先日、公園で日時計と太陽の位置を記入しながら本を読んでいた。日曜日だったから座れる場所はすでに座られていたけども、ちょうどいつも使っているテーブルとベンチは空いていた。シートでのんびり楽しんでいる親子が近くにいるせいか、誰もいない。
というわけでテーブルで記入。お父ちゃんはシートの上で大の字で寝ていて、子供は遊び、お母さんは立って歩き始めた子供を相手している。
そこへだらしない格好のじいさんがやってきてテーブルの向かいに座って、まあ、じいさんといっても60ぐらいだが、何事かこちらにむけて話しかけてきた。
∧∧ 「子供さん可愛いねえ、お父さん」だそうです
(‥ )
-( ‥)本当の親父、シートで寝てるけどな
-□
見えないわけはない。
∧∧ 取りあえず無視と
( ‥)
-( ‥)見れば分かることだろ? その推論は
-□ 間違っているとあえて言う必要はない。
というか、明らかにこれ、話しかけるための、単なる口実だよね?
∧∧ 子供かわいいねえ、かわいいねえと言ってます
(‥ )
-( ‥)ほめたのだから返答してよ。
-□ ようするにビジネスの要求だな、これは。
残念、自分は親ではない
∧∧ 今度はこっちみて「勉強? えらいねえ」と
( ‥)
-( ‥)無駄に上から目線だよな、
-□ 評価してやったから、嬉しそうに返答しろ
やはりビジネスの強要だよ
ほう、ああ、お父さん、お父さん、えらい!! と何度も言うから、「ああ」 とだけ返答すると去っていった。
∧∧ ビジネスに応じちゃいましたね
( ‥)
-(‥ )なんかちょっと腹立つなあ
-□
数メートル離れた先で、別の親子に「子供さんかわいいねえ」と話しかけてた。ほんの少しだけ会話が成立していた。
∧∧ ビジネス、成立です
( ‥)
-( ‥)彼らが本当の親子だからだ
-□ それに座ったベンチの位置関係で、
親子との距離が3メートルはある。
あれなら無駄に接近して警戒される
こともないだろうしね。
∧∧ 寂しいのでしょうね
(‥ )
-( ‥)寂しい、寂しくないは個人の勝手だ、
-□ だがな、親子関係の同定を間違って
話しかけてはいかん。
それは偽造通貨で決算しようとするようなもので、ビジネスとして間違っている。
∧∧ 「ああ」って言っちゃいましたね
( ‥)
-( ‥)あの野郎、許さんぞ
-□
タバコを吸っていたから、今度会ったら2本せしめてやろう。