自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2013年9月24日火曜日
切子面を4つ以上取ると立体になる
hilihiliのhilihili: 本はテーマという多面体の切子面を代表するの続き
∧∧
( ‥)ようするに、あなた、
衝撃だったと
( ‥)さっきAmazonで
本の発注をかけた時、
なんとなく書評を
見たのよ。
その書評者のリンク先をたどると、彼は地学に興味があるらしいが、教科書には軒並み低い評価を与えていることが分かった。理由は、
:分からないから
:教科書だから
:図が少ないから
∧∧
( ‥)まあ、ご本人は真剣
なのでしょうね
(‥ )コメントも言葉も
書評も、それは自分の
脳を閲覧者の前で
開くことなのだ。
まるでクジャクが尾羽を広げて己の美しさと、それをコードする遺伝子を誇示するように。人間は脳を広げて誇示し、そして競い合う、僕らが日常している会話とはそういうものであるし、そして書評もまた、これそのものである。
∧∧
(‥ )分からないから駄目
\‐ 教科書だから駄目
図が少ないから駄目
(‥ )彼が広げた脳の
その有様を要約すれば
僕ちゃん馬鹿でーす
なんだけどね、
ご本人はこれで良い
そう思ってるわけよな
いや、これこそが愚かであるがゆえに自分の愚かさに気づかないということなのだよ。
...そう切って捨てるは簡単だけども、やっぱ戸惑う。さすがに途方にくれる。それに困ったことにその人物、
∧∧
( ‥)あなたが発注した本を
高く評価しておりますと
(‥ )正直不安よな。
こんな脳を堂々と広げるようなやからが高く評価した本に、果たして買う価値があるものだろうか?
ひんまがった尾羽を広げるクジャクが言う、これがすばらしい、という美的評価と太鼓判は、言葉とうらはらに、恐るべき警告になっていないだろうか?
∧∧
(‥ )でも、この本はこのジャンルで
\‐ 古典的な価値を持つ
わけですよね
論文にも引用されていますし
(‥ )まあ、それにだ、
本の良し悪しは買って、
読んで、読み直して、
それで判断するべきもの
だからね。
買って良し、買うのは当然
それが仕事。
とはいえ、一抹の不安を感じたのは事実なのだった。
思うに、仮にあるテーマが立体であり、そのテーマを扱う本が立体の表面の一部を占める切子面であるとする。
∧∧
( ‥)一冊の本を読めば分かるとは
ひとつの切子面を知れば
立体のすべてが分かると
同様の暴挙
(‥ )せめてさ、4つぐらい
把握するべきだよな
4つ把握すれば正四面体の頂点を代表する。
∧∧
( ‥)つまり理解は平面から離脱し
テーマと同じ次元、
立体になり接近する
(‥ )もちろん、隣同士の
切子面を4つ選んでも
駄目なんだけども、
理屈としては
4つからがスタートよ
もっと数を増やせば、座標は増えて、テーマという立体の、その姿がおぼろげだが見えてくるだろう。
もちろん、こんな言い様は単なる比喩でしかないけども
∧∧
(‥ )ともあれ、一冊読めばいい、
\‐ 全部分かる本が読みたい、
思ってたのと違う、
このような姿勢で
本を読んでしまうようでは
状況の把握は無理でしょうね
(‥ )学校の時のことを
考えればいいのだよ。
一冊の本を読んで、何が分かった?
あの時、どうして参考書を買ったか、その理由を忘れたか?
足し算、引き算を把握すれば積分が解けると思ったか?
教科書の述べていることでさえ、全容のほんの一端でしかない。そんなこと見れば分かるのではなかったか?
∧∧
( ‥)学生時代を思い出せと
(‥ )みんなそんなにいやかね?
そんなにいやか? なにもまったくできなかった、自分はまったく才能も能力も実力もないちっぽけな存在だと、それを思い知らされたあの時の失望、それを思い出すことが、そんなにいやか?
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