策を実行すればいいだけだし、人としてはどうだかしらんが、機能的には国民を何人殺しても良い。というか実際に殺すし。

 ∧∧
( ‥)落選しちゃいますよ。

     (‥ )それが選挙ってやつさ。


 科学は科学自身の存続だけを考えていればいい。それしかできない。

 いや、それだけじゃ駄目だ。

 ああ、そう言いたくなるのは分かるけども、科学はもともと必要とされていないし、事実、無くても良かった。

 ∧∧
( ‥)敵がいるから科学は強制されたのだと。→*

     (‥ )フランス革命の時、革命政府は徴税を
         請け負っていたという理由でラボアジェを
         処刑したろ? 理想屋さんの科学に対する
          考えってそんなもんよ。

 敵と恐怖と死がなければ、大部分の人は科学に手をのばさない。

 ではそれを強要するのは科学者の仕事だろうか? 

 

説明するか見せるか、どっちかをしろ

 
 絵を描けるのなら風景を説明できるだろ? 頭に思い浮かんだ映像を言葉にすれば良いだけの話。方位、距離、長さ、色、形、配置、時間、太陽の登る位置、高低差。記憶の不鮮明さはどうしてもあるだろうけども、説明自体、なんということはない。

 →*の続き

 ∧∧
( ‥)とっ、あなたは考えていると

    (‥ )逆にいうとだ、できないとしたらなぜだと思う?

 ちゃんとみてないのだ・・・、 いやそうか?


    ( ‥)絵を描く時に見てるはずだろうに。
 ∧∧
( ‥)その前提が間違っていると前提したらどうなります?

 例えば見ているが、その風景を別のものに翻訳しているので、元の映像が思い浮かべられない、そういう場合。


 ∧∧
( ‥)?

     (‥ )水面のきらめきとその強さを黄色や青、赤のコントラストに
         置き換える。

 そういう描き方もある。そういう翻訳をしているのなら、元の画像を記憶していないか、記憶しても残っているのは雰囲気だけかもしれない。もちろん、こういう絵の描き方としてはむしろそれで良い。それ自体に問題はない。

 ∧∧
( ‥)でも、そうなのだという確証はもてましたか。

     ( ‥)いや。

 そうかもしれない、という雰囲気はあったけども、そうであるとは言えなかった。

 ∧∧
( ‥)絵や風景を直接見れればいいんですけどね。

    (‥ )それが出来ないから説明を求めているのだけどね。

 だが説明ができない。

 というわけで

 ∧∧
( ‥)あなたはそれ以来ずっと機嫌悪いですね

    (‥ )見せない、説明できない、それで笑えと?

 そんなことできるわけなかろう。

 

mass

 
 マスを相手にするから

 ∧∧
( ‥)マス? massのこと?

     (‥ )話の流れからするに、人間集団の一番でかいところを
         相手にすると、、、という意味だと思うけど。

 人間の知性を横軸にとって、平均以下を省略、人間が以下のように分布するとした場合

 □
 □
 □
 □□
 □□
 □□□
 □□□□□□

 ↓一番大きなパイ
 
 □
 □
 □
 □□
 □□
 □□  □
 □□  □□ □□

 ∧∧
( ‥)A群、B群、C群?

    (‥ )まあこの場合はA群、一番大きな集団のことを
        指していると考えてもいいし

 あるいは人間全体の平均値のことでも良い。

 ∧∧
( ‥)売ることを考えた場合、よく売れるものの内容は
    人間の平均値に歩み寄っていくと。

    (‥ )販売物の質は、それがなんであれ、人間の平均値に
        引きずられる、とでも言えばいいか。

 そりゃあ、インチキ脳科学とかエセ保全論やエセ利己遺伝子論(一応言っておくと、ハミルトンやドーキンスのことではない)を主張し始めるのは当たり前。


 ∧∧
( ‥)当たり前って、その動機は経済的なものでしょ?

    (‥ )経済の誘惑は大きいから、どうしようもないな。

 ライターどころか、研究者の中からでさえ、経済の誘惑にかられて、自ら平均値へ歩み寄っていく人もいる。

 いや、あるいはあれか

 本来の主戦場である論文と学術誌での戦いにオレは勝てない!! 逃げよう、いや、これは戦術的な転進なのだ!! 撤退にあらず!! 

 とまあ、そう見切りをつけたというべきか。

 ∧∧
( ‥)誘惑に負けたと。

     (‥ )年齢って場合もあるけどな。

 35越えるあたりから体力落ちるし、論文や本を読むのがめんどくなるし、そもそも結婚したり家庭を持ったりすると人は守りに入るんだ、当たり前だけど。後は、粗製濫造

 ∧∧
( ‥)体力に負けたと

     ( ‥)もしも、日本人口が今の2倍ぐらいあったら
         もう少しどうにかなるかもしれないけどね。

 小さなパイ、つまり科学とか物事の妥当性に興味を持つような集団。それが今の2倍になると、ごく単純に考えた場合、そういう層を狙っているライターの収入は2倍に増えるので。

 ∧∧
( ‥)そうであれば、そういう文化が記事や本、雑誌として
    維持されるのだと。

    (‥ )だがそうではない。

 日本は”わずか”人口1億2000万、それも減少する過程にあるし、さらに悪いことに科学や技術は外来の文化で、日本の文化にまったく根付いていない。

    ( ‥)たぶんなあ、今西進化論だの、日本独自の生物学だの、
        ああいう黒歴史が日本にあるのは、そういう
        根付いてなさゆえの反動だったのかもしれん。
 ∧∧
( ‥)英語圏のようなわけにはいきませんね。

 人口は多く、世界中の頭のいい連中が「おれの業績を知ってくれ!!」と、母言語でわざわざ書いて自分の業績を自分から送りつけてくれる。

 おまけに自力で自分の文化から科学を生み出し、ちょっと金を出せば論文集が買える世界。

 ∧∧
( ‥)あっちにはあっちで創造論者とか
    いっぱいるんですけどね。

    (‥ )いいんだよ、それを破壊することで科学は産まれたし、
        その過程で色々なスキルを身につけたから。

 日本はそれすらない。

 ∧∧
( ‥)でっ、みんな平均値へすりよっていくと。

    (‥ )というかすりよっていく人しか
         存続できない、っていうの?

 そういえばAmazonでグノーシス主義やカバラの本を買ったら、お勧めの本が錬金術やらカバラ入門、占星術、宗教、スピリチュアル、天使、悪魔、神話その他もろもろの有様になった。別にすべてが駄目な本であるわけもないけども、とはいえしかし、地学の本を買った時にこんなことにはならなかった。

 ∧∧
( ‥)皆が望む知識体系とは

    (‥ )オカルト、というか、”お話”だな。


 でっ、最初の話に戻る。


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