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2015年6月5日金曜日

新しい先進国ほどうまみが少なくなる可能性

 
 ユーラシアの西のはずれは気候が悪い。南からやってくる海流が運ぶ熱で緯度が高い割りには暖かいが、ちょっと条件が変わると、農業に壊滅的な影響が出る。
 
 ∧∧
(‥ )西ローマは瓦解し
\−  以後、広く発達した
    統治機構を持つ国家は
    二度と現れなかった
 
  (‥ )そのかわり
      貧乏な土地で
      ゲルマンの蛮族たちが
      延々と殺し合いだよ

 彼らがひいでたのは外洋航海であり、そうして戦争技術の極端な発達だ。その結果、世界征服を成し遂げる。
 
 西欧の富は世界中から奪ったものだ。
 
 日本は彼らに物を売りさばいて、その富を手に入れた。
 
 日本の後には中国、韓国が続き。多分、彼らの成長は間もなく横ばいとなって、インドやタイやベトナムが続くのだろう。

 これはつまり
 
  (‥ )これはつまり
      先へいけばいくほど
      金持ちが貧乏に
      なっていく過程なのか
 
 ∧∧
(‥ )西欧が500年かけて
\−  世界中から収奪した富が
    分散していく
    過程だとすれば
    そうなりますかね
 
 例えば、非常に単純な場合で、資源が有限だとする。この場合、富は完全に偏りでしかなく、貧乏人がのし上がるたびに富は分配され、分配されるたびに、分配される富の量はへっていく。
 
 富の総量が一定なのだからこうなる。100万は50万に、50万には25万になる。
 
 ∧∧
(‥ )この前提は正確では
\−  ないんだよね
    地球を構成する元素の量は
    事実上有限だけど
    人間が利用できる元素は
    時代と共に増える
 
  (‥ )一番単純な事例は
      金だよなあ
      地球上における
      金の量は有限だが
      人間が利用できる
      金の総量は
      増えてはいるよね
 
 多分、アメリカやロシアのように資源の多い国が出現したことは、以上の前提をある程度緩和する効果をもたらすのだろう。使える元素を低賃金労働者の力で取り出し、人間が保有する元素の量を増やす。つまり富が増大しているはず。
 
 ∧∧
( ‥)だから例えば
    EUの総人口5億から
    日本人1億が富を取り
    中国のお金持ち1億が
    富を取り…
    そう言う感じで現在では
    EUの総資産がかつての
    7分の5にまで下がりました
    そういうことには
    なっていないだろう
 
  (‥ )でもさ原則的には
      こういうことじゃ
      ねえのか?
 
 元素の量=人間が使える元素の量、ではない。
 
 しかし、元素の量が有限である以上、先進国が増えれば増えるほど、先進国の人間が持つ一人当たりの富の総量は減少する。
 
 言い換えると、新しい先進国は、古い先進国よりもうまみが少ないということでもある。
 
 **この場合、国内における格差は無視し、分配が完全に平等であると単純化している
 
 ∧∧
(‥ )どう考えるべきなんですかね?
\−
 
  (‥ )さてなあ
      可能性や検討すべき
      課題として
      取りあえず念頭に
      入れておくか
      
 
 
 *とはいえ、工業化が成功の鍵であるというモデルは破綻しつつある。そう言った人がいるが、それはこういうことなのかもしれぬ。
 
 ∧∧
(‥ )それは工業化は分配の
\−  手段であるから
    工業化が広がれば
    広がるほど
    みんなが貧乏になるよ
    そういう主張なのかもね
 
  (‥ )実際には
      貧乏になるのは
      先進国の人間だから
      成功の鍵として
      破綻しているという
      言い方はあまりにも
      先進国目線かもな
      だけど
      言ってることは
      およそ正しいのかもね
 
 そしてこれは次の可能性を示す。人類が月へいけたのはアポロが最初であり、これが最後となるだろう。
 
 

 

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