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2010年9月30日木曜日

私は理解し発見した、という主張

 
 そういえば


    ( ‥)科学を扱っている編集部にはよく「おかしな人」が
        「論文(自称)」を投稿してきたり、新説を披露するために
         おとずれることがしばしばある。
 ∧∧
( ‥)まあ、そういう話はよく聞きますね。

 新説を思いつく人間や、これまで誰も証明したことがない問題を解いた、新しい理論を思いついた、原稿にした、ってのは世の中には掃いて捨てるほど事例があって、連中は身の回りの人には黙っているか、注目されていないだけで、うじゃうじゃいるっぽい。

 ∧∧
( ‥)そして、送りつけられたそういう「論文」はゴミ箱へ直行すると

    (‥ )ある意味、もったいない話だがね。
        ああ、でも、オレ、ひとつもってるな。

 某所に送りつけられたキ(表記不可能)な論文をもらい受けてきた。

 とまあ、

 世の中には「我こそ自然を探求できた、数学を解いた」と思い込む人は多い。

 ∧∧
( ‥)でも、一個人がおいそれとそんなことができるような
    状況に、もはや科学も数学もないですよね。

    ( ‥)あまりにも複雑、高度化した、とでもいうのかね。
      -□ 才能があってなおかつ訓練を積んだ研究者でも
         手に負えない部分があるというか。

 でも、そういう体系が充分にできる前は個人が「ごっこ」に近い形で(それが真剣であれ、病的であれ)、自然を理解できた、と思い込んでも他人にはその間違いが分からない時代があった。

 中世の錬金術師、トマス・ノートンさん。なんでも師匠と40日間すごして、錬金術の秘密をすべて教えてもらったそうな(「錬金術師」人文書院 1978 [The Alchemists, Founders of Modern Chemistry] 1949)。

 ∧∧
( ‥)40日って・・・・

    (‥ )当時の理論体系がものっすごい単純だったという
     □-  ことなのかな?

 あるいは賢者の石を作るなりなんなり、その手順、あるいはその手順に行き着く手順のことさえ分かればそれでいい、ということか。

 ∧∧
( ‥)1つの化学実験の行程さえ分かれば
    それで全部が分かった、という世界観なんですかね?

     (‥ )錬金術の性質上、原理的にそうなるのかね?

 ノートンさんではないけども、比較的具体的な錬金術の作業工程を現代語訳(引用前出:pp141)すると・・・・・

 ∧∧
(‥ )水銀を金に変える賢者の石の製法、硝酸によって金と銀の塩を作り
 □-  水銀を加え、以下の手法に従えば今で言う水銀による
    金のアマルガムが・・・・

     (‥ )まあ、結果は聞いてがっかりだけども
         こういうのが錬金術の行程だとしたら
          確かに40日でマスターできるかもね。

 いやまあ、当時の壊れやすい粗悪な器具でこうした行程をマスターできるってのは考えてみればたいしたもんだし、体を動かしている点では、へたれなオレ様理論屋よりもずいぶんまともではあるんだけど。

 ところで

     (‥ )別の文献によると1619年には金と銀の合金から
      □-  硝酸を用いれば銀だけを取り出せること、これぞ
         原子論の証拠である、という主張と実験が
         あったそうだけども。
 ∧∧
( ‥)あら、びっくり。

 硝酸に溶けた銀に炭酸カリウムを加えて炭酸銀にして沈殿させた後に、るつぼで融解、銀だけを取り出す。

 そうな。



 

2010年9月29日水曜日

分類と系統の話

 
 こちらは現在、夜の9:40。

 あちらは午後のお茶がそろそろ始まる時間か。

 さて
 
     ( ‥)引っ越ししたいのだけども、
       -/ うーーーむ、例の場所には・・・
 ∧∧
( ‥)いい物件がありませんね。
    というか、そもそもダイコン畑だらけで
     家がないでしょう。

     (‥ )ど田舎だからなあ、町中には
     \–  物件があるんだが・・・・
 ∧∧
( ‥)田舎に引きこもったのに町中じゃあ意味がないですよね。

 なかなかうまいこといかないもんだ。

 さて

 ∧∧
(‥ )系統と分類の説明に1万2000文字弱ですか
 □-
     (‥ )現状でね。さらに増えるぞ。

 ∧∧
( ‥)今、分類階級について書いていて、
 □-  この後、さらに系統解析についても書くと。

     (‥ )1万5400文字ぐらいが落としどころかねえ・・・
         あるいは1万6800文字か。

 分類階級は極力使いません(使えません:コンフリクトするので)

 ∧∧
( ‥)でも、これからホミニニ、ホミニナのお話ですか

     ( ‥)泣いて喜べ分類マニア。

 ∧∧
( ‥)それにしても1万文字ってたいしたことないんですね。

     (‥ )もし、文字だけだったら、この体裁の本だと
         10ページいかないからな。

 あー、うん、でも人間は元来、文字を読む動物ではなかったのである。

 ∧∧
( ‥)あなたたち、10ページ読むのも実はつらいでしょ?

     ( ‥)うん・・・・。
       -□

 実際そうとでも考えないと「分かりやすく教えてくれ」なんて要求が出てくるわけがない。

 まあ、気持ちは分かるよ。投資したカロリーに対して見返りが過剰に欲しいわけだよなあ。

 ∧∧
( ‥)それは当然でしょう。

     ( ‥)だけどももうちょい気張ろうよ
       -□

 さもないと、人生がへたりこんで、絶頂につまらなくなるがね。

 

 

 

 

見にいけよ

 
 オレ様理論屋(普遍性がない”説明”を思いついて「これはすばらしい」と自画自賛するのだが、科学からは全然相手にされない人たちのこと)は


 ∧∧
(‥ )学校の成績が悪かったことがコンプレックスで
\-   先生のいない大人になった今でこそ「自分は頭がいい」と
     自画自賛して悦にいっている痛い人たち、というご意見

     (‥ )いやそれ、動機の推論だよね?

 動機は観測できないし、推論するにはあまりにも

 ∧∧
( ‥)難しい?

     (‥ )てかっ、推論の仕方が分からん。
         てきとー、なことは言えるがね。

 とはいえ

     ( ‥)動機はともかく、学業があまりよろしくなかった
         だろうってのはかなり言えるかなあ・・・。
 ∧∧
( ‥)そりゃあねえ、、、

 優秀な人間だったら研究者になっているか、あるいは

 ∧∧
( ‥)訓練されて卒業して、まっとうな推論ができるようになって
    ますからね。

     (‥ )まあ、確かに中には単純に本当の意味で「頭が病気」な
         研究者もいるけどな。

*例:これはオレ様の研究対象物だからそれに手を出したお前を告訴する、と脅迫して、相手から「お前は馬鹿だ」と無視される


 ∧∧
( ‥)でも、大部分は真っ当でしょ?

     (‥ )そりゃあそうさ。

 確かに中には学業があまりよろしくなかったが絶大な成果を残した人も、科学の歴史にはいるけども。

 ∧∧
( ‥)ダーウィンさんもそうですよね。でもあの人も
    やればいい成績を残せた人なんでしょ?

     (‥ )なんかなあ、卒業間際になって慌てて勉強して
         暗記して、上位の成績で卒業したりしたらしいからなあ。

 ちなみに先日、発売されたダーウィンの漫画では当初「お前、やればできる子だったんだな」という友人の台詞がありました(脚本を短くする上でカット)。


 ともあれ、実際のところ研究者ってのは学業は優秀なもんだ。大概の人は数学も英語も全部きっちりできる。普通のテストでは順位がつけられない、なんて評価されるくらい彼らは優秀だ(普通の試験では全員が100点をとるので比較不可能になる、という意味)。

 ∧∧
( ‥)オレ様理論屋さんは

     (‥ )研究者でないこと、科学の世界で現在スタンダードに
         なっている理論が「なぜスタンダードになっているのか」
         その理由を説明できないこと、
         などからすれば

 彼らの学業が優秀であったと考える必然性はどこにもない。プロスポーツ選手でないのなら、お前の能力を高く評価する必然性はない、という程度の意味で。

 ∧∧
( ‥)でもそのコンプレックスから今こそオレ様理論を提案するのだ!!
    という動機面の推論はできないだろうと。

     (‥ )優秀でない=今その穴埋めをしたい、というわけでは
         ないからね。

 ただ、オレ様理論屋は言ってみれば

 「イチローの何がすごいの? 200本安打ってどういう意味? オレ様草野球のホームラン王よ??」

 ∧∧
( ‥)という主義主張をしているも同然ですね。

     (‥ )あの連中はスタンダードを聞いてはいるが、その理論が
         「なぜスタンダード」になったのかは理解できていない
          からな。

 200本安打と聞いても、それがなんなのか、どういうことなのか理解できていない状況におそらくは近似。

 ∧∧
( ‥)試合を見に行っていない状況なのでは?

     ( ‥)確かにあの手の連中は科学を楽しんでいないよねえ。
 
 本を読まない、論文を読まない、仮説を選別する基準を知らない、これでは科学は楽しめない。

 ∧∧
( ‥)ルールを知らない、プレイを見ない、
    比較の基準を知らない

     (‥ )それでは野球だろうがサッカーだろうが
         ちんぷんかんぷんだ。

 なになに? なんで2:0だと負けるわけ?? なんでオレ様がゴールにボール入れられると負けるの?? なんでよ?? みたいな状況。

 ∧∧
( ‥)見てない、理解しない
    でもだから勝利を確信できるのかもしれません。

     (‥ )まあ、科学を理解した時、スタンダードを理解した時、
         オレ様理論はぷしゅっ、としぼんじゃうからな。

 とはいえ、「プロ選手の何がすごいんだい」といじけてないで、試合を見にいったらいいと思うよ。

 英語読めないとか小学生みたいなこと言ってないで(中学以上であれば英語の授業は受けたよな)。

 ちなみに↑こういう人間が10人、100人ではきかないぐらい、実はたっくさんいるのが、人類の多様性だと言うべきか。

 ∧∧
( ‥)あの手の人たちは自分こそ唯一無二だと
    思っているっぽいですけどね。

      ( ‥)実際のところさあ、君たちは掃いて捨てるくらい
          いっぱいいるんよね。

 世界のすみっこでいじけてないで、科学を楽しむために歩いて球場まで見にいけよ。道路で座り込んで、僕はすごいんだ、僕はすごいんだ、とかぶつぶつ言ってないでな。

 

魔法理論

 
 ∧∧
( ‥)本が届きました
  -□
     (‥ )直訳すれば「錬金術の講師 ヘルメス・トリスメギストス
         からアイザック・ニュートンまで」だね。

 先日読んだ日本人の書いた少し古めの占星術の本では、「ニュートンが錬金術や占星術の原稿を残していたからといって、彼を占星術師扱いするのは冒涜だ」みたいなことが書いてあったけども。

 ∧∧
(‥ )実際には占星術師、錬金術師、
 □-  それに準じる人だという扱いですよね

     (‥ )まあ、あの人、かなり変わった人だったから。

 だけどもしかし、ニュートンを魔法使いと言っていいのかは(今の我々からすればそう見えたとしても)、彼ら自身からすれば実のところはよく分からない。

 錬金術師、占星術師、彼らが持っていた理論体系が現代人のものと異形で、それゆえに金を錬成したり天体の運行が地上の人類に影響を及ぼすと予測し、作業をしてみせたってだけで。

 ∧∧
( ‥)ニュートンさんは自分のところを
    魔法使いだと認識したでしょうかね?

     (‥ )どうだろうねえ。本人の神学的な世界観では必然だったのかも
         しれないしな。

 まあ、それは読んでみれば分かること。

 ∧∧
(‥ )カバラとかはどの程度の影響を及ぼしたんでしょうね?
 □-
     (‥ )さてねえ。読めば分かってくることだろうけども。


 ケプラーは、彼が天体の運行の理論を語っている時と、そうでない時とでは天文学者と神秘家としての側面がそれぞれ別々に現れているように見えると評する人もいるけども

 ∧∧
( ‥)それだと二重人格者みたいですよね。

     (‥ )むしろ実際にはケプラーなりに、統一的な
         理論体系があったのかもしれない。

 というか無いわけないと思えるし、そういう場合、それは実のところ

 ∧∧
( ‥)神秘的と揶揄される部分が、むしろ主体かもしれませんね

     (‥ )科学と魔法というと何か対立的でゲームの世界
         みたいに感じるけども。

 実際には「過去において存在し、検証の過程で敗北した統一的な理論」というものが

 ∧∧
( ‥)あったのだろうと。

     ( ‥)つか、あっただろう、明らかに
       -□ カバラがこれにどの程度関わるのか・・・

 ∧∧
( ‥)間違った仮定でも役に立つことがあるように

     (‥ )魔法も科学の黎明期にはそれなりに
         役にたったんだろうな


 万有引力もそもそもそういう背景から誕生したんじゃねーの? と言われるのも当然か。

  
     (‥ )実際、引力? 何そのインチキ臭い設定?? と
         デカルト派と喧嘩になるんだもんなあ。
 ∧∧
( ‥)仮定がパチモンぽく見えたってことですよね。

 

2010年9月28日火曜日

神経は通じていないといけません

 
 ∧∧
(‥ )ずっと雨です。寒いですね 

     (‥ )あちらも雨みたいだ。
         時刻は夜。こちらは早朝。

 さて

 
 政治家は

     (‥ )国民を何人殺したっていいんだよな
 ∧∧
( ‥)はっ?

 自分の政策を実行するために何百、何千、何万、何百万という国民を殺したってかまわない。

 ∧∧
( ‥)それ、王様の話じゃないですかね?
    政権を維持するためなら国を滅ぼしても
    かまわないっていう、非常に単純化されたモデル

     (‥ )民主国家でもたいして変わらないぞ。

 単純に法律があるってだけの話


     ( ‥)反対に国民も政治家を殺したってかまわない
 ∧∧
( ‥)それ、テロリズムですよね?


     (‥ )政権奪取のために、暗殺、謀殺、クーデター
 ∧∧
( ‥)ビザンチン帝国やがな。
 
 *ビザンチン帝国は専制君主制のわりには共和制ローマから発展した帝国であるせいか暗殺やクーデターは日常茶飯事で、政権交代が著しかった、という話。

     (‥ )戦争責任を追求して愛人もろとも首相をぶち殺して
         逆さに吊るしたりするん。
 ∧∧
( ‥)ああ、そういう楽しい国もありましたっけねえ。


 政治家が国民を殺すのが理なれば、国民が政治家を殺すのは必定。

     (‥ )単にそんなことをしなくても政権交代ができるように
         法律を整備させたって話。それがなかった時代は実際に
          殺してたからな。
 ∧∧
( ‥)殺したり、殺されたり。

 問題は

     (‥ )問題は神経が通じていないと、痛いのか痛くないのか
         分からなくなっちゃうんだよな。
 ∧∧
( ‥)ああ、痛いと感じないと政策をそのまま邁進させたり、
    痛いと感じないと失政した人を失脚させなかったり、
     現実の成果/不成果を反映させられませんからね。

 するとつまり「社会はこれこれであるべきだ」という、しばしばマスコミが使う文章作成法は良くないということか。

 ∧∧
( ‥)?

     (‥ )社会はしかじかであるべき、世の中はかくかくで
         あるべき。どれも結論に現実をすり合わせる形式の
          文章作成法だろう?

 それはいわゆる疑似科学状態で、作文の仕方としては効率がいいだろうけども、

 ∧∧
( ‥)妥当性ではぺけでしょうね。

     (‥ )まああれだ、マスメディアは給料が高いし、市場が
         縮小してじょじょに死につつあるとはいえ、図体が
          でかいから安定的だしね。何もしない、リスクを
           負わない、理念にすり合わせて適当に作文すれば
            取材(コスト)も大してしないですむし。

 まあ、経済的には必然だよな。

 ∧∧
( ‥)でも、それが世間的にいう「マスゴミ」って
    評価に通じるんじゃないですかね?

      (‥ )答えが先にありき、追加データの検証は無視、

 「という危険性がある」*「ある」と言っているだけで危険性の度合いが無視できるレベルでしかないのか、もっと大きいのか、その判定から逃げている

とか

「という意見もあります」*等価でない意見を等価であるかのように列挙する

とか

 ∧∧
( ‥)マスメディアは創造論者とかと同じぐらい
    疑似科学ちっく?

      (‥ )方法論的にはそういう側面があるのじゃないか?
          そっちの方が楽だから人間としては当然の選択肢だけどね。

 ただ、そうなると「痛い」が分からなくなる。

 ∧∧
( ‥)政策実行→成果→再選/落選
    という試行錯誤の過程がうまく機能しなくなると。

      ( ‥)どこが痛いのかはちゃんと伝えないとな。

 逆に「ここが痛い、痛い、いったーーーいっ!!」と過剰に伝えて金儲けしようともするので、それはそれで問題だ。

      (‥ )ワーキングプアとかな。
          NHKがどのつら下げて「働けど貧乏」などと
           伝えるのやら。
 ∧∧
( ‥)まあ、神経は適切に信号を伝えるべきだと。


 それが仕事です。

 

 
         

2010年9月27日月曜日

パンとワイン

 
 パンとワイン・・・

    ( ‥)食パンとワイン(900円)を食べて飲んで
      -/ 仕事をしてみたわけだが

 ∧∧
( ‥)はあ、なぜに?

 いやその、イエスの時代、ローマ帝国属州の生活を知りたく・・・・

 ∧∧
( ‥)どうよ

    (‥ )赤くてすっぱい水をラッパ飲みしているうちに
        頭がぼーっと

 ワインが保存飲料だとするのなら

    ( ‥)じゃんじゃか飲むようなものとも思えないから
      -■  パンをかじって、ちびちびなのかな。
 ∧∧
( ‥)そもそも貧しき者ですしね。


 ロシアにいった人によれば干し肉と黒パン、ウォッカだけで満足に生活できたという(本当かよ)

 
     (‥ )ワインとパンではどうなのかね?
 ∧∧
( ‥)摂取カロリーに対して食費が浮くかということですか?
    いやどう考えてもそんなことはないかと・・・・

 それとも黒パンに何か秘密が??

それはきっと高度なビジネスです

 
 ∧∧
(‥ )あちらは今日は雨か曇りみたいですね
\-
     (‥ )そして朝だね。起きているかな?
         こちらは午後のお茶の時間に突入。

 さて

 ∧∧
( ‥)外交って何だと思います?

     (‥ )商売じゃねーか?

 相手にいかに高く売りつけるか、いかに安く相手から買うか。

 ∧∧
( ‥)命がかかることもありますけどね

     (‥ )だから高度なビジネスなんだろ?


 安く売れば、相手も安く売ってくれるに違いない、というのはお子ちゃまの考え。

 

ワインは誰が飲むものなりや

 
 貧しき者は幸いである

 ∧∧
( ‥)イエスの言葉ですね。

     (‥ )貧乏人が幸福なわけはないんだが。

 とはいえ、人間は金持ちになることを渇望するその一方で、質素であることを美徳とする場合がある。

 ∧∧
( ‥)なぜに?

     (‥ )さあ? 理由はよく分からん。
         ただ、己が実力だけでない過剰な幸福は
          人を堕落させる。それに嫌悪感を人は抱く、
          ゆえに、という説明はあったなあ。

 ともあれ、確実に言えることがある。

 ∧∧
( ‥)イエスは自らも貧しき者として
  -□ この言葉を言ったと。

     (‥ )だから言葉に力があるのだという評価。
         逆に言えばあれだ。

 やっぱデブが貧乏人に「もうあなたたちはバブルという狂騒を味わう必要なんてないの」と、”解釈”されかねないことを言ってはいけないよな→*

 ∧∧
( ‥)富める者が貧しき人をさとしても
  -□ イエスのようにはなれない、そういうことですかね。
 
     (‥ )デブってなあ、時代や地域によると経済の象徴で
         もてるのだが、当然、「自分のコントロール」ができない
          奴というレッテルを貼られる場合もあるので
           キャラにそぐわない行動をすると
            人間の認識からずれた妖怪になっちゃうんかもね。

 福の神である恵比寿や布袋が「それじゃいけないのよ」とか「バブルはもうこないのよ」とか神経質にインテリぶった台詞を言ったら

 ∧∧
( ‥)そんなデブ神は取りあえず神棚から放逐しますけどね。

      (‥ )外見でキャラを決めつけるな、と言っても、
          人間の認識とか類型化されたパターンからずれるのは
           アイドルとしてはちょいとリスキーだよな。

 さて

 イエスは貧しき者でもあった。
 
 そして言った。

 このぶどう酒を私の血と思って飲みなさい

      (‥ )するとさ、当時のワインって貧乏人の
          飲み物なのか?
 ∧∧
( ‥)はあ、まあ、そうでないとおかしいですよね。

 
      ( ‥)飲み水が悪いからワインにしたのかね?
        -□
 ∧∧
( ‥)アルコールですから金持ちも飲んだように思えますけども。
    リーズナブルな飲み物だったのかもしれませんね。

      (‥ )大航海時代って飲み水の保存が効かないから
          ワインとか持ち込んだりしたんだっけ?
           例えば乾燥地帯だから保存飲料ってことで
            イエスの時代はワインを貯めたのかね?
 ∧∧
( ‥)調べなさい。


 

2010年9月26日日曜日

あれはねえブログだね

 
 
 ∧∧
(‥ )科学は税金を使っているから
\-   市民に還元すべきです、というご意見

     (‥ )還元しとるがな。

 科学と技術は存在、存続するだけでいい。それだけで社会に利益を還元している。

 ∧∧
( ‥)実際、技術とそれを裏付ける科学がない社会は

     (‥ )単に征服され、併呑されるだけだ。

 科学も技術もない相手なんて別に怖くもない。征服したり、ゲリラ戦を展開されなければ恐れるものでもなんでもない。取るに足らない存在だ。


 事業仕分けは

 ∧∧
( ‥)どう?

     (‥ )他人が慌てて作った適当な資料を
         ちょいと読んで下した判断って、
          どの程度妥当だと思う?

 例えばの話、上司が慌てて作った資料をちょいと読んだ人間が、あなたのこれからを決定したら、それってどうよ?

 ∧∧
( ‥)いやーんでしょうね。

     (‥ )状況は深刻かつ、それでいて馬鹿っぽいよな?
 
 仕事にしては荒すぎる。つか、それは仕事じゃねーよ。仕事ならもちっとちゃんとやれー。


 ∧∧
(‥ )財務官僚のなすがままだという意見も
\-
     (‥ )資料を”作らせて”いるんだもの、
         当たり前じゃないか。

 相手にそんな意思がなくたって、”なすがまま”になるに決まってる。

 ∧∧
( ‥)相手に丸投げしておいて、依存も意のままもへったくれも
    ないですよねえ。

     (‥ )自分で調べないのが悪いんよ。
          人に作らせといて文句はないよな。

 一つの事案がたかだか”数千文字”に収まるわけないでしょうが。どんだけおめでたい脳みそしてるんよ。本一冊読めば世界のことが分かると思ってますか?

 ∧∧
( ‥)背景にあって目を通さなければいけない
    データは数十万文字とかでもすみませんよねえ?

     (‥ )本の2冊、3冊読んだぐらいじゃあ、
         どうにもならんのよ。

 というか、たぶん、そんなことをする時間もないくらい急いで作ってるのを、さらに適当に読んで決定してる(例:資料の明白な間違いに気がつかないで馬鹿な質問をする)わけだから、事態はよけいに悪い。

     ( ‥)調べろ、歩け、人に聞け、自分が頭いいなんて
         思うな、自分を馬鹿だと感じていた学生時代の
          謙虚だった頃を思い出せー。
 ∧∧
( ‥)まあ、社会人になると妙な自信がつくみたいですから。



 そういやいたよなあ、事業が長く続くと癒着なども起きやすいのでウンヌンとか書いていた人間。

 ∧∧
( ‥)まあそういうことがあるかもしれませんけどね。

     (‥ )具体例がないだろう? 
         それが取材か? 

 調べろよ。何けちってんだよ。

 資料読んだとか言ってる連中だって、じゃあだったらどうして間違いに気づかない? あれは読んだとは言わない。

      (‥ )えっらい手を抜きやがったよな。
          そのやっすい原価を一体いくらで売ったんだ?
 ∧∧
( ‥)さあ?

 事業仕分けとかその評論とか

 ∧∧
( ‥)あれは?

      (‥ )あれはねえ、ブログだね。
          ただ同然のたわ言だね。

 ∧∧
( ‥)このカキコと同じだと。

      (‥ )等価だね。原価ただのものを
          奴らはえらい高値で売り抜けやがった。
 ∧∧
( ‥)バブリーな話ってとこですか?

 
 事業仕分けに参加するってのは、それは冷静になろう。脳が膿んでる。他人が作ったたかだか数千、一万文字の資料を読んで、それで事例が”分かる”と言うのは、それはあまりにも楽観的で、あまりにも傲慢すぎる。

 

そういえばこんな勘違いがありました

 
 そういえば

 某サイエンスライターがこんな勘違いをしていたことがある

 
    (‥ )分岐図は系統が分岐するたびに新たな派生形質が
        出現することを前提にしている(非現実的なモデルだ、
         という批判)。
 ∧∧
( ‥)はあぁ?

 いや、そんなわけねーじゃん。

 ∧∧
( ‥)あれは派生形質を手がかりに一番矛盾なく入れ子構造
    分岐構造を描くとこうなりますよ、という
     いわばグラフですよね? 現実の系統樹とイコールでは
      ないですよね??

    (‥ )でもそういうと、今度は系統樹ではないのだから
        信用できないって言うんだろうな。

 ありがちな勘違い。

 では、そういうあなたは人間の成長を真実に反映する成長グラフを描いてみることを要求してみよう。

 ∧∧
( ‥)理論ってさ、説明するための便利なモデルであって
    必ずしも実在するわけではないし、実在する必然性も
     ないですよね?

     (‥ )理論がうまくいっている限りでは、
         理論が想定しているものが実在するのかなー?
          とは言えるのかもしれないけどね。

 エーテル、天球、重力子、中性子

 ∧∧
(‥ )仮説やグラフが積極的に支持されるような
 □-  データが出てくると、仮説やグラフが
    想定している仮想的なものが
     実は実在するのでは? と思えてきますけども。

     (‥ )この分岐図は支持された、どうもこの系統は
         過去において実在したらしい、そういうことは
          データ次第では言えることだろうね。

 いわゆるアルバレッツサウルス科が鳥ではない系統である、ということはデータの累積やその過程からすると確からしい、つまり、、、

 ∧∧
( ‥)あれが鳥でない系統である、という意味で実在した
    のだろうと。

     (‥ )まあ、言ってもいいんじゃない?

 推論するに自分は実在した、と言っていい程度の確からしさで。

 

祖先という言葉

 
 ∧∧
(‥ )試合中、チアリーダーがマスコットに喰われたそうです
\-
     (‥ )?

 ∧∧
( ‥)喰われてるでしょ。
    すごく普通に食べられてますよね?

     ( ‥)・・・喰われてるね、丸呑みだね
       -/ 抱きかかえて口から着ぐるみの中へ
          取り込んでいるんだなあ。

 この後、

     (‥ )ペレットにして、ぺっ!!と
         吐き出さないかな?
 ∧∧
(‥ )子供が震え上がるでしょうね
\-   お姉さんがペレットにされたーー!!って。

 *ペレット(ペリット):鳥が、食べて消化できなかった獲物の羽毛、体毛、骨格、衣服などを丸めて吐き出したもの。

 さて

 1987年の雑誌を読んでいたら、人類の化石を見つけたこと、しかしその化石がもっている形質がちぐはぐで、他の化石といかにも整合しないので、、、

     ( ‥)どれが祖先なのか分からなくなった
       -□ 系統仮説が分からないと書いてある。
 ∧∧
( ‥)? どれが祖先と考える必要はないのでは??

 の、はずなのだけども。

      (‥ )新しい化石は祖先と想定されてきたロブストスよりも
       □-  時代的に古く、より派生的で、だからロブストスは
          この系譜の祖先ではないし・・・と書いている
 ∧∧
( ‥)どうも分かりませんね。祖先、子孫ではないが
    同じ系譜だ、系統だとご自身が書いてるんですよね?
    なぜに混乱するのでしょうね??

 祖先、子孫ではない、ということと、それらが同じ系統に属している、というのは矛盾しないし、そういう表現も著者自身がしているはずなのだけども。

       ( ‥)アウストラロピテクスの系統が一直線であるという
         -□ 仮説は捨てなくてはならない。そうだ。
 ∧∧
( ‥)そこが根本的な問題点、ですよね?
    分岐していく関係を一直線の”順序”に押し込んで
     理解しているから、理解が混乱するんですよね?

 祖先子孫ではない、矛盾する形質の分布、分岐する系統、化石の産出する時代は分岐の順序をおおまかに反映している、という考えは相互に矛盾することはあれども、当然、原理的にすりあわせが可能(矛盾が最小になるものを選べば良い)。

 しかし、

 化石の産出年代は祖先子孫を厳密に反映している

 系統は一直線である

 祖先と子孫は見つかるのみならず、分かるはず

 と追加の想定を導入したら、

 ∧∧
( ‥)途端に理解が混乱しますよね。

      (‥ )もともと生物は個々の系統で形質を失ったり、
          固有の形質を固定させたりする一方で分岐する
           わけだしな。

 分岐の過程ですでに形質の分布が一直線に並ぶようなものでなくなっているはずなのに、それを一直線にむりやり押し込めたあげく、さらに時代の順番=祖先子孫関係だ、とか、これが祖先に違いない、祖先は見つかるはずだ、と想定したら、そりゃあとたんに話がおかしくなるに違いない。

 例:あれ? 祖先でないなら、この化石は他の化石と系譜は同じなのに違う系統なの?? (分類によるグルーピングと系統推定とがたぶんごちゃまぜ)

 ∧∧
( ‥)時代を感じさせますね。

       (‥ )でもたかだか23年ばかり前なんだよな。
        □-
 
 時代はこんなにも変わったと見るべきか。


 
 

2010年9月25日土曜日

結局のところ、分母の君は分母のまま終わる

 
 ∧∧
( ‥)寝てしまいましたねえ

     (‥ )気温が下がって体の負担が減ったせいかな?
         なんか妙に眠いんだよね。

 オーブンバード、作成中

 さて

 ∧∧
(‥ )教育とは、むしろ選別すること
\-
     (‥ )そうだろうね。

 十把一絡げに相手をとらえて、それを一括して扱うことで、そこから

 ∧∧
( ‥)優秀な人間、後継者にふさわしい人間、技術者、科学者、
    いつか社会をバイパスにして自分や自分の子孫に利益を
     還元してくれる人間が出現することを期待する。

     (‥ )分母として扱って、期待に沿う分子が
         出現するのを見越す。

Q:なんで勉強するの? 僕が社会に出ても英語も積分も微分も三角関数も使わないよ。
A:お前に期待しているわけでないから気にするな。つか、そもそも期待されていないお前がそんな質問をすること自体、間違っているから、取りあえず寝てろ。

 ∧∧
( ‥)まあ、ほとんどの人間は分母で始まり、分母で終わると。

     (‥ )そりゃあなあ、たくさん大量に出る物を
          優秀とか、すぐれているとは言わないからな。


 ∧∧
( ‥)すぐれた人や後継者は社会を通じて
    利益を還元してくれるだろうと。

     (‥ )技術や科学にすぐれていない、その質を維持できない国や
         集団はよりすぐれた国や集団に屈服するか併呑される。


 科学はそういう原理でアクセルさせられて(accelerated)きたし、教育も結局のところはそういうこと。

 ∧∧
( ‥)人間を教育で変えること、には限度がある。

     (‥ )読み書き、計算を教える。でも僕ら平均人間は
          すぐに限界点に到達してしまうよね。

 平均的には限度がある。だけども一部のすぐれた奴は限度を突破して、利益を還元してくれるだろう。


 ∧∧
( ‥)なんのこっちゃない、優秀な人間のおこぼれに
    あずかろうという魂胆ですか。

     (‥ )金持ちからしぼりとってやれ、よりは
         響きが下種っぽくないと思うよ。

 *まあだから事業仕分けに対して科学者は失望したわけで(科学は1番以外に価値がないということが分からないほど、こいつらは知的に劣っているのか? という、バカ学生に頭を抱えるような失望とカルチャーショック)


 教育はある程度分かりやすい方がいいに決まっているが、分かりやすい=正確、ではないので、

 ∧∧
( ‥)ある程度、分かりやすい、になった時点で、

     (‥ )後はついてこれるやつだけを残す
         選別作業なんだって言われたら、
         それはまあ、そうなんだろうな。

 例えばの話、手取り足取り教えないと分からないなんて、そりゃあただの役立たずに決まってる。

     (‥ )僕ちゃんに分かるように教えてプー、
         そしたら分かるピョン。ではなあ
 ∧∧
( ‥)困りますよねえ・・・・。

 だいたい、手取り足取り、懇切丁寧に教えればみんな優秀になれるのであれば、、、

     (‥ )とっくにやっとるがな。
 ∧∧
( ‥)でしょうね。

 塾とかどうなん? という話もあるかもしれんけど。


      (‥ )こんな話があったよね、有名大学の受験で落ちたら
          有名塾から電話があった、取りあえず、うちの
           塾に形式だけでも入っていただけませんか?
 ∧∧
( ‥)スカウトですね。

 そりゃあ、進学率も上がるというものでありまして。


 ∧∧
( ‥)最初から優秀な人間を集めて、見た目の業績を上げて、
    それを餌にして

      (‥ )頑張れば出来る!! と勘違いした人間たちを
          集める商売。まあ、悪いこっちゃない。

 それに文句を言うのだったら「頑張れば僕でも出来る」と過剰に思い込んだ自分に言うべき。

 
 ∧∧
( ‥)分母の大部分は分母で終わる。

      (‥ )努力したって優秀になれるわけじゃない。
          教育はそんなことのためにあるわけではないし
           そもそもそんなことはできない。

 さりとて、全員がある程度は努力するから努力しないと、、、

 ∧∧
( ‥)レースからこぼれ落ちて、普通でも
    平均でさえもいられないと。

      (‥ )みんなが愚痴をこぼしたくなるのも
          当然だよな。

 なんでこんなに頑張っているのに、みんな認めてくれないの?

 ∧∧
( ‥)みんなと同じ速度で走っているからです。

      (‥ )走っているのに風景が変わりやしねー

 疲れるのにいつまでたっても元の場所、やーめたと座り込むと、途端に皆にも風景にも置いてけぼり。あわてて走り出しても、もう遅い。



 ∧∧
( ‥)でっ、出来る奴はずっとはるか先を走っていくと

      (‥ )走ること、その基礎体力を教えるのが教育における
          教えやすいの限界。

 後は選別作業。自分で論文を読まない、実物を見ない、本を探さない、そんなやつは悪いことはいわないから黙って座り込んでいればいい。風景がめまぐるしく変わるから、それを楽しんでいればいいじゃない。人生あきらめたもの勝ちよ(ある意味で)。


      ( ‥)実際、見ていると楽しいからな
 ∧∧
( ‥)でも、ルールや技術が分からないと
    楽しさも半減しますよね。

 サッカーや野球を楽しむにはルールや技術を知らないといけない。科学もそれと同様。オレ様理論やオレ様理解や疑似科学では科学は楽しめない。実は”読まないと”、科学は楽しくならない。

 いや、楽しみ方が分からないから発明しちゃったんだよな、あれらは? 自己流の理解と理論を。

 
      (‥ )教育からこぼれおち、平均でいることも、
          さりとて歩くことも走ることも
          あきらめて座ることも出来ぬ。
 ∧∧
( ‥)半端はよくないですね。

 
          

2010年9月24日金曜日

失われた十年という小じわ

 
 朝が来た

 ∧∧
(‥ )今は雨が止んでいるみたいですね

     (‥ )ちょっと買い物へいくか

 ∧∧
( ‥)あちらはお休みの時間ですか
 
     (‥ )こちらはちょうど起きました時間。
         なんか眠くて寝てしまった。

 オーブンバードはこれから描こう。

 さて

 失われた十年

 ∧∧
( ‥)よく使われる言葉ですよね
  -□
     (‥ )あれって何気にさ、日本はこれからも右肩上がりの
         成長ができるんだぴょん、なのにおかしいぴょん、
         きっと政治が悪いんだブーって世界観じゃないかね?

 ∧∧
( ‥)・・・まあ、確かに政権や政策を
  -□  批判する時に使われたりしたようですが。

     ( ‥)バブルの直前に日本の右肩上がりの成長は、
         ようするに低賃金単純労働って時代は
          終了したんだよな、たぶん。

 ∧∧
( ‥)失われたも何も、フェーズ(相)が変わった。
    以前の物差しでこれからを語ることはできない
     そういうことなんですかね?

     (‥ )温度が上がるにつれて氷が水になっちゃった。
         でも氷を切り出して家と自信を築き上げた連中が
         おかしい、おかしい、建物が建てられない、
          きっと政治や政策が悪いに違いない、と言う、
          そういう間抜けな側面があの言葉にはあるんじゃね?


 既存のマスメディアとかは、既得権益を守りたいから新しいことに否定的になるのは、、、

 ∧∧
( ‥)当然の選択肢ですよね?

     (‥ )コンビニやでっかいスーパーができちゃ困る
         そう言っている地元の小さな商工会みたいな
          もんかな。

 それはそれで当然の主張なんだけども、店の質が落ちてくると、さてどうしたものか。

 ∧∧
(‥ )マスメディアの収益はネットに押されて減ってますからね
\-
     (‥ )でも、新しいことはしたくない。
         当然の想いだけどね。

 新しいこと、つまりリスクを負ってはいけない。何一つ新しいことをしないこと、何一つ新しいことを(部下なり仲間なり新参者なりに)させないこと、それが

 ∧∧
( ‥)利益を守る最善の選択肢だと

     (‥ )産業や会社が巨大だとな、死が緩慢なんだ。
         何一つしなければ自分は大量の退職金を手にして
          会社が死ぬ前に自動的に逃げられる。そう計算した時、
           人は何一つしなくなる。

 だけども、そういう人間が会社の上の方で、人件費の高い大集団としているわけで。

 ∧∧
( ‥)会社は自滅ですよね?

      (‥ )会社は個体でもなんでもない、というか、
          会社にいる人間は別に会社のためになど
          働いてなどいない、そういうことだろ?

 人間は利己的に行動しているのであって、会社のためになど働かない。人間は利己的に生きているのであって、社会のために動作することなどない。


 ∧∧
(‥ )しばしば言われる「あの連中は責任を果たさずに
\-   逃げる気だ」という声はそういうことを反映して
     いるのだろうと。

      (‥ )テレビはそうだ、とは聞いたことがあるな。

 市場にライバルが出現したのに、成長した過去のパイで考えたままの構成なので、

 ∧∧
( ‥)人間を飼い過ぎだと

      (‥ )GMや日航のことをあげつらっていたテレビも
          同じ運命を辿るのかな?

 そうなんだろうなあ。いや、失われた十年って言葉自体がそういうことやもしれぬ。

 ∧∧
( ‥)フェーズが変わったのに、使えない経験と判断で
    現状を解析して批判し、コメントを述べる。

      (‥ )まあ、メディアとしてはそれで充分なんだけどね。

 どうでもいい役立たずなスローガンと文字で、時間も原稿も埋められる。それはコメント産業としては問題ない。

 ∧∧
( ‥)でも空虚だと。

      (‥ )失われた十年って言葉自体が、
          そんな言葉を使う時代遅れな役立たずを
           わたくしたちは大量に飼っております、
            という自己申請なのかもね。

 失われた十年。あの言葉も、それを言い立てた連中も、それは言ってみれば老いさらばえた老化のきざしで、

 ∧∧
( ‥)小じわみたいなもんだと。

      (‥ )今にも崩れ落ちそうだ。

 

2010年9月23日木曜日

自ら立証しながら泣き叫ぶとはこれいかに?

 
 ∧∧
(‥ )今日は朝からずっと雨ですね
 
     (‥ )寒くなったなあ。おや、ドイツはこっちと
     \-   同じくらい涼しいみたいじゃないか。

 ようやくやってきました本格的な秋? 

 ∧∧
( ‥)あちらの森は、今、どんな様子なんでしょうね?

     (‥ )暖かい格好で出かけてほしいものだね。


 さて

 科学を振興するには

 ∧∧
( ‥)死と恐怖を見せればいい。ようするに
   「営業成績悪いから、お前クビね」ということですかね

     (‥ )まあ平たく言えばそうだな。

 ∧∧
( ‥)でも、子供達に不安感を煽る必要はないですよね?
 
     (‥ )不安感を煽って売る。ノストラダムスの大予言
         みたいな商法は子供相手だろうが大人だろうが
          老人相手だろうがあるわけで

 別にやっちゃいかんわけでは、というか出現は必然なのだけども。

 ∧∧
( ‥)でも、子供達にそれを見せてどうすると?

     (‥ )というかだな

 科学の後継者になるのはどんな子供? 

 それは自然に興味を覚えるだけでなく、そのためならば自分の興味を押し殺して論文を読んで方法論をマスターして自分で調べて、親父の薬品をいじって手榴弾を作って手を吹っ飛ばしたり、さらには熱帯のハチを相手に命もかけるような「どっかおかしな」子供であって

     (‥ )自然が好きだ、昆虫採集が好きだ、標本作ったよ、
         それだけじゃあ、悪質なマニアになるか
          自分で本も読まずにオレ様理論を思いついて
           終わりだろう。
 ∧∧
( ‥)まあ、痛い大人で終わるんでしょうね。


 そうでない、科学者になれるような子供はごくわずかなので、教育的な効果がそんな絶大になるとは思えない。

 誤差のレベルではあるまいか?

 ∧∧
( ‥)まあ。1000万の中から現れた質の保証された100人。
    その分母にさらなる教育をほどこしたら、さらに同質の100人が
     新たに追加で出現するというのは・・・・

     (‥ )ありえないわけじゃないけども、そんなことが実際に
         起こるには無理のある仮定が大量に必要そうだよね。

 ∧∧
( ‥)すると、死と恐怖を見せよ、という相手は
    大人ですか。

     (‥ )まあ、科学者でない人々だね。

 ∧∧
( ‥)政治家とか?

     (‥ )いや、問題解決において、彼らは個体ではないから。

 政策を示す→当選(非当選)する→政策が実行される→実行の成果が当選にフィードバックする

     (‥ )という解答探索の過程では政治家は
        「解答探索の回路の一部」と見るべきであって
         あれは個体じゃない。部品だ。
 ∧∧
( ‥)あなた、政治家を知的生物とは認識して
    いないんでしょ?

 まあ、なかには「そんな大量の資料に目を通すことはできないから、そんな政策の実行は無理だ」と言うぐらい知能を持った政治家もいるみたいだけども(そんな無駄な知能を持っていても政治家として不幸になるだけじゃないのですかね?)。

      ( ‥)民主世界において政治家に知能は必要ない。
          パーツとしてはそれで機能は十分。
 ∧∧
( ‥)はあ、では誰が相手?

 まあ、個体の内部に「完結した解答探索の仕組み」を丸ごと実装しているとしたら、それは官僚なんでしょうね。

 ∧∧
( ‥)死と恐怖を。

     (‥ )一応、一般の大人相手に見せればいいんだけども
         効果はほとんどないだろうな。

 特に年取った連中はだめだ。

 ∧∧
( ‥)なぜに?

     (‥ )勝ち逃げ、という選択肢があるだろ?
         このまま円満に退職すればいいんよね。

 その選択肢がある限り、何もしないだろう。というか「何もしない」が彼らの最良の選択肢。
 
 ∧∧
( ‥)確かに、よく、そういう愚痴を聞かされますけどね

     (‥ )このままではいけない、そう振る舞う
         奇特な方もいるけど、それはごく少数だからな。

 人の人生はごみっかす

     ( ‥)あがいたところで、意義も意味も何もない。
         お前の自伝には価値がない。
 ∧∧
( ‥)その生き方を否定せよ、ということですか。

 
 人生に確たる意義も意味も価値も何もない。いかにしたところで自分はただ消えるだけ。


     (‥ )だがしかし、死の中にはもっとはるかに
         恐ろしい、個人を越えた断絶がある。
 ∧∧
( ‥)それを生に執着する老人たちに
    突きつけねばいかんと。

 ああ、でもそれを言えばあれか。今、これからが堂々と科学を振興できる時代ってことですかね?


 生に執着するくたばり損ないたちに、死と恐怖を。
 
 ∧∧
( ‥)子供を残せば充分、なはずだったんですけどね。

     (‥ )それで充分なはず。だけども工業社会は
          狩猟採集をする人々をゲットーもどきに
           押し込んで、見てみぬ振りをしている。

 自ら充分でないことを立証していながら、これで充分だと泣き叫ぶとは、これいかに?



恐怖

 
 ∧∧
( ‥)ツバメが終わったら、今度はアリストテレスですか

    ( ‥)なにやってるんだろうな?
      -□ 

 約束を果たすにはまだ時間がかかる。

 しかし、待ちくたびれても、今やれることをやれ。

 さて

 
 
 ∧∧
(‥ )科学があまり日本で普及しないのは
\-   なぜでしょうか?

    (‥ )理由についてかい? こんな感じかね?


1:日本は150年ばかし前に開国したばっかの発展途上国だから
2:自らの伝統から科学を生み出した西欧と違って、自力で科学を生み出さなかったから
3:舶来なんで、結局のところ科学は文化として根無し草状態で、底が浅い

 例:日本には日本独自の進化学と生物学がある!! というヨタ話が大人気になったという「黒歴史」

 ∧∧
(‥ )この状態を是正できるでしょうか?
\-   例えばサイエンスライターの活用とか

    (‥ )さんざんいったことだけど無理だ。

:ライターは消費者がいないと存立しない。振るわない状況を是正するのにライターを使うのは前提がすでに破綻している
:消費者の人口が足りない、足りないどころかこれから減少する
:これまで無理だったから、経験的に言うとこれからも無理だろうという予測


 ∧∧
( ‥)どうすればいいんでしょうね?

    (‥ )科学が成立した条件を満たせばいいんじゃね?

 科学が成立した条件

 ∧∧
( ‥)ユーラシアの、それも西欧世界が科学を成立させて
    他の世界を圧倒し、征服したのは

    (‥ )答えは単純。技術を失うと、技術を保持した集団に
        併呑されるか、服属させられるか、あるいは抹殺された
        からだよな。

 技術も科学も、人を豊かにはできるが幸せにはできない。

 ∧∧
( ‥)本当は十分に幸せなんですけどね。

    (‥ )だけどもみんな、不幸面してるよな。
        人間の欲望には限りがない。
         しまいにゃ豊かさを拒否して精神的な充足を
          求めるほどにまで強欲だ。

 現状を維持するために働き続ける果てしないエスカレーション。


    ( ‥)狩猟採集民の方が過酷だけども
        余裕のある生活をしているのに
 ∧∧
( ‥)でも、あくせく働いて愚痴と肥満でぐだぐだつぶやく
    ”工業社会”の人間たちが狩猟採集する人々から土地を奪い、
     ゲットーもどきに押し込むのでしょう?

 なんのこっちゃない。科学も技術も民主主義も併呑されるか否かの淘汰で出来たものであって

 ∧∧
( ‥)無限に走る必要があるんだと

    (‥ )生物界じゃ当たり前な話だよな。
        永久に走らないといかん。
        死んでも走ることを止められない。

 でも人間は底抜けの間抜けだから、「競争なんかやめておだやかに幸せに過ごしたい」と平気で言う。

 いや、気持ちは分かるけどもさ、それって「オレ様の好みの美女を集めてハーレム、うはうは」って言っているのと変わらんだろう?

 
 ∧∧
( ‥)でもそんなことはできない。生き延びることに必要なのは
    科学や妥当な推論とテストであると。

    ( ‥)本来は狩猟採集で培った能力なんだろうけどな。
        チキンレースを何千年も続けたあげくがこれだ。

 ∧∧
( ‥)じゃあ、科学を振興するにはどうすればいいんですかね?

    (‥ )簡単に条件を満足できる。

 死と恐怖を見せてやればいい。

 紳士協定なんてたった1人裏切り者が出れば破綻することを教えてやればいい
 誰もルールのために生きているわけでないことを教えてやればいい
 テストにパスできなかったペナルティーが死であることを教えてやればいい
 世界は簡単に地獄になるんだってことを見せてやればいい
 数十年の人生経験なんて、ゴミっかすでしかないことを見せてやれ
 夢なんてたわ言を言っていられないことを教えてやれ
 幸せこそ人を不幸にする元凶であることを見せてやればいい


    (‥ )死と恐怖
 ∧∧
( ‥)それから逃げたかったら、手にせよと。

 
 さもなくばペナルティーを受けて滅びればいい。それだけの話。

 別に夕飯の後の娯楽まで否定しているわけでなし、手に取ればいい。
 
 

2010年9月22日水曜日

認識的にキモいデブに怒る人

 
 ∧∧
(‥ )北の空、夕闇に浮かぶ入道雲がぴかぴか光ってます

    (‥ )高崎の方で落雷が発生しているみたいだね
    \-

 離れていても結構見えるもんなのね。
 
 

 さて

 「キモいデブが「日本にはもうバブルはこないのよ」とかテレビで言ってんじゃねーよ」

 ∧∧
( ‥)というお怒りの意見が
  -/
     (‥ )ああ、あったね。
         何それ? と思ったけども。

 ∧∧
( ‥)文字通りの話では? その人の主観で「キモい!!」と
    認識される肥満の人物が以上の発言を行い、それに対して
    怒っていると。

     (‥ )まあ、バブルはそりゃあこないだろうね。

 バブル。低賃金労働で成り上がった国の労働者や従業員が、俺たちって無敵じゃね? と勘違いして散財しました(昔は楽しかったなー、という後ろ向きな世界観 もう死んでる)

 ∧∧
( ‥)日本がみょーに痛かった時代ですよね。

     (‥ )どんな国にも痛い時期ってあるからな。

 ブッシュ(駄目息子)時代のアメリカとか。

 ∧∧
( ‥)でも、先に「怒った」人の立場と意見はあれですよね、
    旧世代は勝ち逃げしようとするずるいやつらで
    そのくせ口先だけは立派に、えらそうにごたくを並べやがる
    というご立腹ですよね?

     (‥ )まあ、聞く限りではたぶんそうだろうね。

 「日本にバブルはこない」に関して言うと、最低限、再びすぐ来るという条件が整っていないことはまぎれもない事実であって

 ∧∧
( ‥)つまり「認識的にキモいデブの人」が言っていることは事実な
    わけでしょうから、怒りの理由はそこではない。
    おそらくは、

     (‥ )認識的にキモいデブがそれを言うな、
         という怒りなんだろうな。

 キモいはともかく、認識的にデブということは

 ∧∧
( ‥)めぐまれた人ってことですよね?

     (‥ )餓死寸前の元デブはいても、餓死寸前でデブのままは
         まあ、ないだろうからなあ。

 例の「知らないのか? デブは一食抜くと餓死するんだ」という言葉は洒落てはいるが、事実だってことは、おそらくないので。

 
     ( ‥)恵まれている=時代を謳歌した奴ら。つまり
         年寄りのデブ=勝ち逃げする卑怯者
         たぶん、そういう風に見えているのだろうなあ。
         
 ∧∧
( ‥)恵まれている=好景気を謳歌した、では
    ないんですけどね。

 でも、反対にいうと経済の条件が悪いと人はげっそりとやせる。

 ∧∧
( ‥)ようするにあれです。言葉が事実であっても
    肥満の人=恵まれている人がそれを言うと
    条件の悪いやせた人は怒ると

     (‥ )ましてや老人(ここでは40以上を指す)が
         若者相手にそれを言ったら、そりゃあ怒るだろうな。

 そうね、

 低賃金であることだけをほとんど武器にして、努力なんて”ちんけ”なものでどうにかなるような時代を右肩上がり(先進国との賃金格差が飽和するまで)な成長をするだけで、繁栄を謳歌し、そのくせ自分たちの老後を支えるのに十分なほど後継者を残すこともなく、さりとて自分の老後のみならず、それを支える若い世代のために税金なりなんなりな形で貢献することもない。

 ∧∧
( ‥)という認識で若者が「老人=ずる」、とみなしている場合。

    (‥ )くたばりぞこないなデブが「バブルはもうこないのよ」と
        言ったら、それはずるいだけでなく上から目線で
         「お前達に未来はない、けけけっ(笑い)」
         「でも私は勝ち逃げ、ざまあ、ざまあ」みたいな
          発言をしたも同然で、

 怒るのは当然か。

 よってたかって喰われても文句はいえないかもしれない。


 ∧∧
(‥ )でっ、このキモいデブって誰なんですか?
\-
    (‥ )さあ? それは聞けなかったから。


 テレビもないし、現実世界の向こう、電波の国では何が起きているのやら。よく分からない。




送ってくれたら発注通りに作ってやるよ

 
 ∧∧
(‥ )朝です

     (‥ )少し休むか
     \-

 いやしかし、それにしても自分のこの、本に対する浪費癖には恐怖を覚える。20冊注文はいかんよな。やばいぞこりゃあ。

 ∧∧
( ‥)経済を回すことに貢献してますよねえ

     (‥ )貯蓄なんてするやつは馬鹿

 ∧∧
( ‥)あなたはもっと馬鹿です

     (‥ )ちくしょー

 収入あるやつがけちけちしてんじゃねーよ、

     ( ‥)ごみかす野郎ー
 ∧∧
( ‥)ああ、とうとう己が所行の恐怖に狂いましたか



 本を作るために本を買う。どうかしている。

  
     (‥ )小説であったよな、必要なものを作ってくれる人が
         要求する通り、リストにあった機材を
         大量に送り続けて3年間
 ∧∧
( ‥)はいこれ
  -○

     (‥ )なんすか? この小さいの
      ○-
 ∧∧
( ‥)できたよ。

     (‥ )機材はもっのすごい送ったはずだけど・・・
      ○-
 ∧∧
( ‥)必要な部品を取り出して
    組立てて、それ。

 送ってくれたら発注通りに作ってあげました。

 ∧∧
( ‥)怖い話ですよね。

     (‥ )笑うに笑えん。

 
 

 

月は出ているか?

 
 ∧∧
(‥ )月が西の空に傾き始めました
 
    (‥ )あと、数時間もすれば地球のあちら側でも
        月が見え始めるはずだ。

 月の下に見える明るい星は木星。

 さて

 ∧∧
( ‥)プレーリーの土壌ですか

    (‥ )表層が有機物に富んでいて茶色なのは当然として
     □-  下が灰色の場合と赤い場合があるみたいなんだが
         これは何を反映しているんだろう?

 プレーリードッグの作るマウンド(地面の下から掘り出した土とかで作るらしい)も、写真で見る限りでは赤いものと灰色のものとがある。

 ∧∧
(‥ )プレーリーの土壌断面と称する画像を見ると
\-   層が見えるだけじゃなくて、なにかもっと細かい
     構造が見えるようにも・・・・

    (‥ )水の作用が働いているように見えるけれども、
        どうなんだろうね?

 時に雨が降って、顕著に水が押し寄せるそうだけども、

 ∧∧
( ‥)堆積はどの程度起こるのでしょうね?

    (‥ )どうなんだろう?
    \-   発注した本は残念ながら間に合わなかったが

 場所によっては堆積構造がくっきり見えるらしいけども(河川が氾濫した?)、よく分からない。

 

2010年9月21日火曜日

野生動物は出勤しているわけではありません

 
 写真や復元画、動画にこだわる時点で、それはマニアではない。

 ∧∧
( ‥)見たいのはやまやまなんでしょうけどね。

    (‥ )写真や動画や、場合によっては復元画だって
        資料にはなるんだけどね。

 ∧∧
( ‥)見て喜ぶのは問題ないでしょ?

    (‥ )そりゃあそうさ。素人ってのは、
        いや、研究者だって見れば喜ぶものよ。

 くっだらない、つまらない、しかしそんな風景にも一コマにも実は歴史が隠れている。

 素人は素直に喜び、研究者は一コマに興味を見いだして喜ぶ。

 ∧∧
( ‥)でもどっちでもない人もいますよね。

    (‥ )知識と関心の量が中途半端でな。

 こんな話。

 ・・・という魚がここでは見ることができますよ。では連れて行ってください。今日はいませんでしたね。いないじゃないですか、嘘じゃないですか。

 ∧∧
( ‥)ボンベ背負ってダイビングするというといかにも
    本格的ですが、そういう「本格派」でさえ
     こんな有り様ですか。

    (‥ )生き物はさ、別に毎日、定時に同じ場所へ
        出勤してくるわけじゃないと思うんだけどね

 曇りだろうが、雨だろうが、濃霧で視界が0だろうが、イベントをあきらめようが、一見生物なんかほとんどいない荒れ地だろうが、解像度の悪いひどい画像だろうが、

 見よ。必ず何かある。

 

生者とはようするに死に損ない

 
 
 ∧∧
( ‥)つまるところ

    (‥ )死にたくない。このまま消えたくない。何か残したい。
        でも、個人それ自身は、パーソナルなものは
         流通する貨幣にはならない。

 自伝を慌てて作ろうが、自分を必死にアピールしようが、そんなものは残らない。なぜなら価値がないから。

 ∧∧
( ‥)残したいなら。

    (‥ )自己破壊しろとは言わないけども、個人な部分、オレ様な部分
        パーソナルな部分、流通しない部分、普遍的な価値で
         裏打ちできない部分、そういうところは削ぎ落とせって
         ことだよな。

 ∧∧
( ‥)結局、どうあがいても自分は残せない、
    そういうことですね。

    (‥ )僕らは二酸化炭素と水に還り、
        僕ら自身は何も残せない。

 それでも存続できるものはあるが、それは個体でもないし、個人でもない。パーソナルでもペルソナでもない。それは貨幣にならない。

 
    ( ‥)そういう意味で、事業仕分けってちゃんちゃら
        おかしな茶番なんだよな。
 ∧∧
( ‥)色々な意味でそうですけども、存続という意味でも、
    ということですか。

 あれは今の利益を皆に還元しよう、であって、結局は個体の話。死にゆく死に損ないのことなんかどうでもいいではないか。

 ∧∧
( ‥)でも政治家は子孫にでもなく、死者にでもなく、
    死に損ない(生者)に投票してもらうシステムですから。

     (‥ )死に損ないの望みに答えるのが彼らの仕様。
 
 必然ではあるが、だから茶番。

 死に恐怖するは当然であるけども、生にしがみついたって、何も残せやしないがね。

 残したい、残りたい。しかし何も残せない。そりゃあ無様なことではありやしませんか。



 

それは手遅れだった

 
 取引先の人の文章にイラストを描く仕事。毎月。

 ∧∧
(‥ )日本を覆う暗雲のような閉塞感、以下ウンヌン・・・
 □-
    (‥ )閉塞感ねえ。意外だな、この人がこの台詞を
        使うとは。

 知人に言わせれば、いまやお早うからお休みまで「閉塞感」な言葉を使う時代なのだそうだ。

 ∧∧
( ‥)そうなの?

    (‥ )よく分からん。


 ネットで調べると

 ∧∧
(‥ )マスコミが閉塞感を煽っている、というご意見
\-
    (‥ )テレビ持っていないとそういうことすら分からんな。

 ∧∧
( ‥)あなたは閉塞感を持ってます?

    (‥ )じじいやばばあはこれから
        どんどん、おっちぬだろ?

 問題は自動的かつ、必然的に解決される。

 ∧∧
( ‥)それまでに何年かかると思っているんですか・・・

    (‥ )30年ぐらい?

 ∧∧
( ‥)その時はそれこそあんたがくたばりぞこないやがな。

    (‥ )人が死ぬのはすばらしいだろう?

 死にたくないから生きている。大事な人を失いたくはない、別れはつらい。それでもなお


 ∧∧
( ‥)死はプログラムされていて、それで
    世代交代と変化がおきると。

    (‥ )無限にコピーを繰り返す単為生殖種もいるけども、
        連中だって膨大な死と引き換えの不死だろうし。

 人が死ぬのはすばらしい。そこですべてがリセットされる。おいぼれの役立たずは死んで、

 ∧∧
( ‥)そして何かを残すのだと。

    (‥ )相続税以上のものを残せばたいしたもんさ。

 おっちぬ寸前になって慌てて自伝なんてものを出す阿呆もいるけども。

 ∧∧
( ‥)自伝ってパーソナルなものでしょ?
    普遍的な価値、流通しうる貨幣になるだけの
     裏打ちがあるんですか??

    (‥ )ないよ。あるわけないじゃん。

 自分の人生に価値があるなどと思っちゃいけない。他人の自伝を読みたいか? そんなもの読みたくないだろう? だったら他人は自分の自伝を読みたがるだろうか? 読みたくはないよなあ。そうじゃあないかね?

 ∧∧
( ‥)自分の人生の価値とは

    (‥ )ゴミっかすみたいなもんさ。価値なんかありゃせんよ。

 ともあれ

 ∧∧
( ‥)自分の人生に価値がなくても、死にたくはないのだと。

    (‥ )死にたくないどころか、自分の人生こそ価値ありで
        あったと思っているだろうな。

 ∧∧
( ‥)努力したから?

    (‥ )努力しかしなかったから。

 努力。それは才能ではないし、能力でもない。平均的な努力は努力ですらない。相対的にはそれが基準で、0だから。

 ∧∧
( ‥)それでも残したいのでは?

    (‥ )手遅れだよ。

 残そうと思って残すには、もっと前からやるべきだ。

 ∧∧
( ‥)子供を残せば十分では?

    (‥ )それが十分ではなかった、そういうことだよな。


 残すにはすでに手遅れだった。残したいのなら、自分が死ぬことをちゃんと見据えておくべきだった。おいぼれてからでは遅すぎる。

 自分の人生が普遍的な貨幣になりうるなんて、楽観的すぎる以前に傲慢で、いやむしろ間抜けすぎる。

    (‥ )しかし、その失敗の払拭、かならずや解決されん。
 ∧∧
( ‥)30年、長いですね。

 でも、きっとあっという間である。

 
    (‥ )死ぬ間際に問題解消と解決がはかられるさまを
        見れるのであれば、それは楽しいだろうな。
 ∧∧
( ‥)まあ、確かに、もっと悪い事態だって
    ありえますからね。

 
 それで十分。ならば、まだやれることがあるだろう。自伝とか、そんなものではなく。


 

2010年9月20日月曜日

追跡無限大

 
 理想状態に到達する。

 ∧∧
( ‥)ことはあり得ません。経験的に。

    (‥ )経験的に言うことは「ありえない」ことの
        証明ではないんだろうけども、

 まあ、ありえないよね。

 ∧∧
( ‥)理想状態に到達できる、と信仰することは
    あなたに言わせれば地獄を作ることですね?

    (‥ )理想状態に到達できる、という信仰は現実を説明することも
        現実とうまくいかない場合に自分を修正しよう、
         バージョンアップしようという心構えが無いってこと
          だろうからな。

 理想の手段と計画が現実と整合しない場合、自分の理想が間違っているとか、己が理想は現実を説明できない役立たずの仮説であったと考えるのではなく

 ∧∧
( ‥)現実が「悪い」と考えると。

    (‥ )理想ではなく、理想を妨害する悪い分子がいるのだ。
        マルクス主義を標榜した国家で大粛正があったりするのは
        当然と言えば当然。というか必然。

 理想が現実を大虐殺するのは当たり前。だって、現実は理想的じゃないんだもんよ。虐殺と大粛正があってこその理想と夢である。

    (‥ )たんに大虐殺には倫理的に問題があるってだけの話でね。
 ∧∧
( ‥)あなたたちお猿さんにはそこが最大の問題でしょうに。

 でも理想は猿ではない。


 ∧∧
( ‥)しかし科学は理想ではないのだと。

    (‥ )科学は猿の技なのだ、とも言えるかもね。
        既存の仮説より、より良い仮説/選択肢はないか?
        仮説を探し、無限に破壊するのが科学。

 いやいや、仮説を無限に破壊することが目的ではないんよね、

 ∧∧
( ‥)仮説の妥当性を追求する過程で
    結果的に壊れるだけですからね。

    (‥ )だから楽しいぞ、無限大に追跡できる。

 謎の向こうに、また謎と不思議がある。

 いくら続けても謎がある。

 これをもって、科学は真実に到達できぬ不毛であり、宗教の方が救いがありと見るか

 無限に体力を消耗する引き換えに、謎を追跡するスリルをいつまでも味わえると見えるかは、

 ∧∧
( ‥)まあ、あなたたちはお猿さんですからね。

    ( ‥)狩猟採集民だったのだ。
        虫とイモと種を喰うサルなれば、答えは明らかだ。

 だから文化人って連中は好きにはなれぬ。あれらは檻の中で餌をもらうだけ。

 ∧∧
( ‥)だから研究者は野外でよく死ぬと。

    (‥ )だから文化人は死なないんよね。
 
 あるいは檻の中で”デブ”になっておっちぬか。




 
 

喜べ、無限に闘争できるじゃないか

 
 世界を有用な情報だけで満たそう。世界から有害な情報は消去してしまおう。

 ∧∧
( ‥)そういう試みは絶えたためしがありません

    (‥ )太古から続く宗教論争、宗教戦争も神学論争も
        科学の論争も科学VS疑似科学も結局は
         そうなんだろうな。

 疑似科学やインチキ科学、ホメオパシーとかもそう考えているんだろう。

 ∧∧
( ‥)そう? 明らかに有害だと思いますけどね??

    (‥ )でもご本人達はホメオパシーを広めればみんなが(私も)
        幸せになれる、これはいいことだ、そう思っている
         のじゃあないのか?

 人類殲滅、人類抹殺、人類のことごとくを無限大の失望へ未来永劫に封印してしまおう、そんなスローガンが掲げられて、なおかつ普及した例は知らないし、


     (‥ )最低限、ホメオパシーはそう表明していないよな?
 ∧∧
( ‥)はあ、まあ、多分そうでしょうね。

 つまり例えばの話、ホメオパシーと科学の争いは


 ∧∧
( ‥)俺たちの方が人類に利益を与えられる
    お前らは駄目だ、消えろ、という争いですか。

     (‥ )世界を有用な情報で満たそう、有害なものは
         消去しよう。そう考えること、というか
         そう動作することはごく自然な成り行きだな。

 ∧∧
( ‥)なぜに?

     (‥ )世界は有限で、資源も有限。思想、哲学の
         媒体である人間もまた有限。

 なれば資源の争奪戦が起こるは当然。

 ∧∧
( ‥)存続をめぐって生存競争が勃発すると。

     (‥ )そうなれば、意図しようが、しなかろうが、
         やり方に色々なアプローチがあろうが、
         結果的には積極的に布教しようと試みる
         性質、特性、利点、アピールポイントを持っている方が
         拡大において有利だろうし。
         

 ∧∧
( ‥)当然、争いが勃発しますね。

     (‥ )本人が積極的なのか、もともとその思想や宗教や
         哲学や考え方や信念に積極的な側面があろうが、
         結果的にはそうなるよな。

 それに人間本体も自身の存続をめぐって思考し計算するわけで、なれば有益なものを追い求め、有害なものには恐怖し、消去しようと試みるは当然。


 ∧∧
( ‥)そしてその基準は現実世界におけるテストになると。

     (‥ )それが選択基準として、最終的に作用するだろうな。

 ∧∧
( ‥)でもその選択基準とテストをパスできる情報だけが
    人間の間に広まるとは限りませんよね?
    人間を媒体にして拡大する言説は「人の耳に心地よい」という
     心理的な基準にしたがったものでしょ?

     (‥ )だから「人の耳に心地よい」、しかし「有害」な情報や
         テストをパスできない情報が現れ、拡大する。
         その有害(かつ拡大する力を持つ)がゆえに
          人間は恐怖したり、排除を試みるんだろ?

 多くの人が、今、ホメオパシーを排除しようとしているように。

 ∧∧
( ‥)あれ、有害なのがあからさまにばれちゃいましたからね。

     ( ‥)拡大する力を持っていること、かつ有害であること
         この2つを示してしまったことは、愚かであったね。

 つまり

 ∧∧
( ‥)媒体である人間の間を感染拡大する能力と、現実世界における妥当性、
    この2つの間にずれがあると、不利益に対して人間部分が拒否反応を
     起こし始めると。

     (‥ )そういうことじゃねーかー? 不利益が小さくても
         利益がほとんどなくて、なおかつ分母を急速に拡大すれば
          不利益が人間の目に目立つようになるわけだし。

 あー? 感染拡大する能力×不利益の度合い、これがつまり

 ∧∧
( ‥)危険水位というかなんというかに
    認識される領域に到達?

     (‥ )かもね。それやっちまったんだよな。
         

 反対に言えば、有益な情報を広め、有害な情報を排除しようという動作が起きるのは、色々な意味からして必然。


 ∧∧
( ‥)これにもし問題があるとしたら、
     何が問題になるんでしょうね?

     (‥ )世界が有益な情報だけになり、有害な情報を排除しきれる
         そういう理想状態がいつか必ず到来する。
          そういう想定が以上にあったら問題というか

 単純に非現実的

 ∧∧
( ‥)ですね

     (‥ )病原体を根絶しきれる、というのはありえないからな。
         次々に新しいものが現れるだろう。

 逆に言えば。

 喜べ、無限に闘争できるじゃないか。


 

識別できないものを疑おうとはこれいかに?

 
 時間でいうと

 ∧∧
(‥ )あちらは夕方ですね
\-
     (‥ )こっちは深夜をすでに回った

 約束は、まだ果たせそうにない。

 ∧∧
( ‥)仕事のお時間です

     ( ‥)まあ、ちょいと待って
       -/
 
 さて

  
 Hendaというロゴマークの入ったバイクを買ってから、

 「うわっ、ぱちもんだ、騙された!! どれが本物の日本車だか分からないから全部疑った方がいいぞ!!」

 といったら

 ∧∧
( ‥)ただの痛い人ですよね。

    (‥ )まあ、なんだ。自力で識別できない人が
        ”識別ができないから全部疑う”ってのは、

 ∧∧
( ‥)ありと言えばあり?

    (‥ )そういう選択肢があるのは確か、

 だけど、
 
 やっぱ、ちょっと痛い人だよなあ。


 ピルトダウン人が見つかった。
 へー
 復元に議論があります
 ふーん
 ピルトダウン人はぱちもんでした
 全部疑え!!


    (‥ )そしてやはりだ、以上のような反応を
        見据えた場合、どう思う?
 ∧∧
( ‥)同じく痛い人。
    同定に関する判断を丸投げ、、、と
    言ったところでしょうか?

 断片的なデータから整合する復元を試みた時、それができる人とできない人がいる。
 データの集合同士にコンフリクトがある時、それをどう解釈するのか複数の解がありうるが、最も妥当な解を探索できる人とできない人がいる
 
 ∧∧
( ‥)いかなる根拠で復元がなされて、いかなる根拠で
    異議が唱えられ、いかなる根拠で個々別々の
    コンポジットであることが判断されたのか?

      (‥ )それを全部どころか、骨子さえも
          把握できていない人間が
           疑おう!! とか言ってもなあ。

 

 ∧∧
( ‥)例えばあれですかね?
    論文を読んでから疑えと?

     (‥ )顎の断片を見せられてそれがチンパンジーか
         オランウータンか、人間かゴリラかを理路整然と
          形質を示しながら説明し、同定できるというのなら
          論文を読む必要は(ある程度は)ないのかもね。

 逆にいうと

     ( ‥)顎関節と下顎の前半分が欠けていて、
         さらに臼歯まで削られている状態で
         よくもまあ、オランウータンとまで同定できたもんだ
 ∧∧
( ‥)どういうロジックに基づいた
    論証なんですかね?
        
 それは論文を読まないと詳しくは分からない。

 ともあれ

 ∧∧
( ‥)同定に関する判断。

     (‥ )識別の判断、それは他人に丸投げしているくせに、
         でも「疑おう!! 」とは
 
 
 それは結局、やはり、ものすごく「痛い人」だと思う。


 識別できないものを疑おうとはこれいかに?
         
 

2010年9月18日土曜日

疑い方を知らないのなら、疑っても意味なくね?

 
 ピルトダウン人。科学者が40年間も見抜けなかったのだから、やっぱり科学で正しいとされることとか、身の回りの常識とかそういうことを疑おう。

 ∧∧
( ‥)という意見や思いは世の中に多く見られますね
  -/

     (‥ )言ってることのある程度は正しいよね。

 妥当とされていることが未来永劫にこれからも妥当であり続けるわけではない。

 そういう意味で妥当性を検討しよう、という意味なら間違いではない、たぶん。

    (‥ )でもさあ、例えばの話、さっきも書いた→*けども
        骨の同定できないやつがピルトダウン人を
        例に上げて「疑おー」っていくら言ったって
         意味ないんだよな
 ∧∧
( ‥)疑い方や思いついた答えの妥当性を調べる方法論が
    ないと妥当な答えに辿り着けませんしね。

 そもそも疑おうとか言うより前に


    (‥ )自分が実在することを疑ったり、
        自分はすでに脳みそだけで電極でつながれて
         夢を見ているだけだとか疑っているのかな?
 ∧∧
( ‥)さあ? でも真剣にそういうことを疑う人がごく少数で
    あるらしいことからすれば、人間を脳だけにして電極で好きに夢を
     見せる技術なんてまだないと思っているのかもしれませんね。

 もしもそう考えている人がいたら、その発想は極めて奇怪。

 そんな技術はまだない、ということ自体が自分の経験でしかない。そして、今問われているのはその経験それ自体が本物であるかどうか。

 ∧∧
( ‥)人間を脳だけにしてバーチャル体験させる技術はまだないから
    私が見ているこの世界はリアルであるというのは、
    ただのトートロジーで、説得力は0かも知れませんね。

      (‥ )疑えって言うのは楽だけどさ、
          世の中で使われる「疑え」って
           疑っているとはとても言えないもの
            なんじゃねーの?

 そもそも疑えって何をどう疑えばいいんだい? 

 ∧∧
( ‥)まずは疑い方を疑えと。

       (‥ )疑問を持つのも疑うのも結構だけども。
           疑い方を知らなければ結論それ自体が疑わしい。
           というか妥当性が疑わしいよな。


 ∧∧
( ‥)基準がないと結論の質を判断できませんからね。

       (‥ )疑うことは答えでもないし、答えを探索する
           ことですらない。

 疑え、というのは答えを探索する動機にせいぜいなるくらい。

 疑って、それからどうしましょう?

 疑っても、手にした結論、その質はいかに保証される?

 どの答えも同じだという答えもありうるが、その答えの正しさ、極めて疑わしい。

 ∧∧
( ‥)疑って手にした結論、その妥当性を疑え。

      (‥ )あるいは問うべし。しかし必要な「答えの選択基準」
          肝心なそれは手にしているか?

 疑え、問うべし。

 いや、しかし、言うは簡単だけども、そもそもそれは答えでもなければ、答えの質を保証しない。

 疑いによって何を満たしたのか、疑いそれ自身は何も語らない。

 

 

それは普通に科学だったのかもしれない

 
 
 ∧∧
( ‥)でっ? まるっきり興味がなかった
    ピルトダウン人。いまさらながら本を読んでなんと?

    ( ‥)「ピルトダウン」みすず書房 1996
      -□  ほほっ、これはこれは。

 原題は[Piltdown A Scientific Forgery ] British Museum and Oxford University Press

 
    (‥ )ようするにあれだ。現生の生物の骨を
        最小限度の破壊と加工でキメラであることを
         ばれにくく、なおかつ騙したい相手の持つ仮説を
         支持するかのように見えるデータの集合に
          するにはどのような取捨選択が理想的か?
 ∧∧
( ‥)ああ、まあ、そういう課題に対する
    答えであるとも言えるでしょうね。
 
 原始形質を残して、固有の形質を破壊すればいい、そんな感じ?

 ∧∧
( ‥)でも、やればやれるもんですねえ。確実な同定ができるほど
  -□ 固有な部分は破壊する。データが直接不整合を生じる部分は
     破壊する。そもそもその種が属するものとしては平均値から
      はずれた個体を使用しているらしい、など。

     (‥ )臼歯を削ったのはあれかね? 摩耗するほど
         歯を酷使する人類(類人猿の中では珍しい)を
          思わせる一方で、オランウータンの形質を
           破壊する工作かね?

 こいつやるなあ。

 ∧∧
( ‥)以上の書籍では犯人はキースさんでは? と推測されていますが
  -□ 現在では犯人はヒントンさん、当時29歳だったということに
    なっていますね。
    
     (‥ )動物学者でありタフォノミーの研究もしたことがある。
         まあ、犯人が誰か? その動機は何? ってのは
         どうでもいいことであるんだけどね。

 ∧∧
( ‥)加工されて提供されたデータの集合を
    研究者がどう考えたか? ですか。

     (‥ )どう解釈して、それにどのぐらい正当性があって、
         あれが結局、どのように棄却されたのか?
          そこだよな。

 脳容量をほぼ正しく(現代人とほぼ同じ:当たり前、現代人の頭骨の断片だから)推論した人もいれば、頭骨と顎の性質の不整合(頭蓋と下顎が違う生物のキメラなので、当然、筋肉の開始点と終点の有り様がまるで整合しない)に悩んだ人もいるし、キメラだと気がついた人や、下顎はオランウータンだろうと(たぶん正しく)同定した人もいる。

     ( ‥)その解釈にどの程度の妥当性があったのか?
         その解釈の背景にあった理論や仮説が
          どう影響しているのか? それを把握せんと。
 ∧∧
( ‥)またやっかいな。
    時間もあまりありませんよ。

 しかし、そうでないと理解に意味なんかないんよね。


 ∧∧
( ‥)そうでないと創造論者と同じだと。

     (‥ )骨の同定もできない奴が、化石は偽造できるんでちゅーって
         言ってもただの馬鹿だろ? 創造論者もピルトダウン人は
         人間とオランウータンの骨を合わせた偽物だったのです!!
         と声高に言うけども、ここは人間の骨、ここはオランウータン
         というのは全部データに基づいた同定と”推論”だからな。

 推論した値が仮に(陳腐な言い方をすれば)ほぼ100パーセント正しい、としても

 ∧∧
( ‥)それは真実ではないと。

     (‥ )推論した値を真実って言葉に変換するのは
         誤訳もいいとこだろ?
         
 頭蓋は人間、それも現代人の骨だろう、というのは現代人ではないとする理由が”特にない”し、他の人類であるとする理由はもっとない。下顎がオランウータンだというのも、これはチンパンジーだという同定もあったわけで・・・・

 ∧∧
( ‥)推論であって、真実ではない

     (‥ )進化理論は推論で仮説だとか言っている創造論者が
         推論値を使っちゃあいかんよな。

 いや、神を論証する証拠を集めてくる時点で、それは神を推論しようとしていることか、あるいは神の確からしさを高めようとする行為というべきか。

 しかしそれが信仰か?

 信仰することは神の確からしさを検証することでもテストすることでもなかろうに、例えばあなたなら悪魔になんと言う?

 逆にいうと、推論を使うには推論に用いたデータや解析手段(や論拠)は把握しないとどうにもならない。

 ∧∧
( ‥)データの集合が人為的であったというだけで
    ピルトダウン人って普通に科学の営みだったのでは?

     (‥ )最終的にピルトダウン人が打破されるのは
         データの集積とそこからのあれの逸脱が目立ってきて
         そのおかしなぶれと矛盾点をすべて説明する仮説
         「これって偽造じゃね?」が出てきたからだしな。

 かもね

 普通に科学の論争だったのかもしれない。とはいえ、ゆえに調べよう。

 ところで

 ∧∧
(‥ )ヒントンさんが本当に犯人だとしたら
 □-  この人、事件の背景の要所、要所で
     ふらっ、ふらっと出てきますね。

      (‥ )この本では犯人扱いではないけども
          彼、ちょっと立ち位置がおっかないんだよな。

 台詞もそう思いながら読むと、何か怖い。自分がすべての騒動を引き起こしておいて、前向きな警告を人に与えるってどういう心理だったのやら。
     

2010年9月17日金曜日

我が血はビールなり

 
 
 
   ( ‥)そういえばさあ、
       ギリシャ人ってワイン党でビール党では
        なかったんだよな?
 ∧∧
( ‥)はあそれで?
 
 
    (‥ )イエスの時代の中近東ってギリシャ語の一方言が
        いわゆる公用語だったんだよな?
 ∧∧
( ‥)でしたっけね? イエスもギリシャ語はしゃべれた
    わけですよね?

 中近東でギリシャ語が使われたのは。

 
     (‥ )アレキサンダー大王の東征と
         帝国の成立が原因だよな?
 ∧∧
( ‥)はあ、まあ、そうじゃないですか?

 あれがなかったら、もっとビールが飲まれていたわけですかね?

 ∧∧
( ‥)どうでしょうね、ローマ人はビールも飲んだ
    らしいですが?

     (‥ )それでも、もしもだよ、イエスがビール飲んでいて


 「これを私の血と思って飲みなさい」といったら

 ∧∧
( ‥)・・・・なんでしょうね?
    このなんか台無しな感じは。

     ( ‥)ワインだからよかったのか、
         イエスが言ったからワインにしかるべき
          格がついたのか・・・。


 
  

カバラ

 
 ∧∧
( ‥)カバラ、中世期のヨーロッパで流行した
    神秘思想。哲学ですね。

     (‥ )占星術流行の背景にあった
      □-  という説明だが・・・

 原型世界Azilah から天体と天使の世界Jezirah と物質世界Asijjah が派生するという世界観、らしい。

 ∧∧
( ‥)由来が共通するから地上界と天上界には
  -□ 因果関係がある、占星術をこれをもって
    正当化する、という解釈ですが?

     (‥ )由来が共通することと両者に因果関係が
         成立するっていうのは別のことだと思うんだけどね??

 これ? 正当化なのか? それともこちらが知らないだけで天上界と地上界をより積極的に関連づける側面がカバラにあったのか?
 
 ∧∧
( ‥)天上界、地上界、今の私たちには
  -□ イメージが難しいのか楽なのか、
    よく分からない世界観ですね。

     (‥ )アニメや漫画やゲームの世界と同じと考えていいのか
      □-  それじゃあいかんのか? まあ、いかんよなあ。
          同じわけがないというか、相違点はあるわけだし。

 ∧∧
( ‥)でも、カバラを無視するわけにもいかないとか?

     (‥ )あー、うー、そうねえ

 そうなるか。ヘブライ、プラトン、ピタゴラス、ペルシャの思想、哲学の影響を受けて形成した、とかなんとかいうのが本当ならば。

 ∧∧
( ‥)科学の起源にいるか、あるいは
    科学が由来した思想/哲学の中から誕生した
    ある部分だ、ということですよね?

     (‥ )しかし、カバラは知らんぞー??


 概略を知るだけで良しとするにしても、どうしたもんか。

     ( ‥)頭が痛くなってきたな
       -□
 ∧∧
( ‥)どうしたもんですかね?

 
 

2010年9月16日木曜日

やはり科学は実在しない

 
 単に繰り返しなんだけども
 
 ∧∧
( ‥)でっ? やはり科学は実在しないだろうと

    (‥ )人間の思想や哲学とか呼ばれるもの、
        世界を説明しようというモデル

 というかモデルだけではないよね。モデルをどう論証すればいいのか? というモデルを説明するモデルまで含めて

 ∧∧
( ‥)色々な要素が飛び交っていると

    (‥ )先生から生徒へ、師匠から弟子へ、
        直接、本を読んで、1000年以上も前の
         アイデアが合体したり、水平遺伝のようにどっから
          ともなくやってくる。

 そういう色々な要素が離合集散しているネットワーク(複雑な系統樹)があって


    (‥ )離合集散の内容、配置、組み合わせで
        そのモデルやモデルを検証するモデルや
         その具体的な実行に性能の差が出てくるわけだよな?
 ∧∧
( ‥)そりゃあ出ますよね。

 レシピのほとんどが正確であるが、ただ一カ所、酵母を入れるが抜けているパン(あるいはパンに由来する料理)は

 ∧∧
( ‥)別物ですよね

    (‥ )そうなっちゃうよな。

 当然、人間の自然を説明するモデル、そのモデルを検証するモデル、その具体的な実行

 ∧∧
( ‥)何かが抜けて機能しなくなったり

    (‥ )何かが付け加わって機能しだしたり。

 
 個人の研究者を見ても、時間経過とともに何かを失ったように見える場面があったりする。

 ∧∧
( ‥)科学者が科学しなくなる

    (‥ )ノーベル賞受賞者がちんちくりんなこと言い出したり
        反対に得体の知れない世界観を持っているニュートンが
         どうもむしろそのせいで万有引力を考え出して
          論証してみせたりしたみたいにな。

 ∧∧
( ‥)機能しなくなったり、機能したり

    (‥ )科学というのを、おおよそざっくり言うと
        ”現象を説明する妥当なモデルを探索する”
        ことだとしようよ。
 
 まあ、世の中には論理的だから科学なのだ、ってぶっとんだことを、というか、全然役に立たないことを本気でしれーーっと言う奴もいるけども、およそ以上のように考えた場合。

    (‥ )妥当なモデルの探索って、それって
        動作や状態のことだよな?
 ∧∧
( ‥)それがある1個人の中だけでも機能したり
    しなくなったり、ある思想の系譜の中で
     機能していたり、機能することをやめたり。

 現在でもいるという錬金術師は、聞けば魂のあり方とかを錬成するらしい。というか、それは錬成ではなくて鍛錬か?

 ∧∧
( ‥)合金を作る、有用なものを作る、
    それを作るために必要な理論を考える
     そういう要素が抜けている感じですね。

    (‥ )錬金術にはもともと魂の鍛錬とか、そういう要素も
        あったから、確かに以上もまた錬金術の要素を維持している
        けども、過去の錬金術が持っていた科学っぽい
         部分はもうほとんど残っていないよね。
 
 技術者の側面が消えてヨガになったというの?

 科学が状態だというのなら、人間の思想や哲学の系譜には科学と言える状態になっている部分や、言えない状態である部分や、二次的に言えない状態になった部分もあるだろう。

 ∧∧
( ‥)ようするに、科学というのは肉食動物という
    用語と同じで系譜を反映していない、
     人為的にまとめた”実在しない分類群”だと。
      前にも言ったことですけどね。

     (‥ )だから錬金術、占星術、自然科学、神学、
         物理学、化学、生物学、地学うんぬんのことを
          述べる時に、科学って便利な言葉ではあるけども
           使い勝手がすごい悪い側面もあるんだよな。

 こちらでは→*ややもすると混乱。

 ケプラーの地動説は天体の運行を説明する理論
 
 ケプラーの占星術は天体が地上界に影響を及ぼすという理論の実践

 これらがいつどういう過程と理由で科学になったり、科学でなくなったと言えるようになるのか、そもそも科学という言葉を使うべきではないのか(というか、使ってもしょうがないよね、これ)。

 ∧∧
( ‥)科学もニセ科学もグラデーションである。
    しかし定義はできる、そういう人もいますが。

     (‥ )グラデーションを定義する、というのは恣意的に
         範囲を設定するという話だけども

 ∧∧
( ‥)範囲の設定が恣意的でもいいんですよね?

     (‥ )別にかまわないと思うよ。
         便宜的に切っただけだもん。

 便宜的に切った範囲や境界線が実在するとか言い出すとやばいけども。

 例:画素はデジカメの外部に自然に存在する実体である。という主張


 ∧∧
( ‥)でも科学という言葉はそもそも現実の構造を反映していない
    切り方ですからね。

    (‥ )そういう意味でも画素みたいなもんだと
        言えるかもな。あれ、グラデーションを恣意的にどころか
         風景の構造と関係なく切っているし。

 画素は定義もできるし、現実の処理においても有効である。画素は自然界に実在し、画素の境界線は外部に存在する。

 ∧∧
( ‥)という主張みたいなもんですかね、
 
    (‥ )定義できても、その定義が有効であっても
        役に立っても、それが現実世界に存在する
        ことを保証してくれるわけじゃないんよね。

 


 

大魔法使い

 
 ∧∧
( ‥)最後の魔法使い、錬金術師というと

    (‥ )ニュートンだろうなあ。

 先日読んだ占星術の歴史の本では占星術に関する遺著を残したからといって、あの偉大な理論家が占星術の信者などというのは冒涜だ、と書いてはいるけども。

 ∧∧
( ‥)でも実際には大魔法使いであると。

    (‥ )現在では普通にそういう扱いだよね。
        それと、彼の神学的な宇宙観って
        どう見ればいいのかね?

 最後の占星術師は


 ∧∧
( ‥)ケプラーさん?

    (‥ )かねえ? 別に彼が最後だってわけじゃないだろうけど
        最後の方にいる人っぽいよね。

 彼以後の占星術師が何として認識されるべきなのかはよく分からない。

 ∧∧
( ‥)ただ、科学としての占星術は
    あのあたりから終わっていくと。

    (‥ )たぶんね。

 科学としての占星術という言い方がおかしければ、自然を説明する理論体系を持つと自ら自覚して、それを行使できた占星術、というものはあのあたりから終わったっぽい(まだよく分からないけども)。

 それに対して、運命を予想できる、という占いの側面は現代まで生き残ったけども、自然を説明する新たな理論体系である地動説の出現が、”その占星術”にどんな影響を与えたのかは分からない。

 ∧∧
( ‥)ぜんぜん与えていないのでは?

    (‥ )かもしれないね。

 むしろ天王星、海王星、冥王星の発見の方が占星術に与えた影響は大きかったかもしれない。科学でなくなった占星術に科学になった天文学が影響を及ぼすというのは奇妙と言えば奇妙だけども、当たり前と言えば当たり前。


 ∧∧
( ‥)錬金術理論は原子論の出現と
    パスツールさんの研究で終わったと
    見るべきでしょうかね?

    (‥ )おおまかにはそうだけども、原子論を化学者が受け入れたのは
        19世紀の終わり、物理学者が受け入れたのは20世紀に
         入ってからだろ?

 錬金術ってもっと早く終わっているよね? それとも”終わり”を定義できないくらいじょじょに現代化学にとって代わられてしまったのか(現代の錬金術師はもう金属の錬成には興味がないそうだ)。

 ∧∧
(‥ )初期における周期表の試みは
 □-  どう見るべきなんでしょう。

    (‥ )自然界にパターンがある、という認識で
        進んだんだろうけども、どう理解すべきなんだろうな?

 ∧∧
( ‥)神学の最後はアインシュタインさん?

    (‥ )うーん・・・・ニュートン的な決定論的宇宙の終焉という方が?
        でもニュートン自身の世界が神学的な宇宙観って
        言われるわけだしね。やはりアインシュタインが
         神学の最後ってことになるのかね?

 だがしかし、現代物理学でしばしば言われる”対称性”。

    (‥ )こんだけイデアな主張を強烈にする学問って
        科学の中では珍しいと思うんだけどね。
 ∧∧
( ‥)意外と神学の残滓が残っているのか、

 あるいはプラトンの影響が残っているのか。

 ∧∧
( ‥)まあ、現代物理学者がプラトンの記憶を積極的に
    持っているとは、あまり思えませんが。

    ( ‥)まあ、調べれば分かる話。
      -□



2010年9月15日水曜日

占星術と酵母

 
 いかにつまらない時でも

     (‥ )探しものをしている時は
     \-   楽しいものよ。
 ∧∧
( ‥)あなたたちは本来、狩猟採集してくらす
    お猿さんですからね。

 オレ様理論屋とかは、あれだ、思いつくのが好きで、それで満足できる種族なんじゃあないのかい、君たちは? 実際、資料を探さないし、歩いて実物を見に行かないへたれじゃないか(ある意味では”人間になってしまった”とも言えるか?)。

 さて
  
 バイオテクノロジーの祖先は発酵食品

 ∧∧
( ‥)パンとビールとワインですね。
    少なくとも西洋世界においては

     (‥ )シュメール文明はビール文化だったけども
      □-  ギリシャ人はワイン。ビールはバルバロイ
         (野蛮人)の飲むものだと思っていたそうだけど。

 はて? するとオリンポスの神々はビールではなくて、ワイン党ですか?

 ∧∧
( ‥)あの人たちは何を飲んでましたっけね?
    ビールという感じではないですが

     (‥ )神酒ってよく書かれるけど、
         ありゃあ、具体的にはなんだろな?

 シュメールの神様たちの方がとんちんかんで、でも楽しいのはビールが現在世界では庶民の飲み物だからかどうなのか。

 
 ∧∧
( ‥)でっ? 占星術と酵母ですか。

     (‥ )より正確にいうと錬金術と酵母なんだが。

 酵母による発酵。あれは顕微鏡の発明とかパスツールとかの研究以前は非常に不思議で神秘なものであると考えられて。


 ∧∧
( ‥)でっ。金属の錬成における理論に関わってくると

     (‥ )人間が知っている変成というと
         発酵と腐敗、男女の交合による新生児の誕生だろ?
 
 これらがアナロジーとして金属錬成の説明に流用されるのは当然といえば当然。

 ∧∧
( ‥)でっ、さらに錬金術の背景には
    占星術があると。

     (‥ )惑星が地上界に影響を与える、鉱物は成長する
         惑星が鉱物を成長させる、惑星には鉱物の属性がある
 
 金属の錬成には酵母/発酵もさることながら、占星術の理論体系も欠かせない。

 ∧∧
( ‥)というか、錬金術は占星術の下部構造というか
    下部理論扱いだったみたいですよね?

     (‥ )錬金術師<占星術師という力関係で、
      □-  錬金術師は天文学者に馬鹿にされていたとか聞くけども
          具体的にはどんなだったんかね?

 占星術と酵母、これはなかなか現代人には理解しがたい理論体系。

 


擬人化大統一理論

 
 
 ∧∧
(‥ )もう帰ったでしょうか?
    寂しくなりますね


    (‥ )永遠に別れるわけではあるまいよ
        待てばいいのさ。むしろ待つ時間を
         無駄にしてはいかん。

 さて

 ずいぶん古いが星占いの本、というか占星術の歴史の本を読む。

 ∧∧
( ‥)天空、惑星、人体、金属、錬成、錬金術、幾何学、
  -□ 星占いは応用が広いですね。

    (‥ )まさに中世における大統一理論ってとこか?

 まあ、確かに、

 ∧∧
( ‥)天体の運行が地上の事物に影響を与える
    ことを考えれば

    (‥ )森羅万象、人間の未来に至るまで
        占星術で説明できる、と発想を延長するのは
         自然なんだろうな。

 星占いが”大統一理論”あるいは万物理論になってしまうのは当然か。


 ∧∧
(‥ )でもこの本の著者が言うように、
 □-   占星術の妥当性は、シュメールにまでさかのぼる
     バビロニアの天体=神という発想に依存している
      のですよね。

    (‥ )占星術の妥当性は擬人化の妥当性にあり。

 ビール飲んで酔っぱらう神様という擬人化の妥当性次第。
 

 ∧∧
( ‥)妥当性、ないですよね・・・

    (‥ )ないね。


 色々な意味でないよね。


    (;‥)あれ?? 倉庫に入れていた高貴な衣装や
        おためごかしや、居酒屋や口づけはどこへ??
 ∧∧
( ‥)ビール飲んで、酔っぱらったあげくにお嬢様に
    ぜーんぶ上げちゃったじゃないですか。

 
    (‥ )この後、自分の娘イナンナ女神に「返してーー!!」と
        軍団を差し向ける知恵の神エンキ
 ∧∧
( ‥)どんだけ器が小さいんだという・・・

 こういう楽しい世界観が滅びたのは返すがえすも残念。

 ところで

 ∧∧
(‥ )妥当性をより高めるために占いと結果の照らし合わせを
 □-   観察し続けた天文学者もいたみたいですが。

    (‥ )科学としては立派だよね。

 とはいえ、検証するにしては占星術はいかにも難しすぎる


    (‥ )サイコロ占星術とかやればよかったんじゃないかな?
        サイコロが鋳造された時の惑星の配置で
         サイコロの運命が影響受けるんよ。
 ∧∧
( ‥)まあ、森羅万象が天体に影響を受けるとしたら
    そういうことになるんでしょうね。

 それだったらきっとずっと検証しやすい。



 

2010年9月14日火曜日

未来予想はグラフによる必然か、直感のでたらめか

 
 *→続き

 ∧∧
( ‥)でっ?

     (‥ )問題があるとしたら、ウッドワードさんもそうだろうけど
         ツェルカスさんの思考回路も原理的に追いきれない、
          たぶんそこが問題になるだろうことなんだよな。

 ∧∧
( ‥)なんでそうなるかって言いますと

     (‥ )彼ら、データからグラフを引けないんだよね。

 というか、データを見て、きっとこーだー、とは適当に言えるのだけども、データを、それが最節約だろうが最小二乗法だろうが、ともかく処理することで、データが指し示す”もっとも妥当なグラフ”を発見すること。これが彼らには原理的にできない。

 ∧∧
( ‥)はずだろうと

     (‥ )どっちも分岐学使ってないからな。

 分岐学(最節約法)でなくてもいい、表形的なことでもなんでもいい(形態形質の距離って何を反映しているわけ? というのはともかくとして)のだけども、どちらの方法論も使っていない(はず)。

 ∧∧
( ‥)ということは

     (‥ )彼らは検証可能な未来予測ができないってことになる

 データからグラフを引けば、そこにはこのグラフに乗るデータが見つかるだろう、という予測が含まれる。ということは、グラフを追加データで検証できる。

 ∧∧
( ‥)ようするに反証可能な状態に持っていけるわけですね。

     (‥ )科学として健全である状態になれる。
         だけどもそれができないとしたら、できないことが
         問題になるだけではなく。

 それ以前に2人の予測はこっちには

 ∧∧
( ‥)理解不可能だと

     (‥ )ありていに言っちゃえばそうだね。
 
 *平たく言うと、思いつきで言っていることなんか理解も予測もできねーよ、ということ。

 ∧∧
( ‥)人間は歯よりもなにより、脳が先に大きく
    人間になったのです。

     (‥ )その発想は、、100年後のこちらには
         もう理解不可能だろ? それと同じだよな。


 まあ、理路整然と根拠に用いた大量のデータを説明してくれて、それが仮説だ、と断った上で詳細を述べてくれると、

     ( ‥)その意見は、なるほど。と思えるし、
       -□ 現在と比較して論評はできるのだけども
 ∧∧
( ‥)ツェルカスさんの系統仮説は・・・・
    あれな代物でしたしね。

 
 データ、少なっ!! なご意見で。何を言っているのか理解不可能(だった:過去形)


     (‥ )そもそもアーケオラプトルを本当に鳥の系譜だと
         考えていたのかね? あの人は???
 ∧∧
( ‥)解析手段を用いてないのですから、
    彼がいかにどう考えるのかはまったくの
     未知ですよね?

 原理的に

 ”彼らの予測の予測”が推論不可能だとしたら、

 さてはて、どう論評したらいいものか?

 そのデータはそんなことを示していないでしょう、ということは分かる。

 しかしそれが分かっても、なぜ彼らがそう考えたのかまでは分からない。


 彼らの心理はたぶん理解できない。

 そういうことが(当然)ありうる。

 ∧∧
( ‥)まあ、調べればまったく推論不可能なのか、
    どうもこんなことを考えていたらしいと推論可能か、
     それが分かるでしょう。

     ( ‥)ピルトダウン人は論文が幾つもあるから
       -□ むしろこちらに期待したい。


願え、捧げよ、さすれば君の望み、かなえられん

 
 ピルトダウン人

 ∧∧
( ‥)今まで興味も持ってなかったのに

    (‥ )ピルトダウン人、アーケオラプトル
        あれらはもしかしたら共通点がある?

 どっちも敗北した理論の提案者がおおいに注目した

 ∧∧
( ‥)ピルトダウン人は、俺たち人間様は脳が
    最初に大きくなったずら、といういかにも
    高慢ちきな理論が背景にあったんでしたっけ?

    (‥ )あの当時の大英帝国ってちょっと病んでる
        ところもあったみたいだし。まあ、そういうった
        視点から見た時にのみ、あれらは
        科学史において興味深いテストケースを
         提示できうるのでは、とね。

 そうでないとあの人たちはキメラも区別できないただの馬鹿になる(キメラだろこれ? という指摘はどっちも当初から当たり前だけどもあった)


 アーケオラプトルの騒動だって

    (‥ )あれをプッシュしたツェルカスもスタンダードとは
        違う、ちんちくりんな鳥の系統進化を論じていたよね?
 ∧∧
( ‥)たしか、プロトアヴィスを鳥の真の系統だと
    していたんでしたっけ?

 ごみっかすみたいな系統仮説


    ( ‥)それ考えるとさあ、ツェルカスはアーケオラプトルを
        見た時、どう認識したんだろうなあ?
 ∧∧
( ‥)あんなあからさまなキメラを見て、何をどう
    認識したというんですか?

 いや、話は逆ではあるまいか? あんなあからさまなキメラを見て、それでも舞い上がってしまうようなデータを、自ら信ずる作業仮説を通して”見つけて”しまったんじゃあるまいか。

 ∧∧
( ‥)ピルトダウン人のようにですか?

    (‥ )さもなければえらい大金出して買うとは思えない。

 せーめて、400万以下にまで値切ろう。仮にあれが本当に本物で、本当に新種であったとしても。

 
    ( ‥)なんか話を聞いているともっのすごいうぶなんだよな
        それだけに後の顛末や彼が無心で造形に打ち込む姿を
        写真で見ると
 ∧∧
( ‥)なんかブルーになりますよね。


 とはいえ


 ∧∧
( ‥)鳥や恐竜はともかく、類人猿(人類を含む)の
    頭骨の特徴はちゃんと把握しなければいけませんね。

    (‥ )骨の同定でもできないくせに、ほら嘘だー!!とか
        化石は全部捏造だーとか中国の化石はインチキだらけだ、
        とか、言うようでは

 うぶで楽天的な創造論者じゃあるまいに。

 さもなければ車の区別もできないやつがHcndaというロゴのパチモンをつかまされて、日本車はインチキばっかりだというようなもんで。

 ∧∧
( ‥)ツェルカスさんもウッドワードさんも

    (‥ )創造論者も懐疑論者も、己が望みをかなえてもらったわけだ。
        能力を対価に払い、幸せを手にする。

 同定をやめ、データの処理をやめ、仮説を検証する方法論を放棄し、捧げよ。

 さすれば君の望み、かなえられるだろう。


 ∧∧
( ‥) 因果律に従い、選ばれしものよ、
-   - 捧げよ、さればその望みかなえられん

    (‥ )それ、転生しちゃいますよね? 悪い意味で?

 


      

2010年9月13日月曜日

どれだけのカロリーをどこに傾注したのかをざっくりと

 
 ∧∧
( ‥)先の自問自答→*に関しまして、
    好きと興味という用語は概念としていい加減すぎるのでは
    ないかとご本人ご自身が懐疑的に。
   

     (‥ )いい加減であるのは確かだけども。

 でもまあ、何に対してどれだけカロリーを傾注したのか、そのざっくりとした比較はできるわけで。

 
     (‥ )例えばだよ、前にKT境界という現象は
         30万年より長い時間がかかったかも、そういう思いつきを
          した人がいた、そういう話をしたよね?
          →*
 ∧∧
( ‥)しましたね。

 ようするにあれだ、その人はKT boundary とか Magnetostratigraphy とか、あるいはgubbio clay 29R limestone とかで検索をかけなかったわけでしょ?

 
     (‥ )真っ先に棄却された仮説のひとつを思いついて
         それを”現行の仮説と等価であると”主張するのに
          時給数千円程度の投資もしなかった、そういうこと
          だよな?
 ∧∧
( ‥)まあ、結果的にはそうですね。

 つまりこう? 人間はどこにどれだけカロリーを傾注したかで、少なくとも本気の度合いなどの”比較”は可能。
  
 ∧∧
( ‥)でっ?

     (‥ )マニアとか顧客、お客、消費者というのは
         個体として認識できないけども、本の種類や
          売れ行きを見れば”購買層”の規模や動態や性質は
           ある程度分かるよね?

 恐竜の本を買う人がマニアかどうかは知らないけども、店頭にある本の種類を見るに

 ∧∧
( ‥)恐竜の”絵”が好きなのであって
    骨には興味がないのだ、と推論はできますね。

     (‥ )まあそういうこっちゃね。

 なぜそうなるのかというと、単に購買層の規模が小さいからであると思う。

 ∧∧
( ‥)理由は?

     (‥ )すでに述べたように軍事雑誌だと
         メカニズムや機構の特集号とかがあるからさ。
         市場の規模がでかければもっともっとという
          消費者の欲望に応じても採算が取れるから
           そういうこと可能なんよね。

 恐竜は、どこの出版社も首をかしげるけども、本が売れない、つまり市場の規模が大きくない。

 ∧∧
( ‥)恐竜のイベントはいっぱいあるんですけどね。

     (‥ )お化け屋敷扱いか、さもなきゃ
         アミューズメントパーク扱いだってことだよね?

 お化け屋敷やアミューズメントパークの本が売れるかというと、さてどうだろう?

 ∧∧
( ‥)そして恐竜の絵が好き、から恐竜(骨)そのものに
     興味を持つようになる人は、小さな市場から
      誤差レベルで出現するだけだと。

     (‥ )市場が小さいと、”転生する”人間はどうしたって
          少なくなるからな。

 研究者には子供の頃に恐竜をモチーフにした映画を見たとか(ドラえもんなど)、おもちゃを買ってもらった、博物館でびっくりした、発掘した、とかそういう由来を持つ人もいるけども、


 ∧∧
( ‥)研究者というだけあって数は
    圧倒的に少ないですよね。

      (‥ )つまり誤差のレベル。

 こちらは誤差にこそ用があるのだと、人によっては立場で言えるが、とはいえ圧倒的に少ないのは事実。

 恐竜は一般的に子供のものとされており、子供は最悪の意味で分類と暗記にしか興味がない。自然なんてどうでもいい(ご本人の認識に沿うという意味では自然分類ではある、というやつ)。そして、小学校高学年になると急激に興味を失う。

 ∧∧
( ‥)鉄道や軍事、飛行機、車ではそれだけで
    終わらない人たちが市場を形成するんですけどね。

     (‥ )実物が身近にあるからなあ。興味の持続が続けば
         市場ができる。市場があれば興味を持ち続けられる。
         興味を持ち続ける人間がいれば市場が維持される。

 投資するカロリーの総量に見合った市場が形成されて、状況次第では成長が可能。

 ∧∧
( ‥)そうして市場が十分に大きいとついには
     ”転生した人間”たちの市場ができると。

     (‥ )そうしたら後は勝ちだよね。
         集団の動態次第では単なる収集自慢で終わるけど、
         生存競争で科学から見ても質の高いレベルを維持できる
          こともありうる。

 でも、日本の恐竜市場は現状そうではなく、人口が減るから以後、そうなることもないだろう。

 ついでにいうと


     (‥ )恐竜の絵が好きな人からすれば、恐竜を
         科学する、というのは余計なお世話なんだよな。
 ∧∧
( ‥)まあ、そうでしょうね。


 例えばの話、なぜアルヴァレッツサウルス科が鳥ではなくなったのかを説明したところで、興味を持ってくれるのか、はなはだ怪しい。というか絵が好きな人が、そんな話を望む理由はどこにもない。


     (‥ )それよりは科学の論証過程にはこういう事例が
         ありましたって言う方がいいのではないかとね。
 ∧∧
( ‥)ターゲットの層を変えてしまう、そういうことですか。

 
 
         

 

2010年9月12日日曜日

誰がそんなこといったの?

 
 
     ( ‥)そういえばなあ
 ∧∧
( ‥)なんですか?

 昔、恐竜好きな人が「モノニクスは一本指だ」と言っていて

 
     (‥ )「モノニクスが一本指だ」って
         書いた論文ってどこにあるんよ?
         と聞いたら、はっ?? と言われて。
 ∧∧
( ‥)まあ、あれじゃないですか、一般向けの書籍では
    前足の指が1本だ、とか書いてませんでしたっけ?

 どうだったかねえ?

 ∧∧
( ‥)まあ、1本指に近似。というか事実上1本指ですしね。
    たぶん、見えないでしょ?

     (‥ )問題はだな。

 1本指だというのを大前提にして色々と話や妄想をふくらます。

 それってどうよ? 

 ∧∧
( ‥)まあ、確認するべきだとは思いますが。

     ( ‥)研究者で1本指だって、論文で書いたやついるのか?
 
 見たことない。

 でっ、思う。

     (‥ )日本には購買層が存在しない。
 ∧∧
( ‥)まあ、戦車よりははるかに薄いんでしょうね。

 


大前提としてそんな購買層は実在を仮定する必要がない

 
 ∧∧
(‥ )さる方の自問自答、これをアンケートと解釈して、
\-   問い:恐竜好きは恐竜が好きなのか恐竜の絵が好きなのか?
     お答えください。

    (‥ )絵だろ。

 例えばの話。骨格図、形質の列挙、その比較がなされた本。論文集(英語)以外にそんな本があったっけ?

 *一部過去に存在した「骨格図集」は形質の列挙でも比較でもないし、需要と供給が何事かを反映するのであれば、それは恐竜(骨)が望まれてもいなければ、欲されてもいないことを示していると解釈するのが妥当。

 その購買層が存在すると仮定できる場合、望みをかなえる本は出現する。例えばの話、軍事や戦車が好きな人間相手には設計図のみならず、エンジンの構造まで記された本が戦車の”車種ごと”に出ている。

 恐竜にそんな本は(日本語では)ない。

 

 ∧∧
(‥ )問い:恐竜の絵が好きな人は恐竜を好きになれるか?
\-   

    (‥ )ならないんじゃね? 

 なるのなら骨の本がもっと存在するはず。あるいは一部はなりうるのだが、それは数として無視してよいレベル。

 ならないんじゃね?≠一部はなりうる

 であるが

 ならないんじゃね?≒一部はなりうるが効果は無視できるレベル、誤差の範囲

 最低限、日本語の本で恐竜が好き、という本が出現したことはなく、あっても存在を無視できるレベル。出版界が縮小していることを考えれば、そういった書籍、ひいては情報の流布が起きること、現れることはない、がたぶん近似。


 ∧∧
(‥ )問い:恐竜が好きな人は恐竜以外を好きになるか?
\-   

    (‥ )ならない理由は見当たらないが
        なる理由も見当たらない。

 なるにしては全員が同じ反応を示すわけはないので部分集合になるのは確実。例えばの話、マーケットとしては無視してよいレベル。その効果は無視できるレベル。

 ∧∧
(‥ )問い:以上の問いにおける好きを興味をもつ
\-   に変換してよいか? あるいは変換するべきか? 

    (‥ )好きがすでにしてマーケットとしてあまり大きくはない
        好きの一部が興味がある、に変換するとしても
        やはりマーケットとしては無視して良いレベル。

 その変換は誤差の範囲。未来は何も変わらない。

 ∧∧
( ‥)マーケットというのは経済活動に関する
    判断ですよね? 

    (‥ )啓蒙活動だとしても同じだぞ。
        本が売れない、本を書かない、
         書いても売れない、情報は流布しない。

 何も起きない。

 ∧∧
( ‥)ネットなら?

    (‥ )シュメール文明に関するネット上における記述を見れば
        結果は明らかじゃないか?

 やっても無駄。これに近似。

 つまり啓蒙活動としても効果は無視して良いレベル。

 好き=興味をもつ、ではない。例えばの話、好きな相手を解剖したりはしない。

 興味を持つ、調べるは「好き」ではない。

 好き→興味をもつ、はこの場合、好き自体が少ないので、興味をもつはさらに少なくなる。

 つまるところ経済的にも啓蒙的にも、あるいは情報の流布という点でもやはり無視して良いレベル。誤差の範囲で結果は同じ。

 ∧∧
( ‥)どうしたもんでしょうね?

    (‥ )恐竜マニア、というのは日本には存在しない。

 あるいはこう言えばいい? 恐竜マニアというものは日本においては存在を仮定するほどの購買層ではない。存在しないと同義。

 ∧∧
( ‥)はあ、まあねえ

    ( ‥)恐竜にすべてを賭けて、すべてを失った
        かの人のことを忘れることはできない。

 忘れようがない。2週間前に会ったから。

 ∧∧
( ‥)なんとします?

    (‥ )他の存在すると仮定できる購買層を
        ターゲットにすればいいんだよ。

 彼らは恐竜マニアではないし、そして恐竜マニアにはならないだろう。

 だけど、それがいい。それでいい。



科学の祖先

 
 
    (‥ )生物学の起源ってさ、バイオテクノロジーに
        関して言うとパンとかビール、ワインだよな
 ∧∧
( ‥)まあ、そういうことになりますかね。

 
 進化学の起源は・・・

  
    (‥ )進化学の起源って、博物学というよりは
        牧畜だよな?
 ∧∧
( ‥)まあ、ダーウィンさんのことを考えれば
    そうかもしれませんね。最低限、
     その要素が入っているのは確実ですし。

 シュメール文明風にいえば

    (‥ )羊とウシとパンとビール
 ∧∧
( ‥)育種と発酵ですね。

 シュメール人はビールが好きだから。



 ∧∧
( ‥)シュメールの神様たちは
    ビールをしこたま飲んで、おいたをしますからね。

    (‥ )ああいうアホでお馬鹿で愉快な神話から
        どうしてくそ真面目な一神教になっちまうんだろうな?

 ある意味では科学は一神教のさらに果てまでいってしまったとも言えるわけで。

 ∧∧
( ‥)自然を司る神様's が神様(単数)になって
    

    (‥ )天使も余計だし、ついには
        ”最節約に考えれば説明に神様いらなくね?”
         になっちゃったわけだしね。

 ビールを飲んで酔っぱらう神様たちは、そのはるか以前に失業するか、さもなければ天使か悪魔に転職っしたっぽいけども(大悪魔アスタロトはイシュタル、ひいてはイナンナ女神に由来するとか)。

 はて? すると話を戻せば

    ( ‥)科学の起源はビールにあり?
 ∧∧
( ‥)まあ、要素のひとつがビールであったことは
    確かでしょう。

 錬金術は、化学の祖先であるけども


    (‥ )あれって初期はラピスラズリの模造品(ガラスを作る)
        とか、金の模造品(合金、真鍮、金メッキ他)を
         つくることから始まったと思ったけど。
 ∧∧
( ‥)そしてその理論体系が男女/雌雄の交合/陰陽/
    新しい生命の誕生、だったわけですよね?


    ( ‥)ラピスラズリや金の模造・・・
        装飾品、、、富の誇示。
 ∧∧
( ‥)ぶっちゃけた話、性淘汰の話ですよね?

 
 むむ? 性淘汰の勝利者になるための技術を説明する理論体系が男女のまぐわいに?

 
    (‥ )やっぱ、科学の動機はえろーす、ということに・・・
 ∧∧
( ‥)というか、あなたたちの有り様自身が
    性淘汰の産物なんでしょうから、いわずもがなかもしれませんよ。


 いや、しかしエロエロ科学史ってのはなあ・・・

 ∧∧
( ‥)もてもて科学史でいいじゃないですか。
    なぜあえて18禁にする。

    (‥ )まあ、そうねえ。


 

まぐわう金属

 
 
 科学の始まりの始まりの、その始まりの

 ∧∧
( ‥)その始まりは狩猟採集と思いつきと
    夜の会話と神話じゃないんですか?
    進化で誕生した推論形式ですよね。

     ( ‥)でも、古代の生データはそれよりも後、
       -□ 文字と都市が誕生して以後しか残っていない。

 とはいえ、それで十分なのだけども

 ∧∧
( ‥)錬金術と占星術と神話の世界ですね

     (‥ )あれってさ、全部、男女のまぐわい、というか
         生殖的な要素が入っているよね。

 ∧∧
( ‥)はあ、まあ、露骨に言うとそうですね

     (‥ )いや、露骨もなにも普通にそうだろ?


 神様、男女の対で誕生して神様産むし、金属の”錬成”だって、合金という概念じゃなくて交合で新生って感じだし、占星術も結局は神様、金属、誕生で


     (‥ )秘め事、えろーす!!
 ∧∧
( ‥)口を慎め

 とはいえ

     (‥ )自然界を男女のまぐわいで説明する
         これぞ古代の大統一理論
 ∧∧
( ‥)えらい大統一理論もあったもんですね・・・


 とはいえ、真面目に言うと


     (‥ )生物、というか自分たち人間とのアナロジーで
         自然界をすべて理解した
         そういうことでもあるよな。
 ∧∧
( ‥)まあそうかもしれませんね。

 当たり前っちゃ、当たり前か。



     ( ‥)むっ!! すると科学の始まりは
         えろーす、ということに??
 ∧∧
( ‥)だから口を慎め。



 ちなみに地学の始まりは

     (‥ )大洪水です、チグリスとユーフラテスの
 ∧∧
( ‥)ですね


 真面目だな地学 かてーなおい。



 

小学生の世界

 
 ∧∧
( ‥)ピルトダウン人の後は
    シュメール文明ですか

     ( ‥)すぐにレミングとアマツバメに
       -□ 戻るがね。

 さて、たわむれにシュメールで検索かけると


 ∧∧
(‥ )宇宙人、日本人シュメール起源説etc
\-
     (‥ )ああ、病んでるなあ、うちの国は。
         それともあれかな、これが本来の
          人間の姿かねえ?

 ∧∧
( ‥)人間本来の姿?
\-
     (‥ )お馬鹿タレントとか使ったクイズ番組ってあったろ?
 
 お馬鹿タレントが”馬鹿”なはずがあるわけないんだけども(本物の馬鹿は臨機応変にはしゃべれない)、

     (‥ )クイズのレベルは小学生レベルだったりするだろ
          あれが僕らの知能の限界ってことじゃね?
 ∧∧
( ‥)はあ、つまり、あなたたちは小学生レベルだって
\-   ことですか?

 
 いや、だって実際に色々なこと忘れてるし。

 それにあれだ、足し算、引き算、かけ算、割り算を知っているだけで得意げになって計算をして、自分が勘違いしているのに「研究者の間違い見つけたーー!!」と得意絶頂になったりするオレ様理論屋がいるのだって、

 ∧∧
( ‥)小学生レベルだからだと

      (‥ )じゃないか? ちょっと人より計算できると(思い込むと)
          鼻高々になれる(気がしてる)というやつで。

 もちろん、実際にはそんなことはない。クラスで1番、2番に頭がいいやつだって、校内、市内、県内、国内、世界で見ればごみっかすみたいなもんで。

 そういう、小学生がちょっと有頂天になっているような世界でなければ、シュメールでこんな地獄になったりはしないだろう(進化論の検索も同様。Wikiは分母の平均値から大きく逸脱できず、英語も間違いがあるけども日本語版はそれ以前の問題:たまに無駄に頑張る人がいたりするけど)。

 ∧∧
( ‥)ようするにこの世界は
    小学生の世界なのだと。

     (‥ )というか、そうとでも考えた方が
         説明がつくんじゃね?

 
 ∧∧
( ‥)でもまあ、そもそもシュメールの真面目な本は
 □-   日本では少なめですからね

     (‥ )それに、人間は本を読む動物では
         本来ないからな。

 文字や文書を最初に発達させたシュメールのことをちゃんと書いた本を読まない人間たちがいる世界。それも当然といえば当然。僕らは本を読まない小学生。

 ∧∧
(‥ )あれですよね、本や文字の歴史は
\-   せいぜい5〜6000年ですよね?

     (‥ )十分長い時間なはずだけども、
         その大部分の間、文字は一部の独占物だったわけだし。
          訓練されるには十分とはいえないかもね。

 

2010年9月10日金曜日

一般的にいうと道徳はオカルトです

  
  逆に言えば
 
     (‥ )水にきれいな言葉で語りかけると
         きれいな結晶ができる、そういう
          ヨタ話があったろ?
 ∧∧
( ‥)ああ、ありましたね。
    それが何?

 あのヨタ話が学校の道徳の授業で使われて、それが問題視されたことがあったけども。

 ∧∧
( ‥)あなたはなんと見ます?

     (‥ )ようするにあれだろ?
         あの事件が示しているのは・・・

 
 そもそも道徳はオカルトだ


     (‥ )ということじゃないの?

 ∧∧
( ‥)そうですか?? あなた自身がさっき
    道徳は自然現象だって書いたじゃないですか
    →*


 じゃあ、こう言い換えればいい?

 一般的には道徳は自然現象ではなく、オカルトと等価であると認識されている


 ∧∧
( ‥)?? そうですかね?

     (‥ )じゃあこういえばどう?

 一般的には道徳の正当性はオカルトの正当性と等価であって、その区別は恣意的で無意味

 
 ∧∧
( ‥)無意味とは思ってないでしょう。

     (‥ )無意味であることを意味があると思っている

 つまりオカルトだ。

 ∧∧
(‥ )オカルト・・・もともとは秘教とかって
 □-   意味でしたっけ?

     (‥ )その定義だと、
         秘伝のスープってオカルトなのかね?

 ∧∧
( ‥)いやいや

     (‥ )悪魔崇拝も大々的におおっぴらに
         真っ昼間から開けっぴろげにやれば
         オカルトじゃないのかもな。

 

 

道徳は自然現象になった それは正当化ではない

 
 ダーウィンが進化理論を提案した時、というかしようと画策して根回しを始めた時、

 ∧∧
( ‥)ある人は、それに恐怖したみたいですよね?

    (‥ )人間が進化で生じたのであれば
        神の存在は必然でなくなり、

 ゆえに神も地獄もなくなる

 ∧∧
( ‥)つまり人間の邪悪な行動を
    阻止する道徳的な基盤が
    なくなるのではないかと

    ( ‥)あの発想はどう考えるべきなんだろう。

 道徳は神で正当化されているから、神が必然でなくなれば道徳も必然でなくなる

 ということなのか

 ∧∧
( ‥)あるいは地獄の恐怖がなくなれば
    抑圧がなくなるということなのか。
    
     (‥ )どっちだったのかまだ確認はしていないけども

 逆にいうと

 当時の人間にとって、道徳とは便宜的なものでしかなくて、背景に具体的な何か、問いかけに答えてくれる具体的なモデルなど存在しない、そういうものだと思われていたということか。

 ∧∧
( ‥)神は存在するけども、道徳という行動を
    コードする実体は認められていない
    そういう世界観だってことですかね?

      (‥ )反対にダーウィンは、彼自身が野蛮人と呼んだ
          (当時は当たり前の表現だった)フエゴの人を見て、
           キリスト教がなくても人間は人間。
 
 思いやりはキリスト教を必要としない、という発想に至ったっぽい。

 ∧∧
( ‥)道徳は進化で誕生する行動様式だ、
    そういうことですね。

      (‥ )当然、そういうことになるね。

 道徳は神を必然とも必要ともせず、代わりに道徳は進化の必然のひとつとなった。

 まあ、当たり前ですか。神は世界を説明するために人間が(アブダクションで)発見した仮説ではあったのだが、しかしその性質ゆえに仮説としてはできが悪かった(未来を予測できず、仮説それ自体の検証ができない)。

 ∧∧
( ‥)逆にいうと進化理論の誕生ではじめて
    道徳が科学の対象になりうる時代が
    きたのだと。

      (‥ )まあそうだろうね。

 
 ∧∧
( ‥)でも、それは正当化ではないですよね?

      (‥ )そりゃあね、道徳を科学することは
           道徳の正当化ではないね。

 道徳は自然現象になった。しかし、それは正当化ではない。


 
 
     

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