自己紹介

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2010年6月28日月曜日

その技を見よ

 
 夜明け間際。こんな夜更けなのにホトトギスが鳴いている。

 というか彼らは昼間でも夜でも鳴く。あっちこっちで鳴く。公園の丘の上にいたら、公園の端から端までキョキョキョ、キョキョキョと鳴いて飛んでいった。いかにも体力を消耗しそうな行為だけども、あの行動に一体どんなメリットがあるんだろうか?

 さて

     ( ‥)ふと検索をかけたら月の進化の話が
       -□ ひっかかってきたよ。
 ∧∧
( ‥)どうですか?

 月は固い。地球と違って水がないので固い。ドライと表現されていたけどもさもありなん。

 ∧∧
( ‥)地球は水のおかげで柔らかくなってますから

     (‥ )地球が死なずに火山活動が続いてくれるのも
      □-  ひとつは水のおかげだよな。

 さもなきゃ全球凍結以来、地球は今でもかちんかちんに凍っていたかもしれぬ。


 でっ

     (‥ )月の海の溶岩、あれを説明する”再加熱”の
      □-  アイデアと文献が分かった。
 ∧∧
( ‥)ほほー

 つまりそれは、

:月が固いこと(この場合は内部があまり高温でなく、そればかりか、むしろ急冷したことを示す)
:しかし玄武岩マグマが大量に生成する(何らかの形で岩石が融解した状態であらねばならない)

という、素人が聞くに「なんすか? その無茶ぶり??」を満足させうる/あるいはそれを満足させるために提案されたアイデア。

ようするに冷却と同時に再加熱による融解、この2つを可能ならしめるアイデアらしい。

 ∧∧
(‥ )ふーむ、概要を聞くになんかすごく冴えたアイデアに
\-   聞こえますね。

     (‥ )放射性物質の再分配。素人はなーんだとか
         言いそうだけども、物質を移動させるのって
          めちゃくちゃ大変だからな。

 何かを移動させるには浮力を与えたり、あるいは密度を上昇させなくてはいけない。それも当然ながら重力の視点で見た場合にものすごく不均衡になるような状況を作る必要がある。しかしそんな状況を作るにはとんでもないエネルギーが必要だし、与えられた条件で本当にそんなことが起きるのかきちんと論証しなければいけない。例えば化学的な条件はそれを許すだろうか?

 それを必然で理路整然と示してみせたというのは面白い。もちろん解決しなきゃいけない問題は幾つもあるだろうけど、それ自体はどんな科学理論もしょって立つことだ。

     (‥ )素人はさ、こう動けばいんだよーとか
         こんなすっごいイベント起きれば動くよーとか
          しばしば安直に言うけどさあ、
 ∧∧
( ‥)エネルギーの大きさもさることながら、動力が働く
    具体的なメカニズムを説明しないといけませんからね。

 そうね、こういう技が見れるから科学は楽しいのだとも言える。逆にいうとオレ様理論にげんなりするのは彼らの技に、冴えがまるっきりないせいなんだろう。

     (‥ )へたくそで素人丸出しの痛いプレーなんか見せられても
         こっちは嬉しくもなんともないからな。
 ∧∧
( ‥)金返せと物を投げつけると。


 はは、だけどもプロの技を見るのは素敵だ、大好きだ。
     

     ( ‥)そのうち、ちゃんと論文で確認しよう。
       -/
 ∧∧
( ‥)まあ、ともあれ、本日の打ち合わせのために
    仕事をしてください。

 

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