自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年10月28日火曜日
激突! 戦争文化
夜寝て、起きたら朝だった。
∧∧
( ‥)...当たり前やがな
( ‥)でもこんなに長く寝たのは
‐□ ひさしぶりな気がするよ
だが、実際のところ、7時間程度しか寝ていないのである。食事をすませ、一仕事をして、そして最近は妙に疲れる。少し休もう。なんとなく横になって起きたら午後である。
∧∧
( ‥)なんかここ一週間ぐらい
寝てばかりじゃない?
(‥ )起きてる時間が妙に
短いのだ
なんでかな?
どうも先日、夜中に15キロだか20キロだか歩いたせいやもしれぬ。
*この話=>hilihiliのhilihili: 逗子市から鎌倉、江の島、六会日大前まで
あるいはあれだ、その後、
おおっ、なんか疲労が回復したら走れる距離が伸びておる(気がする)
と走ってみたのがいけなかったのかもしれぬ(とはいえ走った距離は3キロちょいでささやかなものだ)
∧∧
(‥ )運動不足で歳なのに
\‐ 歩いて走って
破壊が起きた筋肉を
再構成するために
休みが必要だとかね
(‥ )そういやさ
なんか無性に肉を
食べたくてなあ
俺の体は今、
”急募! タンパク質”
状態なのかな?
起きている時間よりも寝ている時間の方が長いように思えるし、体の調子というか、体の振る舞いが、どうもなんか変である。
さて
図書館へいって資料を読んだ。
∧∧
( ‥)なぜ?
( ‥)散歩をかねてね
‐□
そこで資料とは全然関係ないが、ふと思った。
中近東の軍隊は昔から正面決戦や突撃を避ける傾向があったという。
∧∧
(‥ )そういえば古代世界では
\‐ ギリシャ人の重装歩兵部隊が
ペルシャ帝国に
傭兵として雇われたのだよね
(‥ )巨大な軍隊の
展開の仕方とか
兵站とかは
ペルシャ帝国が
進んでいるのだけど
手堅い陣形で正面決戦
あるいは突撃
あるいは敵の突撃を
逃げずに受け止める
そういうことは
ギリシャ人が優れていた
わけだよね
結局、中東と同様に大規模な軍隊の展開を可能ならしめる術を持つに至ったギリシャ人、アレクサンドロス大王によって中東はついに征服されることとなった。この時だって、容赦のない大王の進撃にペルシャ帝国は負けなくても良いのに負けていくのである。
言い換えれば中東の軍隊や戦争の形式は、正面決戦や突撃を避けるようなものである、そう言う事も出来る。これは実際にそう評した人がいたし、戦争とは文化の一種であることも示している。
つまり”戦争文化”だ
∧∧
( ‥)こう言うと文化人は
怒り狂うだろうけど
戦争とはそれぞれの文化圏で
まったく違う様相を示す
つまり戦争とは
文化そのものである、と
( ‥)中近東を支配する種族は
‐□ インドヨーロッパ語族の
ペルシャ人
セム族のアラブ人
遊牧民族として入った
アジア系のトルコ人が
主力だけども
あちらの人は
”正面決戦を避ける”のが
戦争文化かもね
というか、ギリシャ、ひいては古代ギリシャの市民軍をそのまま真似て再現した近代ヨーロッパの軍隊と、彼らの戦争文化がおかしいのだろう。陣形を崩す事無く、仲間が撃たれてもひるむことなく、そして突撃。
確かに、こんな狂信的な戦争文化を受け入れた国は、西欧以外ではただひとつ、日本だけだ。
∧∧
(‥ )でも欧米も日本も
\‐ そういう突撃戦は
廃れていったわけだよね
(‥ )一糸乱れぬ陣形で突撃
日露戦争とWW1以後
そういう戦闘の形式は
機関銃で
なぎ倒されちゃうように
なったからな
とはいえ、戦争も文化。文化である以上、伝統を受け継ぐものだ。それは例えば湾岸戦争で現れたという意見がある。はったりと脅しをかけながら戦争を避け、妥協点を模索しようとするイラクのフセイン大統領に対し、アメリカは 一顧だにしないまま突撃して蹂躙し、殲滅した。
正面決戦を避ける戦争文化と、突撃を好む戦争文化。
突撃を好む戦争文化の大勝利!
...だったはずが
∧∧
( ‥)ところがイラク戦争では
戦争には勝っているのに
次から次へと現れる
武装勢力の
内ゲバも含めた
乱戦に巻き込まれ
突撃も蹂躙も殲滅もできぬまま
体力がじりじり削られ
出血死していく有り様に
(‥ )突撃して粉砕したら
姿を見せないで
逃げ回る敵が
爆弾やら狙撃やら
自爆やらでな
どうにもなりゃしない
つまり、正面決戦を避ける戦争文化でも、欧米の軍隊を撃破できるということである。考えてみればこれは、ベトナム戦争でも多分明らかになったことだったのだろう。
∧∧
(‥ )湾岸戦争はイラク軍を
\‐ クウェートからたたき出す
ということだけに
目的をしぼっていたから
突撃で勝てたのかもね
(‥ )欲をかいて
イラクに攻め込んだら
あの有り様だからな
そういうことだろうな
時々思うのだけども、中東の人は文明の歴史が長いせいなのか、あの人たちは戦争をめんどうくさいと思っているのかもしれぬ。
反対に、欧米や日本は戦争をもっと真面目な物だと考えている。だから突撃する。
一方、中東のように皆が戦争をめんどうくさいと思う世界では、イラク軍のように”近代的な軍隊”は実際には役には立たぬだろう。というか、役に立たなかった。粉砕される以前に雲散霧消してしまった。
あれを見て思うに、中東の人々が戦争をきちんと行うとしたら、それは、国民軍でも市民軍でもなく、やる気のある少数精鋭でなければならぬ。そういうことではなかろうか。
∧∧
(‥ )実際、
\‐ イスラームによる
大征服の後だと
中東の軍隊って
軍人奴隷マムルークの人々で
占められていたんだよね
(‥ )アラブの人は
独立心が旺盛で
王様だからといって
忠誠心を示してくれるとは
限らないし
部族社会でもある
だったら後ろ盾が無い
異民族出身の奴隷を
親衛隊にしようって
考えよね
騎馬民族で優秀な兵士になるトルコ人からなるマムルーク、後にはセルビア人などから徴用されたオスマントルコ帝国のイェニチェリ軍団。彼らは奴隷ではあるがエリートであり、軍事力と権力を持つに至った人々であった。
これはまさに、やる気のある人だけを集め育成した少数精鋭ではなかろうか。少なくとも国民国家の市民軍とかではない。実際そもそも国民国家でないのだから。中東の軍隊とは、本来、こういうものなのだろう。
∧∧
( ‥)でも時代の趨勢で
市民軍からなる
ヨーロッパの軍隊には
対抗出来ず
中東世界は
西欧世界の軍門に下る
( ‥)でも、その西欧の市民軍は
‐□ 事実上、解体したわけだ
戦争をめんどくさい、と思うのは、いまや先進諸国も同様だ。1000年戦争を続けて、野蛮人と蔑まれた西欧人も、その末裔である米国人も、とうとう文明人になってしまったということだろう。
欧米の軍隊は変ってしまった。未だに戦闘力自体は無敵ではあるが、かつて持っていた優位性の多くを失った、とも言える。
そして一方
∧∧
(‥ )今、中東のイスラム国には
\‐ 世界中から情熱を持つ人々が
集まっているわけだね
(‥ )市民軍で敵を蹂躙した
欧米にはもはや
市民軍がいない
一方
戦争にやる気がない
中東の元に
少数精鋭とは言わないが
世界中からやる気のある
人間が集まってくる
これは何を意味するか?
これは、少なくとも構図だけを考えると、立場が互角になってしまったということやもしれぬ。
∧∧
( ‥)まあ有志国連合でしたっけ?
欧米軍は機械化された
プロの軍隊だから
やる気のある素人ゲリラに
負けるわけが
ないんですけどね
( ‥)まあ、正面決戦で
‐□ 負けることは
絶対ないだろうねえ
だがしかし、そもそも中東の戦争文化は正面決戦をしないことであり、それは湾岸戦争でもイラク戦争でも明らかになったことであった。つまりこれは成り立たない。
∧∧
(‥ )それにプロの軍人さんと
\‐ 近代兵器はお金がたくさん
かかるのだよね
(‥ )さあ、これは
何を意味するのかな?
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