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2010年7月4日日曜日

夢の世界

 
 夢を見た。竹箒を持ってたった1人、墓掃除をしていた。小さな墓地だが1人だけでは掃除に1日かかるだろう。墓地は奇妙なことに円形だった。円形の斜面に円形のコンクリート壁をめぐらせて、一見するとすり鉢のような、実際には竹を斜めに切ったような地形で、そこに段々畑のごとく墓が並んでいた。どこかの国では墓石は円形で、胎内回帰の意味があるという。ここではまるで墓地全体がそのように思えたが、しかし古びて、コンクリートが一部では崩れかけ、土砂が少し流れ、赤土が所々に湿ってたまり、線香の残骸を埋めていた。くたびれ果てて人間の残骸のようになった老夫婦がそれでも墓参りに来ているのを見て思った。ここは駄目だ。墓地の3分の1あまりは空っぽで、くたびれたコンクリートの基礎とぽつんと1つだけそこにある所在無さげな墓石が見えた。見捨てられている。あまり長くはないだろう。

 ∧∧
( ‥)昔、お墓掃除のバイトをしたから
    そういう夢を見るんですかね?

     ( ‥)少なくとも、、、神奈川県の墓地は斜面に多いよな。

 というか、記憶の限りではまったく平らな現場は1カ所だけだったと思う。

 ∧∧
( ‥)昔は、斜面の使い道は墓地以外、
    あまりなかったのでしょうね。

     (‥ )今ではどこもかしこも住宅街さ。

 斜面にあるから基礎が壊れてななめに傾き、コンクリートにひびが入って、崩壊しかかっている墓石と墓を見た時は、なんとも言えぬ気がしたし、森の中で木の葉に埋もれていく墓石は時間と自然の圧倒的な勢いを思い起こさせる。

 ∧∧
( ‥)それでも古墳であれば1000年を越える。

    ( ‥)なんで保つのだろうね。当たり前と言えば当たり前だが
        不思議と言えば不思議だな。


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