( ‥)人類を絶滅に追い込む手段は
理屈の上では幾つかあるが、
一番現実的で確実なのは
何もしないということになる。
∧∧
( ‥)でも、絶滅とまではいかないまでも
1個人で、なおかつ数千万人の命を奪う
比較的簡単な方法はあるのですよね。
:本を書く
:現在の社会(できれば国際社会)が抱える問題点を解決する方法をその本で提案する
:その方法は問題を現実に解決できる必要はない、むしろ出来ないことが条件である(ただしこれが容易にばれてはいけない)
:その方法は”こうすれば解決できる”という絶対条件を提示する
:絶対条件を実現するために執行部が必要であることを前提とする
:その方法は一般人にはよく分からず、本当に賢い人には破綻が見えるのだが、数十人に1人程度、どこのクラスにもいるような読書好きで自分は頭がいいと密かに思っている人間がころっと騙される程度には緻密である
:(これが最大の条件であるが)その方法には夢と希望がある
∧∧
( ‥)後は勘違いしたちょっと賢い人たちが
運動を展開、理論を補強、勝手に動き出すと。
( ‥)ちょっと賢いと、ははっ、悲しいかな
自分が馬鹿だとは疑わないからな。
ここが狙い目。無批判に権力を
奪取する。でもここで挫折する。
そりゃあ当然だ。うまくいくようには出来ていないんだから。
∧∧
( ‥)うまくいかない、でも自分たちが
”間違っているわけがない”
(‥ )犯人探しが始まる。
後は大粛正だ。
これがうまく起動すると数千万、あるいはもしかしたら数億の命を奪える。死体で摩天楼が築けるような大災厄
∧∧
( ‥)でもあなたには無理だと。
(‥ )夢とか希望とか理想とかって
□- さっぱり理解できないし、
実感もできないんよね。
これは致命的。これでは人々の魂に響く本が書けるわけがない。
∧∧
( ‥)あきらめるしかないですね。
( ‥)代わりに死と苦痛と埋葬を
-□ ばらまいてやる。
魂も心もそんなものいらねえ。夢だの理想だの、くびり殺してやろう。しかし悲しいかな、死と恐怖と埋葬を書いた本が命を奪ったことは、皆無ではないが、ほとんど誤差のレベルなのである。