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2013年5月25日土曜日

かつて微分して得たその答えは今も近似値か?

 
 hilihiliのhilihili: 金勘定をしてなくね?の続き
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
  ( ‥)つまり、悪や善が世界を
      動かす。そう考えている
      のではないかとね。
 
 ∧∧
( ‥)あるいは
 
  (‥ )あるいは、行動も理解も
      推論も固定化されているの
      かもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)実際は、世界はもっと流動し
    変化するものですよね
 
  ( ‥)武装した市民による
      重装歩兵軍団。
      軍役を義務とする
      市民参加の民主制。
      国民皆兵
 
 戦争がプロ化するしたがって、市民は兵士にならなくなり、重装歩兵よりももっと維持費がかかる騎士の時代になり..
 
 その時代、戦争に勝ち、軍団を指揮していたある貴族は捕虜のうち、ボーガン兵だけを処刑したという。理由は

 ∧∧
( ‥)剣をふるわず、力を使わず
    それでいて優れた人を殺す、
    卑怯である、という理由でね
 
  (‥ )だが時代はボーガン兵どころか
      もっと力を使わない銃兵の
      時代になっていくわけだ。
 
 銃で武装した民衆をひたすら突撃させるナポレオンが現れて戦争は再び戻る。市民を武装して投入する国民皆兵の民主国家。古代世界に存在した凶暴な殺戮兵器が地球に舞い戻ってきた。かくて地獄が地上に顕現する。
 
 ∧∧
( ‥)みながそれをまだ覚えて
    いるのだと?
 
  ( ‥)さらに言えば植民地化、
      ブロック経済化、
      それを押し進めるための
      戦争。それを覚えている
      のだと思う。
 
 そうとでも思わないと、
 
 いつ? どこへ? なんのために? なにをしにどんな戦争をするの? 
 
 その問いに答えられない抽象的な不安。法律が変えられて戦争へ突き進む気だ、というあまりにも漠然とした不安は出てこないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)みんな70年前の戦争のまま
    凍結しているのだと?
 
  (‥ )おかしなもんだよな
      あれ以来、総力戦を
      したことないんだけどね
      ”あれ”で凍結された
      ままなんだよな。
 
 ああ、考えてみればなにもかもそうなんだと言える。浮世離れした例えかもしれないけども、ガンダムだって、連邦に追いつめられたジオンは学徒動員をするわけだし。
 
 ∧∧
( ‥)戦争は文化面や創作に
    おいてさえも
    WW2のイメージのまま
    凍り付いているんですね
 
  (‥ )実際はさ、あんな巨大な
      二足歩行兵器が戦場の
      主力になったら、
      それは騎士の物語になる
      はずであって
      学徒動員なんかしないよね
      素人なんかじゃ
      意味ないからな。
 
 *実際、そうなると宇宙世紀は総力戦の世界ではなくなるだろう。政体だって民主制でも独裁制でもない、例えば未来ではあるが騎士たちによる封建制になるだろう。農奴がいるかどうかは知らないが、民衆は自分の周囲が戦場にならない限り、あるいは税金に関する以外、貴族の戦争にほとんど興味を持たないだろう。
 
 **リアルロボというのが実際にはリアルでもなんでもないのは、これも原因のひとつ。多分。
 
 ∧∧
(‥ )そういえば以前遭遇したデモの
 □–  叫びには
     子供を戦場に送るなー
     ってのがありましたね=>*
 
  (‥ )学徒動員なんて総力戦の
      末期なわけだろう?
      一体全体、
      どことどんな戦争をする
      ことを想定しているんだ?
      そう疑問に思ったけどもね
 
 これも凍結している例ということか。
 
 ∧∧
( ‥)でも? むしろ現在は
    また過去に戻りつつあると?
 
  ( ‥)戦争がプロ化すれば
    –□ 総力戦それ自体が
       なくなっちゃうからな
 
 世界がどうなるのかは分からない。軍人貴族が世界を支配し、科学技術は衰退し、変化のない静かな場所になって凶暴な民主制はついに死に絶え、抑圧された幸せが訪れるのか、あるいは中世ローマ帝国のように民主制で選ばれた独裁と政治に関与しない軍隊が並立する不思議な世界になるのか?
 
 いずれにせよ世界が流転するのは確実だ。
 
 しかし人間の寿命はせいぜい数十年しかなく、僕らはごくわずかな世界しか見ることができない。
 
 ∧∧
( ‥)巨大なカーブも微分すれば
    接線に、つまり直線に
    還元されてしまうように
 
  (‥ )僕らはごく短い期間しか
      観察できない。
      その時に得た確信は
      その時には近似値だろう。
      だがその値は経過とともに
      誤差が大きくなるのだ
      
 
 徴兵制を唱える老人や女性。再び戦争に突き進むのではないか? と不安を表明する文化人。
 
 ああ、確かに確かに、彼らがその想いを固定した時代や局面ではそうであったかもしれないが、
 
 ∧∧
( ‥)その理解は今も有効か?
    その微分で得た接線は
    今も近似値のままでいるか
    そこが問われるのだと
 
  (‥ )すでにただの
      間違いになっていると
      思うけどね。
 
 だが、たぶん彼らは当時、微分で得た数値のままなのだ。
 
  

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