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2014年11月29日土曜日

合理主義者が極端な利己主義者の擬態である可能性

 
 ∧∧
( ‥)つまり合理主義者
    というのは
 
  ( ‥)あれだろ手持ちの
    −□ わずかな前提から導いた
      結論の正しさに拘泥する
      人間だろうな
 
 手持ちのわずかな前提から答えを導く
 
 多分、論理的な人間だからなのだろう
 
 導いた答えに拘泥する
 
 多分、正しさに固執する人間だからだろう
 
 その結論に沿って断固として改革を進める
 
 それはつまり、他人の話を聞かない人なのだろう

 
 ∧∧
(‥ )話を聞かない人なら
\−  わずかな前提だけから
    理屈を展開するでしょうね
 
 (‥ )結論を正しいと信仰する
     正しさに固執する
     現実を見ても結論を変えない
     つまり話を聞かない
     なぜなら正しさに
     確信を抱いているから
     まあ
     整合的な行動であるな
 
 例えばの話、人間も含めて生物の大半には性というものがある。異性と遺伝情報を交換して混ぜ合わせないと子孫を作ることができない。そうでない、単一で繁殖できる生物と比べると、その効率は50パーセント。なんと半分しかない。
 
 ∧∧
( ‥)そして性を二次的に放棄して
    自分で自分の子供を産んで
    クローンで増えるようになった
    種族が幾つもいる
 
  ( ‥)繁殖が非常に効率的になる
    −□ 数は増やせるはずだし
      実際そうなのだが
      どうやら
      病原体や寄生虫の出現で
      数の増加を押さえられて
      しまうらしい
 
 それは均一なクローンが持つ最大の弱点であった。どれも同じだから全員が同じ弱点を共有している。その弱点を突くことに特化した敵が現れたら全滅は必至。
 
 ∧∧
(‥ )農業でも単一の品種に
\−  特化するのは非常に危険だと
    言われるよね
 
  (‥ )アイルランドは
      ジャガイモが全滅して
      大飢饉を招いて
      大量の餓死者が出たし
      1991年
      青森の果樹産業が
      台風の直撃で大損害を
      受けたのも
      そのせいだろうな
 
 *青森は果樹産業が非常に発達しており、その果樹はほとんどがリンゴであり、そして当時、そのほとんどが品種の”ふじ”であった。条件と収益が良いからそうしたわけで、この特化には必然かつ正当な理由がある。だがこれは、収穫期に異例の台風が直撃するとすべてが同時に被害を受けてしまうことを示していた。
 
 ∧∧
( ‥)こうした時折起こる危険に
    対抗するために
    生物は遺伝子を混ぜ合わせ
    性を作り
    効率の悪い繁殖様式を採用し
    多様な品種の育成が奨励され
    あるいは
    それができない場合
    いざという時の保険として
    お金を積み立てる
 
  (‥ )そういうのを
      無駄だ無駄だと言うのは
      簡単なんだよな
      事実、
      それらを切り捨てると
      短期的には利益が
      上がるしね
 
 ∧∧
(‥ )言い換えると合理主義者や
\−  改革者は短期的な利益を
    上げることができるけど
    長期的には不利益を
    もたらすのだと
 
  (‥ )企業の立て直しを請け負う
      辣腕経営者なんかは
      そういう連中かもな
 
 確かに、改革者という者は、自分の正しさを確信しなければあんなことは出来まい。正しさを確信しているから人間を切り捨てられるし、他人の意見を聞かないから無駄に精力的に、そして熱心に邁進できるのである。
 
 ∧∧
( ‥)でも長期的には
    大破壊をもたらしうると?
 
  (‥ )辣腕経営者なんて
      任期は数年で
      逃げ出すだろ?
      

 論理的な人間は他人の話を聞かないし、世界観がものすごく単純で物事をすぐに割り切ろうとする。そのくせすぐに逃げ出すように見える。これには合理的な理由があったと見るべきであろう。
 
 ∧∧
(‥ )合理的な判断は
\−  近視眼的な行動で
    それは長期的には破滅を招く
 
  (‥ )あいつら合理主義者たちが
      すぐに逃げるのは
      必然の理由があり
      計算づくだと
      見るべきだろうな
 
 実際、人間の意識なんてのは脳が行っている演算のごく表面でしかないのだ。
 
 それを考えれば、合理主義者どもが言う、”合理的”という言葉は信用できるものではない。いや、そもそも彼らの意識や自覚や心すら信用できるものではない。
 
 合理性をわめくその口と心の奥では、本人も気づいていない計算が延々と行われ、どれだけ自分の利益になるのか、それだけのために神経細胞がソロバンをはじいているだろう。なんといっても合理主義者なのである。そうしない理由はない。
 
 合理主義者とは、むしろ極端な利己主義者の社会的な擬態と見るべきかもしれぬ。
 
 あまりに擬態が完璧すぎて、彼らは自分たちが詐欺師であるということすら自覚していないのではないか?
      
 
 ∧∧
(‥ )合理主義者とは
\−  真っ先に排除すべき敵だと
    考えるべきですかね?
 
  (‥ )あと、あれな
      短期的には不利益だが
      長期的にはこれが必要だ
      そういう意見や
      改革の方をこそ
      聞くべきだということかも
      しれんな
 
      

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