自己紹介

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2013年5月2日木曜日

君の心の中にない論証は何?

 
 
 
  (; ̄  ̄)あーさすがに疲れた
     –□  200枚のコピーで
         なぜこんなに
         疲れる。
 
 ∧∧
( ‥)はい、ごくろうさまでした
 
  
  (‥ )食事したら元気出て
      きました
 
 ∧∧
( ‥)栄養不足じゃね?
 
 
 さて
 
 ネットで拾った評論の一部らしきもの
 
 ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」は
 
 ∧∧
(‥ )薄っぺらだ、そういう評価
\–   ですね、なんていうか
     ネットで流布する過程で
     断片的になっていて
     それ以上、分からない
     ですけども
 
  (‥ )ああ、でも言わんとする
      ことが、あの本は、
      歴史を記述するには
      単純すぎる、
      という意味なら
      実は正しい論評だね。
 
 現実を説明する理論は単純でないといけない。
 
 ∧∧
( ‥)複雑な理論はなんでも
    説明できちゃいますからね
 
  (‥ )やたらと多くの変数を
      組み込んだ方程式みたいにね
      ちょーっと数値を変えると
      どんな調整も出来てしまう
 
 つまり、ひどく単純な言い方をすると反証が不可能になる。
 
 反証できることが科学だというのなら、
 
 あるいは
 
 反証不可能な理論は神学じゃねーの? 
 
 というのなら、そういう複雑な理論は科学ではない。
 
 ∧∧
( ‥)そしてそれは現実を
    説明しているとは言えない
 
  (‥ )あるいはこう言えばいい?
 
 説明できているが、それだけで、予測がたたん、役にも立たない。知識を発見できない。
 
 複雑な理論は、実は単なるガラクタでしかない。
 
 つまり話は逆なのだ。
 
 現実を説明する理論はごく単純で、しかし、これを無視しちゃだめでしょー、という大きくて必須な要素を組み込んだものが望ましい。
 
 ∧∧
( ‥)腹が減っては戦ができぬ
    金がないと死んじゃうぞ
 
  (‥ )まあそういうやつだな
 
 金がないと人生が成立しない。
 
 いや! 人生はそんな薄っぺらいものではない! とこれを否定しても
 
 ∧∧
( ‥)金がないと死んじゃうぞ
    それは現実。
    それとも強盗するかー?
    これも現実。
 
  (‥ )腹が減っていると、
      コピー200枚で
      へろへろに
      これが現実
 
 人生は薄っぺらいものではない! と言っても、まあ、所詮はそんなもんだ。
 
 この意味において、あの本が薄っぺらい、というのなら、それで良いのだ。そうでないと意味がない。
 
 ∧∧
(‥ )逆にいうと、発言者は
\–   真実はもっと複雑だ
     そう思っている
     そういうことでしょうか?
 
  (‥ )だとしたら、非常に
      興味深い。
 
 これまた先日見た言葉で、いや、真実が単純だ、と思っているような奴よりはよほどまとも、というものがあった。
 
 ∧∧
( ‥)真実は単純ではない?
 
  (‥ )現実は複雑だ
      そう言っているだけだと
      思うけども、
      少なくとも何かの
      複雑さに心打たれて
      単純を否定したのだな
 
 あるいはこう言えばいいか?
 
 金がないと人生おわた!
 
 あなたはそうおっしゃるが、人生の真実とはそんな単純なものではない、金がないなりに人生を工夫することはできる。例えば南の島にいって森の中で自活するホームレスに...
 
 *ちなみにこういう人は実在するそうだ
 
 ∧∧
( ‥)まあ言ってること自体は
    正しいけどね
 
  ( ‥)しかり、正しい。
      しかしだ。
      金は人生を支配する重要な
      要素であって、それを
      把握すれば人生の
      おおまかな挙動は分かるよ、
      という理論が
      否定されたわけ
      ではないのだ。

 
 というか、金が無いからこうしました、俺は金から自由になったー、と言っている時点で、人生において金が圧倒的に重要な要素であるという理論はむしろ補強されている。
 
 ∧∧
( ‥)つまるところ、薄っぺらだ
    という意味が
    理論が単純すぎる、という
    内容ならば、
 
  (‥ )発言者はそうだねえ、
      「銃・病原菌・鉄」を
      理論の提唱と予測、
      予測の発見による
      論証の過程と見なかった
      そういうことだよね。
 
 単純な理論だからグラフとして機能する。
 
 複雑な理論ではこんなことはできない。
 
 グラフとして機能するから未知の答えを予測できる。
 
 複雑な理論ではこんなことはできない。
 
 未知の答えを予測できるから、それを発見することで理論を論証できる。
 
 複雑な理論では以下略。
 
 ∧∧
(‥ )論証過程とは見なしていない
\–  これはいかなることなりや?
 
  (‥ )興味深い、実に興味深い
 
 答えを予測し、予測を発見することで論証する。これは肯定も否定も追認も再現すら出来る可能性を示す。
 
 ∧∧
( ‥)だけども、発言者は
    そうは考えていない?
 
  (‥ )面白いだろう?
      これはそういう概念が
      彼の中に無い、という
      ことではないのか?
 
 
 つまり、答えを予測し、発見し、肯定し、あるいは否定し、あるいは追認し、あるいは再現する。こういう動作が発言者の内部には”無い”ということではないのか?
 
 では、彼の確信とは、一体全体なんだ?
 
 
 
 
 

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