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( ‥)加古里子さん。著名な
絵本作家さんですね
(‥ )「地球」福音館 1975年
□− 子供の頃に読んだ本だが
ちきゅうを卵に例えると、「かたまったしろみがマントル...」ということがきちんと書かれているし、
∧∧
( ‥)マントルが重い岩石で
−□ できているけど
動いていること、
対流していることが
書かれていますね。
岩石が溶けてマグマが
出来る場所が海溝に
偏ることも
書いてあります
(‥ )ちゃんと書いてあった
□− わけだな。
∧∧
( ‥)読んだけど記憶にない?
(‥ )いや、マントルが岩石で
出来ていること、
マントルが対流すること
そういうことは知識に
なったけども、
総合的な理解に及ぶには
中学の時に読んだ、
「流れる固体」からだね
固体も流れる。岩石だって流れる。岩石の流れやすさは水と同様、それを粘性率で示すことが出来る。
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( ‥)それを扱う学問。
それがレオロジー。
(‥ )それを読むまでは
岩石であるマントルが
対流する、という
概念は正確には理解
出来ていなかった。
そういうことだと
思う。
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(‥ )かこさとしさんの御本も
□− その一言が書いてあれば
あなたの理解もまた
変わったのでしょうか?
(‥ )わからん。だけども
それを踏まえて
この前に書いた
絵本では
岩石も流れる
地殻の下にあるカンラン岩の粘りは水の100億倍の100億倍の1000倍
( ‥)とっ、書いたわけだ
−□
∧∧
( ‥)でも? それでは
不十分だろうと。
(‥ )海底を舞台にしている
とはいえだな、あくまで
深海生物の絵本であって
以上の地質的な理解も
説明文で説明しているだけ
だからな。
この説明では理解に不十分であること、疑いない。
∧∧
( ‥)地球の絵本も作れたら
良いですかね
( ‥)理想的にはそうだな
−□ ともあれ、より妥当な
情報を発信することで
若い世代が持つ情報を
より優れたものにし、
知的に劣った旧世代、
つまり我々40代以上を
彼らによって置き換える
∧∧
( ‥)知的に劣った世代、とは
刺のある言いよう。
(‥ )40以上の基礎知識は
学校卒業時の知識。
つまりもう20年以上前、
知的に一世代前だろ。
一世代前だよ?
知的に劣った世代と
言われてむっとするとは
むしろ逃げ。
現実から逃げている
だけではないかね?
最新でも20年前の知識。
これを聞いて、やばいと思わないとしたら、そっちの方が問題だ。
∧∧
( ‥)人は知識を鵜呑みにすべき?
(‥ )夏休みの宿題を考えれば
わかるだろう?
ほぼすべての答えに
自力で正解を出せるのは
ごくわずかな人間だ。
それが出来ない有象無象な僕らは”現時点で妥当な知識”を鵜呑みにするしかないではないか。
∧∧
( ‥)その妥当解とやらを
本で書くお前は
夏休みで正しい答えを
出せるのか?
えらい上から目線じゃね?
そう問われるでしょう。
(‥ )無理もない問いだが、
それは愚問でもあるよな。
一部の問いだけなら
正しい解を得ること
可能なり。
それ自体は馬鹿でも出来る。ただ単に、自分が馬鹿だと分かっていない底抜けな馬鹿は、これが解けたから他の問いもオレ様には同様に分かる(はずだ)、と絶頂に勘違いするからいけない、それだけの話。
∧∧
( ‥)正しい解を書けたから
頭が良いわけではない
(‥ )つまりだな、
おいちゃんの頭脳でも
局地的になら正解を
見つけ、書き、それを
人に伝えることは
可能ってわけよ。
見方を変えれば、頭が良い奴というのは、こっちが10問の正しい答えを発見する間に残り990問の解答を自力で、しかも、まんべんなく書ける人のことを言う。
※つまりこれが出来ないから、馬鹿な自分ではこっちの問題も出来ないに違いない、そう考える必要はない。
※※ただし、これは先に述べたように、こっちの問題が解けるからあっちも解けるに決まってる、そう考えてはいけないということでもある。それを思うくらいなら自害した方がいい。こういう勘違いをするのがいわゆるトンデモくんだ。
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( ‥)ともあれ、あなた自身もまた
子供の頃に読んだ本の
先にいるというわけ
ですか
( ‥)生きて死ぬ、とは
そういうことだろう?
世代交代のたびにアップデートし、知識そのものではなく、アップデートそれ自体を受け継ぐ。妥当解を探索するには有効な手段であるし、この探索の過程には死が必要だ。役立たずであることが明らかとなった情報は死によって消去されねばならぬ。
∧∧
( ‥)つまるところ
(‥ )知的に劣った世代と
言われて怒る。
お前は不老不死にでも
なるつもりか?
そういうことよな。
なんたる思い上がった
野望だろうね?
醜く、ひ弱で惰弱だ。
できもしないことを言うべきでも、ましてや信じるべきでもない。そうではないか?
粛々と出来ることだけをしていこう。