自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年9月10日水曜日
元素が解放される未来
石油が尽きる前に核融合、あるいは高速増殖炉を実用化しなければ
∧∧
( ‥)あなた方の文明は詰む
( ‥)というかすでにほぼ
‐□ 詰んだ状態だと
思うけどもね
実際、困難だけが増して
芽が見えないからな
∧∧
(‥ )最悪の場合、
\‐ あなた方の文明は
混乱の中で
地域ごとに孤立して衰微する
(‥ )いまや世界のどの地域も
世界各国と結びついて
いるわけだよ
ひとつが崩壊したら他も崩壊してしまう。代替物は見つけられるが、それは以前とは比べ物にはならないだろう。
∧∧
( ‥)湯水のように使えた
石油の発電と動力
これがなくば
例えばの話
酸化アルミを還元できず
アルミ合金は高額になる
石油がなくば
運輸はひどく制限される
工場の運転も原料の精錬も
難しくなる
製品の製造どころか
工場を維持するための
部品の製造すら困難になる
( ‥)現代世界の根幹を支える
‐□ 前提が壊れるのだ
相互に依存した世界は
崩壊してしまう
しかもこれは地球の植生のすべてを剥ぎ取り、可能な土地をすべて耕地にしてしまうという過程で起こる。そして人口増加も同時に起こる。人口増加は食料生産に必ず追いつく。
∧∧
(‥ )地球の環境は激変して
\‐ しまうだろう
(‥ )まあ激変といってもな
降水量がちょっと変る
天候が少し変化する
そんな程度だろうけどね
でもこれ、作物の分布とひいては人の分布を変える強大な力になること疑いない。もちろん現在の文明自体はこうした変動を緩衝する力を持っているが、それが出来るのはあくまでも石油がある場合なのだ。
∧∧
( ‥)石油の枯渇と
工業力と輸送力の喪失
植生の崩壊、人口増加
耕作地の変動、人間の移動
これが全部、連動して起こる
(‥ )これ、補給を失った
軍隊を使って
砂漠化と人口増加
難民の暴動で
紛争地帯になった
国家の崩壊を阻止せよ
そういう無理難題と
同じだよな
文明の再建などもはや不可能だ。少なくとも現代のような工業社会を作り出すことは無理だ。
∧∧
(‥ )...まあ石炭を燃やしている
\‐ ビクトリア朝文明もどきで
核融合炉を作れるのなら
再建できるだろうけどね
(‥ )石炭も無くなっていたら
どうすんだよって話だがな
石炭が残っているにしても
石炭の火力発電
蒸気機関
バイオエタノールや
太陽光発電、水力、風力
限られた電力で
工場を運営し
それでいて
現代文明ですら作れない
核融合炉を作成するわけだ
無茶ぶりだよなあ
もし、石炭も尽きていたら、製鉄に使うコークスをどうするのだ? という問題もある。木炭でも使うのかもしれないが、植生が破壊された未来だ、一体全体、どうするというのか?
∧∧
(‥ )地球の植生をすべて破壊したら
\‐ 気候はどうなるんですかね?
(‥ )さあねえ?
やったことないからな
森は色が濃い。単純な話、太陽熱を吸収しやすい。仮に森が消滅し、荒れた耕地が広がったら地球は今よりも太陽光を反射し、そして熱を吸収しなくなるだろう。
∧∧
( ‥)地球は氷河期、
正確には氷期へ再突入ですかね
( ‥)一方で人間は二酸化炭素を
‐□ がんがん放出して
いるからな
温室効果で氷期への
再突入はないかもしれない
温暖化に懐疑論が出るのは、ある意味、根拠はあるのだ。温暖化予想はかなり恣意的だったりするから。でもこのことを言い換えると、これから何が起こるのかもう分からない、そういうことでもある。
∧∧
(‥ )人類の文明は
\‐ 19世紀以前に戻り
しかも耕作地の不毛化と
気候の変化で
さらなる後退を
余儀なくされる
かもしれない
(‥ )最悪の場合は
現在までに手にした知識を
断片的には持っているけど
人口が急減した世界で
孤立した前近代的な国家が
なんとか生き延びている
そういう状況になるかもな
さらなる未来はより悲観的なものとなる可能性もある。
∧∧
( ‥)滅びへの歩みは
何十万年とかかるかも
だけど
(‥ )荒れ果てた地球で
農業と牧畜をしながら
なんとか生きている
そんな感じになるのかな
何十万年もあったら
氷期もやってくるしな
そういう中で
どんな手を使ったのか
文明を再建するのか
あるいはこれまでと違った
異なる種へと進化して
人間とは呼べない生物へと
変貌するのか
あるいは滅び去って、地球は人間のいない星になるのか。人間が滅び去れば、人間の肉体を構成するために使われていた元素はすべて解放されることになる。そうして、それは別の生物のものとなる。
これはhilihiliのhilihili: 光合成に規定された未来の続き
そして以下へ続く=>hilihiliのhilihili: 1000万年後の世界
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