自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2014年6月20日金曜日
殺人鬼の合理性よりは中二病の方がまともではある
∧∧
( ‥)つまり人間が理解できる
理論体系とは
(‥ )中二病が精一杯だ
そういうことよ
*ここでは、中二病という言葉を、”僕が考えたこの呪文を唱えれば問題は解決できる”、これを本人はいたって真面目に信じ込んでいる、という程度の意味で使っています
この意味において言えば、頑張れば道が開ける、とか、今の若者は駄目だ、とか、太陽エネルギーで問題は解決だ、とか、徴兵制をしけば若者は鍛えられるはずだ、とか、マルクス主義で平等な世界を実現するのだ、アメリカ型民主主義を施行すればイラクは良い国になる、日本を見なさい、これら全部、中二病。
∧∧
(‥ )でも間違った理論も
\‐ 役に立つ
(‥ )頑張れば道が開ける
まあ、努力を傾注する
言い訳にはなるよな
今の若者は駄目だ、これもまあ、未熟な人間を評する言葉としては役に立つだろう。
あるいは反対に、時代遅れになった自分の老醜をごまかすことには使えるだろう。
太陽エネルギーで問題解決だ、というのも、まあ、今の原発をなんとかしよう、という程度の役割は果たせるだろう。もっともその先にあるのは新型原発なのかもしれないが
あるいはマルクスだの徴兵制だのアメリカ型民主主義だの、戦争したり革命したりする時には役に立つ
∧∧
( ‥)もちろん、本気で
信じ込んではいけない
( ‥)民主主義さいこー!
‐□ これは戦争するには
良いのだけどな
イラク戦争の結果は
民主主義ではイラクを
統治できませんでした
もうだめです
逃げます
後は知りません
内戦勃発ぎゃー!
だったからね
新しい局面には新しい中二病が必要だし、あるいは中二病な理解を本気で信じ込んではいけない、そういうことでもある。
∧∧
(‥ )人間が抱ける理解とは
\‐ 中二病レベルが限界である
そう言うのであれば
以上のことを要約すると
自分の理解を信じ込んでは
駄目だって事だよね
(‥ )理解はあくまでも
道具でしかない
状況に合った道具を
その時、その時に
使うしか無いのだね
だがしかし、単純な話なのだが、人間、ひとつの道具を使い続けるとその道具しか使えなくなる。
特に理解という道具は頭の内部で使うものなのだ。理解を使い続けると、脳それ自体が変形して、もはや他の理解が使えなくなる、そう言えば良いかもしれぬ。それが様々な不幸を招いている。今の若者が、というのが愚か者の愚痴でしかないように、あるいはイラク戦争の結果がいよいよ本格的な内戦に発展しているように。
そして一方では、新しい中二病が、新しい理解が作られるのである。
∧∧
(‥ )今の中国人は
\‐ 日本人に漢字を教えてくれた
古代の人々でもないし
その末裔でもない
異民族の侵入と
民族浄化で別の民族に
なっている
そういう言説もネットには
ありますね
(‥ )それほどの規模の
征服が起こると
征服者の文字や言語が
普及して
被征服者も征服者の
文字や言語を
使うようになるものだ
それを考えると
漢字を発明した人々は
民族浄化されたのに
漢字と漢語は
残っているというのは
無理のある話だがな
完全に根絶やしになっている、というのもおかしな話だ。現在の黒人に征服されたアフリカのピグミーやコイサンの人々は勢力は狭まったが点在しているし、一部では本来の言語を用いている。インド・ヨーロッパ語族であるアーリア系の人々に征服されたインドでも、ドラヴィダ系の人々や言語が残っているし、中世以降の大征服と大虐殺の結果であるオーストラリアと新世界でも状況は同じだ。抹殺された民族、部族がある一方で、先住民も彼らの言語も完全に消えたわけではない。
それを考えると現代中国人は漢字を作った人々ではなく、その末裔でもない、というのは無茶苦茶な理論だろう。
∧∧
( ‥)でも役に立つのだと?
( ‥)中二病的な理解とは
‐□ 役立てるためのものだ
事実、ああいう言説が
広く出てきたのは
中国の反日デモ以来
だからね
中国の漢字を借用したとはいっても、それは所詮のところ別言語のアルファベットで自分たちの言語を表記したことでしかない。しかし、それが後ろめたいのか、言い訳が必要なのだ。かつて自分たちが学んだ先進国があのような野蛮を今、発揮するのは別物になっているからに違いない。古い中国には敬意を表するべきだが、今の中国は憎んで良し。動機は単純だろう。そして深刻でもある。
∧∧
( ‥)そのために発明された
トンデモ中二病
それが
漢字を発明した
古代中国人は
民族浄化ですでに消えた説
( ‥)まあ、でもあれよね
‐□ 敵を憎む必要はない
敵を憎む理論を
作る必要もない
彼は敵である
それだけで戦って
殺すには充分だ
そう考えるよりは
まともだろうな
敵を殺すには敵であるだけで充分だ。もしそう考える人がいるのなら、それはきわめて合理的である反面、むしろ殺人鬼の発想だと言える。少なくとも今の社会ではそうだろう。それよりは、あの連中を憎むのには正当な理由があるのだ、そういう言い訳を考える方がまともではあるのだ。
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