ガリレオ・ガリレイの天文対話を読んでいる最中。
∧∧
( ‥)どう?
( ‥)すごく冴えてるなあ、頭いいなあ
-□ そう思える箇所がある一方で
いや、その理屈は雑だろう
という部分があって、なんと
評価したものかね。
天文対話は3人の登場人物が議論する(というか旧来の天動説体系を採用する人物を残りの2人が叩きのめす)という形式で書かれているので、そういう構造上の問題かもしれない。生の議論に雑な部分が入るのは当然だ。ただ、その代償というべきか、旧来の体系を支持する多くの人々からすればおそらくイライラさせられる本である(論証に稚拙な部分が入ると良い部分に対してさえ、無駄に反対が強くなるだろう、という意味)。
まあ、それだけであれば画期的な仮説をまくしたてる、冴えているが困ったことに時々ひどく粗雑な人、というイメージなのかもしれないけれども、ところが読んでいたら、この箇所はあまりにも危険だ、自分がもしも教会関係者だったらそう感じる部分が出てきた。
∧∧
( ‥)やばいと
(‥ )自分は実際には教会関係者
□- ではないけれども、もし
そうであったのなら、
一神教の根幹を
破壊しかねない
そう危惧するだろうね。
∧∧
( ‥)教会関係者じゃなかったら?
(‥ )それをやったら教会が猛反撃
してくるだろうから、
やめるべき、と言う。
その箇所の論証形式と導入した
前提があまりにも危険だよ
まだよく把握できていないけども、地動説はそれ自体では教会にとって問題ないのだと思う(もちろん自分が知らないだけで、理由があるのかもしれない。それは調査すべき案件)。問題があるとしたら地動説を支持するためにガリレオがある前提を導入したことで、それは天動説というよりも、むしろ神を破壊する。あるいはこう言えばいい? その前提は神の必然性を無効化する。。
事実、その発想の果てに、ガリレオの200年後、神殺しの男がやってくる。それが実際の歴史でもあった。
危険なものはやはり事実として危険だったのだ。その前提は神を殺す。
∧∧
(‥ )実際の教会関係者は、当時、
□- どう思ったでしょうね?
(‥ )分からん。だけど、少なくとも
ガリレオの4世紀前には
すでにその危険性に神学者は
気づいていたはずだけどね。
∧∧
( ‥)ガリレオさん、危険なゲームを
してしまいましたか?
( ‥)ガリレオ自身は危険だと
-□ 気づいていなかったの
かもしれないけど、これ以上は
もっと調べないと分からんね。