プルタルコスの英雄伝、ブルトゥスの章を読み終えたけども。
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( ‥)いわゆるブルータスさんですね
(‥ )カエサル、いわゆるシーザー
□- 暗殺の中核となった人だけども
カエサルの後を継いだアントニウス将軍と後に皇帝となるアウグストゥスと2回連戦した。2回目の敗北で自害するが、その前に、もし勝利したら2つの都市を略奪することを許そう、と兵士に呼びかけている。
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(‥ )ブルトゥスさんは清廉潔白なことで
□- 知られた人と言われていますが。
(‥ )言い換えるとあれよな、軍団の維持
兵士への報酬のために都市を略奪
することは別に恥じるようなこと
ではなかった、そういうことじゃね?
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( ‥)ローマがあれだけ巨大な国家になったのも
軍団が補給の問題を略奪で解決できたから
ってこともあるのですかね?
(‥ )ナポレオン率いるフランス軍のようにね
□- そう考えることも、連想することも
可能だけども、もう少し確認しなくて
はいけないだろうなあ。
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(‥ )軍団の性質が変化してしまうことで、
\- 遂行できる作戦、支配できる領域が
変わってしまう、それをもって西ローマ崩壊後
の西欧に起こる分裂を説明することも
可能かとも思えますが。
(‥ )仮にそうだとしても、ローマ軍の特性を
受け継がなかったのはなぜか? が
問われるから、原因というよりは
結果かもしれん。
それはそれとして
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( ‥)ブルトゥスさん、自害の前には、勝利して
-□ 独裁者になる相手よりは、共和制に準じて
死んで名を残す自分の方がよりよいのだ、
まあ、そんなようなことを言ったことに
なっているんですね
(‥ )負けて死んじまったら、善政どころか
暴政も敷けないから意味がない主張
なんだけどな。
いくら民主主義はすばらしいのです、と理念を語っても、敗北して死んだら、今でいうと落選したら、その理念が正しく、善政がしけたのか、実はかけ声だけの間抜けな理想論で結果的に暴政を導き、間違っていたということが明らかになるのか、それすら分からない。単なる敗者の空論だ。
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( ‥)しかもブルトゥスさんの言う共和制って
今の世界でいうと寡頭制ですよね?
(‥ )どうも遠く離れた地域にそれぞれ広大な
□- 領地を抱える大土地所有者たちによる
貴族政治っぽいのだけども、そんな状況
だとしたら何が起こるかだいたい予想が
つくけどもね。
何も決まらない
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(‥ )結局、ローマは機能するには独裁制に
\- なるしかなかった、そういうことですかね
(‥ )実際、それで成功して存続しちゃう
わけだしな。
じゃあ、ブルトゥスのやったこと、言ったこととは一体? この人は理念以外に、では何をしたかったのだ? という話。
ちなみに
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( ‥)敗戦へと至る地へ向かう途中で
-□ ブルトゥスさんが見たという
幻覚の話も出てきますね。
(‥ )というか、出典がプルタルコス
なんだろうな。
敗戦と自害の地となるフィリッピへ至る途中、深夜まで起きていたブルトゥスの元に異形な怪異が現れたという。それは人の姿だが身の丈は人のものではなかった。
お前は何者か? そう尋ねたブルトゥスに怪異はこう答えたという。
お前の悪霊だ。フィリッピで相まみえん
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( ‥)..本当だとしたら、もうがたがた
-□ だったんでしょうね
(‥ )世話になったカエサルその人を殺し
寝る間もおしんで仕事をした
その結果だろう。
無惨なことである。