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2012年1月7日土曜日

粗製濫造、おいしいかい

 *の続き
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、考えてみれば
    まともに本を読む能力も無い人にも
    本を無理矢理売りつけてきたのが
    出版界なのですよね。
 
   ( ‥)1年に4冊出すと、少なくとも
     -□ ライターなら年収は300万弱。
       極端に売れるとかない限りは
       ライターだろうが、出版社だろうが
       利益を増大させるにはとにかく
       発行する本の種類を増やすしかない。
 
 ようするに1年4冊出して300万弱なら、1年に16冊出せば1000万はいくだろ? というごく単純な理屈(具体的な金額は本の発行に関わった人々の、1冊あたりの取り分によって変動するが、原理は同じ)。
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、それの行き着く先は
    薄利多売、粗製濫造なんですよね
 
   ( ‥)1種類あたりの利益が少ない。
     -□ 次々に新しい本を出して利益を
       上げるが、制作時間が短くなり
       必然的に品質は下がっていく。
       それが大量に出回る。
 
 新書ブームが本の質を下げた、と言われることはしばしばだし、それもこういうことなのだ。
 
 ∧∧
(‥ )消費者の質も下げたと思います?
\-
 
   (‥ )影響はあるだろうけども目につく
       ような影響があったかは
       分からないな。誤差のレベルかも
       しれない。
 
 ただ、しかし思う。消費者? あんな連中にはフライドポテトを放り投げていればいいのさ、という言葉の先には何がある?
 
 ∧∧
( ‥)フライドポテトの食べ過ぎは
    体にはよくないですよ。
 
   (‥ )あくまで例え話なんだけどもね
    □-  でも、本は読むと血肉になるという
       例え話もあったよな。
 
 ようするに先の言い様は、さらにいうとこういう意地悪な話になる。
 
 上等なものを供給しても消化できないから血肉にできない。じゃあだったら、そういう客にはフライドポテトで良いではないか。それも混ぜ物をしたり、悪質な油で揚げた方が売れるし、”血肉”になるのであるよ。うはっ、”血肉”!! 笑わせる単語だ。その理解とは、その血肉とやらは一体全体なんだ? ただの悪質な廃棄油の固まりではないのかね?
 
 ∧∧
( ‥)いやな話ですね
 
   ( ‥)僕らの業界は縮小している。
     -□ もっとひどくなるのか、
       あるいは終わりをつげるのか
       どっちだろうねえ。
 
 

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