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2014年3月31日月曜日

雄弁に語る専門用語はちょっとやばいかもしれない

 
 専門用語を使うことはごまかしではないのか?
 
 ∧∧
(‥ )これだけではなんとも
\‐   言えませんね
 
  (‥ )正しい用語を使わないと
      正確な表現ができないが
      正しい言葉でも
      嘘をつけるからな
 
 使い方うんぬんもさることながら、専門用語、それ自体に広い意味がない、ということもありうる。
 
 ∧∧
(‥ )天使の階級
\‐  権天使、力天使、智天使...

  (‥ )意味はあるのだけども
      これ以外のジャンルでは
      つぶしが効かない言葉だな
 
 もちろん、ジャンル以外で使う必要なんてない、のだが
 
 ∧∧
( ‥)でもなんちゃら天使って
    モビルスーツや
    モビルアーマーと言うような
    ものですよね
 
  (‥ )天使の存在を信じる人も
      いるけども
      まあ、架空の概念だよね
 
 仮に天使が存在するにしても、天使の階級は人が作ったものだろう。
 
 ∧∧
(‥ )指輪物語のように架空の概念や
\‐  架空の存在を示す単語が
    複雑な体系を作ることがある
 
  (‥ )いわば実在しない
      専門用語の迷宮に
      なるわけだな
      もちろん
      フィクションとしては
      問題ないわけだけども
 
 だが、学問、特に現実に起きている出来事に関して研究する領域において、これをしてしまう人がいる。
 
 ∧∧
( ‥)自分の考えた概念や理論を
    指し示すだけの単語を
    発明してしまう
 
  ( ‥)それ自体がいけないわけ
    ‐□ ではないのだけどね
 
 遺伝子という概念、電子という概念、重力という力の仮定。
 
 どれも仮定であり、人間の発明した概念だ。
 
 ∧∧
(‥ )問題は論証せずに概念だけが
\‐  どんどん増えてしまう場合
    ですかね
 
  (‥ )そうなると学問全体が
      天使学や指輪物語に
      なってしまうのだよなあ
 
 このあたりは色々と微妙な問題をはらんではいる。天使に関する学問は、宗教上の文献に登場する天使と呼ばれるものを分類するだけなら、普通に文献に関する学問と、それに必要な分類作業ということになる。
 
 ∧∧
( ‥)だけどセラフィムの存在は
    あーではないか
    こーではないか
    となるとそこから逸脱を
    始めることになる
 
  (‥ )もちろん、本人たちは
      天使の存在を信じているが
      論証しないで論を進め
      次々に専門用語を作ると
      状況は限りなく
      指輪物語に近づくわけだ
 
 フィクションとしてはそれで良いが、学問としては...
 
 ∧∧
(‥ )良くないだろうね
\‐
 
  (‥ )でだ、例えば
      理系の学問では
      どっちかというと論証とか
      証明とか
     (*証明という言葉が
      極めて雑な言い方で
      あるにせよ)
      そういう確認の過程が
      必須とされるのだけども
      そうでない学問領域では
      指輪物語になってしまった
      ところもあるよなあ
 
 実験、観察、観測などで妥当性が論証されていない。そういう概念が次々に発明され、概念の上に概念が次々に発明されていく領域。
 
 ∧∧
( ‥)そういう状況だと
    専門用語はただの逃げに
    なってしまうのだろうと
 
  ( ‥)そしてそういう専門用語は
    ‐□ しばしば物語性を持つ
      ように見えるのだよね
 
 もちろん、どんな専門用語も、それがなんらかの説明である以上、単語の背景には説明があるわけで、物語性を持つのである。
 
 ∧∧
(‥ )ただ、指輪物語状態になると
\‐   専門用語が雄弁に語りだすと
 
  (‥ )話がでかすぎるというか
      物語を次々に作って
      専門用語として
      圧縮するから
      そういうことになると
      思うのだけどね。
 
 その点、理系の専門用語はどっちかというとそっけないものだ。多分、背景に物語があまりないせいだろう。状況をまんま語っているか、長ったらしい説明文の頭文字であったり、あるいは古い単語の再利用であるか、さもなきゃ単純なしゃれである場合もある。
 
 ∧∧
(‥ )理系の人は阿呆っぽいとも
\‐  言えるよね
 
  (‥ )この場合はそうでないと
      むしろ困るのだけどね
 
 反対に、雄弁に語りだす専門用語は、ちとやばいのだろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)その学問において
    なにが重要か? それで
    専門用語の属性が決まるって
    感じですかね
 
  (‥ )論証が重要なら命名には
      さほど重きが置かれないし
      論証よりも命名や
      作り上げた体系の方が
      重要なら
      呼び名や物語性が
      重視されるのだろうな
 
 人間がひとつの作業に関して振り分けられる手間や注意力や時間は有限だ。そうであるからには、どれを重視するか? という問題は意外とこんな所に反映されるのかもしれない。
 
 
 

正義の味方よ本音を語れ

 
 作者の本音はしばしば脇役や敵役の台詞に体現されるという。
 
 例:ナウシカ終盤におけるヴ王の台詞「こんなくだらん世の中で不死など求めん!」
 
 *注:単行本時にこの台詞は編集されている
 
 ∧∧
(‥ )どうしたら良いのでしょうね
\‐
 
  (‥ )正論語る脇役を
      主人公がぶち殺せば
      良いんじゃね?
 
 みんな一生懸命に生きているんだ! 
 
 食後にドーナッツ!! かきーん
 
 ∧∧
( ‥)なんだよ、この効果音?
 
  (‥ )正論語る相手の頭部を
     ドーナッツのかけ声と共に
     ジャストミート
     満塁ホームラン
 
 ∧∧
(‥ )ああ、毎回、正義の味方が
\‐  主人公を殺しにくるのね
 
  (‥ )これで問題永久解決よ
 
 
 もちろん、実際には解決などするわけもなく、思うに、物語を作る人というのは大変なものだ。正論を主人公に語らせて、本音は悪が語るのだ。
 
 ∧∧
(‥ )正論って現実に対する
\‐  建前だからね
 
  (‥ )建前をちゃんと作ってこそ
      本音を用意できるわけだね


 
 

2014年3月30日日曜日

弓の構えと怨念メカ

 
  (‥ )正規空母の弓の構えが
      おかしい?
 
 ∧∧
(‥ )戦艦擬人化ゲームにおける
\‐  空母加賀さん(アニメ版)に
    由来する話題みたいだね
 
 *ゲーム、「艦隊これくしょん」において、太平洋戦争に参加した日本海軍の一部の空母は、擬人化され、弓を放つことで艦載機を飛ばすらしい。そのアニメ版の構えが、日本の弓道経験者からすると眉をしかめるものだった、という話。
 
  ( ‥)弓と構えかあ...
    ‐□ 今作っている本に
      関わることなので
      先日、少しだけ調べたよな
 
 ∧∧
( ‥)有史以前のハンターたち
    今で言うと狩猟採集民の
    弓の構えについてだね
 
 
 例えばネットで見るならこうである
 
南アフリカ、いわゆるブッシュマンの構え=>https://www.google.co.jp/search?q=bushman+bow&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=bf03U7X-CcL4kAXz0oGgBA&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1220&bih=769
 
獲物に忍び寄る=>https://www.google.co.jp/search?q=stalking+san+hunters&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=tzs4U9rFHMXLkgXymICADw&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1083&bih=843#…

南米ヤノマミ族の構え=>https://www.google.co.jp/search?q=bushman+bow&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=bf03U7X-CcL4kAXz0oGgBA&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1220&bih=769#q=yano…
 
北極圏のイヌイットの人々=>https://www.google.co.jp/search?q=bushman+bow&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=bf03U7X-CcL4kAXz0oGgBA&ved=0CAYQ_AUoAQ&biw=1220&bih=769#q=inuit…
 
 ∧∧
(‥ )こういうのが実戦的な
\‐  構えなんですかね?
    それともどう考えるべき
    なのでしょうね?
 
  (‥ )さてねえ、矢の置き方
      弓の構え、姿勢、
      様々だよね
      開けた場所での
      狩りのせいか
      座って構えていたり
      弓を横にしたり
      海洋を駆け回る
      擬人化娘さんたちが
      構えるとしたら
      どうなるんだろうね?
 
 なんにせよ、先のゲーム「艦隊これくしょん」は、ここ最近、話題を聞く事が多い。
 
 結婚(仮)というものもあるらしい。
 
 ∧∧
(‥ )レベル99の娘さんと
\‐  提督であるプレーヤーが
    結婚(仮)をすると
    船の能力がさらに上がるとか
    そういう話でしたっけ
 
  (‥ )船と生きている人間を
      結びつけることで
      超常の力を得る
      なんか人柱みたいだな
 
 ゆけ! バウギャザー 我らの恨みをはらせ! ブランゼラーをぶち殺せ! 
 
 みたいな
 
 ∧∧
( ‥)バウギャザーさんは全身の
    装甲に殺した人間を
    塗り込めているのですよね
    戦っている最中に
    装甲から人骨がぼろぼろ
    こぼれるイメージボードが
    ありましたけど
 
  ( ‥)あっちは怨霊で動く
    ‐□ 怨念メカだったけども
      結婚(仮)の場合は
      絆で動くのかな?
 
 なんとまあ、提督のみなさん、責任重大ではないか。
 
 
 

休みなしの通勤なら、3時間労働ですかね

 
 今日、正確には日付が変わったので昨日、3月29日は仕事をしない日であった
 
 ∧∧
(‥ )ひさしぶりの休みだね
\‐
 
  (‥ )いつぐらいぶりかな?
      三ヶ月か、半年か?
      あるいは1年ぶりか?
 
 こう書くと、休み無く働く不眠不休のとてつもない仕事人に聞こえるけども、
 
 ∧∧
( ‥)まあ、だらだらやって
    ますからね
 
  ( ‥)散歩いったり
    ‐□ 買い物に出たり
      あるいは画材を調達したり
      それ以外は家にいて
      仕事をしているけども
 
 だが、洗濯物や食事の用意をふくめれば3時間か、あるいは4時間はとられていることになるだろう。生活のための動作、これが意外と時間を食っているのだ。
 
 ∧∧
( ‥)さらにだらだら
    休み休み仕事するから
    結局は1日8時間労働ぐらい
    ですかね?
 
  (‥ )まあ、そんなだろうな
      というか、
      切れ切れの仕事を
      ぎゅっと縮めれば
      もっと短いのだろうな
 
 
 さらに自営業だ。誰もいない。同僚も部下も上司もいない。通勤通学もない。手続きのために書類を書いたり作成したりすることもない。
 
 たぶん、これだけでも効率が非常によくなっているはずだ。
 
 ∧∧
(‥ )効率がいいっていうか
\‐  それがないぶん、ますます
    だらだら休み休み仕事を
    しているわけだよね
 
  (‥ )だから休みらしい休日が
      なくても、
      のっそり続けられる
      わけなのよ
 
 なんとも自堕落に聞こえるけども、だがしかし、人間が出来る仕事なんて、本来はせいぜいこんなものではなかったか?
 
 ∧∧
(‥ )逆に、単純労働だと
\‐  ずーっとやれたりするの
    ですけどもね
 
  (‥ )まあそうだね
      高校生の時に
      印刷工場でバイトした時
      消費税3パーセントが
      導入されただかなんかで
      あと1億枚印刷する必要が
      あるから残業をお願い..
      と言われた時は
      えー? と思ったものだが
 
 紙は重い。なんともうんざりする作業なんだが、一応、8時間+残業α、働くことはできた。2ヶ月程度の短期間ではあるが。
 
 ∧∧
( ‥)体は疲れるけども
    寝れば大丈夫であると
 
  ( ‥)だが、本を作る
    ‐□ イラストを描く、だと
      なかなかそうは
      いかなくてな
 
 かつての人類はてくてく歩いて食い物を探したわけだ。何時間か動き回り続けるのは問題ない構造なんだろう。
 
 いや、実のところ印刷工場の8時間労働みたいな労働は、芋探しや獲物を探す狩りと比べてさえ、いささか詰め込み過ぎなのかもしれない。
 
 あの当時のことを思い出して考えると、ざっくり言ってあんな仕事をえんえんと続けていたら、消費が大きすぎる。支払われる賃金とそれで手に入るカロリーが割に合わなすぎるのだ。
 
 *もちろん、これはバイトだから支払いが少ない、ということも原因している。賃金は時給当たり500円台だったか、600円台だったか、忘れたがそんなもんだ。短期だから大丈夫なんであって、だからこそ支払いが少ないのだ。
 
 **狩猟採集生活は熟練するのに時間がかかるが、一般のイメージと違い、1日あたり数時間程度の作業で充分生活できるという。この意味において、人間は農耕の開始以来、生活は一応向上したものの労働環境はむしろ悲惨になっているとも言える。
 
 そしてこれらを踏まえるに
 
 ∧∧
( ‥)あなたのだらだら仕事も
    人の労働としては
    むしろ標準かもしれない
 
  (‥ )実際、前の休みを
      思い出せないぐらい
      連続して仕事を
      やってきたわけだろ?
      だが過労死していない
      これは、
      作業と収入と疲労の
      結果がプラマイ0だって
      ことだよね
 
 通勤なし、人間無し、1日、8時間に達しないデスクワーク。このだらだら仕事が人の本来あるべき作業量なのじゃなかろうか?
 
 ∧∧
(‥ )でっ、通勤あり、人間ありの
\‐  一般の方々には
    定期的な休みがありますよと
 
  (‥ )そして休み無しだと
      過労死するわけだろ?
      やっぱこの当たりが
      人が働ける限界
      なんじゃねえ?
 
 
 仮に以上のどれでもない状態。例えば通勤あり、人間ありで、なおかつ休み無しで働くとしたら、1日4時間、いや、3時間程度が限界じゃないだろうか。
 
 ∧∧
( ‥)世の中の労働環境が
    その程度になってくれることを
    望みますか
 
  ( ‥)そうでないと
    ‐□ 困るでな
      
 
 

2014年3月29日土曜日

なんでも知ってるよ それは原理的にただの思い込みである

 
 物事を単純に考えてはいけない。真実は複雑なものだ。
 
 ∧∧
(‥ )という考えには致命的な
\‐  欠陥がある
 
  (‥ )単純なモデルでないと
      確認ができないのだ
 
 物事を左右する要素は、数え上げ始めると無限に存在する。
 
 ∧∧
( ‥)だから複雑に
    把握しようとすれば、
    いくらでも複雑にできる
 
  ( ‥)ところが複雑なモデルは
    ‐□ もはや単純な計算さえ
      出来なくなってしまう
 
 複雑である以上、考慮すべき要素があまりに多すぎて、変数に数字を入力するだけでも大変だ。ましてや計算しようとすれば演算が膨大すぎて結論が出るわけない。
 
 ∧∧
( ‥)と、なると把握それ自体が
    正しかったのか
    それすら分からなくなる
 
  (‥ )モデルが単純だと
      ざっくりこうだ、と言える
      ざっくり言えるから
      こうなるだろう、と言える
      こうなるだろうと
      予測できるから
      実際にそうであるか
      確認できるのだ

 
 だが、複雑なモデルではこれができない。
 
 必然的に予測ができないし、そうである以上、モデルが正しいのかどうか、それが原理的に分からなくなる。
 
 ∧∧
(‥ )複雑こそが真理だ
\‐  真理は複雑だ
    そう言っている人の言う
    真理とは
    では一体なんなのか?
 
  (‥ )それはただの複雑な
      思い込みである
      そういうことなのだと
      思うけどね
 
 真理は複雑だ、この考えが、必然的に単なる思い込みになってしまうとしたら、これは興味深いことでもある。
 
 ∧∧
( ‥)「私 あの人のこと
    なんでも知ってるよ」
    という言及

 
  (‥ )それもまた
      原理的に言って
      ただの思い込みである
      その可能性だな
 
 確かに、これを踏まえて改めて思い出すと、このことについてなんでも知ってるよ、と言う奴に限ってめちゃくちゃなことを言い出したり、その事に関して予測も立てられない、そういう場面を何度も見てきたように思う。
 
 



頑張る人間は抽象的な言葉をやたらと使いたがる

 
 日本の将校は馬鹿だった
 
 だが兵士は優秀だった
 
 だから将校の無茶な作戦も実行出来たし、そして負けた
 
 ∧∧
(‥ )お馬鹿な作戦でも部下が
\‐  きちんと実行できたのだと?
 
  (‥ )まあ、そういう主張だね
 
 ∧∧
( ‥)部下がきちんと実行できた
    作戦だけども
    失敗したからお馬鹿だと?
 
 
  (‥ )まあ、そういう主張
      なんだろうな
 
 ∧∧
(‥ )お馬鹿な作戦でも実行できる
\‐  だから部下は優秀だ
    優秀な部下が実行できた
    作戦で負けた
    だから、
    立案した将校は馬鹿だ
 
  (‥ )そういう主張なんだろうね
 
 ∧∧
( ‥)つまりどういうことよ?
 
  (‥ )色々な解釈がありうるけど
      多分だな
      これは、何も語っていない
      文章なんじゃねえの?
 
 
 失敗した作戦を立案したからリーダーは馬鹿だ
 
 リーダーが馬鹿だから立案した作戦が失敗したのだ
 
 失敗した作戦でも実行できたから部下は優秀なのだ
 
 部下が優秀だから実行できたがそれでも失敗したのだ
 
 だからリーダーは馬鹿なのだ
 
 
 ∧∧
(‥ )同じことを裏返しにして
\‐  言っているだけだね
 
  (‥ )しかも相互に補完しあう
      状態になっているのだよね
 
 
 作戦は失敗した
 
 作戦を立案したリーダーは馬鹿に違いない
 
 作戦は実行自体はできた
 
 実行した部下は優秀に違いない
 
 優秀な部下が実行した作戦が失敗した
 
 つまり作戦を立案したリーダーは馬鹿に違いない
 
 馬鹿が立案した作戦だから失敗したに違いない
 
 馬鹿が立案した失敗した作戦でも実行できたのだから部下は優秀に違いない
 
 
 ∧∧
( ‥)前提から結論を導き
    結論から前提を導いて
    話をぐるぐる回しているだけ?
 
  (‥ )つまり
      何も言っていないのと
      同じだろ
 
 単純に言ってしまうと、本来、言っていることはごく簡単だ。計画を立案して実行したが失敗した、それだけである。それだけのはずなのだが、そこに、
 
 失敗したから馬鹿に違いない
 
 実行できたから優秀に違いない
 
 という結果論を組み込んだのだ。
 
 ∧∧
(‥ )さらに言えば結果論から
\‐  状況を説明しなおして
    前提を論証したかのように
    みせかけただけ
 
  (‥ )前提から導いた結果論で
      前提を論証する
      根拠がどこにもない
      つまり何も
      言っていないのだ
 
 思うに、戦争というのは生活や経済と基本は同じだろう。必要経費があり、支出があり、効果があり、収入がある。もちろん、この過程のどこかで赤字が出ると敗北するし、赤字の原因はそれぞれ色々な過程で起こりうる。
 
 ∧∧
(‥ )馬鹿だ、優秀だ、というのは
\‐  そういう要素や考慮や過程が
    とんと見えてこない
    単語だよね
 
  (‥ )数字に置き換えられない
      単語で戦争を語るとは
      数字を使わずに家計や
      会社経営を
      語るようなものだね

 
 これは、多分、色々な手がかりになるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)例えば
 
  ( ‥)以上の話に見入った人は
    ‐□ 家計とか運営を
      したことないか
      あるいは
      役員だと言いつつ
      金勘定をしたことがない
      そういうことだろ
 
 金勘定で運営を考えたことがない人間は、理念とか馬鹿とか優秀とか頑張れとか、そういう抽象的な単語をすぐ使いたがるし、それだけで話をすませようとする。しかし、それは単なるごまかしだろう。
 
 *注:一応、書いておくと、ここで言う金勘定とは働く人のカロリーとか睡眠とかも含まれる。これを考慮しないで人間に無限のエネルギーがあるかのようなトンデモ前提で話を進めるのがブラック企業とその経営者だろう。そして彼らもまた、理念だの馬鹿だの優秀だの頑張れだの、そういう抽象的でいい加減な単語をやたらと使いたがる。
 
 
 
 

2014年3月28日金曜日

ワニトカゲギス科を例えば羅列する

 
 ∧∧
( ‥)終わった?
 
  ( ‥)うん、これでイラストは
    ‐□ 終了だ
 
 手直ししたいものが残っているが、取りあえずこれで空白はすべて埋められた。
 
 ∧∧
(‥ )全体を遅らせてしまったけど
\‐  一応、ノルマは達成したのだと
 
  (‥ )下描きを含めれば
      1日1枚を少しだけ
      上回るペース
      下描き完成以後は
      1日に2.5枚、
      まあまあかもね

 ∧∧
( ‥)さすがに疲れた?
 
  ( ‥)だらだらやってきたけど
    ‐□ 言い換えればまとまった
       休みがずっと
       とれなかったからな
       ちょいとさすがにね
       体のあちこちが少し
       固いようだ
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ、厳密に言うと
\‐  本を作る作業は
    まだ続くわけですけど
 
  (‥ )4月の中頃までは
      その作業だなあ
      とはいえあれだ
      一段落はできたわけだ
 
 さて、
 
 先日出した本=>Amazon.co.jp: 超美麗イラスト図解 世界の深海魚 最驚50 目も口も頭も体も生き方も、すべて奇想天外!! (サイエンス・アイ新書): 北村 雄一: 本
 
 以上からワニトカゲギス科の一部を羅列すると、こんな感じ







 
 *ワニトカゲギス科:Family Stomiidae ただしこれは[Fishes of the World 4ed]で用いられている使用方法で、以上の魚たちは、伝統的にはホテイエソ科:Family Melanostomiidae およびその他、複数の独立した科に該当する。
 
 **ややこしいことにホテイエソ科(Melanostomiidae)という日本語における呼称は本来の意味からずれていて、直訳するとカンテントカゲギス科。

 ∧∧
(‥ )ともあれ、お魚さんとしては
\‐  体型が標準からいささか
    外れた人たちだよね
 
  (‥ )でっ、しかもこの系統群に
      限ってさえも
      以上以外にいっぱい
      いろんな連中が
      いるのだ
  
 多分、全部を紹介したら、それだけで一冊の本になるだろう。
 
 いや、全部を紹介するまでもなく、この属はこうです、そう書くだけでも一冊になるはずだ。
 
 ∧∧
( ‥)今度はそういう本に
    しちゃいます?
 
  ( ‥)ああ、やりたいねえ
    ‐□ 色々とアイデアを
      考えちゃうよね
 
 *もちろん、一応書いておくと、物書きにせよ本を作る作業にせよ、それは編集者からの要望と発注に応じて仕事を行い、そして作るものだ。そうである以上、こっちが作りたいものを勝手に作るわけにはいかない。
 
 とはいうものの
 
 ∧∧
( ‥)あんた作りたくないものは
    平気で放り出すからね
 
  ( ‥)おらあまともじゃ
    ‐□ ねえからな
      気分のらねーと
      仕事できねーんだよ
 
 ∧∧
( ‥)でっ、ワニトカゲギスの本を
    作るのなら、やはり
    イラスト中心だと
 
  (‥ )そりゃそうだ
 
 深海魚は、いや、イカ、タコのような軟体動物もそうだけど、これら深海生物たちは実のところ、ほとんど古生物や恐竜のようなものだと思えば良い。
 
 ∧∧
( ‥)写真は細部が写っていないか
    そもそも写真がない
    標本は生きている時と色も
    形も大きさも変わっている
    あるいは標本自体が
    破損している
    正確な形は論文を見るべきだが
    ”正確な形”そのものが
    実は復元である場合がある
 
  (‥ )標本が一応は肉付きである
      少なくとも一部の生物は
      かなり正確に色が
      分かっている
      その点では恐竜よりは
      恵まれているのだけどね
      それでも、
      地上や浅海の生物と
      比べると、不確定さが
      非常に多いからね
      
 
 つまるところ、写真にこだわっていては、ワニトカゲギスの本は永久に作れない。そういうことだ。
 
 ∧∧
( ‥)だから写真写真と言われると
    にわかは黙ってろと
    言うわけだ
 
  ( ‥)別に言っても良いけど
    ‐□ そんな写真の仕事なんか
      乗り気になれるかよ
      つまらん
      そういうことさ
 

 ∧∧
(‥ )昨今は技術が発達して
\‐  非常に興味深い画像が
    あるのだけど
 
  (‥ )モントレーとかyoutubeに
      アップしてるからね
      時代は変わったよ
 
一例=>Anthology of Deep-Sea Squids - YouTube
 
 とはいえ、この時代の趨勢は、言い換えればこうである。そういう画像で本を出すのはこういう組織の仕事であり、それが出たらそれを買えば良い。そういうことなのだ。それにそういう本を待つまでもなく、youtubeやネットでいくらでも画像を見ることができるのだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)本当にね、ネットの発達は
    革命的ですから
 
  ( ‥)昨年youtubeにアップされた
    ‐□ グリマルディテウティスの
       画像なんか、
       まじかよ??
       あの話は本当なの??
       というものだったものな
 
 もちろん、そういう画像をアップした公的機関は、一番重要な部分は論文が出るまでは伏せているものだけども、それでもなお、時代は大いに変わったのである。
 
 ネットとyoutubeのある時代に、本で深海生物の写真を見たいなど、もはや笑える冗談でしかない。
 
 さてもさても
 
 ∧∧
(‥ )イカやタコの本も
\‐  面白いでしょうね
 
  (‥ )コウモリダコと
      ユウレイイカ
      ここがちょっと
      面白そうなんだよな
 
 先日出した本では、本の方針と紙面の都合でごっそりカットした部分であった。
 
 ∧∧
( ‥)あれ、書きたい?
 
  ( ‥)モントレーの件も
    ‐□ あるからね
      あれは面白いと思うよ
 
 もちろんイラストで
 
 
 

サイボーグ高齢化社会

 
 超高齢化社会なのだから定年、年金暮らしとか言ってる奴を全員取っ捕まえて、サイボーグにして、ガタのきた脳は薬物注射でそこそこ使えるように調整の上、社会のインフラを維持する低賃金労働者として働かせる。一方、若い連中はサイボーグの部品を作る労働者になってもらい、彼らの給料は部品の納品先である老人たちの年金からさっぴいて支払われる。
 
 ∧∧
( ‥)そういうサイバーパンクな
    ディストピアの実現を
    15年以内に目指します
    
  ( ‥)来るべき未来〜
    ‐□
 
 
 
 
 

昔に比べるとずいぶん知見が増えてはいる

 
 ∧∧
(‥ )それでも深海魚に関する
\‐   知見って増えましたよね
 
  (‥ )自分が中学生の時に
      読んだ、
      羽根田博士の著作では
      深海魚の発光器には
      なぜ色フィルターが
      ついているのか?
      それが分からなかった
      のだよね
 
 今だと、どうも紫の色フィルターは光迷彩において役立つらしい。発光器の光を、より青に変調する効果がある。ということが分かってきた。
 
 そしてマラコステウスとその仲間が持つ赤い発光器は本当に赤い色を放つ。
 
 ∧∧
(‥ )問題はそれ以外の人たちと
\‐  それ以外の色フィルター
    ですよね
    光迷彩でも赤でもない
    だとしたら視覚に関する
    性淘汰の産物なのか?
 
  (‥ )しかしどうも
      ご本人たちには
      色覚があるという証拠が
      見当たらない
      分からんものは
      今でも分からんのだ
 
 ∧∧
( ‥)謎であると
 
  ( ‥)動物の色覚は...判断が
    ‐□ 難しいものであるよね
      例えばの話
      頭足類には色覚がない
      という話がある一方で
      彼らは周囲のものに
      合わせて擬態する
 
 実は色を見るのに必要な、複数の色素を網膜に持っているのかもしれないし、あるいは、それは種類によって違うのかもしれないし、あるいは一種類の色素でも..という例の話なのかもしれない(このあたりの話は個人的にはまだ調べていない領域でもあるので自分としてはよく分からない)。
 
 ∧∧
(‥ )調べないと分からない
\‐  しかし
    調べても分からないかも
    しれない
 
  (‥ )さらに深海魚が
      仲間をどう見ているか?
      もさることながら
      どう見えているか?
      も検討すべきこと
      なのだよね
 
 どうも色々検討すると、種類にもよるが、思っていたのとずいぶん違うんじゃね? という感じになる。それは、発光器の分布から明らかだ。

 だがしかし、深海魚の写真を見たい、と言っている人は、こんなことにはまったく興味を抱いていないらしい。
 
 ∧∧
( ‥)知らないからでしょ
 
  ( ‥)客の望みは現実から
    ‐□ かけ離れているでな
      客の要望に合わせると
      必然、本は現実から
      かけ離れたものになる
      夢は伝えられるが
      現実とその驚きを
      伝えられなくなる
      つまるところ、
      客の望みに答えるとは
      ジャーナリズムではないね
 
 いや、あるいは、客の望みに答え続けたからジャーナリズムはジャーナリズムに成り果ててしまった、というべきなのか。
 
 *例えばの話、暗い場所で撮影するにはライトを当てる必要があるが、ホタルにライトを当てて撮影したらどう写ると思う? それは確かに現実ではあるけども、実際と同じか? という話である。
 
 
 これはhilihiliのhilihili: 夢を知りたいわけで、現実を知りたいわけじゃなかろうの続き
      
     
 
 

2014年3月27日木曜日

一党独裁制はいいぞ(アミバ様風に)

 
 少数独裁制や一党独裁制は良いぞ。クーデターや暗殺などという手段に頼らなくても無能な指導者を退陣させることができる。
 
 ∧∧
(‥ )でもアメリカはそれが出来ない
\‐   オバマさん、あんまり
     失点を重ねると
     暗殺されちゃいますかね?
 
   (‥ )大丈夫じゃね?
 
 ∧∧
( ‥)なぜ?
 
   ( ‥)アフリカ系初の大統領を
     ‐□ 暗殺なんてしたら
       大問題だからね

 ∧∧
( ‥)白人ならいいってか?
 
   (‥ )前にもしたろ?
 
 ∧∧
(‥ )それはあからさまな
\‐  人種差別だよね
 
   (‥ )世の中って
       そんなもんだべ
 
 でも、どうせなら、パウエル将軍の方が良かったんじゃね?
 
 ∧∧
( ‥)あの人は大統領の立候補を
    断った人だよね?
 
  ( ‥)ベトナム戦争以来の人
    ‐□ だものな
      色々と経験したんじゃ
      ないのかね
 
 そしてまた、経験豊富な人が断っている、そうでない人が立候補して状況をごたごたにしている、これは暗示的ではある。
 
 
 

絵を描くということも、所詮は経済でしかないので

 
 ∧∧
(‥ )深海魚の写真が使えないから
\‐  イラストにする  
    あるいはCGなどはどうか?
 
  (‥ )PCで置き換えられる作業は
      すべからく置き換えるべき
      手作業から機械へ
      そういうことだね
 
 問題は深海魚のイラストを作る作業をPCで置き換えても、作業効率が上がるのか? という点で
 
 ∧∧
( ‥)上がりませんか?
 
  ( ‥)現状、微妙かなあ
    ‐□ 今度はこういうことを
      やってみようとか、
      そういうアイデアは
      あるのだけどね
 
 ただ、アイデアがあるのとそれが効率的かどうかは別問題なので、どうなるのかは分からない。
 
 ∧∧
(‥ )何事も効率ですからね
\‐
 
  (‥ )何事も経済さ
      もっとも、
      家計のやりくりは
      きちんと出来るのに
      この原理を仕事に
      応用できない連中は
      多いがね
 
 まあ、当たり前かもしれない。家計のやりくりと、仕事において必要な作業、つまり必要経費、原価、単位時間あたりの収入、支出などといった要素は似ているようでいて、しかし厳密には対応していない。多分、ここに無理解の原因が隠れている。
 
 
 

夢を知りたいわけで、現実を知りたいわけじゃなかろう

 
 面食らうことと言うと
 
 深海魚について詳しく知りたい
 
 という要望
 
   (‥ )そういうのは
       英語の本を読むべき
       なんだけどな
 
 ∧∧
(‥ )日本語で読みたいのでしょ?
\‐
 
 いや、日本語の本で深海魚のこと詳しく書いた本なんてないから。
 
 ∧∧
(‥ )どうして訳してくれないの?
\‐  と言うかもね
 
  (‥ )それ読んで嬉しいの?
      と問うけどな
 
 この魚は以下の特徴とその組み合わせにより、このファミリーの他の種から区別することができる。体の高さは体長の8〜12.5パーセントであり、頭部の大きさは16〜23パーセントである。吻部の長さは頭部の33〜50パーセントであり、目の直径は17〜20パーセントである。背ビレは鰓蓋の後端より後ろから始まる。背ビレの鰭条は36から45であり....
 
さらに知りたければ次を購入せよ。さほど高い本ではないし、こういう専門書の英語は難しくはない。義務教育を受けた人間なら可能の範疇だ。以上の引用はpp583にある=>Amazon.co.jp: Fishes of the Gulf of Mexico: Myxiniformes to Gasterosteiformes: John D. McEachran, Janice D. Fechhelm: 洋書

 
 ∧∧
( ‥)そういうことを
    知りたいのではない
    そう言うかもですよ
 
  (‥ )そういうこと以外で
      深海魚に関して
      分かっていることなんか
      ほとんど皆無だけど
      なにか?
      と答えるね
 
 採集する。外見的特徴から種類を同定する。大きさ、採集地点、捕獲されたおよその水深を記録する。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、深海魚で出来ることは
\‐  それでほとんど終わりだからね
 
  (‥ )線としてつながるほど
      データが無いものも
      非常に多くてな
      分布も生息している水深も
      良くわかっていない奴が
      いっぱいいるからね
  
 例えば”多分、1500メートルぐらい”から採集された1例のみ。そこから何をどれぐらい語る事ができるのか、それを考えてみよう。
 
 正直な話、深海魚について知りたい、と言っている人は、深海魚について抱いている自分の思い込みについて知りたいだけで、深海魚やその研究の実態について知りたいわけではないんだろう。外を見たいといいつつ、鏡で自分の顔を見ているようなもんである。
 
 実際、深海魚の写真を見たいとか言い出すし
 
 ∧∧
( ‥)今度、そういう機会があれば
    それを書けば良いんじゃね?
 
  ( ‥)天体写真が見えると思って
    ‐□ 望遠鏡を買って
      がっかりする親子向けに
      ”現実は写真とは
      違います!”と
      くどくどしく説明する
      天文雑誌みたいにかい?
 
 天文系の書籍も、夢と現実のはざまで大変そうである
 
 この話=>hilihiliのhilihili: 失望と驚きのオリオン大星雲 チープだが意外ときれいです

 
 
 

2014年3月26日水曜日

つまり彼のやっていることは全部まったく無駄ってことだよね?

 
 豊かになると人件費が上がる
 
 人件費を削減するために部門を子会社化したり、切り捨てて外注に回したり、あるいは海外の人件費が安い国へ仕事を回す
 
 amazonやgoogleのようなまったく新しい企業が現れて、そして勝利しても、それで新しく大きな雇用が産まれるわけではどうもない
 
 ∧∧
( ‥)ということは
 
  (‥ )アメリカの中間層は
      もう二度と復活しない
      単純に言うと
      そういうことだよな
 
 つまるところ、オバマ大統領のやっていること、アメリカ中間層を立て直そう、という仕事、あれは立派なことだろうし、国民からそれを望まれているのだろうけども
 
 ∧∧
( ‥)あれは全部、無駄だ、と?
 
  ( ‥)そういうことだろうね
    ‐□
 
 ∧∧
(‥ )他人事ではないですけどね
\‐
 
  (‥ )日本も同じ運命を
      辿るからな
 
 格差の大きなアメリカと小さな日本、移民がやってくるアメリカと人口が減少する日本、自由競争が強いアメリカと統制的な職場の日本、平均年齢がやや若いアメリカと高齢化する日本
 
 ∧∧
(‥ )どれがどう作用して
\‐   どんな結果をもたらすのやら
 
  (‥ )格差があり統制され
      勤労が義務づけられた
      狭苦しい社会になる
      これは日本もアメリカも
      同じなのだろうけどね
      どこか違っていて、
      その違いが勝利を分ける
      そういう可能性が
      あるよね
 
 まあ、その話は今、ここではどうでも良い。
 
 ともあれ
 
 ∧∧
(‥ )ともあれ、この考えに従えば
\‐   オバマさんのやっていることは
     まったく無意味だと
 
  (‥ )というか、来るべき
      統制された世界に
      反抗する人々
      その最初の顕著な現れが
      オバマ大統領なのかもな
 
 ごく単純に考える
 
 アメリカが中東の石油に依存しなければいけない限り、軍隊は世界に展開しなければならない
 
 そうである以上、人々は困窮しているにも関わらず大量の税金を納めなければならない
 
 困窮している以上、人々は軍隊を縮小しようと望む
 
 そうである以上、選挙で選ばれその民意を体現した大統領と、国益を体現しなければならない軍部は絶えず対立関係に陥る
 
 ∧∧
(‥ )対立が国益を損なう以上、
\‐   アメリカは直接選挙制か
     あるいはせめて
     二大政党制を放棄する
     ことになるだろう
 
  (‥ )その予想が正しいかどうか
      それは将来に確認すべき
      ことがらだね
      しかしだ、
      少なくともこう考えた場合
      こうした不可抗力に
      対抗する人々が必ず現れる
      オバマ大統領はその先駆け
      歴史に残る指導者だって
      ことになるんだろうな
 
 多分、敗北に終わった失敗者、ということになるんだろう。つまり理想を追って、そして現実の前に挫折した第一の人物、という位置づけに。
 
 ∧∧
( ‥)格差が固定され
    統制された世界
    これを阻止する方法は
    ないのだろうか?
 
  ( ‥)多分だけど
    ‐□ ひとつあるんだよな
 
 勝利者である地主、そしてかつての自由農が没落した大量の小作人がいる東ローマ帝国は、7世紀以降、イスラームの勃興とその圧倒的な侵入によって社会が混乱状態に陥った、
 
 ∧∧
(‥ )結果として地主が没落して
\‐  自由農が復活したという話が
    「生き残った帝国
     ビザンティン」に
     紹介されていましたね
 
この本=>Amazon.co.jp: 生き残った帝国ビザンティン (講談社学術文庫 1866): 井上 浩一: 本
 
  (‥ )さらに文献を読んで
      要確認なんだけども
      まあ、あれよね
      確かに、
      都市が戦乱で破壊されて
      地主の、まあ収奪だな
      それがなくなったら
      小作農は自営農になり
      みんな以前より
      豊かになるよね
  
 対外戦争では駄目だ、国外ではなく、国内の、それも都市を破壊、混乱させることで勝ち組と負け組をすべてちゃらにする。格差を強制終了させねばならぬ。それも、約束を守るべき政府が約束を放棄してしまうような破綻、「徳政令」ではない。
 
 あくまでも「不可抗力」で
 
 ∧∧
( ‥)不可抗力ねえ...
    それって徳政令以上に
    正当性なき暴力だろ?
 
  ( ‥)ようするにあれだよ
    ‐□ ファイトクラブの最後と
      同じ事をすれば
      いいんだろ?
 
 カード会社やクレジット会社をビルごと爆破するという、あれ

=>Fight Club Ending - Where is My Mind - GOOD VERSION - YouTube
 
 ∧∧
(‥ )まあ、中間層の皆さんが
\‐  抱えている住宅ローンとか
    借金とかは消えるだろうね
    そこまで単純な
    セキュリティーなのか
    それは知らないけどさ
 
  (‥ )単純に消えないなら
      物量戦だな
      いずれにせよ
      オバマっちは
      大統領になるべきじゃ
      なかったんじゃね?
 
 ∧∧
( ‥)....テロリストになれと?
 
  ( ‥)まあ、テロリストじゃ
    ‐□ 歴史の流れは変えられん
      だろうから
      もう一工夫必要だよね
 
 
 これはhilihiliのhilihili: 黄昏時には影が足下にまでやってくるの続き
 
 
  
 

車の仕組みを知らない人の評論は薄い

 
 しばしば、知識人とか文化人、あるいはマルクス主義者は軍事に興味を持つ人間や、あるいは軍事に詳しい人物を軍事マニア、あるいは軍事オタクと呼ぶ。
 
 ∧∧
(‥ )通じている人、ではなくて
\‐  蔑称として使うのね
 
  (‥ )彼ら文化人の脳内で
      何が起こっているのか
      それが分かるよなあ
 
 言葉を蔑称として平気で使う時点で、相当、心が病んでいるけども 
 
 ともあれ、蔑称として使うということは、自分はそうではないし、自分はそれよりも上位の存在だ、と思っている。そういうことだ。
 
 軍事に興味を持つこと、詳しいことをさげすむ、ということは、彼ら自身は軍事を仕組みとして把握していない、ということだ。
 
 ∧∧
( ‥)つまり軍事を仕組みとして
    把握していない自分は
    お前たちよりも優れている
    そう主張しているのだと
 
  ( ‥)でもさ、仕組みを
    ‐□ 理解できないとは
      当然、制御もできない
      そういうことなんだよね
 
 彼らは戦争や軍隊を制御する気はないし、制御すること、それ自体を卑しいことだと考えている。そういうことになる。
 
 ∧∧
( ‥)でもシビリアンコントロール?
 
  (‥ )たわ言だろ?
 
 まあ、でも当然なんだろう、彼らは多分、こう考えている。軍人などという卑しい劣等人種は死ねばいい。俺たちは高貴で身分の高い文化人、俺たちの意のまま劣等人種はみんな死ね、そう思っている。すくなくとも、そう考えていると想定すると、彼ら文化人が放つ暴力的な言葉はうまく説明できるだろう。
 
 ∧∧
(‥ )でもそれだと戦争を
\‐  理解も制御もできず
    訓練を積んだ貴重な人材を
    無駄に消耗するだけでなく
    事態を悪化させるよね
 
  (‥ )だからわめくしかない
      そういうことだと
      思うけどもな
 
 だからなんだろう。旧日本軍は兵士のことなど考えていなかったと批判していたようなやつが、非常事態になるとぎゃーぎゃーわめくしか能がなく、後方支援とか予備とか組織の運営とか、そういうことを全く考えないで自衛隊を出動させたり、あるいは出動させろと騒ぐのだ。
 
 実際、彼らの意見で具体的なものなどなにもない。いつも空理空論だ。そして空理空論の人間は数でしか勝負できない。だからでっかい数ばかり言い出す。だから効果や効率ではなく、無駄に頑張っている姿だけで評価しようとする。
 
 そして、そうなってしまうのも仕組みを把握していないからだろう。
 
 ∧∧
( ‥)仕組みを把握していない
    説明は空理空論になってしまう
 
  ( ‥)車の仕組みを知らん奴が
    ‐□ 車を語っても
      薄っぺらな感想しか
      言えない
      それと同じよな
 
 ∧∧
(‥ )そういうあなたはどうします?
\‐
 
  (‥ )軍事の歴史と技術の歴史は
      科学の歴史とも
      密接にからんでいるのでね
      科学の歴史を知る以上は
      基本を知る必要があるよね
 
 ∧∧
( ‥)でもそれは武器のスペックとか
    軍隊の組織とかいうより
    人件費や維持費の歴史じゃね?
 
  ( ‥)そこがやっかいな
    ‐□ ところよなあ
      でもおもろい歴史でも
      あるよね
      ローマ帝国なんかどんどん
      貨幣の質が劣化する中
      軍隊への給料はなんとか
      確保していたらしいからね
 
 
 

体力がないと、どちらをするべきか? になる

 
 例えば次ぎのように考える
 
 どんな国家でも、国の根幹には人々をまとめる中二病が必要だ
 アメリカの場合のそれは、我が国は自由な神の国で特別で正義の味方で聖戦だ
 
 ∧∧
(‥ )そしてアメリカには
\‐  負い目がある
    日本に対して核攻撃を
    してしまったという原罪
 
  (‥ )反米の国へ日本人がいくと
      こんなことを言われると
      聞くね
 
 日本はどうして原爆まで落とされたのにアメリカの言う事を聞くの??
 
 この問いには、白人に唯一対抗できた有色人種の国家であり、アメリカに唯一、痛手を負わせた国家である日本に助けてほしいのに、なぜ日本は横暴なアメリカの言いなりなのか? という意味合いがある。
 
 ∧∧
( ‥)これに関しては色々な
    論評が可能だけども
 
  ( ‥)ここで注目したいのはだ
    ‐□ 諸外国からすれば
      原爆を落としたアメリカに
      日本が報復するのは当然だ
      そう見られているって
      ことなんだよね
 
 さて、こう考えると、アメリカが潜在的に抱きうる恐怖というのが見えてくる。
 
 ∧∧
(‥ )日本がロサンゼルスを
\‐  ニューヨークを
    ワシントンを核の業火で
    炊き尽くして報復するのは
    当然であるのだと
 
  (‥ )もちろん、アメリカ人は
      アメリカ人で中二病だ
      つまり、
      彼らなりの中二病の
      フィルターを通して
      これを解釈するの
      だろうけどもね
      自分たちは善
      自分たちでない日本は悪
      まあ、傲慢だけども
      こう考えるのは人として
      普通だな
 
 例えばこんな
 
 靖国テンプルという邪教の神殿に参ったアベは暗黒卿であり、そうである以上、キリスト戦士の牙城である我が国に核攻撃を加えるのではないか?
 
 ∧∧
( ‥)具体的にそう思って
    いるのかどうかは
    分かりませんけども
 
  ( ‥)しかしあれだよ?
    ‐□ このくらい発想が
      お馬鹿じゃないと
      イラクに攻め込んだりは
      しないだろうからね
 
 独裁者フセインを倒せば抑圧されていた民衆は諸手を上げて歓迎してくれるだろう、そういう世界観でないとイラク戦争なんて始めないし、あんなことをした以上、彼らの発想が絶望的におめでたい中二病であったのは明らかだ。
 
 *現実には、フセイン政権が倒れた時、民衆は諸手を上げて略奪を開始したのであった。もちろん全員ではないし、別におかしな話でもないのだが、略奪される博物館、ガソリンに群がる人々の姿はインパクトのあるものであり、アメリカの中二病な夢がぱりーんと割れた瞬間でもあった。占領統治の第一歩がこれであり、以後、悪夢が展開することになる。
 
 ともあれ
 
 ∧∧
(‥ )日本が軍事的に自立するには
\‐  核武装をしなければいけない
    だが、以上であるからには
    アメリカは日本の軍事的な自立を
    絶対に許すわけがない
 
  (‥ )ところがアメリカは今、
      苦しい状況に追い込まれて
      中国に対応することが
      出来ないわけだ
      まあ、実際には今のトップが
      びみょーなだけで力は
      充分以上にあるのだけどね
  
 いや、というよりも、核で報復するだろう日本よりは中国の方が良い、そう思っていると考えることも可能。
 
 ∧∧
(‥ )米中で支配権を分け合うべき
\‐  そういう意見もアメリカには
    あるみたいですねえ
 
  (‥ )やっぱ日本よりも
      中国の方が怖くない
      そう思っているのじゃ
      ないかなあ
 
 ぶっちゃけた話、日本はアメリカに核攻撃を行い、民間人を都市ごと、女子供も容赦なく焼き尽くし、大虐殺で報復する理由が充分にあるが、中国にはそんなことをする理由がどこにもないのだ。
 
 これは日本人がどう思うのか、とか、そういう話ではない。諸外国やアメリカ人がどう思うのか? という話である。
 
 ∧∧
(‥ )反対に、
\‐   日本はアメリカの犬だ...
     そう揶揄したり自虐したり
     義憤にかられる人は
     多いですけどね
 
  (‥ )そういう見方は非常に
      危険だと思うけどもね
      人は必要な時に
      必要なことを思い出す
      それを考えるべき
 
 人間は必要な時までそのことを忘れているものだ。そしていざ必要となったら思い出す。
 
 ∧∧
( ‥)つまり、今はアメリカと
    つきあうことに利益があるから
    このことは忘れているふりを
    しているけども
    いざとなれば思い出すと
 
  ( ‥)そして諸外国の見方は
    ‐□ 先に見た通りだ
      だとしたら、
      アメリカが日本について
      抱く恐怖は分かるよねえ
 
 ∧∧
(‥ )逆に言うと、恐ろしいから
\‐  日本から米軍が撤退することは
    ないとも言えますよね
 
  (‥ )撤退するなら日本に
      核ミサイルの照準を合わせ
      戦略原潜でいつでも
      核報復を行えるぞ、という
      姿勢を見せなきゃいかん
      だろうな
      
 
 ∧∧
(‥ )でもそれを考えるとアメリカの
\‐   立ち位置って
     すごく微妙かもですね
 
  (‥ )日本よりは中国の方が
      怖くないが、
      日本から撤退できないなら
      東南アジアで
      中国と衝突する
      しかし現状のまま軍隊を
      展開するには金がかかる
      日本に肩代わりさせたいが
      日本が強くなるのは怖い
      
 
 ∧∧
( ‥)金だけ出させるって手も
    あるけども
 
  (‥ )中国が拡大すればそうも
      言っていられない
      東南アジアの状況を見れば
      分かるよねえ
 
 ∧∧
(‥ )アメリカの動作は
\‐  根本的に破綻していると
    見るべきですかね
 
  (‥ )ボタンの掛け違いで
      おかしなことになるのは
      まあ、よくある話で
      それを騙し騙し
      やっていくのも
      よくある話
 
 とはいえ、なんか最近のアメリカがみょーな感じに見えるのは、このあたりをどうするのか? 統一見解がとれずにぶれているってことではないのか。
 
 ∧∧
( ‥)いま、どうするべきか
    迷っていると
 
  (‥ )体力がある時は
      どちらもやっておこう
      が出来るけど、
      体力と金がないと
      どちらをするべきか? 
      になっちゃうからな
      国防と外務
      現実の軍隊と
      リベラルなオバマっち
      見解の相違のどれを取るか
      ぶれが露呈しているのだな

 
      
   

2014年3月25日火曜日

お役所の書類は25文字以上あります

 
 人間は25文字以上を真面目に読む事ができない。そういう能力を欠いている。
 
 ∧∧
(‥ )あるいは読めるけども
\‐   面倒くさいので途中で
     放棄しちゃうのが
     25文字だという
     ことですかね
 
  (‥ )結果的には同じことだがな
 
 
 これは25文字以下の質問には質問内容に沿った正しい答えが返ってくるのに、25文字以上になると高校生、大人と関係なく、質問内容を勘違いした答えが返ってきたことに基づくのだけれども。

この話=>hilihiliのhilihili: 人間は25文字以上を真面目に読めない
 
 さて
 
 従軍慰安婦に対する日本国政府の関与を認めた、としばしば解釈される河野洋平内閣官房長官の談話(平成5年8月4日)外務省のページ=>慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話
 
 ∧∧
(‥ )実際のところ読んでみると
\‐  意味合いが違うと
 
  (‥ )これ慰安所の設置や移送に
      関しては日本軍が
      関与しているけども
      集めたのは民間だよ
      官憲(警察関係の官僚)が
      関与した例もあるけども
      日本軍や日本政府が
      直接執行したとも
      強制連行したとも
      言っていないのだよね
 
 つまるところ、これ、やったのは民間の業者だよ、と言っているわけで
 
 ∧∧
( ‥)つまり強制連行とやらを
    日本政府が認めて謝罪した
    わけではないのだと
 
  ( ‥)他に読みようないからな
    ‐□
 
 考えてみればお役所の文面とはこういうものである。
 
 いかにも体裁は整えているが、肝心な責任、
 
 それが実際にあるべき責任なのか、あるいはあるべきだと読み手が思い込んでいる責任なのかはともかく、
 
 そういう責任が無いと役所が判断したのであれば、彼らはそれについて”無いよ”と書くのだ。
 
 ∧∧
(‥ )無いよ、と明言は
\‐  していないけども
 
  (‥ )だがしかし、
      責任があります
      それをしました
      とも書いていない
      それは責任を認めていない
      あるいはそもそも
      そんな責任ないよ、と
      明言していることと同じ
      これがお役所の文面さ
 
 これを考えると、先の談話をもって日本政府は強制連行を認めた、と受け取ることがおかしかろう。ようするにそう考えている人たちは、役所の文章をちゃんと読んでいないのだ。
 
 というか、やっぱあれではないのか? 
 
 人間は25文字以上の文章を読む事ができない。
 
 確かに役所が用意した文章を誰も読んでいないらしいことは見た通りだ。元の文章は日本政府と日本軍が組織的に強制連行した責任を認めます、なんて一言も言っていない。

そしてその一方で、日本政府は慰安婦の強制連行を認めた、と一般的に流布された解釈は25文字以下である。
 
 ∧∧
( ‥)つまり
    25文字以下の解釈は
    流布したけども
    25文字以上ある文面を
    誰も読んでいないと?
 
  ( ‥)そういうことじゃ
    ‐□ ないかなあ
 
 多分、日本どころか韓国の政治家、マスコミ、あるいはアメリカのマスコミや政治家も読んでいないんだろう。さもなければ元の文面からかけ離れた議論がまかり通るわけがない。
 
 ∧∧
(‥ )翻訳するから大変だろうしね
\‐
 
  (‥ )それにあれだよ
      婉曲的な表現と言えば
      いいのか、
      そういう表現を他言語で
      されると面食らうからな
 
 例えばイギリス人がイギリス英語で述べた、亡くなった人に対する、ある弔辞的な文章。表面的には弔意を表すお悔やみの言葉が並ぶのだが、遠回しな表現になっていて、単刀直入に意訳すると、
 
 事故で死んだ?? ざまーみろ馬鹿、やっと死んだか、お前のせいでどんだけ俺たちが迷惑したと思ってるんだ、ばーか、ばーか、べーへへへへへっ
 
 だったりするわけで。
 
 ∧∧
( ‥)そういう文章や表現を読むのは
    大変だからね
 
  ( ‥)さらに言えばあれなんだよね
    ‐□ 安倍っちが言ってる
      河野談話の見直しはしない
      河野談話を再調査する
      この二つは矛盾している
      二枚舌だ! と
      批判する人はいるけども
 
 実は元の文章を読むと矛盾していないと言える。なぜかというに、先の談話は”日本政府と日本軍が強制連行をした、その責任を認めます”などとは言っていないし、肯定もしていない。その一方で、慰安婦を甘言や強圧で集めた業者や官憲って具体的に誰だよ? という調査が行われるのは
 
 ∧∧
( ‥)相矛盾するどころか
    むしろそれこそが
    やるべき課題に
    なりますよ、と
 
  (‥ )ぶっちゃけた話
      この談話って
      募集の要請自体はした
      だから不満を覚えた人が
      いたとしたら
      その結果は痛ましいね
      ごめんね
      でも、人間狩りみたいな
      ことをしたのは
      民間業者だから
      その責任は知らないよ
      問題があるなら
      その民間業者や
      関与した官憲とやらを
      個々調べようよ
      何が出てくるのかなー
      そういう内容だからね

 ∧∧
(‥ )そして、これこそが
\‐  お役所言葉ですか
 
  (‥ )というか、
      民間の契約書や説明書も
      全部こういう
      内容なんだけどな
      
 
 
 
 *2014.09.18追記:ほぼ半年後の以下へ続く=>hilihiliのhilihili: 25文字の牢獄
 
 
 
 

2014年3月24日月曜日

まあ挫折すると恨みしか残らないからね

 
 世の中を良くするんだ、こうすれば良くなるんだ、そう思っていたのに誰も賛同してくれず、願いは挫折に消えた。
 
 許さない... 絶対に許さない...

 
 ∧∧
(‥ )学生運動ってそんなきれいな
\‐  ものでしたっけね?
 
  (‥ )挫折人間が他人を恨み
      そしておとしめ
      その一方で自分を
      美化し正当化すること
      これははなはだしいけどね
 
 そして世の中には学生運動世代ではないが、自分のままならぬ挫折した人生を全部他人のせいにして憎み、恨み、そして怒りにまかせて人を殺し、あるいは脅迫する者がいる。
 
 ∧∧
( ‥)そういう人たちのことを
    考えると
    挫折世代の人が
    なにをしでかすのか
    それが分かるのだと?
 
  (‥ )何をしでかすのか、
      ではないね
      なにをしてきたのか
      なんのためにしたのか
      どうしてあんなことが
      言えるのか、
      なぜあんなことが
      出来るのか
      それが分かる
      そういうことさ
 
 恨みというものは切ないものだ。特に、見る目がなかったがゆえの挫折はこれがもう、自己欺瞞と責任転嫁に走るので絶頂に無意味で無様で、そして危険。
 
 彼らは他人の命も隣人の家庭もなんとも思っちゃいない。
 
 
 
 

幸せ機関



  (‥ )みんなを平等に
      幸せにする
      幸せ機関
 ∧∧
( ‥)それ言葉の矛盾じゃね?
  
  
  ( ‥)そういう問題も
    ‐□ 生じません
 
 ∧∧
( ‥)原理はなによ?
 
 
  (‥ )病は気からと
   □‐  申しますように...
 
 ∧∧
( ‥)...ああ、そういう
 
 
 

多分、見られていると考えるべき

 
 理解すること、それ自体に意味はない。
 
 ∧∧
(‥ )理解とは便利な仮説と見るべき
\‐  でしょうね
 
  (‥ )なにも分からない、
      では
      どうしようもない、
      からな
      取りあえずこうだろう、
      で話を進めて様子を見る
      このためにこそ
      理解は使われるのだ
 
 つまり、理解というものは実のところ、付け焼き刃でしかない、とも言える。それでも理解が必要とされるのは、それが無いよりましだ、だからでしかない。
 
 ∧∧
( ‥)理解というものは必要だ
    しかしまた、
    極めて危険なものでもある
 
  ( ‥)理解が妥当かどうかは
    ‐□ 現実と照らし合わせて
      みないといけない
 
 だが、照らし合わせ、この動作、これ自体がうまく機能しないと理解を是正することができない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり理解は理解自体を
    保証してくれない
 
  (‥ )これが理解の恐ろしい
      ところだ
      分かったは分かった自体を
      保証できないから
      分かったという確信が
      あっても
      実は全然分かっていない
      そういうことが起こる
 
 普段はそれでも良いのだ。なぜなら皆が同じ理解の枠組みにいるので、自分の間違いが見えてこないからである。だがしかし、まれに理解の枠組み、それ自体が組み変わってしまうことがある。
 
 ∧∧
(‥ )その時、始めてこれまでの
\‐   理解が間違いであったことが
     分かる
 
  (‥ )科学の歴史では何度か
      これが起きた
 
 それゆえに、賢し気に文化人とか思想家とか、ああいう連中は言うのである。
 
 科学者と言えども人である。所詮は主観で物事を判断しているだけなのだ。だから私たちの主観だって、データの客観的な裏付けが無くても認められるべきではないか?
 
 ∧∧
( ‥)でも、この主張には
    致命的な点がある
 
  (‥ )客観的データがなくても
      うんぬん、というのも
      さることながら
 
 これ、別に科学者に限ったことではなくて、全員がそうだよな。
 
 単純に、これまでは”理解の枠組みが組み変わる”このイベントが発生した時、科学者以外のリアクションが記録されなかったがゆえに、科学者のみが愚かしく見えたにすぎない。
 
 ∧∧
(‥ )でも時代は変わったよね
\‐  ネットの存在で人々の反応は
    すべからく観測できる
    ようになった
 
  (‥ )stap細胞の一件を見れば
      それが分かる
 
 テレビがないから直接見たわけではないが、割烹着を着る研究者を無意味に持ち上げたかと思うと、今度は手のひらを返したように捏造、陰謀論、色々な見解が噴出したようで
 
 ∧∧
( ‥)陰謀論、捏造
    あるいは博士論文が
    あれやこれだ
    しかしこれらもまた
    ”理解”なのだと
 
 ( ‥)理解ってのは無様なものでな
   ‐□ 論文を読む事ができないと
     自分の理解の枠組みにまで
     物事を落とさないと
     理解できないのだ
     だから物事を勝手に
     都合良く還元してしまう
 
 女性だから、というのは男女関係に還元した試みだろう
 
 他人の業績をねたましく思ったからだ、というのは人間関係に還元した試みだ
 
 企業が、というのは企業競争に還元した試みだし、論文の手続きがうんぬんとまくしたてる思想家は、私は手続きしか理解できない愚か者です、と自白しているに等しい。
 
 ∧∧
( ‥)だが、本来そうであっては
    いけないのだと
 
  (‥ )論文を読み、なおかつ、
      論文の理屈と前提が
      どうなっているのか?
      あるいは
      反対意見から見た場合
      反対の理屈と前提が
      どうなっているのか
      それを
      把握しないといけないのだ
 
 弱ったことに、思いつきや前提が破綻していても、データが恣意的でも、それにも関わらず結論も主旨も正しかった、ということがこの世界では起こりうる。それをも考慮しないといけない。
 
*この話=>hilihiliのhilihili: 6022:2001 自分はそろそろここから出たいんだ
 
 ∧∧
(‥ )そして新発見は、それ自体が
\‐  仮説でもあるからね
 
  (‥ )弱ったことにさ
      新発見とは、
      この現象はこうであろう
      という
      解釈に基づいた
      仮説なんだよね
      だから、解釈自体が
      間違っているのだが
      発見自体が正しいという
      ことも起こりうる
 
 つまり、既存の枠組みから否定することが意味をなさない場合がありうる、というだけでなく、新発見の枠組みから見ても欠陥があるではないか、という指摘すら意味をなさない場合がありうる。状況はいつでもややこしい。
 
 ∧∧
( ‥)それを全部考慮せよと
 
  ( ‥)それが出来ない自分は
    ‐□ これはいくらなんでも
      ぶっ飛びすぎでしょ
      と思っていても
      今は態度保留って
      わけでね
      追試には時間がかかるし
      それまでに状況を
      把握できるかな?
 
 とはいえ、確実に言えることがある。
 
 理解の枠組みが大きく変わる時、科学者は保守的で新しい発見を拒んだ、科学者といえども人間だ、という素人受けするこういう俗説、これ自体が私たち自身に牙をむく時が必ずやってくる。
 
 ∧∧
(‥ )ネットで接続された世界では
\‐  炎上という新しい案件が
    生じてしまったように
    これまでと違った挙動が
    起こりうるし、
    それまで見えてこなかった
    人々の反応が認識され、
    記録されてしまう
 
  (‥ )だから、確実にいるのだ
 
 今、ネットで人間の反応を収集している奴が確実にいる。
 
 この時、このなにがしはこのような反応を示した。愚かである。
 
 この時、このなにがしは人間関係に還元することでしか物事を理解できなかった、愚劣である。
 
 この時、このなにがしは陰謀論でしか理解できなかった。明らかに調べていない。
 
 この時、この者は手続きでしか理解できなかった。論ずるに及ばず。
 
 確実にいる。ネットにおける人間の反応を収集して、貴重な標本として分類し、標本箱にせっせとピン留めしている奴が。
 
 ∧∧
( ‥)そういう人間の反応を
    検討する学問領域が実際に
    あるからね
 
  ( ‥)今回の案件がそれに
    ‐□ 該当するのか?
      それはまだ分からん
      しかし、このことは
      忘れちゃいかんよ
 
 連中からすれば我々は培養基の中でうごめくショウジョウバエ、貴重なデータをもたらす便利な実験動物でしかない。彼らは今、確実にこちらを見ているはずだ。

 冷酷な目でこっちを見ている観察者の視線がある。それを忘れてはいけない。
 
 
 
 

2014年3月23日日曜日

雇用の無い未来に起きることはかなり明白である

 
 ごく単純に考えると、格差がなければ富はうまれない。
 
 ∧∧
( ‥)我が国は貧乏だが
    兵士は強い
    だから豊かなギリシャを
    攻めて略奪するぞー
 
  (‥ )例えばそれがローマ
      だよね
 
 豊かな地域を占領したローマは、しかしそこで打ち止めとなる。
 
 ∧∧
(‥ )当たり前だよね
\‐  あとは貧しいゲルマーニア
    (ドイツ)と
    強大な騎馬軍団を持つ
    イランしかないんだから
 
  (‥ )これの亜流がこの500年
      西欧世界がしてきた
      軍事力を用いた
      植民地拡大と現地人の
      奴隷化だよね 
 
 奴隷化は食事という形式でしか賃金を払わない仕組みだとも言えるわけで
 
 ∧∧
( ‥)つまり貧乏を売りつけて
    富を強奪する仕組みである
 
  ( ‥)もっとまっとうなのが
    ‐□ 日本がやったやり方だな
 
 後進国であるがゆえの低賃金を強みに、安い必需品を豊かな先進国へ売りつける。
 
 ∧∧
(‥ )これは水力発電みたいなもの
□ ‐  だよね、高いところから
□□   低いところへ富が流れる
 
 (‥ )今、日本が苦しんでいるのは
     富の落差が無くなったので
     水力発電ができなく
     なったからだ
     そう言うこともできるよね
 
 あるいは、金融、という手もある。投資すると儲かりますよ、そういう文句で人を誘い、皆が貯蓄して滞留させている富を放出させるのだ。
 
 ∧∧
(‥ )アメリカのミドルクラスが
\‐  借金まみれ、というのは
    未来の富を現在に集中させた
    そのつけだ、とも言える
 
  (‥ )地域の格差を
      作るのではなく
      時間における格差を
      作ることで
      富を作成したのだ、
      とも言えるかもね
 
 もちろん、滞留しているものを放出するのは経済的には良いことなんだろう。これは例え話だけども森より草原の方が動物が多いのも同じような理由による
 
 ∧∧
( ‥)森だと光合成で出来た有機物は
    木材という形で
    存在する部分が多い
    でも木材は利用が
    ほとんど不可能だからね
 
  (‥ )木材をばりばり食べる
      動物は存在しない
      でも、草なら
      食べられる部分が多いし、
      成長も速い
      草原に動物が多いのは
      当然だよな
 
 ともあれ、以上、これらから考えると
 
 ∧∧
(‥ )ようするにあれだ、
\‐   日本や欧米のような
     先進国は、もはや
     富を作るすべを持っていない
     ということになりますか
 
  (‥ )西欧は奴隷をあらかた
      使い尽くしたし
      アメリカはリーマン兄弟が
      大爆発してあのざま
      日本も同様だ
 
 どうすれば良い?
 
 略奪するか?
 
 しかしそれには、かつて植民地を解放したゲリラ戦、これをも圧殺出来る強大な軍事力を発明し、本物の奴隷制を復活させねばならない。
 
 あるいは人工の奴隷を作るか?
 
 しかしそれには、人間並みの能力を持つのに人間よりも安いロボットを作らねばならない。
 
 いずれも超絶的な技術的ブレークスルーが実現する必要があるわけで、これでは富を作ることなど不可能だろう。そうではないか?
 
 ∧∧
( ‥)と、いうことはですよ
 
  ( ‥)これは欧米日本に続いた
    ‐□ 中国、韓国においても
      同様なんだよね
 
 彼らも、もう富を作ることなど出来まい。今はそうは見えないが、間もなくそうなる。そういうことになる。
 
 ∧∧
(‥ )つい数年前まで韓流ブーム
\‐  だったのに、
   2011年、2012年の
   フジテレビデモから2年あまり
   最近は嫌韓ブームだそうで
 
  (‥ )メディアは
      金になることには
      節操がないからな
      まあ、商売だから
      しょうがないんだが
 
 嫌韓の流れは前からあったけども、最近は急激に勢力を増してきたらしい。天皇陛下に対する侮辱発言や盗んだ仏像返さないとかあったせいなんだろう。嫌韓の記事や本が売れるようにもなってきたようで、それが売れると分かればメディアは手のひらを返す。メディアというものは、なんでも金だ。知り合いによると、テレビも嫌韓の特集をするようになったらしく、それはここ数ヶ月の出来事なのだとか。
 
 あるいは、お客さんのイヌの名前が聞き慣れない単語なので、「それどういう意味なんですか?」と何の悪気もなく聞いたら、相手がしごくばつが悪そうに、「実は韓国語で...」とごにょごにょ言い出したとか、そんな話も聞いた。
 
 世の中がそういう方向へ固定化されていく。
 
 ∧∧
(‥ )我が家にはテレビも
\‐  新聞もラジオもないけど
    それでも、中国や韓国に対する
    悪口を聞くように
    なりましたからね
 
  (‥ )道を行くおっちゃん同士の
      会話や、
      あるいは女子高生の会話で
      耳にするようになって
      きたんだよねえ
 
 ∧∧
( ‥)反対にですよ
    韓国が日本に対して
    攻撃的ってどう思います?
 
  ( ‥)親日をすると失脚する
    ‐□ そういう状況になった
      それは、
      親日のレッテルを
      相手に貼ることが
      武器になる
      そういうことだよな
 
 そういう行動はかならずエスカレートする。日本人がずるをしたものを容赦なくお互いに排除しようとするのを見れば分かるであろう。つまり韓国は反日である状態に社会が固定されてしまったと見るべきなんだろう。
 
 ∧∧
(‥ )一旦、戦略が固定されると
\‐  他の行動を取ると周囲から
    つぶされるから
    集団は行動の是正が
    もはやできなくなる
 
  (‥ )で、一方の日本人は
      ずるをする者は排除せよ
      という行動原理で
      固定されているわけでね
 
 例えば、盗まれた仏像を返さない、このたった一点だけで、裏切りやずるをする、というレッテルが韓国に対して貼られたとする(というか、すでに貼られている)。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに、
    反日で固定されているから
    盗んでも反日無罪だ
    と正当化できる集団と
    盗みを正当化する裏切り者は
    排除せよで固定化されている
    集団の対立ということに
    なってしまうと
 
  (‥ )つまりどうにもならん
 
 
 人間には自由意志があるが、しかし、それがあるだけだ。自由意志があるからといって自由になれるわけではない。自由意志の存在は自由と等価ではない。世界は自由意志以外の要素で決定されている。
 
 ∧∧
(‥ )お金とかね
\‐
 
  (‥ )バブル時代の日本や
      リーマン兄弟以前の
      アメリカを見れば
      それが分かるよね
 
 人間、あぶく銭が入ると、それを自分たちの実力だと勘違いしておかしなことを始める。そしてそこには国民性が現れる。
 
 ∧∧
( ‥)バブル期の日本は
    みっともないお金の
    使い方をしたんですよ
 
  ( ‥)しょうがないんだよ
    ‐□ うちの国は貴族制じゃ
      ないからね
      お金の使い方分からんのよ
      金の使い方が下品なんだ
    
 一方、アメリカは能天気にアメコミ、マッチョな正義を行使出来ると信じ込んでイラクへ攻め込み、そしてあの有様である。
 
 金があるとみんなみっともないことをするものだ。そしてその方向性は国民性の現れでもある。日本人は真面目だがお上りさんな田舎者だったし、アメリカ人は能天気で楽天的だが勘違いした無学なおっさんだった。
 
 ∧∧
(‥ )そして韓国の人たちは
\‐  韓流だ、反日だ、で
    使ってしまったと
 
  (‥ )やっぱり金の使い方が
      分かっていないよね
      そしてそれも終わるのさ
 
 先に述べたように、欧米、日本も、そしてそれに続いた中国も韓国も、もはや富を作ることも、豊かな雇用を創出することも、どちらも原理的に不可能だ。
 
 ∧∧
( ‥)まもなくすべてが終わる
    別に大崩壊するわけでは
    ないけども
    老化が容赦なく進行するように
    不可逆な変化が加速する
    一世代ぐらいですか
 
 ( ‥)そして韓国と日本の社会は
   ‐□ それぞれお互いに相容れない
     方向で固定されたわけだ
     なにが起こるかは、まあ
     明白よな
 
 

2014年3月22日土曜日

説明に必要ないと言われて打撃を受ける存在とは、つまり

 
 人間は論理や経験ではまったく正当化できない答えを思いつく能力を持っている。
 
 例:背中に電気ケーブルを接続された女性らしき人物がいる。これは機会仕掛けのダッチワイフに違いない。女性を性奴隷と見なしたもので男女差別だ!
 
 *一応、書いておくと、電気ケーブルが接続されているように見える女性=機会仕掛けのダッチワイフである、という公式は論理や経験では正当化できないだろう。出来るというのならやってみろ。正確なカテゴリーと包含関係を用いて論理式で記述するんだ、まだ存在しないものを経験で論証してみせるがいい。
 
 ∧∧
(‥ )人間はそういう突飛な答えを
\‐  思いつく能力を持っている
 
  (‥ )人間が持っている特異な
      力のひとつだね
 
 世界を創造した神がいる。
 
 これもまたそうやって手にしたものなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)だとしたらあれですか?
    宗教を持っているあなたたちは
    この能力を持っているけども
    宗教遺物がどうも見つからない
    ネアンデルタール人は
    この力を持ってないことに
    なるんですかね?
 
  (‥ )かもしれないね
      そういう論文が
      あるかどうかは
      知らないけど
 
 ただ、少なくとも
 
 この世界は人間のような知的生物が作ったに違いない
 
 という発想は論理や経験で正当化できないだろう。
 
 ∧∧
(‥ )連想もあるんだよね
\‐  粘土で成り立った文明である
    メソポタミアでは
    神様は粘土から人を作って
    いるわけだし
 
  (‥ )連想それ自体が
      発想としては
      めちゃくちゃで
      論理ではないからね 
      そして、
      メソポタミアの宗教の
      延長であるユダヤ教、
      そして旧約聖書、
      ひいては
      キリスト教において
      神は土からアダムを
      創造するのだ
 
 知的存在が世界を創造した
 
 この説明は論理や経験ではなく、人間が持つ特異な能力から得られた仮説である
 
 だがしかし、おそらくこれゆえにこそ、神、あるいは宗教が抱える最大の問題がある
 
 ∧∧
( ‥)これってさ
    神様は神様の実在そのもの
    ではないってことだよね
 
  (‥ )実のところ
      神なるものが存在する、
      この発想と
      神が実際に存在する
      この未確認の事実、
      この二つの間に
      関係は無いってこと
      なんだよな

 
 おかしな話であったのだ。ダーウィンが展開した種の起源。その実態は
 
 ”世界の説明に神を用いる必要はない”
 
 というもので、これ自体に神の実在を否定する意味合いは本来、どこにも無い。
 
 無いはずなのだが
 
 ∧∧
(‥ )それにもかかわらず、
\‐  進化論は神殺しの理論として
    振る舞う
    これはなぜか?
 
  (‥ )これは、神というものが
      そもそも
      ”世界を
      説明するための理論”
      そのものだったから
      じゃないのか?
 
 説明において必要ない、その瞬間に破壊されてしまうもの。それが深刻な打撃になってしまうもの。それは
 
 ∧∧
( ‥)それはそれが説明のための
    仮説そのものであったから
    ではないのか?
 
  (‥ )それではあれか?
      宗教とは
      人間が作り出した
      説明のための体系を
      信奉することで、
      神を信奉するものでは
      なかった
      そういうことか?

 実のところ、誰も神の実在そのものを信じていたわけではない、そういうことか?
 
 ∧∧
( ‥)説明のための仮説を信奉したが
    神の実在を信奉していた
    わけではないと?
 
  (‥ )もしそうだとしたら
      むしろこれは
      大問題だけどね
 
 

 これはhilihiliのhilihili: 神は否定された論はサピエンス種の発露でしかないだろうの続き
 
 
 

神は否定された論はサピエンス種の発露でしかないだろう

 
 昔、こんな評価を見つけたことがある
 
 ∧∧
(‥ )あなたのことだけども
\‐  ”この人は宗教を信じている
    のではないだろうかwww”
    という内容
 
  (‥ )これは自分にとっては
      非常に難解な主張でな
 
 日曜日に教会へいくわけでもない、メッカに祈りを捧げるわけでもない、ガネーシャに詣でるわけでもない、神社にさい銭を入れたことはあるが、あれは日本人のほとんど全員がしていることだ。葬式には仏僧が呼ばれるが、ブッダの教えは原文知らないからなんとも言えない、南無阿弥陀仏?
 
 ∧∧
( ‥)でもあなた、
    ”あなただから
    言うけども、実は私は
    宗教をしていてね”
    と告白されたこととか
    あるよね
 
 ( ‥)ムスリムの話をふむふむと
   ‐□ 聞いていたら
     同席した日本人から
     北村さん、うなづいてるけど
     本当にそんなこと
     信じてるの??
     と言われたこともあるな
 
 なんのことやら? と思いつつ、ふと気がついたことがある

 先日、人から次のように問われた。
 
 神の存在を簡単に否定する方法はありませんか?
 
 否定の証明はほぼ不可能なので、そんな方法はありません。進化論が出来るのは神の存在を仮定しなくても生物の有様が説明できること、しかしそれだけでなく説明能力が高いこと、予測が立てられる事、余計な仮定が必要ないことなどです。
 
 ∧∧
(‥ )そう答えたら、創造論に対する
\‐   進化論の優位を論証するのが
     こんなに複雑なのか?
     と驚かれました
 
  (‥ )逆にいうとさ、
      進化論さえあれば
      神なんか即座に否定できる
      そう思い込んでいる人が
      すごく多いってこと
      なんだよな
 
 確かに、もっと雑な議論をする人もいる。
 
 科学的にいって神の存在は否定されている
 
 ∧∧
( ‥)それって、
    科学は正しい
    科学は神を否定している
    ゆえに神の否定は正しい
    そういう三段論法だよね
 
  ( ‥)あからさまに間違いだけどね
    ‐□ 科学に間違いがあるのは
      誰もが知る事
      科学が神の否定証明を
      行っていない事もまた事実
 
 つまるところ、こうである、科学的に神の存在は否定されている、とは露骨な間違いでしかない。
 
 ∧∧
(‥ )でも、そう思い込んでいる人は
\‐  非常に多いと
 
  (‥ )というかな、
      神は科学的に否定された論
      これに敵対する
      創造論者たちさえも
      そう思っているんだよね

 
 科学がいつも正しいわけではない、彼らはしばしばそう主張するが、言ってしまえば、これどまり、である。このことは創造論者、彼ら自身の理解が、敵対している”神は否定された論者”と同様に、致命的に不十分であることを示している。それも同じ場所でつまずきの石につまずいているのだ。
 
 実際、神の存在は否定された、と信じる人も、
 
 それに反論して、科学は間違っていることがあるから、ゆえに神の存在は否定されてはいない、と主張する創造論者も、
 
 どちらも以上の三段論法の第二番目にある致命的な部分、
 
 科学は神の存在を否定した
 
 この部分が間違いであることにまったく気づいていない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり論理構造ではなく
    説明能力の優劣で
    創造論が敗北し
    進化論が勝利した
    このことをいずれの陣営も
    理解していない
    あるいは説明能力の優劣で
    あったはずの話が
    いつの間にか
    論理構造の優劣に
    すげ替えられている
    しかも、否定、肯定、両派が
    どちらも同じ間違いをしている
 
 ( ‥)さらに言えば、
   ‐□ 創造論の敗北=神の不在証明
     ではないはずなのに
     それが成り立つといずれも
     思っているわけでね
     つまり
     どういうわけかこの部分で
     論理の飛躍を行う人が
     いるということだ
 
 説明に必要ない=存在しない
 
 ではないはずなのだが、これが成り立つと思い込んでいるらしい。
 
 つまり、理解が二重の意味で間違っている。
 
 ∧∧
(‥ )でも、これを指摘すると
\‐  神は否定された論者からは
    お前は宗教の肩を持つのか?
    と言われることになると...
 
  (‥ )単純に言うと
      そうだと思うけどね
      これはすでに
      科学の論争ではなく
      もはや宗教戦争なのだ
 
 神の存在は科学的に否定された、というのは根拠不明か論理に飛躍がある理解だ。そしてこれを金科玉条に奉じるというのは、”神は科学的に否定された論”、これ自体が宗教であると言える。
 
 そうではないか?
 
 そもそもホモ・サピエンスは他の絶滅した人類と違って、宗教を持つ特異な種族なのだ。根拠のない思い込みに強く拘泥するのは種族的特性だとも言える。
 
 ならば当然ではないか?
 
 根拠の無い論理的に飛躍のある事柄を無批判に信じ込む。
 
 ホモ・サピエンスの、それもそういう傾向が非常に強い個体なら、こんな飛躍を充分な検討もなしに信じ込むなど当然。実際、創造論者も、神は科学的に否定された論者も、いずれも少数派である。
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 
    科学的に神は
    否定されていないよ
    と言うと、
    怒りだす人や
    はあ? 何言ってるのお前?
    とか言い出すと
 
  ( ‥)つまりなあ、
    ‐□ 自分の信念の中にある
      ”神は否定された”という
      ご本尊を否定されて
      必死なわけだよね
 
 ∧∧
( ‥)つまり彼らの怒りは
    お前は俺じゃない宗教の
    肩を持つのか?! という
    反応であろうと
 
  (‥ )それ以外の何だって
      言うんだ?
 
 仮説の説明能力の高さと質をこそ競え。
 
 科学ならば当然ではあるけども、創造論者や、神の存在は科学的に否定された論者はそんなことを考えていない。
 
 彼らにとっては仮説の説明能力の高さなどどうでも良い。これは自らの信念を守る戦いでしかないのだ。根拠無き信念を守る戦い、ようするに宗教戦争である。
 
 彼らの論は、仮説の説明能力の高さを競おうとか、ダーウィンが種の起源で緻密に展開した論証のようなものからほど遠い。
 
 つまり、創造論者は言うにおよばず、神の存在は科学的に否定された論も科学などではない。どちらもただの宗教であり、宗教を信じる神経構造を持つように進化した猿、ホモ・サピエンスの発露にすぎないだろう。
 
  
    

2014年3月21日金曜日

黄昏時には影が足下にまでやってくる

 
 amazonやgoogleを生み出せても、それで雇用が劇的に改善できるわけではない

 ∧∧
(‥ )少なくともそうであるらしい
\‐  ならばアメリカは雇用の大幅な
    改善など不可能である
 
  (‥ )ざっくり予想するに
      アメリカは国民を
      勤労と納税の義務で縛り
      奴隷化しないと
      軍隊を維持できまい
 
 それがこの主旨=>hilihiliのhilihili: 自動車に代わるものがなければ奴隷にするしかないじゃない
 
 人々が豊かになって人件費が上がると、企業は部門の子会社化や、業務を外注することで合理化しなければならない
 
 ∧∧
(‥ )つまりアメリカは
\‐  直接民主制を維持するなら
    世界帝国の座を
    自ら降りる必要がある
    そうでないなら
    直接民主制を放棄して
    国民を奴隷化して
    軍隊を維持し
    世界帝国にならねばならない
 
  (‥ )栄光の世界帝国は
      軍人と官僚に支配された
      冷酷で計算高い
      ディストピアになると
      思うけどもね
 
 それがこちらの主旨=>hilihiliのhilihili: 外注した方が安いとは、豊かな雇用が産まれないということで
 
 ∧∧
( ‥)で? 未来はどっちよ?
    合衆国? 世界帝国?
 
  ( ‥)運命を決めるのは
    ‐□ 人の意思や望みではない
      収入と食い物だ
 
 だとすると未来は単純で
 
 ∧∧
( ‥)現代文明は石油で成り立ち
    石油に代わるものはない
    原子力でさえも
    核融合か
    高速増殖炉が実現しないと
    石油を補助するもので
    しかない
 
  ( ‥)石油はプラスチックの
    ‐□ 材料でもあるからな
      あれに代わるものは
      存在しえないのだ
 
 ならば簡単
 
 ∧∧
(‥ )中東の石油に関与しなければ
\‐  いけない以上、
    アメリカは世界帝国で
    なければならない
 
  (‥ )ようするにあれだ
      いくら合衆国の人々が
      ”世界の警察官なんかいやだ”
      といっても、その重荷を
      ずっと背負う必要がある
      わけだよ
 
 いくら他の諸列強がある程度肩代わりをしてくれると言っても、以上の原則は多分、ゆるがないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)アメリカは直接選挙制を
    放棄しなければいけない
 
  (‥ )あるいはあれだ
      最低限、二大政党制は
      止めた方が
      いいだろうな
 
 事実上の一党独裁なら政党が候補を指名することで、最高指導者として望ましい人間を民衆にあてがい、選挙民に”選ばせる”ことが出来るが、二大政党制では難しいだろう。
 
 ∧∧
(‥ )直接選挙制という名目が
\‐  生きている限り、
    対立政党が存在したら
    民衆受けをする
    候補を立てることで
    政権を奪取できますからね
 
  (‥ )そしたら国内のことしか
      考えない民衆が
      国益を害するような
      内向きの指導者を選んで
      しまうだろうな
  
 実際、先の予測が正しくて、先進国、とりわけアメリカに豊かで大きな雇用が出来ることはもはやない、とした場合、選挙民は絶えず困窮しているわけで、そうである以上、どんな場合でも、国内問題を解決しようとする候補者を選ぶことになる。
 
 ∧∧
( ‥)でもそれをやった瞬間
    中東の石油への関与が
    できなくなってしまう
    軍隊、ひいてはアメリカの
    選挙民にそれが跳ね返ってくる
 
  (‥ )つまりだ、この単純な
      モデルで考える限り
      直接選挙制と
      二大政党制がある限り
      アメリカは破滅だよ
 
 今すぐ捨てろ、というのは無理だけども、何らかの形で名目だけは残しつつ、実態はプロの軍人と国家官僚による少数独裁制へと移行しなければいけない。そうではないか?
 
 ∧∧
(‥ )こんなことを言ったら
\‐  アメリカの人は
    激怒するんじゃないですかね?
 
  (‥ )激怒するだろうな
      でもさ、すでにその予兆が
      現れているんじゃね?
 
 戦争を終わらせる努力をしてまいりました、そして軍隊から家庭へ戻った皆さん。今度は家族のために働き、アメリカのミドルクラスを再興してください。と演説したオバマ大統領
 
 ∧∧
( ‥)直接選挙制で選ばれた
    最高指導者の当然の責務
    選んだ人々の声を実現する
    演説でありながら
    だがしかし結果的には
    破滅の選択肢ですか
 
  (‥ )事実そうだろ?
      国民の悲鳴に耳を傾けた
      最高指導者が
      それゆえにこそ、今、
      国家をめちゃくちゃに
      してるじゃないか
      アメリカの外交は
      ぐだぐだだよ
 
 さあ、諸君、滅びの影を見るべし。落ちる夕焼けの向こうから長く長く伸びた影が届き始めているぞ。
 
 真っ赤な夕焼けの向こうから迫り来る、黒々とした世界。
      
 
 

外注した方が安いとは、豊かな雇用が産まれないということで

 
 ∧∧
( ‥)あなたはフリーだよね
 
  ( ‥)企業に雇用されている
    ‐□ わけではないのだ
 
 もし、企業に雇用されている社員だったら、月ごとに給料をもらうはずである。
 
 ∧∧
( ‥)1ヶ月に30万なのか
    15万なのかはともかくね
    月ごとに支払われる
    わけでね
 
  (‥ )だが実際にはフリーだ
      そうである以上、
      その企業の本を作る時だけ
      その企業から報酬を
      受け取るわけだよ
 
 おおむね、本の値段の10パーセント前後×出版数、が支払われる。当然、条件によって具体的な数字は変わるが、大体60〜70万と考えると良い。
 
 ∧∧
(‥ )本を作るのに3ヶ月かかったら
\‐  月給にすると20万程度だね
 
  (‥ )そういう意味では
      物書きってのは
      3ヶ月程度の間、会社に
      雇われる期間工みたいな
      ものなのだ
 
 さらに言えば、これは厳密な意味でいうと、一般で言う正社員の給料そのものには該当しない。例えば企業の給料は保険料云々が抜かれた結果だが、以上の金額にはそもそもそんなもの含まれていない(つまり企業の負担が軽くなっている)。
 
 さらに、フリーである以上、文章を作成する際に必要となる材料費に当たる資料代、つまり本代などはここから出さねばならない。ようするに必要経費が含まれている分、実際の手取りはもっと少なくなると考えるべき(それを負担しないからには企業にとってはさらなる節約だ、ということでもある)。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはイラストレーターでも
    あるから、画材代も以上から
    出さなければいけない
    
  ( ‥)それを考えると、
    ‐□ 物書きをこの意味合いで
      ”雇う”というのは
      会社にとって非常に
      好都合であることが
      分かるよね
 
 もし、正社員として雇ったら、画材も資料代も必要経費も会社は支払わねばならない。正社員としての保険などの立て替えもあるし、それよりなにより
 
 ∧∧
( ‥)あなたが仕事をしていない時
    でさえも、給料が発生して
    しまう
 
  ( ‥)会社ってのはどこも大概は
    ‐□ 火の車でな、
      法律に定められていても
      有給休暇なんて出せるか!
      と言い出す経営者が
      多いのは当然ではあるね
 
 彼らがサービス残業とか言い出すのも当然ではある。
 
 *ただし、それを良い事に人間を使い捨てたり、鬱病にさせたりすること、そもそも、そういう頑張れ仕事が実はものすごく非能率的であること、そこが問題となるのだ。ただし、この問題は今、ここでは検討しない。
 
 ともあれ
 
 ∧∧
(‥ )これがあれだよね
\‐   会社が部署を独立させて
     子会社化させたり
     あるいは外注に回す
     動機だよね
     自分の分は自分で稼いでよ
     ということですね
 
  (‥ )自分の場合、
      年間4冊の本を
      出せば、65万×4冊で
      年収が250万を越える
      わけだが
 
 その内訳が、A社2冊、B社1冊、C社1冊であったとする
 
 ∧∧
( ‥)この場合、
    A社はあなたに130万を
    支払っていることになる
 
  ( ‥)ところが、もし雇ったら
    ‐□ A社はおいらに
      250万以上を
      支払うことになるわけだね
 
 ところが実際にはA社のために作ったのは2冊なのだから、だとすると、これはA社にとって大赤字である。
 
 ∧∧
( ‥)でもフリーのあなたに
    外注すれば130万ですむ
 
  (‥ )足りない部分は自分自身で
      なんとかしてください
      そういうことだ
 
 子会社化ってのはそういうものだし、系列企業ってのもそういうものだ。
 
 そして、これと同じ原理がどこでも広く成り立つのなら、生活水準の上がった先進国で企業のゼネコン化が進むことが説明できる。
 
 ∧∧
(‥ )人件費が上がり
\‐  社員を養い切れないから
    規模を縮小するしかない
    そうすると司令部以外の
    生産部門を切り捨てて
    外注に回すしかない
 
 (‥ )企業の中核である
     頭脳と技術と設計の
     部分だけを残そうとする
     やりかただよね
     ボーイング社が部品の調達を
     世界中に発注して
     組み立てる方針へ移行した
     あれもそういうことだよな
     つまりゼネコン化だ
 
 ということは....
 
 ∧∧
( ‥)先進国で大きくて豊かな雇用が
    生じることは原理的に
    ありえないことになる
 
  ( ‥)人件費の高い部門を切って
    ‐□ 独立させ、あるいは
      賃金の低い下請けや外注に
      まかせる
      その結果は中核として残る
      高賃金の少数派と
      低賃金の多数派だからね
      格差社会というのは
      当然の結果だ
 
 しかし、国家はそれにも関わらず、国防の責務を果たさなければならない。
 
 しかも、全世界に軍隊を派遣しているアメリカとなるとなおさらだ。
 
 ∧∧
( ‥)ところがアメリカはいまや
    中間層は壊滅で借金まみれ
    兵器は高度化して高価で複雑
    人間を削っても
    維持費も人件費もかかる
 
  (‥ )それでもなお予算を確保する
      そのためには、
      壊滅した中間層を強制的に
      働かせる一方で
      強制的に税金を
      収奪しなければならない
      これもまた必然だ
 
 ∧∧
(‥ )でもアメリカは直接選挙制だ
\‐  国民を奴隷化して税金を徴収し
    全世界に展開した軍隊を
    ひたすら維持する工業社会
    こんなものを国民は
    望まないでしょう
 
  (‥ )だとしたら選択肢は
      二つしか無いよね
 
 ハワイなりグアムなりを、あるいはかつての宗主国であったイギリスを最終防衛ラインにして、そこまで勢力圏を縮小し、他の地域は諸列強にまかせて、大国ではあるが比較的小さな、本来の島国であるアメリカ合衆国としてやっていくか
 
 ∧∧
( ‥)あるいは直接選挙制を放棄して
    人々に労働と納税を強制し
    全世界に展開した軍隊を
    ひたすら維持する軍事国家
    アメリカ帝国として
    生まれ変わるか
 
  ( ‥)どっちを取るのかねえ
    ‐□
 
 

自動車に代わるものがなければ奴隷にするしかないじゃない

 
 ∧∧
( ‥)例えばの話
 
  ( ‥)そうねえ浮世れした話を
    ‐□ するとだ
 
 amazonやgoogleという新しい独創的な企業を誕生させたのはアメリカ社会の自由競争や、本来の意味で投資を行う銀行業とか、そういうものの反映だとされるし、その通りなのだろうけども
 
 ∧∧
(‥ )でもamazonやgoogleが
\‐   世界を席巻しても
     アメリカ国民がそれで
     潤うか? というと
     そうではみたいですね
 
  (‥ )まあ、なんだ
      アメリカの特性を
      もってしても、
      その成功をもってしても
      社会の煮詰まり状態は
      是正出来ないってわけだ
 
 確かに、第三次産業だかなんだかがいくら大きくなっても、それで雇用が増えるかというと、そりゃあ増えないだろう。サービス業に数は必要でないし、賃金の高い専門職はごく限られている。
 
 ∧∧
(‥ )そして安いサービス業なら
\‐  低賃金労働者が海外に
    いくらでもいる
 
  (‥ )仕事は海外に奪われるか
      あるいは海外と同じぐらい
      安い賃金に甘んじるしか
      ないわけだな
 
 全世界の必需品である自動車を作るとか、だったら、需要がある分、仕事も多い。賃金は安いけどもきちんと給料で払えるよ、ずっと雇用できるよ、安定してるよ、みんな雇えるよ、どんどん来てよ、となるのだろうけども。
 
 ∧∧
( ‥)あいにくそうはならない
    そういう意味で自動車産業は
    画期的なものだったけども
    言い換えれば、amazonや
    googleにそういうインパクトは
    ないってことだよね

 
 ( ‥)もちろんこれはgoogleや
   ‐□ amazonのせいじゃないよね
     人類の技術とその射程に
     そういう新しくて
     大量の雇用を生み出すものが
     見当たらないだけの話
 
 とはいえ、しかし、そうであるからには
 
 ∧∧
(‥ )アメリカは現在の覇王としての
\‐  立場を維持するためには
    軍事力を維持する必要があり
    軍事力を維持するには
    雇用もないのに経済を
    回さなくてはいけない
 
 (‥ )雇用はないけど経済は回せ
     つまり、充分な給料は
     払わないけども
     義務は果たせ、
     ようするにアメリカは
     国民を奴隷にするしかない
     そういうことだよね
 
 ∧∧
( ‥)これを阻止する方法はないと
 
  ( ‥)今のところ見当たらない
    ‐□ わけだからね
      そうするしかないだろうね
 
 
 国家のあり方は、雇用のあり方で左右されるし、雇用は技術が決定している。つまり、自動車産業に取って代わる画期的なものが見当たらない以上、人間の望みとは関係なく、状況は進行するだろう。
 
 

2014年3月20日木曜日

致命的な間違いというと、ひとつあった

 
 これまで本を作ってきて、致命的と言えるほど大きな間違いを犯したことはない
 
 ∧∧
( ‥)はずだ、と
 
  ( ‥)自分で自分の間違いを
    ‐□ 探すのは原理的に
      難しいことでね
      これまで見た限りでは
      無いはずだ、と言うのが
      精一杯なわけだ
 
 もちろん、誤字脱字などは抜かす。
 
 だがしかし、少なくともひとつ、非常に大きな間違いをしたことがある
 
この本の60〜61ページの記述=>Untitled Document
 
 ∧∧
(‥ )同位体の振る舞いの
\‐  説明が間違っていた奴だね
 
  (‥ )電子版では直したよ
 
 もう2年も前の本だけども、修正すべき箇所は近いうちに、HPへアップしなければならない。
 
 ちなみに2011年はこれほどではないが、大きな間違いが他にもあった。

ヒゲナガダコの学名を間違えている=>Untitled Document

テンガンムネエソの水晶体を黄色く描いている(正確には同属別種のナガムネエソであるべき)=>Untitled Document

 
 ∧∧
(‥ )これらは致命的とまでは
\‐  言わないまでも、誤植よりは
    大きなミスであると
 
  (‥ )2011年は震災の年でね
      被災していないけども
      計画停電とかでばたばた
      してしまってな
      そのせいかもしれないな
 
 ミスの多い年であった。しかし、以上の二つのミスも、先の同位体のふるまいを間違って書いたことに比べればまだまだちっちゃな話である。
 
 だがしかし
 
 ∧∧
( ‥)本当に恐ろしいのは
    理解の枠組みと
    盤のルールが変わってしまう
    ことであると
 
  ( ‥)同位体の間違いでさえ
    ‐□ わっ、俺の理解が浅い、で
      話を済ませられるわけだよ
 
 だが盤のルールが変わるとこうはいかない。
 
 なぜなら、それは知らなかった、が問題になるのではなく、知っている、これ自体が問題になるからだ。
 
 これまでのルールを熟知していること、それ自体が致命的となる。
 
 ∧∧
(‥ )科学の歴史では大小様々
\‐  そういうことが何度も
    起こってきた
 
  (‥ )本当にでかいのは
      ごくまれなんだけどね
      小さなものも含めれば
      各々の分野で
      数十年に一度は
      起こってるよね
      複数の分野で見れば
      もっと頻度が高い
 
 自分が本を作る際に考慮すべきジャンルのことを考えても、ここ半世紀の間に
 
 プレートテクトニクス、血縁淘汰説、性淘汰理論、ネオダーウィニズム、分子系統学、分岐学、KT境界における隕石衝突と大量絶滅
 
 とまあ、これだけ起こっている。
 
 ∧∧
( ‥)これについていけなかった人が
    学問的にくびれ死んでいく
    過程を見てきたと
 
  ( ‥)物書きでもいたろ?
    ‐□ 分岐学反対とか言ったけど
      いまやこのジャンルの
      論文は分岐学だらけだ
 
 古いルールにすがりつき、新しいルールに反対するのは勝手だけども、そうすると新しいルールに基づいた論文が読めないし、論文の意味すら分からなくなってしまう。
 
 これでどう仕事をしようというのか?
 
 例えばの話、論文の意味が分からないから「始祖鳥は鳥ではない!」という話をタイトル通りに鵜呑みにしてしまうのだ。これでは、正確な記事など書けるわけがないではないか。
 
 しかし、ルールが変わるとは、こういうことである。ルールそのものが変わった時、新しいルールを知らない人間は新しい業績を読む事ができなくなるのだ。
 
 それは仕事ができなくなることを意味する。これは物書きだろうが研究者だろうが変わらない。
 
 しかも、かつて慣れ親しんで自分のものにして熟知していたルールが、今やなんの業績も生み出さないのだ。


 ∧∧
(‥ )あなたは幸いにも
\‐  こういうルールが変わる状況で
    負け組に組みした事は
    なかったよね
 
  (‥ )そりゃあそうさ
 
 だって、どれもとっくに勝負がついていたのだから。
  

 例えば系統解析をする際には、共有されている派生形質のみが使用できる、という分岐学の名前を耳にし始めた90年代、周囲の知り合いたちは分岐学に対する態度を決めかねていた、
 
 では自分はどうするか、そう思って調べてみると...
 
 ∧∧
(‥ )実は科学の世界ではとっくに
\‐  決着がついていて
    だからこそ、あなた方が
    仕事をしていたジャンルにまで
    侵攻を開始したところ
    だったんだよね
 
  (‥ )だから話は
      単純だったわけさ
 
 なにもすでに負けた側の負け戦の、さらなる負け戦に加担することはない。
 
 そういうわけで分岐学を選び、今でも論文を読むのに支障はない。
 
 だが、そうしなかったひとり、その彼は、どんどん文章がおかしくなっていった。確かに元からおかしい人ではあった。ダーウィニズムは間違っていると思っていたし、今西進化論とグールドの断続平衡説にお熱だった。科学や生物学、進化学、系統学の理解の基礎に問題があるのだ。しかも、さらにそこへ分岐学に関する無理解が付け加わった。
 
 最近、見た限りでは、彼の理解も把握も文脈も、今や以前より悪化してぐちゃぐちゃである。
 
 先もいったように、一度ルールが変わってしまうと論文が理解できなくなるのだから当然だ。多分、彼はこのままおかしなライターとして落ちていってしまうだろう。
 
 ∧∧
( ‥)それを見たからこそ
    盤のルールが
    変わる事が恐ろしい
 
  ( ‥)みんな消えていったからな
    ‐□
 
 これまでは良かった。すでにルールは変わった後だったからだ。
 
 しかし、いつか、今あるルールが変わる。
 
 どのルールが変わるとは言えないが、どれかは変わる。それが歴史ではなかったか?
 
 では、次にルールが変わるのはいつで、そして、どれだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)そして、その時がきたら
    あなたは今度こそ
    ルール改変の場に直面し
    そこから逃れられない
 
  (‥ )だからいつもいつも
      考えるのさ
 
 俺はいつ、どうやって死ぬのだ?
 
 
これはhilihiliのhilihili: 6022:2001 自分はそろそろここから出たいんだの続き

 
 
 

2014年3月19日水曜日

6022:2001 自分はそろそろここから出たいんだ

 
 話題のstap細胞
 
 捏造うんぬん、という話が広まる中
 
 ∧∧
(‥ )メンデルさんの業績も
\‐  当時からすれば捏造だと
    言われたかも....
    という論評がありますね
 
  (‥ )ああ、まあそうだろうね
 
 メンデルの論文、岩波新書の「雑種植物の研究」は、このblogでも、今からほぼ4年前の2010年にちょっとその該当箇所について触れたのであった。

=>hilihiliのhilihili: 結局はその人の腕でしょう
 
 ∧∧
(‥ )エンドウマメの色が
\‐  黄色6022:緑2001
    pp22より引用
 
 (‥ )まあ、なんだ、その数字を
     見た時、びっくり仰天したし
     これが言われていたやつかと
     納得もしたけどね
 
 確かにメンデルの法則では黄色と緑は雑種2代目で3:1に分離するけども、6022:2001という数字は論外だ。あまりにもきれいすぎる。確かに交配実験の結果からこういう数字が得られる可能性、それ自体は無くはないが...
 
 ∧∧
( ‥)まずありえない
 
  ( ‥)これを読んでいた時、
    ‐□ お茶を飲んでいたら、
      おれは口から飲み物を
      吹き出していただろうな
 
 メンデルのこの数字が捏造かどうかは知らないが、恣意的なデータである事はまず間違いないだろう。
 
 ∧∧
(‥ )怖いよね、このことは
\‐  結果的には正しいのだけど
    データの取り方が
    めちゃくちゃだった
    そういう事例だものね
 
  (‥ )つまり困ったことに
      データの取り方が恣意的で
      めちゃくちゃでも
      結論は正しいってことが
      この世ではありうるって
      ことなんだよな
 
 まあ、考えてみれば当たり前である。
 
 旦那が浮気をしているみたいなの。名刺の中に女の子のものがあるの。
 
 そりゃあ、あるでしょう...
 
 ∧∧
( ‥)実際、名刺は浮気相手のもの
    ではなかった
    しかし、旦那の浮気自体は
    現実に起こっている
    そういうことはありうる
 
  ( ‥)メンデルは物理や数学が
    ‐□ 得意だったそうでね
      物事の背景に数学的な
      秩序があると思い込んで
      法則を思いついたのかも
      知れないんだよな
 
 そしてその思いつきに沿って実験を進め、おおむね正しいという確証を得たので、結果的に恣意的なデータを取った。そういうことはありうる。というか、状況からしてそうだろう。彼には確信があったのだ。
 
  (‥ )さらにいえばさ、
      物事の背景に単純な
      数的比率があるというのは
      プラトン主義だと
      思うのだけどね
      生物学の、
      しかも19世紀の
      研究としてはかなり特異な
      事例じゃないかと
      思うのだけども
 
 ∧∧
(‥ )それを考えるとやはり
\‐  怖いですよね
 
 これはつまり、思いつきがめちゃくちゃでも、データの取り方が恣意的でも、当たってる時は当たっているってことだから。
 
 確かに世の中、そんなものではないか?
 
 ∧∧
( ‥)あなたはstap細胞の話が
    出た時、blogでも現実でも
    この話題は誰とも
    しなかったよね?
 
  ( ‥)正直な話
    ‐□ 最初の感想は...
 
 言ってる内容は分かるが、言っていることが訳分からん、これは一体全体なんだ?
 
 だったので
 
 ∧∧
(‥ )でも、捏造じゃないか?
\‐  という話が出てきても
    それみたことかと
    研究を否定するでもなく
    blogではお茶を濁すような
    話をするだけだ
 
=>hilihiliのhilihili: 理解は理解そのものではないので
 
  (‥ )おれはずっと怖くてね
 
 物書きだろうが研究者だろうが、なんだろうが、科学に興味を持つ者は、いずれ遅かれ早かれ”盤のルールそれ自体が書き変わる”という事態に遭遇する。その時、どういう対応をするかで残りの人生が決まる。
 
 時代についていけずにガラクタになっていく古い理論にすがってそのまま心中するか、
 
 あるいは否か、という二者択一。
 
 ∧∧
( ‥)まあ普通に、ああ、おれが
    間違っていた、
    それですむのですけどね
 
  ( ‥)それがさ、皆がその
    ‐□ 単純なことが出来ないのだ
      だからいつもいつも
      思うのさ
      自分はいつか
      この意味において死ぬ
 
 じゃあ、自分が死ぬのはいつだろう? いつ、どんな死を迎えるのだろう?
 
 だからいつもいつも疑う。新しい異様な発見があった時、いつも考える。これが来るべき、そしてついにやってきた自分の死だろうか? と
 
 ∧∧
( ‥)別に本当に死ぬわけじゃ
    ないけどね
 
  (‥ )それはそうだ、だが、
      見方によっては
      単に死ぬより
      なお悪いけどな
 
 時代についていけなくなった老醜は普通に見る話だし、その有様たるや、あまりの醜さに正視に耐えないほどだ。
 
 これがあの偉大な教授だった人の末路か..というあの有様
 
 ∧∧
(‥ )まあ、それに今は
\‐  なにもできないしね
 
  (‥ )物事の判断には論文と
      分野の動向をすべて
      調べないといけない
      しかし、現在、
      1日につき2.5枚の
      イラストを描く状況では
      なにもできんのでな
 
 論文を読む事ができない以上、stap細胞に関してはなにひとつ分からず、そして、ひょっとしたらいつかくるはずの、これが俺の死なのだろうか? そうぼんやりと脇目で眺めるだけだったりする。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、本当だったら
\‐  確かにこの意味では恐ろしいこと
    なんですよね
 
  (‥ )すべての意味が変わる
      理解の枠組みが変わる
      すると自動的に
      批判も肯定も解釈も意味が
      組み変わってしまう
      大前提が瓦解した批判に
      もはやこれまでの意味も
      価値もないからな
      ルールが変わるとは
      そういうものだ
 
 確かに、盤のルールが仮に変わってしまうとしても、盤それ自体はそこにあって、それゆえ、なにもかもが変わるわけではない。
 
 ∧∧
( ‥)しかし、変わることは
    間違いない
 
  ( ‥)しかもメンデルみたいな
    ‐□ こともあるわけだ
      それを考えると
      ひるんでしまうのだよね
 
 捏造うんぬんで話が終わったらどうってことのない話だ。
 
 ∧∧
( ‥)しかし、もしそうでない場合
    すべてが融解してしまう
    そこに恐怖を覚えると
 
  (‥ )ああ、しかしだな
      本当はそれを望んでいる
      のかもしれんね
 
 この人生は、いささか飽きた。そろそろ起きてくれないか? すべてのルールと解釈が意味を変える融解の時。100年か、200年に一度は起こるはずだろう?
 
 ∧∧
(‥ )世界は頑健で、
\‐  そうは変わらないのですけどね
 
  (‥ )それは知ってるよ
      だからこそ
      おれはそろそろここから
      出たいんだ
 
 
      
 
 

2014年3月18日火曜日

理解は理解それ自体を破壊するように振る舞う

 
 使命感が義務に燃える心であり、これには価値がある! と確信する行動であるならば
 
 ∧∧
(‥ )使命感とは拘泥する
\‐  能力でしかないのかも
    知れない
 
  (‥ )だがしかし、
      確信と思い込みは
      個別の状況に対応できない
 
 絵本と巻物と漫画がそれぞれの異なる方法論を持っているように、個別の状況は、その状況が持っている個別の文脈に沿って解釈しなければならない。
 
 そうである以上、使命感は個別の状況に対応できず、自分の思い込みという枠に状況を無理矢理押し込んで、状況それ自体を壊すように振る舞うだろう。
 
 ∧∧
( ‥)つまり使命感を持つ人間は
    使命感を持つが故に
    その使命を果たすことが
    できない
 
  ( ‥)皮肉だが当然だな
    ‐□
 
 ああ、だから今なら分かるぞ。なぜ子供時代に本の読み聞かせをしようとやってくる大人たちが、どういうわけか読んでいる本を彼ら自身が理解できておらず、どいつもこいつも丸出しの馬鹿であった、それがなぜなのか?
 
 ∧∧
( ‥)それは使命感を持つがゆえの
    必然
 
  ( ‥)理解とは自分の文脈に
    ‐□ 物事を押し込めることだ
 
 理解、それ自体が理解を破壊してしまう。
 
 それを阻止するには、その本が持つ理解の枠組み、それ自体を把握せねばならん。
 
 ∧∧
(‥ )それでもなお、
\‐  ”この本はこのような文脈で
    理解するべきだろう”
    その判断自体がまた自分自身の
    理解の枠組みに押し込むこと
    なんだけどね
 
  (‥ )それでもなお、
      直に入れるよりは
      ずっとましだぞ
 
 なんといっても、この本が必要としている理解の枠組みとはこうではないか? と考える。それは自身の枠組みを変形し、本に合わせようとしているのであるから。
 
 ∧∧
( ‥)そうである限り、
    破壊と変形は軽減されるだろう
 
  ( ‥)そして懐疑的な意見こそが
    ‐□ これを可能ならしめるのだ
 
 
 使命感とか、私がやっていることは素晴らしいとか、そういう根拠不明な確信を信奉する奴ら、そういう根拠不明な確信に対して、無条件に拘泥する神経を持つ連中にこんなことはできまい。
 
 これはhilihiliのhilihili: 子供の延長である以上、大人は愚かで劣った存在でしかないの続き
 
 

カルメン無惨

 
 子供時代の思い出で言うと
 
 小学生の頃、どういうわけか合唱をすることになった。それもどういうわけか連れ出されて外で歌うことになったのである。
 
 ∧∧
(‥ )...なにか広い場所で
\‐  大人たちを前に
    なにかしてる記憶だね
 
  (‥ )慰問ではないよな
      なにかのイベントの
      前座かもね
 
 合唱前、舞台の脇で待機していると、こ汚い格好をしたおっさんが、ああ、そこにいれば...となにか指示をくれた。何の指示かは覚えていないが、みんなが安心したか納得した記憶がある。
 
 そしてたぶん、自分たちが歌った後、振り返った場所で見たのは
 
 カルメンだ カルメンだ と仲間と共に台詞を唄う、さっきのおっさん
 
 なんすか? この罰ゲーム?
 
 ∧∧
( ‥)罰ゲームという表現は
    当時はないのでは?
 
  (‥ )今の言語に翻訳すると
      そうなるんだよ
 
 よい歳をしたおっさんが、カルメンだ カルメンだ と公衆の面前で言わされる、これほどの罰ゲームをさせられるとは、この人たちは一体、なにか大きな罪を犯したのだろうか? もしかして殺人?!
 
 ∧∧
( ‥)演劇関係者に怒られるぞ
 
  ( ‥)フィクションに興味のない
    ‐□ 人間からすると
      ああいうのはむごいだけ
      なんだよ
 
 
 

子供の延長である以上、大人は愚かで劣った存在でしかない

 
 こんな意見も見た事がある
 
 ページごとに魚の大きさが変わるんです。縮尺がめちゃくちゃです。
 
 ∧∧
( ‥)そしてあなたは
    思うのです
 
  ( ‥)この馬鹿は漫画も
    ‐□ 見た事がないのか?
 
 場面ごとに大きさが一定って、どこの絵巻だよ?
 
 おまけにこんな能力で読み聞かせをするとかほざいたものだ
 
 だが、ここまで来て、はっと気がついたことがある
 
 子供の時、読み聞かせとかいってやってくる間抜けな大人たち。なんか痛い奴らだなあ...なんだこいつら? 大袈裟で独りよがりの病人のような連中、そう思っていたものだけども、
 
 あれは、これか!?
 
 ∧∧
(‥ )大人はどうしてこんなに
\‐  馬鹿ぞろいなんだ?
    子供の頃は
    そう思っていたと
 
  (‥ )大人になってみて
      真相に気づいたよ
 
 大人はなぜ馬鹿なのか? それは、大人が子供の延長線でしかなかったからだ。
 
 元が馬鹿なんである。馬鹿の上に建築物を建てても、基礎の歪みがそのまま反映されてしまう。
 
 自分たち自身を見れば、それはよく分かること。
 
 ∧∧
( ‥)...まあ、でもあれだね
    馬鹿って言葉は
    説明になっていないよね
 
  ( ‥)考えるということ
    ‐□ 理解するということ
      それ自体に意味はない
 
 絵本だろうが、本だろうが、漫画だろうが、場面によって近い遠いが変わると同じものでも大きさが変わる。これは遠近法だ。
 
 ∧∧
(‥ )でも絵巻のように
\‐  そういう遠近法を使わない
    表現方法もある
 
  (‥ )表現方法というのは
      その場その場の文脈で
      変化してしまう
 
 言い換えると、読み聞かせにせよなんにせよ、本という多様な世界の中で個別の本を読むには、その本が持つ文脈をその場で把握する必要がある。
 
 それが出来ないと、これはおかしい、としか言えなくなる。
 
 つまり、それが出来ていない。そういう能力しかないということだ。
 
 ∧∧
( ‥)ようするに一通りの行動しか
    できないために
    状況に脳が対応できて
    いないのだと
 
  (‥ )それを馬鹿と呼ぶのか
      劣った奴らと呼ぶのか
      融通が利かないと言うか
      文化の制約と呼ぶか
      老いたな、と呼ぶか
      あるいはなんらかの症状と
      見なすのか
      それもまた文脈だ
 
 ただ、それが出来ない奴が読み聞かせなどしてはならぬ。
 
 そういうことは言える。
 
 だが、おかしなもんで、そんな能力を持たない人間に限って、読み聞かせとか余計なことを始める。いや、ひょっとしたら、ひとつの型を押しつけることしかできない人間が陥りがちな選択肢、それが読み聞かせとか、そういう無意味なのに有意義とされる事柄なのかもしれない。
 
 素晴らしい、意義がある、こういう選択肢は、しばしば単なる思い込みと同義だ。
 
 思い込みで選択肢を選ぶ人間は、個別の状況に対して柔軟に対応できないだろう。
 
 でっ、これまたふと思い出した
 
 昔、某博物館で展示物の調査とそれにともなう標本の分解があった。それを説明するアルバイトになっていた時、幼稚園児とそれを引率した先生がやってきた。
 
 彼女は展示物のアパトサウルスを見て言った
 
 皆さん、みてくださーい この恐竜はこんなに頭が小さいんだねー
 
 ...あっ、そっち尻尾なんですけど
 
 そう思っていると、先生を取り巻く園児たちから少し離れ気味の女の子がぼそっと言った
 
 これ尻尾じゃないの? 頭がこんなに小さいわけないじゃん
 
 彼女が正しい。それにしても先生はこっちが頭という前提でどんどん話を始めるので、
 
 「あっ、こっち、尻尾です」
 
 そう言うと、先生は悪びれもせずに
 
 みなさーん、こっち、尻尾なんだってー
 
 小さな女の子がこちらを見ていった
 
 「見れば分かるじゃん」
 
 「まあね」そう答えた
 
 ∧∧
(‥ )可愛げの無い子供だ
\‐  そう言われるかもですよ
 
  (‥ )だが、正しかったのは
      その子なのだ
 
 大人はなぜ愚かなのか? それは君らの延長だからだ。君の同級生にも愚かで劣ったものがいるであろう。その延長にいるのがこの先生だ、そう思ってみたまえ。思い込みを是正できないのだ。人間には色々な能力があるが、同じではなく、劣ったものもいる。自らと、それを取り巻く友達を見回してごらん、世界が自分と自分の周囲の延長だというのなら、なぜ大人が愚かで劣った存在なのか、それが今よりもよく分かるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)そんなことは
    言わなかったけどね
 
  ( ‥)言う時間もなかったしな
    ‐□ 
 
 だが、あの時のことは時々、思い返すし、そう伝えるべきだったのではないか? いつもいつもそう考える。
 
 
 
 

2014年3月17日月曜日

写真が見たいとか言う、にわかの意見は壁の向こう

 
 ふと覗いてみたら、去年2013年の今頃、絵本を作ったわけだけども
 
 =>Amazon.co.jp: ふしぎな深海魚図鑑―世界でいちばん深い海: 北村 雄一: 本
 
 ∧∧
(‥ )アマゾンさんの書評では
\‐  不評ですね
    写真なし、リアルじゃないし
    お魚情報も少ないし
    非常に残念です、と
 
  (‥ )ああ、そのなんだ
      それは絵本だから
      なんだけどね
 
 絵本は、写真を使う場合もあるが、多くの場合は絵だ。それもリアルというよりは、むしろ、絵、である。
 
 ∧∧
(‥ )子供たちも興味を持たず
\‐
 
  (‥ )さてね? おらあ
      子供の頃はどんな絵も
      色々と見たから
      その心理は得体が
      知れぬな
      理解できないものは
      信用できないね
 
 ∧∧
( ‥)一つ星評価だけども
    対抗措置を取る?
 
  (‥ )いやその、この本
      amazonや書店で
      買うような本では
      そもそもないから
 
 amazonでひとつ星になって、それで売れ行きに影響があるのか? というと、ほぼ無視出来るレベル。
 
 時々、消費者は何か勘違いしているが、本というのは読者が客であるとは限らない。おかしな話なんだが、その本を読まない人間こそが客であり、彼らこそがお金を落とすという場合がある。
 
 ∧∧
(‥ )だから特に関心なしと
\‐
 
  (‥ )マリアナ海域の生物群を
      まがいなりにも記述したり
      マリアナ海溝が世界で
      一番深い理由を書いた本は
      日本語では
      そうはないんだけどね
      そこは読んで
      もらえなかったのかな?
 
 しかし、それを読み取るか読み取らないか、それも読者が決めることではない。消費者が決めることですらない。実のところ、これもまた、この本をおそらくは読む事も買う事もない”客”が決めることなんである。
 
 お金を払っているから自分は客だ、本を読んだ以上は理解できたはずだ、と思っている消費者がいるとしたら、それは勘違いもはなはだしいし、把握が未熟すぎる。
 
 とはいえ
 
   ( ‥)深海生物の写真が
     ‐□ 見たいって
       またにわかかだよ
       困ったもんだな
 
 ∧∧
( ‥)去年、深海展があったから
    じゃないの?
 
 にわかが山のように湧いてしまったということか?
 
 と思って、何気に以前、書いた本を覗いてみたら
 
=>Amazon.co.jp: 深海生物ファイル―あなたの知らない暗黒世界の住人たち: 北村 雄一: 本
 
 ∧∧
(‥ )写真があって良いです...
\‐
 
  (‥ )ああ、駄目だこりゃ
 
 写真をみたいだなんて、そんなこと言ってたら永久に本で読めない情報の方が圧倒的に多い。知らないものは認識できないから、存在しないのと同じだってか?
 
 ∧∧
( ‥)”にわか”さんを大切にしないと
    ジャンルが衰亡すると
    言いますけどもね
 
  ( ‥)別においらが
    ‐□ このジャンルを
      作ったわけじゃないし
      にわか共も
      ジャンルの未来も
      そんなものしらねーよ
 
 というか、ネットを見れば分かるように、画像だけならいくらだってあるのだ。技術の進歩がこれを可能にした。90年代と比べると劇的な変化である。ジャンルが衰亡するなんてことはありえない。

 ようするに好き勝手にやって良いということだ。
 
 ∧∧
(‥ )でも、例えば
\‐  タンガクウナギさんのように
    今でもほぼ2件しか画像が
    ひっかかってこない
    ものもありますよね

=>https://www.google.co.jp/search?q=monognathus&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=0M4mU8L6KsvFkQXk8oDQBg&ved=0CAgQ_AUoAg&biw=914&bih=756
 
  (‥ )だが、これだけでも
      素晴らしいよね
      時代は変わったよ
      とはいえ、
      標本写真だからだろうけど
      筋肉が白くなっている
      本当はほとんど透明じゃ
      ないかと思うけども
 
 それにしても異様な魚である。下顎はあるが上顎というものが存在しない。これは脊椎動物ではないのではないか? 魚ではないのではないか? という疑義がかつてあったというのも当然なんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)深海からこんな顎無し
    シラスウナギのような
    おかしなものが見つかったら
    ナメクジウオみたいなもので
    脊索動物だろうけど
    脊椎動物ではないと
    思うかもですね
 
  ( ‥)それでもこれ、
    ‐□ ウナギなんだよな
 
 しかも、まともな知覚器官を持たないにも関わらず、捕食性である。
 
 ∧∧
(‥ )今回の本では
\‐  タンガクウナギさん
    紹介しなかったよね
 
  (‥ )それこそ、冒頭で紹介した
     ”世界でいちばん深い海”では
     登場するんだけどな
     タンガクウナギが登場する本は
     日本語ではそうそうないぞ
 
 思うに、ひとつ星の人は、そういうことも知らんのだろう。意図的でないというのなら、やはり典型的なにわかだ。
 
 ∧∧
( ‥)にわかをふるい落とす?
 
  ( ‥)そんなことをする必要は
    ‐□ ないだろうけど
       結果的にはそうなって
       しまうだろう
 
 なんでかというに、ネタのある深海生物は一部のものを抜かすと写真というものがまず存在しないんである。あるいは、存在しても本という体裁にまとめることが、はなはだ困難であきらめざるをえないようなものなのだ。
 
 あるいはこういう事例もある。
 
 新種であることは分かるが、破損していて元の姿が分からない。

 当然、写真もない。そういう事例。でもこれ、意外と多い。
 
 ∧∧
(‥ )イラストで情報発信をして
\‐  いかざるをえないし
    そうである以上、
    写真が欲しい”にわか”さんと
    溝が広がっていくのは
    必然、ですか
 
  (‥ )それにだな、
      そもそもなんのために
      自分たちがこれを
      しているのか?
      それは分かっているよね?
 
 ∧∧
( ‥)次の者を見つけるためでしょ?
 
  ( ‥)ならばやるべきことは
    ‐□ このままだ
 
 にわかは消費者としても情報受容者としても必要ない。
 
 ところで
 
 ∧∧
(‥ )タンガクウナギさんを
\‐   今回は取り上げなかった
     理由ってなによ?
 
  (‥ )先にいったように
      この人たちは感覚器官の
      退化がはなはだしくてね
 
 視覚と色覚の進化、という本全体を貫くテーマから外れる以上、割愛した方が良いだろうというのが理由のひとつ。
 
 だけどもそれだけではない。
 
 ∧∧
(‥ )タンガクウナギさんたち
\‐  フウセンウナギ類さんの系統は
    どう考えるべきなんでしょうね
 
  (‥ )それも課題でね
      この連中全体の包括的な
      論文は見つけることが
      出来なかったのだ
 
 無いのかもしれないし、あってもこちらのアンテナにひっかかってこなかっただけかもしれない。
 
 少なくとも言えることは、骨格を構成する要素が非常に退化的であることで、その極限がタンガクウナギであるらしいこと、いずれも眼球は退化的で、通常は触覚器官の発達が良いこと、少なくとも一部は発光器を持つこと、それだけである。
 
 ∧∧
( ‥)なにゆえに骨要素の退化が
    起こるのか?
 
  (‥ )そういうことが
      さぱーり分からんわけよ
      全体的にそうだってことは
      そうなるメリットがある
      そういう自然淘汰が
      かかっている
      そういうことなんだけどね
      だけども、調べても
      なーんにも見えてこない
      まだ書けないってわけさ
 
 そして、写真とか、にわかなことを言っていると、こういうことは生涯知ることはできない。これが現実。
 
 
 

2014年3月16日日曜日

深海生物とグラビアアイドルは似ている

 
 ∧∧
(‥ )深海生物は、
\‐  写真はあるけど
    標本写真しかないって
    例もあるよね
 
  (‥ )水は不透明な物体で
      水中世界とは
      霧の夜みたいなもの
      だからね
 
 こんな世界ではどこに生物がいるのか分からないし、見つけて写真を撮っても、大概は非常に不鮮明である。きれいな写真が撮れるようになったのはごく最近の話で、それでも限界がある。
 
 ∧∧
( ‥)勢い標本写真が
    多くなる
 
  ( ‥)実は世の中の人が
    ‐□ 感激している
      深海生物の写真も、
      大部分は事実上、
      標本写真なんだよね
 
 捕獲したばかりの、まだ息がある深海生物を水槽に入れて撮影するのだ。当然、間もなく死んでしまうわけで、
 
 ∧∧
( ‥)新鮮で非常に美しいけども
    事実上の標本写真
 
  (‥ )それでもまだ
      良いよなあ
      標本にすると見る影も
      なくなる動物は多いから
 
 見よ! 深海性のタコの一種、ルテウティスのビフォア、アフター

=>Luteuthis shuishi

 
 ∧∧
(‥ )わあ! だよねえ
\‐
 
  (‥ )でもさ、これでも
      保存が
      かなり良い方なんだよな
 
 中には、スルメイカの方が原型をとどめていますよね? と思うくらいすごいことになってしまうものも多いのだ。
 
 ∧∧
( ‥)採取すると壊れる
    現場では撮影がうまくいかない
    保存すると見る影も無く
    しなびたり、溶けてしまう
 
  ( ‥)なんというかなあ
    ‐□ 一般向けのきれいな写真に
      みんなまどわされて
      現実に夢を見過ぎ
      なんだよね
 
 そういう意味では、深海生物の写真とは、アイドルの写真と少し似ている。どっちも人工的なもので自然でもなんでもない。
 
 これはhilihiliのhilihili: スクラップブックを作ればいいじゃないの続き
 
 
 

スクラップブックを作ればいいじゃない

 
 ∧∧
(‥ )深海生物の本というと
\‐  必ず出てくる要望が
    ”写真で見たい”
    だよね
 
  (‥ )ああ、それが
      不思議なんだよね
 
 検索すればいくらでも出てくるじゃんよ

=>https://www.google.co.jp/search?q=deep+sea+fish&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=7EglU96WEZHNlAX3mYCIBw&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1066&bih=752#q=deep…
 
 *注:架空の生物やイラスト、深海生物でない海洋生物などの写真が混ざっているけども、ご利用と識別は自己責任で。
 
 ∧∧
(‥ )まあ、本にしてまとめて
\‐  手元に置いて
    おきたいのでしょう
 
  (‥ )とはいえあれだよ?
      ネットに紙の書籍が
      シェアを奪われ
      画像やテキストを
      切り貼りするtumblrが
      存在する時代だよ?
 
 今時、深海生物の写真を本で手にしたいって、そりゃあ、エロ本がどうしても欲しいと言ってるのと変わらんでしょう。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、今やエロ画像は
    ネットでただで
    いくらでも手に入れられる
    時代ですからね
 
  ( ‥)画期的としか
    ‐□ 言い様がない時代だよ
      20年前には想像も
      出来なかったし、
      エロ本業界は壊滅的だ
      そうだけどね
 
 深海生物だって同様だ。いくらだって画像を手に入れられるのである。例えばDeep Sea lizard Fish で検索をかけるとシンカイエソの画像をこれだけ見ることが出来る。
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=deep+sea+fish&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=7EglU96WEZHNlAX3mYCIBw&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1066&bih=752#q=deep…
 
 もちろん、通称名でなく、学名で検索しても良い。非常に特異な魚オオクチホシエソの学名Malacosteusで検索すると次のようになる

=>https://www.google.co.jp/search?q=deep+sea+fish&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=7EglU96WEZHNlAX3mYCIBw&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1066&bih=752#q=mala…
 
 ∧∧
(‥ )stoplight loosejawという
\‐  表記があるよ
    意訳すれば
    ”赤信号の顎抜けさん”だよね
 
=>https://www.google.co.jp/search?q=stoplight+loosejaw&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=tFIlU-6_JYLTkAXuzYCYCQ&sqi=2&ved=0CAcQ_AUoAQ&biw=1066&bih=752

  (‥ )そんな表記があるんだな
      これは知らんかった
 
 この魚は頭部に赤と青の発光器を持っている。確かにこれは信号機だよなあ。
 
 まあ、なんにせよ、あれだ。これらの画像をプリントアウトするなり、あるいは電子データとして保存するなりすれば、自前の深海生物本を作ることが可能だ、ということでもある。
 
 ∧∧
( ‥)それ、スクラップブック
    だよね
 
  ( ‥)個人で楽しむ分には
    ‐□ 版権の問題も生じないし
      検索すれば深海生物の
      基本情報も手に入る
      スクラップブックでも
      充分楽しめるだろう?
 
 なぜそうしない?
 
 *もちろん、これを書籍にすると問題が生じる。使う画像のすべての版権をクリアし、事務手続きを行って人件費を消耗し、さらにお金を振り込まなくてはいけないからだ。ようするに、書籍において、ネットにある素晴らしい画像を集めて写真集を作ろう! という計画は非現実的である。個人でメモ的に作っているものだからこそ電子的なスクラップブックで写真集を作りうるわけで、出版社にこんなことは出来ない。逆に言えばネット社会の今、一般人にこそ、こういうことが可能となったのだ。つまるところ、書籍で深海生物の写真を見たい、という要望は、この点においてやはり理解しがたい。スクラップブックを作ればすむ話である。
 
 ∧∧
( ‥)例えばtumblrで画像を
    ひっぱってきて
    コメントとして
    解説をくっつける
 
  (‥ )ほら、これだけで
      電子的な
      スクラップブックが
      出来るわけだ

 
 なにも深海生物の写真集など、今時、買う必要は無かろう。
 
 言ってしまえば、tumblrがある時代に深海生物の写真集が欲しいとか、それはネット時代にエロ本欲しいとか言っているのと同じ。訳分からねえ。ググってreblogすれば良いじゃん、テラワロスwww という感じだろうか。
 
 ∧∧
(‥ )でもあなたはそうしないよね
\‐
 
  (‥ )おれがtumblrを始めて
      それをやったら
      あれだよね
      法的にどうだかは
      知らんけども
      めちゃくちゃ
      やばいことに
      なるだろうねえ。
 
 ∧∧
( ‥)一応、本を作る側
    だからね
 
  ( ‥)出来ない事には
    ‐□ 何事も理由が
      あるものだよ
 
 ついでにいうと、なんでこういう写真を使ってくれないの?? と”僕の考えた最強の写真(想像)”とその使用を提案する人はどこの世界にもいるが、
 
 ∧∧
( ‥)そんな写真はそもそも
    ありません、と
 
  (‥ )ネットに無いから
      リアルに存在しない
      ではないけども
      リアルの世界で
      まれなものは
      ネットの世界にも
      存在しないんだよね
 
 
 
 

深海にも色覚に関する淘汰がある

 
 深海は青と闇の世界だ。そして、暗い場所で働く網膜の細胞(ロッド)は青、あるいはその近辺の波長を感じる性質を持っている。それゆえ、深海魚の網膜は基本的にロッドだけだ。人間が夜に見る風景はロッドで感じるもので、それが白黒でしかないように、深海における視覚には色というものがない。
 
 
 ∧∧
( ‥)...はずなのに
   深海魚の中には色覚を
   二次的に再獲得した例がある
 
  ( ‥)実は色を見るメリットが
    ‐□ 存在するので
      その方向へ自然淘汰が
      かかっているのだよね
 
 一部の魚は、色覚そのものを直接獲得する方向ではないけども、青以外の波長が見えるように、猛烈な淘汰がかかっているらしい。
 
 ∧∧
(‥ )今度出る本は最驚50
\‐  というタイトルだけども
    どちらかというと
    色覚に重きを置いた
    本になりました、と
 
  (‥ )単純に驚きの50なら
      オンデンザメとか
      グソクムシとか
      取り上げたのだろうな
      もっともそういう本は
      以前書いたし...
 
 そもそもオンデンザメやグソクムシは書くネタがないし、書けるネタはとっくに書きました、書くにはアプローチを変えなければ駄目だ、今は無理、という話は...これまた繰り返しである。
 
 ∧∧
( ‥)一方、深海における
    色覚の進化というのは
    広がりのある話題であると
 
  ( ‥)これがね、一筋縄では
    ‐□ いかないのだよね

 先ほど、ぱらぱらと見直していて、ダイオウイカはしょっぱなに持ってくるべきだったのではないだろうか、ふとそう思ったりもした。
 
 ∧∧
(‥ )ダイオウイカさんは
\‐  水中では100メートルを
    越える視界を確保することに
    ほとんど意味が無いことを
    示す実例であると
 
  (‥ )120メートルの視程を
      誇るダイオウイカは
      異例な動物である
      ということだね
      眼球をバレーボールサイズ
      にまで大型化するような
      とんでもない淘汰圧が
      かかった結果なわけだ
 
 考えてみれば、あれを冒頭に持ってくれば水の性質と視覚の関係をもっとうまく説明できたのかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)さらに言えば、
    自然淘汰と進化という
    事柄をもっと説明すべき
    だったですかね?
 
  ( ‥)系統と系統推定
    ‐□ 分岐学、祖先推定の話は
       書いているんだが
       自然淘汰や進化の話を
       もっと書くべきだった
       かもしれないねえ
 
 系統群ごとにまとめて紹介したのも、今から考えると、分かりやすいかもしれないが、テーマがぼやける原因だったかもしれない
 
 ∧∧
(‥ )でもあくまでこの本は
\‐  最驚50であって、
    ”深海生物の視覚と色覚
    水中に置ける自然淘汰と
    性淘汰の可能性”
    なんて本じゃないよね
 
  (‥ )今度、機会があったら
      そういう本にしてみよう
      あるいはあれだな
      眼球の退化について
      書いてみるのも
      一興かもね
      もっとも退化に関して
      語るのは想像以上に
      難しいことだけどね
 
 ちなみにこの本=>Amazon.co.jp: 超美麗イラスト図解 世界の深海魚 最驚50 目も口も頭も体も生き方も、すべて奇想天外!! (サイエンス・アイ新書): 北村 雄一: 本
 
 なお、この本では、分岐学はオセロみたいにころころ変わるではありませんか!! 信用出来ないではありませんか!! という与太話を言う奴がいるけど、そんなげろげろな理解じゃお話にならないよ、ということも書いたのであった。
 
 ∧∧
( ‥)解析にはルールがある
 
  ( ‥)オセロだってころころ
    ‐□ 変わるだけなら
      実力差なんか存在せず
      ただ単に乱数的に
      勝負が決まるゲームになる
      だけど実際には
      そうじゃない
 
 分岐図がオセロみたいに変わる。こういうことを言う奴は論文や論文の動向を見た事がないし、そもそもオセロも全く全然理解していないのだ。
 
 解析にはルールがある。ルールを把握した人間だけが、盤のほとんどが白で覆われているが、これは2、3手で覆せる! それを読み取って勝負にベットすることができるのだ。
 
 ころころ変わるんです、とかお上品なことを言っている奴は、一生、外野で的外れなうんちくをぶつぶつ語るだけで終わる。決して勝負に参加することはできない。
 
 野球のルールも知らないのに、”なんで走らないの? 俺なら今すぐ走るね” とか、球場で訳の分からないたわ言をほざいたら、まあ、周囲から、気持ち悪い馬鹿だなこいつは、という目で見られるのがオチだ。それと同じ。


 ∧∧
(‥ )それはともかく
\‐   スティレフォルスの
     系統はどうなっちゃうの
     でしょうねえ?
 
  (‥ )分からんねえ
      ただマトウダイも含めて
      何事かあるかも
      知れないけどもね
      既に幾つか論文も
      出ているらしいが
      論評するにはまだよく
      分からん感じよな

 

2014年3月15日土曜日

作者は世界線をさまよう主人公と同じ

 
 小説を書くために小説を読んでどうする? ケーキを食べればケーキを作れるようになるのか?
 
 ∧∧
(‥ )半分は正しいのでしょうね
\‐
 
  (‥ )完成品を見ただけでは
      制作行程は分からない
      それは正しいな
 
 ただ、小説は、それ自体が過程だよね? 
 
 ∧∧
( ‥)つまり小説は厳密な意味では
    ケーキではない
 
  ( ‥)ケーキというよりは
    ‐□ フルーツパフェみたいな
      ものだろうな
 
 フルーツパフェは素材が上下に並んでいて、行程が見える。ケーキも一応そうではあるが、フルーツパフェの方がより顕著だろう。
 
 ∧∧
(‥ )小説はそれ自体に
\‐   行程を反映した
     前後関係があるから、
     読む事でそれを
     確認できます
 
  (‥ )もちろん、作業ってのは
      必ず前後に進むわけでは
      ないから
      小説というものは
      むしろ繰り返される
      世界軸の探索と考える
      べきかもね
 
 SFでは古くからあるアイデア、世界線。
 
 世界は無限に分岐し、無限の可能性がある。何度も同じ時間を繰り返すことで、この無限の可能性の中から最良のゴールを探索しよう

ゲームが普及すると、アニメなどの創作分野にまで拡大したアイデア、それが繰り返される試行錯誤の探索、世界線。
 
 ∧∧
( ‥)失敗したらリセット
    失敗した分岐点にまで戻って
    望む結果が得られる時間が
    見つかるまで繰り返す
 
  ( ‥)小説を作る過程は
    ‐□ ループする時間の中で
      ハッピーエンドを模索する
      さまよえる主人公に
      なることと同じだ
 
 つまり、小説として世に出た最後の完成品は、いわば、探索されて選ばれた”ハッピーエンド”の時空と同じだということになる。
 
 *ただし、完成という形での”ハッピーエンド”が、物語としてハッピーエンドになっている保証は必ずしも無い。
 
 ∧∧
(‥ )そういう意味では
\‐  小説は完成品なのですよね
    厳密に過程を反映している
    わけではない
 
  (‥ )そういう意味では
      小説とはおいしいものよ
      前後の文脈という
      因果関係がある一方で
      幾度も反復された探索の
      結果でもあるのだからね
 
 厳密には反映していないとはいえ、小説というものは、ある程度は制作過程を反映しているものだ。
 
 ∧∧
( ‥)なぜあの時、主人公は
    こうしなかったのか?
    なぜ、当然出るべき台詞を
    彼女は言わなかったのか?
 
  (‥ )それをしたら
      話の筋が、別にそれて
      しまうからだよね
      それは読んで考えてみると
      分かるものさ
 
 なぜ主人公はこうしないの?
 
 それは別の時間軸でそれをしたところ、ストーリーが破綻したからです。
 
 恋の鞘当てにおいて、実の妹が幼なじみに勝利した世界。そこでは、敗北した幼なじみは、「あなたたちセックスはどうするの??!!」とは言わなかった。作者がそれを検討したかどうかは知らないが、普通に考えれば、その選択肢は試されて、そして棄却されたと見るべきなのだろう。
 
 ∧∧
(‥ )実の兄妹なのに肉体関係を
\‐  結ぶ気はあるの?
    その一言を幼なじみが
    言った瞬間に
    話がぼっきり折れますからね
 
  (‥ )重い話題だ
      その一言に返すには
      小説まるまる一つ分が
      必要だろうな
      小説の出だしでするなら
      ともかくとして
      最終決戦の場で
      その台詞は無しだよね
 
 ∧∧
( ‥)小説を読むだけでなく
    試しに書いてみれば
    そういう必然性も見えてくると
 
  ( ‥)そういう意味でいうと
    ‐□ 読むだけじゃ駄目だ
      書かなければ駄目だ
      という意見は
      それはそれで正しいな
 
 言い換えると、大概の書評がおっぺけぺーでくるくるぱーの独りよがりになってしまうのは、評者がただの読者にとどまった素人だからだと言える。
 
 考えていればこれは不思議なことであもる。
 
 ゲームがこれだけ普及した世界であるのに、採用された世界線の背景には、棄却された世界線が無数にあるということを気づいていない人がものすごくたくさんいる。
 
 間抜けな書評は世の中にはそういう人々が山のようにいる、ということを示しているからだ。
 
 それとも、これこそがゲームをしないで活字ばかり読んでいる人間が陥る心と脳の重篤な病。活字脳の実在を示す証拠であろうか?
 
 
 ∧∧
(‥ )ゲーム脳がないように
\‐   活字脳なんてないでしょうに
 
  (‥ )ありもしないゲーム脳が
      あるというのなら
      活字脳だってばりばりに
      実在するだろう

 

     

分かった、その報いが人生だ

 
 絵は2枚描けたが
 
 ∧∧
( ‥)なんか今いちだと
 
  ( ‥)ごりごり描き過ぎ
    ‐□ なんだよね
      まあ、しょうがねえな
 
 ∧∧
( ‥)2日で5枚がノルマでしょ?
 
  ( ‥)下描きは出来ているから
    ‐□ 可能な範囲ではあるね
      あとはダラダラやるだけよ
 
 ∧∧
(‥ )ダラダラと言うと
\‐  それはよくない! とか
    言い出す人がいますけどね
 
 (‥ )そういう奴はきつきつの
     スケジュールをぶち上げて
     これで出来る! と
     自信満々に無駄を削いだ
     素人むき出しの
     皮算用したあげくに
     色々なアクシデント発生で
     状況が飽和して
     破綻コースへ至る
     そういう典型的な
     馬鹿じゃないかい?
 
 さもなきゃ嘘つきだ。
 
 きつきつと言いつつも自己満足なだけで、だらだらどころかダルダルな仕事をする奴だろう。仕事帰りに酒を飲むような、余裕がある奴。
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)ひとつの物事を
    ‐□ 説明できる仮説は
      2つか3つはあるものだ
 
 というか説明できる、だけだったら仮説は無限にあるわけで、より適切に言うと、
 
 ある物事をうまく、無駄無く説明できる仮説は2つか3つは必ずある
 
 ∧∧
(‥ )だから説明に満足するのは
\‐   極めて危険である
 
  (‥ )最良の仮説が複数ある時
      ひとつを選んだ時点で
      すでに相当なリスクを
       負っているわけだよ
 
 分かった、という動作が極めて危険である理由がここにある
 
 マントルはマグマだと思っているから隕石が衝突すると火山噴火が起こると考える
 
 鳥は人間のように大股開きはできないから、足を外へ向けることはできないと考える
 
 恐竜を滅ぼした隕石衝突で出来た地層は3センチ程度なので、そこから隕石の体積を見積もれると考える
 
 軟体性の三葉虫、という言葉を聞いて、きっと体がイカのように柔らかい三葉虫だと考える
 
 例えばの話、以上は全部間違い
 
 ∧∧
( ‥)分かったは何も保証しない
 
  (‥ )ひとつの解答を
      選んだ時点でだな...
 
 ひとつの解答を選んだ時点で、それはテストのマークシートのひとつの欄を黒く塗ったことであること、それを忘れちゃあいけないなあ。
 
 分かったなどという、馬鹿げた感想が持つ恐ろしいリスクがこれだ。
 
 自信満々に黒く塗って、返ってきたテストを見た時、どう思った?
 
 テストの結果が今の人生だ。ならばお前の人生はお前の回答そのものだ。
 
 マークシートの黒、その結果が今だ。
 
 では、その結果であるこれは一体全体なんだ?
 
 あらゆる方角が閉ざされて、もはや緩慢で腐るような生涯しか残っていないではないか。
 
 ∧∧
(‥ )なにもかも、
\‐  分かった報いですか
 
  (‥ )分かったと正しいは違う
 
 分かるな、確かめろ。そうしないと、テストの時と同じ結果になるぞ。
 
 いかに否定しようが、テストの結果が人生なのだ。子供の時のテストの結果は人生のすべてにおいて祟り、その結果から誰も逃れられない。
 
 いや、むしろ逃れようと無様に燃え尽きるのが人生であった、そうではないか? 
 
 そうして燃え尽きた中途半端な馬鹿を、誰もが見たのではなかったか?
 
 テストを思い出せ。分かったと正しいは違う。
 
 いや、その結論が今の人生なら、もはやなにもかも手遅れということか?
 
 分かった、その報いが人生だ。
 
 テストの恐怖を思い出せ。大人になったからといって、若き日の挫折から逃げるな。
 
   

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