自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2017年10月16日月曜日

この露骨さ、久しぶりに面白い

 
 
 ∧∧
(‥ )前原代表が
\‐  民主の希望への合流を
    発表した時は…
 
  (‥ )野党結集
      ドリームチーム来たー!

 共産党は共産党は??
 
 社民党? 誰ですか? 知らない子ですね
 
 ∧∧
(‥ )共産党さん
\‐  合流は理念なき野合だ! と
    強烈に批判してたよね
 
  (‥ )野党共闘で利益を得たのは
      共産党だけだった
      ということかもね
      だから共産党は怒るし
      民主は切り捨てすっきり
      という感じかな
 
 人は利益を奪われるからこそ怒るのだ。あきれた時は怒ったりしない。
 
 いずれにせよこのドリームチームの結成に、これは国共合作だ! という自画自賛が出たりもした。

 国共合作。ようするに中国国民党と中国共産党が手を組んで日本鬼子をやっつけるようなものだ! という高揚感。
 
 悪く言うと革命ごっこが抜けてない中二病。
 
 しかしこの高揚感と中二病感ときたらどうだ。あの高揚感は、今度こそ悪魔の安倍政権を打倒するのだ! 我らこそ光の戦士というのりだった。ネットにも輝かしい言葉が乱舞したのである。
 
 ∧∧
(‥ )ところが左派リベラルの
\‐  排除を行いますと
    小池さんが言ったら
    みなさん態度急変
 
  (‥ )理念があるようには
      見えないと言われる
      小池っちだが
      好意的に言えば
      わたし小池は
      理念無き野合はしません
      という正論であるね
      前原っちの言い様から
      推論すれば
      この情勢下で役に立たない
      左派リベラルの排除だ
      当然と言えば当然だね
 
 実際、ミサイル飛んでくる状況下ので解散だ。安保、改憲反対なんていっていて票が集まるとは思えない。切り捨ては当然だろう。

 だがそれゆえに、対安倍政権ドリームチームは一瞬にして空中分解。
 
 ∧∧
(‥ )そうして出来た立憲民主党は
\‐  理念無き野合をしたことなど
    最初からなかったかのように
    ぶれない左派リベラルを
    主張します
 
  (‥ )この話の面白いところは
      参加者全員が
      ころころ記憶操作して
      いるところよね
 
 安保改憲反対を叫んでいたのに、一転して、賛成へ合流し、それをドリームチームと歓呼する。
 
 ついさっきまでドリームチームと歓呼していたのに、左派切り捨てが起こると、切り捨てられた側は、我々は信念の左派リベラルだ! と変節など無かったかのように主張する。
 
 ∧∧
(‥ )政治家さんも支持者も
\‐  これまでのことが
    無かったように
    まるで衣装を着替えるように
    主張を変えて
    それに応じて記憶も
    書き換えている
 
  (‥ )これ実は
      おかしなことでは
      ないんだよな
 
 世界が3大勢力(これはWW2におけるソヴィエトと連合国、枢軸国のパロディーである)に分割され、戦争が継続する世界、小説1984年。この小説では交戦国がある日突然切り替わっても、人々が一瞬にしてそれを受け入れて記憶も認識も書き換える場面が出てくる。
 
 1984年を評論した英国の作家バージェスによれば、これは英国で実際にあったことなのだそうだ。
 
 ソ連とドイツによるポーランド分割占領を端に始まったWW2。この戦争開始時、イギリスは確かにドイツとソ連に戦争を開始したのであって、スターリンは悪魔であった。ところが独ソ戦が始まると、敵の敵は味方でソ連は頼もしい味方となり、ヨシフ・スターリンはJoseph Stalin、略してジョーおじさんと呼ばれることになる。
 
 ∧∧
( ‥)そして戦争が終われば
    やはりソ連は敵となり
    スターリンは再び悪魔となる
 
  (‥ )人間ってこうやって
      ころころ認識と記憶を
      書き換えるんだよな
 
 今、立憲民主の議員とその支持者たちは、彼らが信念を曲げて希望へ合流しようとしたことなど覚えていないだろう。そしてこれはそう悪いことではない。利益の前に一度は信念を隠して実を拾う。それが戦いというものだからだ。
 
 ∧∧
(‥ )まあ批判するとしたら
\‐  安保、改憲なんか
    本当はどうでもよくて
    安倍政権さえ倒せれば
    それで良いとしか
    考えていなかった
    それがばれたことですかね
 
 
  (‥ )でもあれだよ
     安倍政権さえ
     倒してくれるのなら
     僕はどこでも投票しちゃうぞ
     という有権者が
     10%ぐらいいるからな
     それを考えれば
     政権打倒ありきの
     パフォーマンスって
     結構合理的な
     当選戦術なのよね
 
 ともあれ、記憶がめまぐるしくころころ変わった、ということだけは記録に残しておくべきだろう。ここまで露骨なものはなかなかに見物で、久しぶりに面白かった。     
 
 

 
  

ブログ アーカイブ