自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年7月27日日曜日
僕らが苦難の中で掴むもの、それが宗教
結局、人間が認識して理解できて採用できる世界観とは、宗教であって、幾つかの戒律を守ることが人間の知的限界であるように見える。
つまりこれはhilihiliのhilihili: 真の民主主義が精神論の続き
さて、時代を遡ると、ローマ帝国は最終的にキリスト教帝国となるまでの間、宗教で試行錯誤をしたように見える。
∧∧
(‥ )ヘリオガバルス帝の
\‐ 宗教政策とか
皇帝崇拝
太陽神信仰とか
ディオクレチアヌス帝の
ユピテルの正帝と
ヘラクレスの副帝とか
(‥ )つまるところあれよな
帝国統治に追われる
皇帝たちは
帝国を統治するにたる
イデオロギー
帝国を束ねる戒律が
欲しいわけだ
そしてこの役割は最終的にキリスト教がになうことになるのだけども。
∧∧
( ‥)帝国と言いつつ
地方自治体が半ば独立状態の
国家をひとつに束ねる教え
貧民の救済など福祉関係を
肩代わりする組織
臣民のあるべき姿と
労働を指し示して
国家防衛とそのための
組織の維持を助ける信念
そんなとこですかね?
( ‥)もっと調べないと
‐□ いけないけども
ざっくり見た感じだと
そんなだよね
当時、帝国には様々な神々、様々な宗教があったけども、最終的に帝国の要とされたのはキリスト教だった。
∧∧
(‥ )伝統宗教は神話体系しか
\‐ ないせいですかね?
最終的に
放棄されちゃうし
ミトラス教みたいな
キリスト教とためをはる
宗教も候補から落ちてしまう
(‥ )ミトラス教はなあ
秘教的なんだよな
薄暗い洞窟を模した場所で
会員だけしか参加できない
秘密の儀式と試練と
知識を分かち合う
そんな感じらしいの
だよね
自分が参考にしたのは和訳された文献「ミトラス教」 フェルマースレン著 1973 山本書店 のみだけども、読んだ限りではそんなだ。
∧∧
( ‥)これでは国家を支える
イデオロギーには
なりえないだろうと
( ‥)難しいよね
‐□
さて、これを踏まえると
∧∧
(‥ )イスラームというのは
\‐ 帝国宗教になった
キリスト教の発展型だと?
(‥ )そう見えないかい?
旅人を歓待する
一生に一度はメッカ巡礼が望ましい
生活を律する具体的な教え
貧者に施しを与えると天国へいける
∧∧
( ‥)物流と交流の促進
統一された法体系
社会福祉
( ‥)今はどうだか知らんが
‐□ 本来、イスラーム世界なら
どこへいっても
イスラーム法の保護の元に
あるはずなんだよね
それが理想論でしかないとしても、理想論はある程度は現実に反映される。少なくとも、そうあるべき、という言葉がある世界と無い世界とでは様相がまるで違うだろう。そしてそれは人間が移動し、あるいは才能のある人が学業を目指して国を越えて学府へ訪問することを可能にする社会。
∧∧
(‥ )そして、イスラーム以来
\‐ 大きな宗教は現れていないと
(‥ )でっ、僕らは今
ふくれあがる軍事費と
格差の拡大
低賃金労働者と
社会保障の増大
という状況に
苦しめられているわけだ
そして人は律法だけでは
だめなのだな
法律を裏付ける
精神が必要なわけだ
すべてを解決できる革新的な科学技術と農業技術、石油に代わる完全なエネルギー源、それが実現する見込みが今のところまるで見当たらない以上、この状況を制御するには、やはり宗教が必要だ、そういうことになるのだろう。かつてローマ帝国が直面し、模索して苦しみ、そして掴んだように。
∧∧
( ‥)だとするとイスラーム?
( ‥)可能性はあるよな
‐□ アメリカとかは
キリスト教原理主義を
採用するの
だろうけどもね
西欧はどうだろうねえ
今のところイスラーム系の移民との確執ですんでいるから、即座に西欧がイスラームに呑まれる、ということは想像できない。しかし、あれほどキリスト教の土台を破壊した上に、人間が宗教を信じる動物であることを考えれば、改宗は時間の問題でしかないとも言える。
∧∧
(‥ )でもイスラームも今、
\‐ すごい苦しんでいるよね
(‥ )なんか以前、話をした
ムスリムの人が
言っていたよな
原理主義者の中には
その地方の土着の習俗を
イスラームだと
思い込んで
それを強制する奴らが
いるってな
実際にどうなのかはよく分からない。しかし、考えてみればありうる話ではある。例えば日本がイスラーム国家になって人々が改宗したら、田舎のおっさんとかはコーランには夜ばいをして良いと書いてある、とかトンデモ罰当たりなことを言い出すだろうし、高校球児が炎天下で試合をするのはイスラーム精神にのっとっている、とかめちゃくちゃな主張をして、それを他国に押しつけるに違いないのである。
そして、それは確かに大ひんしゅくものなのだ。
∧∧
( ‥)でもいずれ、まっとうな
道を見つける人が
出るだろうと
( ‥)苦しみは模索だからな
‐□
まあ、宗教の変革は、しばしば新しい民族や集団の改宗で起こるものなのだろうけど。
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