∧∧
( ‥)先の自問自答→*に関しまして、
好きと興味という用語は概念としていい加減すぎるのでは
ないかとご本人ご自身が懐疑的に。
(‥ )いい加減であるのは確かだけども。
でもまあ、何に対してどれだけカロリーを傾注したのか、そのざっくりとした比較はできるわけで。
(‥ )例えばだよ、前にKT境界という現象は
30万年より長い時間がかかったかも、そういう思いつきを
した人がいた、そういう話をしたよね?
→*
∧∧
( ‥)しましたね。
ようするにあれだ、その人はKT boundary とか Magnetostratigraphy とか、あるいはgubbio clay 29R limestone とかで検索をかけなかったわけでしょ?
(‥ )真っ先に棄却された仮説のひとつを思いついて
それを”現行の仮説と等価であると”主張するのに
時給数千円程度の投資もしなかった、そういうこと
だよな?
∧∧
( ‥)まあ、結果的にはそうですね。
つまりこう? 人間はどこにどれだけカロリーを傾注したかで、少なくとも本気の度合いなどの”比較”は可能。
∧∧
( ‥)でっ?
(‥ )マニアとか顧客、お客、消費者というのは
個体として認識できないけども、本の種類や
売れ行きを見れば”購買層”の規模や動態や性質は
ある程度分かるよね?
恐竜の本を買う人がマニアかどうかは知らないけども、店頭にある本の種類を見るに
∧∧
( ‥)恐竜の”絵”が好きなのであって
骨には興味がないのだ、と推論はできますね。
(‥ )まあそういうこっちゃね。
なぜそうなるのかというと、単に購買層の規模が小さいからであると思う。
∧∧
( ‥)理由は?
(‥ )すでに述べたように軍事雑誌だと
メカニズムや機構の特集号とかがあるからさ。
市場の規模がでかければもっともっとという
消費者の欲望に応じても採算が取れるから
そういうこと可能なんよね。
恐竜は、どこの出版社も首をかしげるけども、本が売れない、つまり市場の規模が大きくない。
∧∧
( ‥)恐竜のイベントはいっぱいあるんですけどね。
(‥ )お化け屋敷扱いか、さもなきゃ
アミューズメントパーク扱いだってことだよね?
お化け屋敷やアミューズメントパークの本が売れるかというと、さてどうだろう?
∧∧
( ‥)そして恐竜の絵が好き、から恐竜(骨)そのものに
興味を持つようになる人は、小さな市場から
誤差レベルで出現するだけだと。
(‥ )市場が小さいと、”転生する”人間はどうしたって
少なくなるからな。
研究者には子供の頃に恐竜をモチーフにした映画を見たとか(ドラえもんなど)、おもちゃを買ってもらった、博物館でびっくりした、発掘した、とかそういう由来を持つ人もいるけども、
∧∧
( ‥)研究者というだけあって数は
圧倒的に少ないですよね。
(‥ )つまり誤差のレベル。
こちらは誤差にこそ用があるのだと、人によっては立場で言えるが、とはいえ圧倒的に少ないのは事実。
恐竜は一般的に子供のものとされており、子供は最悪の意味で分類と暗記にしか興味がない。自然なんてどうでもいい(ご本人の認識に沿うという意味では自然分類ではある、というやつ)。そして、小学校高学年になると急激に興味を失う。
∧∧
( ‥)鉄道や軍事、飛行機、車ではそれだけで
終わらない人たちが市場を形成するんですけどね。
(‥ )実物が身近にあるからなあ。興味の持続が続けば
市場ができる。市場があれば興味を持ち続けられる。
興味を持ち続ける人間がいれば市場が維持される。
投資するカロリーの総量に見合った市場が形成されて、状況次第では成長が可能。
∧∧
( ‥)そうして市場が十分に大きいとついには
”転生した人間”たちの市場ができると。
(‥ )そうしたら後は勝ちだよね。
集団の動態次第では単なる収集自慢で終わるけど、
生存競争で科学から見ても質の高いレベルを維持できる
こともありうる。
でも、日本の恐竜市場は現状そうではなく、人口が減るから以後、そうなることもないだろう。
ついでにいうと
(‥ )恐竜の絵が好きな人からすれば、恐竜を
科学する、というのは余計なお世話なんだよな。
∧∧
( ‥)まあ、そうでしょうね。
例えばの話、なぜアルヴァレッツサウルス科が鳥ではなくなったのかを説明したところで、興味を持ってくれるのか、はなはだ怪しい。というか絵が好きな人が、そんな話を望む理由はどこにもない。
(‥ )それよりは科学の論証過程にはこういう事例が
ありましたって言う方がいいのではないかとね。
∧∧
( ‥)ターゲットの層を変えてしまう、そういうことですか。