自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2013年7月10日水曜日

イデアは破滅の逃げだったのか?

  
 
 正午よりも少し前、散歩に出かけると、どういうわけかコウモリ(多分、アブラコウモリ)の左腕がアスファルトの上に落ちていた。
 
 










 
 ∧∧ なにがあった?
(‥ )
 –( ‥)さあねえ
 
 梅雨が開けて今年の夏は強烈で、神奈川県中央はなかなかに暑い。炎天下の中、歩くのがいささかきつい状況。体温は上昇し、まるで走った時のように息が上がる。
 
 ∧∧ なぜこんな状況で散歩を
( ‥)
 –( ‥)いや、なんとなく
 
 公園の木陰で本を読み、そして、なすすべもなく帰る。
 
  (  ̄  ̄)あー疲れた
 
 ∧∧
( ‥)意味ないな、おい
 
 
 木陰で、「プルターク英雄伝」岩波文庫版 11巻 ディオーンを読んだ。
 
 ∧∧
(‥ )シチリア島の独裁者に
\–   仕えたけども、
     プラトンさんを敬愛していて
     彼を呼んで独裁者を
     感化させようとして、
     追放されて、でも故郷の人の
     ために挙兵して戦って
     そして死んだ人ですね
 
  (‥ )なんかな、邪魔者を
      ちゃっちゃとぶち殺せば
      いいのに、
      それを友人たちからも
      勧められているのに、
      それは徳に反する、とか
      そういうこと言って、
      結局、それで身を滅ぼして
      しまうのよね。
 
 ∧∧
(‥ )英雄伝は英雄達の対比ですけど
\–   ディオーンさんは
     ブルートゥスさんと対比
     されているんですよね
 
  (‥ )対比というか、
      ギリシャとローマの
      似た者同士を比べるというか
      まあ、似てるよね。
      どっちもプラトンに傾倒して
      そして徳を重視して、
      ゆえに死んだ。
      作者の評価はまた違うけど
      そういうことだよな。
 
 ∧∧
( ‥)これは、プラトンさんの
    理論の敗北?
 
  (‥ )じゃねえか?
      少なくとも、プラトンの
      哲学を使ったけども
      2人とも、現実を
      コントロールできなかった
      そういうわけだよね。
 
 考えてみれば現実世界の外に理想のイデアがある、そんな前提を敷いた時点で、現実を否定することは出来ても、現実を記述することはできない。ましてやコントロールできるわけがない。
 
 ∧∧
(‥ )破滅は当然だった、
\–   そういうことですかね
 
 (‥ )プラトンのやったことって
     結局、なんだったんだろうね
 
 単に現実世界からイデアなる夢の国に逃げようとした。それだけだったのか?
 
 善かれと思ってやったことだろうけども、それは結局、人を殺しただけだったのか?
 


 この話はある意味、これの続き=>hilihiliのhilihili: そこが謎




ブログ アーカイブ