自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年6月8日日曜日
来るべき300年後の未来
ぐったり疲れて、寝て、起きてみると時計は4時半だった。
∧∧
(‥ )薄暗い時間帯....
朝の4時なのか
夕方の4時なのか
分からないよ?
(‥ )鳥が鳴いているから
朝じゃねえか?
朝だった
起きてみると2日続けて激しく降っていた雨はようやく止んでいた。部屋にこもっているうちに固くなってしまった体を伸ばそうと、公園まで散歩に出かけるとあちこちで湧水だ。台地にしみ込んだ雨水が出口を見つけて湧き出すのである。特に激しいものを写真に収めてなんとなくアップしてみる。
以上3枚は全部同じ場所だけども、なかなかうまく写ってはくれない。
さて、それはそれとして
アメリカ人は原爆投下は戦争をすみやかに集結させ、結果的に大勢の命を救ったから正しい、と信じている事。
∧∧
( ‥)あなたとしては?
(‥ )人間らしい発想だけども
あからさまな
論理矛盾だろうな
犠牲を最小限にしたいのなら人のいない場所に投下すれば良いだけの話
そもそもある者は曰く
日本人は人間じゃないから原爆を投下してもよい
あるいはある者は曰く
日本人も人間であり、その命も結果的に救ったのだから原爆投下は認められる
これは矛盾である。なんのこっちゃない、殺したいだけなのだ。だが、殺したいだけだ、と言うわけにはいかないのである。虐殺には言い訳が必要だ。
∧∧
(‥ )でも、そういう言い訳こそが
\‐ 人間的であるのだと
(‥ )そうしないと
人間は人間を殺せないのだ
だからこういう言い訳は
当然ではあるね
日本人も鬼畜米英と
言い立てたわけだからね
もともと人間は平気で人間を殺していた、というのが正解かもしれない。家族を大事にする一方で、人殺しをする社会がこの地球にはある。仲間でない人間は仲間でない以上、殺しても良い。そう考えればこれはそんなにおかしな話ではない。
しかし、大きな集団を作るとこういうことが許されなくなる。だとしたら、人間はすべからく殺すべきでない、という取り決めを作る必要があるし、これを幼少の頃からプログラムされたので、現代人は人を殺すことにひどい抵抗を持つようになった。そういうことかもしれぬ。
∧∧
( ‥)でも結果的には同じだよね
殺すのには理由が必要だ
(‥ )西欧人などは
こいつらは異教徒だ
インディオは聖書に
記述されていないから
人間じゃない
だから殺していい
だから奴隷にしていい
そういう文化を
何百年も継続してきた
わけでね
端的に言ってしまうと、彼らの文化は言い訳で構築されていると言っても良い。そして言い訳が必要だ、というのは、内心にやましいことがある証拠であるし、言い訳を本気で信仰するのは、それは彼らが一神教徒だからかもしれないし、単にそれが西欧の文化だからかもしれない。
無抵抗のまま殺された人と、その教えから派生したキリスト教が、いかにしてあれほどまでに残忍な宗教になったのか、いかにして世界の半分の文化を抹殺し、残りの半分を踏みにじり、さらに空前の奴隷文明を作り上げ、搾取を正当化するイデオロギーを無自覚に信奉するに至ったのか? まあ、それは多分、彼らの立ち位置に理由があるのだろう。実際、ローマ帝国西半分の崩壊以来、西欧世界は絶え間ない異民族の襲来に悩まされてきたし、それに対抗したのは騎士であり、それを動員した教会であった。キリスト教が戦争の宗教になるのは当然だとも言える。
*ただ、おかしなことに生き延びた東ローマ帝国もフン族やゲルマン諸族、スラブ人、トルコ人、さらにはイスラームなどと戦争を続けたのに、こういう残忍さからはかなりな程度自由であったらしいのは興味深い。このことから、西欧世界が持つ残忍さ、残虐さ、無神経ぶりは実のところキリスト教のせいではない、という事もできる。あれは、田舎者ゆえの暴虐かもしれない。事実、西欧は歴史的には奴隷の輸出以外に大層な産出物もなく、農業生産も劣ったユーラシアの辺境だ。
ともあれ視点を変えれば、
日本人はなぜ原爆を落としたアメリカと仲良くしているのか? なぜ報復のために立ち上がらないのか??
そういう声は欧米を敵視する国々と、その人々から出てくる声でもある
∧∧
(‥ )日本人はそういうことを
□‐ しないのだ
そう言った人もいるよね
(‥ )確かにそうかもね
だがしかし、これは日本のような狭い国では、手打ちをしたら過去の争いは持ち出すべきではない、そうしないと果てしない報復合戦でどうにもならなくなる、そういう考えなり了解があることが原因かもしれない。
だとしたら、こうだとも考えられる。
日本人は原爆を落とされたこと、それそのものよりも、原爆を落としたことは正しかった、だって君らの命も救ったんだよ? そうしゃあしゃあと過去の罪状を正当化してへらへら言い立てる連中の方をこそ憎悪すると。
実際これは、手打ち自体を馬鹿にする行為なのだ。そうである以上、これは殺人以上の侮辱に他ならない。怒りだすのは当然である。
∧∧
( ‥)今はアメリカの強大な力に
押さえ込まれているけども
( ‥)いつか、
‐□ 五分の立場にまでなった時
アメリカが
そう言い出したら
日本は本気で怒りだすかも
しれないな
何百年もたつと殺されたことは忘れるが、手打ちをしたことそれ自体を侮辱されたら、未来人はやはりそれを怒るだろう。
実際、300年ぐらいでは人は変るようで、変らないものである。西欧が変ってしまったようでいて変らないように。変らないのなら風化した記憶ではなく、自分たちの流儀を馬鹿にされたことで怒り狂うのは当然だ。
∧∧
(‥ )そしてアメリカはいつか
□‐ 報復されるだろうと
(‥ )それもどっちかというと
日本人に報復される
わけではないだろうな
手打ちの侮辱は、実のところ謝って再度手打ちをすればすむ話である。別に難しいことではない。
むしろ問題なのは、以上の言い様、”何百年もたつと殺されたことは忘れる”ということ、これはアメリカや日本だと成り立つかもしれないが、そういうものが成り立たない世界、そういうものとは違う社会がこの地球にあって、アメリカはそこに片足を突っ込んでいる、ということだ。
∧∧
( ‥)アメリカはすでに部族紛争に
組み込まれてしまっている
それが問題だろうと
( ‥)アメリカはベトナムまでは
‐□ まがいなりにも
国対国の戦い
だったのだよね
だけども、そっから先は部族社会との戦いになっている。この意味で言えば、フセイン大統領は真面目な相手だったし、ビンラディンに率いられた国際テロ組織アルカイダだって、まだまともな敵だったのではなかろうか。
∧∧
( ‥)本当に恐ろしいのは
部族間抗争である
(‥ )これ、一度始めたら
永久に続けないと
だめなんだよね
そもそも部族間抗争というのがそういうものらしいのだ。日本のような社会からすれば理解しがたいが、いや、アメリカや西欧や中国などからしても理解しがたいだろうけども、300年前の復讐とかが平気で、正当な行為として行われる。そういう社会であるらしい。
そしてアメリカだって、いつまでも最強の地位を守れるわけではない。特に経済が弱まって、中間層が復興することはもはやなく、それでも戦争を世界中でしてしまった以上、軍隊を展開し続けざるを得ない。そういう現在の状況からすれば、状況が悪化し続けることは眼に見えている。
さらに300年とは、国が衰亡するのに充分すぎる時間だ。特にこれからの300年は安価なエネルギー源である石油が枯渇する時代でもある。しかも代替エネルギーがいまだにめどがたたない時間線だ。こんな世界で社会の生産性を向上できぬままに強大な軍隊を維持するなど、無理がありすぎる。
どこかの時点で防衛し切れなくなることは明白だろう。
∧∧
( ‥)つまり300年後、
アメリカと戦い続けてきた
部族社会の人々は
アメリカに攻め込むだろうと
( ‥)アメリカは基本島国で
‐□ 防衛は楽なんだけどね
核兵器だって持っている
でも300年は
何が起こるか予想も
できない時間だからね
別に全土が占領されるってことはないだろう。幾つかの大都市が略奪される程度で終わって、そこもアメリカが再び奪還する。そうして国はそのまま存続する。そんな程度の出来事かもしれぬ。
とはいえおそらく、この時、何が起こるのかはほぼ予想がつくのではなかろうか? つまり、成人男子は皆殺し、女子供は奴隷として売り飛ばされるか、運が良ければ妾にでもしてもらえるか、そんなところだろう。実際、そういう文化は今でもあるのだ。そしてその文化からすれば300年なんてあっという間であるし、彼らにとってこれはまったく正当なことでもある。
∧∧
(‥ )例え相手が日系でも
\‐ 中華系でもヒスパニックでも
現代アメリカ人の血が
一滴も混ざっていない
無関係の市民でも
アメリカ人であれば
容赦しないだろうと
(‥ )俺の300年前の
先祖の誰それは
アメリカ人に殺された
だから報復する
これは
原爆投下は大勢の命を
救ったという言い訳以上に
論理的で
直接的なメッセージでね
否定することはできないな
実際これは、相手からすれば権利の主張に他ならない。こうした権利の前において、現代アメリカ人の血が一滴も混ざっていない、というのはどうでも良いことなのだ。なぜって、報復する相手は”アメリカ人”、というカテゴリーなのだから。この前提においてこの行為はまったく無矛盾である。
この地球にある社会は日本や欧米や中国だけではない。ましてやアメリカだけでもない。そうであるのにそれを考慮しないまま、自分の理解こそが正しく普遍的であると無邪気に行動すると、どこかでおかしな齟齬が生じる。そうしてついには相手から相手の論理を突きつけられる。それは日本などがかつて経験したことだが、アメリカも例外ではない。事実、そういうことを分からぬままイラクに攻め込んであの有様だ。
∧∧
( ‥)ということは同じことを
300年間行って
あげくに相手の論理を
突きつけられることに
なるだろうと
(‥ )人間はな
自分以外の世界に
自分と全く違う
理論体系を持つ人々が
いるってことに
気がつかないものなのさね
だって、僕らは全員、自分が正しいと思っている。そうだろう?
しかし、他人と言い争いになって、なぜいさかいが起きたのか分からない。そういう時がある。そうであろう?
だったら300年後に何が起こるのか、そんなもの明白ではないか。
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