自己紹介
- 北村雄一(北村@)
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2014年2月16日日曜日
雪道の散歩
夜中に近づいた頃、外へ出てみると所々に晴れ間が覗く曇り空であり、そして
○
∧∧
( ‥)満月ですね
( ‥)ふーむ ちょっと
散歩にいくか
歩いていくと、途中で警察車両が止まっているのが見えた。なにやら警告灯がついていて、”事故”の文字。
∧∧ この先は坂だよね?
( ‥)
‐( ‥)立ち往生かな?
このblogに画像はアップはしないが遠くから写真を撮っていると、やってきた車両を止めた警官がしゃべっているのが聞こえた。どうも坂の途中でトラックが立ち往生しているらしい。
そういえば、24時間前の昨晩。もう少し厳密には日付がバレンタインデーから15日に変わろうとする時、この坂は軽自動車が途中で動けずにうんうん言っていた場所だ=>hilihiliのhilihili: 気温0度 湿度80% 積雪38センチ
どれどれと思いながら坂を登っていくと、予想よりもひどい状態だった。トラックが全部で5台、軽自動車が2台、上りも下りも立ち往生。
上りの1台目、最後尾のトラックは後退しようと試み、上りの2台目は、撮影した画像からすると「なにわ」ナンバーだ、ドライバーが後輪で何事かしていた。野次馬もいた。そのさらに先の3台目はもはや状況放棄。エンジンもかかっていないっぽい。4台目は方向転換を試みつつも完全にはうまくいかず、その脇に軽自動車が1台、そのさらに先の下り車線に5台目のトラックが1台、どうも水戸ナンバーだ。そしてその後方で鎮座したままの2台目の軽自動車。
∧∧ なんか壮絶だね
(‥ )
‐( ‥)この坂は急で
しかも影で
見通しは悪いし、
近所に住宅はないし、
雪かきはしない
そのくせ
抜け道的な要素があって
意外と通行量が多いのだ
運送業のことはよく分からないけども、まさかこんな道とは分からずにはまってしまったのかもしれない。とはいえ、近隣の相模ナンバーの車もある。
*1時間ほど後、帰り際に下から覗いた限りでは下り最後尾のトラックと「なにわ」ナンバーのトラックは無事脱出に成功した模様。ただし、状況放棄状態の3台目のトラックがどうもそのままで、その先はどうなっているのかは見えなかった。警察は坂を継続封鎖中で、やってくる乗用車に方向転換をお願いしていた。
さらに先へ進む。どうもわだちの痕からすると、一部の大型車線ではブルドーザー、いや、除雪ドーザという奴だろうか、キャタピラではなくシャベルのついた四輪の大型自動車が出動しているらしい。14日の昼間にちょっと見た奴かもしれない。
*専門外なだけに、車種や形式、正確な名称はちょっと分からない。
そして、満月を跳ね返し、雪明かりで照らされた夜空は、明るく、そして青かった。
昇り始めたおとめ座のスピカと火星を撮影すると、青空で輝いているように写る。
樹々も露出をかければまるで昼間のように、しかしその風景はやはり夜だ。
それにしても、雪の中を歩くのは骨が折れる
∧∧ 丘の上についたよ
( ‥)
‐(;- -)うへー、ようやくか
この温度でブルゾンを含めて3枚の上着を着るのは暑い。ブルゾンをぬぎ、2枚目の上着は汗でぬれかけていたので、ひっくり返して夜風の中でぶんぶん振るう。しばらくすると意外と乾いた感じ。
体温で暖まった水分が
∧∧ 低温の中、飛ぶ感じ?
( ‥)
‐( ‥)かも知れんけども
‐□ よく分からんな
ふと思い出す。Vヤンという人が書いた本。「征服者」その第三巻だったか、「バト汗 西へ行く」、自分が読んだのはこれだけだったけども、こういう時はそれを思い出す。
チンギスハーンの孫であるバトゥ。彼はロシアを支配する、いわゆるキプチャク・ハン国の創始者となる人だけども、片目でびっこの猛将スベエテイ、あるいはスベテイ・バアトルを率いて、西へと征服を開始する。その物語が「バト汗 西へ行く」
スベエテイは確か、チンギスハーンのもとでホラズム王国を攻撃した際、国土の防衛を放棄して逃げ出したホラズム王を追撃し、そのあまりの速さで追い立てるべきホラズム王をあろうことか追い抜き、カスピ海の西岸を北上、そこで遭遇した現地の軍勢を撃破し、ロシア方面の情報を得て、そのまま東へ旋回してモンゴル本土へ帰還したという将軍だ。
猛将に率いられたモンゴル軍のロシア遠征は畏怖を込めてしばしば言われる。
ナポレオン、ヒトラー、いずれの征服者も冬のロシアに負けた。だが、モンゴル軍は違う。川が凍結する季節の方が進撃に好都合である、このような理由で冬のロシアに攻め込んで征服した軍隊が他にあろうか?
∧∧ でもあなたが思い出したのは
(‥ )
‐( ‥)あれだ、バトゥ率いる
モンゴル軍の攻撃で
防衛中、川に落ちた
ロシアの登場人物がさ
冬の戦闘である。しかし、この人物は生きていて、物語の後半でまた顔を出す。敵軍がいる中、たき火を焚くわけにはいかず、三日間雪の中を歩き通して、体温で服を乾かして生還するのだ。
フィクションだけども
∧∧ なんと言えば良いか
( ‥)
‐( ‥)モンゴルこえー
ロシア人、頑丈
夜の初めにここに来たとき、一応、雪をはけておいたベンチはすでに乾いていて、のんびり座って考え事をすることが出来た。動いていると寒さは感じない。さっきも書いたように暑いくらいだ。しかし考え事をするには、長靴のゴムは少し熱を奪い過ぎである。とはいえ、満月と雪明かりの夜空は、寒いが、きれいだ。季節は過ぎつつあり、西の丹沢の山々に沈もうとするシリウスが、樹々の向こうに輝いていた。
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