古本屋で何気に買ったままにしていた本をめくってみた、
ここで初めて精神は本来の自己に復帰し、彼の哲学大系は完結する。
∧∧
(‥ )18世紀の哲学者に対する
\- 寸評の一部ですね。
(‥ )緻密かつ矛盾なき哲学大系
まあ、そういうことらしいの
だけども。
はて? すると哲学ってのは矛盾なき理解の体系、知の体系、世界の完全な説明を目指すものだったのか?
∧∧
( ‥)どうなんでしょうね?
そう見える行動や主張をした
人がいるのは事実でしょうけども。
(‥ )世界の”完全な理解”
”完全な理解の会得”
そういう試みは人間社会では
あちこちであるのも事実。
錬金術なんかもそうであった。そもそも賢者の石(正確には哲学者の石)を得ようという彼らの目的は
∧∧
( ‥)本来的には金を得ようという
ものではなくて。
(‥ )人として完全な存在になるとか
魂をより高次なレベルに上げるとか
世界を救済するためのキーになる
根源物というか何と言うかを会得する
とか、そんなようなことなんよな。
ああ、でも哲学、錬金術、宗教、いずれもそういう側面、つまり、真理を会得して救済をはかる、そういう部分があったということか。
∧∧
( ‥)科学はそうではないと。
(‥ )だからだろ? 毒ガスをまいた
人々の中に科学に幻滅した人が
混ざっていたのは。
科学には真理はない、と幻滅したということは、科学は真理探究とか、科学を知ればこの世界の真理を会得できるとか、体得できるとか、そういうものではないということでもある。
科学は真理探究とかそういうもんじゃないよな。
∧∧
( ‥)真理を会得したいのなら
宗教や錬金術や哲学をすれば
良いではないかと。
(‥ )言い換えると、真理って
会得できるもの、体得できるもの
そう思われているってことだよね?
∧∧
( ‥)つまり
( ‥)無矛盾で聞いた人がその気になれる
ごく単純な説明体系、それが
真理ってことかもしれない。
∧∧
( ‥)そういう人は僕らが会得した真理は
単純じゃないって
言うでしょうけどね。
(‥ )数十巻程度の説明体系で複雑だとか
言うのはアホだろ。
外部世界にあたる自然を説明しようとした人々が投稿する論文の数々。科学雑誌1つでどれだけのバックナンバーがあることか。しかも専門分野に限ってこの量である。
∧∧
( ‥)科学の方が圧倒的に量が多い。
でも科学は真理ではない。
そういうものは真理とは
認められていない。
(‥ )見方を変えるとだ、
真理ってのは過剰なまでの
分かった気になれる単純化だって
ことかもしれない。
∧∧
( ‥)分かった気になれるを追求したのが
哲学や錬金術や宗教?
( ‥)そういう側面や、それを目的とした
-□ 人々がまぎれこんだのは事実かも
知らんな。
∧∧
( ‥)それがどの程度妥当なのか、
どのような影響を与えたのか。
(‥ )まあ、おいおい調べればいいことだ。
分かったを求めた人々が何をしてしまったのか、それを見て行こう。