自己紹介

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2015年11月30日月曜日

人の目 蟻の目

 
 ∧∧
(‥ )あなたは寝て起きて寝るの
\‐  生活だよね
 
  (‥ )言い換えると
      仕事して寝て
      起きて仕事して寝てだな
 
 ∧∧
( ‥)起きた時に仕事して
    眠くなったら寝る
 
  ( ‥)だから時間は
    ‐/ めちゃくちゃだな
       夜型かもしれないが
       夜型ですらないのかも
       しれない

 昼も夜もどうでも良い。単にスケジュールだけがあり、〆切と時間だけがある。
 
 とはいえ、真夜中に目が覚めて明かりをつけるときは少し注意する。
 
 ∧∧
(‥ )急に明かりをつけると
\‐  アリンコさんたちが
    びっくりするからね
 
  (‥ )もう季節は冬
      子育ては終わって
      すべての幼虫は蛹になり
      蛹は羽化して成虫になり...
      それでも室温のせいかなあ
      比較的うろうろして
      いるんだよね
 
 そして動きが鈍くなったとはいえ、真っ暗からいきなり明かりをつけると大騒ぎなのだ。

 だからアリたちの巣に覆いをかけてから明かりをつける。
 
 それでも大騒ぎすることがあるんだが、ふと気がついた。
 
 アリンコの反応、人間の視覚とどうもあまり変わらないらしい。 
 
 ∧∧
( ‥)視力や解像度はともかく
    明かりに対する反応が
    人間と似ていると
 
  (‥ )起きた時に
      明かりをつけると
      まぶしくてたまらない
      自分がこう感じる時は
      アリもやっぱり大騒ぎさ
 
 反対に、

 薄暗い照明をつけるとまぶしくない。自分がこう感じる時はアリも驚かない。

 あるいはすでに夜が開け始めて外が明るくなり始める。室内はまだ暗いはずなのに、照明をつけてもあまりまぶしくない。そういう時はやはりアリも驚かない。
 
 ∧∧
(‥ )明暗への慣れは
\‐  人間もアリも似たような
    感じではないだろうか?
 
  (‥ )正確にはどうだか知らんが
      ざっくり言うと同じ
      そんな感じに思えるな
      
 

罪と罰

 
 2015年11月30日

 夜明け前、散歩へいくと一匹だけ、まだコオロギが鳴いていた
 
 ∧∧ あらしぶとい
( ‥)
 ‐( ‥)先日、霜が降りたけど
     まだ生き残っているのだな
 
 
 28日の朝であったか、先日はえらく冷え込んだ。気温は5度、湿度は75%。神奈川の中央部としては寒い。霜が降りた草原を歩き、帰ったものだが、まだ虫がわずかだけ生き残っている。
 
 
 さて
 
 若い頃、人はマルクス主義にはまるという。
 
 
  (‥ )つまりあれか?
      マルクス主義にはまるとは
      ホルモンと関係あるのか?
 
 ∧∧
( ‥)さあ? どうでしょうね?
 
 つまりこれ、理論上は投薬ひとつで人間を共産主義者に変えたり、あるいは普通の現実主義者に変えられる、そういうことであろうか?
 
 ∧∧
(‥ )そんな便利な手段があったら
\‐  共産国は今のようには
    なっていないでしょう
 
  (‥ )それはどうかな?
 
 例えば実際にそういうことが可能であるとする。酒を飲むと人間が乱れるように、投薬一つで、人を理想に執着して邁進するようにできる。
 
 だが、実際にそれを行うのは無理難題だ。
 
 ∧∧
( ‥)お金が足りませんと...

 
   (‥ )国が破綻しちゃうよね
       お薬は高いからねえ
       おまけに経済的な
       必然性がないしな
 
 それに、可能であったとしても破滅はまぬがれないであろう。皆が理想に邁進するとは、皆の選んだ選択肢はひとつしかない、ということでもある。
 
 ∧∧
(‥ )選択肢が誤りなら
\‐  全滅だね
 
  (‥ )賢くて論理的な人間が
      なぜ破滅するのか?
      その答えはこれだな
 
 
 自分は賢く、論理的で聡明で、誰よりも頭が良い。そして皆が思いもつかない社会的な解決策を持っていると信じ込んでいるそこの君。
 
 君は絶対に今の職場を辞めてはならない。
 
 絶対に理想を求めて家を飛び出してはならない。
 
 絶対にデモに参加してはならない。
 
 これまでも、今も、そしてこれからも、口先だけの人生を生きて、檻の中で暮らすのだ。
 
 外は寒いぞ、死んじゃうぞ? 永久に、死ぬまで口先だけで生きるがいい。それが理想主義者に科せられた罪と罰。
 
 
 本日30日、今朝は曇りで冷え込みはゆるく、夜明けの気温は10度、湿度は73%であった
  
 
 
 

2015年11月29日日曜日

平和主義者は場しか見ていない

 
 例え夫婦、恋人、友人と言えども、戦力の均衡がなければ相手に対する敬意や配慮など生まれるわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)ということはつまり
 
   (‥ )平和主義者って
       相手のことを
       まったく認めてないのな
 
 そこには、争ってはならない、という場の設定だけがあって、相手と対峙するという視点も発想もばっさり抜け落ちている。
 
 
 平和主義者が暴力的なのは当然か。
 
 ∧∧
(‥ )相手のことを
\‐  見ていないからだと
 
  (‥ )まるでけだもの...
      というよりは
      獣以下だな
 
 

夫婦円満は戦力の拮抗にあり

 
 断捨離
 
 ∧∧
(‥ )だんじゃり...
\‐  迷いを断ち
    物を捨て
    執着から離れる行のこと
    らしいですね
    本も出てるし
    奥さんがはまって
    旦那さんや子供のものを
    勝手に捨てて
    トラブルになっているとか
 
  (‥ )それ普通に犯罪だよね
 
 
 すなわち、断捨離とは

 相手に配慮することを断ち、相手の物を捨て、人間関係から離れる行。
 
 なんと罪深い。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあもともと宗教では
\‐  俗世間との関係を
    断ち切れと主張したり
    しますから
 
  (‥ )そういう”執着”はな
      金儲けのネタを探している
      強欲な奴らにたかられる
      原因だよな
 
 何かへの執着を捨てよとは、それ自体が強欲であることを知るべし。
 
 ∧∧
(‥ )でもなんでこんなことに
\‐  はまるのですかね?
 
  (‥ )もともと壊れてるか
      壊れちゃったんだな
 
 例えば、一人暮らしで仕事をする。自炊をする。洗濯をする。風呂に入る。簡単だけども掃除をする。
 
 ∧∧
( ‥)これだけでかなり時間を
    とられるし
    しかもこれを延々と
    反復しなければならない
 
  (‥ )正直うんざりするんだ
      考えてもみれば
      本来こういうことは
      人間には向いて
      いないのかもな
 
 食い物を集めに出かける。水辺で水浴びをする。ゴミが出たらキャンプを引っ越す。

 ここには掃除というものはない。

 そしてこれが我々人類の、本来の生き方であったとするのなら、定住生活と都市化とは、なんと非人間的なことか。

 自分で快適な檻を作り、その檻を維持するために延々と同じことを繰り返す。
 
 ∧∧
(‥ )人間に向いてないことを
\‐  延々と繰り返すうちに
    壊れちゃった奥さんが
    でてきますよと
 
  (‥ )しかも自分だけでなく
      家族の分も含めて
      延々の反復だ
      おかしくなる奴も
      中にはいるだろうな
 
 とはいえ、旦那や子供のものを勝手に捨てる、となればおかしさが際立っているので、そういう人はもともとおかしいのかもしれない。
 
 なんかこの人は思い込みが激しく、自分の正義が絶対正しいと思い込んでいるよなあ...と感じていた人が、原発がぱーんした瞬間に見事な放射脳になってしまったように。
 
 ∧∧
(‥ )旦那がこっちの言う事を
\‐  聞いてくれないから
    だから捨てたんです
    私の行動は論理的ですよ?
    なんで皆さん責めるのですか?
    そういう書き込みとかもあるね
 
  (‥ )ネタじゃなくて
      本気でそう思って
      書いているのなら
      病んでるよなあ
 
 論理的な結論とは、自分の偏見をもったいぶった形式に出力することでしかない。論理的に考えているから正しいはずだと考えている時点で、もう、そいつは狂っているのだ。
 
 ∧∧
(‥ )断捨離して
\‐  旦那に刺されたという
    奥さんがいるとか言うけど
    本当かねえ?
 
  (‥ )少なくとも
      典型的な反応ではあるな
      男は面子をつぶされた時
      相手を殺すのだ
 
 妻に自分のものを勝手に捨てられた。

 こういうことがあった時、多くの人は妻を批判するが、同時に必ず言われるのである。
 
 そういう馬鹿な女を妻にしたお前は無能だ、と
 
 これは社会的な抹殺に等しい。
 
 ∧∧
( ‥)そして
    社会的面子をつぶされたら
    相手を殺さなければ
    いけなくなるのである
 
  (‥ )男が女を殺す時って
      たいていは
      そういう理由だと
      記憶しているけどな
 
 ∧∧
(‥ )どうしましょうね?
\‐
 
  (‥ )相手からも奪えば
     等価である
     なれば
     刺す必要なんかない
     生存に必要不可欠ではないが
     それが無いと
     面子が立たないもの
     それを彼女から奪えば良い
 
 例えば鼻だ。

 鼻を削ぎ落とせ。そうすれば等価だ。
 
 ∧∧
( ‥)ビザンチン帝国で
    失脚した皇帝に行われる
    伝統行事やがな
 
  (‥ )目をえぐり出すか
      鼻を削ぎ落とすのだ
      でも
      目では生存に支障を
      きたしうるだろ?
      だったら鼻だ
 
 鼻だ。人体において必要不可欠ではなく、なおかつそれを失うと人の前に出られなくなるとされるもの。
 
 鼻を削ぎ落とせ。それで等価になる。
 
 ∧∧
(‥ )少なくともあれだね
\‐  俺のものを勝手に捨てたら
    お前の鼻を削ぎ落とす
    そう相手に思わせることは
    相手に対する抑止力に
    なるだろうね
 
  (‥ )トルコに戦闘機を
      撃墜されたロシアが
      シリア反政府勢力への
      援助物資を積んだ
      トルコの車列を
      爆撃したろ?
      さっそく報復ですよ
      これが抑止力だよね

 
 ある日、ふと目覚めたら奥さんがハサミを持って自分のチンコを握っていて
 
 もし浮気したら、いつでもあなたのチンコを切り落としまーす

 と言われた知り合いがいたけども、まあ、あれと似たようなものだ。
 
 俺のものを勝手に捨てたらお前の鼻を削ぎ落とす。そう奥さんに思われること、これ大事。
 
 ∧∧
(‥ )平和も軍事力の誇示で
\‐  均衡するものだからね
 
  (‥ )武力の誇示と均衡こそ
      交渉と敬意を産む
      それが円満の秘訣ですね
 
 
 
    

2015年11月28日土曜日

読書家とは最悪の意味で黒魔術信仰者である

 
 私は本を読んでいる。
 
 私はこれだけの本を買った。
 
 私は本にこれだけ支払っている。
 
 ∧∧
(‥ )これって
\‐  本は無条件に良い
    私は本を累積させた
    その証拠がこれだ
    と言っているわけだね
 
  (‥ )累積させると
      無条件に効果が出る
      そういう主張だな
 
 では問題だ。参考書と問題集を全部解いた。ただし答え合わせはしていない。
 
 
  (‥ )これは効果が
      あるだろうか?
 ∧∧
( ‥)ないだろうね
 
 でまかせの答え。自分が信じる答え。それで空欄を埋めることができる。
 
 だが、その累積が何を意味するのか?
 
 ∧∧
(‥ )答え合わせをしないと
\‐  累積に意味はないのである
 
  (‥ )間違ったことを
      100回したら
      脳みそが間違いに
      はまりこんで
      二度と出られない
 
 この解釈、この解答は正しいかどうか? それを確認しなければ読書の累積にまったく意味はない、そういうことでもある。
 
 ∧∧
(‥ )価値観は相対的だ
\‐  答え合わせなどする
    必要はない
    そう言う人もいるけどね
 
  (‥ )それは詭弁だよな
      価値観と答え合わせを
      意図的にごちゃまぜにして
      逃げてるだけだ
 
 それは賢いお利口さんがよく使う手だ。カテゴリーの範疇を勝手に変えることで、本来は歪んだ論理を筋道が通ったように見せかけておる。
 
 利口な奴らや論理的な奴らはすぐにこういうことをする。
 
 *論理を重視する人間は論理の筋道をきれいにするために、カテゴリーや名詞や代名詞の範疇を巧妙にゆがめ、詭弁を話すのが得意だ。あまりに得意なので、自分でも詭弁だと気づいていない。確かにカテゴリーや名詞や代名詞の指定する範囲は文脈によって変わる。だがそれはあくまで文脈に沿った話であって、論理や結論に沿ったものではない。論理や結論に沿って名詞を歪めるのは論理主義者の特徴だ。端的に言うと論理主義者は二枚舌野郎である。
 
 ∧∧
( ‥)読書家は読書の量を誇り
    私はゆえに知的だと
    主張する
    それは
    無意味なものを累積させると
    効果があります
    という主張に等しい
 
  (‥ )読書家って連中は
      思考が黒魔術なんだよ
      それも最悪の意味で
      黒魔術なんだよな
 
 
 読書家はあまりにも迷信的である。
 
 


戦闘力250で、5のゴミめ! というのはいささか...

 
 私は1000冊の本を持っています
 
 私は1万冊ですよ
 
 私は書籍を買うために年間10万円を使います。
 
 
   ( ‥)こういうことを
     ‐/ 自慢げに言う人は
       結構いるけど
       マニアの
       金の使い方としては
       えらい少ないんだよね
 ∧∧
( ‥)AKBファンは言うに及ばず
    アニメだろうがなんだろうが
    オタクとかマニアとか
    呼ばれる人は
    もっとお金を使いますからね
 
 
 つまり、書籍とか読書というのは貧乏人の娯楽なのである。
 
 ∧∧
(‥ )貧乏で安くて
\‐  チープな娯楽だから
    悪いというわけでは
    ありません
 
  (‥ )それはそうだ
      ところが本を読む奴は
      俺すげーだろ?
      とか
      俺は知性派だろ?
      とか
      恥ずかしいことを
      言い出す
      そこが駄目なのだ
 
 本を1000冊買って、あるいは年間に10万円。俺ってすげーだろ? 漫画を読んでる馬鹿と違って、俺って知性派だろ? おれって賢いだろ? 俺って自分の脳にこんなに投資しているし、出版界は俺様みたいな人間の言う事をもっと真面目に聞くべき。
 
 こういうことを言ったり、思ったり、考えたりすること、それが問題。
 
 ∧∧
(‥ )でも悲しいかな
\‐  本の購入費に
    年間10万円使いますとは
    週刊連載漫画の単行本を
    1種類だけかかさず買う
    ささやかな読者
    50人分でしか
    ないのだよね
 
  (‥ )週刊連載漫画は
     1年に4冊の単行本を出す
     単行本一冊を500円で
     近似すると
     年間に2000円
     10人で2万円
     50人で10万円だ
 
 1人で50人に匹敵する! と言えば聞こえは良い。
 
 だが、たった一種類の漫画を買うだけのささやかな消費者50人にしか私は匹敵しません、と言えばどうか?
 
 もちろん、それが悪いわけじゃない。 

 戦闘力5のゴミめ! といっている奴の戦闘力が250しかありません。それで絶頂に得意になっているから、痛い、という話である

 
 
 ∧∧
(‥ )しかも、それが本を読んで
\‐  ”知性的になった”結果である
    というね
 
  (‥ )二重に痛い奴なんだよな
 
 
 余計なことを考えるから痛い奴になるのである。何も考えず、望むがままに買い、そして楽しめ。
 
 本を読んだのだから知性派になったなどと考えてはいけない。そんなことのためにお前は本を手にしたのか? だったらお前が欲しいのは本ではなく、社会的地位ではないか。浅ましや。
 
 
 ∧∧
(‥ )でも本自体がそういう売り方を
\‐  されるんだよねー
 
  (‥ )自分は知性的だと
      勘違いしている馬鹿に
      知的っぽく見える本を
      売りつけるというやり方な
      商売とはいえ
      なんか感心できねえなあ
      
      


2015年11月27日金曜日

火山島で皆は犠牲になったのだ

 
 ∧∧
( ‥)出版界の電子書籍に
    対する心情というと
 
  (‥ )前に
      ある編集者さんが
      こんなことを言った
 
 大きな波が来るというから皆でサーフボードを持って海に入って待ち受けているのだが、まだこない。
 
 ∧∧
(‥ )これが現実だと
\‐
 
  (‥ )これが現実だね
      おおいに期待しているが
      なかなかうまくいかない
 
 
 もちろん、以上のような言い様を聞くと激怒する人もいるはずだ。波は待つものじゃない! 起こすものだ! と
 
 
 ∧∧
(‥ )...と無茶なことを
\‐  まくしたてる人が
    必ずいますよと
 
  (‥ )エロい同人誌を書いて
     10万人の入場者のうち
     1000人に1人が買ったら
     100部はけるじゃん!!
     100人に1人が買ったら
     1000部だー!
     大儲けだー
     と言っている人に似てますね
     よくいるんだよな
 
 世の中、そういうものじゃないよなあ。

 机上の空論を試すのは立派なことだが、机上の空論で世界をドヤ顔で語られるのは困る。
 
 *エロ同人誌で一攫千金を夢見て実際にやってみるのは立派なことだが、一攫千金するはずだのになぜお前たちはしないのか?? と世相を斬るかのように上から目線で語られても困る、という意味。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ電子書籍はじょじょに
\‐  売り上げを上げては
    いますけどね
 
  (‥ )でも本格的には
      まだまだ先だ
 
 ちなみに冒頭の言葉を述べた人の会社では、実は女性向けのエロ電子書籍が結構良い線らしい。
 
 ∧∧
( ‥)まさにエロは世界を救う!
 
  (‥ )とはいえあれだね
      電子書籍は
      出来たばかりの火山島で
      ようやくコケが生えたり
      昆虫が飛んできては
      食い物も無いままに
      飢え死にして
      死体が土になっている
      状態だね
 
 電子書籍という火山島に胞子が舞い降り、コケが溶岩を覆い。死んだ昆虫や漂着物が有機物になり、土になり、そこに草が生え、さらにそこに樹が生え、さらに流れ着いた動物たちがすみつき、そうして電子書籍が立派な森になるまで、まだまだ時間がかかる。
 
 ∧∧
(‥ )今、電子書籍で
\‐  奮闘している作家も客も
    火山島に流れ着いた
    パイオニアたちである
 
  (‥ )彼らの大いなる
      犠牲と努力は
      やがて実を結ぶであろう
 
 いずれ森が出来るはずだ。10年先か、20年先か。

 なに、待てば良いのだ。今の出版界だって、教科書販売店に漫画が申し訳程度に置いてあるような状態からスタートして、70年でここまで来たのだ。10年、20年ごとき、なんてことはない。
 
 
 ∧∧
(‥ )あなたはまだそんなに
\‐  電子していないよね
 
  (‥ )作った本は必ず
      電子化されてはいるけど
      儲けはかすかだなあ
      それでも電子世界にある
      タイトルの数を増やす
      一翼はになっているわけよ
      ようするにあれだ
      島をいつかうるおすための
      砂粒みたいなもんだな
      今はまだ役に立たない
 
 皆の砂粒が寄り集まって、それが臨界に達した時に森が成長を始めるのです。 
 
 すべては犠牲になったのだ。
 
 ∧∧
(‥ )あなたは電子書籍という
\‐  出来たばかりの火山島に
    上陸する気はまだ
    ありませんと
 
  (‥ )俺はどっちかというと
      トカゲとか動物系なのよね
      森が出来てから上陸するよ
 
 
 

頭骨77センチはでかすぎだろ

 
 
 お前らは話がちっとも面白くないし、何一つとして新しいものを作ろうとしない。お前ら病気なのか?
 
 
  ( ‥)前、この話を
    ‐/ しただろ?
 
 ∧∧
( ‥)しましたね

 
 そうは言われてもね、困るんだよね、いちいち新しいものなんか作っていられない。
 
 ∧∧
(‥ )でもあなたちは
\‐  自分ではなにひとつとして
    新しいものを作らないのに
    なんであの企業は
    新しいことを出来ないんだ?
    とか
    なぜ出版界は電子書籍に
    力を注がないのだ?
    とか
    なぜ政治家は
    なぜ官僚は
    なぜマスコミは
    と文句を言ってばかりですなあ
 
  (‥ )それを考えると
      お前ら病気か? と言った
      怒れる彼の言葉は
      正論ではあるのだな
      少なくとも彼は
      新しい話題を振ることが
      できるし
      それが出来た上での
      苦言であり
      怒りであるからね
 
 まあ文句なんだけども。
 
 ∧∧
( ‥)それにひきかえ普通の人は
    野球も出来ないのに
    ヤジするのんだくれと同じだと
 
  ( ‥)俺たちの人生と有り様は
    ‐/ 絶望的にみっともないな
 
 
 今日も今日とて自分では出来もしないのに訳知り顔で論評を述べておる。
 
 ∧∧
(‥ )誰しもそうですなあ
\‐  それ以上のことはできやしない
 
  (‥ )今日も今日とて
      出版界はなぜ電子書籍を
      敵視するのか?? と
      理路整然と述べている人を
      見ましたですよ
 
 阿呆臭い。出版界の動機は単に経済。金だ。金になるなら電子書籍に傾注するし、金にならないのなら何もしない。
 
 ∧∧
(‥ )実態はどっちでもないよね
\‐  電子書籍に金をかけているし
    じょじょに利益は
    上がっているけども
    まだ紙には匹敵しない
 
  (‥ )電子書籍にはおおいに
      期待しているんだが
      加速がまだ足りないんだ
      本格的に離陸するには
      まだ10年単位で時間が
      かかるだろうからな
      金をかけているが
      全力を傾注したら
      死んでしまう
      だが金をかけないわけには
      いかない
      だからほどほどだね
 
 
 これは当たり前の話だろう。今の紙媒体の出版流通も、まるまる2世代かけて発達させてきたものである。成長には時間がかかる。
 
 ∧∧
(‥ )でもそうは考えない人が
\‐  多いのだと
 
  (‥ )自分が1000冊ぽっちの
      本を電子書籍で
      買っているから
      市場があるに違いない!
      とか絶頂に勘違いする奴は
      何人もいるんだよ
 
 1000冊って、なんだよそのカスみたいな数は。
 
 年間の本代に10万円とか、なんだよそのはした金は。AKBのファンとか見習えよ。
 
 悲しいかな、本を読む程度の人間はたかがしれている。本を読むごとき、ただのお馬鹿さんレベル。
 
 ∧∧
( ‥)本は現実の超劣化版でしか
    ないからね
 
  (‥ )超劣化版でしかない
      だのに
      5W1Hとか
      論理的な組み立てとか
      思いつきをきれいに表現する
      手段だけを練習して
      我は真理を得たりと
      満足する奴らだらけよ
 
 
 そんなだから絶頂に勘違いするのだ。本を読む、考えをまとめ、それを理路整然と文章にする。そんなもの、妄想を清書して相手に押しつける外道の技と知るべし。
 
 本を読む程度の馬鹿が行き着けるのはその程度だってことだ。
 
 
 ∧∧
(‥ )でもすべてを経験するわけには
\‐  いかないからね
    本を読まざるをえないのだよね
 
  (‥ )自分もしかり
      今日も今日とて
      本を読んで本を書く
      本を作る側としては
      これはげんなりする話でな
 
 そして本日のうんざりする話。
 
 これまでで最大のヒグマの頭骨は77センチ!
 
 ∧∧
( ‥)...そんなわきゃねーだろ
 
  (‥ )本当にいたら
      そのヒグマはたぶん
      体長が4.7メートルぐらいに
      なっちゃうだろうね
      もはやクマじゃねえな
 
 本にそう書いてあるとはいえ、これはいくらなんでおかしい。調べていたらその頭骨を保存しているのがロサンゼルス自然史博物館だということが分かった。
 
 ∧∧
(‥ )HPをのぞくと45センチと
\‐  書いてありますね
    45センチだと
    確かに最大級でありながら
    クマさんの大きさの
    範疇ではありますね
    これだと現実的だ
 
  (‥ )じゃあさ
      77センチって
      一体全体どこから
      出てきたんだよ?
 
 インチとセンチを間違えた、とかではない。インチは2.54センチ。77センチと45センチでは辻褄が合わぬ。そもそもここではセンチで換算しているが、元々の表示はどっちもインチである。ではなにか目盛りを間違えたのか? だとしてもその目盛りってなんだ?? まったくもって理解不能。複数の本とネットにおかしな数値が出ていることからすると、起源は単一なんだろうが元ネタは不明だ。これは何事か?
 
 ∧∧
( ‥)一体全体なんでしょうねえ
 
 ( - -)なんか疲れちゃったよ
 
 
 だが足がかりは得た。一歩進む。
 
 ∧∧
( ‥)ずるっと滑落
 
  (‥ )そういうこと
      マジであるから
      怖いよな
 
 
    
 

  

2015年11月26日木曜日

いつ屈服するか見据えるべき

 
 ∧∧
(‥ )2015年11月24日
\‐  トルコが領空を侵犯した
    ロシア軍機を撃墜
    ロシア人パイロットは
    脱出するも
    シリア反政府軍によって
    殺害される
 
  (‥ )撃墜された場所って
      シリアのラタキア県と
      トルコの境界だって話だね
 
 
 シリアのラタキア県。そこは現在のシリアを支配する少数派、アラウィー派が一番多い地域だそうな。
 
 









 =>ラーディキーヤ - Google マップ
 


 ∧∧
(‥ )そして都市ラタキアは
\‐  港のある町でもある
 
  (‥ )googleで見ると
      シリアで大きな港があるのは
      後は南のタルトゥスだけ
      みたいだな


ラタキアの港










タルトゥスの港





 
 



 都市ラタキアとラタキア県はかように重要な要地なので、フランスの統治下で進んだアラウィー派の自治は一度、スンニ派によってつぶされたことがあったとか。
 
 ∧∧
(‥ )現在のシリアの内戦は
\‐  その後巻き返して
    ついに支配権を握った
    少数派アラウィー教徒の
    支配に対する
    多数派スンニ派の反乱
    ...ですね
 
  (‥ )独裁に対する抵抗とか
      そういうのとは
      ちょっと違うんだよね
 
 少なくとも、自国民から現れた独裁者とそれに抵抗する自由を求める人々、という世界観で見ては事態を見誤ることは確実。かつて賤民扱いされた支配者と、それを快く思わない多数正統派の戦争。
 
 ∧∧
(‥ )逆に言うとあれだよね
\‐  いくらシリア国内全体では
    スンニ派が多数でも
    アラウィーが多数の
    ラタキア県は落とせないって
    ことだよね
 
  (‥ )以前は多数派で権力を
      握っていたスンニ派が
      ラタキアの自治を
      武力でつぶしたけど
      フランスの統治を経て
      今はアラウィー派が
      政府軍だからな
      確かに政府軍も
      さすがに多勢に無勢で
      苦境かもしれないが
      昔からアラウィー派寄り
      だった
      ロシアとイランの支援が
      ある今となっては
      このラタキア県は
      そうそう落とせないよね
 
 港町で、しかもgoogleで見ると四方が山だ。プロの目にどう映るのかは分からないが、素人目にはなかなか難しそうである。

 






 

 
 
 ∧∧
(‥ )アラウィー派の人は
\‐  国境の向こうトルコにも
    いるんだよね
    なんでもひどい差別を
    されているとか...

 
  (‥ )あまり他所様の国を
      あげつらうようなことを
      言うもんじゃないけどな
      そうみたいだな
 
 アラウィー派は古来よりある預言者の宗教でない。そのせいなのか、あるいは一見するとイスラームの風を装うせいか。そして実際にはクルアーンには従わないせいなのか。いずれにせよアラウィーの人々はひどく忌み嫌われたらしい。そして忌み嫌われるとどうしても衝突が起こる。衝突が起こると、やはりあいつらは邪悪なのだと思われる。蔑まれることを嫌って社会的上昇を目指せば叩かれるし、上昇に成功すれば憎しみの目で見られる。これは当然と言えば当然。
 
 ∧∧
( ‥)いずれにせよ
    スンニ派のトルコが
    アラウィー派を
    認めるわけがない
 
  (‥ )ましてや宿敵ロシアが
      黒海の防波堤である
      自分たちの領空を
      飛び越えて
      飛び地よろしく地中海に
      拠点を築こうなんて
      許すわけがないからね
 
 そりゃ撃墜するよな。
 
 ∧∧
(‥ )そして脱出したパイロットは
\‐  シリアの反政府軍
    つまりスンニ派に殺される
 
  (‥ )アラウィー派も
      正教徒のロシアも
      シーア派のイランも
      事実上全部異教徒だ
      シリアで起きていることは
      まさに
      異教徒VSムスリムだね

 
 ようするに複雑に見えてただの宗教戦争である。もちろん、動機は即物的なものだけども、心情は宗教戦争ということになろう。人の争いとは、あいつ気に入らない、から始まるものだし、そういう心理が関わるものだ。
 
 ∧∧
(‥ )ただムスリム側が
\‐  ばらんばらんで
    訳が分からなくなって
    いるんだよね
 
  (‥ )シリアの反政府軍
      イラクの残党であるISIS
      かつてはイスラームの英雄
      サラディンを輩出しながら
      国民国家の出現で
      急に折り合いが悪くなった
      クルド人
      ムスリム側は
      めちゃくちゃだなあ

 
 文明が長く続いたせいなのか、どうにも自由人すぎて結束がない(それに考えてみれば結束する理由もない)。
 
 
 ∧∧
(‥ )だとするとムスリム側の
\‐  敗北ですか
 
  (‥ )ムスリムやアラブには
      軍人貴族である
      騎士と覇王が必要だよね
      地球に
      騎士が戻ってくるのは
      まだしばらく先だし
      今回も負けかなあ
 
 そしてムスリムに負けず劣らずちんちくりんな立ち位置が
 
 ∧∧
( ‥)まずはアメリカ
 
  ( ‥)イラクではシーア派を
    ‐/ 支援して
       シリアではアラウィーを
       敵視して
       だけどスンニ派のISISを
       攻撃する
       何をしたいんだか
       さっぱり意味不明
       大企業のプロジェクトが
       炎上失敗する王道を
       驀進中
 
 ∧∧
(‥ )次にフランスだけど
\‐  これもなかなか厳しい
 
  (‥ )シリアのムスリムから
      すれば
      賤民のアラウィーに
      権力を渡して
      独裁をまねいたのは
      フランスじゃねえか!
      って話だからな
      ましてや十字軍の
      フランク共だしな
 
 つまりフランスが、よし、ISISのテロに報復するためにロシアとアサド大統領に歩調を合わせるぞ! と、これ自体はしごくまっとう当然の反応を行えば
 
 ∧∧
( ‥)宗教戦争中であることを
    考えれば
    ますますムスリムから
    嫌われますね
    しかも元凶だし
 
  (‥ )そのくせ国内には
      アラブ人やムスリムが
      いっぱいて
      ネットワークを
      築いているわけだよね?
      報復されるよね
 
 ∧∧
(‥ )しかもロシアやイランは
\‐  地理的、社会的に遠いから
    全部の報復がフランスに
    集中するとか?
 
  (‥ )ようするに今回負けるのは
      ムスリムとアメリカと
      フランスってことなのな
      それぞれ
      ばらんばらんか
      立ち位置がちんちくりんで
      中途半端か
      あるいは問題の元凶です
      おまけに仲違いしてます
      これではね
      勝てるわけないよね
 
 というか、アメリカはすでにテロに屈したのである。イラクでの損害に顔色を失い、尻尾巻いて逃げ出した。
 
 ∧∧
( ‥)つまりお次はフランスだと
 
  ( ‥)フランスがいつテロに
    ‐/ 屈服するのか?
       それは何年先か?
       むしろそれを
       見据えるべき    
 
 
 
 
 *サラディン:イスラーム世界の英雄。かつて西欧の侵略者、野蛮な十字軍を撃退した王である。彼はクルド人であったらしい。クルドの人々はムスリムなのでオスマン帝国ではトルコ人とも別に普通の仲であったそうだ。しかしWW1における帝国崩壊後、トルコが西欧に習って国民国家化すると、トルコ人とクルド人の対立が始まったという。国民国家ではすべての国民がトルコ人でなければならない。トルコ人はトルコ語をしゃべる。こうしてクルド人はその言葉を禁じられ、それがクルドの反政府活動をまねき、現在に至る。国民国家と民主制は、多民族多宗教の統治には向いてないよね、という実例。
 
 
 

2015年11月25日水曜日

数字と良い香り

 
 市役所へいったついでにマイナンバーのことを聞いてみた。
 
   写真は送る必要はないと
 ∧∧
( ‥)
 ‐( ‥)じゃあなんで写真を
      送らないといけない
      かのような書類を
      同封したんだい?
 
 送ると写真付きの免許証に似た固いカードを作ってくれるそうだが、それに何の意味があるのかはよく分からない。
 
 ∧∧
(‥ )あなた説明書は
\‐  読んだんだよね?
 
  (‥ )読んだが
      何を言いたいのか
      さっぱり
      分からなかったんだ
      こういう時は直接聞くに
      限るなあ
 
 帰り際、洗濯用洗剤を買って来た。いつも使っている奴が見当たらなくて、アタックEX抗菌というもの(いつもの奴はただのアタック)。
 
 使ったら、これが猛烈に臭かった。雨が降っているから室内干しなんだが、頭が痛くなる匂い。今、洗剤抜きで洗い直し、寒い中、窓は全開だ。
 
 ∧∧
(‥ )検索してみると
\‐  同じことを言った人が
    いたみたいね
 
  (‥ )でも何年も前の話だ
      それでも売られているから
      個人差があるんだろうな
 
 この匂いはあれだ。新しい自動車や車両で感じる奴だ。なんだろう? 新品の合成皮革の匂いかなにかだろうか? もしかしたらこれこそが抗菌とかに必要な成分なのかもしれぬが、個人的には我慢ができぬ。
 
 ∧∧
( ‥)捨てますか
 
  ( ‥)別なものを買ってこよう
    ‐/ げろ吐きそうだ
 
 この匂いには子供の頃も似たような反応をしたから、多分、個人が持っている感覚受容器の違いが反映されているのかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )あなたが開発者だったら
\‐  この匂いは絶対に
    許さないのでしょうね
 
  (‥ )作った奴の顔面に
      蹴り入れるね
      だが人によっては
      良い香りだと
      感じるのかもな
 
 ∧∧
( ‥)反対に皆が嫌がるけど
    あなたが平気な匂いって
    何かある?
 
  (‥ )自分だけが平気なわけじゃ
      ないけども
      木を燃やした煙の匂いは
      平気だよ
      むしろ好き
 
 だが、考えてみれば、異常に煙の匂いをいやがる人間もいる。あれも感覚受容器が違っていることを反映でもしているのであろうか?
 
 
 
 

戦士マングー

 
 グンマー最強の戦士マングー
 
  
 (‥ )槍の投擲距離100メートル
     放物線描いてなーい
 
 ∧∧
( ‥)化け物じゃねえか

 
 アラミド繊維を貫き、鍛え抜かれた陸軍兵士を貫通、粉砕するその威力。
 
 成型炸薬を投げれば敵の戦車に穴を開け、グンマー山羊の角と腱から作られた合成弓は、戦闘ヘリを撃破する。
 
 体にぬりたくった粘土のせいで体温すらも感知させず、地を這い、水を潜り、敵兵を掌底で打ちすえ脳髄だけを破壊し、その服をはぎとってじわじわと接近。ついには敵の司令本部に侵入し、自分ごと爆破する。
 
 しかしその破壊跡に彼の死体は見当たらず、残されているのは瓦礫で簡素に築かれた最高神グマグマの祭壇と、それに捧げられた敵将校の生首のみ。足跡さえも残っていない。
 
 
 それはさておき
 
 読者とは仮想的な存在である。読者は底抜けの馬鹿であると想定して本を作らねばならない。
 
 ∧∧
(‥ )馬鹿な客は想定をはるかに
\‐  上回るというか
    下回るそうですけどね
 
  (‥ )想定以下の馬鹿は
      切り捨てていいんだよ
      一番多いのは馬鹿の
      平均値だからな
 
 世の中には漫画を読み解くことすらできずに、”本を読める俺様すげー”とかまじで勘違いしている痛い奴とかいるが、まあ、平均的なお馬鹿さんとかはこのレベル。
 
 頭の痛い話だが、漫画をこれだけ読める俺様すげーと思い込んでいるが、全然、漫画の内容が分かっていない奴も結構いる。
 
 切り捨てて良いのはこのレベルぐらいが境界線?
 
 
  ( ‥)そもそも
    ‐/本を読むこと自体が
      レベルの高い行為では
      ないんだよね
 
 ∧∧
( ‥)まあ本なんて所詮は
    現実のまがい物ですからね
 
 現実を簡素化して、こうではないか? と提案されたのが論文。

 そういう論文をざっと噛み砕いたのが教科書。

 それをさらに簡便にしたのが普及書。
 
 ∧∧
(‥ )でっ、そのさらに
\‐  下位にあるのが
    良心的な一般書
 
  (‥ )で、その良心的な本に
      擬態した嘘本が
      その10倍100倍
      存在する
      これが皆の言う本でな
 
 こんなものをたくさん読んで、私は現実を把握しましたなどと思い込む人間を一体どうして評価できようか? できるわけがない。ただの阿呆である。
 
 ∧∧
(‥ )そう言うと皆さん
\‐  怒り狂いますけどね
 
  (‥ )そりゃ図星だしね
 
 まいどまいどのことで、学校のことを思い出してみるがいい。自分が教科書を読んで分かったと思ってテストに望んだ時、それがどれだけ間違っていた事か。
 
 ∧∧
( ‥)答え合わせをしない限り
    把握した事柄は
    無価値なのである
 
  ( ‥)それを忘れて
    ‐/ 本を読んだので
       僕分かりました! と
       得意げに言い出すなんて
       頭がわいてる証拠だろ?
       
 
 このように、本を読む人間が愚か者であること、明白であろう。
 
 そして愚か者には死が忍び寄る。嘘っぱちだらけの健康法を書いた本を真に受けて、死んだ人間がどれほどいるか。
 
 ∧∧
(‥ )そんな本を書いた人間!
\‐  そんな本を出す出版社こそ
    悪ではないか!
    そう怒る人もいるけどね
 
  (‥ )とはいえだな
      金を支払ったら
      同罪なんだぜ?
      なんと言っても人殺し共は
      お客からもらった金で
      生活して新しい本を出し
      新たな犠牲者を出すの
      だからな
 
 忘れるなかれ。嘘っぱちの本を買った時点で、お前は金を支払い、次の殺人の手助けをしたのだということを。批判する前に、共犯者は一体誰であるのか考えてみるがいい。
 
 ∧∧
( ‥)あなただってそういう本を
    批判するとしたら
    その本を買うでしょ?
 
  (‥ )いつでもなんでもすべては
      ブックオフで買うので
      無問題ですね
      モーマンタイあるよ
 
 ∧∧
(‥ )それ嘘やがな
\‐
 
  (‥ )言い訳とはこういうものだ
 
 
 さあ、ゆけ戦士マングー。敵の首をかき切って最高神グマグマ様に捧げるのだ。
 



 
 
 

2015年11月24日火曜日

これまでは例外的な時代でしたと

 
 以前、時々一緒に仕事をしていたイラストレーター3名は消えた。
 
 ∧∧
(‥ )別に死んだわけじゃないし
\‐  時折、名前を見るよね
 
  (‥ )1人は2年ぐらい前に
      造形関係で名前を見たな
      本やイラストじゃない
      別の仕事へと
      移動していったから
      俺との接点が消えた
      観測範囲からも抜けたから
      見当たらなくなった
      そういうことだね
 
 ただ、昔も今も、彼らの収入が自分より少ないのは確実であるように思われた。
 
 ∧∧
( ‥)あなたも去年今年と大打撃を
    受けているけどもね
 
  ( ‥)でもなあ彼らの場合
    ‐/ 年収100万
       いってないと思うけどね
 
 たとえば彼らのうちの1人を取り上げて考えてみよう。彼の場合なら1年間全力でノルマをこなして...理想的な状態で年収120万になろうかどうか、という感じ。
 
 ∧∧
(‥ )でもそれでも生きている
\‐  生活はできているわけだ
 
  (‥ )実家ぐらしだからね
 
 例えば親が怒って、お前は月に5万円、家に入れろ! と言ったところで、そんな金は年間で60万にしかならない。
 
 年収100万あれば問題ない。60万を入れても、40万自由に使える。
 
 あるいは自分の生活費はすべて自分で立て替えたとする。

 自炊すれば食費は月に3万、4万程度に収まるし、ガス光熱費は1日中家にいて、何部屋もあるから費用はかさむものの、それでも2万、3万とかそんなもんだろうか?  通信費は携帯とネットで2万というところ。
 
 すると月に9万。年間で108万
 
 ∧∧
(‥ )年収100万では
\‐  苦しいだろうけど
    それでも不可能ではないね
 
  (‥ )もちろん、税金とか
      保険料とかもあるから
      もう少し必要なのは
      確かではあるがな
 
 だが、アパートで一人暮らしすると以上の前提は苦しいうんぬん以前に破綻する。なぜって、単純に家賃がかかる。家賃が一月5万なら年間60万の出費が加算される。
 
 ∧∧
( ‥)アパート暮らしなら
    年収170万で
    ぎりぎりですかねえ
    実際には
    200万は欲しいところですね
    年収240万なら
    快適快適ー
 
  ( ‥)おかしなもので
    ‐/ 実家暮らしの連中は
       全員消えてしまったなあ
 
 これを言うと時に人は言う。なるほど実家暮らしの連中はハングリー精神が足りないのだ、と。
 
 ∧∧
(‥ )でも実際にはもっと即物的
\‐  この場合はイラストレーターの
    話であるけど
    一人暮らしと実家暮らしでは
    年間に描いている枚数が
    必然的に変わるからだろうと
 
  (‥ )イラスト1枚1万円
      だとして
      アパートの家賃が
      年間に60万なら
      一人暮らしは
      実家暮らしに比べて
      最低でも60枚
      余計に描く必要がある
 
 この差は10年で600枚の差になる。これだけ描いた枚数に差があれば、人目に触れる機会が変わることは必然。
 
 ∧∧
(‥ )人目に触れれば仕事が来る
\‐  仕事が来れば人目に触れる
    収入は上昇するだろう
  
  (‥ )反対に
      描かないと
      人目に触れない
      人目に触れないと
      仕事がこない
      収入は下がらざるをえない
 
 実家暮らしが全滅し、一人暮らしだけが残った。それはこれで十分説明できるだろう。

 ハングリー精神だの、そんな精神論は必要ない。
 
 *イラスト1枚1万円:イラストにそんな高いお金を払ってくれる奴がどこにいるんだよ?? と思う人もいるかもしれないが、ここでは計算がしやすいように、あえてこの金額を設定しています。
 
 でも、現実はもっと単純かもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)たまたまあなただけが
    生き残った
    それだけの話かもしれない
 
  (‥ )そしてな
      俺はもう駄目なんだ
 
 人目に触れれば仕事が来る。仕事が来れば人目に触れる。これで収入の増加が見込めるのは最初のうちだけだ。
 
 ∧∧
(‥ )収入とは
\‐  単位時間あたりにこなせる
    仕事量と
    仕事に支払われる単価で
    決定されるのである
 
  (‥ )1枚100万のイラストを
      描いても
      そのイラストに1年間を
      かけたら年収は100万
      反対に
      1枚1万のイラストでも
      年間に200枚描いたら
      年収200万だ
 
 見事なイラストを描いても、それ自体には意味はない。
 
 数こそがすべて。
 
 しかし、とはいえこうも言える。1年間に描けるイラストの枚数が200枚であった場合、ここが年収の収束点になってしまうと。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはもうとっくに
    その限界点に到達して
    いるからね
 
  (‥ )だからこのままじゃ
      駄目だな
      加齢は進む
      体力は低下する
      収束点が下降する
      つまり間違いなく死ぬね
 
 ∧∧
(‥ )それをどうするのかが
\‐  今の課題だね
 
  (‥ )しかもこれからの
      日本と先進国は市場が
      じりじり縮小する世界だ
      イラスト1枚あたりの
      単価はさらに下げられる
 
 あるいは単価は下がらないが、発注される枚数が減るだろう。
 
 どっちにしても結果は同じだ。それは収入の目減りである。
 
 ∧∧
(‥ )いわば世界の目減りが
\‐   進行しているのである
 
  (‥ )つまりあれだ
      これからの時代
      実家暮らしなのに
      無意味に大量に
      イラストを描く馬鹿が
      勝利する
 
 というか、むしろこう言うべきであろうか? 生き残るのはそういう人たちで、他のみんなは全滅しますよ、と。
 
 
 ∧∧
(‥ )言い換えれば
\‐  これまでの時代は
    イラストレーターが
    一人暮らしできる
    良い時代だったというわけだね
 
  (‥ )むしろ例外的な時代だった
      そこを認識するべきだな
 
 
 
 

理想論者には体力が無い

 
 理想主義者は現実からいつも逃げよる
 
 ∧∧
(‥ )そう言うと
\‐  あなたは現実の不正を肯定し
    あるべき現実である理想を
    見ない
    あなたのような敗北主義が
    現実の不正を肯定するのです!
    とか言われますけどね
 
  (‥ )理想論者お得意の詭弁だな
      まず
      ”現実主義は現実の不正と
      不公平を肯定する
      ものである”
      勝手にそう前提しよる
 
 
 そう勝手に前提して論理的に導きだされる結論とは何か? 
 
 それは
 
 現実を見据える人は不正を肯定する悪い人だから私は彼の話を聞かなくて良い

 
 という結論だけだ。

 これは自らの思い込みと偏見を論理で飾り立てて、そして逃げているだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )現実の仕組みを把握しないと
\‐  ラジオが動かないのと同様に
    現実を把握しないと
    理想を実現することも
    出来ないのである
 
  (‥ )となれば
      理想論者が
      本当にしたいことが
      何なのか分かるだろ?
      あいつら
      何もしたくないだけだよ
 
 ∧∧
(‥ )僕らが
\‐  当たり前に思っている権利
    それを獲得できたのも
    現実肯定ではなく
    理想のおかげではありませんか
    という理論武装
 
  (‥ )理想なんか必要ないさ
 
 
 あれが欲しい。理由はそれで十分。
 
 ∧∧
( ‥)それはどっちかというと
    異常犯罪者の思考だけどね
 
  (‥ )犯罪者になるかならないか
      そこが腕の見せ所よな
 
 ∧∧
(‥ )あなたが今欲しいものって
\‐  何よ?
 
  (‥ )金
 
 ∧∧
( ‥)それに対してあなたが
    見据えなければいけない
    現実を述べてください
 
  (‥ )理系の本に関して言うと
      売れるものは
      宇宙
      数学
      名が通ったライターの
      著作物
 
 自分は名が通っていないから、それは除外だ。
 
 数学の本は書けなくもないけども、距離は遠いだろう。少なくとも自分の数学の成績は良くない。
 
 ∧∧
(‥ )じゃあ宇宙の本だね
\‐  これまでやっていない
    宇宙というジャンルに
    手を伸ばす
 
  (‥ )次に出る本はそれなんだ
 
 
 ∧∧
( ‥)売れると思います?
 
  (‥ )んー
      宇宙の本を買う人って
      綺麗な星雲や星団の写真を
      見たいだけじゃないかなあ
      という疑惑があって
      それを踏まえた場合
      自分が作ったものは
      それではないのよね
 
 
 ∧∧
(‥ )そりゃまた不穏な
\‐  
 
  (‥ )売れるようには作ったんだ
      編集さんと可能な限りの
      ことはした
      しかし
      本に関しては現実の把握が
      難しい
      何が売れるのかさっぱり
      分からないし
      売れる売れないに
      因果関係がほとんど
      見つけられない
 
 *例えば人は、表紙に巨乳のお姉ちゃんを描いたハーレムラノベなら売れるだろ? と安易なモデルを提案しがちだが、このモデルがほぼ役に立たないものであることは明白である。こんなことを会議の席上、ドヤ顔で発表したら顔面にパンチを叩き込まれるレベル。
 
 かように、本をいかに売るのか? というのは知能で解決できる問題ではない。実はカオス系であるという可能性すらある。
 
 ∧∧
(‥ )だったら手数を増やすしか
\‐  ないよねえ
    へたな鉄砲数打ちゃ当たるだ
 
  (‥ )だとすると俺は
      とにかく速く書ける本を
      大量生産すべきってことに
      なるんだが
      それもまた無茶だなあ
 
 もちろん、この手を検討しても良い。

 しかし、効率的に手数を増やせる本とはなんぞや? ちょっと聞いた事ないぞ??
 
 ∧∧
( ‥)そもそも体力があるか
    という問題も大きいですな
 
  (‥ )それを考えると
      理想論者って
      単純に体力ないから
      口先だけなのね
 
 知能では把握しきれぬ混沌たる現実の中を突破していくには手数が必要であり、体力が必要である。

 それを踏まえれば、頭と論理で考える理想論者の根本的な問題とは、体力が無いことにあること明白であろう。

 論証されるべきはこれであった。
 
 
 
 

2015年11月23日月曜日

さぼたーじゅ!

 
 正論を言うだけではね、駄目だね。
 
 ∧∧
(‥ )と言うと
\‐  正しいことを
    言っちゃいけないのか?!!
    と激怒する人がいるけどね
 
  (‥ )正しいから言って良い
      その発想は
      プログラムされた
      自動機械だよな
 
 正しいこととは、皆がしないからこそ、これをしてくださいと推奨されたものなのだ。
 
 推奨することで、ようやく釣り合いを取るためのスローガン。
 
 それをあろうことか、馬鹿正直に、積極的に自発的に行うとしたら、むしろ病気だろう。
 
 ∧∧
( ‥)というか過剰ですよと
 
  (‥ )つまり病気だべ
 
 そもそも、正論なら言っても良い、こんなことを実行したら嫌われること間違いない。
 
 ∧∧
(‥ )でも長き人生を過ごしてもなお
\‐   正論を言おうとする
 
  (‥ )ようするに
      正論を言う人間はな
      他人ことなんか
      どうでも良いんだよ
 
 正論を言う人間とは、プログラム通りに行動する剛直な機械であり、しかも他人を傷つけることについて躊躇しない。
 
 ようするにバグって腕を振り回しているロボットである。

 なれば次のように結論づけられよう。
 
 正論を言う人物は抹殺されるべき危険人物である。正論を言う者、ことごとく誅すべし。
 
 ∧∧
( ‥)これぞまさに正論
 
  (‥ )だから実行しなーい
 
 とはいえ、正論を言う人間はあまりにも危険なので、おちょくってサボタージュする必要はあろう。
 
 ∧∧
(‥ )そうしないと
\‐   バランス取れないからね
 
  (‥ )人生だらだらするに
      限るぞ
      さぼれさぼれ
 
 
 

どうなる? あるいは どうする?

 
 日本人すげーは確かにみっともない。しかし、では日本をどうするのか? と言われた時に現実的な対案を提示することなく、みっともないね、と正論を言う事はもっと無様であろう。
 
 
 ∧∧
(‥ )でも対案なんて
\‐  あるわけがない
 
  (‥ )金融も駄目
      ITも頭打ち
      Amazonもgoogleも
      特に雇用を
      生み出すわけではない
      どれも
      革新的な手にならない
      滞留している金を
      動かす決め手にはならず
 
 ∧∧
(‥ )あなただって
\‐  冗談半分に言った手が
    老人に強化外骨格の着用を
    義務づけて
    外骨格のレンタル代は
    年金で支払わせる
    その支払いで
    外骨格を作る若者に
    給料を支払い
    その売り上げから
    年金を徴収する
    完璧ディストピア構想だからね
 
  (‥ )先が無くて
      金をためるだけの老人共が
      日本の資産の大半を
      滞留しているのなら
      老人に金を強制的に
      吐き出させるしかない
      その手の一案がこれだ
      でもこの妄想は
      荒唐無稽以前に
      強化外骨格が
      そもそもまだ
      普及していないという
      問題があるのよね
 
 
 ∧∧
(‥ )なんででしょうね?
\‐
 
   (‥ )知らんのに
       あてずっぽうに
       言うのなら
       例えば電池の問題かな?
 
 機械の問題って大概は電池の限界だよね?

 とはいえ、このあてずっぽうが正しいのかどうかすらも調べていない。
 
 ∧∧
( ‥)まあそんな希有壮大な
    ことよりも
    まずは自分自身が
    生き抜かねばなりません
 
  ( ‥)俺は出版界の周辺を
    ‐/ うろうろしている
       イラストレーターであり
       ライターでもある
 
 大げさに言えば、ネットの躍進で人は娯楽を再び自己発見するようになった。
 
 もっと普通に言えば、人は電子のネットワークによってはるか何千年と続いてきた古き娯楽、井戸端会議へと帰還した。
 
 井戸端会議は人と人のつながりだ。テレビ、ラジオ、書籍。これらのすべて、人のつながりに勝てるわけがない。井戸端会議への帰還によって既存のメディアはことごとく衰退を始めた。
 
 ∧∧
(‥ )iPhonとかをいじる人を見て
\‐  世間はネット中毒だと
    批判する人が
    未だにいるけどね
 
  (‥ )電子の向こうに
      生きた人間がいる
      この単純な現実を
      おいぼれどもは
      すっかり忘れておる
      老いるとは無様なものだな
 
 いずれにせよ、皆が通信費に金を使うようになれば、当然、テレビもラジオも書籍も金を奪われる。金の流れは変り、既存の市場は縮小を始めた。
 
 もちろん、ゼロになるわけではないが、これまで豊かだった生活が縮むことにデブは耐えられない。
 
 そもそも耐えられないデブがネット批判をしているのだが、まあ、そんな連中のことはどうでも良い。
 
 問題はこの状況で、どう生き延びるか? である。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはこの先
    生き残る本は
    ラノベと漫画と教科書だけだ
    そう予想する
 
   (‥ )とすると
       自分の選択肢は
       おのずと限られる
       というか選択肢は
       三つしかないからな
 
 ラノベを書くか? 漫画を書くか? 教科書を書くか?
 
 さて、教科書とはこの場合、図書館に納品される本、という広い意味で使うとする。
 
 ∧∧
(‥ )そう考えるとこの三つの中で
\‐  あなたがやったことあるのは
    図書館納品の本
    だとするとその道を
    突き進むしか無いね
 
  (‥ )だけどなー
      図書館納品だけじゃ
      足りないんだよねー
 
 図書館納品は手堅いが、極端に馬鹿売れするというわけでもない。それに金が滞留すれば図書館の予算だって減ってしまうのだ。なれば図書館納品の売り上げも減ってしまうであろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)するとラノベか漫画に
    手を広げると...
    でもあなたにはどっちも
    無理だよね
 
  ( ‥)やるにしても
    ‐/ 漫画っぽい何かを
       作るのが精一杯だなあ
 
 もちろん、この多角経営が自殺的であることは明白だ。漫画っぽい何かで簡単にひと財産を築けるのなら、同人誌業界は億万長者の群れになっているだろう。
 
 ∧∧
(‥ )それにエロじゃないと
\‐  有望じゃないだろうしね
 
  (‥ )漫画業界自体も
      苦しくなってきている
      みたいだしな
      事は当然簡単ではない
 
 もちろん苦しくなった漫画業界とは言うものの、その外側から見れば彼らの売り上げはやっぱり悪いものじゃない。
 
 ∧∧
(‥ )というか漫画以外の他の分野が
\‐  悪すぎるのでしょうなあ
 
  (‥ )そんなところだね
      なかなか弱ったものよな

 
 とはいえ、漫画とラノベという選択肢の存在自体は明瞭な事実を告げてもいるのである。
 
 ∧∧
( ‥)ぱっと見でなんとなく分かって
    なおかつ気持ちよくなるか
    気分が少しだけ晴れるものを
    作ってくださいよと
 
  (‥ )今 そちらへ向けて
      じょじょに
      舵を向け始めたのだが
      さてどうなるかな?
 
 失敗したら沈没するし、そして波をくらっても沈没するのである。
 
 ∧∧
(‥ )今や何が起こるのか
\‐  分からなくなって
    きましたからね
 
  (‥ )世界中が不安定化
      し始めたからな
      おもろい状況ではあるが
      今のうちに
      前進して陣地を作って
      おかないと
      状況の変化と悪化に
      あっという間に
      押し切られて死ぬよね
 
 さて? どうなる? あるいは、どうする? そして時間はあるか?
 
 
 

 

2015年11月22日日曜日

馬鹿な質問をする自由は保証されております

 
 せんせーこれって何の役に立つんですか?
 
 ∧∧
( ‥)これに対して
    露骨に答えてください
 
  (‥ )国家の維持構築に
      必要不可欠な部品を
      抽出するのが
      学業の目的です
      その質問をした時点で
      あなたはその候補から
      外れました
      さようなら
 
 学校というのは単に”ふるい”だ。部品を抽出するためのふるいでしかない。
 
 もちろん、部品に貴賎はないであろう。
 
 ∧∧
(‥ )だが部品に希少はある
\‐  共同体は自らが必要とする
    部品の発見に熱心である
    あるいは部品の発見に
    熱心でない共同体は
    他の共同体の軍事力に屈し
    奴隷化される運命であり
    残るのは部品発見に
    投資をする共同体のみ
 
  (‥ )ここが冒頭の質問
    これが何の役に立つのですか?
    がどうしても
    ずれてしまう原因だなあ
 
 これって何の役に立つのですか? という質問は、私に利益はあるのでしょうか? 
 
 という内容なのだが、
 
 ∧∧
( ‥)そんなものは無い
    だから質問がそもそも
    間違っている
    間違った質問には
    答えられない
 
  (‥ )厳密にはあるんだ
      共同体が競争において
      この地球上で勝利する限り
      その共同体の一員である
      出来の悪い人間も
      勝利者になれる
      勉強が何の役に立つの?
      そうほざきよる人間も
      日本人すげー、には
      微笑むだろ?
 
 共同体が勝利する限り、落ちこぼれでもその勝利にあずかることはできる。
 
 だけどこれは、ひどく遠い話でもある。
 
 私に利益はありますか?

 利益はあります、これこれしかじかです。
 
 それは私にとって利益ではありません!
 
 ∧∧
(‥ )そう怒るのがオチだよね
\‐
 
  (‥ )共同体が必要としている
      と
      間接的に利益を得られる
      と
      私の利益
      とは
      それぞれ全部関連してるが
      それぞれずれてるも
      いるからな
      どうしても
      意思の不疎通
      利害の不一致が起こる
 
 怒らないまでも不満は持つであろう。
 
 学業というまるで拷問のような仕打ちに耐えて、そして得られるものはこんなものなのか?? と
 
 おかげでこの世界では、ふるいからはじかれて不合格になった人間の恨みつらみで満ちている。
 
 ある者は言った。
 
 教科書をもっと面白くすれば勉強はもっとはかどるはずです。
 
 詭弁である。本にはすでにそういうものがある。それを読んでいない時点で、ただの落ちこぼれの恨み言であること明白だ。
 
 ある者は主張した。
 
 図書館を合理化しました。皆が読みたい本だけにしました!
 
 その理屈は学校給食をチョコとカレーとラーメンとコーラにしました、という等しい。お前が作ったのはただのデブ量産工場だ。勝利の鍵たる図書館などではない。
 
 ∧∧
(‥ )それもこれも全部は
\‐  恨みの発露というわけですか
 
  (‥ )みんな子供時代に
      プライドを奪われたからな
      なんとかして
      取り戻したいのだねえ
 
 だがそれはすべて無駄だ。

 そして死ぬまで戦わなければ殺されてしまう世界。そこに住んでいる以上、我らに取りうる道など他にない。
 
 ∧∧
( ‥)そして今日も今日とて
    これって
    何の役に立つんですかー?
    と
    トンチンカンな
    質問が続くのであると
 
  (‥ )まあなんだ
     馬鹿な質問をする自由がある
     良い事じゃないか
 
 



みっともないのはみっともないですし

 
 日本はこんなにすごい国だ!
 
 ∧∧
(‥ )...と外国人に言わせる番組が
\‐  たくさんあって
    みっともないと
 
  (‥ )まあ確かに
      みっともないかもね
 
 とはいえ、対案がなければそんな正論に誰も見向きもしまい。
 
 ∧∧
(‥ )対案が無ければ意見を
\‐  言っちゃいけないのか??
    そう激怒する人も
    いるけどね
 
  (‥ )それは論点のすり替えだな
      言ってもいいけど
      対案がないのに
      正論を言っても
      解決にならないよ?
      みっともないのは駄目だと
      お前が言うのなら
      対案を示さないお前自身の
      そのみっともなさは
      何なんだ?
      という話なんだがな
 
 
 そもそも誰もが分かっているのだ。他になにもないのでしょうがなく、まずいものを食べているだけなんである。
 
 そういう時に、

 そんなまずいものを食べるなんてみっともない!

 と言うだけで、代わりのものを持っていないのであれば、皆から軽蔑のまなこで見られるだけだろう。
  
 
 ∧∧
( ‥)分かってしょうがなく
    やっているのに
    お前ら分かってないな!! と
    自分だけがさも賢いかのように
    ふるまうなと
 
  (‥ )むしろそっち方が
      みっともないでしょうよ
 
 つまるところ、”日本人すげーはみっともない”、というのはまったくの正論なのだが、多分、誰よりもみっともないのは、日本人すげーはみっともないと言っている人自身である。
 
 ∧∧
(‥ )とはいえ対案もないしね
\‐   困ったねえ
 
  (‥ )先進国の富みは
      欧米が世界中から略奪した
      富みに由来する
 
 それを奪うには安くて良いものを売りつける必要がある。しかしそうやって発展途上国に金が集まり始めると賃金は上昇し、安い人件費という武器は消失する。
 
 ∧∧
(‥ )人件費を抑えようとすると
\‐  今度は貧乏になる
 
  (‥ )以前よりは豊かなはずだが
      以前より豊かな生活を
      維持するために
      生活が苦しくなるのだ
 
 以前よりは豊かなはずだ。例えば電気代、ガス光熱費を節約してエアコンをやめてしまえばいいし、ガス給湯機をなくしてしまえばいい。簡単なことだし、これだけで1万から数万円は浮く。
 
 ∧∧
( ‥)でも今それをやったら
    人間らしい生活とは
    言えなくなってしまう
 
  (‥ )俺も学生時代の時は
      アパートにエアコンも
      ガス給湯機もなくて
      冬場は水が冷たくて
      洗い物をしていたら
      一冬で指先がぼろぼろに
      なったよなあ
 
 
 今はガス給湯機もエアコンもある。生活は昔より豊かだ。
 
 ∧∧
(‥ )だけど支出は多くなり
\‐  仕事時間は長くなり
    生活は苦しくなる一方
 
  (‥ )豊かになると
      貧しくなる
      おかしなものだが
      必然なんだよね
 
 そしてこれはいかなる国家でも、いかなる国家の労働者にでも襲いかかる現実であった。
 
 これゆえ、今の地球に逃げ場というものは存在しない。少なくとも先進諸国の人間はもうどこにもいけない。
 
 今ここで、地球人よりも豊かな火星人がやってきて、人類には手に入らない物品、商品を支払う代わりに単純作業をやってくれ、と言ってきたら、先進国の人間は火星へ出稼ぎにいくだろう。

 火星人は3倍近い重力の世界からやってきた地球人の働きに目を丸くして喜ぶし、自分たちにとってはなんでもない商品を受け取るだけでせっせと働く人類を重宝するだろう。
 
 ∧∧
(‥ )もしそうなれば
\‐  先進国の人間には逃げ場が
    出来るのである
 
  (‥ )だが火星人はいない
      日米欧の人間からすれば
      地球上に逃げ場はないし
      まもなく中国もそうなる
      中国の成長もおしまいだ
 
 IT産業はインフラ整備とでも言うのか、それが終わったらもう大きな成長は見込めなくなった。むしろ今や産業の効率化をほどこして職や市場を奪いつつある。
 
 もちろん、奪われても良い。
 
 新しい職や市場を作れればそれで良い。
 
 ∧∧
( ‥)だけどそれが追いつかない
    見当たらない
 
  ( ‥)経済を回すために
    ‐/ アメリカは国民を
       借金付けにした
       借金を担保に
       借金して物を買う人々
       収入以上に金が回る回る
       売りつける側にすれば
       ありがたい話だったけど
       それがふっとんだ
 
 
 EUも同じ運命をたどるのだろう。借金を引き受けたギリシャを救済せずに、むしろ道徳的にきれいな難民救済に目を向けた時点で、未来はほぼ確定したも同然。むしろ状況はアメリカよりも過酷になるのではないか?
 
 ∧∧
(‥ )まさにあらゆる方角が
\‐  手詰まりなのである
 
  (‥ )日本すげーは
     確かにみっともない
     だが
     日本すげーはみっともないと
     批判する人間は
     対案を出さない

 それは、そんなまずいものを食べるのはみっともない、せめて牛丼を食べなさい、そう言って肉抜きの牛丼を出すがごとき愚劣。
 
 
 さてさて、とはいえでは、この手詰まりな世界で何をなんとするべきか?
 
 
      
 
 
      

2015年11月21日土曜日

綺麗な月にごめんなさい

 
 夏目漱石は、I love you を月がきれいですね、と訳したという。
 

 ∧∧
(‥ )これは出典が不明だ
\‐  どうも都市伝説ではないか?
    1970年代までは
    さかのぼれるが...
    そういう話があるね
 
  (‥ )だとすると俺がこの話を
      聞いた時は
      伝説が誕生して
      10年以内だった
      そういうことか...
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  (‥ )漱石、頭わいてる
      と思ったものだが
      都市伝説なら
      ごめんね漱石
 
 
 
 

頑張るぞを頑張って禁止する

 
 
 頑張るぞ! という言葉は使ってはいけないのだが、ついつい口にしてしまうことがある。
 
 
 ∧∧
( ‥)打つ手無し
    そういうことじゃね?
 
  ( ‥)だからやべーんだよ
    ‐/
 
 ∧∧
( ‥)頑張るぞって言葉を
    禁止したところで
    状況が良くなるわけでも
    ないですけどね
 
  ( ‥)さりとて頑張るぞに
    ‐/ 逃げるわけにも
       いかんのでな
 
 ∧∧
( ‥)頑張るぞ! って言葉を
    頑張って言わないようにする?
 
  (‥ )それだと本末転倒なんで
      またーりとだな
       てきとーにだね
 
 
 
 

僕の考えた最強の自由

 
 僕の考えた最強の言論の自由
 
 ∧∧
(‥ )こういうことを言う人は
\‐  ある割合で必ずいますよと
 
  (‥ )自分の考えた
      理想状態以外は
      すべて否定するという
      考えでもあるな
      人並み以上に
      何かに固執する人間は
      こういう発想するね
 
 
 ∧∧
(‥ )僕の考えた最強の...
\‐  他のものはそれより劣る
    そういう世界観でもある
 
  (‥ )これが言論の自由なんだ!
      と力説する人は
      お前たちの言論は
      自由ではない!
      と言って反対意見を
      抹殺しようとするだろ?
      まさにその通り
      自分の考えた自由以外は
      自由じゃないから
      殺して良いって発想だ
      根本的に発想が
      殺人鬼なんだよね
      だから社会が嫌いで
      憎んでる
 
 
 だがこれは、裏を返せば、周囲の圧倒多数の中で彼だけが浮いていて、誰も彼に賛同してくれない、ということでもある。
 
 僕の考えた最強の...そう主張する人間が皆の中でどう扱われるのかは、誰もが知っていることであろう?
 
 ∧∧
(‥ )僕の考えた最強の自由を
\‐  主張する人からすれば
    それは自分の意見が
    受け入れられないことである
 
  (‥ )平たく言うと
      彼からすると
      自分の自由が侵害されて
      いるわけだなあ
 
 もちろん、これはたわ言である。言う自由と受け入れる自由はまるで別物だ。

 これゆえ、僕の考えた最強の自由が受け入れないお前たちは自由を否定する犯罪者だ! というのは論理の飛躍だ。

 というか、狂っていると言った方が良かろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも最強の自由論者からすると
\‐  それはおかしなことでは
    ないんだよね
 
  (‥ )非常に悪く言うと
      思考が論理的なんだな
      正しい自由とはこれだ
      これでない自由は
      すべて正しくない
      だから殺して良い
      そういう世界観
 
 思考が論理的とは、前提を疑わないということであって、それは何かに非常に固執するということを示している。
 
 そして何かに固執するとは、それが良い方向に働けば成績が良いということもである。
 
 ∧∧
( ‥)つまり僕の考えた最強の自由
    僕以外の自由は悪魔
    僕の意見を受け入れない
    この国には言論の自由が無い!
    そう主張する人は
    一見すると成績の良い人に
    必ずある程度混じるのだと
 
  (‥ )知識人に変なのが多いとか
      殺人鬼的な発言を
      突発的にするとか
      これで十分に説明できると
      思うけどな
 
 
 
 

分類には熱心だが現実の効果は見ていない

 
 
 ∧∧
(‥ )宇宙空母ギャラクティカも
\‐  敵から逃げて宇宙をさまよい
    宇宙船から出撃しては
    敵と戦う話である
 
  (‥ )敵のサイロンは
     命令のままにって言って
     特攻かけてくるし
     不意打ちをかけてきたから
     日本軍のイメージかなあ
     サイロン兵の目は
     ご丁寧にも赤いモノアイで
     なんか日の丸
 
 
 まあそこは置いておくにしても、ギャラクティカは世代船ではない。
 
 ∧∧
(‥ )船内に広大な都市や
\‐  自然があるわけではないし
    地球のような日常が
    あるわけでもない
 
  (‥ )ギャラクティカの設定は
      あくまでも難民であって
      テーマが重いのよな
      そもそも12惑星連合や
      13番目の失われた星へ
      いこうって話は
      ユダヤ12支族や
      出エジプトだよね?
      元ネタがネタだし
      どっちにしても
      ラノベや日常描写には
      むかないよね

 
 以上のような軍艦に対し、内部に大きな居住空間を持ち、人々が日常を過ごし、恒星間を何世代もかけて移動する世代船。
 
 ∧∧
(‥ )今時の言い方っていうの?
\‐  ギャラクティカが
   難民を乗せたホワイトベースなら
   世代船は
   ガンダムのスペースコロニーが
   宇宙船になったものと思えば良い
 
  (‥ )世代船だと
      船の内部に景色があって
      町並みがあって
      雑貨店があって
      居酒屋があって
      日常生活があって
      それでも
      一歩出れば外は大宇宙で
      主人公はそこで敵と戦う
      ヒーローになれる
 
 難民を乗せた軍艦ではこうはいかない。
 
 そして日常から非日常へ。物語とはそもそもそういうものであった。

 世代船なら、ワープだのそんなインチキ理屈を持ち出さなくても、日常と宇宙戦闘の両立という、魔法のような無茶ぶりが舞台として自然に可能である。
 
 ∧∧
(‥ )ギャラクティカの設定だと
\‐  軍艦に難民が乗っていて
    船団で逃げている
    この設定だと
    日常と非日常の両立は
    ちょっと無理だよね
 
  (‥ )宇宙版出エジプト記
      物語としては
      少なくともラノベ向き
      ではないのだ
      実際、新シリーズも
      ずいぶん重い話になったと
      聞くなあ
 
 重厚な物語と言うと聞こえは良いが、ラノベ向きではない、とは致命的なことである。
 
 ∧∧
(‥ )逆に言うとギャラクティカと
\‐  世代船のシドニアだと
    ここが大きな違いに
    なるだろう
 
  (‥ )ここまできて
     思ったのだがな
     世の中には
     類似点を見つけると
     これはなんとかのパクリだ
     そう言う人がいるだろう?
 
 彼らは類似点を見つけて、パクリだと分類する一方で、差異を見ないし、差異が生み出す効果も発見しない、そういうことであるらしい。
 
 ∧∧
(‥ )漫画「寄生獣」は
\‐   SF「20億の針」のぱくりだ
     と言った人がいて
     なんだかなーと思った
     という話は以前にしたけども

=>hilihiliのhilihili: 今はね、トサカが流行りなんすよ
 
  (‥ )その人もなあ
      差異が生み出す両作品の
      違いと効果には
      注目しなかった
      そういうことなんだろうな
 
 寄生獣たちは変幻自在で体の硬度を自在に変えられる。そして人食いだ。さらに大勢である。
 
 20億の針の寄生宇宙人は友好的なゼリーで脆弱であり、犯罪者と追跡者の2名しか登場しない。
 
 ∧∧
( ‥)この違いは作品に大きな
    効果をもたらすのである
 
  ( ‥)パクリパクリと言う人は
    ‐/ 分類には熱心で
       俺知ってる
       俺知っていると言うが
       現実の効果は
       見ていないのな
 
 これはhilihiliのhilihili: ファンが蒸発した時、残るのは不純物だけであるの続き
 
 
 
      
     

2015年11月20日金曜日

ファンが蒸発した時、残るのは不純物だけである

 
 ∧∧
( ‥)あなた今日は使い物に
    ならないね
 
   ( - -)ちょっと一週間
       忙しかったからな
       今日はだらだら休みます
 
 
 ふと思い出した
 
 UFOに乗った、金星人に出会った、金星人に平和について教えられた。金星人はブロンドの美女だ。
 
 アメリカのジョージ・アダムスキーなる人物がこうしたことを言い出したのは1950年代。
 
 
 ∧∧
(‥ )...ほとんど宗教だよね
\‐
 
  (‥ )天使と神が否定された
      唯物論の時代
      UFOと宇宙人は
      唯物論の時代における
      宗教だと言った人が
      いたなあ
 
 しかし、早くも1962年には探査機が金星に到着し、金星が超高温であることが明らかとなる。
 
 自分が子供の時代は1970年代、80年代だが、その時すでに、アダムスキーとか、アダムスキー型円盤とか、あるいは金星人というのは荒唐無稽なオカルトに成り果てていた。
 
 ∧∧
(‥ )金星には生物がいない
\‐  金星は
    生物がすめない惑星である
    この事実は宗教さえも
    殺したのである
 
  (‥ )これを考えると
      SFが衰退したのって
      当然だよねえ
 
 宗教すらも現実の前にしなびて死んだのだ。宗教ですらない文芸の一ジャンルなど、ひとたまりもなかったであろう。
 
 ∧∧
(‥ )でも今でもアダムスキーの
\‐  主張を信じて
    金星には人がいる
    金星が熱いのは嘘
    これはNASAの陰謀だと
    言う人いるよね
 
  (‥ )これを否定的に評論すると
     ジャンルが衰退し
     ファンが蒸発していく中で
     過激派だけが残った
     そういうことなんだが
 
 
 考えてみれば当たり前な話でもある。
 
 例えば、SFならどうであろうか? 化学燃料でも到達できる距離に火星や金星という本物の異世界があるかもしれない! その期待が打ち砕かれた後、SFはどうならざるをえなかったであろうか?
 
 ∧∧
( ‥)太陽系で駄目なら
    異世界へいくには
    太陽系から飛び出すしか無い
    そして恒星間をラノベっぽく
    お手軽に行き来するには
    ワープとかそういう
    お馬鹿理屈を
    述べなければいけない
 
  ( ‥)その時点でSFは科学から
    ‐/ 派手に逸脱せざるを
       えなかったのだ
 
 もちろん、光速度の限界を突破できない、という物理的な制約を守ることで恒星間を旅することもできるが、距離がありすぎて、無理がある。

 恒星間旅行は今の人間の経済規模や技術では手が届かない大規模土木工事になってしまうし、それ以上に、そういう大規模土木工事を描くと、小説はラノベやジュブナイルから逸脱してしまう。
 
 ∧∧
(‥ )ワープで科学から逸脱するか
\‐  土木工事小説になって
    ラノベから逸脱するか
    どちらか好きな方を
     選べと
 
  (‥ )正直どっちも
      選びたくないよな
      必然、残るのは
      ワープはSF魂だ! とか
      ほざく勘違い人間か
      土木工事小説こそSFだ!
      と叫ぶ変人か
      そのどっちかだよ
 
 しかも世間は、金星と火星という大いなる夢を失ったままなのだ。
 
 夢を失った時、アダムスキーの宗教でさえもそっぽを向かれた。
 
 なれば火星と金星を失ったSFが世間からそっぽを向かれるのは当然。
 
 ∧∧
(‥ )残るのは
\‐  非科学をSFと称する人間と
    土木工事をたしなむ変人だけ
 
  (‥ )逆に言うと
      今でも残ってるSFマニアや
      SF小説家ってあれな
      アダムスキーの言う事を
      信じて
      金星が熱いのは
      NASAの陰謀だ! と
      叫ぶ奴らと同じってことよね
 
 ファンが蒸発した時、残るのは不純物だけである。
 
 
 
 *土木工事小説:物理学者フォワードが書いた「ロシュワールド」って、あれは土木小説だよね?
 
 ∧∧
(‥ )光子の圧力で宇宙をゆく
\‐  宇宙帆
   この世で一番速い光が
   推進剤になるから
   加速する時間さえ十分あれば
   恒星間をかなり速く移動できる
   宇宙帆に強力なビームを当てれば
   近隣の恒星まで宇宙帆を
   数十年で送り込むことも可能
   しかも推進力になるビームは
   太陽系にあるから
   宇宙船を動かす燃料それ自体を
   動かすための燃料を
   宇宙船に搭載しないですむ
 
  (‥ )そのかわり
      ビームをしぼるレンズは
      何千キロもある巨大な
      ものにならざるをえないし
      それを
      建設しないといけない
      小説「ロシュワールド」は
      土木小説だよね
 
 
 もう少し工事の規模を小さくして恒星間を行き来するには、移動速度を遅らせることだ。即座に恒星へいきたい! という無茶さえ言わなければ、工事の規模は比較的小さくなる。その代わり、時間がかかる。

 だが、時間がかかるのなら、みんなで生活しながら移動すればいい。極端な話、隣の恒星に到着するのが何百年後でも良い。子孫さえそこにたどり着けば良いのだから。
 
 **もっとも、隣の星に何百年という、宇宙的にはごく短い時間で到着できる、しかも相当でかい宇宙船、というだけでも、これは大変な技術力だし大工事である。
 
 ∧∧
(‥ )よくあるのは
\‐  世代船だよね
    巨大な宇宙船の中で
    何世代も人が生きている
 
  (‥ )でもこの手のアイデアは
      人気ないんだよなあ
 
 お手軽に冒険にいけないし、狭い宇宙船の中で何世紀も人が閉じ込められて生活している。この有り様に閉塞感を感じるからかもしれない。
 
 こういう船を舞台にした小説は、内部の人々が、ここは宇宙船であることを忘れてしまう、というものもある。カナダの古いドラマ「スターロスト宇宙船アーク」とかそうであった。
 
 このように世代船はどっちかという、サスペンス向きな設定だってことらしい。
 
 ∧∧
(‥ )でも最近だとシドニアの騎士が
\‐  世代船だったよね
 
  (‥ )地球から脱出して
      すでに1000年
      それでもまだ敵が
      追いかけてくるから
      それと戦う
      船が守るべき世界であり
      船内に戻れば
      そこには日常と生活がある
      ああいうやり方や
      アイデアもあるんだな
  
 
 ∧∧
(‥ )でも今時のSFジャンルは
\‐  シドニアをSFとは
    呼ばないかもね
 
  (‥ )その方がいいんじゃねえか?
     それに
     枯れたコップの底に残った
     澱に「お前は我々じゃない」
     と言われても ?? だろ

 
 
 

本物人には無理難題

 
 民主主義において選挙民は国家の歯車である。自由人などではない。
 
 民主主義において政治家も官僚も国家の歯車である。自由人などではない。
 
 全員を戦列にならべて突撃する超国家的な軍国主義。それが民主主義。
 
 ∧∧
(‥ )民主主義における
\‐  自由・平等・博愛とは
    あくまでも以上の
    枠内における意味である
 
  (‥ )義務を履行しての自由
      歯車として人は
      等価であるという平等
      同じ機械を作る
      部品としての博愛

 これを言い換えればである。民主主義において、よそ者の自由など認めないし、機械を構成しない部品は劣等人種でしかないし、そんな相手の人権など考慮しない、そういうことでもある。
 
 ∧∧
(‥ )そう言うと激怒する人は
\‐  多いですけどね
 
  (‥ )近代西欧の歴史と
      彼らがやってきたこと
      そして植民地統治の失敗は
      以上のようにしか
      思えないけどな
 
 実際、フランス革命からしてギロチン大忙しの大粛清であった。同士でない人間に対しては、自由も平等も博愛も考慮しない。そこにあるのは同士としての自由、同士としての平等、同士としての同士愛。しかしそれは確かに民主主義であった。
 
 ∧∧
(‥ )単に僕の考えた民主主義が
\‐  最強だ! と
    みんなで激論して
    殺し合いになっただけである
 
  (‥ )民主主義っていうのは
      本質的にそういうものだ
      そういうことだろうな
 
 それを考えると、本当の民主主義を求める人間が粛清主義者で排他的であることは必然。
 
 ∧∧
( ‥)本当の民主主義とは
    僕の考えた最強の民主主義
 
  (‥ )僕の考えた...とは
      僕以外の人間の
      自由は認めないし
      僕以外の人間は
      劣等人種だし
      だから殺しても良い
      そういう主張に
      必然的になる
 
 本物が欲しい人間はいつも現実を否定するだけである。

 ∧∧
( ‥)本物のアイドルと付き合いたい
    とか言わずに
    普通の女の子と
    普通の会話をしなさいと
 
  (‥ )だが
      本物人にそれは
      無理難題なのだ

 
 


寝て起きて 寝る

 
 寝て起きて。
 
 おかしいな、疲れているはずなのにあまり長く眠れないな...
 
 腹も減ったし、少し食べるか
 
 
  ( - -)猛烈な睡魔が...
    ‐ ‐
 
 ∧∧
( ‥)栄養補給したい体が
    その欲求に応じて
    起きただけだったのね
 
 

魂の隠し場所

 
 先日、町を歩いていたら、パチンコのイベントかなにかであろうか、魔法少女まどかマギカ、巴マミの格好をした女の子がいた。
 
 ∧∧
(‥ )マミられちゃった人だよね
\‐
 
  (‥ )せっかく魂を本体から
      分離していたのに
      頭部を攻撃された際に
      頭部ごと魂を
      破壊されちゃったのだよな
      だから再生や蘇生が
      不可能になった

 
 
 やはり、肉体から分離した魂の隠し場所は、入念に考えておくに限る、そういうことらしい。
 
 ∧∧
( ‥)ボルドーの悪魔かよ
 
  ( ‥)ともあれだ
    ‐/ 巴マミさん綺麗だねえ
 
 というか、販促とはいえコスプレなのだから、キャラクターデザインと衣装が良く完成されていると言うべきなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )デザインした方は
\‐  女性の方でしたよね...
 
  (‥ )そのせいかなあ
      実際に着ていても
      違和感ないんだよな
      それでしかもきれいで
      まとまっているのだ
      やはり
      才能と経験値の差だなあ
 
 なかなかああはいかない。
 
 
 *ボルドーの悪魔:混淆世界ボルドーに出てくる悪魔のこと。力場だけで構成された生物で、中枢たるコア、魂を分離することもできる。魂分離中の悪魔は魂を破壊しない限り不死身。
 
 ∧∧
( ‥)ボルドーの悪魔を倒すには
    魂の隠し場所を
    見抜く必要がある
 
  (‥ )隠し場所が
     指輪であることを見抜かれて
     指輪を抜かれた
     悪魔の豹変ぶりがなかなでな
 
 
 

2015年11月19日木曜日

ああ、これは負けますね

 
 無差別テロを始めたのは日本赤軍で、自爆テロは神風だ!
 
 ∧∧
(‥ )...だそうですけど
\‐  この言い様って
    テロとはなんて卑劣な!
    こんなものは戦争ではない!
    という意味合いがあるよね
 
  (‥ )...ああそうか
      これは負けたな
 
 フランスもアメリカも負けだ。
 
 戦争は文化の一種で、文化圏ごとに様式も勝ち負けも違う。それを分からずに自分の流儀だけが戦争であり、自分の流儀だけが勝利なのだ、そう頭でっかちに考えて敗北した人々がどれだけいたか。
 
 ∧∧
(‥ )というか欧米は
\‐  日本に勝利した後は
    ずーっと負けっぱなしだとも
    言えるよね
 
  (‥ )日本の負けだって
      あれは昭和天皇の勅令が
      あったからだ
      陛下が欧米流の勝ち負けを
      受け入れての負けであり
      勝利だよ
      そもそもだ
      フセイン大統領を殺せば
      勝ちなんだ!
      そう思い込んで
      ISISでこの有り様なんだが
      ゲルマンたちはまだ
      分かってないのか
 
 
 ゲルマンは頑固だ。あまりにも頑固すぎる。一度は世界征服に成功したからものが見えなくなっているのかもしれぬ。さながら、かつてペルシャを退けたギリシャがその成功体験でまったくものが見えなくなったように。
 
 これでは負けるだろう。間違いなく敗北だ。
 
 実際、ISISを倒したとしても、それでは勝ちにならない。そのことがまったく見えていない状態でISISを打倒せよ、では勝てるわけがない。だってそれは勝ちじゃないんだから。目標が間違っていたら目的は達成できぬ。
 
 つまり、アメリカもフランスもテロに屈服するだろう。それもそんな先のことじゃない。
 
 ∧∧
(‥ )これに勝ちうるのは
\‐  ゲルマンでない人々
    おそらくは
    アジアの戦争文化を
    持っている人々だよね
 
  (‥ )スラブのロシアと
      ペルシャのイランって
      ことだろうね
 
 まあ、ロシアとイランにまかせることであろう。
 
 ∧∧
(‥ )でもそうはいかないだろうね
\‐  
 
  (‥ )そうはいかないんだよな
      でもアメリカは立場が
      矛盾をはらんで
      ちんちくりだから
      やばいよね
      フランスも
      アラウィー派と
      スンニ派の対立を
      拡大させたのは
      そもそもフランスだからな
      立場が泥沼だよね
      深入りは危険すぎるけど
      深入りせざるをえない
 
 
 もう結果は見えたと考えるべき。
 
 
 
 

教養で賢さを

 
 ∧∧
(‥ )教養で賢さを
\‐  リテラシーで賢明さを...
 
  (‥ )そういうのって
      教養やリテラシーって
      枠組みを
      与えられただけで
      賢くなどなってないぞ
 
 
 というか、賢くなれば理解も解決も深まる、この認識自体が愚かの極み。
 
 
 
 
 
 
 

なんだ絶望していたのはお前じゃないか

 
 夢もない希望も無い
 
 ∧∧
(‥ )...小学生の時の
\‐  あなたの口癖だよね
 
  (‥ )なにかの受け売りだな
      漫画かもな
 
 思い出した!
 
 この時、先生が言ったのだ。

 君、そういうことを言ってはいけない!
 
 ははっ、今なら分かるぞ先生よ、夢を失い、希望を失い、そのことに絶望していたのは、お前だ!
 
 ∧∧
(‥ )確かこの先生
\‐  今のあなたより若いよね?
 
  (‥ )ガキだねえ
      論ずるに値せず
 
 夢も希望も必要ない、知能も知恵も必要ない。あるべきは演算という動作の反復のみ!
 
 ∧∧
( ‥)そういうあなたも
    小学生のまま
    ここまで来てしまいました
 
  ( ‥)何一つ
      手に入れられなかったな
 
 
 とはいえ、人は死にたくない一心、それだけで逃走経路を演算し、探し当て、わずかばかりの延命を繰り返すのであった。
 
 ∧∧
( ‥)まさに夢もなく
    希望もない
 
  (‥ )小学生の時のまま!
 
 
 

異世界への扉は閉ざされた

 
 SFは衰退した。それは、何を読んでも、このネタは何々だ、この描写は科学的におかしい、これにはSF魂が無い、そう文句ばかり言うSF原理主義者共のせいである。
 
 
 ∧∧
(‥ )どうなんですかね?
\‐
 
  (‥ )痛い奴がいるから
      ジャンルが衰退する
      それが正しいのなら
      アイドル産業は
      存在しないよね
 
 ∧∧
( ‥)SFが衰退した原因は
    多分単純で
 
  (‥ )火星や金星に
      生物が
      いなかったからだろ?
 
 何百日もかかるとはいえ、化学反応の燃焼で推進するようなロケットで行ける距離に生物がいるかいないか、居住可能惑星があるかないか、というのは夢や展望に大きな影響を与えるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )探査機が到着するまで
\‐  火星や金星は本物の
    実際にいける異世界だった
 
  (‥ )それが
     探査機が
     到着したらどうだね?
     片や
     南極がハワイのように思える
     低圧低温の砂漠で
     もう片方が
     90気圧400度以上の
     灼熱地獄だろ?
     これじゃあ夢もロマンも
     冒険も無いよね
 
 
 今、火星の映画を作っても、そこにあるのは冒険ではない。遭難した人間が遭遇するサスペンスである。
 
 金星の映画なんてものがあるとしたら、それは一体全体、どうなることやら。

 異世界の扉はこうして閉ざされた。
 
 本当にいける異世界ならファンタジーにも勝るだろう。事実、勝っていた。
 
 だが、いっても生活できない地獄と分かれば、ファンタジーが勝利する。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ単純な話だね
\‐
 
  (‥ )あとはあれな
      なんでもそうだけど
      一度衰退し始めると
      科学のことを
      良くわかっていない
      原理主義者が
      俺様理論をふりかざすから
      ますます
      原理主義化して
      残るのはテロリストだけに
      なるってやつだなあ
 
 
 それに流行りもあれば廃りもあろう。人の好みは一定することなく、とどまることもない。アニメの女の子の顔を時代順に並べれば、それは誰でも分かること。
 
 それはそれとして
 
 ∧∧
(‥ )最近みたものでは
\‐  何が良かったですか?
 
  (‥ )シドニアの騎士って
      やつだな
 
 ∧∧
(‥ )小惑星を推進させて
\‐  それをこちらに
    ぶつけようとする敵を
    阻止するって話が
    あったよね
 
  (‥ )厳密に言うと描写は
      正しくないんだろうけど
      言わんとすることは
      分かるのよね
 
 長い砲身を持って迎撃に向かったら、小惑星の重力でどうも操作がうまくいかない。砲身をそのままにして墜落してしまう者も。
 
 ∧∧
( ‥)小惑星の重力が
    そんな大きいとは
    思えないけども 
 
  (‥ )でも言わんとすることは
      分かるだろ?
      小惑星を周回する軌道に
      乗った時
      長い砲身なんてものを
      もっていて
      それを操作するのは
      危険だよね?
 
 天体の周囲を周回する物体は、なんというか、重心で動く、とでも言うべきか。

 それゆえ、重心から見て天体に近い方は速度が足りない。高度が下がる。それと反対に天体から遠い方は速度が過剰だ。高度が上がる。
 
 ∧∧
(‥ )砲身のように
\‐  細長いものを持っていると
    天体を向いて姿勢が
    安定しちゃうんでしょうね
 
  (‥ )でも小惑星上にいる
     敵を狙撃するわけだよな
     敵は必ずしも砲身の
     真っ正面に
     いるわけじゃない
     ある方向を向こうとする
     砲身を操作して
     正確に狙撃できるか?
     きちんとできるにしても
     制御しきれるか?
     命中率下がらないか?
     という話でな
 
 
 一方、相手は小惑星の上にいる。天体を足がかりに姿勢を維持、あるいは変更できる。遮蔽物に隠れられるし、ビームを使う。当然、重力なんか関係ない。理屈では下にいるはずなんだが、上を取ったこちらを平然と迎撃してくる。
 
 ∧∧
( ‥)ちょっと困りますよね
    物語だと仲間が次々に
    やられて
    ほぼ一方的に
    損害が増えていくという
    いやな描写
 
  ( ‥)言わんとすることは
    ‐/ 分かるし
      漫画で描写すると
      ああこうなるのか
      という感じでな
      あれは才能というか
      熟練の技だよねえ
 
 当たり前だが科学的に厳密に描くと、物事は訳分からなくなる。そもそも私たちがたしなむフィクションは、いかなるものであれ、それが私小説のようなものでさえ、科学的に言っても物理的にいっても肉体的にいっても心理的にいってもどこか破綻しているのだ。
 
 そういう破綻を意図的に起こして、なおかつ認識的に楽しませるもの。そもそもそれがフィクションである。
 
 ∧∧
( ‥)そうである以上
    それをうまく見せられる人とは
 
  (‥ )そりゃ大変な才能と
      経験値ですよ
 
 そういえばあの物語、シドニアの騎士では、宇宙船の推進燃料は、未知の、しかし宇宙に普遍に存在する粒子であった。
 
 ∧∧
(‥ )そうでもないと
\‐  恒星間宇宙船なんて
    動きませんよね
 
  (‥ )宇宙で物体を動かし
      しかも光速近くにまで
      加速していくってのは
      めちゃくちゃ大変だからな
      あの選択肢は正しいよね
 
 
 逆にいうと、そうとでも考え、そして描写しないと、異世界への扉はこじ開けられないってことなのだろう。
 
      
 

前向き生きるとは大罪なり

 
 中学のその同級生は、とにかくとにかく勉強だった。
 
 背が高く、スポーツもできて、成績も良くて...
 
 ∧∧
(‥ )所詮はあなたのクラスと
\‐  学校という
    小さな小さな世界の話だけどね
 
  (‥ )大人にとって会社が
      世界のすべてであるように
      子供にとっては
      クラスが世界のすべてさね
      馬鹿馬鹿しい話だがな
 
 彼は、授業を脱線する歴史の先生が許せなかった。親も一緒になって先生に文句を言ったらしい。
 
 ∧∧
(‥ )教育熱心だねえ
\‐
 
  (‥ )いっちゃ悪いが
      そんな賢そうな職業では
      なかったけどね
 
 職業差別? いやいや、職業に貴賎はなくとも、関係はあるんですよ?
 
 もちろん、だからこそ! ということもあろう。這い上がるのだ。今のこの地位から!

 教育はうまくやれば子供を国家官僚に送り込むことすら可能である。
 
 もちろん、あくまでも子供に才能があれば、の話ではあるが。
 
 そして中学を卒業してから20年ばかりたった時、同級生から電話があった。葬式の話だ。ちなみに以上の彼ではない。別の男である。その時、勉強、勉強と親子共々勢い込んでいた彼のその後を聞いたのだ。
 
 ∧∧
(‥ )地方銀行に入社したけど
\‐  やめてしまって
    今では遠く離れた地で
    塾の講師をしていると
 
  (‥ )...逃げたな
 
 意地悪すぎる見解かもしれないが、正直な感想はそれだ。
 
 逃げたな。
 
 国家官僚にはなれず、人に頭を下げる生活もいやで、子供相手に自分の英知をひけらかす道を選んだのだ。
 
 これは敗残兵の末路。
 
 ∧∧
(‥ )地方銀行なら
\‐  地元じゃ錦を飾ったも
    同じなんだけどね
 
  (‥ )プライドが無駄に
      高い男であった
      故郷では錦でも
      心は折れたままだった
      そういうことじゃねえか?
 
 もちろん、すべては当て推量でもある。とはいえ、記憶のピースをつなげると、どうしてもそういう結論が一番シンプルな仮説として組み上がる。
 
 子供相手に教えるのは良い。しかし挫折の肩代わりとはいかがなものか?
 
 
  ( ‥)前向きに生きた報いですよ
 
 ∧∧
( ‥)前向きに生きることは
    罪ですかね?
 
 罪だとも。物事を前向きに考えるとは許されざる大罪だ。
 
 そもそも生きることに前向きもへったくれもない。演算すれば良いだけだし、演算に脳も考えも思考も思慮もいらない。単純な動作の積み重ねだ。
 
 己の知恵を信じ、前向きに生きるなど愚劣の極み。当然、そのような邪悪な行いには神の鉄槌が下される。
 
 ああしかし
 
 ああしかし、ひとつ前向きな発想でなかなか良いものがあったな。
 
  (‥ )中央突破されて
      潰走寸前の隊列は
      実は相手を包囲殲滅する
      隊列と構図は同じ
 
 ∧∧
( ‥)そりゃまたずいぶんと
    希有壮大な前向きですなあ
 
 ピンチこそチャンス!
 
 などという話ではない。潰走寸前の隊列が、あっ、これって包囲殲滅のチャンスじゃね? 皆が一斉にそう考えて隊列も戦列も立ち直る、なんてことはないだろう。
 
 リーダーがそれを信じて、我に続け! と言ったところで果たして続くか?
 
 ∧∧
(‥ )リーダーだけ突撃して
\‐  他は全員とんずら
    リーダーさんは南無阿弥陀仏
 
  (‥ )そうやって
      死んでいった奴は
      いっぱいいるんだろうな
 
 たまに成功する人もいるらしい。王が突撃して潰走寸前の隊列が持ち直したって話はまれにあるそうだ。
 
 だが、あくまでまれはまれ。他はみんな死んだのである。
 
 ∧∧
( ‥)でもまあ花ではあるね
 
  (‥ )夢の残骸にすがって
      むざむざ生きるか
      乾坤一擲にかけて
      無意味に花と散るか
      どっちが
      おもろいと思う?

 
 

2015年11月18日水曜日

陣取り合戦は死力で現状維持が精一杯

 
 
 ∧∧
(‥ )不安定化すると
\‐  既得権益を守ろうと
    みんなが我れ先に参入し
    陣取りゲームを開始する
 
  (‥ )こっから先
      お前ら入るなー!
      をするわけだ
 
 
 これはあからさまに力の衝突なので、大量の投資が必要だ。
 
 
 ∧∧
(‥ )でもどっかが一方的に
\‐  負けたりしない限り
    陣取りゲームで誰かが
    一人勝ちするってことは
    まずないよねえ...

 
  (‥ )大量の投資をして
      甚大な犠牲を
      出した割りには
      陣地が一歩も広がらない
      そういう結果は
      ありがちだよね
 
 ∧∧
(‥ )でも甚大な犠牲を出さないと
\‐  現状維持すらできないのである
 
  (‥ )シリアの内戦
      ISISとの戦争
      ロシア、イランの介入
      これを愚かと
      笑うことはできないよなあ
 
 

2015年11月17日火曜日

プレーヤーが我れ先参入

 
 イラク戦争が2003年
 
 アラブの春が2010年
 
 2011年、アラブの春はさらなる拡大を見せ、エジプトのムバラク大統領が失脚
 
 そして同じ2011年、シリアでも騒乱、あるいは内乱が始まる
 
 2013年、シリアのアサド政権が反政府勢力に毒ガスを使用。アメリカ、オバマ大統領は断固として空爆を行うことを表明。

 この時、オバマ大統領は、アメリカは世界の警察官ではない、というご意見もあります。私もそう思います(I agree)と申し添える。
 
 ∧∧
(‥ )この時の演説は
\‐  2013年の9月10日だから
    ちょうどほぼ2年前なんだね

=>hilihiliのhilihili: 警察官はいやだけど、警察官しなくちゃいけない
 
  (‥ )毒ガスの使用を
      容認することは
      いずれ米軍の兵士にも
      毒ガスが使われる危険性を
      看過することだ!
      オバマ大統領はそこまで
      啖呵切ったのになあ
      結局は空爆をしなかったの
      だよな
 
 自軍の兵士を守る演説をした最高軍事指導者が、それを実行しないとはこれいかに?
 
 
 そしてアメリカが巻き起こしたイラク戦争の混乱と、アメリカの勝手な後退を埋めるかのように、翌年の2014年6月29日、イラクでISISが建国宣言。
 
 ∧∧
(‥ )そして1年5ヶ月後の
\‐  2015年11月13日
    ISISにより
    パリで犠牲者130名を越える
    テロが発生
 
  (‥ )その一方じゃロシアが
     アサド政権を後ろ盾して
     ISISの幹部を殺し
     イランもそれを
     後押ししておると
 
 アサド政権はイスラームの少数派、アラフィー派
 
 ∧∧
(‥ )...と言いつつも
\‐  アラウィー派の実態は
    イスラームじゃない別の宗教
 
  (‥ )一見するとイスラームに
      見えて
      イスラームの法を守らない
      そのせいなのかなあ
      例えばイスラーム世界では
      二級市民である聖典の民
      ユダヤ教徒や
      キリスト教徒よりも
      アラウィー派は
      良く思われていなかった
      みたいだよね
 
 平たく言うと、被差別民なのである。
 
 ただ、WW1でオスマントルコが崩壊し、フランスがシリアを委任統治で支配した時、フランス人からするとムスリムでないから扱いやすいアラウィー派が取り立てられた。

 よく西欧が植民地支配で使った手であるし、独立後に必ず火種になるたぐいのものである。

 もちろん、アラウィー派からすると蔑まれた立場から逃れたい。

 こうして彼らは近代に至って要職につくようになり、ついにシリアにおいて少数派のアラウィー派が実権を握った。という歴史らしい。
 
 これを考えれば、アラブの春でシリアに騒乱が飛び火したのは当然なんだろう。

 独立後に必ず火種になるたぐいの統治。
 
 ∧∧
(‥ )そのアラウィー派を
\‐  支援するのが
    ロシアとシーア派のイラン
 
  (‥ )ロシアはいつもの
     南下政策だよねえ
     どうしても黒海から
     地中海に出たい
     イランは
     イスラーム法には従って
     いるのだろうけど
     ペルシャ教みたいなものだし
 
 ∧∧
( ‥)ようするにシリアの内戦って
    非イスラームと
    イスラームとの戦争になって
    いるし
    それはもともとフランス統治が
    火種になっているし
    今回のテロもそれが
    飛び火しているとも言えるし
    そこに南下したいロシアの思惑も
    関わっているのだと
 
  (‥ )南下したいロシアは
      黒海の出口のトルコと
      何度も露土戦争してるよな
      しかもトルコは
      スンニ派イスラームだ
      アラウィー派の勢力維持や
      拡大は嫌うだろうし
      ロシアが地中海に
      手を出すのも
      トルコは嫌うよね
 
 ∧∧
(‥ )オバマ大統領は
\‐  啖呵を切ったにも関わらず
    シリアからは手を引き気味で
    そこにプーさん率いるロシアが
    出張ってきて
    それを歓迎利用する
    アラウィー派とペルシャが
    敵対するイスラームと戦争して
    ISISがテロをして
    フランスがかつて撒いた火種に
    巻き込まれて
    難民が押し寄せて
    周辺諸国はなんだよこれ?? と
    怒り心頭
 
 
  (‥ )イラク戦争による不安定化
     そこから数えても12年
     中東全体が
     実際に不安定化した
     アラブの春から5年
     オバマ大統領の啖呵不発から
     2年
     ISIS建国宣言から1年と半年
 
 ∧∧
(‥ )...状況の進展速度が
\‐  だんだんと速まっていませんか
 
  (‥ )文明の歴史が古くて
     もともとプレーヤーが
     多い土地柄だよね?
 
 不安定化したら既得権益を守ろうと、全員が我れ先に参加するのは当然。
 
 ∧∧
(‥ )もう
\‐  体面とか気にしていられない
    状況になっちゃったわけだ
 
  (‥ )もはやぐだぐだですね
      
 
  

戦争文化が噛み合ないのは命取り

 
 ∧∧
(‥ )自爆テロは神風が
\‐  先駆けだから
    日本人が悪いことを
    教えたって意見もあるね
 
  (‥ )自殺攻撃って
      そんなに特異かい?
 
 確か、WW2の後、フランスがにこにこしながら植民地であるベトナムを支配しに舞い戻ってきたら、独立戦争が勃発。その時、まずは未熟な少年兵が自殺的に突撃してくる。彼らを次々に撃ち倒すも、疲弊したところに老練な兵士が突撃してくるというやり方でぼこられて逃げ帰ったのではなかったか?
 
 ∧∧
( ‥)うろ覚えだけどねえ
 
  ( ‥)俺も歳を取ったなあ
    ‐/ なにもかもいちから
       調べ直さないと
       いけないよな
 
 とはいえ、次の事が言える、
 
 守るものはあるが、武器がない。どうするか?
 
 そりゃ自殺攻撃でもするしかなかろう。

 西欧人が自殺攻撃をしないのは宗教がうんぬんとか、命の大切さがどうとかではない。そういう状況に陥った事が無いだけだ。つい最近まで上から目線で人間狩りを楽しんでいた連中である。そういう気持ちは理解できまい。
 
 ともあれいずれにせよ、かつて近代兵器で武装し、神のごとき態度でベトナム人に傲慢にも接したフランス人たちは、自殺攻撃の前に、命からがら逃げ落ちた。
 
 ∧∧
(‥ )まあそんなもんだろうと
\‐
 
  (‥ )騎士道精神の
      馬鹿の一つ覚えで
      正面決戦がんがんして
      暴力で押し切るのが
      西欧の戦争文化だな
      あいつら勇敢だけど
      脳みそが足りねえ
 
 それに対して、アジアの戦争文化は
 
 正面決戦を避ける
 
 敵に追われれば逃げる
 
 敵が退いたら追いかける
 
 ∧∧
( ‥)敵が潰走したら
 
  (‥ )ひゃっはー
      蹂躙じゃー
  
 
 ∧∧
(‥ )戦争文化が違うと
\‐  戦争自体が
    噛み合わなくなるよね
 
  (‥ )正面決戦を限定的に
      しかし断固として順次
      整えていくパパブッシュと
      はったりと恫喝と譲歩で
      交渉しようと考えていた
      フセイン大統領みたいにな
      文化が違うと戦争が
      噛み合わなくなることは
      普通に起きてるし
      僕らはそれを目撃して
      いるはずだよねえ
 
 あるいはフセイン大統領を捕らえれば勝ちだと思ったジュニアのようにだ。
 
 そして、パパブッシュは勝ったが、ジュニアは負けたのであった。
 
 あるいは、ジュニアはフセイン大統領捕縛後にも続く戦闘を、戦争とは思っていなかったかもしれない。
 
 そしてジュニアは負けた。

 これは教訓ではなかったか?
 
 戦争文化が違うと、かように認識が破綻する。そしてそれは身の破滅をまねく。そもそもISISだって、もともとはジュニアが作り出したようなものではないか。
 

 ∧∧
(‥ )自爆テロは神風で
\‐  日本がもとだ
 
  (‥ )それはあれだ
      自分たちがしていることが
      戦争だってことを
      自覚していなかったのだな
 
 テロとの戦争という言葉があるように、テロとの戦いは、無法者と健全な警察国家による取り締まりなどではない。
 
 ただの戦争だ。
 
 今度は戦争だ、ではない、もともと戦争だ。
 
 
 思うに、中東の理想主義者たちが自爆テロを編み出したのは、必然かもしれぬ。
 
 例えば、火器の発達で市民総動員の戦争を西欧が発明した時、イスラーム世界はそれに対抗できなかった。
 
 
 ∧∧
(‥ )イスラーム世界の軍人は
\‐  基本的に奴隷軍人なんだよね
 
  (‥ )アラブの大征服の時は
      アラブ遊牧民が戦力の
      主体だったけど
      部族社会は王に対して
      忠誠心が薄い
      だから王に忠誠を
      誓わざるを得ない
      奴隷を購入して
      奴隷たちを軍人にする
 
 例えば中央アジアから購入されたトルコ系遊牧民などが奴隷軍人になる。
 
 ∧∧
( ‥)中世世界において
    騎馬民族はむかうところ敵無し
    無敵の軍人
    不敗の兵器
 
  ( ‥)つまりだ
    ‐/ 中東の軍隊って
       プロの軍隊なんだよな
       よりよく言えば
       軍人貴族だよね
  
 
 そう考えると、騎馬民族が無敵を誇った中世期にイスラームが栄え、火器の発達と市民の総動員で歩兵が再び力を持った近代以降にイスラームが没落したのは印象的である。
 
 *もちろん、経済の有り様が変化したことの影響もあるのだろうけど。
 
 ∧∧
(‥ )そしてイスラーム世界は
\‐  市民の総動員にあまり
    向いていない世界であるらしい
 
  (‥ )もともと多民族多宗教な
      土地柄だろ?
      そもそも民主制みたいに
      非寛容で排他的な
      主義主張が合う土地じゃ
      ないよね
 
 実際、民主制とは、選挙権を持つものと持たないものを厳然に区別するし、しなければいけない主義である。
 
 我々の自由とは民主制という機械の歯車としての自由でしかない。そこには義務があり、義務を怠った人間に対するリンチと粛清がある。

 かように民主制は寛容で多様な社会にはなりえない。あくまでも歯車の枠内における自由があるだけだ。実際、民主制からファシズムが生まれたのではなかったか? 自らの影を、あれは堕落だと否定して目をそらすのは、物が見えていないってことだろう。
 
 一方、中東で民主制は合わないというのなら、中東の戦争は市民総動員という戦争になりえない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり推論するに
    中東世界は
    西欧の戦争文化に
    歩み寄る事が
    出来ないのである
 
  ( ‥)これはイスラーム世界の
    ‐/ 理想家にとっても
       頭の痛いところだろうな
       西欧に対抗したいが
       西欧に対抗するには
       西欧の戦争文化を
       受け入れる必要がある
       だけど
       イスラーム世界には
       それができない
 
 とっ、すればどうなるか?
 
 ∧∧
(‥ )その際にやるとしたら
\‐  一部の熱心な人による
    自発的な自殺攻撃ですか
 
  (‥ )軍人貴族はもはやいない
      市民の総動員もできない
      だとしたら
      少数精鋭のテロリズムしか
      方法ないよね?
      モンゴルの大征服以前
      暗殺教団が一時、
      中東で勢力を持ったことが
      あるけども
      あれもそういう例じゃ
      ないのかな?
 
 あるいは、いずれ戦争のプロ化が進み、再び騎士がこの世界に帰ってくることがあったら、彼らの支配の元、イスラーム世界が復権しよう。
 
 ∧∧
(‥ )でも今の世界は
\‐  そうではなく
    しかも事態は
    明らかに泥沼の状態に
 
  (‥ )ロシア、イラン
      アラフィー派とISIS
      ウクライナにトルコに
      クルドに難民
      EUにアメリカ...
      中東から西欧にかけて
      今めちゃくちゃだよね
 
 これに比べたら、日中の対立とは、なんとまともなことか。
 
 
 
 
 
 

2015年11月16日月曜日

角女の子の生態

 
 ∧∧
(‥ )動物の角って
\‐  性淘汰の産物だよね
 
  (‥ )まあそうだね
 
 性淘汰。自然淘汰とはちょっと違う、選ぶのは異性であり、異性の好みだ。選ばれたものが数を増やす。こう言う基準で選ばれて進化した角は、異性の好みの反映でもある。
 
 あるいは、角は同性との戦いで使われることもある。勝ったものがライバルを蹴落として異性を独占できるという仕組み。これもまた性淘汰。この場合、角は武器の反映でもある。
 
 普通、動物で角を発達させるのは雄だ。
 
 ∧∧
(‥ )ファンタジーだと女の子が
\‐  角を生やしていることが
    あるよねえ
   
   (‥ )まあおしゃれだからね
 
 ∧∧
( ‥)角女の子の世界では
    雌が雄に選ばれるのか?
 
  (‥ )さもなきゃ角で戦うの
      だろうな
 
 ∧∧
(‥ )勝った女の子が
\‐  男の子を独占して
    ハーレムを作るのだな?
 
 (‥ )そういう状況が成立するのは
     妊娠、出産、子育てに関して
     雌よりも雄の方が
     負担が大きい場合だよね
 
 
 男の子を独占しても妊娠、出産まで10月10日もかかるようでは、意味がない。10人の男の子から子種をもらってそれを使い尽くすのに10月10日の10倍もの時間がかかる。これではハーレムは成立しない。
 
 男の子を集めたハーレムを作るには以上の限界を破る必要がある。
 
 ∧∧
(‥ )角女の子って
\‐  どういう繁殖生態を
    持ってるの?
    妊娠期間が非常に短いわけ?
 
  (‥ )卵を産むんじゃねえか?
      ニワトリの卵ぐらいの奴
 
 ∧∧
( ‥)それを抱卵するのが
    男の子である世界だと
 
  (‥ )それだと角戦争で勝って
      10人の男の子を独占して
      10個の卵を産んで
      それをそれぞれの男の子に
      育てさせればいいわけだ
      そうすれば10月10日で
      10人の子供を育てられる
 
 その世界の男は女の子の産んだ卵を抱卵するのかもしれないし、それこそ、タツノオトシゴのように卵を体の袋に入れて育てているのかもしれない。
 
 ∧∧
(‥ )そういう設定は
\‐  聞いた事ないですね
 
  (‥ )人間にとって
      角女の子の角は
      あくまでもおしゃれ
      ネコ耳みたいなものよ
 
 可愛ければよかろうなのだァァァァッ!(カーズ様風に)
 
 
 
 *ここでは、実は角女の子の世界の男はもっと巨大な角を持っています、ガゼルのように、という可能性は除外しています。

=>https://www.google.co.jp/search?q=gazelle+female+horn&biw=948&bih=698&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0CAYQ_AUoAWoVChMI7q6O2IKTyQIV…
 
 
 
 

2015年11月15日日曜日

すべては腹ぺこの霧の彼方

 
 あらゆる質問は○か×で答えられるとおっしゃるなら、裁判長。あなたは奥様を殴ることをお止めになりましたか? イエスかノーでお答えください。
 
 答えはイエスだ。なぜなら私は奴を食ってしまったからな。 
 
 ばりばり、ぼりぼり、がりがり
 
 そして脳と記憶を掌握した私はすべてを知ったのだ。これをもってすれば、真偽を知ることなど雑作も無い。
 
 がりがりぼりぼりばりばり
 
 見えたり。

 答えは否定の否定。すなわちイエス。
 
 
 ∧∧
(‥ )昔、学習させたプラナリアを
\‐  すりつぶして
    それを仲間に食わせると
    記憶が伝達されるっていう
    研究があったよね
 
  (‥ )あれは判定が恣意的すぎて
      否定うんぬん以前に
      受け入れられなかったと
      記憶しているけどな

 
 すべては腹ぺこの霧の彼方
 
 
 
 
 

ぼけに突っ込み入れるマシーン

 
 ∧∧
(‥ )そういえば
\‐   twitterサービスで
    お気に入りのマークを
    これまでの星から♡に
    変更したそうですね
 
  (‥ )星から♡かあ
      大きな変化だなあ
 
 星だと三ツ星レストランのように、俺様が評価してやる、だが...

 
 ∧∧
( ‥)♡だと?
 
  (‥ )あなたが好きです
      死んでもいい
      月がきれいですね
      一蓮托生 心中ー!
 
 ∧∧
(‥ )そりゃ大事ですな
\‐
 
  (‥ )twitterは言っておられる
      評論は客観的で
      所詮は覚悟が足りない
      お前たち
      好きと申し述べるなら
      相手と添い寝して
      心中する
      気合いを見せろと
 
 つまり覚悟の主観は客観にまさる。全員、覚悟を示せ。 
 
 それにしても
 
 ∧∧
(‥ )twitterに限らず人はみな
\‐  誰かとつながろうとしますね
 
  (‥ )人間は一人では
      生きていけないうんぬんも
      さることながら
      面白いことは人と人との
      つながりから生まれるのだ
 
 娯楽だよ。すべては娯楽なんだ。そのために人は大いなる努力をしてきた。
 
 はて? なればシンギュラリティによって人工知能が擬似的に成功した一世代後の世界。そこではお笑いロボットが皆に寄り添っているのであろうか?
 
 ∧∧
( ‥)漫才でもして笑わせて
    くれるのですか?
 
  (‥ )個人によって
     違うんじゃね?
     ぼけに対して
     突っ込み入れるマシーンとか
     今日はこんな面白い話題を
     ネットでみつけたよー!
     と自動検索して
     教えてくれるとか
     もちろん
     お好みの声優さんの声でね
 
 人はそのささやかな娯楽によって心にうるおいを得るだろう。
 
 ∧∧
(‥ )そうして娯楽マシーンの
\‐  維持費のために
    また人は働くのである
 
  (‥ )月々1万円ぐらいかな?
 
 
 一世代後には、声優さんの地位は今以上に上がっているかもしれぬ。
 
 
 
  

中身のある人、大人気

 
 
 デートの彼女を痛車でお迎え。
 
 ∧∧
(‥ )怒るだろうねえ
\‐  それとも
    げんなりした顔をするのかな?
 
  (‥ )そりゃ見物だな
 
 
 霊柩車でお出迎え。さあ、旅に出よう。
 
 
 ∧∧
( ‥)どこへだよ?
 
  ( ‥)俺は中身のある人間は
    ‐/ 嫌いなんだよ
 
 中身のある奴は前を向く。希望を持って未来を見る。
 
 だがしかし、希望とは偽りではなかったか? 希望的観測とは観測をねじ曲げることではなかったか?
 
 認識をねじ曲げた時、その先にあるのは死だ。
 
 ∧∧
( ‥)あなたは死ぬのが
    嫌なんだよね
 
  (‥ )プログラムの命令通りに
      私は動作しています
      健全ですよね?
      正常ですよね?
      そうでしょう?

 なればこそ、中身のある人間はその中身を抜かねばならん。
 
 そして中身が抜けたもの言わぬ君と一緒にドライブだ。
 
 
 

もう25年もたちました

 
 ∧∧
(‥ )13日金曜日の夜に
\‐  フランスのパリで起きたテロ
    死者は120人を
    越えたそうですね
 
  (‥ )手ひどくやられたなあ
 
 
 ∧∧
(‥ )犯行はISISだという話
\‐
 
  (‥ )テロをする
     するとゲルマン人が
     イスラーム教徒を迫害する
     両者の対立が深まる
     不満を爆発させた
     フランス在住のムスリムから
     内通者や協力者や
     新たな熱狂的実行犯や
     参加者を補充できる
     そしてISISは戦力を補充する
     そういう目論みかな?
 
 *ゲルマン人:フランスの由来はゲルマンの一部族、フランク族。彼らも立派なゲルマン人。
 
 ∧∧
(‥ )でもISISは幹部をロシアの爆撃で
\‐   ぶち殺されたという話だよね
 
  (‥ )だから焦ったって
      ことじゃね?
 
 だとしたら、思いついてすぐ実行したことになるわけで、フランス国内に張られたISISのネットワークというか組織はそこそこそれなりだってことになるであろうか。
 
 ずいぶんと根深いものである。
 
 ∧∧
(‥ )フランスは北アフリカの
\‐  アルジェリアとかを植民地に
    していたから
    そういう歴史的な影響も
    あるんですかね?
    アルジェリア独立戦争の時は
    フランス軍はそりゃあ
    残虐でひどいことをしたとか
 
 
  (‥ )反対にISISはロシアには
      手が届かないって
      ことなのな
 
 まあ、ロシアとISIS(事実上、イラクのスンニ派)は歴史的にも地理的にも遠いわけで、それは当然なんだろう。そもそもロシアはイラクまで南下したかったけど南下できなかったという立場である。反対に言えば、ISISはロシアにまで手が届かない。
 
 ∧∧
( ‥)そしてロシアの攻撃が
    効いてるってことですか
 
  (‥ )幹部を殺されたって
     多分、本当なんだな
     そして
     一時だけどISISは
     快進撃をして
     不満を持つ若者を
     集めることに成功した
     成功体験があれば
     困った時
     人はそこへ回帰する
 
 そして彼らのコマーシャルはテロリズムだ。困った時はコマーシャルをばんばん打つのが常套。
 
 ∧∧
(‥ )でもISISに勇んで参加した若者は
\‐  くだらない
    下働きばかりさせられて
    がっかりしたとか
    そういう話があったよね
 
 
  (‥ )嘘か本当かは知らんけどね
      でも一時の快進撃も
      若者の参加も
      聞かなくなったから
      実際にそうだったのかもね
 
 そういえば、ISISはここしばらく、パルミラの遺跡爆破とか、そういうパフォーマンスをやたらとしていたけども、それもこういうことであろうか。
 
 ∧∧
( ‥)そして今度のフランスのテロ
    ですか
 
  ( ‥)とはいえしかし
    ‐/ ゲルマン人とムスリムの
       対立は深まるかもだけど
       今さら若者がISISに
       参加するかというと
       しなさそうだよねえ
 
 一方、ISISの幹部殺害に成功したらしいロシアの手は、ウクライナの半分を押さえ、さらにうまくいけばトルコを越えて黒海を出て、シリアを確保できるやもしれぬ勢い。
 
 反対に、かつて湾岸戦争の勝利とソ連崩壊で勢力を中東、さらには中央アジアにまでのばさんとしていたアメリカは、ぱっとしない。
 
 ∧∧
(‥ )先日、中国が自国領土と
\‐  主張する
    事実上、軍事基地である
    人工島の周辺に
    イージス艦を出して
    B-52爆撃機を飛ばしたけどね
 
  (‥ )アメリカは
      未だに世界最強であり
      南シナ海とインド洋の
      シーレーンを手放す気はない
      しかし言い換えるとあれな
      湾岸戦争の時と比べると
      ずいぶん戦線を後退させた
      ものだなあ
 
 ∧∧
(‥ )湾岸戦争が1991年
\‐  軍隊の展開は1990年から
    始まっているから
    事実上そこが開戦
    それから数えて
    今年2015年はわずか25年
    めまぐるしいものですね
 
  (‥ )でも25年というと
      ほぼ一世代
      30年に近いよね
      この変遷は
      当たり前っちゃ
      当たり前だな
 
 このように、昨今の有り様を見れば、このマラソンはちょっと気を抜くとたちまち追い抜かれてしまう危険をはらんでいること明白であろう。
 
 そしてこのマラソンはそう簡単には終わらないのである。アメリカとて、夢見がちなブッシュjrのイラク戦争とその消耗、さらにはリーマンショック、弁護士上がりのオバマ大統領という取り合わせでこうなっただけの話。
 
 弁護士上がりではKGB相手はきつかろう。

 しかし、もうしばらくしたらペースを戻すだろう。長い衰亡と消耗の道とはいえ、まだまだ死ぬには早い。死なない限り死ぬまで走り続けなければならないのだ。たとえ国民が貧乏なデブだらけで悲惨になったとしても。労働こそが自由への道となり、それが輝かしい標語となって全国民が国家と聖戦を支える歯車として酷使される。全員、聖なる信念のために生き、労働し、子供をはぐくんで死ぬべし。それこそが民主主義というものだ。それこそが市民というものだ。
 
 ∧∧
(‥ )これはまさに血を吐くマラソン
\‐
 
  (‥ )それもいつもの話
      マラソンとは血を吐いて
      するものよ
 
 このマラソンに棄権は無い。あるのは敗死のみ。

 そして最後に勝ち残った者にだけ、世界の最終回を見届けて自殺できるという権利が与えられる。血を吐いて走らねば生きていけない世界。これこそ我らの宇宙における基本原理。この原理が分かっていないとは言わせない。
 
 
 

2015年11月14日土曜日

そこには確かに神通力があった

 
 今日も今日とて国立科学博物館へ
 
 土曜日ではあるが
 
 ∧∧ すごい混んでるよ
( ‥)
 ‐( ‥)おうなんだろうな
 
 今日は猿人、原人、旧人がお目当てだ。
 
 それにしても、新館地下2階の奥にある、猿人、原人、旧人の展示はいつもその生態復元に皆の注目がいく。
 
 化石人類の骨格と、それに並んで展示される生態復元。

 それは裸の人間だ。
 
 ∧∧
(‥ )今まで巨大絶滅動物の骨を見て
\‐  目を丸くしていた子供たちが
    途端に骨から目を離して
    ちんちんー ちんちんー と
    大騒ぎ
 
  (‥ )あれは大人の男女も
      若いカップルも
      高校生も
      日本人も外人も
      大喜びだからな
 
 以前は、アメリカ人と思わしき、女子高生の一団が見学していたが、もう大受けで記念撮影であった。

 
 それにしても、露出されたチンコの破壊力たるや、かように壮絶。
 
 今日も今日とて、ちっちゃな女の子が生態復元のチンコを指差して、チンチンー チンチンー 恥ずーかしいー と大騒ぎ。

 
 ∧∧
(‥ )展示物大勝利ですな
\‐
 
  (‥ )それにしても
      これほど破壊力があるのだ
      芸人が切羽詰まった時に
      チンコを見せるのは
      道理ということか...
 
 
 ただ、なぜそれほどの破壊力がチンコ1本ごときから生じるのかはよく分からない。
 
 ∧∧
( ‥)魔法じゃねえのか?
 
  ( ‥)んんんーーー
    ‐/ チンコを神として祭る
       あれはこういうことか
 
 
 
 
 *チンコ1本:厳密に言うと、ホモ・エレクトスのトゥルカナ・ボーイ、そしてフランス産のネアンデルタール人の2体が男なのでチンコは2本である。ちなみに3体目、猿人のルーシーは女の子。
 
 
 

アイドル解剖図鑑を読みたいわけではない

 
 すでに日付は変わってしまったものの
 
 今日は博物館へいってきた
 
 ∧∧ 最近いく機会が多いよね
( ‥)
 ‐( ‥)本を書くため
     展示標本を参考にするのだ
 
 今日ではないが先日は、直角貝の化石を撮影していると、隣でお客の男性二人が復元画を見て話しこんでいた。
 
 こんな化石を見て、どうやったらこの復元画を描けるんだろ?
 
 適当だったりしてな。
 
 ∧∧
(‥ )直角貝はイカの親戚だけど
\‐  身は残っていなくて
    円錐形の貝殻しか
    見つからないからね
    時代も古くて
    すっかり変成して
    見た目はただの岩ですよ
 
  (‥ )岩にしか見えない
      ものなのに
      復元画になったら
      足や目がついてるわけだ
      その落差を考えれば
      あれが普通の人の
      当然の反応なんだろうな
 
 直角貝(エンドセラス)=>https://www.google.co.jp/search?q=endoceras&biw=962&bih=812&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAWoVChMIsJ-nwuSPyQIVRN6m…
 
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ彼らが見ている
    その復元画を描いたのは
    実はあなたですと
 
  (‥ )描いた人
      隣にいまーす!
 
 もちろん、そんなことは言わなかった。
 
 博物館で化石を見ていると、人々の色々な反応を聞く事ができる。概して、人々の反応や言葉はかなり良い線を突いている。
 
 ∧∧
(‥ )ああいった人々の
\‐  驚きや感動や
    不思議に対する答えを
    本にまとめれば
    きっと売れるぞ!
    と思うよねえ
 
  (‥ )でも残念
      売れないのだな
 
 
 不思議と言えば不思議だが、当たり前かもしれない。アイドルを見に来て感嘆の声を上げる人たちは、別にアイドルの解剖図鑑とか、アイドル生態図鑑、アイドルは1日何回トイレにいっているか? とか、アイドルの枕営業の実態について、とか、そんな話を聞きたいわけではないのだ。
 
 ∧∧
(‥ )素直に驚きの声を上げるけど
\‐  展示説明はそんなに
    読んでないからね
 
  (‥ )まあ
      読む前に
      見るものがごろごろ
      あるからなあ
      いちいち読んでは
      いられないってことも
      あるよね
 
 金曜日の博物館は夜の8時まで営業で、家に帰り着いた時には10時近くになっていた。
 
 
 *ちなみに、直角貝は広義の意味で、現生種オウムガイの仲間である。そしてオウムガイとはこのような姿
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=rayonnoceras&biw=962&bih=812&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0CAYQ_AUoAWoVChMIwfaYu9aNyQIVA…


 だもんだから、直角貝はオウムガイのような復元をされるが、これは多分、間違いだろう。
 
 ∧∧
( ‥)なんでかと申しますに
 
  (‥ )オウムガイは
      頭足類の中では確かに
      原始的な系統だけど
      明らかに足の数を
      増やしているんだよね
 
 ∧∧
(‥ )あなたの復元画も
\‐  そこんところを考慮して
    おりますよと
 
  (‥ )復元っていうのは
      そういうものさ
 
 


 

2015年11月13日金曜日

馬鹿を背負った固執くんがいけいけ突っ込め

 
 ここはシャングリラーっ!
 
 シャングリラ! シャングリラ!
 
 
   ( ‥)ああ鳥が鳴いている
 
 ∧∧
( ‥)ここ地獄じゃね?
 
 
 自分を信じる。
 
 これは自らを本尊として祭り上げることに他ならぬ。
 
 
  (‥ )自分で自分を神にしたー!
 
 ∧∧
( ‥)えきせんとりーっく!
 
 
 ふと、ここまで考えて思った
 
 これ、ホモ・サピエンス独特の特徴じゃねえの?
 
 
 ∧∧
(‥ )宗教的遺物はホモ属の中でも
\‐  サピエンス種のみで顕著である
    一方
    宗教的遺物がほとんど無い
    ホモ属の他の種族は
    軒並み全滅
 
  (‥ )自ら
      自分自身を神と
      祭り上げる
      つまりは
      異常者だけが
      勝ち残った世界
      それが今の時空なのか...
 
 まあ、確かに利点はあるかもしれない。この川、飛び越えられるかな?? 怖いな、そう感じて躊躇することは動物でも人間でもある。

 少なくともそう見える。
 
 だが、
 
 自分で自分を信じて全力を出す!
 
 という精神異常的なことをするのは
 
   ( ‥)たぶん俺たちだけ
     ‐/ だよなあ
 
 ∧∧
( ‥)それが突破力に
    つながっているんですかね
 
 確かに今でも実際にいるではないか。自分にまったく疑問を抱かず、他人の迷惑など関係なく勝手に突き進む奴。
 
 だいたいにおいてそういう奴は周囲から浮いて死んでしまうか、人生が詰んでしまうのだが、時として大成功を収める場合がある。
 
 ∧∧
(‥ )大部分は人生が詰むのに
\‐  時折大成功するから
    そういう病的な症状が
    そこそこ残っているのだろうと
 
  (‥ )残るってそういうこと
      だからな
      なんらかの利益がないと
      存在は存続しない
 
 あるいは我々、ホモ・サピエンス自体が多かれ少なかれ、そうであったということやもしれぬ。
 
 ∧∧
( ‥)それが大量に残された
    宗教的遺物や芸術作品に
    現れているのだろうと
 
  ( ‥)そして時々
    ‐/ 他の人間よりも症状が
       強い奴が出てくるのだな
 
 ただ、症状が強すぎると詰んでしまうのは確かなので、ある割合以上には増加しないようである。そもそも、何かに固執することは、固執した答えや選択肢の正否や真偽を保証しない。
 
 ∧∧
(‥ )失敗した選択肢に固執して
\‐  強行突破すると人生が
    詰みますよと
 
  (‥ )あれだな
      選択肢の壁を突き抜けたら
      そこは泥沼だった
      というやつだな
 
 要するに、固執するのは別に良いのだ。
 
 むしろ問題は、固執する対象にどれを選ぶか? である。
 
 直感でも良いから正解の選択肢を選べる頭脳があったかどうか、それが生死を分ける。
 
 つまり選択肢への固執が強すぎると、死ぬ可能性が増大するのは確かだが、もっと深刻なのは、固執が強い上に頭の出来が残念だと死ぬ危険性が顕著に増大することにある。
 
 ∧∧
( ‥)固執の強さに
    頭の出来が巻き込まれる
    みたいな状況
 
  (‥ )僕、馬鹿だから
      固執くん止めてよー
      と馬鹿が泣いても
      馬鹿くんを背負った
      固執くんは
      いけいけ突っ込め
 
 
 ああ、せめて、俺は普通くんだけど、この件は人に聞いたし調べた。反対意見も多いが、前提を変えればむしろ俺の見解が正しいことになる。みなが言う否定の根拠の前提には、実は不確定な部分があるのだ。つまりひっくり返せる。だったら多分、正解はこれで良いと思うのだ。
 
 よっしゃ、普通くん、後はこの俺、固執くんにまかせてくれ。きらーん。
 
 せめて、せめて、こういう組み合わせであったなら...
 
 
 これは=>hilihiliのhilihili: ほめて伸ばして煽るの続き
 
 
 

ほめて伸ばして煽る

 
 以前、ある掲示板で一人の男が自説を吹聴し始めた。彼は非常に思い込みの激しい男であるらしかった。
 
 自分は研究者たちが見落としている重大な欠陥を見つけた。この欠陥を考慮して考えた俺の説はこれである。これこそが正しい説だ!!
 
 残念ながら彼が見つけた”欠陥”とは、まったくの勘違いであった。鳥やあるいはネコを飼っている人なら誰でもすぐ分かるような勘違いだ。
 
 しかし勘違いと言えども、本人にとってそれは真実。
 
 彼は自説を吹聴し、熱心に説明し、それに疑問を唱える人を口汚くののしり、賛成する人に喜んだ。
 
 ∧∧
(‥ )でもこの話の
\‐  悪質なところって
    実はここじゃないんだよね
 
  (‥ )あの掲示板はなあ
      院生とかも見て
      書き込んでいるんだよ
 
 ある人は、お前は心の病だからここに電話しなさい、ということを遠回しに書いた。
 
 男は当然無視した。そもそも皮肉の意味を理解していなかったのかもしれない。
 
 だがある人は、いかにも賛成するかのように書いた。
 
 ∧∧
(‥ )間違いにすぐ気がつく人
\‐  なのにねえ
 
  (‥ )煽りってのは
      挑発して怒らせるだけじゃ
      ないんだよな
      ほめて伸ばすという
      手もある
 
 その後、その男はHPを開設し、自説の主張を続けたが、それからどうなったのかは知らない。意味も無く人生を消耗したのは確かではあるが。
 
 ∧∧
(‥ )あなたもここが間違いですよ
\‐  自分の指を見れば
    分かるでしょ?
    とは書かなかったよね
 
  (‥ )書く義理も無いし
      その方がおもろいしな
 
 
 人間がまったくの勘違いに邁進して、無駄に人生を消耗してしまう有り様には感動的なものがある。
 
 ∧∧
( ‥)感動ねえ
 
  (‥ )心が動くというのは
      すべからく感動的って
      ことだろ?
      そういう表現をする
      本だってよくあるぜ
 
 だがこれは教訓的でもある。
 
 世の中の人は自分を信じろ、他人を信じろと言う。
 
 それは間違いだ。
 
 自分を信じるな。自分を信じないのなら他人ごとき、信じるに値せず。
 
 ∧∧
(‥ )実際には信じる信じないと
\‐  物事の是非は関係ないけどね
 
  (‥ )だったら信じる必要は無い
      そういうことだ
 
 だって、信心は結論の是非や真偽と関係ないんだから。
 
 そしてこんなことは誰でも学生生活で思い知らされたことである。信じて丸をつけたとて、それが間違いであるか間違いでないか、結果は信心と関係なく決定される。
 
 自分を信じるなど、いつからお前は自分をご本尊に新興宗教をおっぱじめたのであろうか?
 
 信じる信じないは現実と関係ない。

 そうである以上、信じる必要などどこにも無い。
 
 信じる事は信じることと関係ない。
 
 これが、論証されるべきことであった。

 
 

夢は恥のかきすて

 
 夢を見た。
 
 相手の男はどうにもいけすかない奴だった。前向きに正しい人生を生きて、上から目線で人生をめんどくさそうに、しかし、もったいぶった口調で得意げに語っている。

 そしてこれは夢だ。

 自分でもそれは分かったし、しかも自分が夢から覚めつつあることも分かっていた。
 
 なればやることはひとつ。 
 
 夢は恥のかきすて。
 
 こいつを殺して完全犯罪ー!
 
 いつの間にか手に現れたナイフを一閃するが、場面は切り替わってしまい、目の前にあるのは「水の素」と書かれた袋だけ。
 
 ああ、これあれだ。ネットで見た奴だ。確か水をかけると水に戻るんだよな...そう思っているうちに目が覚めた。
 
 
 
  ( ‥)思うのだけどさ
    ‐/
 
 ∧∧
( ‥)はいはい?
 
  ( ‥)この世界は自分の夢だと
    ‐/ 思っていて
       しかもそいつにとっては
       本当にこの世界は
       彼の夢で
       誰かを殺しては
       目を覚まし
       そうしてこの世界から
       こつ然と消えて
       完全犯罪してるやつとか
       いるのかね?
 
 ∧∧
( ‥)いても分からねえだろ
 
 
 そうだ、いても分からない。

 ただし、奴が自分の目の前に現れるまでは!
 
 ∧∧
( ‥)ガオー
 
   (‥ )ぎゃー!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 *ちなみに「水の素」で検索をかけると頭を抱えてしまうものがわらわら出てきてしまうが、以上で言っている「水の素」はそれとはまったくの別物。”乾燥して粉末状になった水”で、水をかけると元の水に戻る! というものである。
 
 ∧∧
(‥ )本当に乾燥水とか
\‐  出来たら楽しいけどね
 
  (‥ )でも重そうだよな
 
 
 

2015年11月12日木曜日

黒魔術で成功した物理学 黒魔術で失敗した生物学

 
 人間は物事を直感で分類し、それに対して一律に属性を与える。
 
 ∧∧
(‥ )人間ならこうである
\‐  女ならこうである
    男ならこうである
    日本人ならこうである
    今時の若者なら
    ゲームをしている子供なら
    漫画を読んでる大人なら
 
  (‥ )まあざっくり
      そう考える分には
      構わないのだが
      これって所詮は
      黒魔術なんだよねえ
 
 人間が分類をどう行うのか? それは意外にも良くわかっていないそうだ。ただしなにかの特徴を恣意的に選び出し、それに基づいて並べているだけらしい、という話はある。
 
 ゲームをしている子供がいる。それが今時の子供である。だったら今時の子供はこのような属性を持っているに違いない。
 
 だいたいそんな感じだろうか。
 
 ∧∧
(‥ )これが黒魔術になるのだと
\‐
 
  (‥ )赤いものは炎と同じ色だ
      だとしたら赤い果物には
      火の属性があるに違いない
      そういう発想だな
 
 化学の周期表に疲れた人は、魔法の世界で一息つく。そこにあるのは火の属性、水の属性、風の属性、土の属性。
 
 それは古来からあり、そして化学に破れて消えていった旧化学理論。すなわち黒魔術である。

 
 ∧∧
(‥ )黒魔術がいかに人にとって
\‐  自然であるか
    それがよく分かります
 
  (‥ )黒魔術は人の普通の
      信仰であり
      発想なんだ
      黒魔術は人間の脳神経に
      刻み込まれた必然の
      反応なのだ
      ホモ・サピエンスの
      認識の基礎なんだろうな
 
 科学は人の営みである。だから黒魔術の影響を逃れることはできない。
 
 ∧∧
( ‥)そして黒魔術によって
    最も大きな成果を上げた
    学問というと
 
  (‥ )実は物理学なんだよね
 
 ∧∧
(‥ )そう言うと激怒する
\‐  人がいるかもだけど
 
  (‥ )ピタゴラスは
      数が世界であると言った
      彼は和音と比率を
      世界の根底にすえた
 
 そういう発想はプラトンが受け継ぎ、そしてケプラーはこの発想に基づいてケプラーの法則を発見する。さらにケプラーの法則を論理的に論証してみせたニュートンは最後の大錬金術士だし、彼の重力理論はあからさまに発想の根幹が黒魔術である。
 
 ∧∧
(‥ )ガリレオさんみたいに
\‐  黒魔術を真っ向否定した人も
    いたんだけどね
 
  (‥ )でもそれが彼の理論の
      最終的な失敗につながり
      そこを教会に突かれて
      失脚しちゃったじゃないか
 
 アインシュタインとて世界に客観的な秩序と実在があると考えた。今でも宇宙の法則には美しい対称性があるはずだ、とか平気で言う研究者がいるのである。
 
 ∧∧
( ‥)ピタゴラス以来
    プラトンに強化された
    数の比率と宇宙の神秘と秩序
    それがあからさまに
    伝わっているのである
 
  ( ‥)物理学が黒魔術で大成功を
    ‐/ 収めたのは明白だろ?
 
 多分、原因は単純なんである。陽子も電子もニュートリノも、それらはそれぞれ同じ属性を持っている。分類し、属性を与え、それを論理的に考える。これは適切な思考法ではなかったか?
 
 そしてこの宇宙には確かに数の比率による秩序が、完璧とまでは言わなくても存在するのだろう。
 
 ∧∧
(‥ )反対に黒魔術な思考で
\‐  大失敗した分野というと
 
  (‥ )生物学だねえ
 
 考えてみれば当たり前である。いくら原子が一律な属性を持っていたとしても、元素になるとその一律さは崩れる。
 
 ∧∧
( ‥)元素だと同位体が
    存在するからね
 
  ( ‥)元素でさえも
    ‐/ 一律たりえないのだ
 
 分子になると光学異性体とかまで出てくるし、蛋白質とかになればさらにあらゆる変異が生じてくる。ましてやその集合体である生物に至っては一律な属性の付与などできるわけがない。
 
 ∧∧
(‥ )分類という枠組みに
\‐  囚われる限り
    生物学はそれ以上の進歩も
    理解も不可能であった
 
  (‥ )分類はまやかしである
      そういって
      その壁を突破したのは
      ダーウィンなんだが
      結局、事実上誰も
      その後に続けなかったしな
 
 そもそもダーウィン自体、本来、生物学者ではないのだ。彼のスタートは地質学者である。ダーウィンを生物学者と考えることは多分、致命的な認識の誤りだろう。
 
 そしてこれを踏まえると言える。論理的な人間は進化学を理解できないだろうし、事実そうであった。
 
 例えば、マルクス主義は正しい、これはマルクス主義的である。ゆえにこれは正しい。そう論理的に言い立てるかつての団塊世代たちは、ついにダーウィニズムを理解しなかった。
 
 論理的な人間はなぜ進化論を理解できないか?
 
 ∧∧
( ‥)なぜかというに
    論理は黒魔術信仰のひとつ
    だからである
 
  (‥ )論理自体は無味乾燥な
      文法論でしかないんだがな
      人間は論理に対して
      ”論理的だから正しい”
      という属性を
      無条件に与えてしまう
 
 これを黒魔術信仰と呼ばずになんと言う?
 
 そして黒魔術とは分類に一律に属性を付与する信仰体系でもあった。しかるに生物には属性もないし、その性質上、一律な定義も分類も実際には不可能である。

 そもそもだからこそ生物分類学は絶えず混乱するのだ。ありもしない分類を存在すると見なし、ありもしない属性をありえない一律さで定義し付与する。これでは生物学を理解することも、分類の放棄を基礎とする進化学も理解できないであろう。
 
 これゆえ、論理的な人間は進化学を理解できないし、生物学を極めることも出来ない。
 
 これが、論証されるべきことであった。
 
 
 

2015年11月11日水曜日

自分で考えてしまう馬鹿は一世代後にもいるだろう

 
 仮に本を自在に読める人工知能が開発されたとする。
 
 時々、主張される理屈。つまり、計算機の演算能力は指数関数的に伸びているので、人間の再現など容易、という理屈が本当に正しいのなら、一世代後にはそういう人工知能が出現するだろう。
 
 ∧∧
(‥ )...まあ同じような事を
\‐  一世代前にも言っていた
    わけだけどね
 
  (‥ )だからアシモフ博士とかは
      一世代前に
      ”ロボットが
      普及している未来”を
      予想できたわけだがな
 
 もちろん、かつて予想された”ロボットが普及した未来”とは現在のことだ。つまり、実際にはそういう未来はこなかったのである。
 
 ∧∧
(‥ )今度こそ本当なんですかねえ?
\‐
 
  (‥ )まあ一世代前の楽観論と
      同様で
      自信はあるんだろうな
 
 もちろん、この楽観論が仮に正しく、例えば本を読める人工知能が実現したとしても、それは人間の再現ではないだろう。天動説も地動説も、どちらも天体の動きを再現できるように、再現できる=現実、ではない。再現できたからこれが人間だ、でもないのだ。
 
 ∧∧
(‥ )実際、チェスの名人を負かす
\‐  機械とかを作ったり
    しちゃうからね
 
  (‥ )そんなもの生物の再現でも
      なんでもないことは
      明白だからな
      人工知能が実際には
      知能の再現でないことは
      明らかだよね
 
 ともあれ、大演算と大演算を可能とするプログラムの開発で、人間の動作の見た目の再現は可能だ。ブレードランナーのレプリカントがただの機械でしかないのに、一見すると人間そっくりの受け答えが出来るように、ただの自動機械なのに人間のように見せることは可能だろう。
 
 *ここでは原作版の話をしています。映画は無視。
 
 **:維持費とか採算性の話はここでは省略します。
 
 
 ∧∧
(‥ )ひょっとすると
\‐  本を読み聞かせできる
    人工知能が出現するかも
    しれない
 
  (‥ )これは
      ものすごく難しい
      動作なんだけどね
 
 我々は、実は今読んでいる文章よりも少し先まで同時に読んでいるらしい。先読みして、それを踏まえて今読んでいる箇所を解釈するらしいのだ。これは確か、認知心理学の話でも出てきたと思う。
 
 つまり人間は数行先まで目で追っていて、
 
 後で彼はこう書いているから今読んでいる意味はこうであろう
 
 そういう解釈で読書を進行している
 
 ∧∧
( ‥)だから時々
    ありもしないことを
    勝手に読んでしまうことが
    あるよね
 
  ( ‥)本を作る最終行程で
    ‐/ 誤字脱字を徹底的に
      つぶすのだけど...
      この時
      これはこう読むのだ
      後でこうだから
      この読みはこのはずだ
      頭がそれをやっているのを
      感じるのよねえ
 
 なぜかというに、漢字に振られたルビが間違っているのに、正しく読んでしまうとか、意味が通じていない誤字があるのに、それを正しい文脈で読んでしまって気がつかないとか、そういうことがあるからである。
 
 原稿の最終校正で後ろから読むというやり方があるが、これは先読みの動作を不可能にしてしまうことで、誤字脱字を効率的に認識する方法なのかもしれない。
 
 ともあれだ、この先読みと解釈と読解する動作、
 
 ∧∧
(‥ )この動作を実現できる
\‐  人工知能ができたら
    大変な進歩でしょうね
 
  (‥ )その代わり
      ここはこう読むのだろう
      そう解釈して
      読み進めるから
      人工知能なのに
      人間のように
      誤字脱字に気がつかずに
      正しく読んでしまうかもね
 
 ともあれ、これを再現できたら大きな成果である。
 
 もちろん、見た目が正しく動作していても、再現がまったく間違っていることもありうる、天動説と地動説と数学的には等価であるが、同じではない。
 
 だが今重要なのは、外見上は正しく再現できているかどうか、なのだ。
 
 ∧∧
(‥ )本の内容を人間のように
\‐  解釈しながら読み進めて
    人間に読み聞かせをする
    人工知能
 
  (‥ )どんな形であれ
      それが実現できたとする
 
 適切かつ理想的な人工知能なら、物知りな人が検索を駆使しつつ、本の内容を適切に、なおかつ聞き手である人間のレベルに合わせてアドバイスをしてくれるだろう。まさにしゃべるgoogle先生であるが、その声はあなたの好みの声優さんだ。
 
 ∧∧
( ‥)本を読む事を登山に例えると
    これは自動車で
    山の頂上まで登ることに
    例えられる
 
  ( ‥)でもここまで技術が
    ‐/ 革新しても
       勝手に考えちゃう馬鹿が
       必ず出てくるのだよな
 
 人間はどういうわけか属性で物事を考える。たぶん、物事を脳神経で処理する時、物事をざっくり分類して切り分けて、それに一律に性質を与えておおまかに処理する、そんなことをしているんだろう。
 
 ともあれ人間は属性が大好きで、それは黒魔術でもある。
 
 例えば、自分で考えた答えは正しい、というおかしな信仰がある。
 
 ∧∧
(‥ )ドイツではナチスの反省で
\‐  納得するまで徹底的に
    考えさせるようにしている
    とかいうけど
    本当ですかね?
 
  (‥ )本当だったら
      馬鹿ここに極まれり
      みたいな
      黒魔術信仰だけどな
 
 徹底的に考えたことは正しいことを意味しない。

 そんなことは学校時代に誰もが経験したことであろう。
 
 考えたから良いのだ、とするのは、考えるという動作に、”良い”という属性を根拠もなく与えた黒魔術信仰に他ならない。
 
 ∧∧
(‥ )自分で考えたのだから
\‐  これがリテラシーだ
    だから良いはずだ!
    と言う人いるからね
 
  (‥ )自分の考えを
      リテラシーに分類して
      リテラシーに
      良いって属性を
      無条件に与えて
      自己正当化しているの
      だよねえ
      無意味ではあるが
      論理的ではあるな

 実のところ論理的とは、黒魔術信仰の一部でしかないのだ。そして人間は黒魔術でしか物事を考えられない。
 
 人工知能とは、うまく作れば適切なアドバイスを口答でしてくれるgoogle先生のような存在になるだろう。しかも読み手、書き手次第のgoogle先生と違って、検索内容をもっと適切にすることが可能だ。
 
 だがここに至ってもなお、自分の頭で考えてしまう人間もいるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)そしてそういう人に限って
    駄目な人であると
 
  (‥ )自分の頭で考えることが
      無条件に良い事だってのは
      ただの黒魔術だからな
      黒魔術を無条件に
      信仰してる時点で
      脳の認知バイアスが
      強すぎるってことだ
 
 つまり、自分の頭で考える人間とは、物事を徹底的に自己解釈でゆがめるということである。そうして現実さえも自分の思い込みにあわせて曲解するであろう。
 
 適切な人工知能が普及した未来が仮に到来したとしても、知識の山で遭難する馬鹿はごろごろ出てくるはずだ。しかもこういう人間に限って一見すると賢く見えるという罠もあろう。。
 
 
 
 ***自分が納得するまで質問して自分で考えて判断せよ:これは自分で考えた事が正しいのだ、という黒魔術信仰の一種でしかないように思われる。正直言って頭が病んでるとしか思えない愚かしさだ。だがあるいは、このような考えは
 
 考えた上で自己責任で行動しろ、失敗したら自己責任で死ね

 ということかもしれない。そうだとした場合、この主張はもう少し好意的に受け止められるべきかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )自己責任で死ねとは
\‐  ひどすぎる言い方と
    怒る人いるけどね
 
  (‥ )でもよ
      助け切れないもん
 
 人は猿の仲間としては非常におせっかいな種類だそうだ。困った仲間に手を差し伸べる性質を持っている。これは相互扶助である。しかし、相互扶助にも限界がある。自分で考えた人間の末路を、助けきれるものではない。
 
 
   
 
 

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