自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年11月26日水曜日
共感できない怒りは売り物にならんのですよ
右翼は貧乏人である。なぜなら彼らにはそれしかよりどころがないからである。学力や金や財産や知識や、他人よりも優れているという自分の売りがないのだ。だからナショナリズムに走るのである。今の若者は雇用がなく、そして教育の機会が無く、それゆえに愚かである。愚かで可哀想な人々であり、そんな彼らが右翼へと走るのである。同じ若者と言っても若い頃の僕らはそうではなかった。僕らは改革の意欲に燃え、問題意識を抱き...
∧∧
(‥ )...という
\− 同情の風を装った
知識人による
強烈な差別意識と
侮蔑ですか
(‥ )”賢い人間”ってのは
こんなものよ
他人よりちょっと賢いと
周囲から浮くからな
賢い”はずの”自分の言葉を
真面目に聞いてくれない
同級生や社会を憎むのだ
生涯に渡って憎むのだ
とはいえである。世界を愚かと憎み、あるいは同情の風を装って人々を侮蔑する彼ら知識人は、もっとはるかに愚かであった。
彼らはかつて、マルクス主義という理論を信奉し、それが挫折した後でも、それが破綻した後になっても、それを信奉した国が滅びた後でさえも、それでもなお、それを後生大事にそのまま信仰しているからである。
∧∧
(‥ )現実の前に挫折しても
\− 間違いを間違いと認めず
是正することもできない
(‥ )論理的に正しいのだから
正しいはずだ
マルクス主義的であるから
これは正しいはずだ
マルクス主義者や
知識人が
良く使った言いようだ
ようするに彼らは
経験を通して
理論の改良をすることが
出来ないってこと
なのだよなあ
∧∧
( ‥)賢いけども思い込みで行動して
失敗も是正できない?
(‥ )賢いという
自画自賛と裏腹に
病的なまでに
馬鹿っぽいだろ?
賢いとは病気である。
あるいはむしろこう言えば良いか?
上っ面の正しさに拘泥する病的な人間こそが、正しさに集まってくると。
そういう人間こそが論理を振りかざすと。
∧∧
(‥ )でもそういう人たちの声は
\− 良く聞くようになったよね
(‥ )冷戦が終わって
アメリカが最強とはいえ
19世紀的で
列強が割拠する時代に
戻ったからな
ナショナリズムは復興し
先進国は
どの国も景気が悪く
求められる社会保障は
不十分で
人がすがるのは
いまや普遍の救済を唱える
宗教か道徳
さもなければ
家庭や共同体しかない
あるいは国の保証にしても余裕が無い。だとすれば、国民でない裏切り者や寄生虫と見なされる人々を皆が狩り出そうとするのは当たり前だ。そこには、フェアであるという基準が存在する。裏切り者を抹殺せよ、とはフェアであれ、ということだ。誰でもそうであろう。ルールを破ると村八分にされる、あるいは処刑される。子供の社会からギャングから国家に至るまで、それは原則である。
そしてこういう流れは物理的な要請で起こっている。それゆえ、それを止める術は無い。
だが、若き日にナショナリズムを得意げに否定してみせた人々はこれが気に入らないだろう。得意げに吹聴したことを無視された、あの日の怒りを再び思い出すだろう。愚かな愚民共と毒づいた日々を思い出して、もう一度、血をたぎらせるだろう。
∧∧
( ‥)でもそんなこと言っても
何の意味もありませんよ、と
(‥ )実際、代案を
何も出してないからな
考えてみれば彼ら知識人には若い時も、そして今も、物理的な説明も根拠も対案も何も無いのだ。
いや、対案はあったのだ。マルクス主義という対案が。
∧∧
(‥ )でもそれはとっくの昔に
\− 滅びて消えた
(‥ )もはや代案も対案もない
残るは憎しみと憎悪で
しかもそれは独りよがりの
ものなのだ
なぜあの時、俺たちの声を聞いてくれなかったのか?
結果を言えば理由は明白である。失敗しそうな案だから聞いてもらえなかったのだ。事実、失敗した。それで問いに対する答えは十分であろう。
∧∧
( ‥)でもそれでは彼らは納得しない
我々の怒りは
どうしてくれるのか? と
(‥ )だから独りよがりだし
だから誰も話を
聞いちゃくれんのだ
いや、そういう声に共感して寄ってくる人もいるのである。だがそれは、やっぱり上っ面の正しさに拘泥して正義に集まってくる病的な人間だけなのである。それでは怒りは共有できるが、解決策も対案も生み出せまい。
それでは誰にも支持されまい。
∧∧
(‥ )共感できない怒りは
\− 売り物にならないって
ことですかね?
(‥ )ここで話はいつもの話に
一巡してしまうのだ
これってようするにあれだ。自分のこだわりが商売にならなくて怒り狂い、オタクは堕落した、駄目になった、それでも俺はオタクを信じる、啓蒙すれば分かってくれるはずだ、そう怒りに震えながら無駄で見当違いな努力を積み上げながら、侮蔑と憎悪を振りまいている奴と同じ詰み手だ。
∧∧
( ‥)そうではなく我々は
成り立つ商売を
しなければならない
(‥ )そうでないと
死んじまうし
成果も出ないでな
これを踏まえるとひとつ分かることがある。自分の賢さに誇りを持ち、理想を唱え、現実に絶望し、賛同しない人々を愚かと吐き捨て呪詛する奴ら。彼ら知識人や文化人たちは実際のところ生活に困っているわけではないのだと。彼の怒りは本気かもしれないが、真剣でもなく、それは冗談でしかない。
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