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2015年8月17日月曜日

アシモフ博士の世界と僕らの世界

 
 アイザック・アシモフ博士がいた1960年代から見た、1990年と2014年の未来予想。これがほとんど当たっていない。
 
例えば=>hilihiliのhilihili: 当たらなかった未来

あるいはエアカーの話=>hilihiliのhilihili: エアカーがやってこなかった未来
 
 ∧∧
(‥ )でもアシモフ博士の予想には
\‐   面白いものもある
 
  (‥ )「生命と非生命の間」
      25章において曰く
 
 郵便業務は今よりも配送管と圧搾空気を利用する率が増えているのではないか?
 
 *つまり、郵便の自動化が進み、配送管の中を圧搾空気で押された郵送物が移動して、自動的に届く仕組みのことを博士は言っている。
 
 あるいは曰く
 
 テレビ電話が普及する。これを応用すれば図書館のマイクロフィルムを電話で閲覧できるのではないか? 実業家はテレビ電話で書類を調べたり受け取ったりするかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)...これって要するに
    ネットとメールと
    pdfファイルだよね
 
  (‥ )博士は計算機の発達で
      ロボットが出現普及した
      未来を予想したんだ
      でも実際に誕生したのは
      人工知能じゃない
      情報処理ができる
      大容量で小さな機械
      つまりパソコンだった
      そしてそれを操作するのは
      我々人間なんだな
  
 
 すべての作業はパソコンで行われる事になった。電子上で作成された書類は、電信で送る事ができる。パソコンとネットの普及で、人はpdfファイルを読み、あるいは添付ファイルを開ける。そしてそのために仕事をするようになった。
 
 ∧∧
(‥ )人工知能を予想したけど
\‐  それは外れ
    予想できなかった
    パソコンが実現した
    その結果がこれですか
 
  (‥ )そしてその違いが
      似て非なる世界を
      作り出したのだな
 
 かつての人々は知能の機械的な再現は簡単だと考えた。実際、もしそうだったら、アシモフ博士が考えたような世界になっていたかもしれぬ。

 ロボットが働き、郵便が配管を走り、テレビ電話で資料を閲覧する世界。
 
 ∧∧
( ‥)実際の世界は
    ロボットよりも
    人間の方が安上がりで
    郵便は電子化され
    資料はpdfファイルになっていた
 
  (‥ )この二つの世界の相違は
      パソコン上で
      作業するかしないか
      その違いだよね
 
 ひとつの世界では、人間が紙に手紙を書いて圧縮空気で自動配送し、書類をマイクロフィルムにしてテレビ電話で閲覧し、自立した計算機であるロボットが肉体労働をしている。

 そしてもうひとつの世界では、人間が計算機の発展型であるパソコンを使い、そこで書類を書き、電信でやり取りし、延々と働いている。
 
 ∧∧
(‥ )なんといいますか...
\‐  似ているのにまるで
    正反対の世界ですな
 
  (‥ )知能を機械で
      再現できなかった
      機械より人間の方が
      安上がりだった
      ここが重点だな
 
 予測と実際の似て非なるずれ。これは我々の世界が何に従っているのか、それを明らかにしてくれるだろう。
 
 そして現代人である自分から見ると、アシモフ博士が思い描いた未来はまるでスチームパンクのように古めかしく、そして不思議な魅力にあふれていると思う。
 
 

 
 

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