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2013年3月14日木曜日

PM2.5という言葉/土ぼこりをなめちゃいけない

  
 
 hilihiliのhilihili: どうも関東ローム層由来でいいらしいの続き
 
  
 図書館へいき、ちょっと本を調べる。
 
 
    やらなきゃいけないことが
 ∧∧ あるのに、すぐこれだ
( ‥)
 –( ‥)まあ、さして時間も
   –□ かからないから。
 
 PM2.5
 
 しばらく前から話題の単語
 
 我が家にはテレビもラジオもないし、興味もないから、どうでもいい単語として、ずーっと聞き逃していたのだけど。
 
 ∧∧
(‥ )大気中に漂う2.5ミクロン
\–   つまり1000分の2.5ミリ
     以下の微小な粒子のこと
     であるのだと
 
  (‥ )アメリカで1997年、
      PM2.5の濃度は
      年間平均で立方mあたり
      15マイクログラム以下
      という基準が定められたと
 
 *参考:「ここまで分かった「黄砂」の正体」 三上正男 五木書房 pp64参考
 
 ∧∧
(‥ )環境省のHP、大気環境
\–   自動車対策でも黄砂や
     PM2.5のお知らせが
     ありますね
 
=>環境省_大気環境・自動車対策(水・大気環境局)
=>環境省_微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報
 
 (‥ )ようするにPM2.5は
     大気中を浮遊する微小粒子、
     つまりエアロゾルの
     ことなのな。
     くくりが広くて、定義は
     大きさなのね。
 
 例えば硫黄を含むものを燃やして発生する二酸化硫黄が、水分なんかと反応して出来る硫酸エアロゾルもこれに該当する。
 
 ∧∧
( ‥)これが、昨今話題になった
    北京や中国都市部を覆った
    PM2.5ですか?
 
  ( ‥)たぶん、そういう理解で
    –□ 良いと思うけどもね
       PM2.5に関する専門家の
       会合による報告書にも
       排ガス、石炭使用などが
       原因として上げられて
       いるわけだしね
 
上記環境庁HPより=>*
 
 ∧∧
( ‥)そういえば以前、中国へ
    いった時、ひどく硫黄くさい
    場所を通りましたよね
 
  (‥ )北京へ帰る途中の道路でね
      北京まであと100km
      ぐらいだったかなあ?
      あるいはもっと近くか、
      猛烈に硫黄臭くて、
      なにかの施設があって、
      石炭が山積みされてた。
 
 石炭を燃やしていて、脱硫しないまま排気しているんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )あちらは石炭があちこちに
\–   ありましたよね
 
  (‥ )日本と違って植生が
      あまり密でなくてね、
      地層は露出してるし、
      普通に石炭を採掘する
      山もあるし、
      運んで燃料として山積み
      されている場所もある。
      そういえば駅内部だけど
      貨物の移送に蒸気機関車が
      立派に現役しているのを
      見た時には感動したよ。
      写真を撮るのも忘れる
      くらいにすばらしかった
 
 とはいえ、あんだけ普通に、しかも脱硫せずに石炭を燃やしたら二酸化硫黄は出るし、そこから出来た硫酸エアロゾルが危険な濃度に達するのも不思議ではないだろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)それにしても、PM2.5って
    それだけ聞くと、
    硫酸エアロゾルを示す
    固有名詞みたいに
    聞こえますよね。
 
  (‥ )あるいは有害物質そのもの
      をさす言葉みたいだな。
 
 まあ、確かに有害物質なんではある。それが硫酸エアロゾルだろうが、黄砂だろうが、タバコの煙だろうが、解体工事で舞い散るアスベストだろうが、そんなものが鼻腔や気管、肺にまで入ったら、体に良い訳がない。事実、以上は濃度が高ければいずれも顕著に有害だ。
 
 ∧∧
(‥ )誤解を招くとしたら
\–   PM2.5は濃度を示す言葉
     でもない、
     ということでしょうか
 
  (‥ )先に引用したように、
      健康に関する指定では
      PM2.5の濃度は
      年間平均これこれまで、
      そういう基準だからな。
      PM2.5自体には大きさの
      意味しかないわけで、
      ただちに即座に
      それが必然的に濃密とか
      有害だとか、
      そういうことを意味する
      わけではないね。
 
 だが、例えば以下のようにこの言葉を解釈したらどうなるか?
 
:PM2.5はある特定の有毒物質を示す固有名詞である
:PM2.5はそれ自体が濃度に関係なく有害
 
 このように解釈した場合、
 
 ∧∧
( ‥)中国から有毒物質PM2.5が
    風にのってやってくる
 
  (‥ )言葉自体は正しいのだ
      硫酸エアロゾルもくるし
      同様な大きさの微小粒子も
      飛んでくるだろうからな
 
 だけども意味自体は全然変わる。
 
 ∧∧
(‥ )これじゃあ、神経質になる人が
\–   出るの当たり前ですよね
 
  (‥ )3月10日、黄砂が来ると
      言われたあの日に、強風で
      関東ロームが舞い上がって
      関東は土ぼこりに覆われた
      その時、一部地域で
      PM2.5の濃度が基準値を
      越えた。
      やっぱり中国から
      飛来しているんだ!!
      そう書き込んだ人が
      いたよね。
 
 いや、PM2.5には大きさしか定義がない。そうであれば、PM2.5の数値は関東ロームの土ぼこりでも当然上がる。大気中に大小様々な砂や土、粘土鉱物の粒子が舞い上がれば、1000分の2.5ミリ以下の粒子の濃度も増大するのは当たり前。
 
 ∧∧
( ‥)大きさしか定義がないから
    1000分の2.5ミリ以下の
    土ぼこりが舞い上がれば
    それが関東ローム由来であれ
    PM2.5の濃度それ自体は
    上昇する。
 
  (‥ )だけども、PM2.5は
      中国で生まれた有毒物質だ
      そう受け止めた場合、
      PM2.5の上昇は必然的に
      中国からの汚染を意味する
      そういう解釈になるわけだ
 
 ∧∧
(‥ )その解釈で理解を進めれば
\–   あれは煙霧ではない、
     やはり黄砂なのだ。
     気象庁は中国に
     配慮している、あるいは
     乗っ取られている、
     そのように考えるのだと。
 
  (‥ )これを考慮すると
      黄砂に関する陰謀論は
      より把握しやすくなると
      思うよ。
 
 ついでにいうと、10日の土ぼこりが関東ローム層から舞い上がった赤土でも、体に悪いことに変わりはないんである。
 
 ∧∧
( ‥)そもそもPM2.5は大きさの
     定義であって、その大きさの
     微小粒子の濃度がこれこれ
     になること、
     その高い濃度に
     人体がさらされるのは
     粒子の種類に関係なく
     望ましくない。
     そういうことですからね
 
  (‥ )粒子の種類によって
      影響自体は違うだろうな。
      しかしだ、粒子が
      中国の硫酸エアロゾルでも
      タバコの煙でも、
      舞散ったアスベストでも
      黄砂でも、
      関東ロームの土ぼこりでも
      体にいいわけない。
 
 実際、どうも当日以後、体調を崩したり、熱を出した人もいたようである。
 
 ∧∧
( ‥)あなたは特に問題無し
    でしたけどね
 
  (‥ )以前、関東ローム層から
      舞散った土ぼこりで
      ひどいめにあったから*
      あの日、
      黄色く濁った空を見て
      びびってマスクしたり
      うがいしたからかもね
      あの時は黄砂だと
      思ってたけどさ。
 
  
 土ぼこりをなめちゃいけない。粘土粒子だの、火山ガラスだか植物の珪酸体だか、色々な鉱物が肺に大量に入り込んでくるのだ。状況次第、個人差次第だけども、花粉症のようでいて、しかしもっと強烈で、熱が出たり、体がだるくなったり、ひどいダメージをくらう場合がある。
 
 
 
 

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