太陽が地球の周りをめぐっている、地球が宇宙の中心であるという天動説
∧∧
( ‥)昔の人はそんなことを信じていた。
天動説とは、遅れた世界観を
揶揄する時に使われる言葉でもありますね。
( ‥)実際には天体の運行を記述するために
-□ 調整されて、色々な要素を組み込んだ
非常に複雑な理論だったのだけどね
それをきちんと現代の形に切り替えたのがケプラーで
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( ‥)そしてケプラーの法則
1:惑星の軌道は楕円である
2:一定時間に惑星が掃く面積は一定である
3:2つの惑星の公転周期の2乗は
惑星と太陽の平均距離の3乗に比例する
以上の3つが発見/提案されるのだと
(‥ )この時、初めて、地動説は天動説を
凌駕するのだよね。少なくとも
天動説を完成させた
プトレマイオスを越えた、
という意味でね。
つまり、これ、意地悪いことを言うと
∧∧
( ‥)ケプラーさんの法則を知らないままに
「天動説なんて」とこきおろすのは
正しい理解ではないのだと
( ‥)言い換えるとあれなんだ
-□ 僕らの理解ってやつが、本当に
肝心な部分の上っ面の上っ面
でしかないってことなんだよね
そうなのだ、僕らの理解や知識なんて知ったかぶりでしかなくて、まるで地に足がついていない。馬鹿の一つ覚えでしかないのであった。
∧∧
( ‥)先日、あなたは地学のライターですか
生物のライターですか? と問われました
(‥ )どっちも、そう答えておいた。
古生物の話を書く時に地学のことを知らないとえらいことになる。例えばの話、どんな地層でも放射性年代測定を使うと正確な年代が分かると思い込んでいる人がいる。
地層の堆積速度はどこでも同じだと思い込んでいる人(ようするに1センチの厚みがある堆積が5分で出来た場合もあれば何万年の場合もあるということを知らない人)もいる。
火山噴火というと全部、どっかーんだと思い込んでいる人や、地層に斜めに走る細かい層があった場合、それが何を示しているのか(水の流れを示しているけども、それが)まるっきり分からない人も多い。
こんなの簡単です、そんな知ったかぶりをぶっこいていて、オレ様が苦手なのはせいぜい数学ぐらいだ、地学や生物学なんて方程式すらない(実際にはあるんだけど)いい加減な学問なのである、とか思い込んで、絶頂に有頂天でいるとどえらいことを書く。
知った気になった上っ面では駄目だ。だが、知っていると思っている以上、それが上っ面だということには原理的に気づけない。