自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2018年4月29日日曜日
昼夜逆転しているなら未明に登ればいいじゃない
好きな時間に好き勝手に仕事をしていると、やがて睡眠時間が昼夜からずれていく。
∧∧
(‥ )いずれ一周するんだけど
\‐ 昼夜反転している時
昼間必要な作業するのが
つらいのだよね
山とかにいけないよ
(‥ )そこで考えましたよ
夜の間に山へいけば良いではないか。つまり、活動時間帯としては夕方から夜に行動し、現実時間としては未明から昼前まで動けば良い。
とっ言うわけで
∧∧ 未明に出発でーす
( ‥)
‐( ‥)のはずなんだけども
もう明るくなり始めとる
4時とか3時の出発にするべきであったか? ともあれ、山は急激に新緑の季節になり、麓の森は先日までとうってかわって暗くなり始めておる。
それでも山頂まで登ると、季節は2週間ばかり巻き戻って芽吹きは始まったばかり。
下山途中の谷間でイカリソウを見つけた。山頂の白いものと違ってこちらは紫だ
妙ちくりんなのは途中で見たハナバチである。ぶーんぶーんとひらけた展望台の荒地の1.7メートル前後をホバリングして陣地のように守っている。そして他の虫が近づくとそれに攻撃をしかけるのだ。
木のかけらを投げても
∧∧ 襲いかかってくるね
( ‥)
‐( ‥)すげー? なんだ?
花の蜜を確保するとかではない。そこにはなーんにも咲いていない。巣があるとかでもないらしい。飛行し続けるだけでも大変な手間だし、一体どこで蜜を吸ってエネルギーの補充をするんだろう? そして一体こんな無駄な支出の行動にどんな意味があるんだろう?
興味深いことに近くには他の同じようなハナバチがいて、戦いになると追いかけっこしたり、二匹でぐるぐる絡み合うように上昇して、20か30メートルは上がっていく。蜂がいるなあ..とわかる程度のぎりぎりまで上昇していくわけで、人間の視力の解像度を考えればずいぶん上だ。
近づいても我々には
∧∧ 反応しませんな
(‥ )
‐( ‥)あくまで他の飛行昆虫
基本的に同種の
ハナバチが対象か...
なんだこれ?
写真を撮って見たが、ホバリングしているとはいえ、すぐに他の虫に攻撃をしかけていくからうまくは撮れない。1枚だけましなのがこれ。
ゴールデンウィークなので、登山客が多い日だった。下山途中でも、下から上がってくるじいさん、ばあさんの二人組と出会う。ぐねぐねと曲がって上昇していく小道で、
ああ、あそこまでいけば楽になるんじゃ...
とか言ってるのが上から聞こえる
∧∧ じじい無理するな
( ‥)
‐( ‥)なんでこの道を
登るんだよ?
もっと楽な道が
あるじゃないか
相手は高齢者特有の両手にストック、頭にヘルメット。すれ違う時、道をゆずろうとしたが、あちらが避けてしまったので、挨拶とお礼を言いながらそそくさと脇をすり抜ける。
下山する人間が道をゆずるものなんだけどなあ...
振り返ると、あそこまで行けば楽になるんじゃ、とか言ってたところで立ち往生していた
∧∧ 死ぬなじじー!
(‥ )
‐( ‥)まあ旅立ったわけじゃ
なくて
同じ道が続いていることに
絶望してるんじゃね?
後、5回以上は
同じ折り返しが続くし
まあ絶望は言い過ぎにしても、一休みしていることは間違いない。
でもあと50メートル程度で楽な展望台なのだ。じいさんの無理の成果はすぐそこだ。
そして帰り道は、前々から気になっている、手付かずの林を通る未舗装の小さな道を通って見た。もっと下にある砂防ダムの脇に暗い道があるのだが、そこに通じるように思えたからである。
歩いて見たら正解だったが
∧∧ どこだよここ
(‥ )
‐( ‥)住宅街の真っ只中だよ
盆地の平野を使い尽くし、山の斜面まで住宅地にする。しかし谷間は開発できずにそのまま残り、林と砂防ダムと昔の道だけが残る。脇の崖の上は事実、住宅地だ。
そして、今でこそ色々な道ができたが、この道は昔本来の道なんだろう。下の集落から上の神社まで、うねうねしながらまっすぐ続いているのだから。
新しい道を見つけて帰る。
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