化石で認識される種と現在の生きている生物で認識される種には、そのあり方に違いがある
∧∧
( ‥)違うのは分かりますけども、
その違いにどんな意味があるんでしょうね?
(‥ )そこ、問題なんだよな。
ものすごく素人ちっくに考えると、同種か別種かは交配できるかできないかで識別できる。化石は交配実験ができないから、交配実験できる現在の種とは同列には扱えない。
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( ‥)というのは簡単ですけども、
現在の種だって、そのほとんどは交配の有無で
認識されたわけじゃないですよね。
(‥ )それこそ、種ってやつは”認識した”ものだろうからな。
人間は遺伝子を直接、あるいは塩基配列を直接認識できない。
セイヨウタンポポのかなりなものが在来のタンポポとセイヨウタンポポの雑種でした、というのは同種か別種かは交配の有無で判定できる、という主張や定義からすると破綻した文章になるけども
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( ‥)でも、先の文章は、
ある外部形態を持つか否かで識別可能な集団があるけども、
実際には交配が起きている。ようするにそういうことを
言わんとしていることは明らかですね。
(‥ )逆にいうとそういう意思疎通に役立つものが
種であるのだ、そういうことでもあるかな。
種は認識されたものであって、ほとんどの場合、交配の有無に基づいて定義されたものでもなんでもない。
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( ‥)化石種と現生種の違いってなんでしょうね?
(‥ )化石種は軟組織のデータがまず使えない、交配実験ができない
現生種は軟組織のデータも使える、交配実験もできる
つまりその違いは
も
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( ‥)も、ですか。
でも、も、を使わない場合もしばしばあるのですよね
(‥ )外部形態から考えて別種だと思ったが、データが増えたら
同種であることになりました。でも交配実験とか
遺伝子の調査とかしてないけどね、
という例は現生種でもあるからね。
まあ、最近だと技術も進んだので、せっかくだし遺伝も調べようよ(そうしないと査読を通らない場合もありうる?)、ということはするけども。
∧∧
( ‥)でも遺伝子の違いと外部形態の違いで識別した種が
怪しげだって例もありますでしょ。
( ‥)外部形態は完全に連続。遺伝の違いがあるというけども、
それってさ、個体群の違いじゃね? ってやつとかな。
ついでにいうと認識的に意味なくね? という例。いずれ将来、検討する時がくるだろう。
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( ‥)交配しているのだが、淘汰のせいで
ミトコンドリアのゲノムと核ゲノムが
異なる振る舞いをしているらしい、
そういう例もありましたね。
(‥ )たとえミトコンドリアゲノムの全塩基配列を
決定して系統解析しても、
それはそれの系統樹を描くだけ、
ということかなあ。
遺伝子の中にある、個々のタンパク質をコードする遺伝。それらが同じ系統を示すとは限らない、というかそもそも本当に異なる系統を作っている場合が、当たり前のようにありうる。
化石だろうが現生種だろうが、外部形態(それが軟組織だろうが、硬組織だろうが)を見るということは、それを司る何かを見ているのだろうし、それが内部形態であっても同様、離合集散する遺伝子とその変遷を間接的に見ているんでしょう。
それを踏まえて考えるに
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( ‥)化石種と現生種の違いってのは
(‥ )やっぱ、”も”かね?
違いが”も”ってことは、違いはあれども、その違いってどの程度の意味があるんだ? ということになる?
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( ‥)違うこと”も”できる?
(‥ )言い換えれば、違うことしかできない、わけではない
そういうことかね?
さて?