ダーウィンの著作を読むに、どうも彼はごく短期間で起こる、つまりほんの数世代で起こる進化(淘汰による遺伝子頻度の変化)を説明する時に困難に打ち当たったらしい。
( ‥)そういう現象を説明するさいには淘汰だけじゃなく、
-□ 使用や気候順化による”遺伝”にもより多くのウェイトを
与えた。というか、そういう記述が増える。
∧∧
( ‥)いわゆる獲得形質の遺伝を説明に
持ち込んでいるわけですね?
たぶん、ダーウィンは混合遺伝の世界観で見ているから、淘汰でそんな急激な遺伝子頻度の変化が起きるとは思えなかったのではなかろーかって感じ。
ようするに受精によって1世代ごとに遺伝が混ざってしまうと考えた場合、選抜された遺伝が薄まってしまう。これではそう簡単には進化は起きない。つまり”理論的にありえない”。
∧∧
( ‥)混ざらないエレメントという考えがあれば
(‥ )エレメントを集積するのはごく容易だね。
しかし混合遺伝の世界ではそうではない。そしてつまり、”ありえないくらいに速い進化”を説明するために持ち出した(あるいは1、2世代前からあった古典的進化論から受け継いだ原始形質としての)補助仮説が獲得形質の遺伝。たぶん。
∧∧
( ‥)あの人の理論体系を理解するのは
難しいですね。
(‥ )そうなんだよねえ、目下最大の難問は
□- なんでダーウィンは乳牛のミルクの生産量を
選抜だけでなく、獲得形質で説明したのかなのだが。
なぜだ? 種の起源読んで以来、ずーーーっと疑問になっている部分なんだが。