本に目を通していてふと思う。
(‥ )ウォレスが性淘汰を
理解できなかったのって、
色々な理由や動機があるだろう
けども、魂を考えていた
からかな?
∧∧
( ‥)あー、うーん、どうでしょうねえ?
*ウォレス:19世紀イギリスの博物学者。ダーウィンと別個に自然選択説を考え出したが、ダーウィンが提案した性淘汰説には反対した。ウォレスの説明には警告色や擬態など妥当なものもあるが、ダーウィンが注目した「なぜオスの鳥はしばしば地味なメスと違って派手なのか?」を説明することに失敗した。
*性淘汰に関しては例えば先のこんな→*
∧∧
( ‥)ウォレスさんは人間の精神は
進化論では説明できないって
立場でしたっけ?
(‥ )ミミズの知能と人間の知能を
延長線上で論じてみせた
ダーウィンさんとは対極的
っぽいのよね。
人間の魂が特別だ、というのなら人間以外の生物が美意識で異性を淘汰する、というのは成り立たないし、魂が仮に鳥にあったとしても、肉体と別個に魂がある場合、性淘汰は当然なりたたない。
∧∧
( ‥)性淘汰は好みが遺伝する、
つまり好みを
遺伝する機械的な形質と
前提した
仮説とも言えますね。
(‥ )好みを機械的な要素や
遺伝する要素に分離できない、
好みとは肉体と別個に存在する
魂の属性であると仮定した時、
遺伝する好みが淘汰を引き起こす
という性淘汰の過程は働かない。
∧∧
( ‥)言い換えると
(‥ )心霊とかに興味を持ったウォレスが
性淘汰を理解できないのは
当たり前とも思えるよね。
ウォレスは貧しい階級の出身で生涯苦労をした。ダーウィンは貴族の出で裕福であり、一生、働くことはなかった。ダーウィンの名声は圧倒的で、ウォレスは彼の影に隠れた存在だった。だから今でもウォレスに自分の不遇を投影するのかやたらと肩入れする人もいるけども。
∧∧
(‥ )心霊に興味を持ったのを口実に
\- アカデミーからつぶされたんだ、
と言う人もいますよね。
(‥ )オカルトな要素があっても
いいんだ、だけども前提は
必ず何かのきっかけになったり
拘束になったりする。
心を機械的な要素に分解できなかった、遺伝する要素の集合体と見れなかった、というのは彼の場合、理解に関して致命的に働いたと見るべきか。
ウォレスはああいう飾り羽は同種を識別する手がかりとして役立った、と説明したが、結果的にこの説明は、本の著者が指摘するように、「でも、配偶相手を選ぶ手がかりにはならないというのである」という皮肉な主張になってしまう。
*派手な羽毛は性淘汰ではない、種の識別に使うためだ、という主張は結果的にそういう主張でもある。
∧∧
( ‥)まあ、同種かどうかの識別は
できるけども、個体の識別は
できないよー、って主張ですね。
(‥ )考えてみればウォレスの
言っていることって
時々、ぐだぐだなんだよな。
なんでこんなおかしな主張になるんだろうと不思議に思っていたけども、
∧∧
( ‥)魂のせい、ですかね?
( ‥)それだけではないけど
-□ 検討してみようと
思うのよ。
*ちなみに目を通していた本とは[A Red Bird in a Brown Bag ] Geoffrey E. Hill