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2014年8月7日木曜日

蟻:弔いの日

 
 試験管をよく見てみると
 
 ∧∧
(‥ )蟻さんが死んでるよ?
 
  (‥ )ほへ?
 
 一匹、お亡くなりになっておる









 
 
 他の蟻は問題ないらしい
 











 
 ∧∧
(‥ )寿命にしちゃあ
\‐  いくらなんでも短すぎですよね
 
  (‥ )働き蟻の最初の誕生が
      7月24日
      =>働くお母さん
      そこから考えると
      最長でも2週間の命
      だったわけだからなあ
 
 はて? なにか問題のあるものを食わせたのだろうか、バッタに毒物が含まれていたとか? それとも病気か? しかし、コロニー自体は現状、順調に見える。












 
 そういえば、働き蟻の中でいつも一匹、餌探しにひたすら走り回っている奴がいたよなあ...
 
 ∧∧
( ‥)過労死?
 
  ( ‥)どうだろうね
    ‐□ 同じ個体とは
      限らないしね
 
死体はさっそく、仲間によって放棄される












 
 ∧∧
(‥ )葬式というセレモニーがある
\‐  人間からすれば気の毒だけど
    合理的だよね
 
  (‥ )幼虫を育てる保育所に
      痛んでいく死体を残しておく
      わけにはいかんからな
 
 とはいえ、食って処理するわけでもないらしい。
 
 ∧∧
( ‥)死んだら仲間を食べちゃえ
    という行動は
    仲間の識別に問題を
    引き起こす
    だから食って処理するのは
    無しなのだ
    とかですかね?
 
  ( ‥)食い尽くしたバッタの
    ‐□ 残りかすとかよりも
      仲間の死体の
      捨て方の方が
      入念なんだよな
      そういうことかも
      しれないね
 
 バッタの残りかすは、ぞんざいにチューブに放りっぱなしだ。













 
 仲間の死体はもっと遠くに放棄されている。これに意味があるというのなら、単に合理的で機械的な行動でも、まあそれなりに弔いだと言えるのかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )別に死者を悼んでいる
\‐  わけではないけどね
 
  (‥ )死者を悼むなんて
      そんなどうでも良い機能を
      蟻は搭載していない
      だろうからね

 




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