自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2015年11月4日水曜日
君は馬鹿向け時代からお上品に目をそらしただけだ
図書館が新刊を貸さなくなれば本の売れ行きが上がるのではないか?
∧∧
(‥ )いままでそこまで強く
\‐ 言わなかったことに
今になってしがみつく
(‥ )それって
本の売り上げ低下と
新刊貸し出し禁止という
解決策が
まったく関係ないって
ことなんだよね
これまで貸し出していたのに今になって文句を言い出す。
それは、売り上げが減ったから貸し出し禁止を慌てて言い出したということだ。
そうだとしたら、貸し出しは売り上げ減少の原因ではありえない。
原因ではない以上、貸し出し禁止をしても状況は改善されない。
死ぬだけだ。
∧∧
( ‥)...まあ以上のことは
すでに明らかであるとして
ではなんとするか?
( ‥)もう方向性は
‐/ 顕著なんだよね
新書を見れば良い。
怒れる読書人が曰く。昔の新書と比べて今の新書は質が落ちた。まるで雑誌のたわいもないパルプ記事ではないか!
∧∧
(‥ )でもそれって
\‐ 本を読まない人でも
本を読ませて買わせて
利益を確保しようという
試みなわけだよね
(‥ )もうすでに淘汰は
起きているわけよ
そうして
出版界全体が
ずるずると
次のフェーズへ
移行しつつあるのさね
∧∧
( ‥)この流れを端的に言えば
(‥ )馬鹿を騙して金を取れ
馬鹿。
馬鹿というのはこれまた難儀な概念である。
それは平均的という意味かもしれない。平均以上が賢いのなら、平均は対義語である馬鹿になる。そして平均的な人間は層が厚い。普通の人間まで手にした本はベストセラーだ。
あるいは、本を読んでその気になる痛い読書家のことを馬鹿と呼ぶのかもしれない。非常にくせの強い小説を書けば良い。するとそれを読める人間、読めない人間が出てくる。読める人間は読めた自分に読解力があると錯覚する。それは読めない人間に対する優越感になる。
あるいは、意識高い系を馬鹿と呼ぶのかもしれぬ。これまで本どころか漫画も読んだ事の無い人間が、社会に出ていきなり箔をつけなければいけない場面に遭遇する。そういう前向きな素人に、いかにもお仕着せな衣装を投げ与えるのだ。客は大喜びだが、意識高い人間が喜ぶものなど、それはたわいもない安物だ。
∧∧
(‥ )...つまり課題は
\‐ どの馬鹿に売りつけるか
ですか
(‥ )あとはな
馬鹿を騙して儲けた金で
どんな本を作るかよ
ここ大事よな
これが分かっていないと、図書館を痛い民営化してしまったりするであろう。
図書館を馬鹿向けに改装するのは良い。問題は馬鹿向けで手にした利益で何をするかだ。
これだけ合理化できました!
それで胸を張れるとしたら、それはもう底抜けの馬鹿だ。合理的な人間はすでに人間とは呼べない。それは何か動物の一種である。
あるいはこうも言える。新刊図書の貸し出し禁止を言い出した時、それはすでに詰み手であると。
∧∧
( ‥)新刊図書貸し出し禁止
その手にすがった時
彼はこれからの時代
馬鹿に売らねば
生き残れないという現実から
目を背けてしまったのである
(‥ )さてー? では俺は
どんな馬鹿向けの本を
作れば良いのかなー?
それが課題よ
そしてもうひとつの課題、これが実は一番重要なのであるが、自分が売りつける相手の馬鹿とは、一体どの定義のことを言っているのであろうか?
∧∧
(‥ )この見極めを
\‐ 間違えても死ぬよね
(‥ )もう残された時間は
あまりないからな
生き急がねばならん
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