先日、ふとテレビをつけたら宇宙戦争がやっていた。なんかスペクタルな部分だけ見たいので、家族な描写の時は消す。喰われろ、逃げろ、襲われろ。
それにしても、へー、意外というか思っていたよりもはるかによく出来ていた映画じゃないですか。河を渡ろうとしたり、軍隊があっさり全滅したり、地下室に逃れるところもちゃんと描かれていた。
(‥ )火星人が人間を喰う描写が暗示だけで終わっていたが。
∧∧
( ‥)そこは原作でもあまりに正視に耐えないという理由で
主人公、自らがはぶいていたじゃないですか。
ぶっすり刺してちゅーちゅーしているだけでも
充分でしょ。
*注:原作、宇宙戦争は主人公の回想という体裁で描かれている。
ただ、映画では火星人(?)の三脚戦車がちと強過ぎ。原作の薄氷を渡るような火星人のスリリングな作戦展開がなかったのはやはり残念。
(‥ )吹けば飛ぶような超長距離遠征用の部隊でも
奇襲攻撃と電撃戦で大勝利!! これ大事。
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( ‥)はあ、まあそうですけどね。
あまりに強いせいか、毒ガスの描写はなかった。
( ‥)あとなあ、家族描写なんてどうでもいいから
俳優はニコラス・ケイジあたりでひーひー
一人で泣きながら逃げて欲しかったけど。
∧∧
( ‥)はあ、それで地下室に閉じ込められたり
発狂したりするんですか?
そりゃまた地味な映画ですねえ。
火星人もキノコでないのがなんか残念。
∧∧
( ‥)キノコというよりは
実際には、事実上、脳だけ状態なんでしょ?
(‥ )彼らにとっての乗り物は
人間の洋服と一緒。
というか第2の体。
時代を考えると興味深いのは、ウエルズの進化観がかなり用不用説。というかほとんど完全に用不用説だったらしいこと。ダーウィンの自然淘汰説が凋落(というかそもそも誰が自然淘汰説を理解していたのかが問題なのだけども)していた時期に書かれたせいか、火星人の姿と進化論っぽい説明はいわゆる偽ダーウィン主義状態。
*偽ダーウィン:ダーウィンの進化論と言いながら、実際にはダーウィン以前の”進化論”を信じていた人たちとその思想、その他のこと。というか、こういう人たちが表舞台からさっていったのは、それこそ20世紀の前半〜後半にかけてではなかったか? 今日、手元に届いた某特集号も、一部の書き手はげろげろだった。