自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年2月25日火曜日
確かに進化論は証明されてはいない
進化論は証明されていない。科学ではない。
∧∧
(‥ )という意見をどう思いますか?
\‐ という質問です
(‥ )進化論は数学じゃないから
証明ではないなあ
というか、科学というものがそもそも証明する学問ではない、とも言える。
∧∧
( ‥)証明って言葉は科学では
よく使われるけどね
(‥ )観察、実験、
データを積み重ねるのは
証明とは言わないよね
ユークリッドの証明。例えば、あれが観察か? という問題
科学の世界で使う証明という言葉と、数学で使う証明という言葉は全然意味が違うし、悪く言えば使い手側が意味の違いにまったく無頓着なのだとも言える。
あるいは進化論は証明できないから科学でない、というのはそういう定義や言葉の範囲の齟齬をたくみについた詭弁だとも言えるし、そういう違いに無自覚なつまらない誤謬だとも言える。
∧∧
( ‥)プラトンさんは無理数を
否定し、抹殺しようとした
( ‥)つまりプラトンは
‐□ 二次方程式を完全には
解く事ができないのだ
マイナスも無理数もないプラトンは二次方程式を解き切ることができない。この意味において、彼は現在の中高生にも劣る存在でしかない。そう言う事ができる。
知らないからしょうがない、とも言えるがそれだけではすまない。無理数を否定した。ただその一点だけでも彼の限界とは、彼自身に原因がある。
∧∧
( ‥)現在の数学はマイナスや
無理数を発明することで
二次方程式を自在に
解く事ができるようになった
(‥ )数学でさえも論理的な
学問に見えて、
概念の拡張などといった
思いつきと発想によって
その領域を拡大したのだ
数学も論理だけでは
成り立たないとも言えるな
思うに、マイナスや無理数、微分や積分に首をかしげる人がいるのは、実のところ、数学は論理的な学問だ、と勘違いしているからこそ、そういう違和感を覚えるのかもしれない。彼の脳は、無限小の無限集合による有限の値、という得体の知れぬ、論理ではにわかには正当化しがたい世界を前にして、怯え、ひるんでいるのだ。
∧∧
(‥ )進化論も既存の概念や前提では
\‐ 解決出来ない問題を
概念の拡大、
あるいは発想の拡張で
解決することに成功したと
(‥ )だから証明されていないから
進化論は科学じゃない
という言い様はだな
私は無理数とマイナスを否定します。そうである以上、私は二次方程式を完全に解く事はできません。しかしそれで良いと思います。あなたがたのように無理数とマイナスというインチキを用いて二次方程式を無理矢理に解く。こんな非科学的、非論理的なことをしたいとは思いません。
∧∧
( ‥)と言っているようなものだと
( ‥)実際、この言い様は
‐□ まったく正しいのだ
マイナスと無理数は非論理的である
マイナスと無理数で解ける二次方程式は非論理的である
そのような解法も非論理的である
∧∧
( ‥)その結論は論理的である
(‥ )単に役立たないって
話でな
進化論は証明されていないから非科学だ、この主張は無矛盾ではある。
ただ単に役立たないだけの話。
彼に誤りがあるとすれば、それは、正しい論理=現実の妥当な記述、と思い込んだ点にある。論理が現実を無条件に記述できている、そう無批判に鵜呑みにしたのが問題だったのだ。
彼の誤りはここなのだ。
だから彼のやるべきはここではなかった。彼はまず最初に、正しい論理=現実の妥当な記述、これを証明する必要があったのだ。
∧∧
( ‥)論理と世界が等価であること
あるいは
論理に世界が包含される
ことを論証せよ
( ‥)論理=正しい現実
‐□ この発想自体が
実は非論理的なんだよね
世界と論理が等価である。それはなんだろう? それはただのイデア論ではないのか? そしてイデア論とは、所詮は飛躍した思いつきでしかない。一体、誰がイデアを目の当たりにしたというのか?
イデアは観察もできず、証明することもできない。
つまり単純な話、論理は現実ではない。
論理は現実について何一つとして語っていない。
現実を知るには現実を見ることが必要で、現実を解くにはそれに適した概念の拡張が必要だ。
進化論とはそうして作られたものであったし、そしてそれゆえに進化論は証明するものではない。
∧∧
(‥ )そういえば我が家のサイトにも
\‐ これを論じたコンテンツが
ありましたよね
=>Untitled Document
(‥ )さっき新しいPCで見たら
文章中において
フォントの違いかなにかが
表示されてしまって
いるのだ。
今度、落ち着いたら
調整する必要があるな
ただ、以上のことから分かることはある。
論理=科学、だと思い込んでいる人がいる
数学でさえ論理だけではやってこれなかった、ということを知らない人がいる
概念の拡張や発明をしないと二次方程式さえ完全には解けない、ということを知らない人がいる
そういう論理を飛躍したような発想や試行錯誤で進歩してきた成果である教育、それを受けていながら、それについてまったく無自覚な人がいる
∧∧
( ‥)でもそれ以上に
(‥ )2000年前のプラトンと
同じような、
ごく素朴なレベルで論理を
あやつり、
それを理解と見なす人が
かなりいる
これはつまりだな
これはつまり、人間の脳とは、勝手な定義を思いついてそれを無矛盾に並べる、そしてそれが理解だと思い込む、これが人間の脳の特性だ、そういうことを暗示しているように見える。
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