自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2017年6月13日火曜日
もしもし? あなたのパリは燃えちゃってますか?
出先でがなり立てていたラジオニュース
∧∧
( ‥)がなりたてている…ね
( ‥)あんな一方通行で
−/ 思想をわめきちらす
メディアなんて
1984年の
テレスクリーンと
同じだろ?
その主張は以下のようなものであった。
トランプ大統領はパリ協定から離脱したが、パリ協定は国や連邦よりも、むしろ各自治体が自主的にこれを進めていこうと共に批准したものなのです。経済界もすでに再生可能エネルギーが儲かると分かっていてそれを進めている。これは経済でもあるんです。トランプ大統領という連邦の意思は皆の自主性によって覆されるはずです。むしろ覆しましょう!
∧∧
(‥ )トランプ大統領は選挙で
\− 選ばれているから
あの決断は
国民の総意といわないまでも
意思の傾向としては
パリ協定の否定なのでは?
(‥ )まあだから
いくら自治体が
連邦の意思を無視して
パリ協定を
自主的に履行したところで
みんな落選して
脱落していく運命なのよね
というか、そもそも再生可能エネルギーが化石燃料に勝てるわけがないのだ。
再生可能エネルギーが安月給なら化石燃料は膨大な貯金の切り崩しである。
∧∧
( ‥)安月給ごときが
貯金の切り崩しに
勝てるわけがない
(‥ )だから経済的にも
敗北は絶対的なのよ
乏しい月給でもつつましく暮らそう。そう考えている人間が、後先考えずに貯金をばんばか使う人間に勝てるわけなかろう?
実際、そんな相手に勝てた試しがあるか? あるなら言ってみろよ。ほら、どうなんだ?
つまり温暖化なんか知るかと化石燃料を使う者が経済的に勝つ。
経済的に勝利が決まれば、それは選挙に反映され、選挙は法律を変えるだろう。
実際、その先兵がトランプ大統領なのだから、遅かれ早かれ、全世界がこの流れに屈服することになる。パリ協定は雲散霧消し、すべてが有名無実になる。これは必然。後は早いか遅いか、3年後なのか5年後なのか10年後なのか? それだけの話。
∧∧
(‥ )とまあそんなことも
\− どうでも良い話で
(‥ )興味深いのは
この手の人たちは
本気でトランプに勝てると
思っていることなのよね
実際には勝てる要因が見つからない。というか、自主性とか皆の意思とかの精神論。つまり黒魔術に頼っている言動からするに、むしろ敗戦濃厚の末期状態だ。
∧∧
(‥ )経済界も法的な規制を踏まえた
\− 商売を見据えていただけ
でしょうからなあ
状況が変われば
手のひら返すでしょう
最低でも戦略見直しだ
(‥ )ここよここ
自主性、意思、精神論
これらをただ累積させて
法律と規制ですべてを
統制しようとする理想性
ファシストの熱狂的演説を
連想させる
この黒魔術属性こそが
興味の対象よな
そういえば先日も、化石燃料などという時代遅れの産業に頼るトランプ政権に未来はない、と書いた新聞の一節を見て、目を疑ったものだが、今にすれば分かる。これは熱狂的黒魔術属性。すなわち、賢い人間の理想論的ファシズムだった。そう解釈するのが多分、妥当。
∧∧
(‥ )賢い人間はすぐに
\− ファシズムに走る
自主性と意思ですべてを
解決できると考え
理性と知性を重んじながら
実は精神論を累積し
自由を尊びながら
実際には理想的統制と
反逆者の弾圧をやりたがる
(‥ )理想ってのは
そういうものさ
でも賢い人間の
ファシズムは
致命的な欠陥があるのよな
彼らのファシズムには血の紐帯というものがない。それゆえに彼らは敗北する。
賢い少数派ゆえに、彼らは血縁、地縁の紐帯に帰れない。帰ろうとしてもかつて自分を教室で小馬鹿にしてきたヤンキーたちの顔を思い出し、あるいは田舎で自分を白い目で見つめた無学なおっさんたちを思い出してしまうのだ。
それゆえに帰れないし、それゆえに数で負ける。ゆえに賢い人間の敗北は絶対的である。
それもそう先のことではない。
すなわち、あなたのパリ協定は燃えちゃっているか?
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