自己紹介

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2009年9月7日月曜日

分類階級

 
 監修、という仕事が急ぎ。問題は分類階級をどうするのか? ということ。

 ∧∧
(‥ )原文には分類階級を指定する単語は
 □-  ほとんど出てきませんね。

    (‥ )family, kingdom, とか指定されているもの、
        語尾が階級を特定する形式になっているもの
        そういう幾つかの例に関しては科、界と表記したけども。

 大部分は原文において指定、語尾の限定はない。そういうわけで指定がない単語に関してはexclusiveなグループのみ、”翻訳された”時につけられた分類階級を残したけども、他は類に直すことを提案中。

 やっかいなのは

 ∧∧
( ‥)系統群につけられた名称とそこに示された単語に
    つけられた分類階級ですね。

    ( ‥)まあそのなんだ、語尾からして明らかに科なのは
      -□ いいとしても。

 やはりあれだ、個々のジャンルの研究者たちが作り出したかつての”分類階級”を照らし合わせると、これがもうめちゃくちゃ。お互いに整合性なし。

 ∧∧
(‥ )亜目の中に綱が入ってます
 □-
    (‥ )こちらは目の中に目だね。

 文中に言及がある分類階級は門、綱、目、科なんだけども、予想通り、こりゃあだめだ。使えない。入れ子構造大崩壊。まさに神奈川県・日本国・藤沢市・東京都の山田さん宛に手紙を出そうよ状態。

 まあこういう時、どっかの誰かさんなら、よっしゃ俺様が(勝手に)分類階級を割り当ててやるぜ!!と鼻息荒くはりきったあげくに大ひんしゅく(実話)を買うところなんだけども、そんなことは致しません。ってかできねーし。

 でもどうするっぺや?

 ∧∧
( ‥)科はかなり安定的だし、意外とみんな知っているし
    語尾が科を示していれば科と表記してもいいだろう、
    そういう話し合いは前に○○さんとしましたよね?

    (‥ )だから科と特定できるものは科でいいだろう。
     □-  でもそれ以外はどうにもならんよねえ。

 現状では門がなんとか使えるくらい。

 ∧∧
( ‥)綱も目も類に直しておきますか?

    (‥ )そうするのがシンプルかな。

 整理整頓する時にはどうしてもある”枠組み”が必要になる。枠組みは”整理”には必要であるのだが、問題は、

 ∧∧
( ‥)枠組みそれ自体が拘束具になってしまうってことですね。

    (‥ )しかも図書館の書棚同様に、間違った配置だと
        分かったので、では今すぐ爆破というわけにも
        いかないわけでね。

 書棚が現実的な配置であったことが支持されればいいけども、非現実的であることが示されてしまうと、古い資料をキャビネットから探すための手がかりとしての意味しかなくなってしまう。紹介しないわけにはいかないが、さりとて、でもこれは間違っていますというのも面倒くさい(昆虫はあんまり破綻が起きなくていいよねえ)。

 まあ、妥協案を提示すればいいわけで、これは結局ところ”現実はそうであるらしいが、書棚それ自体はこういう配置になっていますよ”という話(実際のデータはこういう配置ですが、検索する時はこっち見てね、というやつ)。

 つまるところ”科”が典型的だけども、-daeという語尾のグループ名を日本語で表記する時につける枕詞、それが”科”だと思えばいいわけで。

 ∧∧
( ‥)つまり科といっても、それはラベルで、
     伝統的なただの呼称であると。

    (‥ )もともとが人為的なものだしな。
        名称された系統群が実体だとしても
        名称と階級は別に実体でもなんでもない。

 整理整頓のために枠組みを使う分類学と、データから妥当な推論を導き出して批判的に検討する系統学とでは目的も用途も科学としてのありかたもまるで違っているわけでして。

 ∧∧
( ‥)語尾から分類階級を特定できてexclusiveなものにのみ
    単なる呼称として枕詞をつけると。

    ( ‥)他は類。

 門はなんとか使えそう? よくわからん。例えば軟体動物でも十分なので必要ないかもしれないが。
 
 後は一般的に普及している言葉に準拠する。例えばの話、人間は霊長類である、とは言うが、霊長目であるとはあまり言わない。
 

 

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