自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2017年10月7日土曜日
だって押しの芸人さえいれば喜ぶのだから合理です
先日、ネットで見た話。
今の視聴者はね、ドラマの筋書きがひどくても、好きな俳優が出ていれさえすれば、きゃっきゃ喜んでくれるんですよ。
そうあきらめ顔でぼやくドラマ制作者。
これを聞いた人は、人によっては憤る。それは、物を作る人間の態度ではない! と
∧∧
(‥ )あなたとしては
\‐ どうなんだ?
(‥ )ん? これは
物作りとしては
非常に正しい認識だな
視聴者は馬鹿だから、そんな質の良いものを作ってもしょうがないよ。なんだこれ? というゴミみたいなものを作って投げ与えれば、きゃっきゃ 喜んでくれるよ。
このあきらめと諦観はおおむね正しい。
作り手側はこれは金になる! そう思っている。つまり出だしからして収入があるわけで、創作物を理解し把握する時、脳に100の投資を与えることを躊躇しない。
これに対して、消費者は金を払う立場である。つまり出だしからして出費がマイナス、赤字なのである。これゆえ、消費者は創作物を理解し把握する時、脳に5の投資しかしない。
∧∧
(‥ )だから作り手側が
\‐ 消費者が脳に10の
投資さえすれば
理解できる簡単なものを
作ったー!
と思っても
それでもなお消費者には
難しすぎるのである
(‥ )せっかく作ったものが
売れなくて
ゴミかすみたいなものが
売れてしまう
この現実を前に
作り手は皆
心が折れるのさ
具体的に言えば、ドラマなんてな筋書きが破綻しててもいいんだよ。視聴者は好きなアイドルさえ出ていればそれでいいんだ。そんな醒めたことを言う先輩に逆らうように作ったものが売れず。先輩の言った通りのものがそこそこ売れて社内的に評価される。
こうして作り手は心の底から消費者を憎むようになるのだ。
消費者は動物程度の知能しかない、それが創作において基本とするべき絶対的な方針なのである。
∧∧
( ‥)でっ? 以上を踏まえますと
( ‥)世間の人は今
‐/ 民主党を
大批判しておるけども…
つい先日まで民主党は改憲反対! 安保反対! と言っていた。ところが凋落著しい彼らの新党首は改憲、安保の希望の党に合流することを提案し、あろうことか全員一致でそれを了承。
しかし改憲反対、安保反対のリベラルは排除します、という希望の党の当然の方針に、排除確定となった一部議員は怒った。こうして、いらない子です、と言われた彼らが改憲安保反対のリベラル政党を立ち上げる。
∧∧
(‥ )...まあ批判されるだろうな
\‐
(‥ )いやでもさ
政治の消費者である有権者は
いちいちそんなこと
気にしていないよね
有権者が馬鹿だから? まあそうかもしれない。
というかより正確にいうと色々読むのは面倒くさいので、政策ではなく自分の好き嫌いで人は投票先を決めているだけなのだ。
つまり有権者にとっては、彼が自分の押しかどうかが問題なのだ。
自分の押しの議員が何をいおうが、政党や主張や信念の筋書きが雑であろがそんなことどうでも良いのである。民主制において議員は芸人にすぎぬ。特に直接民主制の議員はそうだ。なれば、消費者である有権者は押しの議員に投票するだけだし、そのことを議員たちもよくわかっているはずだ。だって、その投票を勝ち抜いてきた人たちなのだから、誰よりもよく身にしみて分かっているはずだ。
∧∧
( ‥)つまり希望の党へ合流も
でも〜リベラルは排除ね♡
という小池さんの要望も
そっそれならリベラル政党を
つくっちゃうんだからね!
という判断も迷走も
行き当たりばったりも
全部正しいのだと
(‥ )全部正しいのです
確かに
信念ナッシングかもだけど
あれは正しいのですよ
もちろん、正しければ当選できるというわけではないのだが、政治家の行動にはあきらめという実体験の動機があることは認めねばならない。
つまり、皆から嘲弄される民主のごたごた。解党、合流、排除、新党結成。これらはすべて押しの芸人さえいれば取りあえずコンテンツとしては成功できます、という原理原則にそった合理の判断である。このことは直視せねばならぬ。
∧∧
(‥ )あんまり馬鹿だアホだ
\‐ 信念無しのくそ野郎だとか
そんなことを
言っちゃいけないし
それを選ぶ有権者が
いけないのだ
有権者は
もっと勉強するべきだとか
そういうことも
言っちゃいかんのだと
(‥ )いってもいいけど
現実の挙動が
そうなのだから
現実に踏まえた対処を
否定するだけでは
前に進まないのは
確かなのよね
そこは評価せんとな
∧∧
( ‥)でっ? あなたとしては
どう思うんだよ
(‥ )最低だと思いますよ
ブログ アーカイブ
-
▼
2017
(632)
-
▼
10月
(60)
- 座間市の話
- リベラルは育ちが悪すぎる
- ようこそ私が2472年のビッグブラザー
- 下劣な趣味よりは症状を
- では想像でネタバレしよう
- ベニコンゴウ vs コンゴウ 事案結論
- 働かないでくらせる社会…これは商機!
- 来るべき22世紀
- 現代美術衰亡史
- ディストピアとはリベラルが支配する社会のことである
- サイエンスライターはいつでも平常運転だ
- 買い手が覚えられるセールスポイントは1つだけ!
- ベニモンヤドク襲来
- リベラルが渇望する理論
- ナメクジは構造的に
- マダガスカルトゲマユカレハ
- 一瞬の風を記録せよ
- リベラル政党半減期
- 不安定前奏曲
- 僕の言うことを聞いてくれる自民党
- 合身合体認識論
- 汚物は消毒だー!
- 問われる 自分はどれほど流れてしまったのか? と
- 目の前の勝ちに夢中で足下をすくわれる
- 権力が腐敗するとは局地解に過ぎない
- 2017年10月18日のうねる雲
- 見事に内ゲバ こりゃたまらん
- リモコン物語
- リベラルが見ているのは少年時代である仮説
- 私を追放した学会に復讐キャラでもトライアルアンドエラー
- Let's ブランドー!
- この露骨さ、久しぶりに面白い
- 知的に劣った存在だからです
- 無駄であるからこその芸なのだ
- 具体的に詳細に批判すると刺々しくなるに
- スイッチを10押さなければエレクトしない仮説
- リベラル残酷物語
- 考え無しに覚えても考案の恩恵にはあずかれる
- わずか一世代の出来事
- アーティストが売るのは作品ではない
- イスの偉大なる過去改変
- 生を肯定するな 正しいことを考えるな
- 正確な観測を前向きに行いましょう
- ほめると言いつつドヤ顔自慢の業が深くてぞくぞく
- 一番偉いショーグン ミカドエンペラーはニンジャに命じた
- 論理的な人間は論理的に必ず誤りを犯す
- 目指せナンバー1
- 悪手の方が利益は大きいし
- 押しの芸人さえいれば良い! と客が言ってるとしてもだ
- 自分がいらない子だと誰もが知っているので嘘が必要
- だって押しの芸人さえいれば喜ぶのだから合理です
- 許すまじシルバー そしていびつな古墳
- 野党が与党になることはありえず、全てはしゃべる死体
- 東京の有権者は馬鹿だ説を説明する理論
- シルバーなんとか言うのはやべえぞこれ
- 突撃するか行軍するかは好き嫌い
- ネタも余力も尽きましたー!
- 世界が揺らぐ! その可能性に賭けて!
- 闘技場でラジオ体操は流れない
- 野党は少数派で社会性を喪失するので派閥政治できない仮説
-
▼
10月
(60)