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2015年11月27日金曜日

火山島で皆は犠牲になったのだ

 
 ∧∧
( ‥)出版界の電子書籍に
    対する心情というと
 
  (‥ )前に
      ある編集者さんが
      こんなことを言った
 
 大きな波が来るというから皆でサーフボードを持って海に入って待ち受けているのだが、まだこない。
 
 ∧∧
(‥ )これが現実だと
\‐
 
  (‥ )これが現実だね
      おおいに期待しているが
      なかなかうまくいかない
 
 
 もちろん、以上のような言い様を聞くと激怒する人もいるはずだ。波は待つものじゃない! 起こすものだ! と
 
 
 ∧∧
(‥ )...と無茶なことを
\‐  まくしたてる人が
    必ずいますよと
 
  (‥ )エロい同人誌を書いて
     10万人の入場者のうち
     1000人に1人が買ったら
     100部はけるじゃん!!
     100人に1人が買ったら
     1000部だー!
     大儲けだー
     と言っている人に似てますね
     よくいるんだよな
 
 世の中、そういうものじゃないよなあ。

 机上の空論を試すのは立派なことだが、机上の空論で世界をドヤ顔で語られるのは困る。
 
 *エロ同人誌で一攫千金を夢見て実際にやってみるのは立派なことだが、一攫千金するはずだのになぜお前たちはしないのか?? と世相を斬るかのように上から目線で語られても困る、という意味。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ電子書籍はじょじょに
\‐  売り上げを上げては
    いますけどね
 
  (‥ )でも本格的には
      まだまだ先だ
 
 ちなみに冒頭の言葉を述べた人の会社では、実は女性向けのエロ電子書籍が結構良い線らしい。
 
 ∧∧
( ‥)まさにエロは世界を救う!
 
  (‥ )とはいえあれだね
      電子書籍は
      出来たばかりの火山島で
      ようやくコケが生えたり
      昆虫が飛んできては
      食い物も無いままに
      飢え死にして
      死体が土になっている
      状態だね
 
 電子書籍という火山島に胞子が舞い降り、コケが溶岩を覆い。死んだ昆虫や漂着物が有機物になり、土になり、そこに草が生え、さらにそこに樹が生え、さらに流れ着いた動物たちがすみつき、そうして電子書籍が立派な森になるまで、まだまだ時間がかかる。
 
 ∧∧
(‥ )今、電子書籍で
\‐  奮闘している作家も客も
    火山島に流れ着いた
    パイオニアたちである
 
  (‥ )彼らの大いなる
      犠牲と努力は
      やがて実を結ぶであろう
 
 いずれ森が出来るはずだ。10年先か、20年先か。

 なに、待てば良いのだ。今の出版界だって、教科書販売店に漫画が申し訳程度に置いてあるような状態からスタートして、70年でここまで来たのだ。10年、20年ごとき、なんてことはない。
 
 
 ∧∧
(‥ )あなたはまだそんなに
\‐  電子していないよね
 
  (‥ )作った本は必ず
      電子化されてはいるけど
      儲けはかすかだなあ
      それでも電子世界にある
      タイトルの数を増やす
      一翼はになっているわけよ
      ようするにあれだ
      島をいつかうるおすための
      砂粒みたいなもんだな
      今はまだ役に立たない
 
 皆の砂粒が寄り集まって、それが臨界に達した時に森が成長を始めるのです。 
 
 すべては犠牲になったのだ。
 
 ∧∧
(‥ )あなたは電子書籍という
\‐  出来たばかりの火山島に
    上陸する気はまだ
    ありませんと
 
  (‥ )俺はどっちかというと
      トカゲとか動物系なのよね
      森が出来てから上陸するよ
 
 
 

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